JP3778726B2 - 型板ホルダー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡枠又は型板等の玉型形状を測定する玉型形状測定装置及び玉型形状測定装置による測定に際して型板又はダミーレンズを取り付けるための型板ホルダーに関する。
【0002】
【従来技術】
玉型形状測定装置としては、特開平4−93163号公報等に示されているものが知られており、この装置は眼鏡フレームを保持手段により保持し、フレーム溝に測定子を当接して眼鏡枠の玉型形状を測定する。この種の装置は型板又はダミーレンズも同時に測定できるように構成されており、その際には型板又はダミーレンズを型板ホルダーに固定した上で、この型板ホルダーを装置に装着して測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の型板ホルダーは型板又はダミーレンズをネジ止めして固定するように構成されていたため、ネジ止めの手間がかかり、作業が煩わしかった。また、型板ホルダーをダミーレンズの固定用に共用するときには、ダミーレンズに固定された固定カップを取り付けるためのアダプターを別途用意して使用していたため、その管理や取付けが手間であった。
【0004】
さらに、玉型形状測定装置への型板ホルダーの装着も、一般にネジ止めであったため、作業が煩わしかった。
【0005】
本発明は、上記従来技術に鑑み、型板ホルダーへの型板又はダミーレンズの固定を手間なく、迅速に行える型板ホルダーを提供することを技術課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
【0008】
(1) 型板を取り付け固定する型板ホルダーにおいて、型板に形成された中央穴に係合する移動軸であって型板の径方向に移動可能な移動軸を持つ型板保持部と、前記移動軸を型板の径方向に常時付勢するための弾性体と、前記移動軸を前記付勢方向と反対の方向に戻すための押し込み部材と、を型板ホルダー本体に設けたことを特徴とする。
【0009】
(2) (1)の型板ホルダー本体には、さらにダミーレンズに固定されたカップの基部を装着する装着穴及び該装着穴に装着されたカップ基部を押さえるための移動部材を持つダミーレンズ保持部を設け、前記弾性体が前記移動部材を前記装着穴に装着されたカップ基部を押さえる側に付勢すると共に、前記押し込み部材が前記弾性体の付勢方向と反対方向に前記移動部材を戻すようにしたことを特徴とする。
【0010】
(3) (2)の型板ホルダーは、型板ホルダー本体の片面に前記型板保持部を、他方の面に前記ダミーレンズ保持部を設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
(1)全体構成
図1は本発明に係る眼鏡レンズ加工装置の外観構成を示す図である。装置本体1の上部右奥には、眼鏡枠測定装置2が内蔵されている。眼鏡枠測定装置2は装置本体1の筐体上面の傾斜に沿って手前側に傾斜して配置されており、後述するフレーム保持部200への眼鏡枠のセットが行い易くなっている。眼鏡枠測定装置2の前方には、眼鏡枠測定装置2を操作するためのスイッチを持つスイッチパネル部410、加工情報等を表示するディスプレイ415が配置されている。また、420は加工条件等の入力や加工のための指示を行う各種のスイッチを持つスイッチパネル部であり、402は加工室用の開閉窓である。
【0014】
図2は装置本体1の筐体内に配置される加工部の構成を示す斜視図である。ベース10上にはキャリッジ部700が搭載され、キャリッジ701の回転軸に挟持された被加工レンズLEは、回転軸601に取り付けられた砥石群602により研削加工される。砥石群602はガラス用粗砥石602a、プラスチック用粗砥石602b、ヤゲン及び平加工用の仕上げ砥石602cからなる。回転軸601はスピンドル603によりベース10に回転可能に取り付けられ、回転軸601の端部にはプーリ604が取り付けられており、プーリ604はベルト605を介して砥石回転用モータ606の回転軸に取り付けられたプーリ607と連結されている。
【0015】
キャリッジ701の後方には、レンズ形状測定部500が設けられている。
【0016】
(2)各部の構成
(イ)眼鏡枠測定装置
眼鏡枠測定装置2の主要構成をフレーム保持部、計測部、型板ホルダーに分けて説明する。
【0017】
<フレーム保持部>
フレーム保持部200の構成を図3、図4により説明する。図3はフレーム保持部200の平面図であり、図4は図3のA−A断面の要部を示す図である。
【0018】
保持部ベース201上には眼鏡フレームFを保持するための前スライダー202と後スライダー203が左右に配置されたガイドレール204,205上に摺動可能に載置されている。ガイドレール204を支持する前方側のブロック206aと後方側のブロック206bには、それぞれプーリ207,208が回動自在に取り付けられており、このプーリ207,208にはワイヤー209が掛け渡されている。そして、ワイヤー209の上側が後スライダー203から延びる右端部材203Rに取り付けられたピン210に固着され、ワイヤー209の下側が前スライダー202から延びる右端部材202Rに取り付けられたピン211に固着されている。さらに、後方側のブロック206bと前スライダー202の右端部材202Rとの間には取付板212を介してバネ213が掛け渡されており、前スライダー202はバネ213が縮む方向に常時付勢されている。こうした取付けにより前スライダー202と後スライダー203はその中央の基準線L1に対して対称に対向して摺動すると共に、バネ213により常に両者の中心(基準線L1)に向かう方向に引っ張られている。したがって、前スライダー202又は後スライダー203の一方を開く方向に摺動させることにより、フレームFを保持するための間隔が確保され、前スライダー202及び後スライダー203をフリーな状態にすれば、バネ213の付勢力により両者の間隔が縮まる。
【0019】
