JP3777419B2 - 凹凸パターン入り基材の真偽判別方法及びその凹凸パターン入り基材並びにその判別具 - Google Patents

凹凸パターン入り基材の真偽判別方法及びその凹凸パターン入り基材並びにその判別具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銀行券、株券、有価証券、通行券、パスポート、カード等の偽造、複写を防止する必要性のある貴重印刷物に適用される、肉眼では凹凸パターンは視認しにくいが、判別具を密着させて観察した場合又は白色光を照射して観察した場合等に凹凸パターンを視認することができる凹凸パターン入り基材の真偽判別方法及びその凹凸パターン入り基材並びにその判別具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銀行券、株券、有価証券、通行券、パスポート、カード等の貴重印刷物は、その性質上、偽造や改竄されないことが要求される。この防止策として、貴重印刷物の表面に肉眼で認識可能な凹凸模様を複数個表示し、その有無によって真偽判別を行う方法が開示されている(特開平06−17400号公報参照)。
【0003】
一方で、印刷物において判別具を用いて簡易的な真偽判別を行う方法としては、例えば、模様部と縁取り部で半周期ずれたパターンを印刷しておき、その背景に縁取り部に対して見た目で判別できない程度の色と濃度を有する印刷を施したものに、縁取り部と干渉するようなパターンを施した判別具を重ねることでモアレを発生させ、真偽判別を行う方法(特開平10−100529号公報参照)などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、エンボスによる凹凸は、主に静電気や斜光を利用した大がかりな機械によって判別するか、人がエンボスにふれることによってその凹凸を触感にて認識するかのいずれかの方法による認識手法が主な方法である。
【0005】
しかしながら、機械を用いる方法は機械が大がかりになるため、簡易的かつ速やかに認識することはできず、また、人がエンボスにふれて確認するためにはエンボスの場所と形状を肉眼で確認できている必要性がある。そのため、擬似的なエンボスでの再現がなされてしまうおそれがあった。
【0006】
以上のことから、本発明は前述した問題点を解決することを目的としたもので、肉眼では凹凸パターンは視認しにくいが、判別具を密着させて、観察した場合又は白色光を照射して観察した場合等に凹凸パターンを視認できるため、判別具を用いることで容易に真偽判別が可能である。また、エンボスと同一領域にエンボスの形状とは異なった模様の印刷を行うことによってエンボスの形状を識別する事が難しい場合であっても容易にエンボスの形状のみを識別することが可能となる凹凸パターン入り基材の真偽判別方法及びその凹凸パターン入り基材並びにその判別具を提案するものである。
【0007】
本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法である。
【0008】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて白色光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法である。
【0009】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設け、前記凹凸パターン上に有色インキによる模様印刷による隠蔽層を有した凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて前記有色インキと同色又は近似した色相の光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法である。
【0010】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設け、前記凹凸パターン上に有色蛍光インキによる模様印刷と、前記有色蛍光インキとエネルギー線照射時に同色又は近似した色相で発光する無色蛍光インキによるベタ模様を印刷された隠蔽層を有した凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させてエネルギー線を照射して観察した場合に、前記模様印刷と前記ベタ模様が同色に発色し、前記模様印刷が視認困難となり、更に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法である。
【0011】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて観察した場合又は白色光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材である。
【0012】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、前記基材上に設けた凹凸パターン上に有色インキによる模様印刷による隠蔽層を有し、前記隠蔽層を有した凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて前記有色インキと同色又は近似した色相の光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材である。
【0013】
