JP3774806B2 - 電動チャック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機によりチャック爪を開閉させて工作物を把持固定するのに用いられる電動チャック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械の主軸先端に工作物を把持固定するチャック装置としては、たとえば駆動源に油圧シリンダを用いる油圧チャック装置や、駆動源に電動機を用いる電動チャック装置などがある。電動チャック装置は、油圧チャック装置に比べて以下のような利点を持つ。すなわち、油を使わないことからメンテナンスフリーである。デジタル設定ができるため、チャック圧が細かく設定できる。小さいチャック圧を設定可能であり、薄肉厚の工作物の加工に有利である。
【0003】
図4は従来の電動チャック装置の一例を示している。
【0004】
図4において、電動チャック装置は、主軸(図示略)の先端に取り付けられ、かつ工作物を把持固定する複数のチャック爪(6)を有するチャック(7)と、主軸内に配されたドローバー(図示略)を介してチャック(7)のチャック爪(6)を開閉駆動する電動機(1)と、電動機(1)の回転力をドローバーに伝えてドローバーを主軸軸線方向に移動させる伝動装置とを備えている。
【0005】
電動機(1)はその出力を制御する制御装置(11)に接続されている。また、電動機(1)の回転位置が回転位置検出装置(2)により検出されるようになっており、制御装置(11)は回転位置検出装置(2)の出力信号に基づいて電動機(1)の出力を制御する。
【0006】
伝動装置は、電動機(1)の出力軸に固定された駆動側歯車(3)と、ドローバーと一体に設けられたボールねじ軸(8)と、ボールねじ軸(8)の雄ねじ部(8a)に循環ボールを介してねじはめられたボールナット(5)と、ボールナット(5)の周囲に固定状に設けられかつ駆動側歯車(3)とかみ合う従動側歯車(4)とを備えている。
【0007】
そして、電動機(1)の回転力が伝動装置を介してドローバーに伝えられてドローバーが主軸軸線方向に移動させられ、これによりチャック爪(6)が開閉させられる。
【0008】
ところで、近年、工作機械では、1/1000mm単位の加工精度が求められている。特に、薄肉厚の工作物においては、高加工精度を得るために、切削抵抗による振動の少ない加工が求められ、把持固定力を大きくする必要がある。そのためには、把持固定力による工作物の変形量を正確に知ることが重要である。
【0009】
従来の電動チャック装置では、チャック爪(6)が工作物と接触して電動機(1)のトルクが増大し始めるトルク変化開始点から、電動機(1)が停止するまでの間の電動機(1)の回転量を基準にして工作物の変形量を推定するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電動チャック装置では、歯車(3)(4)、ボールねじ軸(8)の雄ねじ部(8a)などのピッチ誤差、チャック(7)を構成する部品の剛性不足などが原因となって、電動機(1)の回転量と実際のチャック爪(6)の移動量とが一致しない場合があった。
【0011】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、その目的は、工作物の把持固定時における工作物の変形量を正確に知ることのできる、電動チャック装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による電動チャック装置は、
電動機によりチャック爪を開閉させて工作物を把持固定するのに用いられる電動チャック装置であって、
電動機のトルクを検出するトルク検出装置と、
チャック爪の移動量を検出する移動量検出装置と、
電動機が停止した時点のチャック爪の移動量から電動機のトルクの変化点が生じた時点のチャック爪の移動量を差し引くことで工作物の変形量を算出する演算装置とを備えていること特徴とするものである。
【0013】
上記において、チャック爪の移動量を検出する移動量検出装置が、非接触式の位置センサを備えていることが好ましい。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明する。この実施形態は、本発明の電動チャック装置を、薄肉円筒状工作物を外周側から把持しかつその内周面に加工を施す工作機械に適用したものである。なお、図1〜図3において、図4に示すものと同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態の電動チャック装置の一例を示し、図2は工作物をチャック爪により把持固定した時の電動機のトルクおよびチャック爪の移動量の時間変化の一例を示し、図3は工作物をチャック爪により把持固定した時の工作物の変形の一例を示す。
【0016】
図1において、電動チャック装置は、電動機(1)のトルクを検出するトルク検出装置と、チャック爪(6)の移動量を検出する移動量検出装置と、電動機(1)のトルク変化とチャック爪(6)の移動量とから工作物の変形量を算出する演算装置(12)と、演算装置(12)による演算結果を表示する表示装置(13)とを備えている。
【0017】
トルク検出装置は制御装置(11)に含まれているものであり、トルクセンサ(図示略)と、トルクセンサの検出値に基づいて電動機(1)のトルクを算出する演算部(図示略)とよりなる。
