JP3774217B2 - 絶縁膜の形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
図2(a)は、半導体素子の設けられた半導体基板10の断面図である。この図において、1はP型シリコン基板であり、該基板1には素子分離層2と、拡散層3、4、ゲート電極5及びコバルトシリサイト6から成るMOSトランジスタとが形成されている。ゲート電極5は絶縁膜7により覆われ、更にP型シリコン基板1の上面はシリコン酸化膜から成る絶縁層8により全体的に覆われている。そして、絶縁層8には、コンタクトホールに導電金属を充填して成るコンタクトプラグ9が形成されている。
そして、図2(d)に示すように、半導体基板10(図2(a))と層間絶縁材13とを対向させ、層間絶縁材13を加熱しながら半導体基板10へ押圧する。これにより、図2(e)に示すように、層間絶縁材13が基板10の絶縁層8の上面に固着され、かつ配線11を全体的に覆う。
しかし、上記STP法において、上記層間絶縁材13を用いると、層間絶縁材13が半導体基板10の絶縁層8に確実に密着しないため、図2(h)に示すように、ベースフィルム12を剥離するために上方に持ち上げると、層間絶縁材13の一部が絶縁層8から剥がれ、ベースフィルムと共に持ち上がることがあった。
S. Shishiguchi, T.Fukuda,and H.Yanazawaa, Proc. Advanced Metallization Conference,531(2002) K. Machida, H. Kyuragi, H. Akiya, K. Imai, A. Tounai and A. Nakashima, J. Vac.Sci.& Technol. B16,1093(1998) N. Sato, K.Machida, K.Kudou, M. Yano and H. Kyuragi,Proc. Advanced Metallization Conference,535(2000) N.Sato, K. Machida, M.Yano, K. Kudou and H. Kyuragi, Jpn. J. Appl. Phys. Vol.41,2367(2002) S. Shishiguchi, T. Fukuda, H. Kochiya, H. Yanazawa and H. Matsunaga, Proc. Advanced Metallization Conference,57(2001) S. J. Martin, J. P. Godschalx, M. E. Mills, E. O. Schffer II and P. H. Townsend, Adv.mater. No.23,1769(2000)
レジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして絶縁層8及び絶縁膜7
をエッチング処理し、図1(c)に示すように、コンタクトホールを形成する。
先ず、図1(g)に示すように、半導体基板10の絶縁層8上に塗布法により未架橋のSiLK(登録商標)樹脂を塗布し、密着用絶縁材20を成膜する。本実施例では、絶縁層8上に200nmの厚さでSiLK(登録商標)樹脂を塗布する条件で密着用絶縁材20を成膜している。
尚、上記密着用絶縁材は、250℃以上の温度で加熱すると、絶縁層8に完全に密着するが、250℃以下の場合、密着力が不十分で剥離する恐れがあった。
そして、図1(i)に示すように、半導体基板10と層間絶縁材22とを対向させ、層間絶縁材22及び密着用絶縁材20を窒素雰囲気中で150℃で加熱しながら該層間絶縁材22を半導体基板10へ32KPa(パスカル)の荷重を加えて押圧する。このように、層間絶縁材22を押圧すると、図1(j)に示すように、層間絶縁材22と密着用絶縁材20とが一体的に強固に密着する。この密着理由としては、未架橋であるため両絶縁材20および22に活性な反応基が多く、上記温度150℃で反応基が活性して密着することにあると推定できる。
引続き、層間絶縁材22をビアプラグ11bの上面が露出するまでエッチングバック処理し、これにより図1(l)に示すように、第1の層間絶縁膜22Aが形成される。
次いで、層間絶縁膜22Aを窒素雰囲気中で、400℃の温度で30分間、加熱処理し、架橋する。
そして、第2層間絶縁膜25A上に配線26を形成することで、図1(m)に示すように、三層構造の半導体装置が得られる。
そして、この未架橋の層間絶縁膜22A上に密着用絶縁材を用いずに、ベースフィルムに設けた未架橋の層間絶縁材25を直接的に低温で加熱し、押圧して強固に密着させ、ベースフィルムを剥離した後に得られた層間絶縁膜25A上に第3配線層の配線26を形成した上で、両層間絶縁膜22Aおよび25Aを架橋加熱する。
但し、この場合には、配線23および26の形成時等に、層間絶縁膜22Aおよび25Aを架橋することがないように、架橋開始温度(350℃)よりも低い温度で各処理を行うことが必要である。
この半導体基板10において、図4(b)に示すように、基板1上面にシリコン酸化膜を成長させて絶縁層8を形成する。本実施例では、実施例1と比較して200nm分だけ絶縁層8を薄く形成している。この絶縁層8もCMP法により平坦化される。
次いで、図4(c)に示すように、実施例1と同様にコンタクトプラグ9を形成する。この場合、コンタクトホールを形成するために密着用絶縁材30をエッチングする際には、N2(窒素)+H2(水素)、若しくはNH3(アンモニア)+H2のガス系をエッチングガスとして用いる。
