JP2558028B2

JP2558028B2 - 潜水用浮力調整器

Info

Publication number: JP2558028B2
Application number: JP3304125A
Authority: JP
Inventors: 充司郎松岡
Original assignee: Tabata Co Ltd
Current assignee: Tabata Co Ltd
Priority date: 1991-10-23
Filing date: 1991-10-23
Publication date: 1996-11-27
Anticipated expiration: 2011-11-27
Also published as: FR2682928A1; IT1257161B; FR2682928B1; US5363790A; ITTO920847A1; JPH05112291A; ITTO920847A0

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、スクーバダイビング
等の潜水游泳において着用する浮力調整器に関する。

【０００２】

【従来の技術】潜水に使用する浮力調整器（Ｂｕｏｙａ
ｎｃｙＣｏｍｐｅｎｓａｔｏｒ、略してＢＣとも呼ば
れる）は、潜水中の浮力バランスの調整、緊急時におけ
る浮上浮游のための補助手段として周知である。かかる
浮力調整器の例にエア袋として作られたベストにエアシ
リンダを背負うためのハーネスを取り付けたタイプ、お
よびこのベストの肩口部分に長さ調節と着脱とが可能な
ショルダーストラップを採用したタイプがある。図５と
図６とは後者のタイプの浮力調整器の正面と背面とをそ
れぞれ例示する斜視図である。この浮力調整器では、こ
れに接続したインフレーションホース９等を介してエア
シリンダ（図示せず）からの随時の給気、および排気を
行うことができるようにしてある。シリンダはハーネス
１０を介してベスト３に一体的に取り付けてあり、ベス
ト３を着用するとシリンダを背負うことができる。ハー
ネス１０は、シリンダ外形にフィットするように湾曲さ
せたプラスチック成形品や半硬質でフレキシブルな板材
等にシリンダ保持用のバンド７とバックル８とを取り付
けたもので、このハーネス１０がネジ止めや縫製によっ
てベスト３の背中に取り付けてある。ベスト３の胴囲り
にはウエストベルト４が設けてあり、これを締めれば胴
囲り方向を身体にフィットさせることができる。さら
に、ショルダーストラップ６を締めて肩口にフィットさ
せることもできる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このような浮力調整器
はウエストベルトやショルダーストラップの長さ調節に
よって着用者の身体にフィットさせることができるのだ
が、ウエストベルトやショルダーストラップのみでサイ
ズ調整するには限度がある。それゆえ、浮力調整器の製
造に当たっては各種サイズを取り揃えて需要に応じなけ
ればならないから、在庫すべき品種が多くなるという問
題がある。浮力調整器およびその関連用品類はカラフル
になる傾向にあって品種は増える一方であるから、この
問題は深刻である。

【０００４】シリンダは通常１０数ｋｇの重量があり、
これがぐらつかないように背負うにはウエストベルトや
ショルダーストラップをしっかりと締めつけベストを身
体によくフィットさせる必要がある。ベストは一般に２
枚の布地を重ね合わせ、重ね合わせた周囲をシールして
気密性にしてあり、２枚の布地の両方を膨らませること
ができる。しかし、ベストが身体に密着していると身体
側への膨らみには制約を受けて自由に膨らませることが
できず、ベストの内容積に見合う浮力が得られないとい
う問題と、身体を強く圧迫し着用感を損ねるという問題
とがある。

【０００５】また、浮力調整器の主要な部分は一連の縫
製作業で組み付けられるが、殆ど全ての部材を一体に組
み付ける従来の浮力調整器は、組立工程の後半に進むほ
ど中間製品としての浮力調整器がかさばり、縫製作業に
手間取って工程の前半ほどに生産性が上がらないという
問題もある。

