JP3771694B2 - 赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明はオフセット印刷マスターとして使用できる赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物に関するものであり、特にコンピュータ等のディジタル信号から直接製版できるいわゆるダイレクト製版用のポジ型の感光性平版印刷版に用いるのに適した赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来、コンピュータのディジタルデータから直接製版するシステムとしては、▲1▼電子写真法によるもの、▲2▼Arレーザによる露光と後加熱の組み合わせによる光重合系、▲3▼感光性樹脂上に銀塩感材を積層したもの、▲4▼シルバーマスタータイプのもの、▲5▼放電破壊やレーザ光によりシリコーンゴム層を破壊することによるもの等が知られている。
しかしながら▲1▼の電子写真法を用いるものは、帯電、露光、現像等処理が煩雑であり、装置が複雑で大がかりなものになる。▲2▼の方法では後加熱工程を要するほか、高感度な版材を要し、明室での取扱いが難しくなる。▲3▼、▲4▼の方法では銀塩を使用するため処理が煩雑になり、コストが高くなる欠点がある。
また▲5▼の方法は比較的完成度の高い方法であるが、版面に残るシリコーン滓の除去に問題点を残している。
【0004】
一方、近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に近赤外から赤外に発光領域を持つ固体レーザ・半導体レーザは高出力かつ小型の物が容易に入手できる様になっている。コンピュータ等のディジタルデータから直接製版する際の露光光源として、これらのレーザは非常に有用である。
従来の画像記録材料として、特開平7−285275号公報には、クレゾール樹脂のような結着剤と光を吸収して熱を発生する物質を、キノンジアジドのような熱分解性であり、かつ分解しない状態では、前記結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を含むポジ型画像記録材料が提案された。しかしながら、これは、パワーの低いレーザーで露光した場合、熱分解性物質の分解率が低く、現像能力が低い液すなわちアンダー条件での現像性が不足していた。
したがって、本発明の目的は現像液の濃度変化による許容性、即ち現像ラチチュードの広い感光性組成物が望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、現像ラチチュードの広い感光性組成物、特に従来の処理装置や印刷装置をそのまま利用でき、コンピューター等のデジタル情報から直接製版、いわゆるダイレクト製版が可能なポジ型感光性平版印刷版に用いるのに適した赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、アルカリ可溶性の高分子化合物と相互作用をする化合物を種々検討した結果、下記構造の化合物を加えることで、現像ラチチュードが大幅に広くなることを見いだし、本発明に至った。
即ち、上記目的は、少なくとも、ノボラック樹脂と、光を吸収し熱を発生する物質を含有する赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物において、下記式で示される化合物を含むことを特徴とする前記感光性組成物を提供することによって解決される。
【化4】
1 −SO2 −R2 (II)
式中、R1 及びR2 は同一でも異なってもよく、置換又は無置換のアリール基を表す。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明は上記のごとく、従来より知られている赤外線感光性組成物、すなわち、ノボラック樹脂と、光を吸収し熱を発生する物質を含有する赤外線感光性組成物にさらに特定のスルホン化合物を添加することを特徴としている。このような組成を有する材料に、レーザーを照射すると露光部では光を吸収し熱を発生し、この熱が上記(II)で示されるスルホン化合物とノボラック樹脂との相互作用を減少させアルカリ可溶性を増大させ、一方、未露光部においては熱が発生しないため、上記スルホン化合物とノボラック樹脂との相互作用、即ち、アルカリ現像液への溶解性に対する抑止力が維持されると考えられる。その結果、露光部と未露光部とのアルカリ現像液に対する溶解度の差が大きくなり現像ラチチュードが広くなると考えられる。
【0008】
上記の(II)で示されるスルホン化合物と、アルカリ可溶性高分子であるノボラック樹脂との相互作用は、Proc.SPIE,vol.1086,48(1989) においても記載されている。この文献では上記構造の添加物(II)とアルカリ可溶性高分子であるノボラックとの相互作用についてのみ述べており、レーザー露光の熱により、上記相互作用が減少し、画像を得る点については全く示すところはなく、この点は本発明において初めて新規に見出されたものである。
従来より、上記のような赤外線感光性組成物に、オニウム塩のごとき熱分解性の化合物を添加し、分解しない状態においてはアルカリ可溶性の高分子化合物のアルカリ可溶性を抑制し、一方、熱分解した状態においてはこの抑制力が低下しアルカリ可溶性を高め、このアルカリ可溶性の差を利用して現像を行うことは知られているが、本発明はこのような公知の熱分解性化合物を使用する場合に比較して更に広い現像ラチチュードを達成することができた。
【0009】
本発明の赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物は、ノボラック樹脂と、光を吸収し熱を発生する物質を含有する赤外線感光性組成物において、下記式で示される化合物を含むことを特徴とする。
【化6】
1 −SO2 −R2 (II)
【0010】
式中、R1 及びR2 は同一でも異なってもよく、置換又は無置換のアリール基を表す。
【0012】
前記アリール基は単環あるいは2環のものが好ましく、例えばフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基などが挙げられる。置換アリール基には上記のようなアリール基に、例えばメチル基、エチル基などの炭素数1〜6のアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜6のアルコキシ基、例えば塩素原子などのハロゲン原子、ニトロ基、フェニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミド基、イミド基、シアノ基などが置換したものが含まれ、具体的には4−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−カルボキシフェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−クロロ−1−ナフチル基、5−ニトロ−1−ナフチル基、5−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−クロロ−2−ナフチル基、4−ブロモ−2−ナフチル基、5−ヒドロキシ−2−ナフチル基などが挙げられる。
【0025】
一方、本発明で用いられる一般式(II)で表されるスルホン化合物は、一般的に、相当するスルフィド化合物を定法により酸化することによって得られる。
以下に本発明に使用される一般式(II)で表されるスルホン化合物の具体例を挙げる。
【0026】
【化19】
Figure 0003771694
【0027】
【化20】
Figure 0003771694
【0028】
【化21】
Figure 0003771694
【0029】
【化22】
Figure 0003771694
【0030】
【化23】
Figure 0003771694
【0031】
【化24】
Figure 0003771694
【0034】
【化27】
Figure 0003771694
【0035】
【化28】
Figure 0003771694
【0036】
【化29】
Figure 0003771694
【0038】
本発明に好適に使用できるノボラック樹脂としては、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,o−及びm−/p−,m−/o−,o−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒド樹脂のようなクレゾールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
【0039】
アルカリ可溶性の高分子化合物として本発明において使用される他の高分子化合物としては、例えばカルボキシ基を含む共重合体が挙げられる。
例えば、1分子中にカルボキシ基(COOH基)と重合可能な不飽和結合を少なくとも1つ以上有するモノマーとの共重合体が好ましい。カルボキシ基を有するモノマーとしてはメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸等が挙げられるが、それ以外にも以下の一般式(V)ないし(VII )に示すようなモノマーも好適に用いられる。
【0040】
【化31】
Figure 0003771694
【0041】
【化32】
Figure 0003771694
【0042】
【化33】
Figure 0003771694
【0043】
1 、R3 、R5 は水素、又はメチル基を、R2 、R4 、R6 、R7 はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又はアラルキレン基を表し、Xは−O−又は−NR8 −を表し、Yは単結合又は−CO−基を表す。R8 は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。
