JP3775450B2 - 映像表示装置及びシミュレーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるプロジェクタ等といった投映手段から放射された光像をスクリーン上に映像として映し出すようにした映像表示装置に関する。また、本発明は、そのような映像表示装置を用いたシミュレーション装置に関する。ここにいうシミュレーション装置というのは、ゲーム装置や模擬運転装置等のように、視界映像を模擬的に表示するための装置のことである。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクタ等といった投映装置から放射される光像を反射ミラーで反射してスクリーン上に映し出すようにした映像表示装置は従来より知られている。この種の映像表示装置では、スクリーンの全面に均一で見易い映像を映し出すのが通常である。しかしながら本発明者は、ゲーム装置を含むシミュレーション装置に対して投映装置を使用するのにあたって、スクリーン上に単に均一な映像を映し出すだけではオペレータ及び観客をゲームに惹き付けることに関して十分な効果が得られないと考えた。
【0003】
このことに関して種々の試行を行ったところ、本発明者は、反射ミラーを単なる平面ではなくて曲面を含んで構成することにより、スクリーン上に変化に富んだ映像を映し出すことができることを知見した。このことに関して従来の文献を調べたところ、特開平4−3040号公報において、曲率を備えたミラーを用いて液晶プロジェクションディスプレイを構成するという技術が公知であることがわかった。また、特開平6−165875号公報において、曲面鏡を用いて模擬視界表示装置を構成するという技術が公知であることがわかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平4−3040号公報に開示された液晶プロジェクションディスプレイは、映像表示面についてのアスペクト比を整合するためにミラーに曲率を設けようとするものであって、その曲率はミラーの全面にわたって一様な値で設けられている。また、特開平6−165875号公報に開示された模擬視界表示装置は、スクリーンを曲面形状に形成したいという要望に合わせて曲面鏡を用いるというものであり、その曲面鏡も鏡の全面にわたって一様な曲率を有するだけのものである。
【0005】
以上のような全面にわたって均一な曲率を有する反射ミラーを用いてシミュレーション装置を構成する場合、スクリーン上に映し出される映像は確かに平面ミラーを用いた場合とは異なった映像になることが考えられる。しかしながらその場合でも、得られる映像はスクリーン上で均一な表示状態であることには変わりはなく、よって、やはりオペレータ等を表示映像に惹き付けることに関して不十分であることにも変わりがない。また、全面に曲率を有するミラーを用いる場合には、スクリーン上に映し出される映像の全体が曲率に起因して延びて歪みを持つことになり、その結果、オペレータ等に現実に沿った正常な映像又は文字情報等を提供しようとするときに、その目的を満足することができない。
【0006】
本発明は、従来の映像表示装置に関する上記の問題点に鑑みて成されたものであって、現実に沿った正常な映像及びオペレータ等を表示映像に惹き付けるための演出映像の両方を違和感なく同時に表示できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る映像表示装置は、映像を見る者に対して後方に流れ去る視界映像を光像として放射する投映手段と、映像を目視可能に映し出すスクリーンと、前記投映手段から放射された光像を前記スクリーンへ向けて反射する反射ミラーとを有する映像表示装置において、前記反射ミラーは、平面反射領域及びそれに連続する曲面反射領域を有し、前記平面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの所定部に正常な映像として映し出され、前記曲面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの前記所定部の周辺に歪んだ映像として映し出されることを特徴とする。
【0008】
この映像表示装置によれば、反射ミラーの平面反射領域で反射してスクリーン上に映し出される映像は歪みを持たない正常な映像であるから、これを見る者、例えばシミュレーション装置のオペレータ等に、現実に沿った映像や文字情報等を正確に提供できる。そして一方、曲面反射領域で反射してスクリーン上に映し出される映像はその曲面の曲率に応じた歪みを持つことになり、これを見る者は正常な映像に連続して、不思議なあるいは臨場感に富んだ映像を認識することになり、その結果、無意識のうちに又は意識しながら映像に惹き付けられる。
