JP3779775B2 - 組立式ボーリングマシン - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、組立式のボーリングマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
大型杭打機等はユニットを分割形にしてクレーン等で運搬し現地にて組立てて稼動する構成が一般的である。
しかしながら、中型や小型のボーリングマシンでは、現地での組立方式はほとんどない。このため狭い現場では機械の搬入ができず従来工法が施工できない場合が多数あった。
小型分解式のボーリングマシンとしてスピンドル型の構造は知られているが、ロングフィードで且つトップドライブ型のボーリングマシンには人手で運べるようなものはなく、組立にクレーンや三脚とチェーンブロックなど吊り上げ工具を必要としている。
このように、一般のボーリングマシンは、組立や分解を整備工場等で行い、現場で搬入するようになっており、現場での組立分解を目的とされるものは少なかった。
また、これらの機械は分解、組立に多くの時間を要し、またトラック、クレーン等を使用し搬入、設置することを前提として設計されている。
このためにクレーンの搬入ができない場所ではボーリングマシンの設置が困難である。
また、今までにある現場で組立や分解を目的とするボーリングマシンではロッド取付櫓が必要であり、また非常に小型であるために小規模の調査ボーリング等でしか用いるところがなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
この発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、人の力だけで現場への搬入、組立、設置を行うことができる組立式ボーリングマシンを提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明では、
ドリルヘッドを起伏自在に支持された分割式のガイドセルのガイド面に沿って給進方向または引上げ方向に摺動させる組立式ボーリングマシンにおいて、
ガイドセルに引上用ウインチと給進用ウインチとを設け、
ドリルヘッドに引上用ウインチで制御させる引上用ワイヤと給進用ウインチで制御される給進用ワイヤとが接続されてなる、
という技術的手段を講じている。
また、請求項2の発明では、
連結してガイドセルを構成する複数のガイドセル分割部と、
ガイドセルを枢着可能なアーム部を立設したベースと、
該ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした起倒用シリンダと、
上記ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした分割式ステーとからなる、という技術的手段を講じている。
請求項3の発明では、
上記ガイドセルが2つ以上に分割されており、1のガイドセル分割部の一側に、引上用ウインチと給進用ウインチとが取り付けられてなる、という技術的手段を講じている。
請求項4の発明では、
ガイドセルが2つ以上に分割されており、
組立時に最下部となるガイドセル分割部のガイド面の対向側で、上方に引上用ウインチを取付けると共に下方に給進用ウインチを取付けてなり、下端部に給進用ウインチから導出された給進用ワイヤをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなり、
組立時に最上部となるガイドセル分割部の上端部に引上用ウインチから導出された引上用ウインチをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項5の発明では、
ドリルヘッドに滑車を設け、該滑車を介して引上用ワイヤまたは給進用ワイヤの端部がドリルヘッドに連結してなる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項6の発明では、
ガイドセル分割部の連結構造が、被連結側のガイドセル分割部の一端に凸部を設け、連結側をガイドセル分割部の一端で前記凸部に対応する側に該凸部を略隙間なく嵌合する凹部を設け、上記凸部および凹部を円形以外の断面形状に設定してなり、被連結側および連結側のガイドセル分割部にその組立時に接触する一対の連結片を設けボルト等の連結子で固着してなる、という技術的手段を講じている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の組立式ボーリングマシンの好適実施例を図面を参照しつつ説明する。