具体的にはN−(4−カルボキシフェニル)−メタクリルアミド、N−(2−カルボキシフェニル)−アクリルアミド、N−(4−クロロ−2−カルボキシフェニル)−メタクリルアミド、4−カルボキシフェニルエチルメタクリレート、4−カルボキシスチレン、2−カルボキシフェニロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
【0044】
上記のカルボキシ基を有するモノマー以外の高分子化合物にアルカリ可溶性を付与するモノマーとしては、1分子中に、窒素原子上に少なくとも1つの水素原子が結合したスルホンアミド基と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からまるモノマーが好ましい。その中でも、アクリロイル基、アリル基、又はビニロキシ基と、無置換或いはモノ置換アミノスルホニル基又は置換スルホニルアミノ基とを有する低分子化合物からなるモノマーが好ましい。
このような化合物としては、例えば、下記一般式(VIII)ないし(XII )で示される化合物が挙げられる。
【0045】
【化34】
Figure 0003771694
【0046】
【化35】
Figure 0003771694
【0047】
【化36】
Figure 0003771694
【0048】
【化37】
Figure 0003771694
【0049】
【化38】
Figure 0003771694
【0050】
式中、X1 、X2 はそれぞれ−O−又は−NR17−を表す。R1 、R4 はそれぞれ水素原子又は−CH3 を表す。R2 、R5 、R8 、R11、R15はそれぞれ置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又はアラルキレン基を表す。R3 、R17、R12は水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。また、R6 、R16は、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。R7 、R9 、R13は、水素原子又は−CH3 を表す。R10、R14はそれぞれ単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又はアラルキレン基を表す。Y1 、Y2 はそれぞれ単結合又は−CO−を表す。
【0051】
具体的には、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
【0052】
また上記(VIII)ないし(XII )以外の他のモノマーとしては、1分子中に、−CO−NH−SO2 −で表される活性イミノ基と、重合可能な不飽和結合をそれぞれ1つ以上有する低分子化合物からなるモノマーも好ましい。
このような化合物としては、具体的には、N−(m−アミノスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
また、フェノール性水酸基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又はヒドロキシスチレンからなるモノマーも他のモノマーとして好ましく用いられる。このような化合物としては具体的にはN−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、o−、m−、p−ヒドロキシスチレン等が挙げられる。
【0053】
上記モノマーの共重合成分としては、例えば、下記(1)ないし(11)に挙げるモノマーを用いることができるし、下記モノマーを2成分以上含んでもよい。
(1)例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレート、等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート、等のアルキルアクリレート。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート。
【0054】
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン、等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド、等の不飽和イミド。
【0055】
これらのアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は500〜200,000、数平均分子量は200〜60,000であることが好ましい。
かかるアルカリ可溶性樹脂は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用してもよく、画像記録材料全固形分中、5〜99重量%、好ましくは10〜95重量%、特に好ましくは20〜90重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性樹脂の添加量が5重量%未満であると記録層の耐久性が悪化し、また、99重量%を越えると感度、耐久性の両面で好ましくない。
【0056】
また、本発明に使用される他のバインダーには、ウレタン樹脂も挙げられる。中でも、カルボキシ基或いはスルホンアミド基を有するウレタン樹脂が好ましい。即ち、本発明に好適に使用されるポリウレタン樹脂は、ジイソシアナート化合物と、N上に少なくとも1つのH原子が結合したスルホンアミド基を含有するジオール化合物との反応生成物を基本骨格とするポリウレタン樹脂である。
【0057】
本発明で好適に使用されるジイソシアナート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナートの二量体、2,6−トリレンジイソシアナート、p−キシリレンジイソシアナート、m−キシリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアナート等の如き芳香族ジイソシアナート化合物;ヘキサメチレンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、リジンジイソシアナート、ダイマー酸ジイソシアナート等の如き脂肪酸ジイソシアナート化合物;イソホロンジイソシアナート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)ジイソシアナート、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の如き脂環族ジイソシアナート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアナート2モルとの付加体等の如きジオールとジイソシアナートとの反応物であるジイソシアナート化合物等が挙げられる。
【0058】
また、N上に少なくとも1つのH原子が結合したスルホンアミド基を含有するジオール化合物としては、p−(1,1−ジヒドロキシメチルエチルカルボニルアミノ)ベンゼンスルホンアミド、p−(1,1−ジヒドロキシメチルエチルカルボニルアミノ)ベンゼンスルホンアミドのN−エチル体、N−(m−メチルスルホニルアミノフェニル)−2,2−ジヒドロキシメチルプロパンアミド、N−(p−メチルスルホニルアミノフェニル)−2,2−ジヒドロキシメチルプロパンアミド、N−(m−エチルスルホニルアミノフェニル)−2,2−ジヒドロキシメチルプロパンアミド、N−(p−エチルスルホニルアミノフェニル)−2,2−ジヒドロキシメチルプロパンアミド、N−(2,2−(ジヒドロキシエチルアミノカルボニル)エチル)メタンスルホンアミド、N−(2,2−(ジヒドロキシエチルアミノカルボニル)エチルベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−(ジヒドロキシエチルアミノカルボニル)エチル−p−トルエンスルホンアミド等が挙げられる。
【0059】
これらのスルホンアミド基を含有するジオール化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また更に、スルホンアミド基を有せず、イソシアナートと反応しない他の置換基を有していてもよいジオール化合物をスルホンアミド基を有するジオール化合物と併用することもできる。
このようなジオール化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−1,4−ジオール、2,2,4−トリメチル−l,3−ペンタンジオール、1,4−ビス−β−ヒドロキシエトキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールFのプロピレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体、ヒドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、p−キシリレングリコール、ジヒドロキシエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,4−トリレンジカルバメート、2,4−トリレン−ビス(2−ヒドロキシエチルカルバミド)、ビス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリレンジカルバメート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、酒石酸等が挙げられる。
【0060】
本発明に使用可能なポリウレタン樹脂は上記ジイソシアナート化合物及びジオール化合物を非プロトン性溶媒中、それぞれの反応性に応じた活性の公知な触媒を添加し、加熱することにより合成される。使用するジイソシアナート及びジオール化合物のモル比は好ましくは0.8:1〜1.2:1、より好ましくは0.85:1.1〜1.1:1であり、ポリマー末端にイソシアネート基が残存した場合、この末端をアルコール類又はアミン類等で処理することにより、最終的にイソシアナート基が残存しないポリウレタン樹脂が合成される。
【0061】
