JP3776933B2 - 耐火積層構造物 - Google Patents

Description

技術分野
本発明は耐火性積層構造物に関し、特に、高度な防火等級（fire rating）を有しかつ制御システムを火災時に自動的にドアを閉じるように利用する、水平方向に蝶番で付けられた床用ドアに関する。
背景技術
防火構造物に必要なものは自ずと明らかでありそして公衆安全が守られることを保証することで建築基準を通過する。多くの建造物、特に、多層階のビルディングの場合、不燃性パネルのような耐火性材料を採用しそして延焼を停止または防止しかつ建造物内の人が逃げ出す時間を稼げるようにビルディングを設計することが義務付けられている。仕切り、ドア、床、天井等は火の通過に対して十分な耐久性を備えそして火に対する耐久性を高めるために周知の数多くの防火技術がここ何年にもわたって用いられてきた。好都合にも、本明細書は床に使用するための水平方向のドアを指向するものであり、そして本発明が耐火性を必要とするあらゆる適用例でも使用することを認識されたい。
水平方向に蝶番で付けられたドアは一般的に、改め口、屋根の明り取り窓、自動排煙口、天井の改め口、平土間用地階口、地下の場所へ入るための床および歩道口のためのドアに使用されている。すべての場合、ドアは、ビルディングの床を通って床とその下の天井の間の空間に入るように、一つの場所から別の場所へ入ることができるように用いられている。ビルディングの一つの区域で火災が発生したとき、火災自体またはその有害な副産物は前述の開口を通って流れることによりビルディング全体に簡単に広がってしまうので、これらの開口は安全上危険なものであることは明らかである。更に、このような移動は火災が抑えられていないのでビルディングの構造的な構成物自体の不燃性に関係なく発生する。その結果、現在、ほとんどの消防規則（fire codes）はこれらの開口が閉鎖され、そして少なくとも壁、床、天井またはその他の構造的な構成要素に等しい耐火性、耐熱性および耐ガス性を有する材料を用いて開口を閉鎖することを要求している。
水平方向のドアは、例えばドアが屋根の出入口に用意されたとき、火災の発生時には自動的に排煙口を用意することが知られているが、ビルディングに使用される水平方向の床用ドアは、火災の発生時には、特定階または場所に火災を抑えそして火災がビルディングのその他の階または区域に広がるのを防止するように自動的に閉鎖されることが必要である。
床用ドア組立体において、階下の火災の影響によって階上に火災による損害を発生させるのを防止するにはＡＳＴＭ（米国材料試験協会規格）Ｅ１１９当り２時間防火等級を達成することが非常に望ましい。床用ドア組立体は出入口を用意するために容易に開け閉めできなければならないが、火災の発生時にはドアは火災を抑えるように自動的に閉鎖されることが絶対必要である。
米国特許第４,８８８,０５７号はアルミニウムシートと多層の無機物の泡沸性（intumescent）被覆物とから構成された構造物を開示している。そこにはコンクリート層はない。米国特許第４,７９９,３４９号はコアとして高密度に接着された鉱物繊維シートを有する鋼製ドアを開示している。鉱物シートとコアの間の接着材料は泡沸性バインダによって提供される。そこには注目すべきコンクリート層はない。米国特許第４,６９９,８２２号は高熱による脆弱作用から保護するように水硬セメントで被覆された鋼の従来技術の方法における改良を開示している。泡沸性被覆物は開示されていない。米国特許第４,９３６,０６４号および同第５,３０５,９０１号は不燃性パネルおよび不燃性容器を備えた種々の不燃性項目を開示している。米国特許第４,２９２,５３８号は泡沸性被覆物で被覆されたエキスパンドメタルメッシュを開示している。