JP3771447B2 - ダイビング用ジャケット - Google Patents

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    • B63C11/00Equipment for dwelling or working underwater; Means for searching for underwater objects
    • B63C11/02Divers' equipment
    • B63C11/04Resilient suits
    • B63C11/08Control of air pressure within suit, e.g. for controlling buoyancy ; Buoyancy compensator vests, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D13/00Professional, industrial or sporting protective garments, e.g. surgeons' gowns or garments protecting against blows or punches
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、浮力調整機能を有するダイビング用ジャケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のダイビング用ジャケットである特開平5−112291号公報に開示の潜水用浮力調整器は、着用者の背面を覆う浮力調整袋にショルダーベルトとウエストベルトとが取り付けられている。ショルダーベルトは、浮力調整袋の肩部から下方へ延びてウエストベルトに取り付けられ、中間部分に長さを調節するためのバックルを有する。ウエストベルトは、着用者の腹部両サイドのそれぞれに位置して胴周り方向へ延びる一対のベルト部材を有し、これらベルト部材は、その一端部が浮力調整袋の背部に位置するバックプレートに複数のボルトを介して取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知浮力調整器のウエストベルトは、それを形成しているベルト部材に使用されたボルトの締め付け位置の選択によってバックプレートにおける上下方向の位置を調整することができるが、その調整には複数のボルトを締めたり、緩めたりするという手間がかかる。
【0004】
この発明は、このようなダイビング用ジャケットの改良に係り、ジャケットの上下方向におけるウエストベルトの位置の調節を容易にすることを課題にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題解決のために、この発明が対象とするのは、浮力調整用エアを導入可能なジャケットと、前記エア供給用シリンダを固定可能に形成され前記ジャケットの背部内面に取り付けられて前記ジャケットの上下方向ヘ延びるバックプレートと、前記ジャケットの肩部から下方ヘ延びる長さ調節可能なショルダーベルトと、前記ジャケットの胴周り方向ヘ延びる長さ調節可能なウエストベルトとを有するダイビング用ジャケットである。
【0006】
かかるダイビング用ジャケットにおいて、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記ウエストベルトは、前記ダイビング用ジャケット着用者の腹部両サイドそれぞれに位置して胴周り方向ヘ延びる一対のベルト部材を有する。前記ベルト部材は、前記胴周り方向前方で互いに離脱可能に連結する前端部と、前記前端部の反対端部である後端部とを有し、前記後端部が該後端部と前記バックプレートとの間に介在する連結板の前記胴周り方向前方部分に固定されている。
【0007】
前記連結板は、前記胴周り方向の後方部分が前記バックプレート両側部の一方に前記胴周り方向からスライドして離脱可能に嵌合するように、前記連結板の後方部分に複数条の蟻ほぞと複数条の蟻溝とのいずれかが該連結板の上下方向に互いに平行した状態で形成されるとともに、前記バックプレート側部には前記連結板に形成される前記蟻ほぞまたは蟻溝の相手方となる前記連結板よりも条数の多い蟻溝または蟻ほぞが形成される。前記連結板およびバックプレートには、互いに嵌合した前記蟻ほぞと蟻溝との離脱を一時的に阻止することが可能なストッパー手段が形成されている。
【0008】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照して、この発明に係るダイビング用ジャケットの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0009】
図1,2は、ダイビング用ジャケット1の部分破断正面図と背面斜視図とであって、ジャケット1に取り付けられたエアシリンダ5が仮想線で示されている。
【0010】
ジャケット1は、浮力調整用エアを導入可能なもので、それぞれが長さ調節可能に作られたショルダーベルト6とウエストベルト7とを有し、背部にはエアシリンダ5に巻き付けるためのシリンダバンド2を有する。シリンダバンド2は、ジャケット1の背部において外側から内側へ入り、再び外側へ出るように延びており、バックル14を介して両端部が長さ調節可能に連結されている。ジャケット1は、背部内側に上下方向ヘ延びるバックプレート22を有し、外側に同じように上下方向ヘ延びる一対の板部材23を有する。板部材23は、ジャケット1を挟むように、ボルト26によって、バックプレート22の側縁部に取り付けられている。エアシリンダ5は、一対の板部材23の間に位置させ、バンド2を締めることによってバックプレート22に対して固定される。エアシリンダ5の頂部にはファーストステージ8が取り付けられ、ファーストステージ8から延びるレギュレータホース9がセカンドステージ11にまで延びている。セカンドステージ11からはインフレーションホース12がジャケット1の背部へ延びており、ジャケット1へエアを導入することができる。セカンドステージ11には、マウスピース13が取り付けられている。
