JP3776360B2 - 粉末成形プレスの成形体払出機構 - Google Patents

粉末成形プレスの成形体払出機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下側金型と上側金型とで粉末を押し固めて成形体を成形する粉末成形プレスの成形体払出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉末を押し固めて成形体を成形する粉末成形プレスには、ダイスとこのダイスの内側に設けられた下パンチとを有する下側金型と、この下側金型のダイスと下パンチとで形成されたキャビティに、ダイス上で前進して粉末を充填する粉末充填箱と、この粉末充填箱の後退後に粉末を下側金型とで押し固めて成形体を成形する上側金型とを有するものがある。
【0003】
このような粉末成形プレスでは、概略以下のようにして成形体を成形する。
成形位置にある下側金型のダイスと下パンチとで形成されたキャビティに粉末を充填した状態で、上側金型を下降させることによりこの上側金型と下側金型とでキャビティ内の粉末を押し固めて成形体を成形する。そして、上側金型と下側金型の下パンチとで成形体を低圧で保持した状態で、下側金型のダイスを下降させることで、成形体をダイスより突出させる。その後、上側金型を上昇させて成形体から離間させるとともに、下パンチに設けられた穴部形成用のコアを下降させ、下パンチの一部を下降させる。その後、ダイスを成形位置に戻すとともに、下パンチの残る一部で支持しつつ成形体をダイスの上面位置まで上昇させ、さらに、下パンチの他の部分はキャビティを形成する成形位置に戻す。そして、粉末充填箱を前進させることで成形体を横方向に押して払い出すとともに、成形体が離れたタイミングでこれを支持していた下パンチの一部を成形位置に戻し、さらに前進した粉末充填箱でキャビティに粉末を充填した後、粉末充填箱を後退させる。以上を繰り返すことにより成形体を成形する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の粉末成形プレスでは、粉末充填箱で成形体を払い出す際に、キャビティを形成する成形位置にあって凹凸状をなす下側金型上で成形体を押し出すことになるため、もろい成形体では衝撃に耐えられずクラックや欠け等の不良を生じてしまうことがあった。このような問題は、特に、中央に軸線方向に突出するボス部を有する形状の成形体においてはボス部に生じやすい。また、粉末充填箱で成形体を払い出しながらキャビティに粉末を充填させる際に、下パンチの一部は成形体が側方に移動するまで成形体を支持していなければならず、支持が必要なくなった時点でキャビティを形成する成形位置に戻るという複雑な作動が必要であった。さらに、成形体を支持する下パンチの一部に成形体に切欠を形成する部分を設ける必要がある場合には、この切欠を形成する部分と成形体を支持する下パンチの一部とを別々に作動させる必要があり構造が複雑になるという問題があった。。
【0005】
したがって、本発明は、払い出しに起因する不良の発生を防止することができ、しかも下パンチを含む下側金型の構造を簡素にできる粉末成形プレスの成形体払出機構の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の粉末成形プレスの成形体払出機構は、ダイス(例えば、実施の形態におけるダイス24)と該ダイスの内側に設けられた下パンチ(例えば、実施の形態における下パンチ25)とを有する下側金型(例えば、実施の形態における下側金型14)の前記ダイスと前記下パンチとで形成されたキャビティ(例えば、実施の形態におけるキャビティ37)に、前記ダイス上で前進する粉末充填箱(例えば、実施の形態における粉末充填箱15)によって粉末(例えば、実施の形態における粉末11)を充填し、該粉末充填箱の後退後に前記粉末を前記下側金型と上側金型(例えば、実施の形態における上パンチ13)とで押し固めて成形体(例えば、実施の形態における成形体12)を成形する粉末成形プレスの成形体払出機構であって、前記下パンチの中央側に支持され前記ダイスより突出する前記成形体と前記下パンチとの隙間に進退可能な前後一対の爪部(例えば、実施の形態における前側爪部61,後側爪部47)を前記粉末充填箱の前側に連結させ、前記下パンチの中央側に支持され前記ダイスより突出する前記成形体と前記下パンチとの隙間に前記一対の爪部を進入させた状態で、前記ダイスを前記下パンチに対し相対的に上昇させることにより前記成形体を前記一対の爪部で支持し前記下パンチから離間させるとともに、前記粉末充填箱の前記キャビティへの粉末充填のための前進により、前記一対の爪部で支持した前記成形体を側方に搬送するもので、前記キャビティよりも前側には、前記一対の爪部による支持が解除されることにより後側の前記爪部で押し出された前記成形体を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュート(例えば、実施の形態におけるシュート66)と、前記粉末充填箱の前進時に前側の前記爪部(例えば、実施の形態におけるリフトカム58)を上昇させるリフトカムとが設けられていることを特徴としている。