眼鏡フレームFは前スライダー202の左右2個所に配置されるクランプピンと、後スライダー203の左右2個所に配置されるクランプピンの計4個所に配置されるクランプピンでクランプされ、測定基準平面で保持されるようになっている。すなわち、前スライダー202には眼鏡フレームFの右枠リムを上下方向からクランプするためのクランプピン230Ra,230Rbと、眼鏡フレームFの左枠リムを上下方向からクランプするためのクランプピン230La,230Lbとが配置されており、それぞれ測定基準平面に対して対称に開閉されるように、前スライダー202の内部で保持されている。同様に後スライダー203には眼鏡フレームFの右枠リムを上下方向からクランプするためのクランプピン231Ra,231Rbと、眼鏡フレームFの左枠リムを上下方向からクランプするためのクランプピン231La,231Lbとが配置されており、それぞれ測定基準平面に対して対称に開閉されるように、後スライダー203の内部で保持されている。
【0020】
これらのクランプピンの開閉は、保持部ベース201の裏側に固定されたクランプ用モータ223の駆動により行われる。モータ223の回転軸に取り付けられたウォームギヤ224は、ブロック206aとブロック206bとの間で回転可能の保持されるシャフト220のホイールギヤ221に噛み合っており、モータ223の回転がシャフト220に伝達される。シャフト220は前スライダー202から延びる右端部材202Rと、後スライダー203から延びる右端部材203Rにそれぞれ挿通されている。右端部材202Rの内部ではクランプピン230Ra,230Rb,230La,230Lbの開閉を行うための図示なきワイヤーがシャフト220に取り付けてあり、シャフト220の回転によりワイヤーが引っ張られることにより、クランプピン230Ra,230Rb,230La,230Lbの開閉動作を同時に行うようになっている。右端部材203Rの内部にも同様に図示なきワイヤーがシャフト220に取り付けてあり、シャフト220の回転によりクランプピン231Ra,231Rb,231La,231Lbの開閉動作を同時に行うようになっている。また、右端部材202R及び右端部材203Rの内部には、シャフト220の回転によりは前スライダー202及び後スライダー203の開閉を固定するためのブレーキパットが設けられている。なお、このようなクランプピンの開閉機構の構成は、例えば、本出願人による特開平4−93163号公報に記載されたものが使用できるので、詳細はこれを参照されたい。
【0021】
また、保持部ベース201の手前側中央には、型板又はダミーレンズの測定時に使用する型板ホルダー310(図8参照)を取り付けるための取付け板300が固定されている。取付け板300は、図4に示すようにその断面は逆L字形状をしており、型板ホルダー310は取付け板300の上面に配置して使用する。取付け板300の上面には、中央にマグネット301が設けられ、その左右には型板ホルダー310を位置決めするための穴302が2個所形成されている。
【0022】
型板ホルダー310を使用した測定の際には、前スライダー202及び後スライダー203を開いて使用する。保持部ベース201の左側上面には前スライダー202が測定状態まで開いたことを検出するためのセンサ235が取り付けられており、また、前スライダー202の左側端部にはセンサ板236が固定されている。保持部ベース201の下側には計測部240が配置されている。
【0023】
<計測部>
計測部240の構成を図5〜図7に基づいて説明する。図5は計測部240の平面図である。図5において、横移動ベース241は保持部ベース201に軸支されて横方向に延びる2本のレール242、243にしたがって横スライド可能に支持されている。横移動ベース241の横移動は、保持部ベース201に取り付けられているモータ244の駆動により行われる。モータ244の回転軸にはボールネジ245が連結されており、このボールネジ245が横移動ベース241の下側に固定された雌ネジ部材246と噛合することにより、モータ244の正逆回転によって横移動ベース241が横方向に移動する。
【0024】
横移動ベース241には、3個所に取り付けられたローラ251により回転ベース250が回転可能に保持されている。図6に示すように、回転ベース250の円周端部にはギヤ部250aが形成され、その下部には外周側に突出する山形形状のガイドレール250bが形成されている。このガイドレール250bが各ローラ251のV溝部に接触しており、回転ベース250は3個のローラ251によって保持されながら回転する。回転ベース250のギヤ部250aはアイドルギヤ252に噛み合い、アイドルギヤ252は横移動ベース241の下側に固定されたパルスモータ254の回転軸に取り付けられたギヤ253に噛合している。これによりモータ254の回転が回転ベース250に伝達される。回転ベース250の下面には、測定子ユニット255が取り付けられている。
【0025】
測定子ユニット255の構成を図6、図7により説明する。図6は測定子ユニット255を説明するための側面図、図7は図6のC方向の図である。
【0026】
回転ベース250の下面には固定ブロック256が固定されている。固定ブロック256の側面にはガイドレール受け256aが回転ベース250の平面方向に延びるように取り付けられており、このガイドレール受け256aにスライドレール261を持つ移動支基260が摺動可能に取り付けられている。ガイドレール受け256aの取付け面に対して固定ブロック255の反対側側面には、移動支基260を移動するためのDCモータ257とその移動量を検出するエンコーダ258が取り付けられている。DCモータ257の回転軸に取り付けられたギヤ257aは、移動支基260の下方に固定されたラック262に噛合し、モータ257の回転により移動支基260は図6上の左右方向に移動される。また、モータ257の回転軸に取り付けられたギヤ257aの回転は、アイドルギヤ259を介してエンコーダ258に伝達され、この回転から移動支基260の移動量を検出する。
【0027】
移動支基260には上下支基265が上下移動可能に支持されている。その移動機構は移動支基260と同じように、移動支基260に取り付けられて上下方向に延びるガイドレール受け266に、上下支基265に取り付けられたスライドレール(図示せず)が摺動可能に保持されている。上下支基265には上下方向に延びるラック268が固定されており、このラック268には移動支基260と固定板金により取り付けられたDCモータ270のギヤ270aが噛合し、モータ270の回転により上下支基265は上下移動される。また、DCモータ270の回転は、アイドルギヤ271を介して、移動支基260と固定板金により取り付けられたエンコーダ272に伝達され、エンコーダ272は上下支基265の移動量を検知する。なお、上下支基265は移動支基260に取り付けられたゼンマイ275により下方向への荷重が減少されるようになっており、上下移動をスムーズにしている。
