JP3775502B2 - 竪型破砕機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、産業廃棄物等の被処理物を所定の大きさに破砕するための竪型破砕機に関し、特にポリ塩化ビニルやFRP等の廃プラスチックをほぼ所定の大きさに細破砕するのに好適な竪型破砕機とその破砕方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、廃プラスチック等の産業廃棄物は埋め立て地等において埋立処分されている。しかし、廃棄物の増加や処理地の減少等の問題から、産業廃棄物の有効資源を再利用するためにリサイクル可能なものは回収する方向にある。この産業廃棄物から有効資源を回収する方法として、廃棄物を破砕することによって破砕した被処理物の取扱いや処理を容易にした後に選別して回収する方法がある。
【0003】
一方、近年、このように破砕する材料として、廃プラスチックが重要視されている。廃プラスチックには、家電製品や工業用品等の様々な製品に利用されている様々なプラスチックがあり、ポリ塩化ビニルやFRP等のプラスチックそのものもあるが、金属と一体的に接合されたり、異なった物性のプラスチックが接合された複合材料が多い。以下、被処理物としてこの廃プラスチックを例に説明する。
【0004】
このような廃プラスチックは、廃棄処理による環境破壊が大きいため、この廃プラスチックのリサイクルが急務になっている。廃プラスチックのリサイクル方法としては、一般的に、新たな原材料として再生利用するマテリアルリサイクルと、熱エネルギーとして回収するサーマルリサイクルとがある。
【0005】
前記マテリアルリサイクルは、廃プラスチックを物性で分離してバージン材料へ混合したり、新たな再生プラスチックの原材料として利用されている。また、前記サーマルリサイクルは、焼却して熱を回収したり、固形燃料化されて利用されている。
【0006】
なお、前記したような産業廃棄物等の被処理物を破砕するための破砕機として、上部から投入した被処理物を、段状に設けたブレード間に配設した破砕子で破砕するようにした縦型破砕機がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−24684号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したように、複合材料として一般的に使用されている廃プラスチックをマテリアルリサイクルやサーマルリサイクルするためには、一体的に接合された金属等からプラスチックを分離したり、異なった物性のプラスチックとプラスチックとを物性別に分離しなければならない。
【0009】
このようにプラスチックを分離する方法として、一般的に、比重分離と静電分離とが知られている。比重分離は、例えば、振動テーブルを利用して、物質の比重差により分離するものである。また、静電分離は、異なる種類の物質を攪拌することにより、擦り合わされた物質は、一方の表面がプラスに、他方の表面がマイナスに帯電する摩擦帯電特性を利用したものであり、例えば、マイナスに帯電したプラスチックをプラス性の電極に吸着させてプラスに帯電したプラスチックから分離するものがある。
【0010】
しかしながら、このような分離方法で物性の異なるプラスチックを効率良く分離するためには、いずれも廃プラスチックの大きさ(サイズ)をある程度一定にしなければ効率的な分離ができない。つまり、比重分離の場合には大きさによる重量差が分離に影響し、静電分離の場合には大きさによる帯電量差が分離に影響して、効率的な分離を妨げてしまう。そのため、被処理物の大きさとしては、搬送の容易化や効率良く分離するためには細かくし、その大きさを均一にする必要がある。廃プラスチックの場合の大きさとしては、例えば、約5mm〜7mm程度が好ましい。
【0011】
そのため、廃プラスチックのような産業廃棄物を、粒度を均一に細破砕できる破砕機が切望されている。
【0012】
