JP3775638B2 - 固液分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
この発明は、固形物と液体とが混合された混合物(例えば、排水や汚泥等。以下、これを混合液体という。)を、固形成分と液体成分とに分離(脱液)する装置およびその方法に関するものである。ここにいう、「固形成分と液体成分とに分離(脱液)する」とは、元の混合液体を、液体を全く含まない固形物と、固形物を全く含まない液体とに完全に分離することのみを意味するのではなく、元の混合液体を、それよりも固形物の含有割合の大きな混合物と、それよりも液体の含有割合の大きな混合物とに分離することをも含む意である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、たとえば汚泥を脱水し、液体成分と固形成分とに分離する固液分離装置が提案されている(特公昭63−65364号公報、特公昭63−65365号公報等)。この従来の固液分離装置の概略構成を、図11に示す。
【0003】
固液分離装置1では、汚泥が供給口2から汚泥処理室3へ供給され、スクリュー軸4によって汚泥処理室3内の汚泥が図中左側へ搬送される。この汚泥処理室3は、スクリュー軸4と、スクリュー軸4のまわりに配置された濾過体5とにより区画形成されている。濾過体5は、多数の固定リング6と可動リング7とが交互に配置されたものであって、各リング6,7にはスクリュー軸4が挿通されている。
【0004】
そして、搬送中の汚泥にはスクリュー軸4によって所定の圧力が負荷され、これにより、汚泥に含まれる水分は、濾過体5の隙間(すなわち、固定リング6と可動リング7との隙間)を通って外部に排出される。また、汚泥中の固形物は、スクリュー軸4によって固形物収容室8へ搬送された後、排出口9から排出される。なお、濾過体5の外部へ排出される水分にも、ある程度の固形物が含まれてはいるが、固形物の含有割合は元の汚泥よりも小さい。また、排出口9から排出される固形物にもある程度の水分が含まれているが、水分の含有割合は元の汚泥よりも小さい。参照符号10はケーシングであって、濾過体5は、支持軸11,12を介してケーシング10に支持されている。
【0005】
ところで、上記濾過体5を構成する固定リング6は、4本の支持軸11(図では2本のみ図示)を介してケーシング10に固定されており、可動リング7は、2本の支持軸12を介してケーシング10に支持されている。可動リング7には、支持軸12を挿通するための挿通孔が形成されているが、この挿通孔は、支持軸12の外径よりも相当大きな内径を有している。また、支持軸12の一方は、ギア13を介してスクリュー軸4と共に回転駆動されるようになっており、しかも、各可動リング7の挿通孔の内面に当接する突起14(キー状のもの)が形成されている。このため、スクリュー軸4を回転させると、支持軸12が回転し、その結果、突起14によって可動リング7が支持軸12を中心にして小刻みに揺動するようになっている。
【0006】
このように可動リング7を揺動させて固定リング6に対して変位させるのは、汚泥が濾過体5によって濾過される際に、固形物が濾過体5(特に固定リング6と可動リング7との境界部分や、固定リング6や可動リング7の挿通孔の内面)に付着していわゆる目詰まりを起こすのを防止するためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この固液分離装置1では、次のような問題がある。すなわち、固液分離装置1の作動中(すなわち、汚泥の搬送・脱水中)は、固定リング6と可動リング7との間に脱水される水分が充満している。この水分は固形物を含むため相当の粘性を有する。この状態で、ケーシング10に固定されている固定リング6に対して可動リング7を変位させるには、大きな動力が必要である。このため、スクリュー軸4および支持軸12を回転させるための駆動原として大出力のものを採用する必要がある。その結果、装置全体が大型化して製造コストが上昇すると共に、ランニングコストも上昇してしまう。
【0008】
また、可動リング7の移動によって、可動リング7の挿通孔内面よりも固定リング6の挿通孔内面の方がスクリュー軸4の軸中心側に大きく突出する部分ができる。また反対に、固定リング6の挿通孔内面よりも可動リング7の挿通孔内面の方がスクリュー軸4の軸中心側に大きく突出する部分もできる。よって、濾過体5の中心に形成される円柱状の孔の内面に凹凸ができる。汚泥は、この凹凸と接触しつつスクリュー軸4によって搬送されるのであるが、汚泥が、内側に突出した固定リング6を通過しようとするときに、固定リング6の側面に極度に高い圧力が加わることがある。固定リング6は半径方向に逃げることができないので、この圧力状態を逃がすことができない。よって、汚泥はこの固定リング6の側面に沿って、固定リング6とこれに隣接する可動リング7との隙間に入り込み、これが目詰まりの原因となることもある。
【0009】
そこで、本発明は、簡単かつ確実に濾過体の目詰まりが防止でき、製造コストおよびランニングコストを低減させることができる固液分離装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願に係る固液分離装置は、固形成分を含む混合液体を濾過し、固形成分と液体成分とに分離する固液分離装置であって、該混合液体が投入される投入部と、回転可能に支持され、投入部に投入された混合液体を一端側から他端側へ搬送し得るスクリュー軸と、中央部に貫通孔が形成された複数の要素板を隣接するように積層して該スクリュー軸に外嵌された濾過体と、該スクリュー軸の他端側に設けられ、該固形成分を排出する排出部と、該複数の要素板のそれぞれ形成された孔に挿通され、該複数の要素板の各々が該スクリュー軸に対して半径方向に遊動できるように該孔より小径である連結棒と、該連結棒を支持して該スクリュー軸まわりに回転可能である支持フレームとを備え、該支持フレームを駆動機構により該スクリュー軸まわりに回転させることで該連結棒が該スクリュー軸まわりに回転し、該連結棒の回転に伴って該複数の要素板の全体が該スクリュー軸まわりに回転しながら個々の要素板が半径方向に遊動することを特徴としている(請求項1)。
【0011】
この固液分離装置では、投入部に混合液体を投入し、スクリュー軸を回転させる。ここで、スクリュー軸とは、軸本体のまわりに螺旋状の羽根が径方向外方に突出形成された部材をいい、たとえば液体等の中で当該スクリュー軸を軸方向まわりに回転させることにより、液体等を羽根によって軸方向に搬送することができるように構成されたものをいう。
【0012】
このスクリュー軸には濾過体が外嵌された状態となっている。すなわち、スクリュー軸の軸方向に沿って複数の要素板が嵌め込まれた状態となっており、スクリュー軸の軸本体と各要素板の内周面とによって混合液体が収容される収容空間が形成されている。そして、スクリュー軸を回転させることにより、該スクリュー軸の一端側から混合液体が収容空間に導かれ、さらに、この混合液体は、所定の圧力が付加された状態でスクリュー軸の軸方向に沿って他端側へ搬送される。
【0013】
このとき、各要素板は互いに積層されている状態であるから、各要素板の間に微小隙間が形成される。このため、混合液体の液体成分は、いわゆる毛細管現象により上記微小隙間を通って上記収容空間から濾過体の外部に排出される。一方、液体成分が排除された混合液体は固形物を多く含むことになるが、固形物を多く含んだ混合物(固形成分)は、スクリュー軸によって排出部に搬送される。
【0014】