【0007】
このように、下パンチの中央側に支持されダイスより突出する成形体と下パンチとの隙間に進退可能な前後一対の爪部を粉末充填箱の前側に連結させるとともに、下パンチの中央側に支持されダイスより上側に突出する成形体と下パンチとの隙間に前後一対の爪部を進入させ、ダイスを下パンチに対し上昇させることで、これら爪部によって成形体を前後両側で支持し下パンチから離間させることになる。そして、下パンチとダイスとをキャビティを形成する成形位置に戻した状態で、粉末充填箱をキャビティに粉末を充填させるために前進させると、これに連結させられた前後一対の爪部も前進し、これら前後一対の爪部で支持された成形体がキャビティ上を凹凸状をなす下パンチおよびダイスに対し離間し衝突せずに搬送される。
【0008】
しかも、前後一対の爪部によって成形体を支持するため、下パンチは成形体の払い出しとは無関係にキャビティを形成する成形位置に戻ることができる。よって、成形体が離れたタイミングでこれを支持していた下パンチの一部を成形位置に戻すというような複雑な作動が不要になるとともに、成形体に切欠を形成する必要がある場合でも切欠を形成する部分と成形体を支持する下パンチの一部とを別々に作動させる必要もなくなる。
また、キャビティよりも前側には、一対の爪部による支持が解除されることにより後側の爪部で押し出された成形体を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュートが設けられているため、成形体の前側に爪部があっても、成形体をシュートで斜め下方向に送り出すことができる。
さらに、キャビティよりも前側には、粉末充填箱の前進時に前側の爪部を上昇させるリフトカムが設けられているため、成形体の前側に爪部があっても、これをリフトカムで上昇させることができる。よって、成形体を斜め下方向に送り出すシュートの角度を小さくすることができ、このシュートで円滑に成形体を送り出すことができる。
【0009】
本発明の請求項2記載の粉末成形プレスの成形体払出機構は、請求項1記載のものに関して、前記一対の爪部で支持した前記成形体を側方に搬送する際に、前記成形体の下端面が前記キャビティを超えた位置で前記一対の爪部による前記成形体の支持を解除し、前記粉末充填箱の前進により前記成形体を後側の前記爪部で押圧して搬送することを特徴としている。
【0010】
このように、一対の爪部で支持した成形体を側方に搬送する際に、成形体の下端面がキャビティを超えた位置で一対の爪部による成形体の支持を解除し、粉末充填箱の前進により成形体を後側の前記爪部で押圧して搬送するため、シュート等に直接落下させずにシュートの手前で支持を解除して押圧してシュートに落下させることができ、爪部の支持解除による落下の衝撃を抑えることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を図面を参照して以下に説明する。
【0016】
図1に示す本実施形態の粉末成形プレス10は、金属粉末を押し固めて歯車である成形体12を成形するもので、上側金型である上パンチ13と下側金型14と粉末充填箱15とを有している。
【0017】
成形体12は、中央に形成された円筒状のボス部16と、このボス部16の外周面の軸線方向における中間所定位置から半径方向外側に延出する円板状の連結部17と、この連結部17の外周側から半径方向外側かつ軸線方向両側に突出する円筒状のリム部18とを有している。
【0018】
そして、成形体12には、リム部18の半径方向外側に外歯18aが形成されており、また、連結部17には軸線方向に貫通し、後にダンバ部品が配置されるダンパ穴20が形成されている。さらに、ボス部16の軸線方向における一側の端部には、軸線方向に凹状をなし半径方向に貫通する切欠部21が形成されている。ここで、ボス部16は、連結部17およびリム部18よりも軸線方向における一側に突出している。成形体12は、以上の形状に粉末成形プレス10で成形される。
【0019】
下側金型14は、上下方向に軸線方向を配置して設けられるとともに内周面が内歯形状とされた歯部形成穴23を有するダイス24と、このダイス24の歯部形成穴23の内側に摺動可能に設けられた下パンチ25と、ダイス24を保持するダイスプレート27とを有している。
【0020】
ダイス24の歯部形成穴23は、成形体12の半径方向における外周部に形成される外歯18aを形成するためのもので、外歯18aに合わせた形状をなしている。なお、ダイス24は、ダイスプレート27と上面の高さを合わせており、ダイスプレート27と一体に昇降可能とされている。
【0021】
