JP3778503B2 - 建築物の屋上緑化工法及び屋上構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば工場、一般住宅等の建築物の屋上、ベランダ、デッキ等(以下、これらを総称して屋上という)を緑化させる屋上緑化工法及び屋上構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば工場等の建築物においては、屋上材(屋根材)として波形に形成された鋼板が使用されている場合が多いが、この屋上は緑化されていないのが一般的である。ところが、近年大気圏のオゾン層破壊等の環境問題から、各所に草木を植える緑化運動が展開されつつあり、この種の工場等においても、その屋上を緑化しようとする試みが一部でなされている。
【0003】
この工場等の屋上を緑化する場合には、例えば図5に示すように、屋上材としての波形に形成された鋼板51上面の溝51a内にコンクリート52を所定の厚さで打ち、このコンクリート52の上面に、周壁板53を介して緑化用の土54を堆積し、この土54に例えば芝生55等を植える緑化工法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この緑化工法にあっては、屋上材を形成する鋼板51の上面側に所定の厚さでコンクリート52が打たれたり所定の厚さで土54が堆積されるため、建築物自体にコンクリート52や土54の重さに耐え得る強度が必要となり、施工できる建築物が限定され易く、かつ比較的高い位置にコンクリート52を打つ必要があり、施工が非常に面倒であるという問題点があった。特に、広い屋上を有する大きな工場等においては、コンクリート52や土54の重量も重くなって、建築物自体の強度が一層要求されることになる。
【0005】
また、建築物の強度を補強したり元々十分な強度を有する建築物を緑化した場合であっても、コンクリート52の上面に土54を介して芝生55が直接植えられるため、長年経過した場合に、芝生55の根が、鋼板51の継ぎ目から工場内に入り込んだり、あるいはコンクリート52の割れ目や土54の周囲に覆う周壁板53と鋼板51との隙間に進入する等、芝生の根の張り(進入)を確実に阻止することができず、長年に亙り安定かつ良好な緑化状態が得られ難いという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、請求項1または2記載の発明の目的は、建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物にも容易に施工し得ると共に、長年に亙り良好な緑化状態が得られかつ建築物内の空調効率の向上を図り得る建築物の屋上緑化工法を提供することにある。また、請求項3及び4記載の発明の目的は、建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物にも容易に施工し得ると共に、長年に亙り良好な緑化状態が得られかつ建築物内の空調効率の向上を図り得る建築物の屋上構造体を提供することにある。また、請求項5記載の発明の目的は、請求項3及び4記載の発明の目的に加え、屋上構造体の長寿命化が図れると共に、各種建築物に容易に対応し得る建築物の屋上構造体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1及び2記載の発明は、各種建築物の波形の鋼板からなる屋上を緑化する屋上緑化工法であって、前記波形の鋼板の上面側の溝内に客土保持材を収容配置すると共に、この客土保持材と前記波形の鋼板の上面との間もしくは客土保持材上に耐久防水シートを敷設して、波形の鋼板からなる屋上を略平坦状に形成し、その後この略平坦面上に緑化客土を吹き付けして屋上を緑化することを特徴とする。また、請求項1及び2記載の発明は、前記緑化客土が、前記略平坦面上に敷設された通水性部材の上面に吹き付けられることを特徴とする。
【0008】
このように構成することにより、建築物の屋上を緑化する場合、波形の鋼板の上面側の溝内に、例えば耐久防水シートを介して客土保持材を収容配置して、屋上の上面を略平坦状に形成し、この略平坦面上に芝の種子が配合された緑化客土を吹き付ける。これにより、耐久防水シートと緑化客土及び客土保持材等によって屋上が緑化されることになり、重量的にも軽くなって建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物であっても容易に施工できると共に、耐久防水シートにより芝生の根の屋上材方向への進入等が確実に阻止され、長年に亙り良好な緑化状態が得られ、かつ客土保持材によって建築物内の空調効率の向上が図れる。特に、請求項1及び2記載の発明のように、緑化客土を通水性部材の上面に吹き付ければ、緑化客土の水はけが良好となり、より長年に亙り良好な緑化状態が得られる。