【0018】
移動量検出装置は、チャック爪(6)の位置を検出する非接触式の位置センサ(9)と、位置センサ(9)により検出された爪位置に基づいてチャック爪(6)の移動量を算出する演算部(10)とよりなるものである。位置センサ(9)は、チャック(7)の爪(6)により工作物を把持固定する時、爪(6)の位置を検出しうる場所に配されている。
【0019】
演算装置(12)は、制御装置(11)のトルク検出装置の演算部から出力される電動機(1)のトルクと、移動量検出装置の演算部(10)から出力されるチャック爪(6)の移動量から工作物の変形量を算出する。
【0020】
上記構成の電動チャック装置を用いて薄肉円筒状工作物(w)を把持固定する場合、制御装置(11)から電動機(1)に駆動指令が出て電動機(1)が駆動されるのと同時に、演算装置(12)は制御装置(11)のトルク検出装置の演算部から電動機(1)のトルクを収集するとともに、移動量検出装置の演算部(10)からチャック爪(6)の移動量を収集し、この2つの値の時間変化を記録していく。
【0021】
工作物(w)を把持固定していくと、電動機(1)のトルクとチャック爪(6)の移動量の時間変化を記録した図2に示すように、トルク値τ1にてトルク変化点Pが生じる。この変化点Pがチャック爪(6)と工作物(w)が接触したことを示す。その時のチャック爪(6)の移動量をm1とする。変化点Pを過ぎると、電動機(1)のトルクが増大する。一方、工作物(w)は変形を開始する。
【0022】
そして、制御装置(11)が電動機(1)を停止させて工作物(w)の把持固定が完了したときの電動機(1)のトルクはτ3となる。また、工作物(w)は、図3に鎖線で示す状態から実線で示す状態まで変形する。
【0023】
演算装置(12)は、電動機(1)が停止した時点、すなわちトルクτ3でのチャック爪(6)の移動量m3から変化点P、すなわちトルクτ1での移動量m1を引いた値Mを求める。この値Mが把持固定により工作物(w)が変形した量である。Mの値は、表示装置(13)にて表示される。こうして、工作物(w)の変形量を知ることができる。
【0024】
上記実施形態の電動チャック装置においては、電動機(1)の回転力をドローバーに伝えてドローバーを主軸軸線方向に移動させる伝動装置が有する歯車(3)(4)、ボールねじ軸(8)の雄ねじ部(8a)などのピッチ誤差、チャック(7)を構成する部品の剛性不足などの問題の影響は無くなり、把持固定による工作物(w)の変形量を正確に知ることができる。そして、その値をもとに把持固定のさいの電動機(1)のトルクを調整することで、切削抵抗による振動が少なく、かつ安定した加工を実現でき、要求される高い加工精度を満たすことができる。また、チャック爪(6)の位置を検出する位置センサ(9)を非接触式としたことで、接触式にて必要となる加工時の接触式位置センサの退避駆動装置を排除できる。さらに非接触式位置センサを用いることで、測定個所がチャック(7)外周より凹となる箇所であっても測定が可能となる。
【0025】
なお、上述した実施形態では、チャック爪の数が3つである電動チャック装置にて説明したが、それ以外のチャック形式の電動チャック装置についても同様に本発明を適用可能である。また、薄肉円筒工作物の外径把持内径加工にて説明したが、それ以外の加工についても同様に本発明を適用可能である。さらに、電動機の回転力をドローバーに伝える伝動装置が歯車とボールねじを備えている電動チャック装置の構造について説明したが、それ以外の電動チャック装置の構造ついても同様に本発明を適用可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、工作物の変形量を正確に知ることができ、その値をもとに把持固定の電動機トルクを調整することにより、切削抵抗による振動が少なくかつ安定した加工を実現でき、その結果要求される高い加工精度を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における電動チャック装置の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における工作物把持固定時の電動機のトルクとチャック爪の移動量の時間変化を記録したグラフの一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における電動チャック装置での工作物把持固定時の工作物変形の一例を示す図である。
【図4】従来の電動チャック装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
(1):電動機
(6):爪
(9):位置センサ
(10):演算部
(12):演算装置
Claims (2)
- 電動機によりチャック爪を開閉させて工作物を把持固定するのに用いられる電動チャック装置であって、
電動機のトルクを検出するトルク検出装置と、
チャック爪の移動量を検出する移動量検出装置と、
電動機が停止した時点のチャック爪の移動量から電動機のトルクの変化点が生じた時点のチャックの移動量を差し引くことで工作物の変形量を算出する演算装置とを備えていること特徴とする電動チャック装置。 - チャック爪の移動量を検出する移動量検出装置が、非接触式の位置センサを備えている請求項1記載の電動チャック装置。
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