なお、前記特許文献1は、鉄屑や粗大ごみ等を粉砕処理するものであり、廃プラスチック等の被処理物を所定の大きさに効率良く細破砕することができるものではない。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するために、本願発明の竪型破砕機は、縦軸回りで回転するロータと、該ロータの外周に位置する円筒状のケージとを備え、前記ロータの縦方向に外向きに突出する複数のロータカッタを設け、前記ケージの縦方向に該ロータから外向き突出するロータカッタ間へ内向きに突出するように複数段のケージカッタを設け、該ケージカッタと前記ロータカッタとが径方向に重なる前記ケージ内周と前記ロータ外周との間に破砕スペースを形成し、前記ケージに該破砕スペースで破砕する被処理物を所定の破砕サイズで排出する開口を設け、前記ロータに、該ロータの上部から下部に向けて螺旋状に形成した空間の被処理物導入部を形成し、該被処理物導入部で被処理物風力を作用させて前記破砕スペースへ導くように構成している。これにより、被処理物を風力でロータ外周とケージ内周との間の破砕スペースへ迅速に導き、この被処理物をロータのロータカッタとケージのケージカッタとによって効率良く所定の破砕サイズに細破砕することができる。また、竪型であるため被処理物が所定のサイズまで破砕される間の滞留時間が長いので、この間に被処理物の表面の汚れも効果的に落とすことができる。
【0014】
前記ケージを前記ロータの回転方向と逆方向に回転可能に構成し、該ケージと前記ロータとの相対速度を調整可能にすることにより、被処理物に応じてケージカッタとロータカッタとが対向する相対速度を容易に変化させて、被処理物を破砕する速度を変化させることができる。しかも、ケージを回転させて遠心力を生じさせるので、被処理物をケージ内側の破砕スペースに引き付けるように集中させて破砕効率を向上させたり、破砕した処理物をケージの外側に排出し易くできる。
【0015】
また、前記ケージに複数の開口部を設け、該開口部に所定目開きの網を設け、該網の開口で被処理物の破砕サイズを決定するようにすれば、網目を調整することにより破砕サイズを容易に変更することができる。
【0016】
さらに、前記ロータを軸方向に分割した複数のロータ部材で形成し、該ロータ部材を周囲に複数の辺を形成した多角形とし、該ロータ部材を上部から下部に向けて周方向にずらして配置することにより該ロータ部材の辺で前記被処理物導入部を形成すれば、多角形で係止したロータ部材の辺が上部から下部に向けてずれて階段状の段部を形成するので、この段部で形成した被処理物導入部によって風力を生じさせて被処理物を破砕スペースへ導くようにできる。
【0017】
また、前記ケージの外側から内側に向けてエアを噴射するエア洗浄機を設け、該エア洗浄機でケージの開口から内側に向けてエアを噴射するように構成すれば、ケージの内面に被処理物が密着して滞留するようなことがあっても、この被処理物をエアーでロータカッタとケージカッタの間に移動させて破砕することができる。
【0018】
その上、前記ロータとケージとの軸芯を所定角度で傾斜させて配置し、該傾斜側に被処理物排出口を位置させれば、破砕した被処理物を、その自重を利用して機外へ迅速に排出することができる。
【0019】
さらに、前記ロータの上部に、被処理物を被処理物導入部へ導く噛込部材を設ければ、大きな被処理物であっても被処理物導入部へ導くことが比較的容易にできる。
【0020】
一方、本願発明の竪型破砕機の破砕方法は、縦軸回りで回転するロータと、該ロータの外周に位置する円筒状のケージとの間に投入した被処理物を、前記ロータの上部から下部に向けて形成した螺旋状の空間によって生じさせた風でロータ外周部へ導き、該被処理物をロータ外周とケージ内周との間の破砕スペースで、前記ロータと前記ケージとに設けた径方向に重なるカッタで剪断破砕し、該剪断破砕した被処理物がケージの開口以下になったらケージから外部へ排出するようにしている。これにより、被処理物を風力でロータ外周とケージ内周との間の破砕スペースへ迅速に導き、破砕した被処理物はケージの開口から迅速に排出して効率の良い破砕を行うことができる。
【0021】
また、前記ケージの外側から内側の破砕スペースに向けて所定間隔でエアを噴射してケージ内側の被処理物をロータ側へ移動させながら剪断破砕するようにすれば、被処理物がケージの内面に密着して破砕されずに滞留するのをエア噴射で効果的に防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の第1実施形態を示す竪型破砕機の平面図であり、図2に示すC−C断面である。図2は図1に示すA−A断面図、図3は図1に示すB−B断面図、図4は図2に示すD部拡大図、図5は図4に示すE矢視図、図6は図1に示すF矢視の部分的な斜視図である。なお、この実施形態でも、被処理物として排プラスチックを例に説明する。
【0023】
図1,2に示すように、竪型破砕機1には、垂直方向の軸回りで回転自在なロータ2と、このロータ2の周囲で回転自在な円筒状のケージ3とが同軸上に設けられている。ロータ2は、中心に設けられたロータ軸4を中心に回転自在に設けられており、ケージ3は、ロータ2の周囲でロータ軸4を中心に回転自在に設けられている。この実施形態ではロータ軸4を角形断面で形成することにより、破砕時に作用する大きなラジアル方向荷重を支持している。