本発明に使用可能なウレタン樹脂の重量平均分子量は2,000以上が好ましく、より好ましくは5,000〜30万である。また、数平均分子量は1,000以上が好ましく、より好ましくは2,000〜25万の範囲である。また多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好ましく、より好ましくは1.1〜10の範囲である。
【0062】
また、本発明に使用可能なバインダー中には、未反応の単量体が含まれていてもよい。この場合、単量体のバインダー中に占める割合は15重量%以下が望ましい。
以上挙げたアルカリ可溶性高分子は単独でも用いることができるが、1種以上混合することも好ましい。中でもノボラック樹脂と他に挙げたバインダーを混合して用いることが好ましい。
【0063】
本発明において、光を吸収し熱を発生する物質としては種々の顔料もしくは染料を用いる事ができる。
顔料としては、市販の顔料およびカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
【0064】
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。
【0065】
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方法には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
【0066】
顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲にあることがさらに好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満のときは分散物の感光層塗布液中での安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると感光層の均一性の点で好ましくない。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0067】
染料としては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン染料などの染料が挙げられる。
本発明において、これらの顔料、もしくは染料のうち赤外光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしくは近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
【0068】
そのような赤外光、もしくは近赤外光を吸収する顔料としてはカーボンブラックが好適に用いられる。また、赤外光、もしくは近赤外光を吸収する染料としては例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、 特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0069】
また、染料として米国特許第5,156,938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許第3,881,924号記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−13514号、同5−19702号公報に開示されているピリリウム化合物、エポリン社製Epolight III−178、Epolight III−130、Epolight III−125等は特に好ましく用いられる。
【0070】
また、染料として特に好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
これらの顔料もしくは染料は、印刷版材料全固形分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは3.1〜10重量%の割合で印刷版材料中に添加することができる。顔料もしくは染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると感光層の均一性が失われ、記録層の耐久性が悪くなる。
これらの染料もしくは顔料は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。別の層とする場合、本発明の熱分解性でありかつ分解しない状態では該結着剤の溶解性を実質的に低下させる物質を含む層に隣接する層へ添加するのが望ましい。また、染料もしくは顔料と結着樹脂は同一の層が好ましいが、別の層でも構わない。
【0071】
本発明のポジ型感光性組成物には更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。例えばオニウム塩、o−キノンジアジド化合物、芳香族スルホン化合物、芳香族スルホン酸エステル化合物等の熱分解性であり、分解しない状態ではアルカリ水可溶性高分子化合物の溶解性を実質的に低下させる物質を併用することは、画像部の現像液への溶解阻止性の向上を図る点では、好ましい。
オニウム塩としてはジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等を挙げる事ができる。
【0072】
本発明において用いられるオニウム塩として、好適なものとしては、例えば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387(1974) 、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 423(1980) 、特開平5−158230号公報に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号、特開平3-140140号の明細書に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31 (1988)、欧州特許第104,143 号、米国特許第339,049 号、同第410,201 号、特開平2-150848号、特開平2-296514号に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73 (1985)、J. V. Crivello et al. J. Org. Chem., 43, 3055 (1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789 (1984) 、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279 (1985) 、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5) ,1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877 (1979) 、欧州特許第370,693 号、同233,567 号、同297,443 号、同297,442 号、米国特許第4,933,377 号、同3,902,114 号、同410,201 号、同339,049 号、同4,760,013 号、同4,734,444 号、同2,833,827 号、独国特許第2,904,626 号、同3,604,580 号、同3,604,581 号に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307 (1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047 (1979) に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct (1988)に記載のアルソニウム塩等があげられる。
【0073】
本発明において、ジアゾニウム塩が特に好ましい。また、特に好適なジアゾニウム塩としては特開平5−158230号公報記載のものがあげられる。
好適なキノンジアジド類としてはo−キノンジアジド化合物を挙げることができる。
本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物は、少なくとも1個のo−キノンジアジド基を有する化合物で、熱分解によりアルカリ可溶性を増すものであり、種々の構造の化合物を用いることができる。つまり、o−キノンジアジドは熱分解により結着剤の溶解抑制能を失うことと、o−キノンジアジド自身がアルカリ可溶性の物質に変化することの両方の効果により感材系の溶解性を助ける。本発明に用いられるo−キノンジアジド化合物としては、例えば、J.コーサー著「ライト−センシティブ・システムズ」(John Wiley & Sons. Inc.)第339〜352頁に記載の化合物が使用できるが、特に種々の芳香族ポリヒドロキシ化合物あるいは芳香族アミノ化合物と反応させたo−キノンジアジドのスルホン酸エステルまたはスルホン酸アミドが好適である。また、特公昭43−28403 号公報に記載されているようなベンゾキノン(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル、米国特許第3,046,120 号および同第3,188,210 号に記載されているベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスルホン酸クロライドまたはナフトキノン−(1,2)−ジアジド−5−スルホン酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステルも好適に使用される。
【0074】
さらにナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとフェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはクレゾール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、ナフトキノン−(1,2)−ジアジド−4−スルホン酸クロライドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステルも同様に好適に使用される。その他の有用なo−キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告され知られている。例えば特開昭47−5303号、特開昭48−63802 号、特開昭48−63803 号、特開昭48−96575 号、特開昭49−38701 号、特開昭48−13354 号、特公昭41−11222 号、特公昭45−9610号、特公昭49−17481 号、米国特許第2,797,213 号、同第3,454,400 号、同第3,544,323 号、同第3,573,917 号、同第3,674,495 号、同第3,785,825 号、英国特許第1,227,602 号、同第1,251,345 号、同第1,267,005 号、同第1,329,888 号、同第1,330,932 号、ドイツ特許第854,890 号などの各明細書中に記載されているものをあげることができる。
【0075】
o−キノンジアジド化合物の添加量は好ましくは印刷版材料全固形分に対し、1〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%の範囲である。これらの化合物は単一で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
【0076】
オニウム塩の対イオンとしては、四フッ化ホウ酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができる。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適である。
【0077】
o−キノンジアジド化合物以外の添加剤の添加量は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。
本発明の添加剤と結着剤は、同一層へ含有させることが好ましい。
【0078】
更に感度を向上させる目的で、環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類を併用することもできる。環状酸無水物としては、米国特許第4,115,128号明細書に記載されている無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸等が使用できる。フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4,4′,4″−トリヒドロキシトリフェニルメタン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−テトラメチルトリフェニルメタン等が挙げられる。更に、有機酸類としては、特開昭60−88942号、特開平2−96755号公報等に記載されている、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン酸類、リン酸エステル類及びカルボン酸類等があり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸等が挙げられる。
【0079】
上記の環状酸無水物、フェノール類及び有機酸類の画像記録材料中に占める割合は、0.05〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%、最も好ましくは0.1〜10重量%である。
また、本発明における画像記録材料中には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号公報や特開平3−208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号公報、特開平4−13149号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。
【0080】
非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
両面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられる。
上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の画像記録材料中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明における画像記録材料中には、露光による加熱後直ちに可視像を得るための焼き出し剤や、画像着色剤としての染料や顔料を加えることができる。
【0081】
焼き出し剤としては、露光による加熱によって酸を放出する化合物(光酸放出剤)と塩を形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることができる。具体的には、特開昭50−36209号、同53−8128号の各公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや、特開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61−143748号、同61−151644号及び同63−58440号の各公報に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料の組合せを挙げることができる。かかるトリハロメチル化合物としては、オキサゾール系化合物とトリアジン系化合物とがあり、どちらも経時安定性に優れ、明瞭な焼き出し画像を与える。
【0082】
画像の着色剤としては、前述の塩形成性有機染料以外に他の染料を用いることができる。好適な染料としては、塩形成性有機染料の他に、油溶性染料と塩基性染料を挙げることができる。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。また、特開昭62−293247号公報に記載されている染料は画像の着色剤として特に好ましい。これらの染料は、画像記録材料全固形分に対し、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜3重量%の割合で画像記録材料中に添加することができる。
【0083】
更に本発明の画像記録材料中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。
本発明の画像記録材料は、通常上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより製造することができる。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。
【0084】
これらの溶媒は単独で又は混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、感光性印刷版についていえば一般的に0.5〜5.0g/m2 が好ましい。塗布方法としては、種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
本発明における記録層中には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。添加量は、好ましくは全画像記録材料の0.01〜1重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0085】
本発明に使用される支持体は、寸度的に安定な板状物である。かかる支持体としては、例えば、紙、プラスチックス(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、アルミニウム(アルミニウム合金も合む)、亜鉛、鉄、銅等の金属板等が用いられるが、アルミニウム板等の金属板が効果の点から好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネート又は蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等がある。合金中の異元素の含有量はl0重量%以下である。本発明に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有してもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板としては、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材を適宜利用することができる。本発明に用いられるアルミニウム板の厚みは、およそ0.lmm〜0.6mmである。
【0086】
支持体としてアルミニウム板を使用する場合には、アルミニウム板とこの上に塗布される層との接着性を高めるために、アルミニウム板を粗面化する。アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するための例えば、界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
アルミニウム板の粗面化方法としては、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法がある。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等と称せられる公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸又は硝酸電解液中で交流又は直流を利用する方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
【0087】