【0009】
また、請求項3及び4記載の発明は、建築物の波形の鋼板からなる屋上材の上面側に敷設された耐久防水シートと、該耐久防水シートの上面側に吹き付けられた緑化客土と、前記屋上材の上面側の溝内で、耐久防水シートと緑化客土との間もしくは耐久防水シートと屋上材の上面との間に収容配置されて前記緑化客土を所定位置に保持する軽量な客土保持材と、からなることを特徴とする。
【0010】
このように構成することにより、薄い耐久防水シートとこれに吹き付けられた緑化客土と、耐久防水シートと緑化客土との間もしくは耐久防水シートと屋上材の上面との間に設けられた緑化客土を所定位置に保持する軽量な客土保持材で屋上構造体が構成されるため、緑化に伴う屋上に加わる重量が極めて軽くなり、建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物であっても施工が容易に行えると共に、客土保持材によって建築物内の空調効率の向上が図れる。また、雨水や芝生の根の屋上材方向への進入は、屋上材の上面側に敷設された耐久防水シートで確実に阻止され、長年に亙り良好な緑化状態が得られる。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、耐久防水シートが超耐久金属防水シートで形成され、客土保持材がバーク材、発泡プラスチック材あるいはエアーバックのいずれかで形成されることを特徴とする。このように構成することにより、耐久防水シート自体の耐候性を向上させて屋上構造体の長寿命化が図れると共に、屋上材の形態に応じて所定の客土保持材を使用することができて、各種建築物への対応がより容易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、木発明に係る屋上横造体の一実施例を示し、図1がその一部を破断した斜視図、図2がその拡大断面図である。
【0013】
図において、屋上構造体1は、屋上材としての例えば波形の鋼板2(溶融亜鉛メッキ鋼板、合金メッキ鋼板等)と、この鋼板2の上面(表面)に敷設された超耐久金属防水シート3と、この超耐久金属防水シート3の上面側で鋼板2の各溝2a内に収容配置された客土保持材4と、この客土保持材4の上面側に敷設された通水性部材5と、この通水性部材5の上面に吹き付けられた緑化客土6とで構成されている。
【0014】
前記超耐久金属防水シート3は、例えばアルミこウム等の金属箔の表面側に超耐候樹脂フィルムが一体接合されると共に、金属箔の裏面側に補強フィルムを介して粘着剤が一体的に設けられて構成されており、粘着剤が鋼板2の表面に接着されることによって敷設されている。また、客土保持材4は、軽量な例えばバーク材で形成され、超耐久金属防水シート3の上面に単に載置されることによって、鋼板2の各溝2a内に収容配置されている。
【0015】
前記通水性部材5は、例えばバーク材や椰子の繊維等によって薄い板状に形成され、客土保持材4の上面の略全域に載置されることによって敷設されている。なお、この通水性部材5は、その周囲がL字鋼等からなる周壁板7によって包囲されており、この周壁板7のうち、鋼板2の溝2aと直交する位置に配置される2本の周壁板7(図1では一方の周壁板7のみ示す)には、三角形状の滑り止め板8が下方に突出する状態で固着されている。そして、この滑り止め板8が鋼板2の各溝2a内に嵌合する状態で、周壁板7が鋼板2の上面に固定されている。
【0016】
前記緑化客土6は、所定の粘度性と繊維性を有し、その内部に例えば芝の種子が配合されており、この緑化客土6が、通水性部材5の上面に所定の厚さで吹き付けられている。この緑化客土6内の芝の種子が成長することによって、図に示す如く、屋上(鋼板2の上面)が芝生9で覆われて緑化されることになる。
【0017】
次に、この屋上構造体1の施工方法の一例について説明する。先ず、施工する屋上の鋼板2の所定部位に超耐久金属防水シート3を敷設すると共に、周壁板7を鋼板2の上面に例えば図示しないボルト等によって固定する。この時、超耐久金属防水シート3は、単に鋼板2の上面全域に敷設しても良いし、場合によっては図2に示すように、周壁材7の内面側に折り曲げる状態で周壁材7の内側にのみ敷設しても良い。
【0018】