【0024】
前記ロータ軸4は、ケーシング5に設けられた上下のロータ軸受6によってスラスト荷重とラジアル荷重とを受けて回転自在に支持されている。このケーシング5は、ベース7上に設けられた架台8によって支持されている。この架台8は、柱材が組合わされた枠組み構造のものである。
【0025】
上部のロータ軸受6の外周に位置するケーシング5の外周には前記ケージ3の下端に設けられた円盤状のケージフレーム9を回転自在に支持するケージ軸受10が設けられている。ケージ3は、このケージ軸受10のみでスラスト荷重とラジアル荷重とを受けて回転自在に支持されている。
【0026】
前記ロータ2には、軸方向に分割された複数のロータ部材11が設けられている。この実施形態では、ロータ軸4に、ケージフレーム9と接するようにロータ部材11の下端に設けられた円板状の下部プレート12と、この下部プレート12の上部に重ねられる平面視が略3角形状の複数のロータ部材11とが設けられている。この実施形態では、ロータ部材11を10枚で構成しており、図1に示すように、略3角形状の上下面が上部から角度α(15度)ずつ時計回りにずれるように配設されている。つまり、略3角形状のロータ部材11が、螺旋階段状に配設されている。ロータ部材11の上端は、ロータ部材押え13によってロータ軸4に固定されている。
【0027】
このようにロータ部材11を配設することにより、10枚で構成されたロータ部材11は、上端と下端で方向に100度ずれた状態となっている。なお、このロータ部材11の分割数は一例であり、数枚でも一体物でもよい。また、ロータ部材11は略3角形状以外に5角形状であってもよく、略3角形状に限定されるものではない。
【0028】
このようにしてロータ部材11を周方向に所定角度でずらして設けることにより、略3角形状で形成されたロータ部材11の下側に段状の斜辺部が形成されるので、縦方向に重ねたロータ部材11が回転することによってこの傾斜部で下向きの外側へ風力(流体流れ)が発生して、その風力と投入された被処理物60に作用する遠心力とによって被処理物60をロータ外周部に集中させるようにしている。この上部から下部に向けて螺旋状に形成された空間が、被処理物導入部14である。
【0029】
また、略3角形状のロータ部材11はカッタ取付台としての機能も具備しており、各頂部には外向きにロータカッタ15が突設されている。このロータカッタ15は、この実施形態では方形断面で形成された柱状に形成されている。ロータカッタ15の頂部と前記ケージ3の内面との間の距離は、被処理物60の大きさや破砕サイズに応じて適宜設定される。
【0030】
さらに、この実施形態では、最上部のロータ部材11の所定位置に被処理物60を前記被処理物導入部14へ噛み込むための噛込部材16が設けられている。この噛込部材16は、3角形状のロータ部材11の1つの頂部近傍から前記被処理物導入部14に向けて被処理物60を案内する爪のように、回転側に向けて立設されている。また、噛込部材16を設けた以外のロータ部材11頂部には、重量バランスを図るためのバランスウエイト17が回転前方に向けて設けられている。この噛込部材16を設けることにより、大きな被処理物60であっても被処理物導入部14へ導くことが比較的容易にできる。
【0031】
このロータ2は、ロータ軸4の下端に設けられたプーリ18をベルト19と駆動プーリ20とを介して駆動するモータ21によって回転させられるように構成されている。このモータ21は前記架台8から延設された支持部22に支持されている。
【0032】
前記ケージ3のケージフレーム9の上部には、図4,5に詳細を示すように、所定の開口部24が設けられた円筒状のケージ枠23が設けられている。このケージ枠23の開口部24には、所定の開口26を有する網25が取付枠27で取付けられている。これらの開口部24と網25は、ケージ枠23のほぼ全面に設けられている。28は取付ボルトである。このようにケージ3に所定の開口26を有する網25を設けることにより、この開口26の大きさによって排出される被処理物60のサイズを決定できるので、網25を変更することにより被処理物60の破砕サイズを容易に変更することができる。
【0033】
また、これらの図と図1に示すように、ケージ枠23の周囲の所定位置(この実施形態では周囲5箇所)には、支柱29が設けられている。この支柱29には、内向きにケージカッタ30が設けられている。
【0034】
このケージカッタ30も前記ロータカッタ15と同様に方形断面で形成されている。このケージカッタ30の頂部と前記ロータ2の外面との間の距離も、被処理物60の大きさや破砕サイズに応じて適宜設定される。