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理及び中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては多孔質酸化皮膜を形成するものならばいかなるものでも使用することができ、一般には硫酸、リン酸、蓚酸、クロム酸又はそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度がl〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲である。
【0088】
陽極酸化皮膜の量は1.0g/m2 以上が好適であるが、より好ましくは2.0〜6.0g/m2 の範囲である。陽極酸化皮膜が1.0g/m2 より少ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなっで、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に好適に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、第3,181,461号、第3,280,734号及び第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属珪酸塩(例えば、珪酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体が珪酸ナトリウム水溶液中で浸漬処理されるか又は電解処理される。
他に、特公昭36−22063号公報に開示されている弗化ジルコン酸カリウム、並びに米国特許第3,276,868号、第4,153,461号及び第4,689,272号に関示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法等が用いられる。
【0089】
本発明の感光性平版印刷版には感光層を塗設する前に有機下塗層を設けることが非画像部の感光層残りを減らす上で好ましい。かかる有機下塗層に用いられる有機化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸等のアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸及びエチレンジホスホン酸等の有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸及びグリセロリン酸等の有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸及びグリセロホスフィン酸等の有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニン等のアミノ酸類、並びにトリエタノールアミンの塩酸塩等のヒドロキシル基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれる。これらは単独で使用しても、二種以上混合して用いてもよい。
【0090】
さらに下記の一般式(XIII)で示される構造単位を有する有機高分子化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む有機下塗層も好ましい。
【化39】
Figure 0003771694
1 は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、R2 及びR3 はそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、−OR4 、−COOR5 、−CONHR6 、−COR7 若しくは−CNを表すか、又はR2 及びR3 が結合して環を形成してもよく、R4 〜R7 はそれぞれ独立してアルキル基又はアリール基を表し、Xは水素原子、金属原子、NR8 9 1011を表し、R8 〜R11はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基若しくは置換アリール基を表すか、又はR8 及びR9 が結合して環を形成してもよく、mは1〜3の整数を表す。
【0091】
この有機下塗層は次のような方法で設けることができる。即ち、水又はメタノール、エタノール、メチルエチルケトン等の有機溶剤又はそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液をアルミニウム板上に塗布し、塗膜を乾燥させる方法と、水、若しくはメタノール、エタノール若しくはメチルエチルケトン等の有機溶剤又はそれらの混合溶剤に上記の有機化合物を溶解させた溶液に、アルミニウム板を浸漬して上記有機化合物を吸着させた後、このアルミニウム板を水等によって洗浄し、乾燥させる方法である。前者の方法では、上記の有機化合物の0.005〜10重量%の濃度の溶液を種々の方法で塗布できる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布等のいずれの方法を用いてもよい。また、後者の方法では、溶液の濃度は0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜5重量%であり、浸漬温度は20〜90℃、好ましくは25〜50℃であり、浸潰時間は0.1秒〜20分、好ましくは2秒〜1分である。
これに用いる溶液は、pH1〜12の範囲で使用することができる。pHは、アンモニア、トリエチルアミン、水酸化カリウム等の塩基性物質や、塩酸、リン酸等の酸性物質により調節することができる。また、感光性平版印刷版の調子再現性改良のために黄色染料を溶液に添加することもできる。
【0092】
有機下塗層の乾燥後の被覆量は、2〜200mg/m2 が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。上記の被覆量が2mg/m2 より少ないと十分な耐刷性能が得られない。また、200mg/m2 より大きくても同様である。
支持体の裏面には、必要に応じてバックコートが設けられる。かかるバックコートとしては、特開平5−45885号公報記載の有機高分子化合物及び特開平6−35174号公報記載の有機又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。
これらの被覆層のうち、Si(OCH3 4 、Si(OC2 5 4 、Si(OC3 7 4 、Si(OC4 9 4 等の珪素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆層が耐現像液性に優れているため、特に好ましい。
【0093】
像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線等がある。またg線、i線、Deep−UV光、高密度エネルギービーム(レーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー等が挙げられる。
本発明においては、近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザ、半導体レーザが特に好ましい。
【0094】
次に本発明において用いられる現像液について説明する。なお、本明細書中において、特にことわりのない限り、現像液は現像開始液(狭義の現像液)と現像補充液とを意味する。
本発明の感光性平版印刷版の現像液として好ましいものは、実質的に有機溶剤を含まないアルカリ性の水溶液である。具体的には、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第3リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、第2リン酸アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア水などのような水溶液が適当である。更に好ましくは、(a)非還元糖から選ばれる少なくとも一種の糖類、及び(b)少なくとも一種の塩基を含有し、pHが9.0〜13.5の範囲にある現像液である。
【0095】
本発明において好適に用いられる現像液である非還元糖について説明すると、非還元糖とは、有利のアルデヒド基やケトン基を持たず、還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体及び糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類され、何れも本発明に好適に用いられる。トレハロース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体等が挙げられる。また糖アルコールとしては、D,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズシリット及びアロズルシット等が挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチトール及びオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水あめ)が好適に用いられる。これらの中で特に好ましい非還元糖は糖アルコールとサッカロースであり、特にD−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価格であることから好ましい。
これらの非還元糖は、単独で又は二種以上を組み合わせて使用でき、それらの現像液中に占める割合は0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜20重量%である。この割合が0.1重量%未満だと十分な緩衝作用が得られず、また30重量%を越えると、高濃縮化し難く、また原価が高くなる。
尚、還元糖を塩基と組み合わせて使用した場合、経時的に褐色に変色し、pHも徐々に下がり、よって現像性が低下するという問題点がある。
【0096】