スクリュー軸は各要素板の貫通孔に挿通されているのであるが、該複数の要素板の各々は、スクリュー軸に対する半径方向の相対的な位置が固定されているわけではない。スクリュー軸によって混合液体を搬送する際に、スクリュー軸の回転に伴って各要素板がスクリュー軸に対して半径方向に遊動する。これにより、隣り合う要素板同士が互いに相対的に変位し、適度に混合液体の圧力を解放する。これにより、要素板の側面に極度の圧力が加えられることが防止され、要素板間の隙間が固形成分によって目詰まりするのを防止することができる。しかも、このように隣り合う要素板の双方を遊動可能な状態にしているので、隣り合う要素板の間に大きな粘性抵抗を生じさせることがない。また、隣接する各要素板の各孔に連結棒を遊嵌状態で連続して貫通させ、その連結軸を支持する支持フレームごとスクリュ軸まわりに強制的に駆動回転させているので、濾過体全体が回転して個々の要素板の半径方向の遊動が更に促進される。したがって、要素板の間に固形成分が目詰まりするのを一層効果的に防止することができる。
【0015】
上記固液分離装置において、該複数の要素板のうちの一部が大径の貫通孔を有する第1要素板であり、他の一部が小径の貫通孔を有する第2要素板であり、該濾過体は、少なくともその一部において、第1要素板と第2要素板とが交互に積層されて構成されていてもよい。
【0016】
かかる構成の固液分離装置では、濾過体は、第1要素板と第2要素板とを有するが、その貫通孔の内径が異なっている。このため、スクリュー軸によって混合液体を搬送する際に、混合液体は、第1要素板の貫通孔と第2要素板の貫通孔とを交互に通過する。すなわち、混合液体は、大径の貫通孔と小径の貫通孔とを交互に通過する。したがって、搬送される混合液体は、小径の貫通孔を通過する際には比較的高い圧力が付加され、大径の貫通孔を通過する際には比較的低い圧力が付加される。つまり、搬送される混合液体にはいわゆる脈動圧が付加されることになり、一定圧が付加される場合に比べて上記毛細管現象による液体成分の排出が促進される。
【0017】
また、上記固液分離装置において、該第1要素板と該第2要素板とが、略同一の外形形状を有するように構成されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、略同一の外形形状を有する要素板を積層することにより濾過体を構成するから、濾過体の部品としての要素板のコストを低減させることができる。
【0019】
また、上記固液分離装置において、隣接する各要素板の間に厚み0.2〜0.5mmのフィルム状であるスペーサが介設されてもよい(請求項)。
【0020】
この構成によれば、フィルム状のスペーサによって隣接する全ての要素板同士の間に確実に微小隙間を形成することができる。
【0025】
また、上記固液分離装置において、該スクリュー軸は、該スクリュー軸の軸中心を中心として軸方向に沿って形成された主溝と、該主溝に連続して該スクリュー軸の径方向外方へ貫通する副溝とを有し、該主溝に洗浄液を供給する洗浄機構と、該主溝に圧縮空気を供給する空気供給機構と、該洗浄機構から該主溝へ洗浄液を供給する状態と該空気供給機構から該主溝へ圧縮空気を供給する状態とを切替可能な開閉弁とをさらに備えるようにしてもよい(請求項)。
【0026】
この構成によれば、洗浄機構により洗浄液がスクリュー軸の主溝に供給され、この洗浄液は、主溝および副溝を通って外部へ放出される。これにより、上記収容空間内や要素板を洗浄することができ、要素板の間に挟まった固形成分等を除去することができる。また、圧縮空気をスクリュー軸の主溝に供給することで、この圧縮空気が主溝および副溝を通ってスクリュー軸の径方向の外部へ放出される。これにより上記収容空間内が効果的に加圧されることで収容空間内の混合液体がさらに加圧され、固液分離を促進することができる。即ち、主溝および副溝を洗浄用と加圧用とに兼用することができる。なお、圧縮空気を供給するに際しては、一定圧力の圧縮空気を連続的に供給してもよいし、圧力変動を伴う圧縮空気を供給するようにしてもよい。また、間欠的に圧縮空気を供給するようにしてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る固液分離装置の構成を示す一部断面正面図である。
【0032】
固液分離装置20は、固形物と液体とが混合された混合液体(たとえば汚泥等)を濾過(脱水)して固形成分と液体成分とに分離するための装置である。
【0033】
この固液分離装置20は、ケーシング21と、ケーシング21に投入された混合液体をスクリュー軸22によって搬送する搬送機構23と、スクリュー軸22の外側に嵌め込むように配置された濾過体24と、分離された固形成分を収容し排出する排出部25と、濾過体24を構成する複数の要素板26を駆動する駆動機構27と、スクリュー軸22および濾過体24を洗浄する洗浄機構28とを備えている。
【0034】
本実施形態の固液分離装置20は、上記各要素板26が、スクリュー軸22に対して半径方向に遊動可能となっており、これにより、要素板26の間に固形成分等が詰まってしまうのを効果的に防止することができる。以下、この固液分離装置20を、各部毎に詳しく説明する。
【0035】
(1) ケーシング
ケーシング21は、主に、本体29と、本体29の一端側に設けられた投入部30と、本体29の下方に設けられた液体パン40とから構成されている。
【0036】
本体29は、たとえばステンレス鋼等により箱型に形成されており、投入部30、搬送機構23および駆動機構27を支持するベースとなっている。このため、本体29の一端側の壁部32には、投入部30を取り付けるための取付孔41が設けられており、他端側の壁部42には、搬送機構23および駆動機構27を取り付けるためのブラケット34,35が取り付けられている。また、壁部42には中空円筒状のハブ43が嵌め込まれている。このハブ43は、後に詳述する駆動機構27に含まれる連結具44(駆動機構27と要素板26とを連結する部材)を支持するためのものである。なお、ハブ43にはフランジ45が形成されており、このフランジ45が壁部42に当接することによってハブ43は確実に位置決めされ固定される。
【0037】
投入部30は、本体29と同様にステンレス鋼等により構成されている。投入部30は、略L字状に形成された筒状の部材であって、本体29の一端側の壁部32に取り付けられている。この取付構造は、壁部32に設けられた取付孔に、投入部30の一端側が嵌め込まれたものである。なお、投入部30の一端側には、フランジ31が形成されており、このフランジ31が壁部32に当接することによって確実に位置決めされ固定される。
【0038】
また、投入部30の他端側は、外方へ漸次拡径されたいわゆるラッパ状を呈している。この他端側の開口33は、混合液体の投入口を構成しており、ここから処理すべき混合液体を投入できるようになっている。図に示すように投入部30が本体29に取り付けられることにより、投入部30へ投入された混合液体は、本体29の内部へ案内されるようになっている。なお、投入部30の構成は、上記のものに限定されるものではなく、混合液体を投入しやすく且つ投入した混合液体をケーシング21の内部に導くことができるものであれば他の構成を採用することができる。
【0039】
液体パン40は、たとえばステンレス鋼により構成することができ、本体29の下方に配置されている。この液体パン40は、混合液体から分離された液体成分を収容するためのものである。なお、この液体パン40に溜まった液体成分は、ドレン口を設けて排出することもできるが、所要のポンプを用いて排出することもできる。