組立式ボーリングマシン1は、図1および図2に示すように、ガイドセル2を構成する複数(本実施例では3つ)のガイドセル分割部2a、2b、2cと、該ガイドセル2を枢着可能なアーム部3を立設したベース4と、該ベース4に一端を枢着可能とし他端をガイドセル2に枢着可能とした起倒用シリンダ5と、上記ベース4に一端を枢着可能とし他端をガイドセル2に枢着可能とした分割式ステー6とからなっている。
即ち、ガイドセル2はドリルヘッド摺動面となる偏平なガイド面Gを有する柱体からなって略同一長さで3つに分割されている。
【0006】
このガイドセル分割部2a、2b、2cは、その連結構造として被連結側のガイドセル分割部の一端でガイド面Gの左右側に一対の連結板からなる連結突部7aを突設し、連結側のガイドセル分割部は上記連結板7aを隙間無く当接して貫通ボルトで固定することがきる受部7bを設けている。
即ち、最下部のガイドセル分割部2aでは上部に連結突部7aが形成されている。
【0007】
中段のガイドセル分割部2bでは下部に受部7bが形成されているので、記最下部と中段のガイドセル分割部2aと2bとの連結時に連結突部7aを受部7bに重ねぞれぞれに形成されたボルト穴を整合しボルトBを通しナットで緊締している。
次ぎに、上記ガイドセル分割部2bでは上部に連結突部7aが形成されている。
そして最上段のガイドセル分割部2cでは下部に受部7bが形成されている。従って、中段と最上部のガイドセル分割部2bと2cとの連結時に連結突部7aを受部7bに重ねぞれぞれに形成されたボルト穴にボルトBを通しナットで緊締している。
これにより、3つのガイドセル分割部2a〜2cからガイドセル2が組み立てられる。
【0008】
この連結構造に変えて、図7に示すように被連結側のガイドセル分割部の一端に凸部7a’を設け、連結側のガイドセル分割部の一端で前記凸部7a’に対応する側に該凸部7a’を略隙間なく嵌合する凹部7b’を設け、被連結側および連結側のガイドセル分割部にその組立時に対向する一対のブラケット8、8を設けボルトBを通し図示しないナットで緊締する構造としてもよい。
【0009】
上記各ガイドセル分割部に形成される凸部7aおよび凹部7bは、断面四角形状に設定されるが、円形以外の断面形状に設定してあればよく、これにより各ガイドセル分割部を連結した際にガイドセルに回転力が掛かってもガイド面Gのねじれを抑えることができて好ましい。
【0010】
次に、ドリルヘッド30は、ガイドセル2のガイド面Gに摺動自在に外嵌されるランナー31上に取り付けられている。
即ち、ガイドセル2のガイド面Gは左右両端がガイドセルの柱状の本体より外方に突出してレールとなっており、該レール部分にドリルヘッド30のランナー31が摺動自在に外嵌しローラを介す等してドリルヘッド30の上下の摺動をガイドしている。
【0011】
また、図3に明瞭に示すように、前記最下部のガイドセル分割部2aのガイド面Gの反対側には、起立時上方となる側に引上用ウインチ10を取付け、起立時下方となる側に給進用ウインチ20を取付けている。
更に、図5および図6に示すように、前記ガイドセル分割部2aの下端コーナー部には給進用ウインチ20から導出される給進用ワイヤW1をガイド面G側へ方向転換させるガイドローラ21、22を設けている。
そして給進用ワイヤW1の端部は、ドリルヘッド30のランナーの下部に固着されている。
従って、給進用ウインチ20の作動でドリルヘッド30をガイド面Gに沿わせてスライドさせて給進することができる。
【0012】
一方、前記最上部のガイドセル分割部2cの上端コーナー部には引上用ウインチ10から導出される引上用ワイヤW2をガイド面G側へ方向転換させるガイドローラ11、12を設けている(図5、図6参照)。
そして引上用ワイヤW2の端部は、ドリルヘッド30のランナーの上部に固着されている。
従って、引上用ウインチ10の作動でドリルヘッド30をガイド面Gに沿わせてスライドさせて引き上げることができる。
【0013】
ここで、ドリルヘッド30のランナー31に滑車32を設け、該滑車32を通して引上用ワイヤW2または給進用ワイヤW1の端部をドリルヘッド30のランナー31に連結してもよい。