【0035】
図6に示すように、このケージカッタ30を設ける位置は、前記上下方向に設けられたロータカッタ15の間に位置しており、側面視では所定間隔で設けられたロータカッタ15の間を通過するような状態で、平面視ではほぼ全体が重なるように設けられている。これらケージカッタ30とロータカッタ15とが位置するロータ外周とケージ内周との間が破砕スペース31となる。この破砕スペース31で、ロータカッタ15とケージカッタ30とによる剪断破砕が行われる。
【0036】
図2,3に示すように、前記ケージ枠23の上部には円筒状のケージガイド32が設けられている。このケージガイド32は、前記ケーシング5に設けられたカバー33の上部に固定された円筒状の係合部材34と係合することによって周方向の傾倒が抑制されている。
【0037】
このケージ3は、前記ロータ2とは逆方向に回転可能に構成されており、ケージフレーム9の下部に設けられたスプロケット35と噛合するチェーン36と駆動スプロケット37とを介してモータ38で回転可能に構成されている。このモータ38は、前記ケーシング5に支持されている。
【0038】
前記モータ21によって所定の回転数で駆動されるロータ2と、このロータ2とは別のモータ38によって逆方向に回転させられるケージ3とによれば、互いに逆方向に回転することによって相対速度を上げることができるので、被処理物60に対するカッタ15,30の相対速度を上げることができる。
【0039】
また、このケージ3を回転させることにより遠心力を生じさせ、この遠心力で被処理物60をケージ3の内側に引き付け、ケージ内側の破砕スペース31に被処理物60を集中させるようにしている。さらに、この遠心力で、破砕した被処理物60をケージ3の外側に排出し易くもしている。前記ロータ2とこのケージ3との速度比としては、例えば、ロータ:ケージが10:1程度でよい。
【0040】
図1,2に示すように、この実施形態では、前記ケージ3の外側から内側に向けてエアを噴射するエア洗浄機40が設けられている。このエア洗浄機40により、ケージ3の内面に被処理物60が密着して滞留するようなことがあっても、この被処理物60をロータカッタ15とケージカッタ30との間の破砕スペース31に移動させて破砕できるようにしている。
【0041】
このエア洗浄機40には、前記カバー33の内側の上下方向に設けられたエア管41と、このエア管41の上下方向に所定間隔で設けられたエアノズル42と、カバー33の内側に設けたガイド43に沿ってエア管41を上下動させるエア管駆動モータ44とが設けられている。このエア管駆動モータ44は、案内部材45を所定量上下動させることにより、この案内部材45と固定されたエア管41を上下動させるように構成されている。エア管駆動モータ44で案内部材45を上下動させる距離は、エアノズル42によってケージ3の全上下方向へエアを噴射できる距離に設定されている。このエア洗浄機40を設けることにより、ケージ3の内面に被処理物60が密着したり、ケージカッタ30の部分に被処理物60が滞留するのを防止している。なお、被処理物60の性状等によっては、エア洗浄機40を設けなくてもよい。
【0042】
さらに、前記カバー33には、図3の断面図に示すように、左側には被処理物60の排出口46が設けられ、右側には点検口47が設けられている。排出口46は、ケージ3のケージフレーム9の上面から外側に排出される被処理物60が排出できるようにカバー33の一部として設けられている。前記点検口47は、カバー33の一部を開放して内部を点検できるものであり、点検扉48が設けられている。49は点検扉48の固定ハンドルである。
【0043】
以上のように構成された竪型破砕機1によれば、ロータ2とケージ3と回転させ、上部から被処理物60を投入すると、被処理物60はロータ2の上部からロータ部材11によって形成された階段状の被処理物導入部14へと導かれる。この被処理物導入部14には、前記したように螺旋階段状に設けられたロータ部材11と同様の螺旋状空間が形成されており、回転することによって下向きの外側へ風力を生じさせているので、被処理物60は、この被処理物導入部14からロータ外周部の破砕スペース31へと効率良く導かれる。
【0044】
破砕スペース31へ導かれた被処理物60は、ロータカッタ15とケージカッタ30とによって剪断破砕され、破砕サイズがケージ3に設けられた網25の開口26よりも小さく細破砕されていればケージ3の外部へと排出され、排出口46から外部へと排出される。この時、網25の開口26大きさによって破砕サイズを決定するので、被処理物60を均一な大きさに細破砕することができる。このように被処理物60を細破砕する粒径としては、約40mm〜数ミクロン、好ましくは、20mm〜数mm程度に均一化することができ、上述したように、約5mm〜7mm程度に細かくして均一化して、その後の比重分離や静電分離が比較的容易に行えるようにできる。