下パンチ25は、ダイス24の歯部形成穴23に摺動可能に嵌合されるように外歯29aが形成された略円筒状の下アウタパンチ29と、この下アウタパンチ29の内周側に摺動可能に嵌合された円筒状の下インナパンチ30と、この下インナパンチ30の内周側に摺動可能に嵌合された略円筒状の下ボスパンチ31と、下ボスパンチ31の内周側に摺動可能に嵌合された円柱状のセンタコア32と、下インナパンチ30の内部側に摺動可能に嵌合された柱状の複数のダンパコア33とを有している。
【0022】
下アウタパンチ29は、リム部18の成形時下側の端面を形成するものである。
【0023】
下インナパンチ30は、リム部18の成形時下側の内周面と、連結部17の成形時下側の端面と、ボス部16の成形時下側の外周面とを形成するものである。
【0024】
下ボスパンチ31は、ボス部16の成形時下側の端面を形成するものであり、ボス部16に切欠部21を形成するため上側に突出する切欠パンチ部35が一体成形されている。
【0025】
センタコア32は、ボス部16の内周面を形成するものである。
【0026】
ダンパコア33は、連結部17のダンパ穴20を形成するものである。
【0027】
そして、図4に示すように、ダイス24の上面に対し、成形体12に応じた所定量低い位置に下アウタパンチ29が位置し、成形体12に応じた所定量低い位置に下インナパンチ30が位置し、成形体12に応じた所定量低い位置に下ボスパンチ31が位置し、さらに、ダンパコア33がその上面を合わせ、センタコア32がその上面を合わせる状態で、これらダイス24、下アウタパンチ29、下インナパンチ30、下ボスパンチ31、ダンパコア33およびセンタコア32で囲まれるダイス24の上面より下側の空間が、粉末11が充填されるキャビティ37とされる。なお、このときのこれらダイス24、下アウタパンチ29、下インナパンチ30、下ボスパンチ31、ダンパコア33およびセンタコア32の位置を成形位置と称す。
【0028】
上パンチ13は、図1に示すように、ダイス24の歯部形成穴23に摺動可能に嵌合されるように外歯40aが形成された略円筒状の上アウタパンチ40と、この上アウタパンチ40の内周側に摺動可能に嵌合された円筒状の上インナパンチ41と、この上インナパンチ41の内周側に摺動可能に嵌合された上ボスパンチ42とを有している。なお、上インナパンチ41の内部側には、ダンパコア33を嵌合させる嵌合穴41aが形成されており、また、上ボスパンチ42の内周側にはセンタコア32が嵌合させられることになる。
【0029】
上アウタパンチ40は、リム部18の成形時上側の端面を形成するものである。
【0030】
上インナパンチ41は、リム部18の成形時上側の内周面と、連結部17の成形時上側の端面と、ボス部16の成形時上側の外周面とを形成するものである。
【0031】
上ボスパンチ42は、ボス部16の成形時上側の端面を形成するものである。
【0032】
粉末充填箱15は、ダイスプレート27上に摺動可能に設けられており、内部に粉末11が充填されている。粉末充填箱15には、下側に粉末11を放出するための図示せぬ放出口が設けられるとともに、図2に示すように、その上部に粉末11を補充するための補充穴15aが設けられている。
【0033】
粉末充填箱15は、図1〜図3に示すように、ダイス24に対し側方に逃げた位置が待機位置とされており、図示せぬシリンダ部材で駆動されて、ダイスプレート27およびダイス24上でダイス24の方向に水平に前進して、下側金型14の成形位置にあるダイス24と下パンチ25とで形成されたキャビティ37内に粉末11を充填し、その後、後退して待機位置に戻る(詳しくは後述する)。
【0034】
そして、粉末充填箱15の後退後に、図5に示すように、上パンチ13が下降しキャビティ37内に入り込むことで、キャビティ37内に充填された粉末11をダイス24および下パンチ25すなわち下側金型14と上パンチ13とで押し固めて成形体12を成形する。
【0035】
このようにして成形された成形体12は、最終的には、図1に示すように、ダイス24およびダイスプレート27よりも上側に突出する下ボスパンチ31のみで支持された状態(すなわち下アウタパンチ29および下インナパンチ30から離間した状態)で、全体としてダイス24およびダイスプレート27よりも上側に露出させられることになる。
【0036】
次に、本実施形態の成形体払出機構45について説明する。
【0037】
成形体払出機構45は、図1〜図3に示すように、粉末充填箱15の移動方向における前側にピストン46aを配置した状態で粉末充填箱15の前部に固定される後側エアシリンダ46と、この後側エアシリンダ46のピストン46aの先端部に固定される後側爪部47とを有している。
【0038】
後側爪部47は、ピストン46aに固定される固定部48と、この固定部48の先端側に設けられるこの固定部48よりも一段低い押圧部49と、この押圧部49の先端側に設けられるこの押圧部49よりも一段低い支持部50とを有している。
【0039】