図9では、ランナー31の上部に滑車32を設け、引上用ワイヤW2が滑車32を通ってランナー31に固定した異なる実施例を示した。
その他の構成は前記実施例と同一であるので説明を省略する。
図示しないが、滑車をランナー31の下部に設け、給進用ワイヤW1が滑車を通ってランナーに固定される構造、あるいは滑車を上下に設け、引上用ワイヤW2と給進用ワイヤW1のそれぞれを通してランナーに固定する構造でもよい。
これによれば上記滑車は動滑車として機能するので、動滑車を用いた引上速度(または給進速度)は滑車を介さずにランナーに直接ワイヤーを連結した場合に比べて半分となるが、引上力(または給進力)は2倍になる。
【0014】
更に、前記ベース4には、支持アーム3の後方に2つの支持部50、60が離間して突設されている。
即ち、1の支持部50は左右一対のブラケット51を有しており、起倒用シリンダ5の一端(実施例では固定端)の連結部5aブラケット51間に差込み、それぞれに穿設されたピン孔を連通可能に整合し、ジョイントピンP1を貫通させ先端にスナップピンP2を通して抜け出ないように装着し、起倒用シリンダ5を枢動可能にベース4に取り付ける。
【0015】
一方、図8に示すように、起倒用シリンダ5の他端(伸縮端)には連結部5bが形成されており、該連結部5bは最下部のガイドセル分割部2aに設けられた左右一対のブラケット53からなる支持部52に嵌め込まれ、ジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて上記と同様の構成で枢動可能に連結される。
図示例で、ガイドセル分割部2aの支持部52は、引上用ウインチ11と給進用ウインチ21との間に形成されている。
【0016】
次に、2の支持部60も左右一対のブラケット61を有しており、分割式ステー6の下端の連結部6aをブラケット61間に差込み、前記構成と同様にジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて枢動可能に連結される。
同じように、分割式ステー6の上端には連結部6bが形成されており、該連結部6bは最上部のガイドセル分割部2cの下方に設けられた左右一対のブラケット63からなる支持部62に嵌め込まれ、ジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて枢動可能に連結される(図4、図5参照)。
なお、本実施例で分割式ステー6は2分割されており、組立てて適宜長さに調製可能な一のステーとすることができる。
【0017】
以上のように、この実施例では、ボーリングマシン1が、3つのガイドセル分割部2a、2b、2cと、ベース4と、起倒用シリンダ5と、分割式ステー6と、ドリルヘッド30とに分離されているので、人手で現場まで運搬し、そこで組立てて稼動したり、分解し撤去したりすることができる。
また、ガイドセル分割部を3つ以上の構成数とすれば、中間のガイドセル分割部の連結を省くことにより組み立てられるガイドセルの長さ(高さ)を変更することができ、高さ制限のある現場でも使用することができる(図10参照)。
これは、ドリルヘッドの移動をウインチとワイヤで行なっているのでガイドセルの長さの変更にも容易に対応させることができる。
【0018】
この発明では、ガイドセル分割部は複数であればよく、その分割数は実施例に限定されない。
また、ベースは地面上に設置する台であっても、あるいは車輛であってもよい。
ガイドセル分割部の連結構造は図示例に限定されるものではなく、要するに一体のガイドセルに組立可能な公知の連結構造を用いることができる。
その他要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はベースに最下部のガイドセル分割部と起倒用シリンダを取付ける説明図である。
【図2】図2は図1に続いて残りの部品を組み立てる状態の説明図である。
【図3】ドリルヘッドと給進用ワイヤおよび引上用ワイヤの取付状態を示す部分側面図である。
【図4】ガイドセルを組立て起倒シリンダで起立させ、分割式ステーを取り付けようとしている状態の説明図である。
【図5】分割式ステーを取り付けた状態の側面図である。
【図6】同正面図である。
【図7】ガイドセル分割部相互の連結構造を示す要部斜視図である。
