JP3772393B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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    • F04C28/265Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by using valves controlling pressure or flow rate, e.g. discharge valves or unloading valves using bypass channels being obtained by displacing a lateral sealing face

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定及び可動スクロールからなるスクロール圧縮機構を有するスクロール圧縮機に関し、特にその可動スクロールが正常運転時と異なる逆方向に回転したときにスクロール圧縮機構の損傷を防止する対策の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、このスクロール圧縮機は、例えばケーシング内に、モータにより回転駆動される可動スクロールと、ケーシングに固定された固定スクロールとからなるスクロール圧縮機構を有している。上記可動スクロールは鏡板に渦巻体が突設されてなるものであり、一方、固定スクロールは、この可動スクロールの鏡板と対向して配設される鏡板を有し、その鏡板には可動スクロールの渦巻体と圧縮室を形成するように噛合する渦巻体が突設され、その略中心部には、上記両渦巻体間の圧縮室で圧縮したガスを背面側に吐出する吐出口が形成されている。そして、その固定スクロール背面側は高圧の吐出室とされ、ケーシング内は、この吐出室と低圧である吸入室との2室に区画されている。このケーシング内空間の区画を固定スクロール自体で行うと、吐出室と吸入室との圧力差によりその固定スクロールに撓みが生じ、圧縮機の性能が劣化する虞れがある。このため、従来、例えば特開平2−125986号公報に示されているものでは、固定スクロールの背面側に吐出室と吸入室とを区画する仕切壁を設けることが提案されている。
【0003】
さらに、例えば特開平4−241702号公報に示されているように、上記の如き仕切壁に、固定スクロールの吐出口から吐出されたガスを上記吐出室に導入する吐出孔を設けるとともに、その吐出孔の吐出室側開口に、ガスが吐出室から吸入室へ逆流しないように逆止弁を配置したスクロール圧縮機が知られている。このものでは、固定スクロールと仕切壁との間の空間において吐出口及び吐出孔を含む内側空間が外周側の外側空間と気密シールされるように、固定スクロールと仕切壁との間にシール部材を配置している。
【0004】
このように仕切壁に逆止弁を備えたスクロール圧縮機の場合、可動スクロールが正常な方向に回転される正常運転時は、ガスがスクロール圧縮機構内を流れるので、固定及び可動スクロールの渦巻体先端面がそれぞれ相手方の鏡板に接触して摩擦熱が発生しても、その摩擦熱はガスによってスクロール圧縮機構外部へ放熱され、問題は生じない。
【0005】
しかし、モータへの電源の配線接続ミス等により、可動スクロールが正常運転時と逆方向に回転するような逆相運転をされると、逆止弁の閉弁により吐出口の圧力が吸入部及び吐出室の圧力よりも低下して遂には真空状態となるため、ガスが澱んで流れなくなり、摩擦熱がスクロール圧縮機構内に籠ってしまう。そして、その摩擦熱により両渦巻体が熱膨張してその先端面が相手方の鏡板に異常な力で押し付けられ、さらに摩擦熱が生じる。その結果、可動スクロールが回転すると直ぐに両渦巻体の先端面が焼き付いてしまい、改良の余地がある。
【0006】
一方、例えば特開平1−318778号公報に示されているように、固定スクロールに、両スクロールの渦巻体外周側と吐出口とを接続する逃し通路を形成するとともに、その逃し通路を正常運転時は閉鎖し、逆相運転時は開放する逃し弁を設けることにより、逆相運転時にガスを逃し通路を介してスクロール圧縮機構の吐出側と吸入側との間で循環させて渦巻体の焼付損傷を防止するようにすることが提案されている。すなわち、このものでは、逆相運転時、ガスを中心部の吐出口から外周側へスクロール圧縮機構の圧縮室内を正常運転時と逆方向に流した後、逃し通路を通って再び吐出口へ戻すように循環させることで、摩擦熱をスクロール圧縮機構外部へ放熱するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記提案例(特開平1−318778号公報)のものでは、可動スクロールが回転して直ぐに渦巻体の先端面に焼付きが生じるということはないものの、逃し通路が固定スクロール内に設けられているため、摩擦熱をスクロール圧縮機構の外部へ十分に放熱することができず、ある一定時間後には渦巻体が損傷してしまい、有効な効果は得られない。
【0008】
さらに、正常運転時に、逃し通路が逃し弁によって閉鎖されていても、圧縮されたガスがその逃し通路内に入るため、固定スクロールの変形や加熱損失を招く。また、その逃し通路内に入ったガスの逆流によって、ガスが再膨脹するため、圧縮機の性能低下の要因となる。
【0009】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のようなスクロール圧縮機構の吐出室側に、吐出孔と逆止弁とを備えた仕切壁を設けたスクロール圧縮機に対し、その仕切壁と固定スクロールとの間に配置されるシール構造を改良することによって、正常運転時の性能を低下させることなく、逆相運転時の渦巻体先端面に発生する摩擦熱を確実にスクロール圧縮機構外部へ放熱して、渦巻体の先端面の焼付きを有効に防止しようとすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この発明では、スクロール圧縮機構と仕切壁との間の空間に、正常運転時は、その空間における内側空間と外側空間とを連通遮断する一方、逆相運転時は、内側空間と外側空間とを連通する弁手段を設けるようにした。
【0011】
具体的には、請求項1の発明では、図1及び図2に示すように、ケーシング(1)内にその内部空間を吐出室(22)と吸入室(23)とに区画するように配設され、かつ上記吐出室(22)及び吸入室(23)を連通する吐出孔(25b)が開口された仕切壁(25)と、ガスが上記吸入室(23)から吐出孔(25b)を経て吐出室(22)に流れるのは許容する一方、吐出室(22)から吸入室(23)に流れるのを阻止する逆止弁(27)と、上記吸入室(23)に、上記仕切壁(25)との間に空間(36)をあけて配設され、ケーシング(1)に固定されかつ鏡板(10a)に渦巻体(10b)が突設された固定スクロール(10)と、鏡板(11a)に渦巻体(11b)が上記固定スクロール(10)の渦巻体(10b)に対し噛合するように突設された可動スクロール(11)とからなり、可動スクロール(11)の回転により両スクロール(10),(11)間の圧縮室(14)内に渦巻体(10b),(11b)外周部から吸い込んだガスを該圧縮室(14)で圧縮した後に吐出口(10c)を介して上記空間(36)に吐出するスクロール圧縮機構(3)とを備えたスクロール圧縮機を前提とする。
【0012】
そして、上記スクロール圧縮機構(3)と仕切壁(25)との間の空間(36)に、該空間(36)を上記スクロール圧縮機構(3)の吐出口(10c)側に連通する内側空間(34)と、渦巻体(10b),(11b)外周部側に連通する外側空間(35)とに区画するように配置され、上記可動スクロール(11)が正方向に回転される正常運転時に上記内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、可動スクロール(11)が逆方向に回転される逆相運転時には内側空間(34)と外側空間(35)とを連通する弁手段(31)を設ける。
【0013】
