JP3772684B2 - 車両用制振装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、車両の振動部材に装着されて振動部材の振動を低減する車両用制振装置に係り、例えば、自動車のサスペンション部材やサブフレーム,ボデーパネル,エンジンユニット,マウントブラケット,排気系部材等の振動部材に適用されることにより有効な制振効果を発揮し得る、新規な構造の車両用制振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、自動車等の車両において問題となる振動を低減する手法としては、▲1▼振動部材にマス材を固設するマスダンパや、▲2▼振動部材にバネ材を介してマス材を連結支持せしめるダイナミックダンパ、更に、▲3▼振動部材の表面にシート状弾性材を貼着した制振材が、知られている。ところが、上記▲1▼マスダンパと▲2▼ダイナミックダンパは、何れも、大きなマス材の質量が必要になることに加えて、有効な制振効果の発揮される周波数域が狭いという問題があった。また、上記▲3▼制振材は、広い貼着面積が必要になると共に、重量が嵩むという問題があった。更に、上記▲2▼ダイナミックダンパと▲3▼制振材は、制振効果の温度依存性が高いために、目的とする制振効果を安定して得ることが難しいという問題もあったのである。
【0003】
そこで、本出願人は、先に、国際公開WO00/14429号公報において、振動部材に固定されるハウジングに対して、隙間を隔てて非接着で相対変位可能に独立マス部材を配設せしめて、振動入力時に、かかる独立マス部材を、ハウジングに対して弾性的な当接面で当接させることにより、当接時における滑り摩擦と衝突によるエネルギ損失を利用して制振効果を得るようにした、新規な構造の車両用制振装置を提案した。このような構造の車両用制振装置においては、小さなマス質量により、広い周波数域に亘る振動に対して有効な制振効果を得ることが出来るのである。
【0004】
ところで、かかる国際公開WO00/14429号公報に記載された車両用制振装置について、本発明者等が実験と検討を行ったところ、発揮される制振効果が、独立マス部材と振動部材の当接部を構成する弾性材のばね特性の影響を受けることが確認された。
【0005】
そして、本発明者等が更なる検討を加えた結果、従来では見過ごされていた微小な成形時のバリが、かかる国際公開WO00/14429号公報に記載された車両用制振装置において発揮される制振効果に対しては、大きな影響を与えることが明らかとなったのである。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、目的とする制振効果を有効に且つ安定して得ることの出来る、新規な構造の車両用制振装置と、かかる車両用制振装置に用いられる新規な構造の独立マス部材の成形用型および新規な製造方法を提供することにある。
【0007】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0008】
すなわち、車両用制振装置に関する本発明の第一の態様は、振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成されたマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置において、前記マス部材の外周面形状を球状とすると共に、前記マス金具に形成された前記弾性材層に対して、該弾性材層の成形材料の注入口の周囲に凹部を形成し、該凹部内に該成形材料の注入バリを収容位置する一方、該弾性材層において、該凹部に対して径方向で対向位置する部位に重量バランス用の調節穴を形成したことを、特徴とする。
【0009】
このような本態様に従う構造とされた車両用制振装置においては、振動部材の振動がハウジングに入力されると、ハウジング内に収容配置されたマス部材が、ハウジングから独立してハウジング内で飛び跳ね変位せしめられて、ハウジングに対して直接的且つ弾性的に当接せしめられることとなり、かかるマス部材のハウジングへの打ち当たり(当接)に基づいて、振動部材に対して制振効果が発揮されるのである。
【0010】
ここにおいて、本態様の制振装置にあっては、マス部材のハウジングに対する当接面における注入バリの発生が完全に回避されることから、このような注入バリの存在に起因する制振装置の特性のバラツキが防止されることとなり、目的とする制振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となる。また、弾性材層の成形後における面倒なバリ取り作業等も不要となって、車両用制振装置の生産性の向上も図られ得るのである。
【0011】