この不燃性材料に注目すべきコンクリートはない。１９９３年４月１９日にボン・ボニン（Von Bonin）他に付与された米国特許第４,５３０,８７７号は、泡沸性被覆物を用いた建築用パネルを開示している。典型的な泡沸性被覆物が米国特許第４,５７５,８６２号、同第５,０３５,９５１号、同第５,３３８,３４９号、同第４,５２９,７４２号、同第４,３８０,５９３号、同第４,３６９,０６４号および同第４,３６７,２９５号に示されている。上述の特許はすべて参照事項として本説明に組み込まれる。
従来技術の問題および欠陥を勘案して、本発明の目的は改良された防火構造の製造品を提供することである。
本発明の別の目的は火災またはその他の緊急時に自動的に閉じる水平方向のドア組立体のようなドア組立体を提供することである。
本発明のまた別の目的は火災またはその他の緊急時にドアまたはその他の開口を自動的に閉じるための制御システムを提供することである。
本発明の更に別の目的および利点は本明細書、本発明の概要からいくぶんかは自明となりかついくぶんかは明らかとなるであろう。
発明の開示
本発明は、泡沸性材料の第１の層と、金属またはプラスチックのような構造材料により構成された第２の中間層と、セメント状用材により構成された第３の層とから構成される不燃性の積層構造物を提供するものである。泡沸性材料は火に曝されると隣接した構造材料層を保護する高断熱性層を焦がして（char）形成する。セメント状用材の層は熱障壁および断熱材として作用しそして構造材料層に侵入した熱は更にセメント中の水分から発生された蒸気によって消散させられる。積層構造物はその構造物の上方のセメント状面を相対的に長い時間低い温度に維持する。
泡沸性被覆物の特有な特色は泡沸性合成物が、熱または炎に曝されたときに、断熱および防火特性を持った相対的に厚い細胞状の発泡チャー（foam char）となるまで膨張または膨れることである。化学変化を引き起こす熱または炎は、泡沸性材料を厚い細胞状の発泡チャーに発泡させて膨張させそして発泡内に閉じ込められた窒素、二酸化炭素等のような不作動ガスを発生し、かくして、可燃性基台に空気および酸素が近づくのを防止する。基台に付着されるこの膨張された細胞状の、一般的に炭素質の、チャーの層は被覆物の最初の厚さの何倍にも膨張しかくして基台を熱から効果的に遮断して有効な酸素障壁として機能する。上述したようないかなる泡沸性合成物も本発明において適用できる。
金属またはその他の構造材料の中間層は鋼、アルミニウム、プラスチック等のような広範な種類の材料から選定し得る。
第３の層は、通常、耐火規格の陸屋根を作るのに使用されるセメント状用材である。ポートランドセメント、石膏、カルシウムアルミナセメント、リン酸塩結合セメント、そしてマグネシウム“オキシクロライド”およびマグネシウム“オキシサルフェイト”セメントのような無機材料が使用され得る。ドアは一般的にセメント状の層なしに売られておりそしてドアが取り付けられる現場で（現場で注がれて）セメント状用材を用いて塗られる。ドアのセメント層は、通常、ドアが取り付けられる床を構成するのに使用されるものと同じセメントである。ポートランドセメントのような無機水硬セメントバインダ合成物を含む水硬セメントをベースとした合成物が一般的に用いられる。この種の合成物は米国特許第３,３６９,９２９号、同第３,７１９,５１３号および同第３,８３９,０５９号に開示されており、これらの特許は参照事項として本説明に組み込まれる。
本発明はまた、火災発生時に、開放位置にあるときは自動的に閉じられ、閉鎖位置にあるときは閉じたままにして、加圧された気体源を自動的に換気する、床等の開口を囲むための蝶番で付けられるドア組立体（水平方向のドア）を提供するものであり、該ドア組立体は、