この発明により、正常運転時は、内側空間(34)は固定スクロール(10)の吐出口(10c)から吐出された高圧のガスで満たされ、外側空間(35)は吸入室(23)側の低圧のガスで満たされるが、内側空間(34)と外側空間(35)との連通は弁手段(31)によって遮断されているので、内側空間(34)の高圧ガスは外側空間(35)に漏れることなく、仕切壁(25)の吐出孔(25b)及び逆止弁(27)を通って吐出室(22)へと吐出され、圧縮機の正常な運転が行われる。
【0014】
また、固定スクロール(10)に逃し通路等の余計なものが設けられていないので、正常運転時には、固定スクロール(10)の変形、加熱損失やガスの再膨張が生じることはなく、圧縮機の性能を向上維持することができる。
【0015】
一方、逆相運転時は、可動スクロール(11)が正常運転時と反対方向に回転されることにより、スクロール圧縮機構(3)はガスを吐出口(10c)から吸い込もうとするので、逆止弁(27)が閉じられ、内側空間(34)の圧力は吸入室(23)の圧力すなわち外側空間(35)よりも低くなる。このとき、内側空間(34)と外側空間(35)とが弁手段(31)によって連通遮断された状態のままでは、両空間(34),(35)間でガスは流れない。しかし、上記弁手段(31)は内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するように開くので、ガスは、内側空間(34)から吐出口(10c)を通ってスクロール圧縮機構(3)内に入り、そのスクロール圧縮機構(3)内を正常運転時と反対方向に流れてスクロール圧縮機構(3)外部へ流れた後、スクロール圧縮機構(3)の外周側を回って外側空間(35)及び弁手段(31)を通り、再び内側空間(34)へ戻るように循環する。このとき、固定及び可動スクロール(10),(11)の両渦巻体(10b),(11b)先端面に発生する摩擦熱は上記循環するガスによってスクロール圧縮機構(3)外部へ放熱されるが、上記の如くガスは固定及び可動スクロール(10),(11)の外周側全体を循環するので、その摩擦熱の放熱が十分になされ、長時間逆相運転を続けていても渦巻体(10b),(11b)先端面が焼付くことはない。
【0016】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、図1に示すように、仕切壁(25)の吸入室(23)側の面に、底壁に吐出孔(25b)が開口する凹陥部(25a)を設ける一方、固定スクロール(10)に、上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内に空間(36)の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されかつ吐出口(10c)が開口されたボス部(10d)を設け、弁手段(31)は、上記ボス部(10d)の外周面に形成された弁座(10f)と、内周面と上記ボス部(10d)外周面との間に隙間(40)をあけた状態でかつボス部(10d)外周面と凹陥部(25a)内周面との間の間隙を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座(10f)に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座(10f)から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材(32)とで構成する。
【0017】
このことで、スクロール圧縮機構(3)の正常運転時に、内側空間(34)は高圧のガスで、また外側空間(35)は低圧のガスでそれぞれ満たされて、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも高くなるので、シール部材(32)は外側空間(35)側すなわち弁座(10f)側に移動してその弁座(10f)に着座する。このとき、シール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)は内側空間(34)と連通されているが、外側空間(35)との連通は遮断されている。この結果、内側空間(34)と外側空間(35)との連通が遮断される。
【0018】
一方、逆相運転時に、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも低くなるので、上記シール部材(32)は内側空間(34)側すなわち弁座(10f)から離れる方向に移動する。このため、上記隙間(40)は内側空間(34)及び外側空間(35)の両方に連通され、内側空間(34)と外側空間(35)とが連通された状態となる。よって、簡単な構成で低コストの弁手段(31)の具体的構成が容易に得られる。
【0019】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、図5に示すように、ボス部(10d)の外周面にシール部材(32)が外嵌合されるリング溝(10e)を設け、上記リング溝(10e)におけるボス部基部側側面に弁座(10f)を設ける一方、ボス部先端側側面に、ボス部(10d)先端側に移動するシール部材(32)と当接するストッパ面(10g)を設け、上記シール部材(32)がストッパ面(10g)と当接している状態で、シール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)を内側空間(34)に連通するバイパス通路を設ける。
【0020】
この発明により、逆相運転時に、シール部材(32)は弁座(10f)から離れる方向に移動したときにストッパ面(10g)に当接するので、その移動規制を行うことができる。そして、シール部材(32)がそのストッパ面(10g)に当接しているとき、そのままではシール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)と内側空間(34)との連通が遮断されることになるが、上記隙間(40)と内側空間(34)とを連通するバイパス通路が形成されていることにより、このバイパス通路を介して隙間(40)と内側空間(34)とが連通される。すなわち、内側空間(34)と外側空間(35)との連通状態を維持することができる。よって、逆相運転時にシール部材(32)の移動規制を容易に行うことができる。
【0021】
請求項4の発明では、請求項3の発明において、図3に示すように、シール部材(32)におけるボス部先端側側面にスリット(32a)を形成して、該スリット(32a)内にバイパス通路を設ける。
【0022】
このことで、シール部材(32)がストッパ面(10g)に当接していても、そのスリット(32a)はストッパ面(10g)に当接しないので、スリット(32a)内に通路が確保され、その通路によってシール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)と内側空間(34)とが連通状態とされる。この結果、シール部材(32)に凹状のスリット(32a)を形成するだけでバイパス通路を設けることができる。よって、バイパス通路の具体的構成が容易に得られる。
【0023】
請求項5の発明では、請求項3の発明において、図4に示すように、リング溝(10e)におけるボス部先端側のストッパ面(10g)の一部を切欠いてなる切欠部(10h)を形成して、該切欠部(10h)内にバイパス通路を設ける。
【0024】
このことにより、シール部材(32)がストッパ面(10g)に当接していても、ストッパ面(10g)の切欠部(10h)内に通路が確保され、その通路によって隙間(40)と内側空間(34)とが連通状態とされるので、ストッパ面(10g)の一部を切り欠くだけでバイパス通路を形成することができる。よって、請求項4の発明と同様の作用効果が得られる。
【0025】
請求項6の発明では、請求項2の発明において、図6及び図7に示すように、仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に、ボス部(10d)先端側に移動するシール部材(32)と当接するストッパ面(25c)を設ける。