また、本発明は、基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、前記基材上に設けた凹凸パターン上に有色蛍光インキによる模様印刷と、前記有色蛍光インキとエネルギー線照射時に同色又は近似した色相で発光する無色蛍光インキによるベタ模様を印刷された隠蔽層を有し、前記隠蔽層を有した凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させてエネルギー線を照射して観察した場合に、前記模様印刷と前記ベタ模様が同色に発色し、前記模様印刷が視認困難となり、更に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材である。
【0014】
また、本発明は、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなり、前記基板の万線パターン又は網点パターンを印刷した面を、任意の凹凸パターンの形成された凹凸パターン入り基材の前記凹凸パターンに密着させて、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認される前記凹凸パターン入り基材を判別する判別具である。
【0015】
また、本発明は、前記万線パターンは1インチ当たり150から300本の万線パターンからなり、前記網点パターンはスクリーン線数が150線から300線の範囲で、網点率が30%〜70%からなることを特徴とする判別具である。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の基本原理を示す。凹凸パターン入り基材1の上に判別具2を密着させ、斜めの方向から照明3によって光を照射すると判別具に付与された模様の影によって、エンボスによる基材の凹凸が目視で正面から確認できるようになる。
【0026】
例として、図2のように「A」の凹パターン5が付与されている基材4の場合、図3のように判別具に万線状のパターン7が付与されている場合、エンボスによる凹凸の付与された面の上に万線パターンの付与された判別具を図4のように密着させる。このとき、判別具において万線パターンが付与された面を基材に密着させる必要がある。照明を斜め方向から照射することによって、エンボスによって凹んでいるところでは判別具の万線パターンによる影10が発生する。この状態を上から観察すると、凹パターン上にある判別具の万線パターン8のほかに、凹部に発生した影10が判別具の非画線部9より観察できるため、凹パターンである「A」が認識できるようになる。
【0027】
一方、エンボスによって凸パターンが付与された基材の場合、凸の頂上部が判別具に接触し、その周囲の基材は判別具に密着しないため、頂上の周辺部分において上記と同様に影ができるため、凸によるパターンにおいても同様の手法で確認することができる。この際、凹によって付与されたパターンと凸によって付与されたパターンは、それぞれ白と黒が反転したように観察される。
【0028】
しかし、判別具に付与されたパターンが万線パターンの場合、照明方向及び観察方向の両方が万線の方向もしくは真上である場合、もしくは全く同じである場合、発生した影を認識できないため、凹凸パターン「A」が認識できないが、それ以外の条件で有れば照明方向及び観察方向は任意でよい。また、判別具に付与されたパターンが網点パターンの場合、照明方向及び観察方向が全く同じである場合をのぞいて、照明方向及び観察方向は任意でよい。
【0029】
本発明の判別具に用いる光透過性基板はプラスチックやガラスなどを用いればよく、判別具に付与する模様は上記の万線パターンの場合、線の数は1インチあたり150〜300本程度の本数があれば凹凸パターンを認識することができる。ほかには、網点パターンでも同様の効果を得ることができる。網点パターンの場合、線数で150から300線あれば、凹凸パターンを認識することができる。網点形状においては、特に限定されることなく、スクエアドット、チェーンドット、ラウンドドット、特殊網点等を使用することができる。また、万線形状は、特に限定されることなく、平行万線、波万線等を使用することができる。また、判別具に付与する各パターンは影を発生させるための高い、不透明度を有していればよく、不透明度が高ければ、黒以外の白等も可能であり、特に限定されるものではない。
【0030】
また、図5のように判別具を密着させる面に印刷模様12を施すことによって判別具を密着させない状態で観察したときの凹凸パターン11の秘匿性を向上させることができる。しかしながら、有色インキを用いて印刷模様12を施し、判別具を密着させて、白色光を照射する場合、凹凸パターン11の視認性を阻害させるため、白色光を色フィルターに通したり、発光ダイオードを用いることによって、有色インキと同色又は近似した色相の光を照射することで、印刷模様12による凹凸パターン11の視認性の低下を抑えることができる。本発明の印刷模様12は特に限定されることなく彩紋模様、微小文字、ベタ、通常の絵柄を用いることができる。また、本発明の有色インキは、特に限定されないが、黒インキを用いる場合、印刷絵柄はベタを用いると本発明の効果を得ることができない。
【0031】
また、図6のように印刷模様を有色蛍光インキによる模様15と、紫外線等のエネルギー線を照射したときに、有色蛍光インキと同色又は近似した色相に発色をする無色蛍光インキによる、凹凸パターン全面にわたるベタ模様17にすることによって、紫外線等のエネルギー線を照射したときに、有色蛍光インキによる模様を見えなくすることによって、凹凸パターン14のみを視認させることができる。なお、紫外線等照射時に同色又は近似した色相に発色するのであれば、有色蛍光インキは複数色を同一領域に用いてもかまわない。
【0032】