また、本態様の制振装置において、マス金具に被着形成される弾性材層は、マス部材の飛び跳ね性を発揮し得るものであれば、何れの弾性材によって構成されても良く、特に限定されるものではないが、好ましくは熱可塑性エラストマ等の樹脂からなる弾性体、より好ましくはゴム弾性体から構成される。また、ハウジングは、鉄,スチール,アルミニウム合金等の金属材や合成樹脂材等によって形成され得るが、マス部材を支持するための剛性と制振効果を有利に得るために、弾性率が5×103 MPa以上の硬質材が好適に採用され得る。具体的には、当接音の軽減や低周波数域での防振特性の向上等に望ましい場合には、弾性率が5×103 〜5×104 MPaとされた硬質の合成樹脂材等が採用可能である。また、特に中乃至高周波数域でより有効な制振効果を得たい場合には、5×104 MPa以上の弾性率を有する金属等の硬質材が好適に採用される。
【0012】
また、車両用制振装置に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従う構造とされた車両用制振装置において、前記弾性材層に対して、前記凹部が一つ形成されていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた車両用制振装置においては、マス部材が球状外周面を有していることから、マス部材の飛び跳ね変位に際してのハウジングに対する摺接面積が小さくされて、引掛り的な変位抵抗が低減される。これにより、振動入力時にマス部材が容易に飛び跳ね変位されることとなって、マス部材のハウジングに対する打ち当たり(当接)に基づく制振効果がより効率的に発揮され得るのである。
【0013】
また、車両用制振装置に関する本発明の第一の態様においては、マス部材が球状外周面を有していることから、マス部材のハウジング内での方向性等の問題が解消され得て、これによって、マス部材のハウジングに対する当接状態の安定化が有利に図られ得る。その結果、マス部材のハウジングに対する打ち当たり(当接)に基づいて発揮される制振効果も安定して発揮され得る。
【0014】
また、車両用制振装置に関する本発明の第二の態様においては、マス部材の当接面を構成する弾性材層に凹部が一つしか形成されていないことから、凹部が複数形成されている場合に比して、マス金具の弾性材層を介してのハウジングへの打ち当たりがより有利に確保されて、マス部材のハウジングへの当接作用に基づく制振効果がより安定して発揮され得るのである。
【0015】
また、車両用制振装置に関する本発明の第一の態様に従う構造とされた車両用制振装置においては、マス部材を構成する弾性材層に凹部を設けたことに起因するマス部材の重量バランスの悪化を防止することが可能となり、それによって、マス部材のハウジングへの当接作用に基づく制振効果がより安定して発揮され得る。
【0016】
また、本発明においては、マス部材における単体の質量を10〜1000gに設定することが望ましく、より好適には50〜500gに設定される。即ち、マス部材の単体の質量を好ましくは1000g以下、より好ましくは500g以下とすることによって、振動入力時におけるマス部材の飛び跳ね変位が容易且つ効率的に生ぜしめることが可能となり、一方、マス部材の単体の質量を、好ましくは10g以上、より好ましくは50g以上とすることによって、マス部材のハウジングに対する当接に基づく制振効果がより有効に発揮されることとなる。
【0017】
さらに、本発明においては、マス部材がハウジングに対して振動入力方向の両側でそれぞれ当接せしめられるようにされると共に、かかる振動入力方向両側での当接部間における該マス部材の往復可動距離を、振動入力方向で0.1〜1.6mmとした構成が、好適に採用され得ることとなり、より好ましくは、かかる振動入力方向両側での当接部間におけるマス部材の往復可動距離が0.1〜1.0mmとされる。このような微小可動範囲を設定することによって、振幅が小さい自動車の振動に対しても、マス部材が振動入力方向の両側でハウジングに当接せしめられ易くなり、より優れた制振効果を得ることが可能となる。
【0018】
また、本発明においては、当接音の軽減と制振効果を有利に得るために、マス金具に被着形成された弾性材層のハウジングへの当接面におけるASTM規格D2240のショアD硬さが、好ましくは80以下、より好ましくは20〜40に設定されると共に、圧縮弾性率が好ましくは1〜104 Mpa、より好ましくは1〜103 MPaで、損失正接(tanδ)が好ましくは10-3以上、より好ましくは0.01〜10とされる。
【0019】
更にまた、本発明においては、マス部材の総質量は、振動部材の質量の5〜10%となるように設定されることが望ましい。蓋し、かかるマス部材の質量が、振動部材の質量の5%に満たないと有効な制振効果を得ることが難しい場合があり、一方、10%を超えると装置全体の重量化が問題となるからである。なお、複数個の車両用制振装置を振動部材に装着する場合には、全てのマス部材の合計質量が、振動部材の質量の5〜10%になるように設定することが望ましい。