【0026】
この発明により、逆相運転時のシール部材(32)の移動規制を行うために、仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面にストッパ面(25c)が形成されているので、ボス部(10d)には弁座(10f)のみを形成すればよく、ボス部(10d)外周面の弁座(10f)よりも先端側は真っ直ぐに延びる形状とすることができる。そして、シール部材(32)がストッパ面(25c)と当接しているときに、そのストッパ面(25c)はシール部材(32)の外周側にあるので、シール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)と内側空間(34)との連通状態は維持され、バイパス通路のようなものを形成しなくても済む。よって、逆相運転時のシール部材の移動規制構造を請求項3の発明よりも一層簡単なものとすることができる。
【0027】
請求項7の発明では、請求項1の発明において、仕切壁(25)の吸入室(23)側の面に、底壁に吐出孔(25b)が開口する凹陥部(25a)を設ける一方、固定スクロール(10)に、上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内に空間(36)の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されかつ吐出口(10c)が開口されたボス部(10d)を設け、弁手段(31)は、上記凹陥部(25a)の内周面に形成された弁座と、外周面と上記凹陥部(25a)内周面との間に隙間をあけた状態でかつボス部(10d)外周面と凹陥部(25a)内周面との間の間隙を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記固定スクロール(10)のボス部(10d)外周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材とで構成する。
【0028】
このようにすることで、請求項2の発明と同様に、正常運転時に、シール部材が弁座に着座したとき、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間は内側空間(34)と連通されているが、外側空間(35)との連通は遮断されており、内側空間(34)と外側空間(35)との連通が遮断される。一方、逆相運転時は、上記シール部材が内側空間(34)側すなわち弁座から離れる方向に移動して、上記隙間は内側空間(34)及び外側空間(35)の両方に連通され、内側空間(34)と外側空間(35)とが連通された状態となる。よって、請求項2の発明と同様の作用効果が得られる。
【0029】
請求項8の発明では、請求項7の発明において、凹陥部(25a)の内周面にシール部材が嵌合されるリング溝を設け、上記リング溝における凹陥部開口側側面に弁座を設ける一方、凹陥部底壁側側面に、凹陥部(25a)底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設け、上記シール部材がストッパ面と当接している状態で、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間を内側空間(34)に連通するバイパス通路を設ける。
【0030】
このことにより、請求項3の発明と同様に、逆相運転時に、ストッパ面によってシール部材が弁座から離れる方向に移動したときの移動規制を行うことができ、シール部材がそのストッパ面に当接しているとき、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間と内側空間(34)とを連通するバイパス通路により、内側空間(34)と外側空間(35)との連通状態を維持することができる。よって、請求項3の発明と同様の作用効果が得られる。
【0031】
請求項9の発明では、請求項8の発明において、シール部材における凹陥部底壁側側面にスリットを形成して、該スリット内にバイパス通路を設ける。このことで、シール部材にスリットを形成するだけでシール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間と内側空間(34)とを連通するバイパス通路を設けることができる。よって、請求項4の発明と同様の作用効果が得られる。
【0032】
請求項10の発明では、請求項8の発明において、リング溝における凹陥部底壁側のストッパ面の一部を切欠いてなる切欠部を形成して、該切欠部内にバイパス通路を設ける。このことにより、ストッパ面の一部を切り欠くだけでバイパス通路を形成することができ、請求項5の発明と同様の作用効果が得られる。
【0033】
請求項11の発明では、請求項7の発明において、固定スクロール(10)のボス部(10d)外周面に、凹陥部(25a)底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設ける。
【0034】
このことで、請求項6の発明と同様に、シール部材がストッパ面と当接しているときに、そのストッパ面はシール部材の内周側にあるので、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間と内側空間(34)との連通状態は維持され、バイパス通路のようなものを形成しなくても済む。よって、逆相運転時のシール部材の移動規制構造を請求項8の発明よりもさらに簡略化することができる。
【0035】
請求項12の発明では、請求項1の発明において、図8及び図9に示すように、固定スクロール(10)の仕切壁(25)側の面に、底壁に吐出口(10c)が開口する凹陥部(10i)を有しかつ先端面と仕切壁(25)との間に隙間(50)が開けられた状態で突出するボス部(10d)を設け、弁手段(31)は、仕切壁(25)の固定スクロール(10)側の面における吐出孔(25b)周囲に形成された弁座(25d)と、スクロール圧縮機構(3)と仕切壁(25)との間の空間(36)を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記ボス部(10d)の凹陥部(10i)内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座(25d)に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座(25d)から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材(47)とで構成する。
【0036】
この発明により、正常運転時に、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも高くなるので、シール部材(47)の内側空間(34)側にあるボス部底壁側端面に受ける力が、仕切壁(25)とボス部(10d)の先端面との間の隙間(50)側すなわち外側空間(35)側にある仕切壁側端面に受ける力よりも高くなり、シール部材(47)は仕切壁(25)側に移動してその弁座(25d)に着座する。このとき、上記隙間(50)と内側空間(34)との連通すなわち外側空間(35)と内側空間(34)との連通が遮断される。
【0037】