非還元糖に組み合わせる塩基としては従来より知られているアルカリ剤が使用できる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、燐酸三アンモニウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二カリウム、燐酸二アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、棚酸ナトリウム、棚酸カリウム、棚酸アンモニウム等の無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン等の有機アルカリ剤も用いられる。
これらのアルカリ剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。これらの中で好ましいのは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。その理由は、非還元糖に対するこれらの量を調整することにより広いpH領域でpH調整が可能となるためである。また、燐酸三ナトリウム、燐酸三カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等もそれ自身に緩衝作用があるので好ましい。
これらのアルカリ剤は現像液のpHを9.0〜13.5の範囲になるように添加され、その添加量は所望のpH、非還元糖の種類と添加量によって決められるが、より好ましいpH範囲はl0.0〜13.2である。
【0097】
現像液には更に、糖類以外の弱酸と強塩基からなるアルカリ性緩衝液が併用できる。かかる緩衝液として用いられる弱酸としては、解離定数(pKa)が10.0〜13.2のものが好ましい。このような弱酸は、Pergamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANlC ACIDS IN AQUEOUS SOLUTION等に記載されているものから選ばれ、例えば、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール−1(pKa 12.74)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)等のアルコール類、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.05)等のアルデヒド類、サリチル酸(同l3.0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロール(同11.34)、o−クレゾール(同10.33)、レゾルシノール(同11.27)、P−クレゾール(同10.27)、m−クレゾール(同10.09)等のフェノール性水酸基を有する化合物、2−ブタノンオキシム(同12.45)、アセトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタンジオンジオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.35)等のオキシム類、アデノシン(同12.56)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.1)、キサンチン(同11.9)等の核酸関連物質、他に、ジエチルアミノメチルホスホン酸(同12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジホスホン酸(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸(同11.54)、1.1−エチリデンジホスホン酸1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同12.5)等の弱酸が挙げられる。
【0098】
これらの弱酸の中で好ましいのは、スルホサリチル酸、サリチル酸である。
これらの弱酸に組み合わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムが好適に用いられる。
これらのアルカリ剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いられる。
上記の各種アルカリ剤は濃度及び組み合わせによりpHを好ましい範囲内に調整して使用される。
現像液には、現像性の促進や現像カスの分散及び印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0099】
界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等の非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂防酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無氷マレイン酸共重合体の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合体の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等のアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体等のカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類等の両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン等のポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含される。
【0100】
更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤である。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等のアニオン型;パーフルオロアルキルベタイン等の両性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン型;パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基及び親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基及び親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基含有ウレタン等の非イオン型が挙げられる。
上記の界面括性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲で添加される。
【0101】
現像液には、種々の現像安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特開平6−282079号公報記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩及びジフェニルヨードニウムクロライド等のヨードニウム塩が好ましい例として挙げられる。
更には、特開昭50−51324号公報記載のアニオン界面活性剤又は両性界面活性剤、また特開昭55−95946号公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載されている水溶性の両性高分子電解質がある。
更に、特開昭59−84241号公報のアルキレングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特開昭60−ll1246号公報記載のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61−215554号公報記載の重量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特開昭63−175858号公報のカチオン性基を有する含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公報の酸又はアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポリアルキレン化合物等が挙げられる。
【0102】
本発明の現像液は実質的に有機溶剤を含まないものであるが、必要により有機溶剤が加えられる。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約10重量%以下のものが適しており、好ましくは5重量%以下のものから選ばれる。例えば、l−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキンベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミン及びN−フェニルジエタノールアミン等を挙げることができる。有機溶剤の含有量は使用液の総重量に対して0.1〜5重量%である。その使用量は界面活性剤の使用量と密接な関係があり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活性剤の量を増加させることが好ましい。これは界面活性剤の量が少なく、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が完全に溶解せず、従って、良好な現像性の確保が期待できなくなるからである。
【0103】
現像液には更に還元剤を加えることができる。これは印刷版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型画像記録材料を現像する際に有効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾルシン等のフェノール化合物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジン等のアミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸及び亜ジチオン酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができる。これらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。これらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、0.05〜5重量%の範囲で含有される。