後側爪部47は、粉末充填箱15よりも前方に突出するとともに、後側エアシリンダ46の駆動により前後方向に進退する。なお、図2に示すように、粉末充填箱15が待機位置にあって後側爪部47が後退した状態(粉末充填箱15に近接した状態)では、後側爪部47は、水平方向においてダイス24の内周面よりも外側に離れることになる。他方、図1および図3に示すように、粉末充填箱15が待機位置にあって後側爪部47が前進した状態(粉末充填箱15から離間した状態)では、後側爪部47は、水平方向においてダイス24の内周面よりも内側に重なることになる。
【0040】
ここで、後側エアシリンダ46および後側爪部47は、図2および図3に示すように、その左右方向の中央位置を粉末充填箱15の左右方向の中央位置に一致させており、この中央位置は、この粉末充填箱15が移動する際に、その移動軌跡の延長線を水平方向においてダイス24の中心と重ねる位置となっている。また、後側爪部47は、粉末充填箱15の移動の全範囲において高さが一定に維持される。なお、押圧部49の先端側の面部49aおよび支持部50の先端側の面部50aはリム部18に形成された外歯18aの半径方向における外周面に沿うように円弧状とされている。
【0041】
成形体払出機構45は、互いに平行に配置される一対の角柱状の第1部材51とこれら第1部材51の一端側同士を連結させる角柱状の第2部材52とからなり粉末充填箱15の前部に回動可能に連結されるピックアップフレーム53を有している。
【0042】
すなわち、ピックアップフレーム53は、両第1部材51の第2部材52に対し反対側がそれぞれ、粉末充填箱15の前部に左右方向に沿って同軸に配置されたフレーム支持軸55によって回動可能に連結されている。なお、この状態で両第1部材51は、水平方向においてキャビティ37から左右両側に離間している。また、これら第1部材51に連結された第2部材52は、キャビティ37の粉末充填箱15とは反対側に配置されることになり、この第2部材52は、水平方向においてキャビティ37よりも前側に離間している。
【0043】
ここで、成形体払出機構45は、両第1部材51のそれぞれの左右方向における外側に左右方向に軸線を配置して同軸に設けられるローラ状のカムフォロア56を有しており、これらカムフォロア56のそれぞれの下側に、ともに前後方向に延在する状態でダイスプレート27に固定される払出レール57およびリフトカム58を有している。
【0044】
なお、粉末充填箱15が待機位置から限界位置まで前進し、さらに待機位置まで後退する間、この粉末充填箱15の前部に連結されたピックアップフレーム53も一体に前進および後退することになるが、この間、待機位置側の所定範囲では払出レール57の上側をカムフォロア56が転動し前進端側の所定範囲ではリフトカム58の上側をカムフォロア56が転動するように払出レール57およびリフトカム58の位置および長さが設定されている。なお、リフトカム58は、キャビティ37よりも前側に設けられている。
【0045】
成形体払出機構45は、ピックアップフレーム53の第2部材52に、粉末充填箱15の移動方向における後側にピストン60aを配置した状態で固定される前側エアシリンダ60と、この前側エアシリンダ60のピストン60aの先端部に固定される前側爪部61とを有している。前側爪部61は、ピストン60aに固定される固定部62と、この固定部62の先端側に設けられるこの固定部62よりも一段低い段部63と、この段部63の先端側に設けられるこの押圧部63よりも一段低い支持部64とを有している。
【0046】
前側爪部61は、ピックアップフレーム53の第2部材52よりも後方に突出するとともに、前側エアシリンダ60の駆動により前後方向に進退する。なお、図2に示すように、粉末充填箱15が待機位置にあって前側爪部61が後退した状態(第2部材52側に近接した状態)では、前側爪部61は、水平方向においてダイス24の内周面よりも外側に離れることになる。他方、図1および図3に示すように、粉末充填箱15が待機位置にあって前側爪部61が前進した状態(第2部材52から離間した状態)では、前側爪部61は、水平方向においてダイス24の内周面よりも内側に重なることになる。
【0047】
ここで、前側エアシリンダ60および前側爪部61は、その左右方向の中央位置をピックアップフレーム53の左右方向の中央位置に一致させており、この中央位置は、このピックアップフレーム53が粉末充填箱15とともに移動する際に、その移動軌跡の延長線を水平方向においてダイス24の中心と重ねる位置となっている。なお、段部63の先端側の面部63aおよび支持部64の先端側の面部64aはリム部18に形成された外歯18aの半径方向における外周面に沿うように円弧状とされている。
【0048】
払出レール57は、図1に示すように、上部が全面的に水平な水平面57aとされており、粉末充填箱15が待機位置にあるとき、これに連結されたピックアップフレーム53の前側爪部61の高さを粉末充填箱15の後側爪部47の高さに一致させるようにカムフォロア56を支持する。なお、この状態で、前側爪部61および後側爪部47を前側エアシリンダ60および後側エアシリンダ46で突出させると、前側爪部61および後側爪部47は、それぞれの支持部50,64を、ダイス24およびダイスプレート27よりも上側に突出する下ボスパンチ31のみで支持された状態の成形体12のリム部18と、下パンチ25の外径側の下アウタパンチ29およびダイス24との上下方向における隙間に入り込ませることになる。