a. フレームが開口に適合して固定されることと、
b. ドアが開放および閉鎖位置間で動くようにフレームに蝶番式に取り付けられることと、
c. 軸方向に移動自在なピストンおよび連結ロッドをその中に有する液圧／気体圧ハウジングが該ハウジング内に液圧チャンバおよび気体圧チャンバを形成し、ロッドの端部はハウジングの一端から延びたピストンに結合されず、伸延されたロッドの一端はドアに枢動自在に取り付けられ、そしてハウジングは、ドアの開放および閉鎖中、ハウジングおよびロッドが動くことができるように、好ましくはハウジングの他端を、フレームに枢動自在に取り付けられることと、
d. 油状物のような加圧液体供給源がハウジングの液圧チャンバに接続され、該接続部はハウジングからこの接続部を介して加圧液体供給源へ逆流するのを防止するように逆止め弁を有することと、
e. 気体圧弁がハウジングの気体圧チャンバと加圧源作動部材とに接続されそして気体圧チャンバの中またはそこから外へ流れる気体を外気に接続することができる排気口位置を有し、気体圧弁は気体圧弁位置を設定するための第１の作動部材を有し、第１の作動部材は好ましくはドアが閉鎖されたときまたは非常事態でないときに非伸延位置にある第１の伸延可能な弁部材であることと、
f. 液圧弁がハウジングの液圧チャンバと加圧液体供給源とに接続され、該液圧弁は液圧弁位置を設定するための第２の作動部材を有し、該第２の作動部材は好ましくは第２の伸延可能な弁部材を有し、該第２の弁部材はドアが閉じられたときに非伸延位置にありそして手で延ばされるまで非伸延位置のままにされることと、
g. 第２の液圧弁がハウジングの液圧チャンバと加圧液体供給源とに接続されることと、
h. 可溶性リンク、温度センサまたはその他の感応または作動部材のような熱感応または熱作動部材が加圧源作動部材と第２の液圧弁とに接続されることと、
i. 加圧気体供給源が加圧源作動部材に接続され、そこにおいて、火災が発生したときにドアが開いているときは、熱感応または熱作動部材は第２の液圧弁を開いて加圧源作動部材を作動し、加圧気体供給源から加圧気体を気体圧弁に供給して第１の作動部材を作動し、排気口を閉じそして加圧気体をハウジングの気体圧チャンバ内に指向させてハウジングの液圧チャンバの加圧液体を第２の液圧弁を介して加圧液体供給源に押し込めるように気体圧弁を位置し、それによりドアを閉じ、ドアが閉じられているときは、排気口を開けるよう液圧弁を位置するように第１の作動部位が作動されること
から構成される。
本発明の別の観点では、火災時にドアを自動的に閉じるための制御システムが設けられており、そこにおいて、前記のドアはフレームと、フレームに蝶番式に取り付けられたドアと、フレームに枢動自在に取り付けられそして気体圧チャンバおよび液圧チャンバを形成するその中に軸方向に移動自在なピストンおよびフレームから延びかつその伸延端部をドアに枢動自在に結合された連結ロッドを有する液圧／気体圧ハウジングと、加圧液体供給源と、第１の作動部材と外気に続く排気口とを有する気体圧弁と、第２の作動部材を有する液圧弁と、第２の液圧弁と、熱感応または熱作動部材と、加圧源作動部材と、火災によって熱感応部材を作動させて第２の液圧弁を開きそして加圧源作動部材を作動して加圧気体を加圧気体供給源から気体圧弁へ供給する加圧液体供給源とから構成されており、気体圧弁へ供給された加圧気体は排気口を閉じそして加圧気体をハウジングの気体圧チャンバに指向してドアを閉じるよう気体圧弁を位置するように気体圧弁の第１の作動部材を作動し、そこにおいてハウジングの液圧チャンバの油状物は第２の液圧弁を介して油状物供給源へ指向されそしてドアが閉じられたときに液圧弁の第１の作動部材は排気口を開けるよう液圧弁を位置するように作動される。