【0028】
また、上下支基265にはシャフト276が回転可能に保持されており、その上先端にはL字状の取付け部材277が設けられ、さらに取付け部材277の上部には測定子280が固定されている。この測定子280の先端はシャフト276の回転軸線と一致しており、測定時には測定子280の先端を眼鏡フレームFのフレーム溝に当接させる。
【0029】
シャフト276の下端には制限部材281が取り付けてある。この制限部材281は略円筒形状であり、その側面に縦方向に沿って凸部281aが形成され、図6における紙面反対側の方向にも凸部281aが形成されている。この2個所の凸部281aが上下支基265の切り欠き面265a(図6における紙面反対側にも同じ切り欠き面265aがある)に当接することにより、シャフト276の回転(すなわち測定子280の回転)がある範囲で制限される。また、制限部材281の下方は斜めカットされた斜面が形成されている。上下支基265の上下移動によりシャフト276と共に制限部材281が下方へ下がったとき、この斜面が移動支基260に固定されたブロック263の斜面に当接することにより、制限部材281の回転は図6の状態に誘導され、測定子280の先端の向きが正される。
【0030】
図6において、移動支基260の右側部分には型板測定用の測定軸290が上下スライド可能に保持されている。測定軸290の下端からは、図6の紙面上で表側方向に延びるピン291が取り付けてあり、このピン291と移動支基260の上部にはスプリング292が掛け渡されており、測定軸290は常時上方向に付勢されている。ピン291にはロック機構293が設けられている。ロック機構293は軸294を中心にして回動する固定板295と、固定板295を図6上の右方向に付勢するコイルバネ296を有し、測定軸290をスプリング292の付勢力に抗して移動支基260の内部に押し込むと、ピン291が固定板295に当接しながら固定板295を図6上の左方向に回動する。さらに測定軸290が押し込まれると、ピン291は固定板295の下に位置し、コイルバネ296の付勢力により固定板295は右側に戻される。これによりピン291は固定板295の切り欠きの下に入り、測定軸290は移動支基260の内部に収納された状態でロックされる。測定軸290を取り出すときは、測定軸290の頂部を押し込むことにより、ピン291が固定板295に形成されたガイド板295aに案内されて切り欠きを脱し、測定軸290はスプリング292の付勢力に上部の所定位置まで上昇する。
【0031】
<型板ホルダー>
型板ホルダー310の構成を図8〜10により説明する。図8は型板350を取り付けるための型板保持部320を上に向けたときの斜視図であり、図9はダミーレンズを取り付けるためのカップ保持部330側を上に向けたときの斜視図である。図10は型板ホルダー310の長手方向の断面図である。
【0032】
型板ホルダー310の本体ブロック311には型板保持部320とカップ保持部330が反転して使用できるように、表裏に一体的に設けられている。型板保持部320側にはピン321a、321bが植設されており、また、中央には開口322が設けられ、その開口322からは移動ピン323が突出している。移動ピン323は、図10に示すように、本体ブロック311の内部に挿通された移動軸312に固定されており、移動軸312はスプリング313により図10上の矢印D方向に常時付勢されている。本体ブロック311から突出した移動軸312の先端側には押し込み操作するためのボタン314が取り付けられている。また、移動ピン323の前側(図10上の右側)は凹部324が形成されている。
【0033】
カップ保持部330側には、ダミーレンズを固定したカップ360の基部361を挿入する穴331が形成されており、また、その内部にはカップ360の基部361に形成されたキー溝に嵌合させるための凸部332が形成されている。また、本体ブロック311の内部に挿通された移動軸312にはスライド部材327が固定されており、その前側端面327aは円弧形状(穴331と同じ径の円弧)にされている。
【0034】
型板350を固定するときは、手でボタン314を押し込んだ後、型板350に形成されている中央穴351を移動ピン323に通すと共に、中央穴351の左右に設けられている2つの小穴352をピン321a、321bに係合させて位置決めする。その後、本体ブロック311側に押し込んだボタン314を離すと、スプリング313の付勢力により移動ピン323は矢印D方向に戻され、その凹部324が型板350の中央穴351に当接することにより、型板350が固定される。
【0035】
ダミーレンズに取り付けられたカップ360を固定するときは、型板のときと同様に、手でボタン314を押し込んでスライド部材327を開いた後、カップ360の基部361が持つキー溝をカップ保持部330の凸部332に嵌合させて挿入する。ボタン314を離すと、スプリング313の付勢力により移動軸312と共にスライド部材327が穴331方向に戻る。穴331に挿入されたカップ360の基部361は円弧形状の端面327aで押されることにより、カップ保持部330に固定される。
【0036】
本体ブロック311の後方側には、前述した保持部ベース201側の取付け板300に装着するための装着部340が設けられており、その表側(型板保持部320を表とする)と裏側は同じ形状をしている。表面341及び裏面345には、取付け板300の上面に形成された2個の穴302に挿入するためのピン342a,342bと、346a,346bがそれぞれ植設されている。また、表面341及び裏面345には鉄板343,347がそれぞれ埋め込まれている。装着部340からは突出した鍔344,348がそれぞ形成されている。
【0037】
このような型板ホルダー310を眼鏡枠測定装置2に取り付けるときは、前スライダー202を手前側まで開いた後(同時に後スライダー203も開く)、型板測定の場合は型板ホルダー310側を下に向けて、装着部340のピン342a,342bを取付け板300の穴302に係合させる。このとき取付け板300の上面に設けられたマグネット301により鉄板343が吸い付けられので、型板ホルダー310を動かないように取付け板300の上面に簡単に固定することができる。また、型板ホルダー310の鍔344は、前スライダー202の中央に形成された窪み面202aに当接し、前スライダー202及び後スライダー203の開きを維持する。