一方、逆相運転時に、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも高くなるので、シール部材(47)の仕切壁側端面に受ける力がボス部底壁側端面よりも高くなり、シール部材(47)はボス部(10d)底壁側すなわち弁座(10f)から離れる方向に移動する。このため、仕切壁(25)とシール部材(47)の仕切壁側端面との間に、上記隙間(50)と内側空間(34)とを連通する間隙が生じ、内側空間(34)と外側空間(35)とが連通された状態となる。したがって、請求項2の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、仕切壁(25)に固定スクロール(10)のボス部(10d)に嵌合するような凹陥部を設ける必要がないので、仕切壁(25)を板状のもので構成することができる。よって、圧縮機全体のコストを低減することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図2は本発明の実施形態1に係るスクロール圧縮機(A)を示す。このスクロール圧縮機(A)は密閉ケーシング(1)を有し、その内部の上部には、このケーシング(1)内を上部の吐出室(22)と下部の吸入室(23)とに気密状に区画する仕切壁(25)が配設され、この仕切壁(25)はケーシング(1)の上壁下部の内周面に取付固定されている。上記吸入室(23)内の上部には、吸入室(23)内の冷媒ガスを吸入圧縮して吐出するスクロール圧縮機構(3)が上記仕切壁(25)との間に空間(36)をあけて配設され、また吸入室(23)内の下部には、このスクロール圧縮機構(3)を駆動するための駆動機構(4)が収容されている。
【0039】
上記吐出室(22)側におけるケーシング(1)の側壁上部には該ケーシング(1)側壁を貫通する吐出管(6)が接続され、上記スクロール圧縮機構(3)によって圧縮された冷媒ガスは吐出室(22)から吐出管(6)を経て圧縮機(A)外部へ吐出される。また、上記吸入室(23)側におけるスクロール圧縮機構(3)下側のケーシング(1)側壁には該側壁を貫通する吸入管(5)が接続され、この吸入管(5)により冷媒ガスがケーシング(1)内に吸入される。
【0040】
上記駆動機構(4)は、電動モータ(7)とクランク軸(8)とからなり、この電動モータ(7)はステータ(7a)と、このステータ(7a)内に回転可能に配置されたロータ(7b)とを備えてなる。このロータ(7b)の中心部に上記クランク軸(8)の下部が圧入されて回転一体に固定されている。
【0041】
上記スクロール圧縮機構(3)は、上側の固定スクロール(10)と下側の可動スクロール(11)とからなる。上記固定スクロール(10)は、円板状の鏡板(10a)の下面に渦巻状(インボリュート状)の渦巻体(10b)が突設されたもので、上記鏡板(10a)にてケーシング(1)の側壁内周面に固定されている。上記鏡板(10a)の略中央部には、この鏡板(10a)を上下方向に貫通する吐出口(10c)が形成されている。
【0042】
上記可動スクロール(11)は円板状の鏡板(11a)を有し、その上面には渦巻状(インボリュート状)の渦巻体(11b)が上記固定スクロール(10)の渦巻体(10b)に対し噛合するように突設され、その鏡板(11a)の外周側下面がケーシング(1)の側壁内周面に固着した支持ハウジング(12)にオルダムリング(13)を介して支持され、この可動スクロール(11)と支持ハウジング(12)との間に介装されたオルダムリング(13)は可動スクロール(11)の自転を防止するオルダム継手(17)を構成している。また、上記可動スクロール(11)の鏡板(11a)下面の中央部にはボス部(11d)が突設され、このボス部(11d)の下面には上方に凹陥してなる連結凹部(11c)が形成されている。
【0043】
上記固定スクロール(10)の渦巻体(10b)と可動スクロール(11)の渦巻体(11b)との間には、冷媒ガスを圧縮するための圧縮室(14)が形成され、両スクロール(10),(11)の渦巻体(10b),(11b)の外周部における可動スクロール(11)側には、冷媒ガスを上記圧縮室(14)に吸い込むための吸入口(18)が形成されている。
【0044】
上記クランク軸(8)の電動モータ(7)よりも上側部分は、上記支持ハウジング(12)に形成した軸受孔(12a)に軸受(16)を介して回転可能に挿通され、その上端部には、クランク軸(8)の軸心に対して偏心した偏心カム部(8a)が一体形成され、この偏心カム部(8a)は上記可動スクロール(11)のボス部(11d)における連結凹部(11c)に軸受(21)を介して嵌合されている。したがって、上記オルダム継手(17)により可動スクロール(11)はクランク軸(8)の回転に伴って自転することなくクランク軸(8)の軸心に対して公転して上記圧縮室(14)の容積を減少させるようになっており、スクロール圧縮機構(3)において、吸入口(18)より吸入室(22)から冷媒ガスを吸い込んだ後、圧縮室(14)でその冷媒ガスを圧縮して上記吐出口(10c)を介してそのスクロール圧縮機構(3)における固定スクロール(10)と仕切壁(25)との間の空間(36)に吐出するようになっている。
【0045】
上記仕切壁(25)の吸入室(23)側の面(下面)の略中央部には、凹陥部(25a)が形成され、この凹陥部(25a)の底壁には上記吐出室(22)と空間(36)とを連通する吐出孔(25b)が開口されている。仕切壁(25)の上面(吐出室(22)側の面)には、上記吐出孔(25b)を開閉する逆止弁(27)が備えられている。この逆止弁(27)は、上記仕切壁(25)上面の吐出孔(25b)周囲部に、該周囲部にボルト(29),(29)により取付固定した弁支持部材(28)との間に挟まれた状態で支持されている。弁支持部材(28)の略中央部には吐出孔(25b)と接続される貫通孔(28a)が形成され、逆止弁(27)はこの弁支持部材(28)の貫通孔(28a)と仕切壁(25)の吐出孔(25b)との間で昇降移動可能とされている。そして、この逆止弁(27)は、上記スクロール圧縮機構(3)で圧縮して吐出口(10c)から吐出された高圧の冷媒ガスが上記吸入室(23)における空間(36)から上記吐出孔(25b)及び弁支持部材(28)の貫通孔(28a)を経て吐出室(22)に流れるのは許容する一方、吐出室(22)から吸入室(23)に流れるのを阻止する、すなわち、上記吐出口(10c)から吐出される高圧の冷媒ガスの圧力によって上昇して吐出孔(25b)を開放する一方、冷媒ガスが吐出口(10c)から吐出されなくなると、吐出室(22)側の冷媒ガスの圧力によって下降して吐出孔(25b)を閉じるようになっている。
【0046】
上記固定スクロール(10)上面の略中央部には、上記吐出口(10c)が広がって開口されたボス部(10d)が突設され、このボス部(10d)は、上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内に上記空間(36)の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されている。
【0047】
上記空間(36)におけるボス部(10d)外周面と仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面との間の間隙には、図1にも示すように、シール部材(32)及びこのシール部材(32)が着座する弁座(10f)からなる弁手段(31)が配設されている。すなわち、このシール部材(32)は、上記ボス部(10d)の外周面に形成したリング溝(10e)に、シール部材(32)内周面を上記リング溝(10e)底面(ボス部(10d)外周面)との間に隙間(40)をあけた状態でかつ仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に気密状に摺動可能に嵌合されている。そして、このシール部材(32)は、ボス部(10d)外周面及び凹陥部(25a)内周面との間の間隙つまり上記空間(36)を、スクロール圧縮機構(3)における固定スクロール(10)の吐出口(10c)側に連通する内側空間(34)とスクロール圧縮機構(3)外周側の外側空間(35)とに区画するように配置されている。上記外側空間(35)は、固定スクロール(10)及び支持ハウジング(12)の外周部を貫通して設けた循環通路(37)によってスクロール圧縮機構(3)の下側の空間、したがって、渦巻体(10b),(11b)外周部に位置する吸入口(18)と連通されている。
【0048】
上記ボス部(10d)の基部外周面すなわちリング溝(10e)におけるボス部基部側側面に上記弁座(10f)が形成され、上記シール部材(32)がボス部(10d)基部側(下側)に移動したときその弁座(10f)に着座するようになっている。このリング溝(10e)における弁座(10f)にシール部材(32)が着座しているとき、シール部材(32)内周面とリング溝(10e)底面との間に形成された隙間(40)と上記内側空間(34)とは連通されるが、上記隙間(40)と外側空間(35)との連通は遮断される。すなわち、内側空間(34)と外側空間(35)との連通が遮断されるようになっている。