本発明のまた別の観点では、引き戸、建築用パネル、防火シャッタ、保安用格子等のような構造物の自動的な運動を提供するように、制御システムが設けられており、前記の構造物は、構造フレームと、該フレームに取り付けられた可動部材と、前記フレームまたは可動部材に枢動自在取り付けられそして気体圧チャンバおよび液圧チャンバを形成するその中に軸方向に移動自在なピストンおよびフレームから延びそしてその伸延端部を他方の部材、例えば、可動部材またはフレームに枢動自在に結合された連結ロッドを有する液圧／気体圧ハウジングと、加圧液体供給源と、第１の作動部材と外気に続く排気口とを有する気体圧弁と、第２の作動部材を有する液圧弁と、第２の液圧弁と、熱感応または熱作動部材と、加圧源作動部材と、火によって熱感応部材を作動しそして第２の液圧弁を開いて加圧源作動部材を作動しそして加圧気体を加圧気体供給源から気体圧弁に供給することからなる加圧気体供給源とから構成され、気体圧弁に供給される加圧気体は排気口を閉じるよう気体圧弁を位置するように気体圧弁の第１の作動部材を作動しそしてハウジングの気体圧チャンバに加圧気体を指向して可動部材を閉じ、そこにおいて、ハウジングの液圧チャンバの油状物は第２の液圧弁を介して油状物供給源に指向されそして可動部材が閉じたとき気体圧弁の第１の作動部材は排気口を開けるよう気体圧弁を位置するように作動される。
本発明の更に別の観点では、ドアまたはその他の可動部材が手で閉じられるべきであるとき、液圧弁の第２の作動部材は液圧弁を開けるように作動され、ドアが手で閉められると、加圧液体はハウジングの液圧チャンバから液圧弁を通って加圧液体供給源に押し進められる。気体は排気口１５ａおよび導管１５を介して気体圧チャンバ１３に引き入れられる。
【図面の簡単な説明】
本発明の新規であると信じられる特色および本発明を特徴付ける構成要素は特に添付の請求の範囲に説明されている。図面は例示の目的のためだけであり、一定縮尺では描かれていない。本発明自体は、しかしながら、構成および作動方法の両者に関して、添付の図面と共に後述される詳細な説明を参照することにより良好な理解されるであろう。
図１は本発明の好適な自動的にドアを閉じる制御システムの概略図である。
図２は開放位置にある本発明の水平方向のドアの斜視図である。
図３は本発明の不燃性ドアまたはその他の同様な構造部材の多層積層構造を示す図２の線３-３に沿った断面図である。
発明を実施するための最適な形態
本発明の好適な実施例の説明において、図面の図１〜３に付された参照符号は本発明の同様な特徴部分に同様な参照符号が用いられている。本発明の特徴部分は必ずしも図面に一定縮尺で示されていない。
本発明の好適な実施例の制御システム１０が図１に示されている。この制御システムの作動は、ドアの使用中に通常遭遇する本質的に４つの作動状態、すなわち、1）ドアを手で開ける場合、2）開いたドアを手で閉じる場合、3）ドアが閉じられているときに火災が発生した場合、4）ドアが開いているときに火災が発生した場合、に関連して説明される。
ドアが閉じているとき、ドアを手で開けるにはドアの掛け金機構は外されているのが好ましい。ドアが閉鎖位置にあるとき、液圧（油圧）弁４０の弁部材４１および気体圧弁１６の弁部材１７はそれらの非伸延（閉鎖）位置にある。非伸延位置にあるとき液圧弁４０はそこを通る流れを閉鎖しそして気体圧弁１６は気体圧チャンバ１３から導管１５を通って気体圧弁に来る気体を排気口１５ａを介して排気するかまたは気体が導管１５を通って気体圧チャンバ１３に入るのを許容する。導管１８は枝分かれされておりそして導管１８ａおよび１８ｂは共に気体圧弁１６に接続される。