【0049】
そして、この状態でダイス24およびダイスプレート27を下パンチ25に対し上昇させることで、ダイス24およびダイスプレート27と一体に上昇する前側爪部61および後側爪部47がそれぞれの支持部50,64で成形体12のリム部18を支持しながら成形体12を下パンチ25から離間させることになる。
【0050】
以上により、下パンチ25の中央側である下ボスパンチ31に支持されダイス24より突出する成形体12と、下アウタパンチ29およびダイス24との隙間に進退可能な前後一対の前側爪部61および後側爪部47が粉末充填箱15の前側に連結されている。
【0051】
上記のようにしてダイス24、ダイスプレート27および下パンチ25のすべてから上側に離間された状態で前側爪部61および後側爪部47で支持された成形体12が、前側爪部61および後側爪部47に連結された粉末充填箱15とともに前進する際に、払出レール57は、少なくとも、成形体12の下端面を構成するボス部16が水平方向においてダイス24の内周面(すなわちキャビティ37)よりも前側に位置する所定位置までは、カムフォロア56を水平面57aで支持することになる。このとき、払出レール57は、ピックアップフレーム53を回動させず、前側爪部61および後側爪部47を同一高さに維持するようになっている。
【0052】
そして、前側爪部61および後側爪部47に連結された粉末充填箱15が、上記所定位置よりもさらに前進すると、ピックアップフレーム53のカムフォロア56が払出レール57からリフトカム58に乗り移ることになるが、リフトカム58は、このときカムフォロア56を上昇させてピックアップフレーム53を回動させ前側爪部61を上昇させるように、その上部の粉末充填箱15側が、前方ほど高さが高くなるように所定の勾配で傾斜させられた傾斜面58aとされている。また、リフトカム58は、上部の粉末充填箱15に対し反対側が傾斜面58aに連なる水平面58bとされている。
【0053】
両リフトカム58は、ダイス24(すなわちキャビティ37)よりも前側に配置されており、上記のように粉末充填箱15の前進時に前側爪部61を上昇させる。
【0054】
そして、成形体払出機構45は、ダイス24(すなわちキャビティ37)よりも前側に設けられて、前後一対の前側爪部61および後側爪部47による支持が解除され、前側爪部61が離間することにより後側爪部47で押し出された成形体12を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュート66を有している(作動の詳細は後述する)。このシュート66は、両リフトカム58の間となる位置に設けられており、ダイスプレート27の上面位置から前側ほど上面からの距離が長くなるように所定の勾配で傾斜している。
【0055】
次に、以上に述べた粉末成形プレス10およびその成形体払出機構45の作動について説明する。
【0056】
まず、粉末充填箱15を待機位置とし、図4に示すように、成形位置にある下側金型14のダイス24と下パンチ25とで形成されたキャビティ37に粉末11を充填した状態で、図5に示すように、上パンチ13を下降させることによりこの上パンチ13と下側金型14とでキャビティ37内の粉末11を押し固めて成形体12を成形する。このとき、ダンパコア33は上インナパンチ41の嵌合穴41aに嵌合させられることになり、センタコア32は、上ボスパンチ42の内周部に嵌合させられることになる。
【0057】
次に、成形体12を下ボスパンチ31で定位置に保持した状態で、図6に示すように、下側金型14のダイス24およびダイスプレート27と、下インナパンチ30、下アウタパンチ29、ダンパコア33、センタコア32を下降させると、下ラム下降点にて、下インナパンチ30と下アウタパンチ29は成形体12より離れ下降するが、下側にある受け台(ダイウエッジ)で止まり、ダイスプレート27がさらに下方に下降しダイス面より下インナパンチ30と下アウタパンチ29が上に出て、最終的に、成形体12をダイス24およびダイスプレート27よりも上側に突出させる。このとき、ダイス24およびダイスプレート27は、成形体12の下端面を所定量上側に位置させるように、下ボスパンチ31の上面よりも下側まで下降する。
【0058】
そして、上パンチ13を全体として上昇させながら、上ボスパンチ42および上アウタパンチ40を相対的に下降させることで、上インナパンチ41を成形体12から抜いた後、上パンチ13を全体として上昇させて、図7に示すように、上パンチ13の全体を成形体12から離間させる。
【0059】
すなわち、図1にも示すように下パンチ25は、下ボスパンチ31がダイス24およびダイスプレート27の上面よりも上側に突出する。
【0060】