【0040】
(2) 搬送機構
搬送機構23は、スクリュー軸22と、スクリュー軸22を駆動するモータ36とを有している。
【0041】
スクリュー軸22は、たとえばステンレス鋼等により構成される。スクリュー軸22は、断面が円形の軸本体37と、この軸本体37の外周面に螺旋状に突出形成された羽根38とを有している。スクリュー軸22の軸本体37の一端部は、上記投入部30の壁部66により回動自在に支持されており、他端部は、上記ブラケット34に回動自在に支持されている。スクリュー軸22の一端側は、上記投入部30内に進入しており、スクリュー軸22が回転することによって投入部30に投入された混合液体がスクリュー軸22によってケーシング21の内部へ搬送されるようになっている。
【0042】
なお、図1のHは水平地面である。つまりスクリュー軸22は、投入部30側の端部が、排出部25側の端部よりも低位置となるように傾斜するように支持されている。
【0043】
図2は、図1におけるA−A線矢視断面図である。図2を参照すると、軸本体37は、その軸中心に沿って(図2において紙面に垂直な方向に沿って)主溝48が形成されており、この主溝48に連続して副溝49が形成されている。この副溝49は、軸本体37の半径方向外方へ貫通しており、軸本体37の軸方向に沿って所定間隔毎に複数設けられている。これら主溝48および副溝49は、後に詳述する洗浄機構28によって供給される洗浄液を通過させるためのものである。
【0044】
図1を参照すると、モータ36は、ブラケット34の外側に取り付けられており、その駆動軸(図示せず)は、ギア機構(図示せず)によって、上記軸本体37の他端部に連結されている。つまり、モータ36を駆動することによって、スクリュー軸22が回転するようになっている。
【0045】
なお、スクリュー軸22の軸本体37には、プーリ39が取り付けられている。このプーリ39は、後に詳述する駆動装置27に動力を伝達するためのものである。
【0046】
(3) 濾過体
図3は、濾過体24の要部拡大図であり、濾過体24の取付構造を示している。
【0047】
図2および図3を参照して説明する。濾過体24は、混合液体を濾過して液体成分を除去するものである。図に示すように、濾過体24は、多数の要素板26が積層されて構成されている。これら要素板26もステンレス鋼により構成することができる。図3に示すように、本実施形態では、要素板26は円形に形成されており、その厚みは、たとえば1〜2mmである。ただし、要素板26の形状はこれに限定されるものではなく、たとえば外形形状を多角形形状にしたり、厚みを適宜変更してもよい。
【0048】
濾過体24は、スクリュー軸22に外嵌された状態となっている。つまり、濾過体24を構成する各要素板26は、その中心部に貫通孔47が形成されており、この貫通孔47にスクリュー軸22が挿通されている。また、各要素板26に形成された貫通孔47の内径は、スクリュー軸22の外径(羽根38の稜線によって規定される外形寸法)よりも若干小径に設定されている。本実施形態では、貫通孔47の内径が97〜197mm、スクリュー軸22の外径が100〜200mmであるが、この数値に限定されることはない。なお、貫通孔47の内径とスクリュー軸22の外径との差は3〜6mm程度にしておけばよい。
【0049】
また、各要素板26は、上記連結具44によって連結されている。すなわち、図2に示すように、各要素板26は、その外縁部に周方向に沿って等角度間隔で4つの孔50が設けられており、この孔50に連結具44の連結棒51が挿通されている。各孔50の内径は、連結棒51の外径よりも大径に形成されており、この寸法差を設けることによって、各要素板26は、スクリュー軸22に対して半径方向に遊動できるようになっている。
【0050】
さらに、図3に示すように、各要素板26の間にはスペーサ46が介在している。このスペーサ46は、各要素板26間に所定の隙間を確保するために挿入されている。スペーサ46は、本実施形態では円形に形成されており、その厚みは、0.2〜0.5mm程度である。なお、スペーサ46の形状はこれに限定されるものではなく、各要素板26同士の間に所定の微小隙間を確保できるものであれば他の形状でもよい。
【0051】
なお、濾過体24のすべての要素板が遊動可能となっている必要はなく、そのうちの連続する何枚かの要素板が遊動可能となっていれば、そこで本願の目的とする作用は生ずる。この作用については後述する。
【0052】
(4) 駆動機構
図1および図3を参照すると、駆動機構27は、上記連結具44、回転軸52、回転軸52の端部に設けられたプーリ53、および当該プーリ53と上記スクリュー軸22側に設けられたプーリ39とを連結するベルト54を有している。
【0053】
連結具44は、たとえばステンレス鋼により構成されており、連結棒51と、連結棒51の両端を支持する一対の支持フレーム55とを有している。支持フレーム55は、図3に示すように、円筒状本体と、この円筒状本体の端部に延設されたフランジ部とを有しており、このフランジ部に連結棒51が挿通されている。一方の支持フレーム55は、ベアリング57を介して上記ハブ43に嵌め込まれており、他方の支持フレーム55は、上記投入部30の一端側にベアリング57を介して嵌め込まれている。
【0054】
一方、連結棒51は、図2に示すように4本設けられており(図1では2本のみ図示されている。)、各連結棒51は、上記フランジ部に挿通されてボルト56(図3参照)によって固定されている。
【0055】
また、図3に示すように、各支持フレーム55のフランジ部の外周面には、ギア58が形成されている。このギア58は、回転軸52に取り付けられたギア59と噛み合うようになっている。
【0056】
回転軸52は、一端部がケーシング21の本体29に回動自在に支持されており、他端部が上記ブラケット35により回動自在に支持されている。この回転軸52は例えばステンレス鋼により構成してもよい。回転軸52には、ギア59が一対取り付けられている。各ギア59は、上記支持フレーム55に形成されたギア58と噛み合っており、回転軸52を回転させると支持フレーム55が回転し、濾過体24(すなわち全要素板26)が回転する。なお、回転軸52の回転は、上記モータ36の駆動によってスクリュー軸22が回転し、これによってプーリ39が回転し、この回転をベルト54を介してプーリ53に伝達することによってなされる。
【0057】
(5) 排出部
図1を参照すると、排出部25は、上記ブラケット34により区画形成されている。スクリュー軸22によって図中左側へ搬送された処理後の混合液体(濾過体24によって脱水されたもの、すなわち、固形成分)は、最終的にハブ43の内側を通過してブラケット34内に進入し、排出される。
【0058】
また、排出部25には成形機構60が設けられている。この成形機構60は、スクリュー羽根38により搬送されてくる上記固形成分を圧縮して所要の形状に成形するものである。成形された固形成分は、一般に、ケーキと呼ばれている。
【0059】
この成形機構60は、ブラケット34に取り付けられたシリンダ61と、このシリンダ61のシリンダロッドに連結された押圧板62とを有している。シリンダ61は、押圧板62を押して、所定の押圧力で押圧板62をハブ43の端面に押圧することができるようになっている。これにより、ハブ43から排出部25へ進入しようとする固形成分を圧縮し、ケーキを成形することができるようになっている。
【0060】