本発明の凹凸パターンは、型を用いたエンボスプレス加工の他に、インパクトプリンタや熱転写プリンタ、レーザ加工、放電加工を用いて付与してもよい。また、凹凸の高さは5ミクロン程度以上あれば判別は可能である。また、基材には付与された凹凸を阻害しない程度の平滑性があればよい。また、凹凸パターンは文字、記号、絵柄にすることにより真偽判別効果が向上する。
【0033】
本発明の基材は、紙葉類、フィルム、プラスチック、金属等を利用することができる。
【0034】
また、本発明を利用した改ざん防止技術として、例えば、図7のような小切手などのようなものの場合、すでに特定の模様が印刷されている基材に額面数字をチェックライター等を用いて印刷するが、本発明を用いることでさらなる改ざん防止を行うことができる。
【0035】
図7は特定の模様が印刷済みの基材に料額数字などの目視可能な可視情報19を、一般的には黒色で、印刷を行い、同時に基材の任意の場所に凹凸による料額数字等の凹凸パターン(凹凸情報)20を付与する。この場合、付与した凹凸は目視が困難であればよい。可視情報19が改ざんされたおそれがある場合、本発明の判別具を凹凸部分に密着させ、凹凸情報20を観察することで、可視情報19との比較を行い、可視情報が19真正であるか否かを判別できる。
【0036】
また、同時に付与する凹凸情報20は可視情報19と同一である必要はなく、相関のとれている、例えば暗号化、記号化したようなものでもよい。
【0037】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の内容は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0038】
(実施例1)
基材に凹凸を付与するために、ドットインパクトプリンタのインクリボンを取り外し、打刻のみを行える状態にした。そして、厚手のコート紙にたいして図柄の印刷を行うことにより、基材に打刻による凹状の模様を付与した。判別具には150線の平行万線が片面に印刷されてあるガラス版を用いた。凹が付与されている場所に、判別具の平行万線がある面を密着させ、判別具および基材に対して斜め方向から白色光(この実施例では懐中電灯を利用した)照射して観察することによって凹凸による図柄が確認できた。
【0039】
(実施例2)
基材に凹凸を付与するために、熱転写プリンタを用いてインキを積層させることで凹凸を付与した。そして、平滑性のある基材に文字等の印刷を行うことにより、基材に凸状の模様を付与した。判別具を密着させない状態における凹凸パターンの視認性を低下させるために、凹凸パターンに重なるように、可視光下で観察すると赤色で、紫外線下で観察すると同様の赤色に発光する有色蛍光インキを用いた模様印刷をオフセット印刷にて行い、また、可視光下では無色透明で、紫外線下で観察すると有色蛍光インキと同色の赤に発光する無色蛍光インキを同一領域に全面を覆うようにベタ模様をオフセット印刷で印刷した。判別具には150線の平行万線が片面に印刷されてあるガラス版を用いた。凹凸パターンが付与されている場所に、判別具の平行万線がある面を密着させ、判別具および凹凸基材に対して正面の方向から紫外線を照射し、観察することによって有色蛍光印刷による模様は視認が困難になるために、凹凸パターンのみが確認できた。
【0040】
(実施例3)
基材に凹凸を付与するために、ドットインパクトプリンタのインクリボンを取り外し、打刻のみを行える状態にした。そして、平滑性のある基材に文字等の打刻を行うことにより、基材に凹状の模様を付与した。判別具を密着させない状態における凹凸パターンの視認性を低下させるために、凹凸パターンに重なるように、通常の有色インキで模様の印刷を行った。判別具には150線の平行万線が片面に印刷されてあるガラス版を用いた。凹凸パターンが付与されている場所に、判別具の平行万線がある面を密着させ、判別具および凹凸基材に対して斜めの方向から模様印刷に用いた有色インキと同色の色フィルターを通した光を照射し、観察することによって有色インキでの印刷による模様は視認が困難になるために、凹凸パターンのみが確認できた。
【0041】
(実施例4)
小切手等の基材に通常の黒色で料額を印字するときに、同時に基材の一部に凹凸による料額をインクリボンをはずしたドットインパクトプリンタを用いて打刻を行う。なお、打刻する場所は、一見してそれとはわからない場所である方がよい。そうすることで、万一黒色で印刷された料額部分が改ざんされた場合でも、凹凸のある場所についての知識を有するものが判別具を凹凸のある場所に密着させて、判別具および基材に対して斜め方向から白色光を照射し、観察することによって凹凸による料額を確認することができるため、黒色部分の料額の真偽が判別できた。
【0042】
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が考えられる。
【0043】
【発明の効果】
肉眼では基材に設けた凹凸パターンは視認しにくいが、判別具を密着させ、観察した場合又は白色光等を照射して観察した場合に、凹凸パターンを視認でき、凹凸パターンの形成個所を知る者は、簡易的な判別具を用いるだけで容易、かつ確実に真偽判別をすることが可能であり、凹凸パターンの形成個所を知らない者は、一見どこに凹凸パターンが形成されているか解らないため複製が困難となる。
【0044】
また、判別具は認識させようとする凹凸パターンの大きさ程度であればよいため、判別装置のための設置スペースなどは必要なく、携帯できる程度の大きさが可能である。また、判別具のパターンと照明条件、観察方向が一定の条件を満たせば凹凸パターンの形状はどの様な形状でもよく、判別具との重ね合わせにおいても、厳密に位置を合わせて重ねる必要がないため、非常に手軽な判別方法としての利用が考えられる。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理を示す図である。