【図8】支持部にシリンダまたはステーを取り付ける状態を示す斜視図である。
【図9】ランナーに滑車を取り付けた場合の部分側面図である。
【図10】(a)はガイドセル分割部を全て組み立てた場合、(b)は中間部を省略して組み立てた場合を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ボーリングマシン
2 ガイドセル
2a 最下部のガイドセル分割部
2b 中段のガイドセル分割部
2c 最上部のガイドセル分割部
3 アーム部
4 ベース部
5 起倒用シリンダ
6 分割式ステー
7a 凸部
7b 凹部
8 連結片
10 引上用ウインチ
20 給進用ウインチ
11、12、21、22 ガイドローラ
30 ドリルヘッド
31 ランナー
32 滑車
50、52、60、62 支持部
51、53、61、63 ブラケット
B ボルト
G ガイド面
P1 ジョイントピン
P2 スナップピン
W1 給進用ワイヤ
W2 引上用ワイヤ
【産業上の利用分野】
この発明は、組立式のボーリングマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
大型杭打機等はユニットを分割形にしてクレーン等で運搬し現地にて組立てて稼動する構成が一般的である。
しかしながら、中型や小型のボーリングマシンでは、現地での組立方式はほとんどない。このため狭い現場では機械の搬入ができず従来工法が施工できない場合が多数あった。
小型分解式のボーリングマシンとしてスピンドル型の構造は知られているが、ロングフィードで且つトップドライブ型のボーリングマシンには人手で運べるようなものはなく、組立にクレーンや三脚とチェーンブロックなど吊り上げ工具を必要としている。
このように、一般のボーリングマシンは、組立や分解を整備工場等で行い、現場で搬入するようになっており、現場での組立分解を目的とされるものは少なかった。
また、これらの機械は分解、組立に多くの時間を要し、またトラック、クレーン等を使用し搬入、設置することを前提として設計されている。
このためにクレーンの搬入ができない場所ではボーリングマシンの設置が困難である。
また、今までにある現場で組立や分解を目的とするボーリングマシンではロッド取付櫓が必要であり、また非常に小型であるために小規模の調査ボーリング等でしか用いるところがなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】
この発明は上記事情に鑑みて創案されたものであって、その主たる課題は、人の力だけで現場への搬入、組立、設置を行うことができる組立式ボーリングマシンを提供することにある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明では、
ドリルヘッドを起伏自在に支持された分割式のガイドセルのガイド面に沿って給進方向または引上げ方向に摺動させる組立式ボーリングマシンにおいて、
ガイドセルに引上用ウインチと給進用ウインチとを設け、
ドリルヘッドに引上用ウインチで制御させる引上用ワイヤと給進用ウインチで制御される給進用ワイヤとが接続されてなる、
という技術的手段を講じている。
また、請求項2の発明では、
連結してガイドセルを構成する複数のガイドセル分割部と、
ガイドセルを枢着可能なアーム部を立設したベースと、
該ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした起倒用シリンダと、
上記ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした分割式ステーとからなる、という技術的手段を講じている。
請求項3の発明では、
上記ガイドセルが2つ以上に分割されており、1のガイドセル分割部の一側に、引上用ウインチと給進用ウインチとが取り付けられてなる、という技術的手段を講じている。
請求項4の発明では、
ガイドセルが2つ以上に分割されており、
組立時に最下部となるガイドセル分割部のガイド面の対向側で、上方に引上用ウインチを取付けると共に下方に給進用ウインチを取付けてなり、下端部に給進用ウインチから導出された給進用ワイヤをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなり、