【0049】
一方、上記リング溝(10e)におけるボス部先端側側面は、シール部材(32)が弁座(10f)から離れてボス部(10d)先端側(上側)に移動したときそのシール部材(32)と当接するストッパ面(10g)とされている。このリング溝(10e)におけるストッパ面(10g)にシール部材(32)が当接しているとき、そのままでは上記隙間(40)と内側空間(34)との連通が遮断されることになるが、その連通が遮断されないようにバイパス通路が形成されている。すなわち、図3に示すように、シール部材(32)の上面には、直径方向に延びる2つの凹状のスリット(32a),(32a)が形成されている。また、図4に示すように、上記両スリット(32a),(32a)を結ぶ直線と略直交する方向のボス部(10d)外周にはストッパ面(10g)よりも半径方向内側に切欠いてなる切欠部(10h),(10h)が形成されている。そして、バイパス通路は、上記スリット(32a),(32a)内ないし切欠部(10h),(10h)内に設けられたものであり、シール部材(32)がストッパ面(10g)に当接しているとき、そのバイパス通路によって上記隙間(40)と内側空間(34)とが連通され、したがって、外側空間(35)と内側空間(34)とが連通される。
【0050】
そして、弁手段(31)は上記電動モータ(7)によりスクロール圧縮機構(3)における可動スクロール(11)が正常な方向に回転される正常運転時に、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大すると、シール部材(32)が外側空間(35)側(下側)に移動し、上記弁座(10f)に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する。一方、上記可動スクロール(11)が正常運転時と逆方向に回転される逆相運転時に、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大すると、シール部材(32)が上記弁座(10f)から離れて内側空間(34)側(上側)に移動し、ストッパ面(10g)に当接して内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するようになっている。
【0051】
尚、上記シール部材(32)には、このシール部材(32)をリング溝(10e)内に嵌装させるための合口部(32b)が設けられており、その合口部(32b)の両端部を離すようにシール部材(32)の内径を大きくすることによってシール部材(32)をボス部(10d)先端部からリング溝(10e)内に嵌装できるようになっている。また、図2中、(19)は、上記仕切壁(25)及び固定スクロール(10)の外周部を貫通して設けられた油戻通路であり、上記吐出室(22)内で冷媒ガスと分離したクランク軸(8)等の潤滑用油をこの油戻通路(19)によってケーシング(1)の底部にある油溜りに戻すようにするものである。(8b)は、上記偏心カム部(8a)の偏心方向に対して反対側の位置にあってクランク軸(8)と一体的に回転するように設けられたバランスウエイトであって、可動スクロール(11)に発生する遠心力を相殺するものである。(20)は、電動モータ(7)に電源を供給するためのターミナル部である。
【0052】
以上の構成からなるスクロール圧縮機(A)の動作について説明する。先ず、スクロール圧縮機構(3)における可動スクロール(11)が電動モータ(7)により正常な方向に回転されるようにターミナル部(20)に電源が接続されて圧縮機(A)が正常運転される場合、電動モータ(7)が作動してロータ(7b)及びクランク軸(8)がその軸心回りに一体的に回転し、その上端部の偏心カム部(8a)が可動スクロール(11)のボス部(11d)における連結凹部(11c)内で上記クランク軸(8)の軸心に対して公転する。これに伴って可動スクロール(11)が固定スクロール(10)対して公転する。このことで、両スクロール(10),(11)の渦巻体(10b),(11b)間に形成された圧縮室(14)は外周部から中心部に向って渦巻状に移動しながら収縮される。これら一連の動作によって吸入室(23)内の低圧冷媒ガスがスクロール圧縮機構(3)の吸入口(18)より圧縮室(14)内に吸い込まれた後、この圧縮室(14)で圧縮されて高圧となり、スクロール圧縮機構(3)の中心部に達する。そして、その高圧にされた冷媒ガスは、吐出口(10c)からスクロール圧縮機構(3)と仕切壁(25)との間の空間(36)における内側空間(34)に吐出され、その高圧冷媒ガスの圧力によって逆止弁(27)が上昇して吐出孔(25b)が開放されるので、吐出ガスはその吐出孔(25b)及び弁支持部材(28)の貫通孔(28a)を経て吐出室(22)に流れた後、吐出管(6)より圧縮機(A)外部に吐出される。
【0053】
このとき、内側空間(34)は上記高圧冷媒ガスで満たされ、また外側空間(35)は固定スクロール(10)及び支持ハウジング(12)の外周部に設けた循環通路(37)を介して低圧冷媒ガスでそれぞれ満たされて、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大するので、固定スクロール(10)のボス部(10d)におけるリング溝(10e)内に嵌合されたシール部材(32)は、外側空間(35)側である下側に移動し、リング溝(10e)のボス部基部側側面である弁座(10f)に着座してシール部材(32)内周面とリング溝(10e)底面との間の隙間(40)と外側空間(35)との連通を遮断する。このことで、内側空間(34)の高圧冷媒ガスが外側空間(35)に漏れることなく仕切壁(25)の吐出孔(25b)から吐出室(22)へ吐出される。
【0054】
この結果、圧縮機(A)の正常運転時は、従来の圧縮機の構造と殆ど変わらず、しかも固定スクロール(10)に特別なものを設けていないので、固定スクロール(10)の変形、加熱損失や冷媒ガスの再膨張がなく、従来と同様に圧縮機(A)の性能が維持される。
【0055】
一方、ターミナル部(20)への電源の配線接続ミス等によりに可動スクロール(11)が正常運転時と反対方向に回転して圧縮機(A)が逆相運転される場合、スクロール圧縮機構(3)は吐出口(10c)から冷媒ガスを吸い込んで吸入口(18)より吐出しようとするため、逆止弁(27)が下降して仕切壁(25)の吐出孔(25b)が閉じられ、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大する。このとき、上記弁手段(31)により内側空間(34)と外側空間(35)との連通が遮断されたままであると両空間(34),(35)間で冷媒ガスは流れない。しかし、上記弁手段(31)のシール部材(32)は、図5に示すように、内側空間(34)側である上側に移動し、ボス部(10d)のリング溝(10e)におけるボス部先端側側面であるストッパ面(10g)に当接する。そして、シール部材(32)の各スリット(32a)内ないしボス部(10d)の各切欠部(10h)内に設けたバイパス通路によってシール部材(32)内周面とリング溝(10e)底面との間の隙間(40)と内側空間(34)とは連通され、内側空間(34)と外側空間(35)とが連通された状態となる。この結果、冷媒ガスは、内側空間(34)から吐出口(10c)を通ってスクロール圧縮機構(3)内に入り、そのスクロール圧縮機構(3)内を中心部から外周部へと正常運転時と反対方向に流れた後、吸入口(18)より吸入室(23)におけるスクロール圧縮機構(3)下側の空間へ流れ、固定スクロール(10)及び支持ハウジング(12)の外周部を貫通して設けた循環通路(37)を経て外側空間(35)及びバイパス通路を順に通って再び内側空間(34)へ戻るように循環する。このことにより、固定及び可動スクロール(10),(11)の渦巻体(10b),(11b)の先端面がそれぞれ相手方の鏡板(11a),(10a)に接触して発生する摩擦熱は、その循環する冷媒ガスによってスクロール圧縮機構(3)の外部へ放熱される。しかも、その冷媒ガスは固定及び可動スクロール(10),(11)の外周側全体を循環するようにされているので、摩擦熱の放熱が十分になされ、長時間逆相運転を続けていても渦巻体(10b),(11b)の先端面が焼付くことはない。