【0038】
(ロ)キャリッジ部
キャリッジ部700の構成を、図2及び図11、図12に基づいて説明する。図11はキャリッジ部700の要部を概略的に示した図であり、図12は図2におけるキャリッジ部700をE方向から見たときの図である。
【0039】
キャリッジ701は、レンズLEを2つのレンズチャック軸702L、702Rにチャッキングして回転させることができ、また、ベース10に固定されて砥石回転軸601と平行に延びるキャリッジシャフト703に対して回転摺動自在になっている。以下では、キャリッジ701を砥石回転軸601と平行に移動させる方向をX軸、キャリッジ701の回転によりレンズチャック軸(702L、703R)と砥石回転軸601との軸間距離を変化させる方向をY軸として、レンズチャック機構及びレンズ回転機構、キャリッジ701のY軸移動機構、キャリッジ701のX軸移動機構を説明する。
【0040】
<レンズチャック機構及びレンズ回転機構>
キャリッジ701の左腕701Lにチャック軸702Lが、右腕701Rにチャック軸702Rが回転可能に同一軸線上で保持されている。右腕701Rの中央上面にはチャック用モータ710が固定されており、モータ710の回転軸に付いているプーリ711の回転がベルト712を介して、右腕701Rの内部で回転可能に保持されている送りネジ713を回転させる。送りネジ713の回転により送りナット714を軸方向に移動させることにより、送りナット714に連結したチャック軸702Rが軸方向に移動することができ、レンズLEがチャック軸702L、702Rによって挟持される。
【0041】
キャリッジ左腕701Lの左側端部にはチャック軸702Lの軸線を中心にして回動自在なモータ取付用ブロック720が取り付けられており、チャック軸702Lはブロック720を通ってその左端にはギヤ721が固着されている。ブロック720にはレンズ回転用のモータ722が固定されており、モータ722がギヤ724を介してギヤ721を回転することにより、チャック軸702Lへモータ720の回転が伝達される。左腕701Lの内部ではチャック軸702Lにプーリ726が取り付けられており、プーリ726はキャリッジ701の後方で回転可能に保持されている回転軸728の左端に固着されたプーリ730aとタイミングベルト731aにより繋がっている。また、回転軸728の右端に固着されたプーリ730bは、キャリッジ右腕701R内でチャック軸702Rの軸方向に摺動可能に取付けられたプーリ733と、タイミングベルト731bにより繋がっている。この構成によりチャック軸702Lとチャック軸702Rは同期して回転する。
【0042】
<キャリッジのX軸移動機構、Y軸移動機構>
キャリッジシャフト703にはその軸方向に摺動可能な移動アーム740が設けられており、移動アーム740はキャリッジ701と共にX軸方向(シャフト703の軸方向)に移動するように取り付けられている。また、移動アーム740の前方は、シャフト703と平行な位置関係でベース10に固定されたガイドシャフト741上を摺動可能にされている。移動アーム740の後部には、シャフト703と平行に延びるラック743が取り付けられており、このラック743にはベース10に固定されたキャリッジX軸移動用モータ745の回転軸に取り付けられたピニオン746と噛み合っている。これらの構成によりモータ745は移動アーム740と共にキャリッジ701をシャフト703の軸方向に移動させることができる。
【0043】
移動アーム740には揺動ブロック750が、図11(b)のように、砥石の回転中心と一致する軸線Laを中心に回動可能に取り付けられており、また、シャフト703の中心からこの軸線Laまでの距離と、シャフト703の中心からキャリッジ701のチャック軸(702L,702R)の回転中心までの距離とは同じになるように設定されている。揺動ブロック750にはY軸モータ751が取り付けられており、モータ751の回転はプーリ752とベルト753を介して、揺動ブロック750に回転可能に保持された雌ネジ755に伝達される。雌ネジ755内のネジ部には送りネジ756が噛み合わされて挿通されており、雌ネジ755の回転により送りネジ756は上下移動する。
【0044】
送りネジ756の上端には、モータ取付用ブロック720の下端面に当接するガイドブロック760が固定されており、ガイドブロック760は揺動ブロック750に植設された2つのガイド軸758a、758bに沿って移動する。したがって、Y軸モータ751の回転により送りネジ756と共にガイドブロック760を上下させることにより、ガイドブロック760に当接するモータ取付用ブロック720の上下位置を変化させることができる。これにより、ブロック720に取付けられたキャリッジ701もその上下位置を変化させることができる(すなわち、キャリッジ701はシャフト703を回転中心に回旋し、レンズチャック軸(702L、702R)と砥石回転軸601との軸間距離を変化させる)。キャリッジ701の左腕701Lと移動アーム740との間にはバネ762が張り渡されており、キャリッジ701は常時下方に付勢され、レンズLEの加工圧が与えられる。このキャリッジ701の下方への付勢力に対して、キャリッジ701はブロック720がガイドブロック760に当接する位置までしか下降できない。ブロック720には加工終了検知用のセンサ764が取付けられており、センサ764はガイドブロック760に付いているセンサ板765の位置を検知することにより加工終了(研削状態)を検知する。
【0045】
(ハ)レンズ形状測定部
レンズ形状測定部500の構成を、図13〜図16を基に説明する。図13はレンズ形状測定部500を上から見たときの図、図14は図13の左側面図、図15は図13の右側面の要部を示した図である。図16は図13のF−F断面図である。
【0046】