【0104】
現像液には更に有機カルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸等があり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。
芳香族カルボン酸としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等にカルボキシル基が置換された化合物、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸等があるが、ヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。
【0105】
上記脂肪族及び芳香族カルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩又はアンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はないが、0.1重量%より低いと効果が十分でなく、また10重量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばかりか、別の添加剤を併用する時にその溶解を妨げることがある。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して0.1〜10重量%であり、より好ましくは0.5〜4重量%である。
現像液には、更に必要に応じて、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤及び硬水軟化剤等を含有させることもできる。硬水軟化剤としては、例えば、ポリ燐酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩;エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸及び1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸等のアミノポリカルボン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)及び1−ヒドロキシエタン−l,1−ジホスホン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩を挙げることができる。
【0106】
このような硬水軟化剤はそのキレート化力と使用される硬水の硬度及び硬水の量によって最適値が変化するが、一般的な使用量は、使用時の現像液に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲である。使用量が0.01重量%より少ないと所期の目的が十分に達成されず、0.5重量%より多い場合は、色抜け等、画像部への悪影響がでてくる。
現像液の残余の成分は水である。現像液は、使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈することが運搬上有利である。この場合の濃縮度は、各成分が分離や析出を起こさない程度が適当である。
本発明の画像記録材料の現像液としてはまた、特開平6−282079号公報記載の現像液も使用できる。これは、SiO2 /M2 O(Mはアルカリ金属を示す)のモル比が0.5〜2.0の珪酸アルカリ金属塩と、水酸基を4以上有する糖アルコールに5モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物を含有する現像液である。糖アルコールは糖のアルデヒド基及びケトン基を還元してそれぞれ第一、第二アルコール基としたものに相当する多価アルコールである。糖アルコールの具体的な例としては、D,L−トレイット、エリトリット、D,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズルシット、アロズルシット等であり、更に糖アルコールを縮合したジ、トリ、テトラ、ペンタ及びヘキサグリセリン等も挙げられる。上記水溶性エチレンオキシド付加化合物は上記糖アルコール1モルに対し5モル以上のエチレンオキシドを付加することにより得られる。さらにエチレンオキソド付加化合物には必要に応じてプロピレンオキシドを溶解性が許容できる範囲でブロック共重合させてもよい。これらのエチレンオキシド付加化合物は単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの水溶性エチレンオキシド付加化合物の添加量は現像液(使用液)に対して0.001〜5重量%が適しており、より好ましくは0.001〜2重量%である。
【0107】
この現像液にはさらに、現像性の促進や現像カスの分散及び印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて、前述の種々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。
かかる組成の現像液で現像処理された画像記録材料は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本発明の画像記録材料の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
近年、製版・印刷業界では製版作業の合理化及び標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処理部からなり、印刷版を搬送する装置、各処理液槽及びスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロール等によって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。
また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
【0108】
本発明の画像記録材料を感光性平版印刷版として使用する場合について説明する。画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に不必要な画像部(例えば、原画フィルムのフィルムエッジ跡等)がある場合には、その不必要な画像部の消去が行なわれる。このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行なう方法が好ましいが、特開平59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。
以上のようにして得られた平版印刷版は所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版としたい場合にはバーニング処理が施される。
平版印刷版をバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭62−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。
【0109】
その方法としては、スポンジや脱脂綿を用いて該整面液を平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布等が適用される。また、塗布した後でスキージ又はスキージローラーで、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果を与える。
整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m2 (乾燥重量)が適当である。
整面液が塗布された平版印刷版は必要であれば乾燥された後、バーニングプロセッサー(例えば、富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:BP−1300)等で高温に加熱される。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引き等の従来より行なわれている処理を施こすことができるが水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合にはガム引き等のいわゆる不感脂化処理を省略することができる。
このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0110】
【実施例】
以下、本発明を実施例に従って説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
合成例1(高分子化合物1)
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた500ml三ツ口フラスコにメタクリル酸31.0g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴をとり去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。
この反応混合物に、p−アミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られた固体を乾燥することによりN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドの白色固体が得られた(収量46.9g)。
【0111】