【0009】
特に、ゲーム装置や模擬運転装置等といったシミュレーション装置のように、見る者に対して後方に流れ去るような視界映像をスクリーン上に映し出す場合には、見る者の正面に置かれた主スクリーンの上に、反射ミラーの平面反射領域に対応する正常な視界映像を映し出して正常な情報を提供し、それと同時に、その主スクリーンに連続する別のスクリーン上に、反射ミラーの曲面反射領域に対応する歪んだ演出映像を映し出す。この演出映像は、見る者の後方へ歪んだ状態で流れ去るように映し出されるので、これを見る者は、いかにも高速で視界映像の中を進行しているような臨場感豊かな演出効果を受けることができる。また、見る者に視野が広くなったような感覚を与えることもできる。
【0010】
上記の構成において、反射ミラーの曲面反射領域はその反射ミラーの任意の部分に形成することができるが、望ましくは、その反射ミラーの中央部分に平面反射領域を設けた上で、その反射ミラーの端部に曲面反射領域を設ける。こうすれば、スクリーンの中央部分に正常な映像を表示した上で、そのまわりに歪んだ演出映像を映し出すことができる。
【0011】
また、スクリーンは映像を見る者の前方に配設されるのが通常であるが、上記曲面反射領域は反射ミラーの端部のうち、特に、映像を見る者に近い側の端部に設けることが望ましい。こうすれば、見る者は、スクリーンの遠い側に正常な映像を認識し、スクリーンの近い側に歪んだ演出映像を認識することになり、その結果、違和感がなく且つ視野の広い映像を提供される。特に、正常な映像が見る者の視野領域の多くの領域を占め、見る者にとっては注目する領域ではない視野領域の外縁部分に歪んだ演出映像を映し出すという映像表示が可能となり、これにより、違和感のない、しかし演出効果に飛んだ映像を見ることができる。
【0012】
以上の構成において、反射ミラーを配設する位置は特別な位置に限定されない。しかしながら望ましくは、映像を見る者の上方位置に反射ミラーを配設する。こうすれば、見る者の足元領域までにも映像、特に演出映像を映し出すことができるようになるので、見る者を映像で覆い込むという状況を演出できる。
【0013】
次に、多くの映像表示装置では、プロジェクタ等といった投映手段から放射される光像を制御するために映像制御回路を使用する。この映像制御手段は、スクリーン上に静止映像を映し出すようにプロジェクタ等を駆動することもあるが、ゲーム装置を含むシミュレーション装置等においては、一定方向へ移動する映像、例えば見る者にとって後方へ流れ去るように移動する視界映像、がスクリーン上に映し出されるようにプロジェクタ等を駆動することが多い。このような場合、反射ミラーは、そのように一定方向へ移動する映像の移動方向の上流側に対応して平面反射領域を有し、その下流側側に対応して曲面反射領域を有することが望ましい。こうすれば、見る者のほぼ正面で正常な視界映像が認識された後、その視界映像が歪みながら後方へ高速で過ぎ去って行くという映像を体験できる。
【0014】
次に、本発明に係るシミュレーション装置は、以上に説明した映像表示装置を利用したシミュレーション装置であり、具体的には、プレイヤに対して後方に流れ去る視界映像を光像として放射する投映手段と、映像を目視可能に映し出すスクリーンと、前記投映手段から放射された光像を前記スクリーンへ向けて反射する反射ミラーと、前記スクリーンに対向する位置に配設されていてプレイヤによって操作される操作入力手段とを有するシミュレーション装置において、前記反射ミラーは、平面反射領域及びそれに連続する曲面反射領域を有し、前記平面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの所定部に正常な映像として映し出され、前記曲面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの前記所定部の周辺に歪んだ映像として映し出されることを特徴とする。
【0015】