ベース10には支基ブロック501が立設されており、この支基ブロック501には、上下に配置されたガイドレール部502a、502bによってスライドベース510が左右方向(チャック軸と平行な方向)に摺動可能に保持されている。スライドベース510の左端には前方に延びる側板510aが一体的に形成されており、側板510aにはチャック軸702L、702Rと平行な位置関係を持つシャフト511が回転可能に取付けられている。シャフト511の右端部にはレンズ後面測定用の測定子515を持つ測定子アーム514が固着されており、また、シャフト511の中央よりにはレンズ前面測定用の測定子517を持つ測定子アーム516が固着されている。測定子515及び測定子517は共に円筒形状をしており、図13のように先端側は斜めにカットされ、その斜めにカットされた各最先端がレンズLEの後面及び前面に接触する。測定子515の接触点及び測定子517の接触点は対向しており、その間隔は距離不変に配置されている。なお、測定子515の接触点と測定子517の接触点を結ぶ軸線は、図13に示す測定状態のとき、レンズチャック軸(702L,702R)の軸線と平行に所定の位置関係となっている。また、レンズ後面測定用の測定子515はやや長めの円筒部を持ち、レンズ外径の測定(後述する)の際にはその側面をレンズLEのコバ端面に当接させて測定を行う。
【0047】
シャフト511の基部には小ギヤ520が固定されており、側板510aに回転可能取付けられた大ギヤ521が小ギヤ520に噛み合っている。大ギヤ521と側板510aの下方にはバネ523が張り渡されており、バネ523により大ギヤ521が図15上の時計回りに回転する方向に常時引っ張られている。つまり、アーム514、516は小ギヤ520を介して下方に回転するように付勢されている。
【0048】
側板510aには溝503が形成されており、大ギヤ521からはこの溝503を貫通するピン527が偏心して固着されている。ピン527には大ギヤ521を回転させるための第1移動板528が取付けられている。第1移動板528の略中央には長穴528aが形成されており、この長穴528aに側板510aに固着された固定ピン529が係合する。
【0049】
また、支基ブロック501の後方に延びる後部板501aにはアーム回転用のモータ531が取付けられており、モータ531の回転軸に取付けられた回転部材532には回転軸から偏心した位置に偏心ピン533が取付けられている。偏心ピン533には第1移動板528を前後方向(図14上の左右方向)に移動するための第2移動板535が取り付けられている。第2移動板535の略中央には長穴535aが形成されており、この長穴535aに後部板201aに固定された固定ピン537が係合する。第2移動板535の端部にはローラ538が回転可能に取り付けられている。
【0050】
モータ531の回転により偏心ピン533を、図14の状態から時計回りに回転すると、固定ピン537と長穴535aのガイドにより第2移動板535は前側(図14上の右側)に移動する。ローラ538は第1移動板528の端面に当接しているので、第2移動板535の移動によりローラ538は第1移動板528をも前側に移動する。この移動によって第1移動板528がピン527を介して大ギヤ521を回転するようになり、大ギヤ521の回転によりシャフト511に取り付けられた測定子アーム514及び516は起立した状態に退避する。この退避位置へのモータ532の駆動は、回転部材532の回転位置を図示なきマイクロスイッチが検知することにより定められる。
【0051】
モータ531を逆回転すると第2移動板535は引き戻され、大ギヤ521はバネ523に引っ張られて回転し、測定子アーム514及び516は前側に倒される。大ギヤ521の回転は側板510aに形成された溝503の端面にピン527がぶつかることにより制限され、測定子アーム514及び516の測定位置が決定される。この測定位置まで測定子アーム514及び516が回転したことは、図16に示すように、側板510aに取り付けられたセンサ524で、大ギヤ521に付いているセンサ板525の位置を検知することにより検出する。
【0052】
スライドベース510(測定子アーム514,515)の左右移動機構を図16及び図17により説明する。図17は左右移動の状態を説明する図である。
【0053】
スライドベース510の内部は開口が形成されており、その開口の下端部にはラック540が設けられている。ラック540には支基ブロック501側に固定されたエンコーダ542のピニオン543と噛み合っており、エンコーダ542はスライドベース510の左右の移動方向と移動量を検知する。スライドベース510の開口から覗く支基ブロック501の壁面には、「く」の字状の駆動板551が軸552を中心に回転可能に、逆「く」の字状の駆動板553が軸554を中心に回転可能にそれぞれ取り付けられており、駆動板551と駆動板553の間には両者を接近させる方向に付勢力を持つバネ555が張り渡されている。また、支基ブロック501の壁面には制限ピン557が植設されており、スライドベース510に外力が働いていないときは、この制限ピン557に駆動板551の上部端面551aと駆動板553の上部端面553aが共に当接した状態となり、これが左右移動の原点となる。
【0054】
一方、スライドベース510の上部には、駆動板551の上部端面551aと駆動板553の上部端面553aとの間の位置にガイドピン560が固着されている。スライドベース510に右方向に移動する力が働くと、図17(a)のように、ガイドピン560は駆動板553の上部端面553aに当接して駆動板553は右方向に傾く。このとき、駆動板551側は制限ピン557によって固定されているので、スライドベース510はバネ555により左右移動の原点まで戻される方向(左方向)に付勢される。逆に、スライドベース510に左方向に移動する力が働くと、図17(b)のように、ガイドピン560は駆動板551の上部端面551aに当接して駆動板551は左方向に傾くが、駆動板553側は制限ピン557によって固定される。したがって、今度はスライドベース510がバネ555により左右移動の原点まで戻される方向(右方向)に付勢される。このようなスライドベース510の移動から、レンズ後面に接触する測定子515、レンズ前面に接触する測定子517の移動量(チャック軸の軸方向の移動量)が1つのエンコーダ542により検知される。
【0055】
なお、図13において、50は加工室の防水カバーを示し、防水カバー50からはシャフト511、測定子アーム514、516、及び測定子515、517のみが露出する状態となっている。51は防水カバー50とシャフト511とのシール材である。加工時には図示なきノズルから研削水が噴射されるが、レンズ形状測定部500を加工室の後方に配置するとともに、上記のような構成により、防水カバー501から露出するシャフト511のシールドを行うだけでレンズ形状測定部500の電装部や移動機構の防水を行うことができ、防水機構が簡略されている。