【0020】
また、車両用制振装置に用いられるマス部材の成形用型に関する本発明の第一の態様は、振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成された球状外周面を有するマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置に用いられるマス部材の成形用型であって、球面形状とされた前記弾性材層の成形面から突出する凸部を形成して、該凸部に該弾性材層の成形材料の注入口を設ける一方、該弾性材層の成形面における該凸部に対して径方向で対向位置する部位には、重量バランス用の突起を設けたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたマス部材の成形用型においては、成形面から突出する凸部に弾性材層の成形材料の注入口が設けられていることから、マス部材のハウジングに対する当接面上における注入バリの発生が完全に防止され得て、かかるマス部材の当接面上に、注入バリが存在しない弾性材層を有利に形成することが出来る。
【0021】
また、このような本態様に従う構造とされたマス部材の成形用型を採用することによって、弾性材層の外周面を球面形状とすることが可能となり、球状外周面を有するマス部材を容易に形成することが出来る。
【0022】
また、マス部材の成形用型に関する本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従う構造とされたマス部材の成形用型において、大円部分の外周面を所定幅で周方向に連続して延びる略円筒形状の成形面を備えた中型と、それぞれ略半球形状の成形面を備え、該中型を挟んだ両側から型合わせされて該中型と協働して球状の成形面を構成する上型および下型とを含むことを特徴とする。このような本態様に従う構造とされたマス部材の成形用型を採用することによって、成形用型内への球状マス金具の配設や、成形後におけるマス部材の成形用型からの離型を容易に行うことが出来る。これにより、球状外周面を有するマス部材の形成を有利に行うことが出来る。
【0023】
また、マス部材の成形用型に関する本発明の第三の態様は、前記第二の態様に従う構造とされたマス部材の成形用型において、前記上型および下型における略半球形状の成形面から型合わせ方向に突出する複数の支持ピンを固設したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたマス部材の成形用型においては、マス金具を成形用型内の所定位置に位置決め固定する支持部材として複数の支持ピンが採用されていることから、かかる位置決めに要するマス金具の支持部材(支持ピン)への接触面積が有利に減少され得る。それによって、マス金具の表面の略全面に亘って弾性材層を被着形成することが可能となる。また、これら複数の支持ピンが、上型及び下型における略半球形状の成形面からの型合わせ方向に突出するように設けられていることから、型開きの際の支持ピンによる弾性材層の損傷が回避され得る。なお、各支持ピンの形状は、特に限定されるものではないが、好ましくは先細状とされる。
【0024】
また、マス部材の成形用型に関する本発明の第四の態様は、前記第二又は第三の態様に従う構造とされたマス部材の成形用型において、前記上型および下型の一方の側における成形面の底部中央に前記凸部を設ける一方、それら上型および下型の他方の側における成形面の底部中央に前記重量バランス用の突起を設けたことを、特徴とする。また、マス部材の成形用型に関する本発明の第一の態様に従う構造とされたマス部材の成形用型を採用することによって、マス部材のハウジングに対する当接面上に注入バリの存在しない弾性材層を有すると共に、重量バランスの良いマス部材を有利に形成することが出来るのである。さらに、マス部材の成形用型に関する本発明の第四の態様に係るマス部材の成形用型においては、注入口が開口せしめられる凸部と重量バランス用の突起が、何れも、上下型の成形面において型開き方向に突設されていることから、それらの凸部や突起が、弾性材層の成形に悪影響を及ぼすようなこともない。
【0025】
なお、マス部材の成形用型に関する本発明の第四の態様においては、上型および下型の前記一方の成形側に形成されて、前記凸部の突出先端面に開口せしめられる注入口を、先細形状をもって形成することが望ましく、それによって、弾性材層の成形後の離型時におけるゲート切断位置が、かかる凸部によって弾性材層に形成される凹部の深い位置に安定して設定されることとなり、以て、弾性材層の注入バリの凹部からの突出が、有利に防止され得る。
【0026】