そして、待機位置にある粉末充填箱15およびピックアップフレーム53に設けられた後側エアシリンダ46および前側エアシリンダ60で後側爪部47および前側爪部61を突出させると、払出レール57の水平面57a上のカムフォロア56によって同一高さとされているこれら前側爪部61および後側爪部47は、それぞれの支持部64,50を、成形体12のリム部18と、下アウタパンチ29およびダイス24との上下方向における隙間に入り込ませることになる。なお、この状態で、前側爪部61および後側爪部47と、成形体12のリム部18との間には隙間が形成されている。
【0061】
そして、図8に示すように、この状態でダイス24およびダイスプレート27を下パンチ25に対し上昇させて成形位置に戻すことで、前側爪部61および後側爪部47が上昇し、それぞれの支持部64,50で成形体12のリム部18を支持しながら、切欠部21から切欠パンチ部35を抜きつつ成形体12を下パンチ25から上側に完全に離間させることになる。これと同時に、下パンチ25もすべて成形位置に戻されることになり、キャビティ37を形成する状態となる。
【0062】
そして、図9に示すように、キャビティ37内に粉末11を充填させるため粉末充填箱15を待機位置から前進させる。すると、成形体12のボス部16が水平方向においてキャビティ37よりも前側に位置する所定位置までは、カムフォロア56が払出レール57の水平面57a上を転動することで、粉末充填箱15に連結された前側爪部61および後側爪部47は高さを変えずに前進する。その結果、これら前側爪部61および後側爪部47で支持した状態で成形体12を側方に搬送する。
【0063】
そして、上記所定位置を超えると、図10に示すように、カムフォロア56がリフトカム58の傾斜面58aを転動することになり、その初期段階で前側エアシリンダ60および後側エアシリンダ46により前側爪部61および後側爪部47を同時に引っ込ませこれら両方による支持を解除することで、成形体12をダイスプレート27上に落としボス部16において着地させる。この着地時点では、成形体12のボス部16の下端面が水平方向においてキャビティ37を超えた位置まですでに移動している。ここで、前側爪部61および後側爪部47はともに引っ込むことになるが、後側爪部47は、粉末充填箱15とともに前進し続けているため成形体12の下側にその支持部50が引っ掛かった状態のままとされ、さらなる前進で、図11に示すように、押圧部49の先端側の円弧状の面部49aでボス部16の半径方向における外周面に当接してこれを押圧しダイスプレート27上で搬送する。
【0064】
一方、図10に示す上記着地時点からのさらなる粉末充填箱15の前進によりカムフォロア56がリフトカム58の傾斜面58aに沿って上昇し、ピックアップフレーム53を回動させ、このピックアップフレーム53の前部の第2部材52、前側エアシリンダ60および前側爪部61を上昇させる。そして、この状態を維持するようにカムフォロア56がリフトカム58の水平面58bを走行している状態で、図11に示すように、後側爪部47で成形体12を押圧し前進させると、図12に示すように、成形体12はシュート66に至り、このシュート66の傾斜により自重で滑り落ちる。このとき、ピックアップフレーム53の前部の第2部材52および前側爪部61がダイスプレート27から離れるように上昇しているため、これらがシュート66に沿って滑り落ちる成形体12に対し干渉することはない。
【0065】
以上のようにして、成形体12は、粉末成形プレス10から払い出されることになる。
【0066】
そして、このように成形体12がシュート66に至るよりさらに前進して粉末充填箱15は、図13に示す前進端に至ってキャビティ37に粉末11を充填した後、図14に示すように、待機位置に向け後退することになる。
【0067】
以上を繰り返すことにより成形体12を成形しかつ払い出す。
【0068】
以上に述べた本実施形態の成形体払出機構45によれば、下パンチ25の中央側の下ボスパンチ31に支持されダイス24より上側に突出する成形体12と、下パンチ25の外径側の下アウタパンチ29およびダイス24との隙間に進退可能な前後一対の前側爪部61および後側爪部47を粉末充填箱15の前側に連結させ、下ボスパンチ31で支持された成形体12と、下アウタパンチ29およびダイス24との隙間に前後一対の前側爪部61および後側爪部47を進入させ、ダイス24を下パンチ25に対し上昇させることで、これら前側爪部61および後側爪部47によって成形体12を前後両側で支持し下パンチ25から離間させることになる。そして、下パンチ25とダイス24とをキャビティ37を形成する成形位置に戻した状態で、粉末充填箱15をキャビティ37に粉末11を充填させるために前進させると、これに連結させられた前後一対の前側爪部61および後側爪部47も前進し、これら前側爪部61および後側爪部47で支持された成形体12がキャビティ37上を凹凸状をなす下パンチ25およびダイス24に対し離間し衝突せずに移動できる。
【0069】
したがって、払い出しに起因する不良の発生を防止することができる。
【0070】