【0045】
また、この時、ケージ3が回転することによって生じる遠心力とロータ2の風力とによってブロアのように外向きに風を生じさせているので、被処理物60を早く破砕スペース31へ運び、被処理物60を早く破砕して、破砕された被処理物60を迅速に排出することができる。
【0046】
また、被処理物60がケージ3の網25に密着してしまったとしても、外側からエア洗浄機40のエアによって洗浄することにより、網25の開口26を塞ぐような状態の被処理物60を破砕スペース31側へ離して再度破砕することができる。
【0047】
その上、縦型で破砕することにより、被処理物60は、上部から投入されて下部から排出されるまでの滞留時間が長いので、その間に表面が削られて汚れが取れる。このように被処理物60の表面の汚れが取れると、特に、上述した静電分離を行う場合に、表面の汚れにより効果的な摩擦帯電特性が得られなくなるのを防止して好ましい。そのため、廃プラスチックのように静電分離を行う被処理物60の破砕に好ましい。
【0048】
また、ケージ3によって発生させる遠心力と、ロータ2によって発生させる風力により、機械内部の被処理物60の温度上昇を抑えるとともに、破砕された被処理物60を迅速に排出することができるので、熱可塑性プラスチックの場合のように、約160℃程度で溶けるような被処理物60を機械内部に滞留させることなく排出することができる。
【0049】
図7は本願発明の第2実施形態を示す竪型破砕機の側面視の縦断面図である。この第2実施形態は、傾斜型の竪型破砕機であり、各構成は上述した第1実施形態と同一であるため、同一の構成には同一符号を付して省略する。
【0050】
図示するように、この第2実施形態ではケーシング5を支持する架台50が上述した第1実施形態とは異なっている。この架台50は、ベース7上に固定される下部部材51と、ケーシング5の下部に固定されて所定の角度で傾斜させられた上部部材52と、この上部部材52を傾斜させた状態を保つ傾斜部材53とが一体となったものである。上部部材52は、下部部材51に設けられた支持軸54により回動可能に構成されており、図示する傾斜状態と、傾斜部材53を取外した水平状態とに変化可能に構成されている。なお、この実施形態では略45°の角度に傾けているが、被処理物60の性状や破砕サイズ等に応じて最適な角度で傾斜させればよい。
【0051】
そして、この架台50の傾斜側に上述した排出口46が位置するようにカバー33が設けられている。また、架台50の反傾斜側には、ロータ軸4のプーリ18等を点検するための点検口55が設けられている。なお、他の構成は同一であるため、それらの詳細な説明は省略する。
【0052】
以上のように構成された竪型破砕機56によれば、上述した第1実施形態の竪型破砕機1と同様に、投入された被処理物60は、被処理物導入部14からロータ2とケージ3との間の破砕スペース31へと導かれて、ロータカッタ15とケージカッタ30とによって剪断破砕される。
【0053】
そして、破砕された被処理物60はケージ3に設けられた網25の開口26から排出されるが、この実施形態によれば、ケージフレーム9の下面も排出口46の下面も傾斜しているため、被処理物60はケージフレーム9上から排出口46側へと重力で落ちるため、被処理物60の排出がより容易に可能となる。
【0054】
また、竪型破砕機56の特性として、被処理物60が下端に溜まり易いが、このようにロータ2とケージ3とを傾斜させることによって、ケージ3の内側に滞留する被処理物60を角部に集めることができる。このように角部に被処理物60を集めることにより、回転するロータ2のロータカッタ15によって溜まった被処理物60が掻き上げられるので、滞留する被処理物60を再破砕するのに好ましい。
【0055】
したがって、この実施形態のように傾斜型とすれば、比重が軽くて排出が困難な被処理物60を破砕する場合や、より細かく細破砕する場合のように、内部に被処理物60が滞留しやすい場合に好ましい竪型破砕機55となる。
【0056】
なお、上述した説明では被処理物60として廃プラスチックを例に説明したが、被処理物60としては廃プラスチック以外でもよく、細破砕する被処理物60であれば適用可能である。
【0057】
また、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0058】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0059】