なお、シリンダ61による押圧力は所望の値に設定することができる構造を採用するのが好ましい。また、シリンダ等を用いないで、押圧板62をハブ43の端面の近傍に固定配置しておくという構成や、バネ等により押圧板62をハブ43の端面に弾性的に付勢するという構成を採用することもできる。このようにしても、ハブ43から押し出される固形成分が当該押圧板62との間で圧縮され、ケーキが成形される。もっとも、かかる成形機構60を設けずに、そのまま排出部25へ固形成分を排出するようにしてもよい。
【0061】
(6) 洗浄機構
洗浄機構28は、図1に示すように、洗剤(洗浄液)を供給する洗浄液ライン63によって構成されている。この洗浄液ライン63は開閉弁63aを有している。洗浄液ライン63は、スクリュー軸22の主溝48(図2参照)に連結されている。
【0062】
この洗浄機構28は、通常は、固液分離作業とは別個に行われる洗浄作業のために用いられる。つまり、固液分離装置20によって、混合液体の固液分離がなされた後は、各要素板26間に固形成分等が挟まったままになっていることが多い。このような各要素板26間に挟まった固形成分等をこの洗浄機構によって除去するのである。
【0063】
このような洗浄機構28により洗浄作業を行うときには、後述する開閉弁64aを閉状態にし、開閉弁63aを開状態にする。そして、洗浄液ライン63から洗剤を高圧で主溝48および副溝49に供給する。すると、洗剤がスクリュー軸22の内部や濾過体24に供給され、各要素板26間に挟まった固形成分等の除去作業を行うことができる。
【0064】
なお、本実施形態では、洗浄機構28として洗剤を供給するようにしたが、洗浄液ライン63から単なる高圧の水等を供給するようにしてもよい。もっとも、かかる洗浄機構28自体を省略することもできる。
【0065】
(7) 空気供給機構
また、固液分離装置20は空気供給機構68を備えている。この空気供給機構68は、エアポンプ64と開閉弁64aとを備えた圧縮エアライン65によって構成されている。圧縮エアライン65は、スクリュー軸22の主溝48に連結されている。この空気供給機構68を作動させるときには、開閉弁63aを閉状態にし、開閉弁64aを開状態にする。
【0066】
この空気供給機構68は、通常は、固液分離作業の作業中に用いられる。つまり、固液分離装置20によって、混合液体の固液分離がなされているとき、エアポンプ64によって圧縮された空気(圧縮空気)を、スクリュー軸22の主溝48に供給するのである。この圧縮空気は、主溝48および副溝49を通ってスクリュー軸22の外部へ放出されて、混合液体をさらに加圧する。この加圧によって固液分離が促進されるのである。
【0067】
圧縮空気を供給するに際しては、例えば、一定圧力の圧縮空気を連続的に供給してもよいし、圧力変動を伴う圧縮空気を供給するようにしてもよい。また、エアポンプ64によって間欠的に空気に圧力を加え、圧縮空気を供給するようにしてもよい。
【0068】
なお、かかる空気供給機構68は省略することもできる。
【0069】
(8) 固液分離装置の使い方と動作
次に、固液分離装置20の作動状態を説明する。
【0070】
図1を参照すると、投入部30の開口33から処理すべき混合液体を投入すると、混合液体によって投入部30内が満たされ、スクリュー軸22の一端側が、混合液体の中に埋没する。この状態でスクリュー軸22を回転させる。
【0071】
ここで、濾過体24は、スクリュー軸22に嵌め込まれた状態となっている。すなわち、スクリュー軸22の軸方向に沿って複数の要素板26が積層されて嵌め込まれた状態となっている。軸本体37と各要素板26に設けられた貫通孔47の内周面との間には混合液体が収容される収容空間が形成される。混合液体は、この収容空間内に進入する。そして、スクリュー軸22を回転させることにより、混合液体は、成形機構60の抵抗と相まって収容空間内で所定の圧力を付加されながら、スクリュー軸22の一端側から他端側へ搬送される。
【0072】
このとき、各要素板26は互いに積層されているだけであり、隣り合う要素板26同士の間には微小隙間が形成されている。このため、混合液体の液体成分は、いわゆる毛細管現象により上記微小隙間を通って収容空間から濾過体24の外部に排出される。
【0073】
また、スクリュー軸22が各要素板26の貫通孔47に挿通されているが、各要素板26はスクリュー軸22に固定されてはいない。スクリュー軸22によって混合液体を搬送する際には、スクリュー軸22の回転に伴って各要素板26がスクリュー軸22に対して半径方向に遊動する。これにより、要素板26の稜線が要素板26全体で螺旋状となるように、各要素板26が変位する。混合液体に含まれる液体成分は各要素板26の間から排出される。
【0074】
一方、このようにして液体成分が排除された混合液体は、固形成分を多く含むことになるが、この固形成分は、スクリュー軸22によって排出部25に搬送され、廃棄される。特に、排出部25に成形機構60が設けられているから、固形成分をケーキとしてコンパクトに成形して廃棄することができる。
【0075】
本実施形態によれば、混合液体を固液分離する際に、隣り合う要素板26のいずれもがスクリュー軸22に対して半径方向に遊動する。よって、混合液体が要素板26の内周を通過するときにある要素板26の側面に極度に高い圧力が作用したような場合は、その要素板26がその圧力を逃がすように半径方向に移動(遊動)する。これにより高い圧力状態が解放され、要素板26の間に固形成分が目詰まりするのを防止することができる。しかも、駆動機構27によって各要素板26は回転し、この回転によって要素板26は半径方向により変位しやすくなる。つまり、回転によって半径方向への遊動も促進されるのである。
【0076】
さらに、このように隣り合う要素板の双方を遊動可能な状態にしているので、隣り合う要素板の間に大きな粘性抵抗を生じさせることがない。よって、各要素板26を円滑に遊動できる。つまり、各要素板26同士の相対変位を小さな動力で行うことができる。このように、簡単かつ確実に濾過体24の目詰まりを防止できると共に、固液分離装置20の製造コストおよびランニングコストを低減させることができる。
【0077】
特に本実施形態では、スペーサ46の存在により各要素板26の間に確実に微小隙間が形成されるから、毛細管現象を利用した上記液体成分の排除を確実に行うことができる。
【0078】
ただし、このスペーサ46は、必ずしも設ける必要はない。スペーサ46を省略した場合に、上記毛細管現象をより確実に生ぜしめようとすれば、例えば各要素板26の表面を所定の粗さで仕上げるようにすればよい。つまり、各要素板26の表面をある程度粗く仕上げることにより、各要素板26同士の間に微小隙間が形成され、スペーサ46を介在させた場合と同様の作用を奏するのである。もっとも、このような微小隙間を形成するための要素板26の表面の仕上げは、特別の仕上作業を必要とするものではなく、通常の機械仕上げによっても成すことができる。
【0079】
また、本実施形態では、濾過体24を構成する各要素板26は、同一の形状である。つまり、濾過体24は、同一の部品(要素板26)を積層するだけで構成することができ、これにより濾過体24を簡単且つ安価に製造することができる。したがって、固液分離装置20全体の製造コストを一層低減させることができる。
【0080】