【0011】
バックプレート22は、硬質プラスチック材料等によって使用上実質的に変形することがないように作られ、その内面に重ねられたクッションパッド4を介してジャケット1着用者の背中に当接する。バックプレート22の下端部分両側には、ジャケット1の胴周り方向ヘ延びる一対の連結板31が取り付けられている。
【0012】
ウエストベルト7は、ジャケット1着用者の腹部右サイドにあって胴周り方向ヘ延びる可撓性で変形容易な第1ベルト部材32と、腹部左サイドにあって胴周り方向ヘ延びる可撓性で変形容易な第2ベルト部材33とを有し、これら両部材32,33の胴周り方向前端部45には、互いに離脱可能に嵌合する雌雄一対のファスナ30a,30bと商品名マジックテープで知られる互いに離脱可能に止着する一対の面状ファスナ30c,30dとが取り付けられている。また、これら両部材32,33の胴周り方向後端部46は、連結板31を介してバックプレート22に取り付けられている。
【0013】
ショルダーベルト6は、その上端部35がボルト35aを介してバックプレート22の上端部に取り付けられ、ジャケット1の肩部から下方ヘのびる下端部34が連結板31の上方部分に取り付けられている。上端部35と下端部34とは、ベルト6の長さを調節可能な雌雄一対のファスナ40a,40bを介して互いに離脱可能に連結している。下端部34は、その中間に位置するD−リング45を介して上下に二分され、そのD−リング45からはジャケット1の前身頃61を内側から支える長さ調節可能な支持ベルト62が延びている。
【0014】
図3は、ジャケット1内面の要部を示す図面である。但し、このジャケット1では、シリンダーバンド2とクッションパッド4とが外されている。バックプレート22は、その上方部分にシリンダーバンド2を挿通するための上下に長い複数の透孔36を有し、下方部分の両側に連結板31が取り付けられている。連結板31は、胴周り方向の後方部分37においてバックプレート22に固定され、前方部分38には胴周り方向ヘ延びる第1ベルト部材32または第2ベルト部材33を取り付けるための上下に長い互いに平行な第1挿通孔41と第2挿通孔42とに加え、ショルダーベルト6の下端部34を取り付けるための、互いに異なる角度で傾斜した第3挿通孔43と第4挿通孔44とが形成されている。連結板31の胴周り方向中間部分39では、後方部分37と前方部分38とが胴周り方向と、これに直交する上下方向とに実質的に伸張することのない織布やプラスチックシート等の可撓性シート39aによってつながれている。かかる連結板31はベルト部材32のように容易に変形することがないようにABSやポリプロピレン、ナイロン樹脂、硬質合成ゴム等の硬質材料で形成された板状のものであるが、この中間部分39においては連結板31の前方部分38と後方部分37とがジャケット1着用者の胴周りの大きさに応じてその胴周り内方および外方へ向かって容易に屈曲する。中間部分39が織布によって形成される場合には、その織布を糸68による縫合によって連結板31の前方部分38と後方部分37とに取り付けることができる。可撓性シート39aは、溶着や機械的な手段によって後方部分37や前方部分38に取り付けることもできる。第1、2ベルト部材32,33は、それらの後端部46を胴周り内側から連結板31の第2挿通孔42に挿通した後に胴周り前方へ向かって折り返し、さらに第1挿通孔41へ通すことによって、それぞれの連結板31に対して長さ調節可能に固定される。ショルダーベルト6は、その下端部34にベルト6の幅よりも大きな長径を有する長円形のストッパー部材47を有し、このストッパー部材47をその長径方向から連結板31の第3挿通孔43または第4挿通孔44に挿入することで、連結板31に対して抜けることがないように取り付けられる。第3挿通孔43と第4挿通孔44とは、ジャケット1着用者の身体の大きさに対応するように選択される。
【0015】
図4は、図3のIV−IV線矢視図である。連結板31は、上下方向において互いに平行に並ぶ二条の蟻ほぞ51を有し、バックプレート22は、この蟻ほぞ51が胴周り方向前方からスライドして離脱可能に嵌合する4条の蟻溝52を有する。蟻溝52もまた上下方向において互いに平行に並んでいる。
【0016】
図5は、図3のV−V線矢視図である。連結板31は、図の上下方向へ弾性的に変形可能なストッパープレート部53を有し、バックプレート22は、凹部54を有する。プレート部53は、その先端部分56が凹部54に納まり、連結板31がバックプレート22から離脱するように矢印57(図3を併せて参照)で示される胴周り方向前方ヘ動こうとすると、先端部分56が凹部54の側壁部58に衝接して、その離脱を防止する。ただし、ドライバー等の工具を使用して、凹部54の側壁部58を乗り越えることができるようにプレート部53を弾性的に変形させれば、連結板31はバックプレート22から離脱可能になる。
【0017】