【０００６】そこで、この発明は浮力調整器をシリンダ
保持用の保持具と、エア袋を備えた浮力調整袋と、ショ
ルダーストラップと、ウエストベルトとによって構成
し、これらを個々別々に用意するとともに保持具と浮力
調整袋とに、ショルダーストラップと、ウエストベルト
とを着脱可能に取り付けることにより、前記従来技術の
問題を解決することを課題にしている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明は、エアシリン
ダのための保持具と、インフレーションホースが接続可
能なエア袋を備えた浮力調整袋と、前記保持具および浮
力調整袋を着用するためのそれぞれ長さ調節手段を有す
るウエストベルトおよび左右一対のショルダーストラッ
プとを備える潜水用浮力調整器において、前記保持具に
設けた背当ての一側で前記エアシリンダを保持し、その
対向側である背中当接部に、前記浮力調整袋と、前記浮
力調整袋を介して前記ショルダーストラップおよび前記
ウエストベルトとを、これら浮力調整袋、シリンダース
トラップおよびウエストベルトに共通な取付手段によ
り、着脱かつ高さ調節可能に取り付けること、前記保持
具における前記取付手段は、前記背中当接側に設けた縦
方向に延在する蟻溝とこれに摺動自在に嵌合しかつ縦方
向に複数のネジ穴を配置した第１および第２スライド部
材を備えること、前記ショルダーストラップにおける前
記取付手段は、前記ショルダーストラップの一端を接合
し、前記第１スライド部材の前記ネジ穴にネジボルトで
着脱可能に螺着するための第１連結プレートを備えるこ
と、および前記ウエストベルトにおける前記取付手段
は、前記ウエストベルトに摺動自在に係合し、前記第２
スライド部材の前記ネジ穴にネジボルトで着脱可能に螺
着するための第２連結プレートを備えることを特徴とす
る前記浮力調整器に存するものである。

【０００８】

【作用】（１）ショルダーストラップと、ウエストベル
トとは保持具に着脱可能であって、保持具に対し適宜の
高さに取り付けることが可能になる。（２）ショルダーストラップやウエストベルトが保持具
の適宜の高さに取り付け可能であることと、これらスト
ラップとベルトの長さ調節が可能であることにより、一
つの浮力調整器が広範囲のサイズで着用可能になる。浮
力調整袋は、別体であってかかる広範囲なサイズでの着
用の障害になることがない。（３）浮力調整袋は、ストラップやベルトによって拘束
されることが殆どないから、速やかに膨らんで、浮力調
整袋の容量に見合う大きな浮力が得られるとともに身体
への圧迫感が少ない。（４）ウエストベルトが長手方向に２分してあることに
よって、長さの余分な部分を腹部側と背部側とに分けて
このベルトを着用することができる。（５）保持具、浮力調整袋、ショルダーストラップ、お
よびウエストベルトを互いに着脱可能にしてあるからそ
れぞれを個別の部材として製造すれば浮力調整器が完成
する。

【０００９】

【実施例】この発明の詳細を添付の図に基づいて説明す
ると以下のとおりである。

【００１０】図１と図２とは、この発明に係る浮力調整
器２の正面図と背面図である。なお、図１では構造につ
いての理解を容易にするために、左側胴囲り部において
着脱可能に作られているポケット部材３０が仮想線で示
してある。

【００１１】図１、図２に示すこの発明に係る浮力調整
器２はエアシリンダを保持するための保持具２２、エア
袋として作られた浮力調整袋２３、第１ストラップ２６
Ａと第２ストラップ２６Ｂとからなるショルダーストラ
ップ２６、第１、２ストラップ２６Ａ，２６Ｂを長さ調
節自在に連結する第１バックル２５、第１ベルト２４Ｒ
と第２ベルト２４Ｌとからなるウエストベルト２４等か
らなる。その他に浮力調整器２には胴囲りに取り外し可
能なポケット部材３０や背中にクッションパッド３１が
設けてあり、浮力調整袋２３の背部外側にはインフレー
ションホース９が着脱可能に接続してある。