超耐久金属防水シート3を敷設して周壁板7を固定したら、この周壁板7の内側の鋼板2の溝2a内に客土保持材4を収容配置し、この客土保持材4の上面に通水性部材5をその上面が略平坦となる状態で敷設する。そして、通水性部材5の上面に、緑化客土6を図示しない吹付機を使用して所定の厚さに吹き付けることにより、施工が終了する。
【0019】
このように、上記実施例の屋上構造体1によれば、屋上材を形成する鋼板2の上面に超耐久金属防水シート3を敷設し、この超耐久金属防水シート3の上面にバーク材からなる客土保持材4を敷設すると共に、この客土保持材4の上面に通水性部材5を敷設し、さらにこの通水性部材5の上面に緑化客土6を吹き付けることによって構成されているため、極めて薄い超耐久金属防水シート3と、重量的に極めて軽い客土保持材4や通水性部材C等の使用によって、屋上構造体1の重量を軽くすることができる。その結果、従来のコンクリート52を使用する場合に比較して屋上構造体1自体の重量を大幅に軽減させることができて、既存の建築物であっても強度補強等をすることなく容易に対応することが可能になる。
【0020】
また、超耐久金属防水シート3を敷設し、この超耐久金属防水シート3上に客土保持材4と通水性部材5を敷設し、この通水性部材5に緑化客土6を吹き付けるだけで施工することができるため、施工作業を極めて簡単に行うことができ、従来の施工方法に比較して、施工コストの大幅な低減を図ることが可能になる。
【0021】
さらに、耐久防水シートとして、強度と防水性が半永久的に得られる超耐久金属防水シート3を使用すると共に、この超耐久金属防水シート3を鋼板2の上面に接着することによって敷設しているため、芝の根の張りが超耐久金属防水シート3によって確実に阻止され、芝の根が鋼板2の継ぎ目から建築物の内部等に進入することがなくなる。
【0022】
また、超耐久金属防水シート3を周壁板7の内面に折り曲げて敷設すれば、周壁板7と鋼板2の境界部からの芝の根の進入も確実に阻止されると共に、周壁板7に設けた滑り止め板8によって、周壁板7が鋼板2の上面に確実に固定されて、この滑り止め板8によっても芝の根の外部への進出が防止され、これらにより、芝の根が緑化すべき屋上から外部に張り出すことがなくなって、長年に亙って良好な緑化状態を得ることができる。
【0023】
また、鋼板2の上面側に敷設される超耐久金属防水シート3によって、断熱効果が得られると共に、この超耐久金属防水シート3の上面に敷設される客土保持材4や通水性部材5によっても断熱効果が得られ、工場等の建築物内の空調効率を大幅に高めることができる。さらにまた、客土保持材4と通水性部材5を設けることにより、雨水等の通水が良好となって、良好な緑化状態をより長年に亙って維持することができる。
【0024】
図3及び図4は、本発明に係る屋上構造体のそれぞれ他の実施例を示す断面図である。以下、上記実施例と同一部位には同一符号を付して説明する。先ず、図3に示す屋上構造体1は、上記実施例における超耐久金属防水シート3と客土保持材4の位置関係を上下逆にしたもので、鋼板2の各溝2a内に予めバーク材からなる客土保持材4を収容配置し、この客土保持材4上に超耐久金属防水シート3を敷設し、この超耐久金属防水シート3上に通水性部材5を敷設するようにしたものである。
【0025】
この実施例の屋上構造体1においても、超耐久金属防水シート3により、雨水等や芝の根の進入が確実に阻止され、上記実施例と同様の作用効果が得られる他に、例えば超耐久金属防水シート3の粘着剤を不要とし、その敷設作業が容易になるという作用効果も得られる。
【0026】
また、図4に示す屋上構造体1は、客土保持材4としてバーク材ではなく、エアーバツク10を使用した点を特徴としている。すなわち、鋼板2の溝2a内にエアーバック10をそれぞれ収容配置し、このエアーバック10上に超耐久金属防水シート3を敷設する。この実施例の屋上構造体1においても、上記実施例と同様の作用効果が得られる他に、エアーバック10の使用により屋上構造体1の重量をより軽くすることができて、より広範囲な建築物に適用できるという作用効果が得られる。
【0027】
なお、この実施例においては、エアーバック10を使用したが、例えばエアーバック10の代わりに発泡プラスチック材を使用しても良く、また、エアーバック10や発泡プラスチック材上に超耐久金属防水シート3を敷設する構造に限らず、図1及び図2に示すように、超耐久金属防水シート3が敷設された鋼板2の各溝2a内にエアーバック10や発泡プラスチック材を収容配置し、この上に通水性部材5を敷設する構造とすることもできる。