図6は、バックプレート22と、バックプレート22から離脱している連結板31との平面図である。バックプレート22に形成された蟻溝52は、上下方向へ等間隔で並び、蟻溝52と52との間に凹部54が形成されている。バックプレート22の側縁近傍には、蟻溝52につながる幅広い案内溝59が形成されている。連結板31の後方部分37に形成された2条の蟻ほぞ51は、胴周り前方から後方へ向かう矢印61方向から、ジャケット1の2条の蟻溝52へ挿入される。図示例の連結板31において、上下に離間した2条の蟻ほぞ51は、一つおきに選択された2条の蟻溝52に対して挿入できるように配置されている。蟻ほぞ51を蟻溝52へ挿入するときには、連結板31のストッパープレート56が、バックプレート22における凹部54の側壁部58に胴周り方向前方から接触して、これを乗り越えるように弾性変形した後に凹部54に納まる。かような連結板31と、それに取り付けられたベルト部材32とは、蟻溝52の選択によって、ジャケット1における上下方向の位置を調整することができる。
【0018】
このように形成されたジャケット1では、硬質材料からなり、ヒンジ部39においてのみ胴周りの内外方向へ容易に変形する連結板31に対してショルダーベルト6の下端部34を取り付けることによって、ショルダーベルト6の上下両端部34,35は容易に変形することのないバックプレート22と連結板31とによって支えられることになる。このジャケット1を着用した後にショルダーベルト6を強く締めるようにベルト6の長さを調整すると、ベルト6に作用する張力は、その張力の作用する方向において容易に変形することのないバックプレート22と連結板31とに支えられてウエストベルト7に及ばないから、ウエストベルト7は上下へ動くことがない。それゆえ、背負ったエアシリンダ5は、ウエストベルト7を締めてその位置を定めれば、ショルダーベルト6のその後の長さ調整によって上下方向の位置が徒に変化するということがなく、遊泳者の重心が安定する。
【0019】
また、連結板31は、バックプレート22に対して胴周り方向ヘスライドさせるだけで着脱することができるから、ジャケット1の上下方向におけるウエストベルト7の位置調整が容易になる。このようなジャケット1は、例えば不特定多数のダイバーが利用するレンタル用のものとして使用されたときに、その効果が顕著になる。
【0020】
図7,8は、この発明において使用される連結板31の他の一例を示す平面図と、同図のVIII−VIII線矢視図である。この連結板31もまた、ABSやポリプロピレン、ナイロン樹脂、硬質合成ゴム等からなり、平板状の後方部分37と前方部分38とを有し、これら両部分37,38の中間部分39には一条または複数条のU字形の溝62が形成されている。連結板31は、胴周り方向へ伸長したり、上下方向へ変形したりすることはないが、溝62の底部が両部分37,38よりも薄肉に作られているので、図3の中間部分39と同様な作用を有し、両部分37,38が胴周りの内方や外方へ容易に屈曲する。
【0021】
この発明では、実施例と異なり、バックプレート22に蟻ほぞ51を形成し、連結板31に蟻溝52を形成することもできる。このときには、蟻ほぞ51の条数を蟻溝52のそれよりも多くする。
【0022】
【発明の効果】
この発明に係るダイビング用ジャケットは、ベルト部材の後方部分に取りつけた連結板が、ジャケットのバックプレートに対して胴周り方向ヘスライドしながら着脱するように作られ、かつ、バックプレートの上下方向において着脱する位置を選択できるように形成されているから、ジャケット着用者に合わせたベルト部材の位置の調整が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイビング用ジャケットの部分破断正面図。
【図2】ダイビング用ジャケットの背面斜視図。
【図3】ダイビング用ジャケットの要部正面図。
【図4】図3のIV−IV線切断面を示す図。
【図5】図3のV−V線切断面を示す図。
【図6】バックプレートと連結板の平面図。
【図7】連結板の一例を示す平面図。
【図8】図7のVIII−VIII線矢視図。
【符号の説明】
1 ダイビング用ジャケット
6 ショルダーベルト
7 ウエストベルト
22 バックプレート
31 連結板
37 後方部分
38 前方部分
39 ヒンジ部
45 前端部
46 後端部
51 蟻ほぞ
52 蟻溝
53 ストッパー手段(ストッパープレート)
54 ストッパー手段(凹部)

Claims (1)

  1. 浮力調整用エアを導入可能なジャケットと、前記エア供給用シリンダの固定手段を有し前記ジャケットの背部内面に取り付けられて前記ジャケットの上下方向へ延びるバックプレートと、前記ジャケットの肩部から下方ヘ延びるショルダーベルトと、前記ジャケットの胴周り方向ヘ延びるウエストベルトとを有するダイビング用ジャケットにおいて、
    前記ウエストベルトは、前記ダイビング用ジャケット着用者の腹部両サイドそれぞれに位置して胴周り方向ヘ延びる一対のベルト部材を有し、前記ベルト部材が前記胴周り方向前方で互いに離脱可能に連結する前端部と、前記前端部の反対端部である後端部とを有し、前記後端部が該後端部と前記バックプレートとの間に介在する連結板の前記胴周り方向前方部分に固定されており、
    前記連結板は、前記胴周り方向の後方部分が前記バックプレート両側部の一方に前記胴周り方向からスライドして離脱可能に嵌合するように、前記連結板の後方部分に複数条の蟻ほぞと複数条の蟻溝とのいずれかが該連結板の上下方向に互いに平行した状態で形成されるとともに、前記バックプレート側部には前記連結板に形成される前記蟻ほぞまたは蟻溝の相手方となる前記連結板よりも条数の多い蟻溝または蟻ほぞが形成され、
    前記連結板およびバックプレートには、互いに嵌合した前記蟻ほぞと蟻溝との離脱を一時的に阻止することが可能なストッパー手段が形成されていることを特徴とする前記ダイビング用ジャケット。
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