【0056】
したがって、上記実施形態では、シール部材(32)が、内側空間(34)と外側空間(35)との圧力差によって固定スクロール(10)のボス部(10d)におけるリング溝(10e)の両側面である弁座(10f)とストッパ面(10g)との間を自動的に移動して、圧縮機(A)の正常運転時は内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断し、逆相運転時は連通するので、弁手段(31)の構成を簡単なものとすることができる。よって、正常運転時の性能を維持しつつ、簡単な構成で渦巻体(10b),(11b)の先端面の焼付きを確実に防止することができる。
【0057】
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略し、他の異なる箇所のみを説明する)、シール部材(32)が弁座(10f)から離れて上側に移動したとき当接するストッパ面を仕切壁(25)の凹陥部(25a)の内周面に設けたものである。
【0058】
すなわち、この実施形態では、固定スクロール(10)のボス部(10d)の基部外周面に、上記実施形態1と同様に、弁座(10f)が形成されるとともに、仕切壁(25)の凹陥部(25a)の内周面に、上記ボス部(10d)におけるストッパ面(10g)に相当する高さの箇所に同様のストッパ面(25c)が形成されている。そして、このストッパ面(25c)と上記弁座(10f)との間に、シール部材(32)がその内周面とボス部(10d)先端側の外周面との間に隙間(40)を設けて配置されている。尚、このシール部材(32)には、実施形態1のようなスリット(32a)や合口部(32b)は設けられていない。
【0059】
この構成において、スクロール圧縮機(A)が正常運転されると、実施形態1と同様に、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大し、シール部材(32)が下側に移動して弁座(10f)に着座する。このことで、ボス部(10d)先端側の外周面とシール部材(32)内周面との間の隙間(40)と外側空間(35)との連通が遮断される。
【0060】
一方、スクロール圧縮機(A)が逆相運転されると、図7に示すように、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大し、シール部材(32)が上側に移動して仕切壁(25)の凹陥部(25a)におけるストッパ面(25c)に当接する。このとき、ストッパ面(25c)はシール部材(32)の外周側に位置しているので、上記隙間(40)と内側空間(34)とは連通されたままである。
【0061】
したがって、この実施形態では、シール部材(32)が弁座(10f)から離れて上側に移動したとき当接するストッパ面(25c)を仕切壁(25)の凹陥部(25a)に設けたことにより、シール部材(32)がストッパ面(25c)に当接しているときに隙間(40)と内側空間(34)とを連通させるバイパス通路を形成する必要がなく、シール部材(32)にスリットやボス部(10d)に切欠部を設けなくても済む。しかも、シール部材(32)に合口部を設けなくてもシール部材(32)をボス部(10d)外周面に嵌めることができるので、正常運転時に、万一その合口部が開いてそこから冷媒ガスが漏れるという心配もない。よって、弁手段(31)をより一層簡単なものとすることができとともに、正常運転時の内側空間(34)と外側空間(35)との連通遮断を確実にすることができる。
【0062】
尚、上記各実施形態では、シール部材(32)は、その内周面をボス部(10d)外周面との間に隙間(40)をあけた状態で仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に気密状に嵌合するようにしたが、逆に、外周面を凹陥部(25a)内周面との間に隙間をあけた状態でボス部(10d)外周面に気密状に嵌合させるようにしても、本発明を適用することができる。その際、弁座を凹陥部(25a)内周面に設け、ストッパ面を凹陥部(25a)内周面又はボス部(10d)外周面に設ければよい。また、ストッパ面を凹陥部(25a)内周面に設ける場合、上記実施形態1と同様に、凹陥部(25a)内周面にシール部材が嵌合するリング溝を設け、そのリング溝における凹陥部開口側側面に弁座を設ける一方、凹陥部底壁側側面に、凹陥部(25a)底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設ければよい。そして、そのシール部材がストッパ面と当接している状態で、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間を内側空間(34)と連通するようにシール部材にスリットや凹陥部(25a)に切欠部を形成して、そのスリット内ないし切欠部内にバイパス通路を設けることにより、簡単な構造で弁手段(31)を構成することができる。
【0063】
(実施形態3)
図8は本発明の実施形態3を示し、弁手段(31)の構成を異ならせたものである。すなわち、この実施形態では、固定スクロール(10)の仕切壁(25)側の面に、底壁に吐出口(10c)が開口する凹陥部(10i)を有しかつ先端面と仕切壁との間に隙間(50)を開けた状態で突出するボス部(10d)が設けられ、その凹陥部(10i)内に中心部が中空である略円筒状のシール部材(47)が固定スクロール(10)と仕切壁(25)との間の空間(36)を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように配置され、そのシール部材(47)の外周面が凹陥部(10i)の内周面にUシール(48)を介して気密状に嵌合されている。
【0064】
上記仕切壁(25)の固定スクロール(10)側の面における吐出孔(25b)周囲には、弁座(25d)が形成され、弁手段(31)は、この弁座(25d)とシール部材(47)とからなる。すなわち、上記シール部材(47)のボス部先端側端面(上端面)が仕切壁(25)の弁座(25d)に着座すると、上記隙間(50)と内側空間(34)との連通つまり外側空間(35)と内側空間(34)との連通が遮断される。一方、シール部材(47)が弁座(25d)から離れて下側に移動すると、外側空間(35)と内側空間(34)とが連通される。尚、シール部材(47)は、その下端面がシール部材(47)の自重を支える程度の付勢力を有するばね(49)によって上側に付勢され、通常は、弁座(25d)に着座するようになっている。
【0065】
また、上記シール部材(47)上端面と外周面との隅角部には下方に向かって大径となるように傾斜するテーパ面(47a)が形成されており、このテーパ面(47a)に上記隙間(50)を介して外側空間(35)の圧力が、またシール部材(47)下端面に内側空間(34)の圧力がそれぞれ加わり、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大すると、シール部材(32)は上側に移動して弁座(25d)に着座する。一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大すると、上記ばね(49)の付勢力に抗して下側に移動し、シール部材(32)は弁座(25d)から離れる。
【0066】
上記構成では、圧縮機(A)が正常運転されると、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大し、シール部材(32)が弁座(25d)に着座することで、内側空間(34)と外側空間(35)との連通が遮断される。この結果、固定スクロール(10)の吐出口(10c)から吐出された高圧冷媒ガスは外側空間(35)に漏れることなく、仕切壁(25)の吐出孔(25b)を経て吐出室(22)に流れる。