さらに、本実施形態では、駆動機構27が設けられているから、要素板26を強制的に回転させることができる。これにより、要素板26は確実にスクリュー軸22まわりに遊動することができ、要素板26の間に固形成分が目詰まりするのをより確実に防止することができる。なお、本実施形態では、駆動機構27により全要素板26を駆動するようにしたが、一部の要素板26のみを駆動するようにしてもよい。もっとも、この駆動機構27は必ずしも設ける必要はなく、省略することも可能である。
【0081】
また、本実施形態では、洗浄機構28が設けられているから、メンテナンス時に洗剤をスクリュー軸22の内部や濾過体24に供給し、上記収容空間内や要素板26を洗浄することができ、要素板26の間に挟まった固形成分等を除去することができる。
【0082】
また、本実施形態では、空気供給機構68が設けられているから、上記収容空間内の混合液体にさらに圧力を加えて、固液分離を促進することができる。
【0083】
なお、本実施形態では、スクリュー軸22は、軸方向に一定の外径を有する軸本体37と、これに設けられた一定ピッチの羽根38とで構成されているが、羽根38のピッチを軸方向一端側から他端側へ漸次小さくすることもできる。このように羽根38のピッチを漸次小さくすることによって、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。
【0084】
また、羽根38のピッチを漸次小さくのではなく、軸本体37の外径が漸次大きくなるようにしてもよい。このようにすることによって、処理される混合液体が収容される収容空間を、軸方向一端側から他端側へ漸次狭くすることができ、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。もっとも、羽根38のピッチを漸次小さくすると共に、軸本体37の外径を漸次大きくすることもできる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0085】
図4は、本発明の第2の実施形態に係る固液分離装置70の構成を示す一部断面正面図である。また、図5は、図4におけるB−B線矢視断面図、図6は、濾過体24の要部拡大図である。
【0086】
これらの図を参照して説明する。本実施形態に係る固液分離装置70が上記第1の実施形態に係る固液分離装置20と異なる点は、(a)上記第1の実施形態では、濾過体24を構成する要素板26が同一の外形形状であり且つ同一内径の貫通孔47を有していたのに対し、本実施形態では、濾過体24は、外形寸法が大きく且つ大径の貫通孔71を有する第1要素板72と、外形寸法が小さく且つ小径の貫通孔73を有する第2要素板74とが交互に積層されて構成されている点、(b)上記第1の実施形態では、スペーサ46は、薄肉のフィルム状のものであったのに対し、本実施形態では、スペーサ75が圧肉の板状に形成されている点、(c)上記第1の実施形態では駆動機構27が設けられていたが、本実施形態では設けられていない点である。
【0087】
なお、その他の構成については上記第1の実施形態に係る固液分離装置20と同様であり、図4ないし図6において、第1の実施形態と同様の構成については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0088】
本実施形態では、濾過体24は、第1要素板72と第2要素板74とが交互に複数積層されて構成されている。両要素板72,74は、第1の実施形態の場合と同様に円形のものを採用しているが、この形状に限定されることはない。第1要素板72の外径は、たとえば180〜280mmに設定することができ、貫通孔71の内径は、たとえば97〜197mmに設定することができる。一方、第2要素板74の外径は、たとえば150〜250mmに設定することができ、貫通孔73の内径は、たとえば 97〜197mmに設定することができる。さらに、要素板72の肉厚は、たとえば1.5〜3mmに設定することができ、要素板74の肉厚は、たとえば1〜2mmに設定することができる。
【0089】
スペーサ75は、図5に示すように、各要素板72,74の周方向に沿って等角度間隔で3カ所に設けられている。スペーサ75は、円形状のものを採用することができ、その外径は、たとえば40〜50mmに設定し、その肉厚は、たとえば1〜2.5mmに設定することができる。また、スペーサ75は、支持軸76によって支持されている。この支持軸76は、一端が投入部30により支持され、他端がハブ43のフランジ45に支持されている。
【0090】
なお、スペーサ75の形状は上記円形のものに限定されるものではなく、要素板72,74の間に微小隙間を形成できるものであれば他の形状でもよい。また、スペーサ75は、各要素板72,74の周方向に沿って等角度間隔で3カ所に設けたが、これに限定されるものではなく、適宜設計変更することができる。
【0091】
本実施形態によれば、図6に示すように、隣り合う要素板72同士の間にスペーサ75が介在している。すなわち、スペーサ75を介して隣り合う要素板72の間に形成された空間内に、要素板74が配置されている。そして、スペーサ75の肉厚および要素板74の肉厚を上述のように設定することにより、各要素板72,74の間には微小隙間が確実に形成されることになる。このため、上記第1の実施形態と同様に、混合液体の液体成分は、いわゆる毛細管現象により上記微小隙間を通って濾過体24の外部に排出される。
【0092】
図6からわかるように、要素板72の外周面と支持軸76との間には所定の間隔が設けられており、要素板74の外周面とスペーサ75の外周面との間にも所定の間隔が設けられている。また上記第1の実施形態と同様に、各要素板72,74は、スクリュー軸22に嵌め込まれているが、スクリュー軸22に固定されてはいない。よって、スクリュー軸22によって混合液体を搬送する際に、スクリュー軸22の回転に伴って各要素板72,74がスクリュー軸22に対して半径方向に遊動する。これにより、要素板72,74全体でその稜線が螺旋状となるように、各要素板72,74が変位する。しかも、各要素板72,74は、スクリュー軸22に対して円周方向にもその角度位置が拘束されてはいない。つまり、円周方向にも自由に遊動できるようになっている。
【0093】
本実施形態に係る固液分離装置70においても、第1の実施形態に係る固液分離装置20と同様に、次のようにして混合液体の固液分離がなされる。
【0094】
スクリュー軸22に対して複数の要素板72,74からなる濾過体24を外嵌することによって、スクリュー軸22と濾過体24との間に処理すべき混合液体を収容する収容空間が区画形成される。そして、スクリュー軸22を回転させることにより、上記収容空間内の混合液体は、成形機構60の抵抗と相まって所定の圧力を付加された状態でスクリュー軸22の軸方向に搬送される。このとき、各要素板72,74は、要素板72,74全体でその稜線が螺旋形状となるように変位しつつ、混合液体に含まれる液体成分を各要素板72,74の間から排出させる。
【0095】
一方、このようにして液体成分が排除された混合液体は、固形成分を多く含むことになるが、この固形成分は、スクリュー軸22によって排出部25に搬送され、廃棄することができる。特に本実施形態では、排出部25に成形機構60が設けられているので、固形成分をケーキとしてコンパクトに成形して廃棄することができる。
【0096】
以上のように、本実施形態によれば、混合液体を固液分離する際に、隣り合う要素板72,74のいずれもが、スクリュー軸22に対して半径方向に遊動する。よって、特に小径の貫通孔73が形成された要素板74の側面に作用する極度に高い圧力を解放して、要素板72,74の間に固形成分が目詰まりするのを防止することができる。しかも、要素板72,74は、円周方向にも遊動し、この円周方向の遊動によって、要素板72,74は半径方向にもより変位しやすくなる。つまり、円周方向への遊動によって半径方向への遊動も促進されるのである。