また、マス金具の製造方法に関する本発明の特徴とするところは、振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成された球状外周面を有するマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置に用いられるマス部材を製造するに際して、上述の如き本発明に従う構造とされたマス部材の成形用型を用い、該成形用型の成形キャビティ内に前記マス金具を位置決め固定すると共に、該成形キャビティ内に前記弾性材層の成形材料を充填せしめて、該マス部材を構成する該弾性材層を成形することにある。
【0027】
このような本発明方法に従えば、マス部材のハウジングに対する当接面における注入バリの発生を完全に防止することが出来るのであり、このような注入バリの存在に起因する特性のバラツキが防止されて、目的とする制振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となるのである。
【0028】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0029】
先ず、図1乃至3には、本発明の一実施形態としての自動車用制振装置10が示されている。この制振装置10は、ハウジング12によって形成された収容空間14内にマス部材16が収容配置された構造とされている。そして、かかる制振装置10は、図示しない自動車のボデー等の振動部材に対して、ハウジング12がボルト固定されることによって、装着されるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、図2中の上下方向を言うものとする。
【0030】
より詳細には、ハウジング12は、ハウジング本体18と蓋体20によって構成されている。ハウジング本体18は、硬質の合成樹脂材によって形成されており、略円筒形状の筒壁部22と、略円板形状の上底部24を含んで構成されて、全体として逆カップ形状を呈している。また、上底部24の外周縁部は、筒壁部22に向かって次第に拡径して伸びるテーパ筒形状とされており、かかる外周縁部によって、テーパ筒部26が形成されている。更に、ハウジング本体18の開口側端部には、径方向外方に向かって延び出す、一対の取付片28,28が一体的に形成されている。この一対の取付片28,28は、それぞれ、延び出し方向に向かって次第に幅狭とされた略矩形の平板部材によって構成されており、ハウジング本体18の径方向一方向において、ハウジング本体18の開口部を挟んだ両側で、それぞれ径方向外方に向かって突設されている。そして、それら取付片28,28の略中央部分において、ボルト挿入孔としての金属スリーブ30a,30bが貫通状態で固着されている。
【0031】
一方、蓋体20は、ハウジング本体18と同様、硬質の合成樹脂材によって形成されており、ハウジング本体18の開口部よりも僅かに大径の薄肉円板形状を有している。この蓋体20は、その外周縁部が厚肉とされており、これによって、周方向に連続して延びる円環状の嵌着部32が一体的に形成されている。一方、ハウジング本体18には、その開口部における内周縁部が、段付形状とされることによって、周方向に連続して延びる嵌着凹部34が設けられており、ハウジング本体18の嵌着凹部34に対して、蓋体20の嵌着部32が嵌め込まれて、溶着や接着によって固着されている。このようにして、ハウジング本体18の開口部が蓋体20によって覆蓋されることによって、ハウジング12の内部に、ハウジング本体18の内周面と蓋体20の上面によって画成されて、外部空間から独立した収容空間14が形成されている。ここにおいて、上述の如く、蓋体20が、ハウジング本体18の開口部に固着された状態下では、蓋体20の下面と取付片28,28の下面が略面一とされていると共に、ハウジング本体18における上底部24の中央部分と、蓋体20の上面中央の離隔距離が、ハウジング本体18における筒壁部22の内径寸法と略同一とされている。また、ハウジング本体18および蓋体20の弾性率は、5×103 MPa以上とされている。そして、このような構成とされたハウジング12は、取付片28,28に固着された金属スリーブ30a,30bに挿通される図示しないボルトによって、振動部材に対してボルト固定されるようになっている。
【0032】
また、マス部材16は、図4及び5に示されているように、中実球形状を有するマス金具36と、マス金具36の略全面に亘って、略一定の肉厚寸法で被着形成された弾性材層としての被覆ゴム層38から構成されており、その外径寸法は、ハウジング本体18の筒壁部22の内径寸法よりも所定寸法だけ小さくされている。また、マス金具36は、鉄等の高比重な金属材によって形成されており、一方、被覆ゴム層38は、使用条件等に応じて適宜に選択された、天然ゴムやスチレンブタジエンゴム,イソプレンゴム,アクリロニトリルブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ブチルゴム等の公知のゴム材料を、単体で、或いはブレンドして加硫することによって得られたゴム弾性体によって形成されている。ここにおいて、所望の制振効果を発揮すると共に、マス部材16とハウジング12の当接時における当接音を消失乃至は軽減するためには、被覆ゴム層38は、好ましくは80以下、より好ましくは20〜40のショアD硬さを有する。更に、被覆ゴム層38は、圧縮弾性率が、好ましくは1〜104 Mpa、より好ましくは1〜103 MPaに設定されると共に、損失正接(tanδ)が好ましくは10-3以上、より好ましくは0.01〜10に設定される。