【0067】
一方、圧縮機(A)が逆相運転されると、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大し、図9に示すように、シール部材(47)が弁座(25d)から離れることで、内側空間(34)と外側空間(35)とが連通される。
【0068】
したがって、この実施形態では、ボス部(10d)の凹陥部(10i)内にシール部材(47)を配置したことにより、仕切壁(25)に凹陥部を設ける必要がないので、仕切壁(25)をダイカスト等で製造する必要がなく、板状のもので構成することができる。よって、圧縮機(A)全体の一層のコスト低減化を図ることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、ケーシングの内部空間を吐出室と吸入室とに区画しかつ吐出室及び吸入室を連通する吐出孔が開口された仕切壁と、ガスが吐出室から吸入室に流れるのを阻止する逆止弁と、吸入室に、上記仕切壁との間に空間をあけて吐出口を介して圧縮したガスを上記空間に吐出するスクロール圧縮機構とを備えたスクロール圧縮機に対して、スクロール圧縮機構と仕切壁との間の空間に、正常運転時にその空間における吐出口側に連通する内側空間とスクロール圧縮機構における渦巻体外周側に連通する外側空間とを連通遮断する一方、逆相運転時に内側空間と外側空間とを連通する弁手段を設けたことにより、正常運転時の性能を向上維持しつつ、固定及び可動スクロールの渦巻体先端面の焼付き防止を確実に図ることができる。
【0070】
請求項2の発明では、仕切壁に凹陥部を設け、固定スクロールに、その仕切壁の凹陥部内にスクロール圧縮機構と仕切壁との間の空間の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されたボス部を設け、弁手段を、このボス部の外周面に形成された弁座と、内周面とそのボス部外周面との間に隙間をあけた状態でかつ仕切壁の凹陥部内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間の圧力が外側空間よりも増大したときに上記弁座に着座して内側空間と外側空間との連通を遮断する一方、外側空間の圧力が内側空間よりも増大したときに弁座から離れて内側空間と外側空間とを連通するシール部材とで構成した。また、請求項7の発明では、弁手段を、凹陥部の内周面に形成された弁座と、外周面をその凹陥部内周面との間に隙間をあけた状態でかつ固定スクロールのボス部外周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間の圧力が外側空間よりも増大したときに上記弁座に着座して内側空間と外側空間との連通を遮断する一方、外側空間の圧力が内側空間よりも増大したときに弁座から離れて内側空間と外側空間とを連通するシール部材とで構成した。よって、これらの発明によると、簡単な構造の弁手段の具体的構成を容易に得ることができる。
【0071】
請求項3の発明では、ボス部の外周面におけるシール部材が外嵌合されるリング溝のボス部基部側側面に弁座を設ける一方、ボス部先端側側面に、ボス部先端側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設け、このシール部材がストッパ面と当接している状態で、シール部材内周面とボス部外周面との間の隙間を内側空間に連通するバイパス通路を設けた。また、請求項8の発明では、凹陥部の内周面におけるシール部材が嵌合されるリング溝の凹陥部開口側側面に弁座を設ける一方、凹陥部底壁側側面に、凹陥部底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設け、このシール部材がストッパ面と当接している状態で、シール部材外周面と凹陥部内周面との間の隙間を内側空間に連通するバイパス通路を設けた。よって、これらの発明によると、逆相運転時のシール部材の移動規制を容易に行うことができる。
【0072】
請求項4又は9の発明では、バイパス通路をシール部材に形成したスリット内に設けた。また、請求項5又は10の発明では、バイパス通路をストッパ面の一部を切欠いてなる切欠部内に設けた。よって、これらの発明によると、バイパス通路の具体的構成が容易に得られる。
【0073】
請求項6の発明によると、仕切壁の凹陥部内周面に、ボス部先端側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設けたことにより、逆相運転時のシール部材の移動規制構造を請求項3の発明よりもさらに簡略化することができる。
【0074】
請求項11の発明よると、固定スクロールのボス部外周面に、凹陥部底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設けたことにより、逆相運転時のシール部材の移動規制構造を請求項8の発明よりもさらに簡単なものとすることができる。
【0075】
請求項12の発明よると、固定スクロールに、凹陥部を有しかつ先端面と仕切壁との間に隙間が開けられた状態で突出するボス部を設け、弁手段を、仕切壁の吐出孔周囲に形成された弁座と、スクロール圧縮機構と仕切壁との間の空間を内側空間及び外側空間に区画するようにボス部の凹陥部内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間の圧力が外側空間よりも増大したときに上記弁座に着座して内側空間と外側空間との連通を遮断する一方、外側空間の圧力が内側空間よりも増大したときに弁座から離れて内側空間と外側空間とを連通するシール部材とで構成したことにより、圧縮機全体のコスト低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図4のI ーI 線断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るスクロール圧縮機の要部を示す断面図である。
【図3】シール部材を示す斜視図である。
【図4】弁手段の要部を示す平面図である。
【図5】実施形態1における逆相運転時の弁手段を示す図1相当図である。
【図6】実施形態2における正常運転時の弁手段を示す図1相当図である。
【図7】実施形態2における逆相運転時の弁手段を示す図1相当図である。
【図8】実施形態3における正常運転時の弁手段を示す図1相当図である。
【図9】実施形態3における逆相運転時の弁手段を示す図1相当図である。
【符号の説明】
(A) スクロール圧縮機
(1) ケーシング
(3) スクロール圧縮機構
(7) 電動モータ
(10) 固定スクロール
(10a) 鏡板
(10b) 渦巻体
(10c) 吐出口
(10d) ボス部
(10e) リング溝
(10f) 弁座
(10g) ストッパ面
(10h) 切欠部
(10i) 凹陥部
(11) 可動スクロール
(11a) 鏡板
(11b) 渦巻体
(22) 吐出室
(23) 吸入室
(25) 仕切壁
(25a) 凹陥部
(25b) 吐出孔
(25c) ストッパ面
(25d) 弁座
(27) 逆止弁
(31) 弁手段
(32),(47) シール部材
(32a) スリット
(34) 内側空間
(35) 外側空間
(36) 空間
(40),(50) 隙間

Claims (12)

  1. ケーシング(1)内にその内部空間を吐出室(22)と吸入室(23)とに区画するように配設され、かつ上記吐出室(22)及び吸入室(23)を連通する吐出孔(25b)が開口された仕切壁(25)と、
    ガスが上記吸入室(23)から吐出孔(25b)を経て吐出室(22)に流れるのは許容する一方、吐出室(22)から吸入室(23)に流れるのを阻止する逆止弁(27)と、