【００１２】図３は浮力調整器２の分解組立図であっ
て、エア用シリンダ１００も併せて示してある。各構成
部材およびそれらの相互関係は以下のとおりである。

【００１３】保持具２２はナイロン織布またはメッシュ
地でほぼ矩形に作られており、着用者の背中に当接する
背当て部４１のみがやや縦長にしてある。保持具２２の
横巾はシリンダ１００の胴部を覆うように適宜の長さに
することができるが、好ましくはシリンダ１００の外径
の過半を覆うことができる長さにする。対向する側縁の
一方には少なくとも上下各端縁に沿って一本ずつのバン
ド４２Ａ，４２Ｂが保持具２２を横切って側縁から延出
し、他方の側縁にはバンド４２Ａ，４２Ｂを連結するた
めの第２バックル４３Ａ，４３Ｂがあり、保持具２２は
バンド４２Ａ，４２Ｂを使用してシリンダ１００を囲繞
する。なお下側のバンド４２Ａ、第２バックル４２Ｂは
上側より大きいものを使用し、シリンダ１００を下の方
で強固に保持するようにしてある。保持具２２の高さ方
向の巾もシリンダ１００の胴部の長さに見合うように適
宜の寸法にすることができるが、好ましくはバンド４２
Ａと４２Ｂとの最外側距離Ｌを３００ｍｍ以上にしてお
く。因みに一般的に使用されている１２ないし１４リッ
トルのシリンダでは胴部長さが３５０〜４００ｍｍ、そ
の外周が約５８０ｍｍのものが多く、保持具２２はかか
るシリンダをその胴部両端近くで保持することを可能に
する。バンド４２Ａ，４２Ｂの固定端側にはファスナー
４２Ｃが縫合してあり、シリンダ１００を保持した後の
バンドの自由端を止着することができる。背当て部４１
の背中当接側にはその高さ方向にフレキシブルなプラス
チック製フレーム部材４４からなる蟻溝４５を設け、蟻
溝４５にはウエストベルト２４とショルダーストラップ
ト２６とを着脱可能に螺着できるネジ穴４７を有する２
個のスライド部材４６が摺動自在に嵌合している。背当
て部４１の下側端縁には、クッションパッド３１を図に
示す上方の一側に商品名Ｖｅｌｃｒｏ（ベルクロ）で知
られるファスナー３２Ａを縫合しておき着脱自在に取り
付ける。クッションパッド３１は浮力調整器２の組み立
てが終わった後に背当て部４１側に折り返し、図１に示
す状態で使用する。背当て部４１の下側端縁近傍には２
本の第３ベルト４８Ｒ，４８Ｌの一端を縫合して固定
し、対向する自由端はウエストベルト２４の第４バック
ル６９Ｒ，６９Ｌに係止し、保持具２２をウエストベル
ト２４に連結しておく安全ベルトとして使用する。保持
具２２に設けたループ状のストラップ４９はシリンダ１
００のバルブの頚部に掛け回し、シリンダ１００が不意
に脱落するのを防止する。

【００１４】図４は、保持具２２におけるＹ−Ｙ矢視図
であって、蟻溝４５の詳細を示し、これに連結する浮力
調整袋２３とストラップ２６の第１連結プレート７１と
を仮想線によって示してある。蟻溝４５は保持具２２に
縫合したフレキシブルなプラスチック製のフレーム部材
４４で構成され、蟻溝４５に摺動自在に嵌合するスライ
ド部材４６には蟻溝４５の外側からショルダーストラッ
プ２６の第１連結プレート７１をネジボルト６７を介し
て着脱可能に螺着することでスライド部材４６と第１連
結プレート７１とがフレーム部材４４の端縁部４４Ａを
厚み方向から挟持し、スライド部材４６の位置を固定す
るとともに、ストラップ２６を適宜の位置に取り付ける
ことができる。蟻溝４５とスライド部材４６とは、これ
らに代えて複数のネジ穴を設けた適宜の部材を保持具２
２に直接取り付けておくことができる。