投入した被処理物を風力でロータ外周とケージ内周との間の破砕スペースへ迅速に導いて効率良く剪断破砕し、破砕した被処理物は所定の細破砕サイズで排出することができる竪型破砕機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施形態を示す竪型破砕機の平面図であり、図2に示すC−C断面である。
【図2】図1に示す竪型破砕機のA−A断面図である。
【図3】図1に示す竪型破砕機のB−B断面図である。
【図4】図2に示すD部拡大図である。
【図5】図4に示すE矢視図である。
【図6】図1に示すF矢視の部分的な斜視図である。
【図7】本願発明の第2実施形態を示す竪型破砕機の側面視の縦断面図である。
【符号の説明】
1…縦型破砕機
2…ロータ
3…ケージ
4…ロータ軸
5…ケーシング
6…ロータ軸受
7…ベース
8…架台
9…ケージフレーム
10…ケージ軸受
11…ロータ部材
12…下部プレート
13…ロータ部材押え
14…被処理物導入部
15…ロータカッタ
16…噛込部材
17…バランスウエイト
18…プーリ
19…ベルト
20…駆動プーリ
21…モータ
22…支持部
23…ケージ枠
24…開口部
25…網
26…開口
27…取付枠
29…支柱
30…ケージカッタ
31…破砕スペース
32…ケージガイド
33…カバー
34…係合部材
35…スプロケット
36…チェーン
37…駆動スプロケット
38…モータ
40…エア洗浄機
41…エア管
42…エアノズル
44…エア管駆動モータ
45…案内部材
46…排出口
47…点検口
48…点検扉
50…架台
51…下部部材
52…上部部材
53…傾斜部材
54…支持軸
55…点検口
56…縦型破砕機
60…被処理物

Claims (9)

  1. 縦軸回りで回転するロータと、該ロータの外周に位置する円筒状のケージとを備え、前記ロータの縦方向に外向きに突出する複数のロータカッタを設け、前記ケージの縦方向に該ロータから外向き突出するロータカッタ間へ内向きに突出するように複数段のケージカッタを設け、該ケージカッタと前記ロータカッタとが径方向に重なる前記ケージ内周と前記ロータ外周との間に破砕スペースを形成し、前記ケージに該破砕スペースで破砕する被処理物を所定の破砕サイズで排出する開口を設け、前記ロータに、該ロータの上部から下部に向けて螺旋状に形成した空間の被処理物導入部を形成し、該被処理物導入部で被処理物風力を作用させて前記破砕スペースへ導くように構成した竪型破砕機。
  2. 前記ケージを前記ロータの回転方向と逆方向に回転可能に構成し、該ケージと前記ロータとの相対速度を調整可能にした請求項1記載の竪型破砕機。
  3. 前記ケージに複数の開口部を設け、該開口部に所定目開きの網を設け、該網の開口で被処理物の破砕サイズを決定するようにした請求項1又は請求項2記載の竪型破砕機。
  4. 前記ロータを軸方向に分割した複数のロータ部材で形成し、該ロータ部材を周囲に複数の辺を形成した多角形とし、該ロータ部材を上部から下部に向けて周方向にずらして配置することにより該ロータ部材の辺で前記被処理物導入部を形成した請求項1〜3のいずれか1項に記載の竪型破砕機。
  5. 前記ケージの外側から内側に向けてエアを噴射するエア洗浄機を設け、該エア洗浄機でケージの開口から内側に向けてエアを噴射するように構成した請求項1〜4のいずれか1項に記載の竪型破砕機。
  6. 前記ロータとケージとの軸芯を所定角度で傾斜させて配置し、該傾斜側に被処理物排出口を位置させた請求項1〜5のいずれか1項に記載の竪型破砕機。
  7. 前記ロータの上部に、被処理物を被処理物導入部へ導く噛込部材を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の竪型破砕機。
  8. 縦軸回りで回転するロータと、該ロータの外周に位置する円筒状のケージとの間に投入した被処理物を、前記ロータの上部から下部に向けて形成した螺旋状の空間によって生じさせた風でロータ外周部へ導き、該被処理物をロータ外周とケージ内周との間の破砕スペースで、前記ロータと前記ケージとに設けた径方向に重なるカッタで剪断破砕し、該剪断破砕した被処理物がケージの開口以下になったらケージから外部へ排出する竪型破砕機の破砕方法。
  9. 前記ケージの外側から内側の破砕スペースに向けて所定間隔でエアを噴射してケージ内側の被処理物をロータ側へ移動させながら剪断破砕するようにした請求項8記載の竪型破砕機の破砕方法。
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