しかも、前後一対の前側爪部61および後側爪部47によって成形体12を支持するため、下パンチ25は成形体12の払い出しとは無関係にキャビティ37を形成する成形位置に戻ることができる。よって、成形体12が離れたタイミングでこれを支持していた下パンチ25の一部を成形位置に戻すというような複雑な作動が不要になるとともに、成形体12に切欠を形成する必要がある場合でも切欠を形成する切欠パンチ部35と成形体12を支持する下ボスパンチ31とを別々に作動させる必要もなくこれらを一体にできる。
【0071】
したがって、下パンチ25を含む下側金型14の構造を簡素にできる。
【0072】
さらに、前後一対の前側爪部61および後側爪部47で支持した成形体12を側方に搬送する際に、成形体12のボス部16の下端面がキャビティ37を超えた位置で前後一対の前側爪部61および後側爪部47による成形体12の支持を解除し、粉末充填箱15の前進により成形体12を後側爪部47で押圧して搬送するため、シュート66に直接落下させずに、シュート66の手前で支持を解除してダイスプレート27上に降ろし、押圧搬送してシュート66に落下させることができ、その結果、前後一対の前側爪部61および後側爪部47の支持解除による落下の衝撃を抑えることができる。
【0073】
したがって、払い出しに起因する不良の発生をさらに防止することができる。
【0074】
加えて、キャビティ37よりも前側には、前後一対の前側爪部61および後側爪部47による支持が解除され前側爪部61が離間することにより後側爪部47で押し出された成形体12を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュート66が設けられているため、成形体12の前側に前側爪部61があっても、成形体12をシュート66で斜め下方向に送り出すことができる。
【0075】
したがって、前後一対の前側爪部61および後側爪部47を用いても成形体12を良好に払い出すことができる。
【0076】
さらに、キャビティ37よりも前側には、粉末充填箱15の前進時に前側爪部61を上昇させるリフトカム58が設けられているため、成形体12の前側に前側爪部61があっても、これをリフトカム58で上昇させることができる。よって、成形体12を斜め下方向に送り出すシュート66の角度を小さくしても成形体12を前側爪部61に干渉させることなくシュート66で円滑に送り出すことができる。
【0077】
したがって、シュート66による送り出しの際の不良の発生を防止することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の粉末成形プレスの成形体払出機構によれば、下パンチの中央側に支持されダイスより突出する成形体と下パンチとの隙間に進退可能な前後一対の爪部を粉末充填箱の前側に連結させるとともに、下パンチの中央側に支持されダイスより上側に突出する成形体と下パンチとの隙間に前後一対の爪部を進入させ、ダイスを下パンチに対し上昇させることで、これら爪部によって成形体を前後両側で支持し下パンチから離間させることになる。そして、下パンチとダイスとをキャビティを形成する成形位置に戻した状態で、粉末充填箱をキャビティに粉末を充填させるために前進させると、これに連結させられた前後一対の爪部も前進し、これら前後一対の爪部で支持された成形体がキャビティ上を凹凸状をなす下パンチおよびダイスに対し離間し衝突せずに搬送される。したがって、払い出しに起因する不良の発生を防止することができる。
【0079】
しかも、前後一対の爪部によって成形体を支持するため、下パンチは成形体の払い出しとは無関係にキャビティを形成する成形位置に戻ることができる。よって、成形体が離れたタイミングでこれを支持していた下パンチの一部を成形位置に戻すというような複雑な作動が不要になるとともに、成形体に切欠を形成する必要がある場合でも切欠を形成する部分と成形体を支持する下パンチの一部とを別々に作動させる必要もなくなる。したがって、下パンチを含む下側金型の構造を簡素にできる。
また、キャビティよりも前側には、一対の爪部による支持が解除されることにより後側の爪部で押し出された成形体を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュートが設けられているため、成形体の前側に爪部があっても、成形体をシュートで斜め下方向に送り出すことができる。したがって、前後一対の爪部を用いても成形体を良好に払い出すことができる。
さらに、キャビティよりも前側には、粉末充填箱の前進時に前側の爪部を上昇させるリフトカムが設けられているため、成形体の前側に爪部があっても、これをリフトカムで上昇させることができる。よって、成形体を斜め下方向に送り出すシュートの角度を小さくすることができ、このシュートで円滑に成形体を送り出すことができる。したがって、シュートによる送り出しの際の不良の発生を防止することができる。
【0080】