【0056】
次に、以上のようの構成を持つ装置において、その動作を図18の制御系ブロック図を使用して説明する。
【0057】
装置による加工に先立ち、眼鏡枠測定装置2による玉型形状の測定を行う。まず、眼鏡フレームFを測定する場合を説明する。眼鏡枠測定装置2のフレーム保持部200は眼鏡フレームFの両枠保持及び片眼保持が可能であるが、ここでは両枠保持について説明する。
【0058】
前スライダー202を手前に引いて前スライダー202と後スライダー203の間隔を広げる。眼鏡フレームFの上部をクランプピン231Ra,231Rb及びクランプピン231La,231Lbの間に位置させ、眼鏡フレームFの下部をクランプピン230Ra,230Rb及びクランプピン230La,230Lbの間に位置させる。前スライダー202及び後スライダー203によりはバネ213により常に基準線L1に向かう求心的な力が働いているので、これにより両スライダーの間隔が狭められ、眼鏡フレームFが基準線L1を中心にして保持される。このとき、フレーム保持部200の保持面は装置本体1の上面に沿って前側に傾斜して配置されているので、眼鏡フレームFのセットが行い易い。
【0059】
眼鏡フレームFのセットができたら、スイッチパネル部410の両眼トレース用スイッチ412を押すと、眼鏡枠測定装置2側の制御部150はモータ223を駆動させ、シャフト220の回転により4個所のクランプピンを閉じてフレームFを固定する。フレームFの固定が完了したら、計測部240を作動させてフレーム形状の測定を行う。両眼トレースの場合、制御部150はモータ244を駆動して、測定子280がフレームFの右枠側の所定位置に位置するように横移動ベース241を移動しておく。また、モータ254の駆動により回転ベース250を回転させ、測定子280の先端がクランプビン230Ra,230Rb側を向く位置に初期設定しておく。その後、モータ270の駆動により上下支基265を上昇させて測定子280を測定基準平面の高さに位置させる(本実施形態では、測定基準平面も前側に傾斜している)。最下点位置から測定子280を上昇させた際の移動量はエンコーダ272の検出から得られ、制御部150はエンコーダ272の検出情報を基に測定子280を測定基準平面の高さに位置させる。
【0060】
その後、制御部150はモータ257を駆動して移動支基260を移動し、測定子280の先端をフレームFの枠溝に挿入する。この移動に際してはDCモータ257を使用しているので、モータ257への駆動電流(駆動トルク)の制御により所定の駆動トルクを掛けることで、フレームを変形させずに、かつ測定子280が外れない程度の弱い押圧力を与えることができる。続いて、パルスモータ254を予め定めた単位回転パルス数毎に回転させ、回転ベース250と共に測定ユニット255を回転する。この回転により、測定子280と共に移動支基260がレンズ枠溝の動径に従って、ガイドレール受け267のレール方向に移動し、その移動量はエンコーダ258によって検出される。また、測定子280と共に上下支基265はレンズ枠溝の反り(カーブ)に沿って上下し、その移動量がエンコーダ272によって検出される。パルスモータ254の回転角θと、エンコーダ258による検出量rと、エンコーダ272による検出量zとから、レンズ枠形状が(rn,θn,zn)(n=1,2,……N)として計測される。
【0061】
測定ユニット255を回転させながらの測定中、制御部150は測定基準平面の傾斜と検出された動径の変化情報に基づきモータ257の駆動を制御する。すなわち、測定基準平面が傾斜しているので、レンズ枠溝に対する測定子280の押圧力を一定にするためには、測定ユニット255の回転角毎にその荷重分をキャンセルするように、モータ257の駆動を変化させる。回転角毎の駆動電流の変化量は、例えば、測定子280の位置が変化しないモータ257への駆動電流のデータを単位回転角度毎に予め求めておく。また、測定ユニット255が水平方向に移動するとき(測定ユニット255の荷重がキャンセルされている角度)を基準にして、レンズ枠溝に対して測定子280により所定の押圧力を掛けるための基準の駆動電流を求めておく。そして、この両者の関係から傾斜分を考慮した回転角毎の駆動電流の変化データを定めることができる。例えば、基準の駆動電流に対して、角度毎の駆動電流データの比率で変化させる。
【0062】
さらに、測定中に測定子280が外れないように、また、眼鏡枠の変形を抑えるように、制御部150はレンズ枠溝の動径の変化に応じてモータ257への駆動電流を変化させる。まず、制御部150は計測済みの動径データ(rn,θn)(n=1,2,……)から未計測部分の動径の変化を予測する。例えば、所定の動径角度α(例;3〜5度)毎の計測済みの動径データから、現在の測定点における動径変化の傾きを求める。これは、動径角度α間のデータを微分処理したり、平均処理したりして求めることができる。未計測部分の次の動径角度αにおける測定点もこの求めた動径変化の傾きの延長上にあるものと仮定し、未計測部分の動径変化を予測する。そして、未計測部分の動径長が長くなる方向に変化していくと予測されたときは、直前の動径角度αのときの駆動トルクに対してモータ257の駆動トルクを強める。その駆動トルク(駆動電流)の変化量は、動径変化の傾きの程度に応じて定めても良いし、動径変化の傾きがある範囲を超える毎に駆動トルクを所定量強めるようにしても良い。これにより、測定子280は動径長が長くなる方向への移動速度が速められ、測定中における枠溝からの測定子280の外れを防止できる。
【0063】
一方、未計測部分の動径長が短くなる方向に変化していくと予測されたときは、直前の動径角度αのときの駆動トルクに対してモータ257の駆動トルクを弱めていく。このときの駆動トルクの変化量も、動径変化の傾きの程度に応じて定めても良いし、動径変化の傾きがある範囲を超える毎に駆動トルクを所定量弱めるようにしても良い。これにより、レンズ枠溝にかかる測定子180の押圧力の増加を抑え、眼鏡枠の変形を防止できる。なお、通常、眼鏡枠の動径は徐々に変化するので、モータ257の駆動トルクも徐々に弱めていき、最終的に駆動トルク0になれば動径長が短くなる方向の変化に対しても、過剰な押圧力を避けることができる。また、急激に動径長が短くなる方向へ変化していくと予測されたときは、モータ257を逆回転することにより、眼鏡枠への押圧力の負荷を少なくしても良い。