組立時に最上部となるガイドセル分割部の上端部に引上用ウインチから導出された引上用ウインチをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなる、という技術的手段を講じている。
また、請求項5の発明では、
ドリルヘッドに滑車を設け、該滑車を介して引上用ワイヤまたは給進用ワイヤの端部がドリルヘッドに連結してなる、という技術的手段を講じている。
更に、請求項6の発明では、
ガイドセル分割部の連結構造が、被連結側のガイドセル分割部の一端に凸部を設け、連結側をガイドセル分割部の一端で前記凸部に対応する側に該凸部を略隙間なく嵌合する凹部を設け、上記凸部および凹部を円形以外の断面形状に設定してなり、被連結側および連結側のガイドセル分割部にその組立時に接触する一対の連結片を設けボルト等の連結子で固着してなる、という技術的手段を講じている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の組立式ボーリングマシンの好適実施例を図面を参照しつつ説明する。
組立式ボーリングマシン1は、図1および図2に示すように、ガイドセル2を構成する複数(本実施例では3つ)のガイドセル分割部2a、2b、2cと、該ガイドセル2を枢着可能なアーム部3を立設したベース4と、該ベース4に一端を枢着可能とし他端をガイドセル2に枢着可能とした起倒用シリンダ5と、上記ベース4に一端を枢着可能とし他端をガイドセル2に枢着可能とした分割式ステー6とからなっている。
即ち、ガイドセル2はドリルヘッド摺動面となる偏平なガイド面Gを有する柱体からなって略同一長さで3つに分割されている。
【0006】
このガイドセル分割部2a、2b、2cは、その連結構造として被連結側のガイドセル分割部の一端でガイド面Gの左右側に一対の連結板からなる連結突部7aを突設し、連結側のガイドセル分割部は上記連結板7aを隙間無く当接して貫通ボルトで固定することがきる受部7bを設けている。
即ち、最下部のガイドセル分割部2aでは上部に連結突部7aが形成されている。
【0007】
中段のガイドセル分割部2bでは下部に受部7bが形成されているので、記最下部と中段のガイドセル分割部2aと2bとの連結時に連結突部7aを受部7bに重ねぞれぞれに形成されたボルト穴を整合しボルトBを通しナットで緊締している。
次ぎに、上記ガイドセル分割部2bでは上部に連結突部7aが形成されている。
そして最上段のガイドセル分割部2cでは下部に受部7bが形成されている。従って、中段と最上部のガイドセル分割部2bと2cとの連結時に連結突部7aを受部7bに重ねぞれぞれに形成されたボルト穴にボルトBを通しナットで緊締している。
これにより、3つのガイドセル分割部2a〜2cからガイドセル2が組み立てられる。
【0008】
この連結構造に変えて、図7に示すように被連結側のガイドセル分割部の一端に凸部7a’を設け、連結側のガイドセル分割部の一端で前記凸部7a’に対応する側に該凸部7a’を略隙間なく嵌合する凹部7b’を設け、被連結側および連結側のガイドセル分割部にその組立時に対向する一対のブラケット8、8を設けボルトBを通し図示しないナットで緊締する構造としてもよい。
【0009】
上記各ガイドセル分割部に形成される凸部7aおよび凹部7bは、断面四角形状に設定されるが、円形以外の断面形状に設定してあればよく、これにより各ガイドセル分割部を連結した際にガイドセルに回転力が掛かってもガイド面Gのねじれを抑えることができて好ましい。
【0010】
次に、ドリルヘッド30は、ガイドセル2のガイド面Gに摺動自在に外嵌されるランナー31上に取り付けられている。
即ち、ガイドセル2のガイド面Gは左右両端がガイドセルの柱状の本体より外方に突出してレールとなっており、該レール部分にドリルヘッド30のランナー31が摺動自在に外嵌しローラを介す等してドリルヘッド30の上下の摺動をガイドしている。
【0011】
また、図3に明瞭に示すように、前記最下部のガイドセル分割部2aのガイド面Gの反対側には、起立時上方となる側に引上用ウインチ10を取付け、起立時下方となる側に給進用ウインチ20を取付けている。
更に、図5および図6に示すように、前記ガイドセル分割部2aの下端コーナー部には給進用ウインチ20から導出される給進用ワイヤW1をガイド面G側へ方向転換させるガイドローラ21、22を設けている。
そして給進用ワイヤW1の端部は、ドリルヘッド30のランナーの下部に固着されている。