【0097】
さらに、隣り合う要素板72,74を遊動させて各要素板72,74同士を相対変位させるから、一方の要素板を固定し、この固定された要素板に対して他方の要素板を変位させるという構造(従来の装置)を採用する場合に比べて、各要素板72,74同士を円滑に相対変位させることができる。
【0098】
したがって、各要素板72,74同士の相対変位を小さい動力で行うことができ、その結果、簡単かつ確実に濾過体24の目詰まりを防止できると共に、固液分離装置70の製造コストおよびランニングコストを低減させることができる。
【0099】
特に本実施形態では、スペーサ75の存在により各要素板72,74の間に確実に微小隙間が形成されるから、毛細管現象を利用した上記液体成分の排除を確実に行うことができる。もっとも、このスペーサ75は必ずしも設ける必要はなく、省略することもできる。スペーサ75を無くした場合には、上記毛細管現象をより確実に生ぜしめるために、各要素板72,74の表面を所定の粗さに仕上げるようにすればよい。つまり、各要素板72,74の表面をある程度粗く仕上げることにより、各要素板72,74同士の間に微小隙間が形成され、スペーサ75を介在させた場合と同様の作用を奏する。
【0100】
また、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様に洗浄機構28が設けられているから、メンテナンス時に洗剤をスクリュー軸22の内部や濾過体24に供給して、上記収容空間内や要素板72,74を洗浄することができ、要素板72,74の間に挟まった固形成分等を除去することができる。
【0101】
また、本実施形態では、空気供給機構68が設けられているから、上記収容空間内の混合液体にさらに圧力を加えて、固液分離を促進することができる。
【0102】
さらに、本実施形態では、第1要素板72と第2要素板74にそれぞれ形成された貫通孔71,73は、その内径が異なっている。このため、スクリュー軸22によって混合液体を搬送する際に、混合液体は、第1要素板72の貫通孔71と、第2要素板74の貫通孔73とを交互に通過する。すなわち、混合液体は、大径の貫通孔71と小径の貫通孔73とを交互に通過する。このため、搬送される混合液体は、小径の貫通孔73を通過する際には比較的高い圧力が付加され、大径の貫通孔71を通過する際には比較的低い圧力が付加される。つまり、搬送される混合液体にはいわゆる脈動圧が付加されることになり、一定圧が付加される場合に比べて上記毛細管現象による液体成分の排出が促進される。
【0103】
なお、本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、スクリュー軸22は、同一外径の軸本体37と、これに設けられた一定ピッチの羽根38とを有するが、羽根38のピッチを軸方向一端側から他端側へ漸次小さくすることもできる。このように羽根38のピッチを漸次小さくすることによって、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。
【0104】
また、羽根38のピッチを漸次小さくするのではなく、軸本体37の外径が漸次大きくなるようにしてもよい。このようにすることによって、処理される混合液体が収容される収容空間を、軸方向一端側から他端側へ漸次狭くすることができ、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。もっとも、羽根38のピッチを漸次小さくすると共に、軸本体37の外径を漸次大きくすることもできる。
【0105】
さらに、本実施形態では、上記第1の実施形態で示したような駆動機構27を設けておらず、固液分離装置70全体をさらに安価に製造することができる。その他、上記第1の実施形態において示した設計変更例は、当該第2の実施形態においても適用することができる。
【0106】
なお、本実施形態では、第1要素板72と第2要素板74とは、それぞれに形成された貫通孔71,73の径が異なっており、さらにはそれらの外径も異なっている。しかし、第1要素板と第2要素板の外形形状を略同一とし、それぞれに径の異なる貫通孔を形成するようにしてもよい。このようにしても、搬送される混合液体に脈動圧を付加することができる。しかも、第1要素板と第2要素板とを略同一の外形形状とすることにより、濾過体の部品としての要素板のコストを低減させることもできる。
【0107】
次に、第2の実施形態に係る固液分離装置70の変形例について説明する。
【0108】
図7は、第2の実施形態の変形例に係る固液分離装置80の構成を示す一部断面正面図である。
【0109】
同図を参照するとわかるように、本変形例に係る固液分離装置80が上記第2の実施形態と異なる点は、(a)上記第2の実施形態では濾過体24を異なる2種類の要素板72,74により構成したが、本変形例では、同一形状の要素板81により構成した点、(b)上記第2の実施形態では、板状のスペーサ75を採用したが、本変形例では、フィルム状のスペーサ82を採用した点である。
【0110】
なお、その他の構成については上記第2の実施形態に係る固液分離装置70と同様であり、図7において、第2の実施形態と同様の構成については同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
【0111】
要素板81は、第2の実施形態の場合と同様に円形のものを採用しているが、この形状に限定されることはない。要素板81の外径は、たとえば180〜280mmに設定することができ、その肉厚は、たとえば1〜2mmに設定することができる。
【0112】
スペーサ82は、本実施形態では、円形状のものを採用することができ、その外径は、たとえば20〜50mmに設定し、その肉厚は、たとえば0.5〜2mmに設定することができる。このスペーサ82は、上記支持軸76によって支持されている。なお、スペーサ82の形状は上記円形のものに限定されるものではなく、要素板81の間に微小隙間を形成できるものであれば他の形状でもよい。
【0113】
本変形例によれば、隣り合う要素板81同士の間にスペーサ82が介在している。すなわち、スペーサ82によって隣り合う要素板81の間に微小隙間が確実に形成されることになる。このため、上記第2の実施形態と同様に、混合液体の液体成分は、いわゆる毛細管現象により上記微小隙間を通って濾過体24の外部に排出される。
【0114】
要素板81の外周面と支持軸76との間には所定の間隔が設けられている。また上記第2の実施形態と同様に、各要素板81は、スクリュー軸22に嵌め込まれてはいるが、スクリュー軸22に固定されてはいない。よって、スクリュー軸22によって混合液体を搬送する際に、スクリュー軸22の回転に伴って各要素板81がスクリュー軸22に対して半径方向に遊動する。これにより、要素板81全体でその稜線が螺旋状となるように、各要素板81が変位する。
【0115】
本変形例においても、第2の実施形態に係る固液分離装置20と同様の作用を奏する。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0116】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る固液分離装置90の構成を示す一部断面正面図である。