【0033】
そして、このような構造とされたマス部材16は、ハウジング12の収容空間14内に非接着で収容配置されており、かかる収容状態下において、マス部材16と、収容空間14を画成するハウジング12の内面(即ち、ハウジング本体18の内周面及び蓋体20の上面)との間には、マス部材16の全周囲に亘って、所定の隙間が形成されるようになっている。これにより、マス部材16がハウジング12の内面に対して、独立的に相対変位可能とされている。
【0034】
具体的には、図2に示されているように、マス部材16が重力によって収容空間14内の下方で蓋体20に載置された静置状態下においては、ハウジング本体18における筒壁部22の内周面とマス部材16の外周面との隙間寸法:δが、好ましくは0.05〜0.8mm、より好ましくは0.05〜0.5mmとなるようにされていると共に、ハウジング本体18の上底部24の中央部内面と、マス部材16の外周面との隙間寸法:2δが、好ましくは0.1〜1.6mm、より好ましくは0.1〜1.0mmとなるようにされている。即ち、マス部材16を収容空間14内の移動中心に位置せしめた状態下では、マス部材16の外周面と筒壁部22の内周面の間において、上記δの隙間が形成されると共に、マス部材16の外周面と、上底部24の中央部内面及び蓋体20の上面の間において、上記δの隙間が形成されるようになっている。これにより、マス部材16の収容空間14内における、鉛直及び水平方向の往復可動距離(2δ)が、何れも、0.1〜1.6mm、より好ましくは0.1〜1.0mmとされている。
【0035】
このような構造とされた自動車用制振装置10は、前述の如く、ハウジング12が振動部材に対してボルト固定されることによって、振動部材に対して固定的に装着される。かかる装着状態下、振動部材の振動がハウジング12に入力されると、収容空間14内において、マス部材16が、ハウジング12に対して、振動入力方向で、独立的に飛び跳ねるように相対変位せしめられて、マス部材16が、ハウジング12に対して打ち当たり(当接)せしめられることとなる。そして、マス部材16のハウジング12への当接作用に基づいて、振動部材に対して制振装置10の制振効果が発揮されるのである。
【0036】
ここにおいて、制振装置10のマス部材16には、図6に示されているように、被覆ゴム層38に、凹所としての収容穴40が一つ形成されている。この収容穴40は、後述する成形用型48に設けられた凸部68によって形成されたものであって、被覆ゴム層38の外周面から略一定の円形断面で、所定深さで延びている。そして、この収容穴の内部には、後述する成形材料の注入口としてのゲート72によって形成された注入バリとしてのゲート部42が収容されるようになっている。即ち、ゲート部42の突出先端面が、マス部材16の当接面よりも、径方向内方に位置せしめられるようになっている。
【0037】
また、被覆ゴム層38の収容穴40が形成された位置と径方向で対向する位置には、調節穴44が形成されている。この調節穴44は、収容穴40よりも僅かに小さな円形断面で、被覆ゴム層38を厚さ方向に貫通するように形成されており、かかる調節穴44の容積が、収容穴40の容積と略同じとされている。これによって、収容穴40を形成したことに起因するマス部材16の重量バランスの偏倚が軽減乃至は解消される。
【0038】
ところで、このような構造とされたマス部材16は、成形型内に形成された成形キャビティ46の所定位置にマス金具36を位置決め支持した後に、かかる成形キャビティ46内に、所定のゴム材料を充填し、被覆ゴム層38を加硫成形すると同時に、マス金具36の外周面に接着することによって、有利に形成され得る。
【0039】