【0064】
また、測定途中のモータ257の駆動制御は、次のようにすることもできる。例えば、制御部150による未計測部分の動径変化の予測は、計測済みの測定データから測定点の動径変化の傾きを法線方向として得た後、次の測定点はこの法線方向の延長線上にあるものとして予測する。計測済みの測定データは全てを対象にしなくとも、直前のある角度分のデータであっても良い。
【0065】
また、順次得られる動径データから動径長さが増加又は減少に転じる変曲点が得られるので(ある範囲のデータを見るとなお良い)、動径長さが増加に転じることが検出されたらモータ257の駆動トルクを強め、逆に動径長さが減少に転じることが検出されたらモータ257の駆動トルクを弱めるように制御するようにしても良い。動径長さが減少に転じるときには眼鏡枠には測定子280からの押圧力が強く働くので、このように駆動トルクを弱めることにより、眼鏡枠の変形を抑えるとともに、フレーム保持部200に保持された眼鏡枠のずれも抑えることができる。
【0066】
また、眼鏡枠の構造上、変形が最も生じ易いのは、眼鏡枠の下側(装用した状態の下側を言)から左右両枠を繋ぐブリッジにかけての範囲であり、この範囲は測定子280が外れ難いところでもある(通常、動径が緩やかに変化していく)。したがって、この範囲(予め定めておいても良いし、測定途中のデータから予測しても良い)の角度分だけ他の測定部分よりモータの駆動トルクを十分に弱いものとする制御をすることもできる。このように測定途中のモータ257の駆動制御は種々の方法によって行うことができる。
【0067】
制御部150はモータ257の駆動制御に加えて、検出されたレンズ枠の反り(上下)の変化情報に基づき測定子280を上下するモータ270の駆動を制御する。動径情報の変化に応じた制御の方法と同様に、制御部150は計測済みの上下データ(θn,zn)(n=1,2,……)から、現在の測定点における上下変化の傾きを求め、次ぎの測定点も上下変化の傾き延長にあるものと仮定して未計測部分の変化を予測する。その変化に応じてモータ270への駆動電流の変化させる。レンズ枠溝が上方向に変化していくと予測されるときは、その変化度合いに追従するように測定子280を上昇させる。レンズ枠溝が下方向に変化していくと予測されるときは、その変化度合い追従するように測定子280を下降させる。これは上下変化がある値を超える予測されたときに所定量分だけ移動するようにしても良い。
【0068】
このようなモータ257、270の駆動制御により、測定中における測定子280の外れを防止できると共に、眼鏡枠の変形も抑えることができる。フレームFの右枠側の測定ができると、同様に左枠側の測定が行われる。
【0069】
型板又はダミーレンズを測定する場合を説明する。型板又はダミーレンズは、前述した要領により型板ホルダー310の型板保持部320又はカップ保持部330に取り付ける。ダミーレンズの場合も、特別な固定用部品を用意することなく、ボタン314の操作により簡単に型板ホルダー310に取付けできる。
【0070】
型板ホルダー310への取付けができたら、前スライダー202を手前まで引いて、取付け板300の上面に型板ホルダー310を固定する。型板ホルダー310の鍔344(348)が前スライダー202の窪み面202aに係合するので、前スライダー202及び後スライダー203の開放が固定される。前スライダー202の開放状態はセンサ235により検出され、型板測定用モードであることが検知される。
【0071】
型板ホルダー310のセット後、測定する型板(又はダミーレンズ)が右用の場合はスイッチパネル部410の右トレーススイッチ413を、型板(又はダミーレンズ)が左用の場合は左トレーススイッチ411を押す。なお、型板ホルダー310を使用した測定の際には、測定軸290の頂部を押して測定軸を上昇させておく。
【0072】
制御部150はモータ244を駆動して計測部240を中央の測定位置に位置させる。その後、測定軸290が中心側に向かうようにモータ257を駆動して移動支基260を移動する。測定軸290が型板(又はダミーレンズ)の端面に当接した状態で、パルスモータ254を予め定めた単位回転パルス数毎に回転させ、測定ユニット255を回転する。型板の動径に従って測定軸290が移動し、その移動量はエンコーダ258によって検出され、玉型形状が計測される。
【0073】
フレームF等の玉型形状の測定ができたら、操作者はスイッチパネル部420のデータスイッチ421を押すことにより、玉型形状データがデータメモリ161に転送され、ディスプレイ415には玉型形状が図形表示される。操作者はスイッチパネル部420に配置されるデータ入力用のスイッチを操作して、装用者のPD値や光学中心の高さ位置データ等のレイアウトデータを入力する。また、フレームの材質、レンズ材質等の加工条件のデータを入力する。
【0074】
データの入力が完了したら、操作者は被加工レンズLEに固定された固定治具用のカップの基部をレンズチャック軸702Lが持つカップホルダに装着した後、スイッチパネル部420のチャックスイッチ422を押すことによりモータ710を駆動し、レンズチャック軸702Rが移動することによりチャッキングする。このチャッキングに際してレンズLEがレンズチャック軸702Lから外れないように保持する必要がある場合でも、チャックスイッチ422は加工窓402の手前側左右中央付近(レンズLEのチャッキング位置付近)に配置されているので、操作者はレンズLEを保持し易い方の手で保持しながら、もう片方の手でチャックスイッチ422を容易に操作することができる。
【0075】
レンズチャック後、スタートスイッチ423を押して装置を作動させる。主制御部160は、加工シーケンスプログラムに基づき、まずレンズ形状測定部500を用いてレンズ形状の測定を実行する。主制御部160はモータ531を駆動してシャフト511を回転させ、測定子アーム514,516を退避位置から測定位置に位置させる。主制御部160は入力された玉型形状の動径データ及びレイアウトデータから算出した加工形状に基づき、測定子515と測定子517を結ぶ軸線Lbに対するレンズチャック軸の軸線との距離を変化させるようにキャリッジ701を上下移動し、チャッキングしたレンズLEを図13のように測定子515と測定子517の間に位置させる。その後、モータ745の駆動によりキャリッジ701を測定子517側へ所定量分だけ移動し、レンズLEの前面屈折面の測定子517を当接させる。測定子517側へのレンズLEの初期測定位置は、スライドベース510の左側移動範囲のほぼ中間であり、測定子517にはバネ555により常にレンズLEの前側屈折面に当接するように力が働く。