【００１５】再び図３において、浮力調整袋２３は内側
を樹脂コーティングした気密性の２枚のナイロン織布を
重ね合わせ、全周とその他必要な部位を熱シールライン
５１で空気漏れがないように適宜シールして作られてい
る。浮力調整器２３は、着用者の背中に位置する背部５
２と、背部５２から左右の胴囲り方向に延出する左右延
出部５３Ｒ，５３Ｌとを有する。延出部５３Ｒ，５３Ｌ
の先端部位には２条の縦長の案内孔５５を有するプラス
チック製の係止部材５４を縫合し、この案内孔５５にウ
エストベルト２４を挿通して延出部５３Ｒ、５３Ｌをウ
エストベルト２４に摺動自在に保持する。背部５２の縦
方向の上下部位には複数の透孔５６を設け、適宜の透孔
５６にウエストベルト２４とショルダーストラップ２６
とをスライド部材４６に螺着するためのネジボルト６７
を挿通できるようにしてある。延出部５３Ｒ，５３Ｌに
は必要に応じその先端から、筒状に作ったポケット部材
３０を嵌める。ポケット部材３０の側縁からは係止部材
５４が突出し、その案内孔５５にウエストベルト２４が
挿通されることでポケット部材３０は脱落しない。浮力
調整袋２３の下端縁近くには一対の案内孔５８Ｒ，５８
Ｌを設け、第３ベルト第４８Ｒ，４８Ｌを挿通する。

【００１６】ウエストベルト２４は、第１ベルト２４
Ｒ、第２ベルト２４Ｌ、および第２連結プレート６３と
によって構成されている。プラスチック製の矩形の第２
連結プレート６３には、２条の平行な案内孔６４および
これら案内孔６４の間にあって縦方向に並ぶ複数の透孔
６５とがあり、案内孔６４には図示のように第１、２ベ
ルト２４Ｒ，２４Ｌの背中側の一端を挿通して、長さを
調節した後、ベルト２４Ｒ，２４Ｌは互いのファスナー
６６で連結する。第２連結プレート６３は透孔６５と浮
力調整袋２３の透孔５６とに挿通したネジボルト６７に
よってスライド部材４６の一つに着脱可能に螺着する。
第１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌの腹部側自由端は、縫合
してある互いのファスナー６８で胴囲りにフィットする
ように連結する。第１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌには腹
部側から背中側に向いた第３バックル６９Ｒ，６９Ｌが
設けてあり（ただし、図３で６９Ｌは隠れている）、保
持具２２の第３ベルト４８Ｒ，４８Ｌを連結することが
できる。

【００１７】ショルダーストラップ２６は左右一対の第
１ストラップ２６Ａ、同じく左右一対の第２ストラップ
２６Ｂ、第１ストラップ２６Ａの一端が縫合されている
プラスチック製の第１連結プレート７１、第１ストラッ
プ２６Ａの自由端寄りにあって第２ストラップ２６Ｂを
連結するための第１バックル２５および第２ストラップ
２６Ｂを案内するためのリング７２等で構成されてい
る。第１連結プレート７１は複数の透孔７３を有し、透
孔７３と浮力調整袋２３の透孔５６とに挿通したネジボ
ルト６７により、スライド部材４６の一つに着脱可能に
螺着することができる。第２ストラップ２６Ｂの一端は
第２バックル２５に長さ調節自在に係止してある自由端
で、その対向端は第１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌに縫合
してある固定端である。第１連結プレート７１のネジボ
ルト６７挿入側にはファスナー７１Ａが縫合してある。

【００１８】なお、図示してないが、透孔５６から浮力
調整袋２３の外側に突出するネジボルト６７に別に用意
したナットを着脱可能に螺着するようにすることで、保
持具２２およびシリンダ１００を用いない場合、即ち、
浮力調整袋２３だけをウエストベルト２４とショルダー
ストラップ２６とで着用する場合に備えることができ
る。この場合には、浮力調整袋２３の内側にファスナー
３２Ａ，３２Ｂを利用して、クッションパッド３１を装
着することができるように、ファスナー３２Ａ，３２Ｂ
に接合するためのファスナーを前記内側に取り付けてお
けばよい。