具体的には、例えば、図7に示されているように、目的とする被覆ゴム層38の外周面形状に対応した成形キャビティ46を備えた成形用型48を用いることによって有利に形成され得る。この成形用型48は、図7中の水平方向で互いに平行に延びる2本のパーティングライン50a,50bで相互に型合わせされる中金型52,上金型54および下金型56によって構成されている。中金型52は、全体として厚肉の矩形平板形状を有しており、その中央部分には厚さ方向に円形断面で貫通する貫通孔58が形成されている。この貫通孔58の内周面は、僅かに円弧上に湾曲されており、その内径寸法は、軸方向中央部において最大とされて、目的とするマス部材16の大円と略同一の径寸法とされていると共に、軸方向両側の開口端部に向かうに従って次第に小径化されている。また、上金型54および下金型56は、それぞれ、全体として矩形ブロック形状を有しており、これら上金型54及び下金型56は、それぞれ中金型52と型合せされる型合わせ面において開口する、上側凹所60および下側凹所62を備えている。この上下側凹所60,62の内面形状は、何れも、略半球面形状とされており、それぞれ略同一の曲率半径を有している。そして、中金型52,上金型54及び下金型56がパーティングライン50a,50bにおいて相互に型合せされた状態下で、中金型52の内周面及び上下側凹所60,62の内面がそれぞれ協働して、被覆ゴム層38の外周面形状に対応した成形面としてのキャビティ形成面64を形成するようになっており、それによって、成形用型48の内部に成形キャビティ46が構成されるようになっている。なお、キャビティ形成面64は、マス金具36の外周面よりも一回り大きな相似形状を有している。
【0040】
また、上金型54の上側凹所60及び下金型56の下側凹所62には、その深さ方向の中間部分において、型合わせ方向に向かって突出する支持ピン66が周方向で互いに離隔して、複数本(本実施形態では6本)突設されている。そして、成形用型48が型閉された際に、これら複数の支持ピン66によって、マス金具36が、成形キャビティ46内で、同心的に位置決め保持されるようになっている。
【0041】
また、上金型54の上側凹所60の底部中央には、円形断面で突出する凸部68が一体形成されている。この凸部68は、支持ピン66よりも突出高さが小さくされており、成形用型48の型合わせ状態下で、成形キャビティ46に収容配置されたマス金具36にまでは至らない高さで突設されている。特に、本実施形態では、上金型54の上側凹所60とマス金具36の対向面間距離の略半分の突出高さで、凸部68が形成されている。そして、成形キャビティ46に成形材料(ゴム材料)を射出充填するためのランナ70が、かかる凸部68の突出先端面に開口して形成されており、凸部68の突出先端面にゲート72が位置せしめられている。
【0042】
なお、ランナ70は、ゲート72に向かって次第に小径化するテーパ形状を有するピンゲート構造とされて、最小径部にゲート72が形成されており、ランナ70の径に比して、ゲート72の径が十分に小さく設定されている。また、ゲート切れの安定性を有利に得ると共に、凸部68による防振特性への悪影響を抑えるために、ゲート72の内径寸法を3mmφ以下とすると共に、凸部68の外径寸法を5mmφ以下に設定することが望ましい。特に本実施形態において、ゲート72は、略一定の内径寸法をもって僅かな軸方向長さで形成されているが、かかるゲート72の軸方向長さは、凸部68の突出高さよりも十分に小さく設定されている。
【0043】
また一方、下金型56の下側凹所62には、型合せ状態で上金型54における凸部68に対向位置する部位において、該上金型54の凸部68と同様に円形断面で突出する突起74が一体形成されている。なお、本実施形態では、かかる突起74が、突出先端面においてマス金具36に当接せしめられて、マス金具36の支持ピンとしても機能し得るように突出高さが設定されていると共に、上金型54の凸部68と、突出部分の体積が略同じになるように、外形寸法が設定されている。
【0044】
そして、このような構造とされた成形用型48を使用して被覆ゴム層38を形成するに際しては、先ず、例えば鋳造等によって形成された金属材からなる中実球形状のマス金具36を準備する。なお、かかるマス金具36には、必要に応じて、被覆ゴム層38の被着面に対して、脱脂等の洗浄処理や化成皮膜処理,接着処理が施される。そして、かかるマス金具36を下金型56の下側凹所62内に配置した後、中金型52及び上金型54が順次重ね合わされて、それら、各金型52,54,56が相互に型合わせされる。このようにして型合わせされた成形用型48の内部には、マス金具36が、複数の支持ピン66によって、成形キャビティ46内で同心的に位置決め支持されており、キャビティ形成面64とマス金具36の外周面の間に、被覆ゴム層38の形状に対応した球殻状の隙間が形成されている。
【0045】
そして、上述の如く、マス金具36を成形キャビティ46内の所定位置に位置決め保持した状態で、型合せされた成形用型48を、任意の型締装置によって型締めした状態下で、ランナ70を通じて、ゲート72から噴出される所定のゴム材料を、真空引きにより、成形キャビティ46内に充填し、その後、所定の加硫処理を施すことによって、マス金具36の外周面上に被覆ゴム層38が加硫成形されると同時に、マス金具36の外周面に接着されることとなる。これにより、マス金具36の外周面に被覆ゴム層38が加硫接着された一体加硫成形品を得る。
【0046】