従って、給進用ウインチ20の作動でドリルヘッド30をガイド面Gに沿わせてスライドさせて給進することができる。
【0012】
一方、前記最上部のガイドセル分割部2cの上端コーナー部には引上用ウインチ10から導出される引上用ワイヤW2をガイド面G側へ方向転換させるガイドローラ11、12を設けている(図5、図6参照)。
そして引上用ワイヤW2の端部は、ドリルヘッド30のランナーの上部に固着されている。
従って、引上用ウインチ10の作動でドリルヘッド30をガイド面Gに沿わせてスライドさせて引き上げることができる。
【0013】
ここで、ドリルヘッド30のランナー31に滑車32を設け、該滑車32を通して引上用ワイヤW2または給進用ワイヤW1の端部をドリルヘッド30のランナー31に連結してもよい。
図9では、ランナー31の上部に滑車32を設け、引上用ワイヤW2が滑車32を通ってランナー31に固定した異なる実施例を示した。
その他の構成は前記実施例と同一であるので説明を省略する。
図示しないが、滑車をランナー31の下部に設け、給進用ワイヤW1が滑車を通ってランナーに固定される構造、あるいは滑車を上下に設け、引上用ワイヤW2と給進用ワイヤW1のそれぞれを通してランナーに固定する構造でもよい。
これによれば上記滑車は動滑車として機能するので、動滑車を用いた引上速度(または給進速度)は滑車を介さずにランナーに直接ワイヤーを連結した場合に比べて半分となるが、引上力(または給進力)は2倍になる。
【0014】
更に、前記ベース4には、支持アーム3の後方に2つの支持部50、60が離間して突設されている。
即ち、1の支持部50は左右一対のブラケット51を有しており、起倒用シリンダ5の一端(実施例では固定端)の連結部5aブラケット51間に差込み、それぞれに穿設されたピン孔を連通可能に整合し、ジョイントピンP1を貫通させ先端にスナップピンP2を通して抜け出ないように装着し、起倒用シリンダ5を枢動可能にベース4に取り付ける。
【0015】
一方、図8に示すように、起倒用シリンダ5の他端(伸縮端)には連結部5bが形成されており、該連結部5bは最下部のガイドセル分割部2aに設けられた左右一対のブラケット53からなる支持部52に嵌め込まれ、ジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて上記と同様の構成で枢動可能に連結される。
図示例で、ガイドセル分割部2aの支持部52は、引上用ウインチ11と給進用ウインチ21との間に形成されている。
【0016】
次に、2の支持部60も左右一対のブラケット61を有しており、分割式ステー6の下端の連結部6aをブラケット61間に差込み、前記構成と同様にジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて枢動可能に連結される。
同じように、分割式ステー6の上端には連結部6bが形成されており、該連結部6bは最上部のガイドセル分割部2cの下方に設けられた左右一対のブラケット63からなる支持部62に嵌め込まれ、ジョイントピンP1とスナップピンP2を用いて枢動可能に連結される(図4、図5参照)。
なお、本実施例で分割式ステー6は2分割されており、組立てて適宜長さに調製可能な一のステーとすることができる。
【0017】
以上のように、この実施例では、ボーリングマシン1が、3つのガイドセル分割部2a、2b、2cと、ベース4と、起倒用シリンダ5と、分割式ステー6と、ドリルヘッド30とに分離されているので、人手で現場まで運搬し、そこで組立てて稼動したり、分解し撤去したりすることができる。
また、ガイドセル分割部を3つ以上の構成数とすれば、中間のガイドセル分割部の連結を省くことにより組み立てられるガイドセルの長さ(高さ)を変更することができ、高さ制限のある現場でも使用することができる(図10参照)。
これは、ドリルヘッドの移動をウインチとワイヤで行なっているのでガイドセルの長さの変更にも容易に対応させることができる。
【0018】
この発明では、ガイドセル分割部は複数であればよく、その分割数は実施例に限定されない。
また、ベースは地面上に設置する台であっても、あるいは車輛であってもよい。
ガイドセル分割部の連結構造は図示例に限定されるものではなく、要するに一体のガイドセルに組立可能な公知の連結構造を用いることができる。