【0028】
なお、本発明に係る耐久防水シートは上記実施例の超耐久金属防水シート3に限定されるものでもなく、例えば建築物と同程度の耐久性を有する所定構造の耐久防水シートを使用することができる。また、本発明における屋上とは、建築物の屋根の屋上に限定されるものでもなく、例えば建築物の途中の階に設けられるベランダやデッキ等の建築物の屋外に位置する部分も包含するものである。さらに、上記各実施例においては、屋上が全体として略平坦な場合を例にして説明したが、本発明は緑化客土6を吹き付ける工法を採用しているため、多少傾斜した状態の屋上等にも適用することができる。
【0029】
また、上記実施例においては、客土保持材4と通水性部材5の両方を敷設する場合について説明したが、例えば通水性部材5の機能を客土保持材4に持たせることによって通水性部材5を廃止しても良いし、緑化客土6も予め芝の種子が配合されたものに限らず、芝やそれ以外の種子や苗を後から植えるものであっても良い。またさらに、上記実施例における、鋼板2の形状等の屋上材の形態、客土保持材4や通水性部材5の構造等も一例であって、本発明に係る各発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1または2記載の発明によれば、耐久防水シートと緑化客土及び波形の鋼板の溝内に収容配置される客土保持材によって屋上が緑化されるため、重量的にも軽くなって建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物にも容易に施工できると共に、耐久防水シートによって芝の根の屋上材方向への進入等が確実に阻止され、長年に亙り良好な緑化状態を得ることができ、かつ客土保持材によって建築物内の空調効率の向上を図ることができる。特に、請求項1及び2記載の発明のように、緑化客土を通水性部材の上面に吹き付ければ、緑化客土の水はけが良好となり、より長年に亙り良好な緑化状態を得ることが可能になる。
【0031】
また、請求項3及び4記載の発明によれば、薄い耐久防水シートとこれに吹き付けられた緑化客土及び緑化客土を所定位置に保持する客土保持材とで屋上構造体が構成されるため、緑化に伴う屋上に加わる重量が極めて軽くなり、建築物に十分な強度を必要とせずに既存の建築物への施工を容易に行うことができると共に、雨水や芝の根の屋上材方向への進入が、屋上材の上面側に敷設された耐久防水シートで確実に阻止されて、長年に亙り良好な緑化状態を得ることができ、かつ客土保持材によって建築物内の空調効率の向上を図ることができる。
【0032】
また、請求項e記載の発明によれば、請求項3及び4記載の発明の効果に加え、耐久防水シート自体の耐候性を向上させて屋上構造体の長寿命化を図ることができると共に、屋上材の形態に応じて所定の客土保持材を使用することができて、各種建築物により容易に対応することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第3の実施の形態を成す建築物の屋上横造体の一部を破断したものの斜視図である。
【図2】同建築物の屋上横造体の断面図である。
【図3】本発明の第4の実施の形態を成す建築物の屋上構造体の断面図である。
【図4】本発明の第5の実施形態を成す建築物の屋上構造体の断面図である。
【図5】従来の屋上構造体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 屋上構造体
2 波形の鋼板
2a 溝
3 耐久防水シート(若しくは超耐久金属防水シート)
4 客土保持材
5 通水性部材
6 緑化客土層
7 滑り止め板付周壁板
7′ 滑り止め板無し周壁板
8 滑り止め板
9 芝生
10 エアーバツグ
Claims (5)
- 波形の鋼板(2)から成る屋上材の使用されている建築物の屋上を緑化するための、建築物屋上緑化工法であって、しかも、
上記波形の鋼板(2)の各溝(2a)内の両側面及び底面並びに各溝(2a)間の上面に即して耐久防水シート(3)を敷設して、多数の防水シート及び多数の防水シート上面を形成する工程と、
互いに離隔する略逆三角形状の多数の滑り止め板(8)が下方に突出した状態で固着されている滑り止め板付周壁板(7)を、上記耐久防水シート(3)の全部若しくは主要部を包囲するように、当該各滑り止め板(8)が上記各防水シート溝部に横断的に嵌合された状態で、上記波形の鋼板(2)に対して、直接若しくは耐久防水シート(3)を介して固定する工程と、