気体圧弁１６は好ましくはパネル取付けボタンを有する慣用の４路、５ポート、移動止型、パイロット作動式の双方向制御弁、ファブコ社（Fabco, Inc.）製モデル＃１８ＰＭＯＰ−４路、である。液圧弁４０は好ましくは慣用の２路、２位置の弁である。開錠されたドアが手で開けられるとき、ロッド１２およびピストン１２ａはハウジング１１から外向きに軸方向に移動して油状物をタンク３２から導管３１,３４、逆止め弁３５、導管３６,３８および２５を通って液圧チャンバ１４に引き入れる。気体圧チャンバ１３の空気、炭酸ガスまたはその他の気体は導管１５を介して気体圧チャンバ１３の外へ押し出されそして排気口１５ａを介して気体圧弁１６から排気される。ドアはこのとき開けられそしてハウジング１１、ロッド１２およびタンク３２に油状物が戻るのを防止する逆止め弁３５によってその位置に保持される。手動、非緊急モードでは弁部材１７は非伸延位置のままであり、ドアは開けられるか閉じられるかのいずれかでありそして排気口１５ａは常に開けられている。
開けられたドアを手で閉じるには、弁４０の弁部材４１を延ばす（引き出す）ことによって弁４０が開けられ、それにより油状物がそこを通って流れることができるように弁４０が開けられる。ドアが引かれると閉鎖されたロッド１２はシリンダハウジング１１内に引き戻されそしてピストン１２ａの移動によって油状物をチャンバ１４から押し出す。油状物は導管２５,３８,３９、弁４０、導管４２,２９および３１を通って油状物タンク３２に流れる。気体圧チャンバ１３の空気またはその他の気体は排気口１５ａおよび導管１５を通ってチャンバに引き戻される。ドアが閉鎖位置であるとき、弁４０の弁部材４１はその非伸延位置に押し入れられて弁４０を閉じる。弁部材１７は非伸延位置のままであり、ドアは非緊急状態で開けられるか閉じられるかのいずれかでありそして弁１６は常に排気するように位置される。
ドアが閉じられて鍵を掛けられそして火災が発生する状態では、十分な熱が発生されたとき、可溶性リンク２１が破壊され、スプリングデッドマン（spring deadman）ボール弁２３を作動（開放）しそして部材２０および２２と連結ケーブル５５によって炭酸ガスカートリッジ４４を開ける。一般的に、弁２３のばねは可溶性リンクが溶断されたときにバルブを開放状態にする。いかなる加圧気体供給源も使用でき、例えば、空気も使用できる。穴開け機構１９は部材２０によって作動されそして作動時に炭酸ガスカートリッジ４４が穴開け機構１９にねじ込まれて穴開けされる慣用の機構である。カートリッジ４４からの加圧炭酸ガスは穴開け機構１９および導管１８（１８ａおよび１８ｂ）を通って弁１６に流れ、そこで、例えば、ディスク１５ｂを破ることにより外気へ排出されるかまたは弁を介して排出する。炭酸ガスタンク４４は完全に空にされ（purged）そして火災によっていかなる爆発の虞も呈しない。弁部材１７はストッパに置かれているので気体の圧力によって延びることはできずそしてドアはドアの手動掛け金機構により鎖錠位置にあるので開くことができない。気体が空にされたとき、ドアは非緊急状態にあるので手で開けることができる。加圧気体供給源を空にするように破裂ディスク１５ｂが気体圧弁１６に用いられていることは非常に好ましいことである。破裂ディスクはまた導管１８,１８ａまたは１８ｂのような加圧される導管のいなかる地点にも使用され得る。破裂ディスクは火災時に生じるような高温時における圧力で破れるように寸法付けられている。