次に攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三ツ口フラスコに、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g(0.0192モル)、メタクリル酸エチル2.94g(0.0258モル)、アクリロニトリル0.80g(0.015モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物にV−65(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド4.61g、メタクリル酸エチル2.94g、アクリロニトリル0.80g、N,N−ジメチルアセトアミド及びV−65 0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこの高分子化合物の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ53,000であった。
【0112】
合成例2(高分子化合物2)
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた500ml三ツ口フラスコにアクリル酸25.9g(0.36モル)、クロロギ酸エチル39.1g(0.36モル)及びアセトニトリル200mlを入れ、氷水浴で冷却しながら混合物を攪拌した。この混合物にトリエチルアミン36.4g(0.36モル)を約1時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後、氷水浴をとり去り、室温下で30分間混合物を攪拌した。
この反応混合物に、p−アミノベンゼンスルホンアミド51.7g(0.30モル)を加え、油浴にて70℃に温めながら混合物を1時間攪拌した。反応終了後、この混合物を水1リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分間得られた混合物を攪拌した。この混合物をろ過して析出物を取り出し、これを水500mlでスラリーにした後、このスラリーをろ過し、得られた固体を乾燥することによりN−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミドの白色固体が得られた(収量42.3g)。
【0113】
次に攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三ツ口フラスコに、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド5.08g(0.0224モル)、メタクリル酸メチル1.96g(0.020モル)、アクリロニトリル0.96g(0.018モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物にV−65(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド5.08g、メタクリル酸メチル1.96g、アクリロニトリル0.96g、N,N−ジメチルアセトアミド及びV−65 0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこの高分子化合物の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ47,000であった。
【0114】
合成例3(高分子化合物3)
攪拌機、冷却管及び滴下ロートを備えた20ml三ツ口フラスコに、N−(p−トルエンスルホニル)−メタクリルアミド8.6g(0.036モル)、メタクリル酸メチル1.20g(0.012モル)、アクリロニトリル0.64g(0.012モル)及びN,N−ジメチルアセトアミド20gを入れ、湯水浴により65℃に加熱しながら混合物を攪拌した。この混合物にV−65(和光純薬(株)製)0.15gを加え65℃に保ちながら窒素気流下2時間混合物を攪拌した。この反応混合物にさらにN−(p−トルエンスルホニル)−メタクリルアミド8.6g、メタクリル酸メチル1.20g、アクリロニトリル0.64g、N,N−ジメチルアセトアミド20g及びV−65 0.15gの混合物を2時間かけて滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で2時間得られた混合物を攪拌した。反応終了後メタノール40gを混合物に加え、冷却し、得られた混合物を水2リットルにこの水を攪拌しながら投入し、30分混合物を攪拌した後、析出物をろ過により取り出し、乾燥することにより15gの白色固体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによりこの高分子化合物の重量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ55,000であった。
【0115】
(実施例1〜5)
厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレンで洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミス−水懸濁液を用いこの表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに20%硝酸に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2 であった。次にこの板を7%硫酸を電解液として電流密度15A/dm2 で3g/m2 の直流陽極酸化被膜を設けた後、水洗し、乾燥し、基板Aを得た。
基板Aに下記下塗り液を塗布し、塗膜を90℃で1分乾燥し基板Bを得た。乾燥後の塗膜の塗布量は10mg/m2 であった。
下塗り液
β−アラニン 0.5g
メタノール 95g
水 5g
基板Aを珪酸ナトリウム2.5重量%水溶液で30℃で10秒処理し、下記下塗り液を塗布し、塗膜を80℃で15秒間乾燥し基板Cを得た。乾燥後の塗膜の被覆量は15mg/m2 であった。
下塗り液
分子量2.8万の下記共重合体 0.3g
メタノール 100g
水 1g
こうして得られた基板Bに以下の感光液1〜4を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版B1〜4を得た。
【化40】
Figure 0003771694
【0116】
感光液1
Figure 0003771694
【化41】
Figure 0003771694
【0117】
【化42】
Figure 0003771694
【0118】
感光液2
Figure 0003771694
【0119】
【化43】
Figure 0003771694
【0120】
【化44】
Figure 0003771694
【0121】
感光液3
Figure 0003771694
【0122】
【化45】
Figure 0003771694
【0123】
【化46】
Figure 0003771694
【0127】
(比較例1)および(比較例2)
基板Bに以下の感光液5及び6を塗布量が1.8g/m2 になるよう塗布し、平版印刷版B5及びB6を得た。
感光液5
Figure 0003771694
【0128】
感光液6
Figure 0003771694
【0129】
得られた本発明の平版印刷版B−1〜B−及び比較例の平版印刷版B−5およびB−6を出力500mW、波長830nm、ビーム径17μm(l/e2 )の半導体レーザーを用いて主走査速度5m/秒にて露光した後、富士写真フイルム(株)製現像液DP−4及びリンス液FR−3(1:7で希釈したもの)を仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサー900VRを用いて現像した。その際、DP−4は1:8で希釈したものと1:12で希釈したものの二水準を使用し、それぞれの現像液にて画像形成に要する露光量を測定し、その差(現像ラチチュード)を記録した。表に示した数値が小さい程現像ラチチュードが良好であり、20mJ/cm2 以下であれば、実用可能なレベルである。
【0130】
【表1】
Figure 0003771694
【0131】
表1からスルホン化合物を用いた平版印刷版B−1〜B−では、B−5およびB−6と比べ、現像ラチチュードが優れており、実用可能なレベルであることがわかる。
(実施例4〜6、比較例3〜4)
基板Bを基板Cに変えた他は、実施例1〜及び比較例1〜2と同様にして平版印刷版C−1〜C−3、C−5及びC−6を得た。
得られた本発明の平版印刷版C−1〜C−及び比較例の平版印刷版C−5及びC−6を出力500mW、波長830nm、ビーム径17μm(l/e2 )の半導体レーザーを用いて主走査速度5m/秒にて露光した後、下記組成の希釈率の異なる二種類の現像液(現像液1、現像液2)及びリンス液FR−3(1:7で希釈したもの)を仕込んだ富士写真フイルム(株)製PSプロセッサー900VRを用いて現像した。その際、それぞの現像液にて画像形成に要する露光量を測定し、その差(現像ラチチュード)を記録した。
【0132】
Figure 0003771694
【0133】
【表2】
Figure 0003771694
【0134】
表2からスルホン化合物を用いた平版印刷版C−1〜C−では、比較例の印刷版C−5およびC−6と比べ、現像ラチチュードが優れていることがわかる。
【0135】
【本発明の効果】
本発明は、従来の処理装置や印刷装置をそのまま利用でき、コンピュータ等のディジタルデータから直接製版可能で、かつ現像ラチチュードの広い画像記録材料を提供することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも、ノボラック樹脂と、光を吸収し熱を発生する物質を含有する赤外線レーザー用ポジ型感光性組成物において、下記式で示される化合物(II)を含むことを特徴とする前記感光性組成物。
    Figure 0003771694
    式中、R1 及びR2 は同一でも異なってもよく、置換又は無置換のアリール基を表す。
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