このシミュレーション装置においても、上記曲面反射領域はプレイヤに近い側の上記反射ミラーの端部に設けることができる。また、反射ミラーはプレイヤの上方位置に配設することができる。また、プロジェクタ等といった投映手段から放射される光像を制御するための映像制御回路をこのシミュレーション装置に設け、この映像制御回路によってその投映手段を駆動して、スクリーン上に一定方向へ移動する映像を映し出すことができる。そしてその場合に、その一定方向へ移動する映像の移動方向の上流側に対応する部分の反射ミラーに平面反射領域を形成し、さらに、その移動方向の下流側に対応する部分の反射ミラーに曲面反射領域を形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る映像表示装置の一実施形態及びシミュレーション装置の一実施形態を示している。この実施形態では、シミュレーション装置としてゲーム装置を例示している。このゲーム装置では、プレイヤPが人力飛行機を操縦して障害物に衝突しないように所定のコースを速く飛行することを競うゲームを想定している。
【0017】
このゲーム装置は、ゲーム機筐体1とその中に設置された操作入力装置2とを含んで構成される。ゲーム機筐体1には、図3に示すように、正面スクリーン3a、傾斜スクリーン3b及び床スクリーン3cの3種類のスクリーンが設けられる。また、筐体1の前部天井部に投映手段としての上部液晶プロジェクタ6が設けられ、さらに、床スクリーン3cの中央部に設けたケース4の中に投映手段としての下部液晶プロジェクタ7が設けられる。図2において、筐体1の天井面に反射ミラー8が固定される。この反射ミラー8はその下面が光反射面になっていて、図4に示すように、プレイヤPから見て遠い側が平面反射領域9aであり、プレイヤPに近い側が曲面反射領域9bとなっている。
【0018】
図2において、上部プロジェクタ6は、内蔵する液晶表示装置11に表示される映像を投影して正面スクリーン3aの全面にその映像を拡大して映し出す。下部プロジェクタ7は内蔵する液晶表示装置12に表示される映像を反射ミラー8の反射面に投影する。反射ミラー8はその投影像を反射して傾斜スクリーン3b及び床スクリーン3cの両方に映像を映し出す。下部プロジェクタ7によって映し出される映像のうち、反射ミラー8の平面反射領域9aで反射した像は傾斜スクリーン3bのうちの領域3bxの部分に表示され、一方、曲面反射領域9bで反射した像は傾斜スクリーン3bのうちの残りの領域3by及び床スクリーン3cの両方に表示される。
【0019】
上部プロジェクタ6から放射されて正面スクリーン3aに投影される映像は液晶表示装置11に表示される映像を縦横等倍に拡大した正常な映像である。また、下部プロジェクタ7から放射され、さらに平面反射領域9aで反射して領域3bxに投影される映像は液晶表示装置12に表示される映像を縦横等倍に拡大した正常な映像である。これら正面スクリーン3a及び傾斜スクリーン3bの一部領域3bxの両方によって特定される領域は、プレイヤPに対して視界映像や文字情報等を正常な状態で表示する領域であり、以下、この領域に対応するスクリーンを主スクリーン13と呼ぶことにする。
【0020】
他方、下部プロジェクタ7から放射され、さらに反射ミラー8の曲面反射領域9bで反射して傾斜スクリーン3bの残部領域3by及び床スクリーン3cの両方に投影される映像は、液晶表示装置12に表示される映像を曲面反射領域9bの曲率に応じて一方向のみに引き延ばして拡大表示された演出のための映像である。これら傾斜スクリーン3bの残部領域3by及び床スクリーン3cの両方によって特定される領域は、プレイヤPに対して主たる視界映像等を提供するというよりも、むしろプレイヤPあるいはその他の観客の興味を惹き付けるための演出映像を表示するための領域であり、以下、この領域に対応するスクリーンを副スクリーン14と呼ぶことにする。
【0021】
図1に戻って、操作入力装置2は基台16及び揺動体17を有する。揺動体17は、矢印A−A’で示す前後方向及び矢印B−B’で示す左右方向へ揺動できるように基台16によって支持される。また、揺動体17には、プレイヤPが座るためのサドル18及びプレイヤPがこぐためのペダル19が設けられる。このペダル19をプレイヤPがこぐことで、主スクリーン13上に映し出される人力飛行機像を仮想の映像空間内で進行させる。また、ペダル19をこぐ速さで人力飛行機像の進行速度を調節する。そのため、ペダル19には回転センサが付設されており、この回転センサによってペダル19の回転速度を検出する。
【0022】
揺動体17には一対のハンドル21が設けられ、プレイヤPはこのハンドル21を握って操縦する。ハンドル21には角度センサが付設されており、プレイヤPがハンドル21を傾斜移動させるとき、その角度センサによってその傾斜移動量が検出される。
【0023】
ゲーム機筐体1の内部又は外部の適所には、図5に示す電気制御系22が配設される。この制御系22は、各種の演算を行うCPU(中央処理装置)23と、上部液晶プロジェクタ6及び下部液晶プロジェクタ7の動作を制御する映像制御回路24と、そしてゲームを進行させるためのプログラムを格納したメインメモリ26とを含んで構成される。