ドアが開放位置にありそして火災が発生した場合、弁部材４１および１７が通常の非伸延位置に有るので弁４０は閉鎖位置に有りそして弁１６は排気位置にある。火が可溶性リンク２１を溶断すると、ボール弁２３が開けられそして炭酸ガスカートリッジ４４が部材２０および２２並びに連結ケーブル５５の作用によって穴開け機構１９により穴開けされる。加圧された炭酸ガスはタンク４４から穴開け機構１９および導管１８（１８ａおよび１８ｂ）を介して弁１６へ流れそして導管１８ｂへの炭酸ガスの圧力が弁部材１７を伸延位置に押し進める。この伸延位置において弁１６の排気口１５ａは閉じられおりそして炭酸ガスは導管１５を通って気体圧チャンバ１３に流れ、液圧チャンバ１４から油状物を押し出しそしてロッド１２およびピストン１２ａを引き入れてドアを閉じる。チャンバ１４からの油状物は導管２５,２６、第２の液圧弁２３、導管２７,２９および３１を通って油状物タンク３２へ流れる。液圧弁４０は開放（伸延）位置かまたは閉鎖（非伸延）位置のいずれかの状態を取ることができる。ドアが閉じられると、弁４０の弁部材４１および弁１６の弁部材１７はそれらの非伸延位置に押し進められる。非伸延位置において弁部材１７は排気口１５ａが開けられるように弁１６を位置し、そして、弁１６に入った炭酸ガスは破裂ディスク１５ｂが破れると空にされる。ドアはこのとき非緊急状態にあるので手で開けることができる。Ｔ字形部２４,２８,３０および３７は種々の導管の接続を容易にするように用いられる。
図２を参照すると、本発明による床の開口を囲むためのドア組立体が参照符号４５によって全体的に示されている。ドア組立体は側板４６ａ,４６ｂ,４６ｃおよび４６ｄから構成されたフレーム４６を有することが示されている。ドアは参照符号４７で示されておりそして側板４７ａ,４７ｂ,４７ｃおよび４７ｄ並びに底部層４７ｅを有する。ドア４７は泡沸性被覆物４８を有する。泡沸性被覆物はまた、側板４６ａ,４６ｂ,４６ｃおよび４６ｄの内壁にも適用できる。ドアはまたドアが閉じられたときにドアを自動的に鎖錠する掛け金機構（図示なし）を有する。ドアは引きケーブル４９によって解錠され得る。ハンドル５０はドアを手で開け閉めするために用いられる。慣用の液圧またはばね作動式シリンダ５１および５２がドアを開放位置に持ち上げるように設けられる。多くのこの種のシリンダが本実施例に使用できる。図１の制御システムが図２に示されている。種々の弁、ホース、炭酸ガスタンクおよび油状物供給タンクの位置はドアの使用状態によって変更することができる。ボール弁２３、穴開け機構１９、可溶性リンク２１、連結部位２０および２２並びにケーブル５５は炭酸ガスタンク４４の近くに配置するのが好ましい。タンク４４は穴開け機構１９にねじ込まれて示されている。。
図２に示されるように、液圧弁４０および気体圧弁１６は、ドア４７がフレーム４６内に閉じているとき、弁部材４１および１７がストッパ４３ａおよび４３ｂによってそれぞれそれらの非伸延位置に押し込められるように配置され、それにより弁４０を閉じそして弁１６を排気位置（排気口１５ａを開く位置）に位置する。シリンダハウジング１１およびロッド１２は、ドア４７が開放または閉鎖されるときにハウジングおよびロッドの運動を許容するように、フレーム４６（取付手段は図示なし）およびドア４７（部材５３によって）にそれぞれ枢動自在に取り付けられる。同様に、ドアシリンダ５１および５２は、ドア４７が開放または閉鎖されるときに運動できるように、枢動自在に取り付けられる。
ドア４７が手で閉じられるとき、弁４０は弁部材４１を延ばすことによって開けられそしてハンドル５０はドアを閉じるように引っ張られるかまたはドアは単純に閉鎖位置へ押し付けられる。ドアが閉じているとき、ドアは自動的に鎖錠されるのが好ましい。解錠するにはドアケーブル４９が引っ張られる。ドアの鎖錠は手で解錠されない限りドアが開けられるのを防止する。