滑り止め板無し周壁板(7′)を、上記耐久防水シート(3)の全部又は主要を包囲するように、上記波形の鋼板(2)の最外側上面の長手方向に即して固定する工程と、
上記滑り止め板付周壁板(7)の内側の、上記各防水シート溝部内に、軽量の客土保持材(4)を収容配置して、上記各防水シート上面及び上記各客土保持材(4)の上面の全体を、段差無しの略平坦面に構成する工程と、
上記略平坦面の略全域に亙って、通水性部材(5)を敷設する工程と、
上記滑り止め板付周壁板(7)及び上記滑り止め板無し周壁板(7′)の内側で、且つ上記通水性部材(5)の上面に緑化客土を吹き付けることによって、緑化客土層(6)を形成する工程と、
から成る、
建築物屋上緑化工法。 - 波形の鋼板(2)から成る屋上材の使用されている建築物の屋上を緑化するための、建築物屋上緑化工法であって、しかも、
上記波形の鋼板(2)の上面側の各溝(2a)内にそれぞれ軽量の客土保持材(4)を収容配置して、上記各溝(2a)間の上面及び上記各客土保持材(4)の上面の全体を、段差無しの略平坦面に構成する工程と、
上記略平坦面の略全域に亙って耐久防水シート(3)を敷設して、該耐久防水シート(3)の上面を平坦面にする工程と、
上記耐久防水シート(3)の上面の略全域に亙って、通水性部材(5)を敷設する工程と、
互いに離隔する略三角形状の多数の滑り止め板(8)が下方に突出した状態で固着されている滑り止め板付周壁板(7)を、上記通水性部材(5)を包囲するように、当該各滑り止め板(8)が上記各溝(2a)に挿入された状態で、上記波形の鋼板(2)に対して、固定する工程と、
滑り止め板無し周壁板(7′)を、上記通水性部材(5)を包囲するように、上記波形の鋼板(2)の最外端の上面の長手方向に即して、固定する工程と、
上記滑り止め板付周壁板(7)及び上記滑り止め板無し周壁板(7′)の内側で、且つ上記通水性部材(5)の上面に緑化客土を吹き付けることによって、緑化客土層(6)を形成する工程と、
から成る、
建築物屋上緑化工法。 - 波形の鋼板(2)の各溝(2a)内の側面及び底面並びに各溝間の上面に即して敷設されることによって、防水シート溝部及び防水シート上面を構成する耐久防水シート(3)と、
上記各防水シート溝部内に収容配置されることによって、上記各防水シート上面と共同して、段差無しの略平坦面を構成する、軽量の客土保持材(4)と、
上記略平坦面の全域に亙って敷設された通水性部材(5)と、
互いに離隔する略三角形状の多数の滑り止め板(8)が下方に突出した状態で固着され、上記通水性部材(5)を包囲するように、当該各滑り止め板(8)が上記各防水シート溝部に挿入された状態で、上記波形の鋼板(2)に対して、直接若しくは耐久防水シート(3)を介して固定されている、滑り止め板付周壁板(7)と、
上記通水性部材(5)を包囲するように、上記波形の鋼板(2)の最外端の上面の長手方向に即して固定された、滑り止め板無し周壁板(7′)と、
上記滑り止め板付周壁板(7)及び上記滑り止め板無し周壁板(7′)の内側で、且つ上記通水性部材(5)の上面側に緑化客土が吹き付けられて成る、緑化客土層(6)と、
から成る、
建築物の屋上構造体。 - 波形の鋼板(2)の各溝(2a)内に収容配置され、上面が当該各溝(2a)間の上面と並ばせられることによって、段差無しの略平坦面を構成している多数の客土保持材(4)と、
上記略平坦面上に敷設・接着された耐久防水シート(3)と、
上記耐久防水シート(3)の上面に敷設された通水性部材(5)と、
互いに離隔する略三角形状の多数の滑り止め板(8)が下方に突出した状態で固着されていて、上記通水性部材(5)を包囲するように、当該各滑り止め板(8)が上記各溝(2a)に横断的に挿入された状態で、上記波形の鋼板(2)の各上面に対して、直接若しくは耐久防水シート(3)を介して固定されている、滑り止め板付周壁板(7)と、
上記通水性部材(5)を包囲するように、上記波形の鋼板(2)の最外端の上面の長手方向に即して固定された、滑り止め板無し周壁板(7′)と、
上記滑り止め板付周壁板(7)及び上記滑り止め板無し周壁板(7′)の内側で、且つ上記通水性部材(5)の上面側に緑化客土が吹き付けられて成る、緑化客土層(6)と、
から成る、
建築物の屋上構造体。 - 請求項3又は4のいずれかに記載の建築物の屋上構造体であって、前記耐久防水シート(3)は超耐久金属防水シートで形成され、前記客土保持材(4)は、バーク材、発泡プラスチック材あるいはエアーバッグのいずれかで形成されている、建築物の屋上構造体。
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