【0024】
以下、上記構成より成るゲーム装置の動作について説明する。図1において、プレイヤPはサドル18に座り、ペダル19に足を乗せ、ハンドル21を両手で握り、そして、主スクリーン13及び副スクリーン14に視界映像が映し出されるのを待機する。ゲームが始まると視界映像として、例えば図5に示すように、岩山像27、水平線像28、雲像29、川像31が映し出される。また、仮想の人力飛行機に乗ったプレイヤ像P’が映し出される。
【0025】
視界映像は画面の奥側から手前側の一定方向へ移動するように映し出され、従って、プレイヤ像P’は視界映像によって表示される仮想空間内を相対的に前方へ向かって飛行するように映し出される。このプレイヤ像P’の進行速度は、プレイヤPがペダル19をこぐ速さを変えることによって調節できるように予めプログラムされている。また、プレイヤ像P’はプレイヤPによるハンドル21の操縦によって画面内を移動するように予めプログラムされている。プレイヤPは、プレイヤ像P’が障害物である岩山像17に衝突しないようにハンドル21を操縦しながら、できるだけ速くペダル19をこいでプレイヤ像P’を進行させる。
【0026】
ゲームの進行中、プレイヤPは、専ら主スクリーン13上に映し出される映像に注目しながらハンドル21等を操作する。この主スクリーン13には、上部プロジェクタ6からの歪みのない正常な映像及び下部プロジェクタ7からの映像であって反射ミラー8の平面反射領域9aを経由した歪みのない正常な映像が映し出されるので、プレイヤPは、視界映像や文字情報等を正確に認識しながらゲームを行うことができる。
【0027】
その一方、プレイヤPは、注目しているわけではないが副スクリーン14上の映像も視野の一部に認識しながらゲームを進行する。この副スクリーン14には、下部プロジェクタ7からの映像であって反射ミラー8の曲面反射領域9bを経由してその曲率方向へ、すなわち視界映像の移動方向へ、引き延ばされて歪んだ状態の映像が映し出される。また、この映像は視界映像の移動に伴ってプレイヤPの後方へ流れるように移動する。このように、プレイヤPの足元に位置する床スクリーン3cを含む副スクリーン14上には、視界映像の移動に伴って後方へ流れて移動するような映像を認識でき、しかもその流れるような映像はその流れ方向に引き延ばされて歪んだ映像であるので、プレイヤPから見れば自分の身体の全てが高速で移動する視界映像の中に囲まれたような臨場感を体感しながらゲームを進行できる。このように、プレイヤP及びそのまわりの観客は、主スクリーン13の上に現実に沿った正常な映像を見ることができ、しかも同時に、臨場感を盛り上げるための演出映像を副スクリーン14の上に違和感なく見ることができる。こうして、プレイヤP及び観客をゲームに惹き付けることができる。
【0028】
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、投影手段は液晶プロジェクタに限られず任意の構造のプロジェクタとすることができる。また、図1では、正面スクリーン3a、傾斜スクリーン3b及び床スクリーン3cの3種類のスクリーンを結合して主スクリーン13及び副スクリーン14を構成したが、これに代えて、1個の大きなスクリーンによって主スクリーン13及び副スクリーン14を構成することもできる。また、図2に示すように2個のプロジェクタ6,7を使うのに変えて、下部プロジェクタ7の配置位置並びに反射ミラー8の大きさ及び形状に適宜の変更を加えることにより、下部プロジェクタ1個で全ての表示を行うことも可能である。
【0029】
また、上記の実施例では、人力飛行機を主題とするゲーム装置に対して本発明を適用したが、本発明は、もちろん、模擬運転装置すなわちドライビングシミュレーション装置、スキーシミュレーション装置、スノーボードシミュレーション装置、その他任意のシミュレーション装置に対して適用することもできる。これらのシミュレーション装置に対して本発明を適用すれば、床面をスクリーンとして用いて該スクリーン上に流れて移動するような演出映像を映し出すことができるので、オペレータに臨場感に富んだ演出映像を提供することに関して極めて有効である。
【0030】