本発明の請求項2記載の粉末成形プレスの成形体払出機構によれば、一対の爪部で支持した成形体を側方に搬送する際に、成形体の下端面がキャビティを超えた位置で一対の爪部による成形体の支持を解除し、粉末充填箱の前進により成形体を後側の前記爪部で押圧して搬送するため、シュート等に直接落下させずにシュートの手前で支持を解除して押圧してシュートに落下させることができ、爪部の支持解除による落下の衝撃を抑えることができる。したがって、払い出しに起因する不良の発生をさらに防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、待機位置にありかつ爪部を突出させた状態を示すものである。
【図2】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す平面図であって、待機位置にありかつ爪部を引き込んだ状態を示すものである。
【図3】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す平面図であって、待機位置にありかつ爪部を突出させた状態を示すものである。
【図4】 粉末成形プレスの成形工程を示すもので、上パンチが下側金型から離間し、キャビティに粉末が充填された状態を示す正断面図である。
【図5】 粉末成形プレスの成形工程の図4の後の状態を示すもので、上パンチが下側金型とで粉末を押し固め成形体を成形した状態を示す正断面図である。
【図6】 粉末成形プレスの成形工程の図5の後の状態を示すもので、ダイスを下降させた状態を示す正断面図である。
【図7】 粉末成形プレスの成形工程の図6の後の状態を示すもので、粉末成形プレスの上パンチを上昇させ下パンチのコアを下降させた状態を示す正断面図である。
【図8】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、待機位置にありかつ爪部を突出させて成形体を支持した状態を示すものである。
【図9】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図8の後の状態を示すものである。
【図10】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図9の後の状態を示すものである。
【図11】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図10の後の状態を示すものである。
【図12】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図11の後の状態を示すものである。
【図13】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図12の後の状態を示すものである。
【図14】 本発明の一実施形態の粉末成形プレスの成形体払出機構を示す正断面図であって、払出工程における図13の後の状態を示すものである。
【符号の説明】
10 粉末成形プレス
11 粉末
12 成形体
13 上パンチ(上側金型)
14 下側金型
15 粉末充填箱
24 ダイス
25 下パンチ
37 キャビティ
45 成形体払出機構
47 後側爪部
58 リフトカム
61 前側爪部
66 シュート

Claims (2)

  1. ダイスと該ダイスの内側に設けられた下パンチとを有する下側金型の前記ダイスと前記下パンチとで形成されたキャビティに、前記ダイス上で前進する粉末充填箱によって粉末を充填し、該粉末充填箱の後退後に前記粉末を前記下側金型と上側金型とで押し固めて成形体を成形する粉末成形プレスの成形体払出機構において、
    前記下パンチの中央側に支持され前記ダイスより突出する前記成形体と前記下パンチとの隙間に進退可能な前後一対の爪部を前記粉末充填箱の前側に連結させ、
    前記下パンチの中央側に支持され前記ダイスより突出する前記成形体と前記下パンチとの隙間に前記一対の爪部を進入させた状態で、前記ダイスを前記下パンチに対し相対的に上昇させることにより前記成形体を前記一対の爪部で支持し前記下パンチから離間させるとともに、
    前記粉末充填箱の前記キャビティへの粉末充填のための前進により、前記一対の爪部で支持した前記成形体を側方に搬送するもので、
    前記キャビティよりも前側には、
    前記一対の爪部による支持が解除されることにより後側の前記爪部で押し出された前記成形体を自重により前方かつ斜め下方向に送り出すシュートと、
    前記粉末充填箱の前進時に前側の前記爪部を上昇させるリフトカムとが設けられていることを特徴とする粉末成形プレスの成形体払出機構。
  2. 前記一対の爪部で支持した前記成形体を側方に搬送する際に、前記成形体の下端面が前記キャビティを超えた位置で前記一対の爪部による前記成形体の支持を解除し、前記粉末充填箱の前進により前記成形体を後側の前記爪部で押圧して搬送することを特徴とする請求項1記載の粉末成形プレスの成形体払出機構。
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