一方、図4(e)に示すように、ベースフィルム21上に未架橋のSiLK(登録商標)樹脂から成る層間絶縁材22を形成する。
そして、図4(f)に示すように、半導体装置10と層間絶縁材22とを対向させ、層間絶縁材22及び密着用絶縁材30を窒素雰囲気中で150℃で加熱しながら32KPaの荷重を加えて押圧する。これにより、図4(g)に示すように、層間絶縁材22と密着用絶縁材30とが一体的に強固に密着する。
引続き、層間絶縁材22をビアプラグ11bの上面が露出するまでエッチングバック処理し、これにより図4(i)に示すように、第1の層間絶縁膜22Aが形成される。
次いで、図4(j)に示すように、未架橋の層間絶縁膜22A上に実施例1と同様に配線23を形成する。
そして、層間絶縁膜22A上に、ベースフィルムに設けた未架橋のSiLK(登録商標)樹脂から成る層間絶縁材25を、窒素雰囲気中で150℃で加熱しながら32KPaの荷重を加えて押圧する。これにより、第1の層間絶縁膜22Aと層間絶縁材25とが一体的に強固に密着する。
次いで、未架橋の層間絶縁膜25A上に、実施例1と同様に配線26を設け、その後、両層間絶縁膜22Aおよび25Aを窒素雰囲気中で400℃の高温で30分間加熱し、架橋する。これにより、多層構造の半導体装置が得られる。
本実施例では、コンタクトプラグ9、配線11及び23を形成する際には架橋温度よりも低い温度での処理が要求される。
この実施例では、段差を有する配線11上に密着用絶縁材20を塗布せずに、平坦な絶縁層8に密着用絶縁材30を設けてから配線11を形成するので、配線11近傍にボイドが発生するのを防止できる利点がある。
この実施例では、密着用絶縁材30及び第1の層間絶縁膜22Aを400℃で加熱し、架橋した後に、配線23を覆う密着用絶縁材31をこの層間絶縁膜22A上に塗布形成し、密着用絶縁材31を窒素雰囲気中で300℃の温度で10分間、加熱し、これにより密着用絶縁材31を架橋後の層間絶縁膜22A上に強固に密着させる。
この実施例4は、配線11およびコンタクトプラグ9の形成時に処理温度が架橋温度より低いことが要求される。
また、各実施例では、三層構造の半導体装置を製造しているが、本発明によれば更に多層構造の半導体装置であっても同様に製造することが可能である。
また、上記層間絶縁材及び密着用絶縁材としては、有機系又はSiOを主体とするSOG(Spin On Glass)、ポリイミド樹脂、その他の有機系樹脂を用いることができる。そして、SOG(商品名:HSG−R7−13、日立化成工業(株))の場合には、密着させるための温度は、180℃〜350℃の範囲である。
10 半導体基板
11a、23a 配線部
11b、23b ビアプラグ
20、30、31 密着用絶縁材
21 ベースフィルム
22 層間絶縁材
22A 層間絶縁膜
Claims (6)
- 基板上に、ベースフィルムに塗布形成された未架橋の高分子材料から成る絶縁材を加熱して押圧し、該基板上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜から前期ベースフィルムを剥離する工程と、前記絶縁膜を所定温度で加熱して架橋する工程とを含む絶縁膜の形成方法であって、
前記基板上に、前記絶縁材と同一材料から成る未架橋の密着用絶縁材を塗布し、該密着用絶縁材を前記架橋温度よりも低い温度で加熱して前記基板に密着させ、
その後、前記絶縁材を前記密着用絶縁材を介して前記基板に押圧する、
ことを特徴とする絶縁膜の形成方法。 - 前記絶縁材及び前記密着用絶縁材は、SiLK(登録商標)樹脂から成り、前記低い温度が250℃〜350℃であることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜の形成方法。
- 前記絶縁材及び前記密着用絶縁材は、SOG(Spin on Glass)から成り、前記低い温度が180℃〜350℃であることを特徴とする請求項1記載の絶縁膜の形成方法。
- 半導体素子の設けられた半導体基板の上面を覆う絶縁層上に前記半導体素子と電気的に接続される配線を設ける工程と、ベースフィルムに塗布形成された未架橋の高分子材料から成る層間絶縁材を加熱して前記絶縁層に押圧し、前記配線を覆う層間絶縁膜を形成する工程と、該層間絶縁膜から前記ベースフィルムを剥離する工程と、前記層間絶縁膜を所定温度で加熱して架橋する工程とを含む半導体装置の製造方法であって、
前記絶縁層上に、前記層間絶縁材と同一材料から成る未架橋の密着用絶縁材を塗布し、該密着用絶縁材を前記架橋温度よりも低い温度で加熱して前記絶縁層に密着させ、その後、前記層間絶縁材を前記密着用絶縁材を介して前記絶縁層に押圧することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記層間絶縁材及び前記密着用絶縁材は、SiLK(登録商標)樹脂から成り、前記低い温度が250℃〜350℃であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
- 前記層間絶縁材及び前記密着用絶縁材は、SOG(Spin on Glass)から成り、前記低い温度が180℃〜350℃であることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
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