    上記吸入室(23)に、上記仕切壁(25)との間に空間(36)をあけて配設され、ケーシング(1)に固定されかつ鏡板(10a)に渦巻体(10b)が突設された固定スクロール(10)と、鏡板(11a)に渦巻体(11b)が上記固定スクロール(10)の渦巻体(10b)に対し噛合するように突設された可動スクロール(11)とからなり、可動スクロール(11)の回転により両スクロール(10),(11)間の圧縮室(14)内に渦巻体(10b),(11b)外周部から吸い込んだガスを該圧縮室(14)で圧縮した後に吐出口(10c)を介して上記空間(36)に吐出するスクロール圧縮機構(3)とを備えたスクロール圧縮機において、
    上記スクロール圧縮機構(3)と仕切壁(25)との間の空間(36)に、該空間(36)を上記スクロール圧縮機構(3)の吐出口(10c)側に連通する内側空間(34)と、渦巻体(10b),(11b)外周部側に連通する外側空間(35)とに区画するように配置され、上記可動スクロール(11)が正方向に回転される正常運転時に上記内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、可動スクロール(11)が逆方向に回転される逆相運転時には内側空間(34)と外側空間(35)とを連通する弁手段(31)を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1記載のスクロール圧縮機において、
    仕切壁(25)の吸入室(23)側の面に、底壁に吐出孔(25b)が開口する凹陥部(25a)を設ける一方、
    固定スクロール(10)に、上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内に空間(36)の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されかつ吐出口(10c)が開口されたボス部(10d)を設け、
    弁手段(31)は、上記ボス部(10d)の外周面に形成された弁座(10f)と、
    内周面と上記ボス部(10d)外周面との間に隙間(40)をあけた状態でかつボス部(10d)外周面と凹陥部(25a)内周面との間の間隙を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座(10f)に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座(10f)から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材(32)とで構成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項2記載のスクロール圧縮機において、
    ボス部(10d)の外周面にシール部材(32)が外嵌合されるリング溝(10e)を設け、
    上記リング溝(10e)におけるボス部基部側側面に弁座(10f)を設ける一方、ボス部先端側側面に、ボス部(10d)先端側に移動するシール部材(32)と当接するストッパ面(10g)を設け、
    上記シール部材(32)がストッパ面(10g)と当接している状態で、シール部材(32)内周面とボス部(10d)外周面との間の隙間(40)を内側空間(34)に連通するバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項3記載のスクロール圧縮機において、
    シール部材(32)におけるボス部先端側側面にスリット(32a)を形成して、該スリット(32a)内にバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項3記載のスクロール圧縮機において、
    リング溝(10e)におけるボス部先端側のストッパ面(10g)の一部を切欠いてなる切欠部(10h)を形成して、該切欠部(10h)内にバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 請求項2記載のスクロール圧縮機において、
    仕切壁(25)の凹陥部(25a)内周面に、ボス部(10d)先端側に移動するシール部材(32)と当接するストッパ面(25c)を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 請求項1記載のスクロール圧縮機において、
    仕切壁(25)の吸入室(23)側の面に、底壁に吐出孔(25b)が開口する凹陥部(25a)を設ける一方、
    固定スクロール(10)に、上記仕切壁(25)の凹陥部(25a)内に空間(36)の一部を形成する間隙をあけて遊嵌合されかつ吐出口(10c)が開口されたボス部(10d)を設け、
    弁手段(31)は、上記凹陥部(25a)の内周面に形成された弁座と、
    外周面と上記凹陥部(25a)内周面との間に隙間をあけた状態でかつボス部(10d)外周面と凹陥部(25a)内周面との間の間隙を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記固定スクロール(10)のボス部(10d)外周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材とで構成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  8. 請求項7記載のスクロール圧縮機において、
    凹陥部(25a)の内周面にシール部材が嵌合されるリング溝を設け、
    上記リング溝における凹陥部開口側側面に弁座を設ける一方、凹陥部底壁側側面に、凹陥部(25a)底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設け、
    上記シール部材がストッパ面と当接している状態で、シール部材外周面と凹陥部(25a)内周面との間の隙間を内側空間(34)に連通するバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  9. 請求項8記載のスクロール圧縮機において、
    シール部材における凹陥部底壁側側面にスリットを形成して、該スリット内にバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  10. 請求項8記載のスクロール圧縮機において、
    リング溝における凹陥部底壁側のストッパ面の一部を切欠いてなる切欠部を形成して、該切欠部内にバイパス通路を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  11. 請求項7記載のスクロール圧縮機において、
    固定スクロール(10)のボス部(10d)外周面に、凹陥部(25a)底壁側に移動するシール部材と当接するストッパ面を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  12. 請求項1記載のスクロール圧縮機において、
    固定スクロール(10)の仕切壁(25)側の面に、底壁に吐出口(10c)が開口する凹陥部(10i)を有しかつ先端面と仕切壁(25)との間に隙間(50)が開けられた状態で突出するボス部(10d)を設け、
    弁手段(31)は、仕切壁(25)の固定スクロール(10)側の面における吐出孔(25b)周囲に形成された弁座(25d)と、
    スクロール圧縮機構(3)と仕切壁(25)との間の空間(36)を内側空間(34)及び外側空間(35)に区画するように上記ボス部(10d)の凹陥部(10i)内周面に気密状に摺動可能に嵌合され、内側空間(34)の圧力が外側空間(35)よりも増大したときに上記弁座(25d)に着座して内側空間(34)と外側空間(35)との連通を遮断する一方、外側空間(35)の圧力が内側空間(34)よりも増大したときに上記弁座(25d)から離れて内側空間(34)と外側空間(35)とを連通するシール部材(47)とで構成したことを特徴とするスクロール圧縮機。
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