【0076】
測定子517が前側屈折面に当接した状態で、モータ722によりレンズLEを回転するとともに、加工形状データを基にモータ751を駆動してキャリッジ701を上下させる(レンズチャック軸702L,702Rの軸線と軸線Lbの距離を変化させる)。こうしたレンズLEの回転及び移動に伴い、測定子517はレンズ前面形状に沿って左右方向に移動する。この移動量はエンコーダ542により検出されレンズLEの前面屈折面形状が計測される。
【0077】
レンズ前面側の測定が終了したら、主制御部160はそのままキャリッジ701を右方向へ移動し、レンズLEの後側屈折面に測定子515を当接させて測定面を切換える。後面測定の初期測定位置もスライドベース510の右側移動範囲のほぼ中間であり、測定子515には常にレンズLEの後側屈折面に当接するように力が働く。その後、レンズLEを1回転させながら前側屈折面の測定と同様にして測定子515の移動量から後側屈折面形状を計測する。レンズの前側屈折面形状及び後側屈折面形状が得られると、両者からコバ厚情報を得ることができる。レンズ形状の測定終了後は、主制御部160はモータ531を駆動させて測定子アーム514,516を退避させる。
【0078】
本装置のレンズ形状測定部500はレンズ外径の測定機能を備えており、この測定を行うときは次のようにする。主制御部160はモータ745の駆動し、図14の2点鎖線で示すように、レンズLEのコバ面が測定子517の側面部分まで達するようにキャリッジ701を移動する。その後、玉型の加工径形状データを基にレンズLEを回転させながらモータ751を駆動してキャリッジ701を上下させ、レンズチャック軸702L,702Rの軸線と軸線Lbの距離を変化させる。こうしたキャリッジ701の上下移動により、レンズ外径が玉型形状を満たしている場合、測定子515の側面はレンズLEのコバ面に当接し、測定子アーム514は持ち上げられるようになり、センサ524がこれを検知する。玉型形状に対してレンズ外径が不足している場合、測定子515の側面はレンズLEのコバ面に当接しないので、測定子アーム514は最下点に位置したままとなり、センサ524がセンサ板525を検知してレンズ径不足が検出される。こうしてレンズLEを1回転させることにより、レンズLEの全周についてのレンズ径不足が検出できる。
【0079】
玉型形状に対してレンズ外径の不足情報が得られたときは、ディスプレイ415上に表示されている玉型図形表示に対してその不足部分を点滅させることにより、操作者に不足部分を知らせることができる。
【0080】
なお、こうした全周についてのレンズ外径測定は加工シーケンスプログラムの一つとして行っても良いが、スイッチ425を押すことによりレンズ外径の測定のみを単独で行うようにしても良い。
【0081】
レンズ形状の測定が完了すると、加工条件の入力データに従ってレンズLEの加工が実行される。例えば、レンズLEがプラスチックの場合、主制御部160は粗砥石602b上にレンズLEがくるようにキャリッジ701を745により移動させた後、玉型の動径データに基づいてキャリッジ701を上下移動させて加工する。ヤゲン加工を行う場合、主制御部160はレンズ形状データから求められるヤゲン加工用データに基づいてキャリッジ701を移動制御し、仕上げ砥石602cによるヤゲン仕上げ加工を行う。ヤゲン加工用データはレンズ形状データ及び玉型形状データに基づいて主制御部160により算出される。
【0082】
【発明の効果】
型板ホルダーへの型板又はダミーレンズの固定を手間なく、迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る眼鏡レンズ加工装置の外観構成を示す図である。
【図2】装置本体の筐体内に配置される加工部の構成を示す斜視図である。
【図3】眼鏡枠測定装置におけるフレーム保持部200の平面図である。
【図4】図3のA−A断面の要部を示す図である。
【図5】眼鏡枠測定装置における計測部の平面図である。
【図6】測定子ユニットを説明するための側面図である。
【図7】図6のC方向の図である。
【図8】型板ホルダーにおける、型板を取り付けるための型板保持部を上に向けたときの斜視図である。
【図9】型板ホルダーにおける、ダミーレンズを取り付けるためのカップ保持部側を上に向けたときの斜視図である。
【図10】型板ホルダーの長手方向の断面図である。
【図11】キャリッジ部の要部を概略的に示した図である。
【図12】図2におけるキャリッジ部をE方向から見たときの図である。
【図13】レンズ形状測定部を上から見たときの図である。
【図14】図13の左側面図である。
【図15】図13の右側面の要部を示した図である。
【図16】図13のF−F断面図である。
【図17】レンズ形状測定部の左右移動の状態を説明する図である。
【図18】本装置の制御系ブロックである。
【符号の説明】
1 装置本体
2 眼鏡枠測定装置
310 型板ホルダー
314 ボタン
323 移動ピン
320 型板保持部
330 カップ保持部

Claims (3)

  1. 型板を取り付け固定する型板ホルダーにおいて、型板に形成された中央穴に係合する移動軸であって型板の径方向に移動可能な移動軸を持つ型板保持部と、前記移動軸を型板の径方向に常時付勢するための弾性体と、前記移動軸を前記付勢方向と反対の方向に戻すための押し込み部材と、を型板ホルダー本体に設けたことを特徴とする型板ホルダー。
  2. 請求項1の型板ホルダー本体には、さらにダミーレンズに固定されたカップの基部を装着する装着穴及び該装着穴に装着されたカップ基部を押さえるための移動部材を持つダミーレンズ保持部を設け、前記弾性体が前記移動部材を前記装着穴に装着されたカップ基部を押さえる側に付勢すると共に、前記押し込み部材が前記弾性体の付勢方向と反対方向に前記移動部材を戻すようにしたことを特徴とする型板ホルダー。
  3. 請求項2の型板ホルダーは、型板ホルダー本体の片面に前記型板保持部を、他方の面に前記ダミーレンズ保持部を設けたことを特徴とする型板ホルダー。
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