図３は本発明の好適なドア４７の断面図でありそして側板４７ａおよび４７ｂと基台層４７ｅとを有する皿形構造に構成されたドア４７を示しており、そこにはセメント状用材を充填するための凹所がある。一般的に、皿形構造は、通常、２.５４cm（１インチ）の深さでありそして５.０８cm（２インチ）またはそれ以上までの深さであってもよい。皿形構造はいかなる深さにも充填されることができ、次いで格付けするために、例えば、カーペットで覆うこともできる。通常、消防規則に適合するには少なくとも深さ１.２７cm（１／２インチ）のセメントが必要である。泡沸性被覆物４８はドア４７の下側板４７ｅに隣接して示されておりそしてセメント状用材５４は皿形のドアフレームの垂直壁部分内に囲まれている。泡沸性被覆物は、通常、多層でありそして中間層に塗布される。好適な泡沸性材料はコネチカット州イースト・ベルリンのアルビ・マニュファクチャリング社（Albi Manufacturing）から販売されているＡＬＢＩＣＬＡＤ９００（商品名）でありそして好適な金属はアルミニウムである。このような特有な設計において、火災が発生すると、火は泡沸性被覆物４８を焦がすように泡沸性被覆物に接触しそして泡沸性被覆物はそのとき断熱効果を発揮する。火が十分長く持続すると、金属フレーム４７は熱せられそして最終的にセメント状用材層５４が熱せられることになる。このような設計は泡沸性層と、熱せられたときにセメント状用材層がセメント中の水分からの蒸気による防護によって熱を消散するセメント状用材層との組合せ効果によって増強された断熱効果を提供する。
本発明は特定の好適な実施形態と共に詳細に説明されたが、当業者にとって上述の説明に照らして多くの互換、変形および変更が行われ得ることは明らかである。それ故、添付の請求の範囲はいかなるこの種の互換、変形および変更をも本発明の範囲および主旨に属するものとして含まれるものであることを考慮されたい。
かくして、前述の目的および前述の説明から明らかとなった目的は十分に達成され、そして、上述した構成において本発明の範囲および主旨から逸脱することなしにある程度の変更が行われ得るので、上述の説明または添付の図面に含まれるすべての事項は例示として解釈されるべきであり、本発明を限定するものではない。
本発明はもっとも実際的かつ好適な実施形態であることを考慮にいれて図示されかつ説明されたが、本発明の範囲内で多くの変形が可能であり、それ故、添付の請求の範囲は全範囲の等価物に権利を有するものである。

Claims (8)

1. 構造材料により構成された構造材中間層と、該構造材中間層の一方の面側に配置される、熱または火に曝されたときに断熱および防火特性を有する相対的に厚い細胞状の発泡チャー（foam char）となるまで膨張または発泡する泡沸性合成物からなる耐火被覆材層と、前記構造材中間層の他方の面側に配置される、セメント状用材により構成されたセメント状用材層とを備えた、耐火積層構造物。
2. 前記構造材中間層の構造材料は金属であることを特徴とする請求項１記載の耐火積層構造物。
3. 前記構造材中間層の構造材料はアルミニウムであることを特徴とする請求項２記載の耐火積層構造物。
4. 前記セメント状用材層のセメント状用材は水硬セメントであることを特徴とする請求項３記載の耐火積層構造物。
5. ドアに使用されるのに適したことを特徴とする請求項４記載の耐火積層構造物。
6. 前記ドアは枢軸が水平方向である蝶番で取付けられることを特徴とする請求項５記載の耐火積層構造物。
7. 仕切り板に使用されるのに適したことを特徴とする請求項４記載の耐火積層構造物。
8. 前記構造材中間層の構造材料はプラスチックであることを特徴とする請求項１記載の耐火積層構造物。

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