さらに、被覆ゴム層38の加硫成形後に、上金型54,中金型52及び下金型56を型開きする。この型開きに際して、一体加硫成形品は、中金型52に対して僅かなアンダカットが設定されていることにより、中金型52に保持されることとなる。そして、型開き後に、かかる一体加硫成形品を、適当なエジェクタ等を用いて中金型52から脱型して取り出すことによって、目的とするマス部材16を得る。
【0047】
このようにして得られたマス部材16においては、成形用型48におけるゲート72の位置が、凸部68によって、ハウジング12に対する当接面となる被覆ゴム層38の外周面よりも所定寸法だけ径方向内方に位置せしめられていることから、離型に際してゲート72で切断されることによって形成されるゲート部42が、凸部68によって被覆ゴム層38の外周面に形成される収容穴40の底部に収容位置せしめられることとなり、それによって、被覆ゴム層38の外周面からのゲート部42の突出が有利に防止され得るのである。
【0048】
しかも、かかるマス部材16においては、収容穴40に対して径方向で対向位置する部分に、下金型56の突起74によって調節穴44が形成されていることから、中心点回りの重量バランスも有利に確保されている。また、特に本実施形態では、マス金具36をキャビティ46内で位置決めするための支持ピン66によっても、被覆ゴム層38に複数個の穴78が形成されることとなるが、これらの穴78の位置も、相互に重量バランスを考慮して設定されているのである。
【0049】
そして、かかるマス部材16を用いて構成される制振装置10においては、マス部材16のハウジング12に対する当接面よりも径方向内方にゲート部42が位置せしめられていることから、マス部材16の当接面におけるゲート部42の存在に起因する制振装置10の特性のばらつき等の不具合が防止されて、目的とする制振効果を有効に且つ安定して得ることが出来るのである。
【0050】
なお、マス部材16の当接面におけるゲート部42の存在を防止することに基づいて、制振効果の大幅な向上と安定化が達成される理由は、特に、マス部材16とハウジング12の当接面間の隙間寸法:δが、上述の如く微小な範囲に設定されていることから、マス部材の当接面上の微小な注入バリの存否が、隙間寸法やマス部材の挙動等に対して大きな影響を及ぼすものと考えられる。
【0051】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0052】
例えば、前記実施形態では、マス部材は球形状とされていたが、球形状以外であっても良く、例えば、円形断面や矩形断面を有するロッド形状等であっても良い。また、マス部材は中実であっても良いし、中空であっても良い。更に、ハウジングも、前記実施形態の形状に限定されることなく、例えば、矩形箱体形状や球殻形状等であっても良い。
【0053】
また、前記実施形態では、弾性材層の成形材料の注入口は、一つであったが、複数設けることも可能であり、その場合には、注入口一つ当たりの口径を小さくすることも可能である。
【0054】
また、前記実施形態では、マス部材の成形用型は、三つに分解されるものであったが、二つに分割されるものであっても良い。
【0055】
また、前記実施形態では、マス金具36の被覆ゴム層38が被着される面に対して脱脂等の洗浄処理や化成皮膜処理,接着処理を行った後、被覆ゴム層38の加硫成形を行って、被着ゴム層38をマス金具36の外周面に加硫接着せしめていたが、このような処理は、必ずしも必要ではなく、このような処理を行わないで、被覆ゴム層38の加硫成形を行ってもよい。この場合、マス金具36の外周面に微小な凹凸を設けると共に、マス金具36の外周面に被覆ゴム層38を密着させることによって、マス金具36と被覆ゴム層38の間での凹凸係合等の機械的な固着力を得るようにしてもよい。
【0056】
また、本発明において、振動入力方向両側でのマス部材とハウジングの当接面間におけるマス部材の往復可動距離は、当接音の軽減と制振効果の向上のために、0.1〜1.6mm、より好ましくは0.1〜1.0mmに設定されることが望ましいが、振動入力方向以外におけるマス部材とハウジングの当接面間におけるマス部材の往復可動距離は、1.6mm以上であっても、特に問題はない。
【0057】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた車両用制振装置においては、マス部材のハウジングに対する当接面に注入バリが発生することが完全に回避されることから、マス部材の当接面における注入バリの存在に起因する制振装置の特性のばらつきが防止されて、目的とする制振効果を有効に且つ安定して得ることが可能となる。
【0059】
また、本発明に従う構造とされたマス部材の成形型に従えば、マス部材の表面に対応した成形面から突出した凸部に弾性材層の成形材料の注入口を設けることによって、マス部材のハウジングに対する当接面に注入バリが存在しない弾性材層を容易に成形することが出来る。