【００１９】以上のように構成した浮力調整器２では、
その着用に先立って保持具２２に適宜の高さで、浮力調
整袋２３を介在させてウエストベルト２４とショルダー
ストラップ２６とを着脱可能に螺着し、次いで、ウエス
トベルト２４は背中側で第１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌ
を互いのファスナー６６により連結して予備的に長さを
調節し、ショルダーストラップ２６は第１、２ストラッ
プ２６Ａ，２６Ｂが適宜の長さになるように第１バック
ル２５により仮止めしておく。クッションパッド３１
は、第１、２連結プレート７１，６３を覆うために内側
に折り返し、附属のファスナー３２Ｂを第１連結プレー
ト７１に接合してあるファスナー７１Ａに圧着する。第
１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌの腹部側の先端は延出部５
３Ｒ，５３Ｌに設けた係止部材５４の案内孔５５に挿通
し、延出部５３Ｒ，５３Ｌを摺動自在に支えるようにす
る。さらに、浮力調整器２にはシリンダ１００を取り付
ける。その後、この浮力調整器２を背負い、ウエストベ
ルト２４の第１、２ベルト２４Ｒ，２４Ｌを腹部にフィ
ットさせるように連結し、ショルダーストラップ２６は
第２ストラップ２６Ｂの自由端を引張り肩口にフィット
させて浮力調整器２の着用が完了する。浮力調整袋２３
にはインフレーションホース９を接続する。浮力調整袋
２３に給気すると、この浮力調整袋２３は背部５２がネ
ジボルト６７で固定されるのみで、胴囲り方向の延出部
５３Ｒ、５３Ｌはウエストベルト２４に摺動自在である
から、浮力調整袋２３を構成する２枚の布地が各々自由
に変形し容量通りに膨らむことができる。浮力調整袋２
３が膨らんでも、それによってウエストベルト２４やシ
ョルダーストラップ２６には新に張力が生じることが殆
どないから着用者に圧迫感を与えることもない。

【００２０】

【発明の効果】上述のように構成したこの発明に係る浮
力調整器が有する効果は、以下のとおりである。（１）ウエストベルトおよびショルダーストラップの取
り付け位置は高さ方向に適宜調節可能であり、さらにウ
エストベルトとショルダーストラップとは長さ調節自在
であり、特にウエストベルトは腹部側と背中側とで長さ
調節することを可能にしてあるから、この浮力調整器は
フリーサイズ並に、広範囲なサイズで使用することがで
きる。（２）この浮力調整器では浮力調整袋が膨らむ時に、ウ
エストベルトやショルダーストラップに拘束されること
が殆どないから、速やかに、かつ、浮力調整袋の内容積
に見合うように大きく膨らみ、大きな浮力が得られる。（３）このように膨らんだ浮力調整袋はベスト型浮力調
整器のように身体に密着させていないから、着用者に圧
迫感を与えることがなく、着用感がよい。（４）保持具、浮力調整袋、ウエストベルト、ショルダ
ーストラップは互いに取り外し可能にしてあるから、こ
れら各部材を別々に製造することにより、複雑な縫製工
程を経て製造される浮力調整器が効率よく生産できるよ
うになる。（５）この浮力調整器はフリーサイズ並みであるから、
多種類のサイズで品揃えすることが不要になる。加え
て、浮力調整器の在庫管理は各部材毎にすればよいか
ら、時流に合わせたカラフルな品揃えも容易になる。（６）この発明は、浮力調整器に関するものであるが、
浮力調整袋が必要でない場合、これを用いずに、ウエス
トベルトとショルダーストラップをネジボルトで保持具
に直接取り付けることで、エアシリンダ保持具だけとし
ても用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明にかかる浮力調整器の正面図。