【図2】本発明における凹凸パターンを示す図である。
【図3】本発明の判別具の1例を示す図である。
【図4】本発明の基本原理を示す図である。
【図5】本発明における有色インキによる隠蔽模様を示す図である。
【図6】本発明における蛍光インキを用いた隠蔽模様を示す図である。
【図7】本発明における改ざん防止用途での使用例を示す図である。
【符号の説明】
1 凹凸パターン入り基材
2 判別具
3 照明
4 凹凸パターン入り基材
5 凹パターン
6 判別具の光透過性基板
7 判別具に付与された万線状のパターン
8 判別具に付与された万線状のパターン
9 凹凸パターン入り基材の基材部分(非画線部)
10 判別具によって発生した影
11 凹凸パターン
12 有色インキによる隠蔽模様
13 凹凸パターン入り基材
14 凹凸パターン
15 有色蛍光インキによる隠蔽模様
16 凹凸パターン入り基材
17 無色蛍光インキによるベタ模様
18 可視情報と凹凸情報が付与された基材
19 可視情報
20 凹凸情報

Claims (9)

  1. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法。
  2. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて白色光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法。
  3. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設け、前記凹凸パターン上に有色インキによる模様印刷による隠蔽層を有した凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて前記有色インキと同色又は近似した色相の光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法。
  4. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設け、前記凹凸パターン上に有色蛍光インキによる模様印刷と、前記有色蛍光インキとエネルギー線照射時に同色又は近似した色相で発光する無色蛍光インキによるベタ模様を印刷された隠蔽層を有した凹凸パターン入り基材に、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を用いて、前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させてエネルギー線を照射して観察した場合に、前記模様印刷と前記ベタ模様が同色に発色し、前記模様印刷が視認困難となり、さらに、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材の真偽判別方法。
  5. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、
    前記基材に設けた凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて観察した場合又は白色光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材。
  6. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、
    前記基材上に設けた凹凸パターン上に有色インキによる模様印刷による隠蔽層を有し、前記隠蔽層を有した凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させて前記有色インキと同色又は近似した色相の光を照射して観察した場合に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材。
  7. 基材の凹凸によって形成した肉眼で認識しにくい凹凸パターンを設けた凹凸パターン入り基材を、万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなる判別具を密着させて判別する凹凸パターン入り基材において、
    前記基材上に設けた凹凸パターン上に有色蛍光インキによる模様印刷と、前記有色蛍光インキとエネルギー線照射時に同色又は近似した色相で発光する無色蛍光インキによるベタ模様を印刷された隠蔽層を有し、前記隠蔽層を有した凹凸パターンに、前記判別具の万線パターン又は網点パターンが印刷されている面を密着させてエネルギー線を照射して観察した場合に、前記模様印刷と前記ベタ模様が同色に発色し、前記模様印刷が視認困難となり、更に、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認されることを特徴とする凹凸パターン入り基材。
  8. 万線パターン又は網点パターンを印刷した光透過性基板からなり、前記基板の万線パターン又は網点パターンを印刷した面を、任意の凹凸パターンの形成された凹凸パターン入り基材の前記凹凸パターンに密着させて、前記凹凸パターンの凹んでいる領域に前記判別具の万線パターン又は網点パターンの影が発生し、前記判別具の非印刷部から前記影によって可視化された前記凹凸パターンが視認される前記凹凸パターン入り基材を判別する判別具。
  9. 前記万線パターンは1インチ当たり150から300本の万線パターンからなり、前記網点パターンはスクリーン線数が150線から300線の範囲で、網点率が30%〜70%からなることを特徴とする請求項8記載の判別具。
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