【0060】
さらに、本発明に従うマス部材の製造方法においては、本発明に従うマス部材の成形用型を用いることによって、マス部材のハウジングに対する当接面における注入バリの存在が完全に回避された所望のマス部材を容易に成形することが出来ることから、弾性材層の成形後において、マス部材の当接面に存在する注入バリを取り除く作業が不要となることによって、車両用制振装置の生産効率の向上が図られ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての制振装置を示す平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示された制振装置の下面図である。
【図4】図1に示された制振装置に採用されているマス部材の断面図であり、図5におけるIV−IV断面に相当する図である。
【図5】図4に示されたマス部材の平面図である。
【図6】図4に示されたマス部材の要部拡大図である。
【図7】図4に示されるマス部材の成形用型の一具体例を示す図である。
【符号の説明】
10 制振装置
12 ハウジング
16 マス部材
36 マス金具
38 被覆ゴム層
40 収容穴
42 ゲート部
72 ゲート
Claims (11)
- 振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成されたマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置において、
前記マス部材の外周面形状を球状とすると共に、前記マス金具に形成された前記弾性材層に対して、該弾性材層の成形材料の注入口の周囲に凹部を形成し、該凹部内に該成形材料の注入バリを収容位置する一方、該弾性材層において、該凹部に対して径方向で対向位置する部位に重量バランス用の調節穴を形成したことを特徴とする車両用制振装置。 - 前記弾性材層に対して、前記凹部が一つ形成されている請求項1に記載の車両用制振装置。
- 前記マス部材の単体の質量が10〜1000gである請求項1又は2に記載の車両用制振装置。
- 前記マス部材が前記ハウジングに対して振動入力方向の両側でそれぞれ当接せしめられるようにすると共に、かかる振動入力方向両側での当接部間における該マス部材の往復可動距離を、振動入力方向で0.1〜1.6mmとした請求項1乃至3の何れかに記載の車両用制振装置。
- 前記弾性材層が、ショアD硬さ80以下とされている請求項1乃至4の何れかに記載の車両用制振装置。
- 前記マス部材の総質量が、前記振動部材の質量の5〜10%である請求項1乃至5の何れかに記載の車両用制振装置。
- 振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成された球状外周面を有するマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置に用いられるマス部材の成形用型であって、
球面形状とされた前記弾性材層の成形面から突出する凸部を形成して、該凸部に該弾性材層の成形材料の注入口を設ける一方、該弾性材層の成形面における該凸部に対して径方向で対向位置する部位には、重量バランス用の突起を設けたことを特徴とするマス部材の成形用型。 - 大円部分の外周面を所定幅で周方向に連続して延びる略円筒形状の成形面を備えた中型と、それぞれ略半球形状の成形面を備え、該中型を挟んだ両側から型合わせされて該中型と協働して球状の成形面を構成する上型および下型とを含む請求項7に記載のマス部材の成形用型。
- 前記上型および下型における略半球形状の成形面から型合わせ方向に突出する複数の支持ピンを固設した請求項8に記載のマス部材の成形用型。
- 前記上型および下型の一方の側における成形面の底部中央に前記凸部を設ける一方、それら上型および下型の他方の側における成形面の底部中央に前記重量バランス用の突起を設けた請求項8又は9に記載のマス部材の成形用型。
- 振動部材に対して中空構造を有する剛性のハウジングを固定的に設けて、該ハウジングに対して、マス金具の外周面に弾性材層を被着形成することによって構成された球状外周面を有するマス部材を非接着で独立変位可能に収容配置すると共に、該マス部材が該ハウジングに対して飛び跳ね変位せしめられて当接と離隔を繰り返すことで直接的且つ弾性的に打ち当たるようにした車両用制振装置に用いられるマス部材を製造するに際して、
請求項7乃至10の何れかに記載のマス部材の成形用型を用い、該成形用型の成形キャビティ内に前記マス金具を位置決め固定すると共に、該成形キャビティ内に前記弾性材層の成形材料を充填せしめて、該マス部材を構成する該弾性材層を成形することを特徴とするマス部材の製造方法。
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