【図２】図１の浮力調整器の背面斜視図。

【図３】図１の浮力調整器の分解斜視図。

【図４】図３におけるＹ−Ｙ矢視図。

【図５】従来の浮力調整器の一例を示す正面図。

【図６】図５の浮力調整器の背面斜視図。

【符号の説明】

２浮力調整器９インフレーションホース２２保持具２３浮力調整袋２４ウエストベルト２４Ｒ第１ベルト２４Ｌ第２ベルト２５第１バックル２６ショルダーストラップ２６Ａ第１ストラップ２６Ｂ第２ストラップ４１背当て部４２Ａ，４２Ｂバンド４３Ａ，４３Ｂ第２バックル４５蟻溝４６スライド部材５２背部５３Ｒ，５３Ｌ延出部５４係止部材６３第２連結プレート６７ネジボルト７１第１連結プレート

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】エアシリンダのための保持具と、インフレ
ーションホースが接続可能なエア袋を備えた浮力調整袋
と、前記保持具および浮力調整袋を着用するためのそれ
ぞれ長さ調節手段を有するウエストベルトおよび左右一
対のショルダーストラップとを備える潜水用浮力調整器
において、前記保持具に設けた背当ての一側で前記エアシリンダを
保持し、その対向側である背中当接部に、前記浮力調整
袋と、前記浮力調整袋を介して前記ショルダーストラッ
プおよび前記ウエストベルトとを、これら浮力調整袋、
シリンダーストラップおよびウエストベルトに共通な取
付手段により、着脱かつ高さ調節可能に取り付け、前記保持具における前記取付手段は、前記背中当接側に
設けた縦方向に延在する蟻溝とこれに摺動自在に嵌合し
かつ縦方向に複数のネジ穴を配置した第１および第２ス
ライド部材を備え、前記ショルダーストラップにおける前記取付手段は、前
記ショルダーストラップの一端を接合し、前記第１スラ
イド部材の前記ネジ穴にネジボルトで着脱可能に螺着す
るための第１連結プレートを備え、前記ウエストベルトにおける前記取付手段は、前記ウエ
ストベルトに摺動自在に係合し、前記第２スライド部材
の前記ネジ穴にネジボルトで着脱可能に螺着するための
第２連結プレートを備えることを特徴とする前記浮力調
整器。
【請求項２】前記保持具がエアシリンダ外径の過半を覆
うシートまたはネット状物と、前記保持具の横方向対向
側縁の各々に対向して設けた前記シリンダ保持用のバン
ドとバックルとからなり、これらバンドとバックルとが
前記保持具の少なくとも縦方向対向側縁の各々の近傍に
設けてある請求項１記載の浮力調整器。
【請求項３】前記縦方向対向端縁の近傍に設けたバンド
の最外側間の距離が３００ｍｍ以上である請求項２記載
の浮力調整器。
【請求項４】前記ショルダーストラップの長さ調節手段
が、該ショルダーストラップを長手方向に２分する第１
ストラップと第２ストラップとによって構成し、前記第
１ストラップの一端には第１バックルを設け、該第１バ
ックルに第２ストラップの一端を長さ調節自在に係止
し、前記第１ストラップの他端は前記第１連結プレート
に接合し、前記第２ストラップの他端は前記ウエストベ
ルトに接合してあることを特徴とする請求項１記載の浮
力調整器。
【請求項５】前記ウエストベルトの長さ調節手段が、前
記ウエストベルトを長手方向に２分する第１ベルトと第
２ベルトとによって構成し、該第１、２ベルトの各一端
側を腹部側において長さ調節と着脱とが自在に係止せし
めるとともに、それら各々の対向側は少なくともその一
方が前記第２連結プレートに摺動自在に係合して長さ調
節可能であることを特徴とする請求項１記載の浮力調整
器。
【請求項６】前記浮力調整袋は、少なくとも着用者の背
中側に位置する背部と該背部から左右胴周り方向に延出
する延出部とによって構成し、前記背部を前記第１、２
連結プレートと前記背当て部との間に介在せしめて、前
記プレートとともに前記保持具の背当て部に取り付ける
ことができ、前記各延出部にはその内側に前記ウエスト
ベルトへの係止手段を設け、前記ウエストベルトの長手
方向に摺動自在に係止してあることを特徴とする請求項
１記載の浮力調整器。