その他要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はベースに最下部のガイドセル分割部と起倒用シリンダを取付ける説明図である。
【図2】図2は図1に続いて残りの部品を組み立てる状態の説明図である。
【図3】ドリルヘッドと給進用ワイヤおよび引上用ワイヤの取付状態を示す部分側面図である。
【図4】ガイドセルを組立て起倒シリンダで起立させ、分割式ステーを取り付けようとしている状態の説明図である。
【図5】分割式ステーを取り付けた状態の側面図である。
【図6】同正面図である。
【図7】ガイドセル分割部相互の連結構造を示す要部斜視図である。
【図8】支持部にシリンダまたはステーを取り付ける状態を示す斜視図である。
【図9】ランナーに滑車を取り付けた場合の部分側面図である。
【図10】(a)はガイドセル分割部を全て組み立てた場合、(b)は中間部を省略して組み立てた場合を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ボーリングマシン
2 ガイドセル
2a 最下部のガイドセル分割部
2b 中段のガイドセル分割部
2c 最上部のガイドセル分割部
3 アーム部
4 ベース部
5 起倒用シリンダ
6 分割式ステー
7a 凸部
7b 凹部
8 連結片
10 引上用ウインチ
20 給進用ウインチ
11、12、21、22 ガイドローラ
30 ドリルヘッド
31 ランナー
32 滑車
50、52、60、62 支持部
51、53、61、63 ブラケット
B ボルト
G ガイド面
P1 ジョイントピン
P2 スナップピン
W1 給進用ワイヤ
W2 引上用ワイヤ
Claims (6)
- ドリルヘッドを起伏自在に支持された分割式のガイドセルのガイド面に沿って給進方向または引上げ方向に摺動させる組立式ボーリングマシンにおいて、
ガイドセルに引上用ウインチと給進用ウインチとを設け、
ドリルヘッドに引上用ウインチで制御させる引上用ワイヤと給進用ウインチで制御される給進用ワイヤとが接続されてなることを特徴とする組立式ボーリングマシン。 - 連結してガイドセルを構成する複数のガイドセル分割部と、
ガイドセルを枢着可能なアーム部を立設したベースと、
該ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした起倒用シリンダと、
上記ベースに一端を枢着可能とし他端をガイドセルに枢着可能とした分割式ステーとからなることを特徴とする請求項1に記載の組立式ボーリングマシン。 - ガイドセルが2つ以上に分割されており、1のガイドセル分割部の一側に、引上用ウインチと給進用ウインチとが取り付けられてなることを特徴とする請求項1または2に記載の組立式ボーリングマシン。
- ガイドセルが2つ以上に分割されており、
組立時に最下部となるガイドセル分割部のガイド面の対向側で、上方に引上用ウインチを取付けると共に下方に給進用ウインチを取付けてなり、下端部に給進用ウインチから導出された給進用ワイヤをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなり、
組立時に最上部となるガイドセル分割部の上端部に引上用ウインチから導出された引上用ウインチをガイド面側へ方向転換させるガイドローラを設けてなることを特徴とする請求項1、2または3に記載の組立式ボーリングマシン。 - ドリルヘッドに滑車を設け、該滑車を介して引上用ワイヤまたは給進用ワイヤの端部がドリルヘッドに連結してなることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の組立式ボーリングマシン。
- ガイドセル分割部の連結構造が、被連結側のガイドセル分割部の一端に凸部を設け、連結側をガイドセル分割部の一端で前記凸部に対応する側に該凸部を略隙間なく嵌合する凹部を設け、上記凸部および凹部を円形以外の断面形状に設定してなり、被連結側および連結側のガイドセル分割部にその組立時に接触する一対の連結片を設けボルト等の連結子で固着してなることを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の組立式ボーリングマシン。
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