また、上記実施例では、図2に示すように、反射ミラー8の端部、特にプレイヤPに近い側の端部に曲面反射領域9bを設けたが、これをプレイヤPに対する左右の横方向の端部に設けることもできる。また、1個の反射ミラーに対して複数個の平面反射領域及び曲面反射領域を設けることもできる。また、オペレータ等を表示映像に惹き付けるための演出映像を現実に沿った正常な映像に対してどの位置に置くかということに対応させて、反射ミラーの端部以外の適宜の位置に曲面反射領域を設けることも可能である。
【0031】
【発明の効果】
請求項1記載の映像表示装置及び請求項6記載のシミュレーション装置によれば、反射ミラーの平面反射領域で反射してスクリーン上に映し出される映像は歪みを持たない正常な映像であるから、これを見る者、例えばシミュレーション装置のオペレータ等に、現実に沿った映像や文字情報等を正確に提供できる。そして一方、曲面反射領域で反射してスクリーン上に映し出される映像はその曲面の曲率に応じた歪みを持つことになり、これを見る者は、正常な映像に連続して不思議な映像あるいは臨場感に飛んだ映像等を認識することになり、その結果、プレイヤ及びそのまわりの観客を無意識のうちに又は意識させながら映像に惹き付けることができる。
【0032】
請求項2記載の映像表示装置によれば、スクリーンの中央部分に正常な映像を表示した上で、そのまわりに歪んだ演出映像を映し出すことができる。
【0033】
請求項3記載の映像表示装置及び請求項7記載のシミュレーション装置によれば、見る者は、スクリーンの遠い側に正常な映像を認識し、スクリーンの近い側に歪んだ演出映像を認識することになり、その結果、違和感がなく且つ視野の広い映像を提供される。特に、見る者の視野領域内の多くの領域を正常な映像で占める一方で、見る者にとっては注目する領域ではない視野領域内の外縁部分に歪んだ演出映像を映し出すという映像表示が可能となり、これにより、違和感のない、しかし演出効果に富んだ映像を見ることができる。
【0034】
請求項4記載の映像表示装置及び請求項8記載のシミュレーション装置によれば、見る者の足元領域までにも映像、特に演出映像を映し出すことができるようになるので、見る者の全身を映像で覆い込むことができ、よってより一層、見る者を表示映像に引き込むことができる。
【0035】
請求項5記載の映像表示装置及び請求項9記載のシミュレーション装置によれば、見る者のほぼ正面で正常な視界映像が認識された後、その視界映像が歪みながら後方へ高速で過ぎ去って行くという映像を体験できる。これは、模擬運転装置等のシミュレーション装置のように、視界が後方へ流れ去って行くような映像を表示する際に、その映像を臨場感豊かに表示できる。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る映像表示装置の一実施形態及びシミュレーション装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の装置の断面構造を示す断面図である。
【図3】図1の装置の要部、特にゲーム機筐体の内部の様子を示す斜視図である。
【図4】図1の装置の他の要部、特に反射ミラーを示す斜視図である。
【図5】表示される映像の一例及び映像制御のための制御系の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 ゲーム機筐体
2 操作入力装置
3a 正面スクリーン
3b 傾斜スクリーン
3c 床スクリーン
4 ケース
6 上部液晶プロジェクタ
7 下部液晶プロジェクタ
8 反射ミラー
9a 平面反射領域
9b 曲面反射領域
11,12 液晶表示装置
13 主スクリーン
14 副スクリーン
16 基台
17 揺動体
18 サドル
19 ペダル
21 ハンドル
P プレイヤ
P’ プレイヤ像
Claims (9)
- 映像を見る者に対して後方に流れ去る視界映像を光像として放射する投映手段と、
映像を目視可能に映し出すスクリーンと、
前記投映手段から放射された光像を前記スクリーンへ向けて反射する反射ミラーとを有する映像表示装置において、
前記反射ミラーは、平面反射領域及びそれに連続する曲面反射領域を有し、
前記平面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの所定部に正常な映像として映し出され、前記曲面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの前記所定部の周辺に歪んだ映像として映し出される
ことを特徴とする映像表示装置。 - 請求項1記載の映像表示装置において、前記曲面反射領域は前記反射ミラーの端部に設けられることを特徴とする映像表示装置。
- 請求項1又は請求項2記載の映像表示装置において、