【0117】
同図を参照するとわかるように、本実施形態に係る固液分離装置90が上記第1の実施形態と異なる点は、上記第1の実施形態において、濾過体24を構成する要素板26の間に介在していたスペーサ46および濾過体24を駆動する駆動機構27が、本実施形態では設けられていない点である。なお、その他の構成については上記第1の実施形態に係る固液分離装置20と同様であり、図において、第1の実施形態と同様の構成については同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0118】
本実施形態では、スクリュー軸22に濾過体24が嵌め込まれただけの構成となっており、装置の構成はきわめて簡略化されている。
【0119】
濾過体24は、複数の要素板26を積層して構成されており、ハブ43のフランジ45と投入部30の端部91との間に配置されている。また、各要素板26の表面は、所定の粗さに仕上げられており、各要素板26同士の間に微小隙間が形成されている。
【0120】
これにより、本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の作用を奏する。すなわち、混合液体の液体成分は、いわゆる毛細管現象により上記微小隙間を通って収容空間から濾過体24の外部に排出される。かかる微小隙間を形成するための要素板26の表面の仕上げ精度は、上記第1の実施形態で示した表面仕上げと同様としてもよい。
【0121】
また、スクリュー軸22が各要素板26の貫通孔47に挿通されているが、各要素板26はスクリュー軸22に固定されてはいない。よって、スクリュー軸22によって混合液体を搬送する際に、スクリュー軸22の回転に伴って各要素板26がスクリュー軸22に対して半径方向にも円周方向にも遊動する。要素板26全体でその稜線が螺旋状となるように、各要素板26は変位する。
【0122】
本実施形態に係る固液分離装置90においても、上記第1の実施形態に係る固液分離装置20と同様に、次のようにして混合液体が固液分離される。
【0123】
スクリュー軸22に対して複数の要素板26からなる濾過体24を外嵌することによって、スクリュー軸22と濾過体24との間に処理すべき混合液体を収容する収容空間が区画形成される。そして、スクリュー軸22を回転させることにより、上記収容空間内の混合液体は所定の圧力を付加された状態でスクリュー軸22の軸方向に搬送される。このとき、各要素板26は、要素板26全体でその稜線が螺旋形状となるように変位しながら、混合液体に含まれる液体成分を各要素板26の間から排出させる。
【0124】
一方、このようにして液体成分が排除された混合液体は、固形成分を多く含むことになるが、この固形成分は、スクリュー軸22によって排出部25に搬送され、廃棄することができる。特に本実施形態では、排出部25に成形機構60が設けられているから、固形成分をケーキとしてコンパクトに成形して廃棄することができる。
【0125】
以上のように、本実施形態によれば、混合液体を固液分離する際に、隣り合う要素板26のいずれもがスクリュー軸22に対して半径方向にも円周方向にも遊動する。よって、要素板26の間に固形成分が目詰まりするのを防止することができる。
【0126】
しかも、各要素板26を遊動させて隣り合う要素板26同士を相対変位させているから、一方の要素板を固定し、この固定された要素板に対して他方の要素板を相対変位させるという構造(従来の装置)に比べて、各要素板26同士の円滑な相対変位がなされる。
【0127】
したがって、各要素板26同士の相対変位を小さい動力で行うことができ、その結果、簡単かつ確実に濾過体24の目詰まりを防止できると共に、固液分離装置90の製造コストおよびランニングコストを低減させることができる。
【0128】
特に本実施形態では、上記第1の実施形態で示したスペーサ46や駆動機構27を設けておらず、装置の構造がきわめて簡単である。したがって、固液分離装置90の製造コストを一層低減させることができる。
【0129】
また、本実施形態では、濾過体24を構成する各要素板26は、同一の形状である。つまり、濾過体24は、同一の部品(要素板26)を積層するだけで構成することができ、これにより濾過体24を簡単且つ安価に製造することができる。したがって、固液分離装置90全体の製造コストをなお一層低減させることができる。
【0130】
さらに、本実施形態では、洗浄機構28が設けられているから、メンテナンス時に洗剤をスクリュー軸22の内部や濾過体24に供給して、上記収容空間内や要素板26を洗浄することができ、要素板26の間に挟まった固形成分等を除去することができる。
【0131】
また、本実施形態では、空気供給機構68が設けられているから、上記収容空間内の混合液体にさらに圧力を加えて、固液分離を促進することができる。
【0132】
なお、この洗浄機構28や空気供給機構68は省略することもでき、その場合にはさらに装置の簡略化を図ることができ、製造コストをより低減することができる。
【0133】
なお、本実施形態では、スクリュー軸22は、軸方向に一定の外径を有する軸本体37と、これに設けられた一定ピッチの羽根38とで構成されているが、羽根38のピッチを軸方向一端側から他端側へ漸次小さくすることもできる。このように羽根38のピッチを漸次小さくすることによって、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。
【0134】
また、羽根38のピッチを漸次小さくするのではなく、軸本体37の外径が漸次大きくなるようにすることもできる。このようにすることによって、処理される混合液体が収容される収容空間を、軸方向一端側から他端側へ漸次狭くすることができ、混合液体が搬送中に固液分離されても、常に一定の圧力を付加した状態で搬送でき、効率よく固液分離することができる。もっとも、羽根38のピッチを漸次小さくすると共に、軸本体37の外径を漸次大きくすることもできる。
【0135】
次に、上記各実施形態に関する設計変更例について説明する。
【0136】
図9および図10は、設計変更例に係る要素板の構造を示す図であり、図9は第1の設計変更例を、図10は第2の設計変更例を示す。
【0137】
図9を参照すると、参照符号100,101は、濾過体24を構成する要素板を示しており、(a)は一方の要素板100を示し、(b)および(c)は他方の要素板101を示している。なお、(b)は他方の要素板101の一側面102を、(c)は他方の要素板101の他側面103を示している。
【0138】
第1の設計変更例では、これら要素板100,101が複数交互に積層されて濾過体24が構成されている。ここで、参照符号104,105は、それぞれ他方の要素板101の一側面102および他側面103に形成された微小幅を有する溝である。また、これらの溝104,105は、要素板101の径方向に対して所定角度傾斜して形成されている。一方、要素板100は、上記各実施形態で示したのと同様の平板状のものである。
【0139】
要素板101をこのように形成すると、要素板100,101を交互に積層して濾過体24を構成した場合、要素板100と要素板101との間には、溝104,105によって微小隙間が形成される。これにより、固液分離作業において、毛細管現象による液体成分の分離を促進することができる。
【0140】
特に、上記溝104,105を上述のように傾斜させることにより、要素板101が回転した場合に(図中矢印で示す方向に回転した場合)に、分離された液体部分が外方へ排出されやすくなっている。もっとも、溝104,105の方向は、必ずしも傾斜させなくてもよい。