前記スクリーンは映像を見る者が映像を見る際にとる位置に対向して配設され、
前記曲面反射領域は映像を見る者が映像を見る際にとる位置に近い側の前記反射ミラーの端部に設けられる
ことを特徴とする映像表示装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の映像表示装置において、前記反射ミラーは映像を見る者が映像を見る際にとる位置の上方位置に配設されることを特徴とする映像表示装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の映像表示装置において、
前記投映手段から放射される光像を制御する映像制御手段をさらに有し、
この映像制御手段は、前記スクリーン上に一定方向へ移動する映像が映し出されるように前記投映手段を駆動し、
前記反射ミラーは、前記一定方向へ移動する映像の移動方向の上流側に対応して前記平面反射領域を有し、その下流側に対応して前記曲面反射領域を有する
ことを特徴とする映像表示装置。 - プレイヤに対して後方に流れ去る視界映像を光像として放射する投映手段と、
映像を目視可能に映し出すスクリーンと、
前記投映手段から放射された光像を前記スクリーンへ向けて反射する反射ミラーと、
前記スクリーンに対向する位置に配設されていてプレイヤによって操作される操作入力手段とを有するシミュレーション装置において、
前記反射ミラーは、平面反射領域及びそれに連続する曲面反射領域を有し、
前記平面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの所定部に正常な映像として映し出され、前記曲面反射領域で反射した光像は前記スクリーンの前記所定部の周辺に歪んだ映像として映し出される
ことを特徴とするシミュレーション装置。 - 請求項6記載のシミュレーション装置において、前記曲面反射領域はプレイヤがプレイを行う際にとる位置に近い側の前記反射ミラーの端部に設けられることを特徴とするシミュレーション装置。
- 請求項6又は請求項7記載のシミュレーション装置において、前記反射ミラーはプレイヤがプレイを行う際にとる位置の上方に配設されることを特徴とするシミュレーション装置。
- 請求項6から請求項8のいずれか1つに記載のシミュレーション装置において、
前記投映手段から放射される光像を制御する映像制御手段を有し、
この映像制御手段は、前記スクリーン上に一定方向へ移動する映像が映し出されるように前記投映手段を駆動し、
前記反射ミラーは、前記一定方向へ移動する映像の移動方向の上流側に対応して前記平面反射領域を有し、その下流側に対応して前記曲面反射領域を有する
ことを特徴とするシミュレーション装置。
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JP02429497A JP3775450B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 映像表示装置及びシミュレーション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP02429497A JP3775450B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 映像表示装置及びシミュレーション装置 |
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JPH10207343A JPH10207343A (ja) | 1998-08-07 |
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Family Applications (1)
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JP02429497A Expired - Fee Related JP3775450B2 (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 映像表示装置及びシミュレーション装置 |
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1997
- 1997-01-23 JP JP02429497A patent/JP3775450B2/ja not_active Expired - Fee Related
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