【0141】
加えて、本設計変更例では、要素板101に溝104,105を形成するようにしたが、上記微小隙間を形成するために、溝に代えて突条を形成することもできる。
【0142】
また、図10に示される設計変更例は、濾過体24を構成する要素板106を板バネ状に形成したものである。
【0143】
具体的には、各要素板106は、円形の平板から構成されているが、その外周縁部107が折り越こされている。各要素板106をかかる構造にすると、各要素板106を積層した場合、それぞれの外周縁部107同士が当接し、これにより、隣り合う要素板106同士の間に微小隙間が形成される。これにより、固液分離作業において、毛細管現象による液体成分の分離を促進することができる。
【0144】
以上、第1〜3の実施形態とその設計変更例に基づき、本願発明を説明した。なお、上記第1〜3の実施形態において、要素板のスクリュー軸に対する半径方向の遊動可能距離とは、ある要素板がスクリュー軸に対して、例えば上下方向においてとりうる最上の位置と最下の位置との差である。この遊動可能距離は、1.5mm以上となるように設計するのが好ましい。さらに、3mm以上となるように設計するとより好ましい。また、遊動可能距離を、1.5mm以上6mm以下に設計することも好ましい。
【0145】
また、遊動可能距離を、その遊動する要素板の貫通孔の直径(内径)の、1%以上となるように設計するのが好ましい。さらに、その遊動する要素板の貫通孔の直径(内径)の2%以上となるように設計するとより好ましい。
【0146】
また、遊動可能距離を、その遊動する要素板の厚み以上となるように設計するのが好ましい。さらに、その遊動する要素板の厚みの2倍以上となるように設計するとより好ましい。
【0147】
また、上記第1〜3の実施形態では、濾過体を構成する要素板の全部が、スクリュー軸に対して半径方向に遊動できるように構成されている。しかし、濾過体を構成する要素板のうちの連続する複数枚が、スクリュー軸に対して半径方向に遊動できるように構成されていれば、その範囲で本願発明の作用が奏される。もっとも、濾過体を構成する要素板の全部もしくはほぼ全部が、スクリュー軸に対して半径方向に遊動できるように構成されている方が望ましいということは言うまでもない。
【0148】
【発明の効果】
発明によれば、混合液体を液体成分と固形成分とに分離する際に、隣り合う要素板のいずれもが、スクリュー軸に対して半径方向に遊動して相対変位するので、要素板側面に作用する極度に高い圧力を解放しつつ、要素板の間に固形成分が目詰まりするのをより確実に防止することができる。
【0149】
また、各要素板を遊動可能な状態にしているので、一方の要素板を固定し、この固定された要素板に対して他方の要素板を変位させる場合に比べて、要素板同士をより簡単に(すなわち小さい動力で)相対変位させることができる。よって、簡単かつ確実に濾過体の目詰まりが防止できると共に、固液分離装置の製造コストおよびランニングコストを低減させることができる。また、隣接する各要素板の各孔に連結棒を遊嵌状態で連続して貫通させ、その連結軸を支持する支持フレームごとスクリュ軸まわりに強制的に駆動回転させているので、濾過体全体が回転して個々の要素板の半径方向の遊動も更に促進される。したがって、要素板の間に固形成分が目詰まりするのを一層確実に防止できる。また、スペーサを用いると、隣り合う要素板同士の間に確実に微小隙間を形成することができ、要素板による液体成分の除去がより確実になるまた、スクリュー軸の主溝及び副溝を洗浄機構と空気供給機構とに兼用させることで、簡素な構成でありながらも要素板間の固形成分除去と混合液体の固液分離促進とを実現することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る固液分離装置の構成を示す一部断面正面図である。
【図2】図1におけるA−A線矢視断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る固液分離装置に含まれる濾過体の要部拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る固液分離装置の構成を示す一部断面正面図である。
【図5】図4におけるB−B線矢視断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る固液分離装置に含まれる濾過体の要部拡大図である。
【図7】第2の実施形態の変形例に係る固液分離装置の構成を示す一部断面正面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る固液分離装置の構成を示す一部断面正面図である。
【図9】本発明の各実施形態に係る濾過体を構成する要素板の第1の設計変更例を示す図である。
【図10】本発明の各実施形態に係る濾過体を構成する要素板の第2の設計変更例を示す図である。
【図11】従来の固液分離装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
20 固液分離装置
22 スクリュー軸
24 濾過体
25 排出部
26 要素板
27 駆動機構
28 洗浄機構
30 投入部
37 軸本体
38 羽根
46 スペーサ
47 貫通孔
48 主溝
49 副溝
70 固液分離装置
71 貫通孔
72 第1要素板
73 貫通孔
74 第2要素板
75 スペーサ
80 固液分離装置
81 要素板
90 固液分離装置
100 要素板
101 要素板
104 溝
105 溝
106 要素板

Claims (3)

  1. 固形成分を含む混合液体を濾過し、固形成分と液体成分とに分離する固液分離装置であって、
    該混合液体が投入される投入部と、
    回転可能に支持され、投入部に投入された混合液体を一端側から他端側へ搬送し得るスクリュー軸と、
    中央部に貫通孔が形成された複数の要素板を隣接するように積層して該スクリュー軸に外嵌された濾過体と、
    該スクリュー軸の他端側に設けられ、該固形成分を排出する排出部と
    該複数の要素板のそれぞれ形成された孔に挿通され、該複数の要素板の各々が該スクリュー軸に対して半径方向に遊動できるように該孔より小径である連結棒と、
    該連結棒を支持して該スクリュー軸まわりに回転可能である支持フレームとを備え、
    該支持フレームを駆動機構により該スクリュー軸まわりに回転させることで該連結棒が該スクリュー軸まわりに回転し、該連結棒の回転に伴って該複数の要素板の全体が該スクリュー軸まわりに回転しながら個々の要素板が半径方向に遊動することを特徴としている、固液分離装置。
  2. 隣接する各要素板の間に厚み0.2〜0.5mmのフィルム状であるスペーサが介設されている、請求項1記載の固液分離装置。
  3. 該スクリュー軸は、該スクリュー軸の軸中心を中心として軸方向に沿って形成された主溝と、該主溝に連続して該スクリュー軸の径方向外方へ貫通する副溝とを有し、
    該主溝に洗浄液を供給する洗浄機構と、
    該主溝に圧縮空気を供給する空気供給機構と、
    該洗浄機構から該主溝へ洗浄液を供給する状態と該空気供給機構から該主溝へ圧縮空気を供給する状態とを切替可能な開閉弁とをさらに備えた、請求項1 又は2に記載の固液分離装置。
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