JP3771151B2 - 適応アンテナ送信装置の制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、適応アンテナ装置を用いた無線通信システムにおける伝搬環境推定、指向性パターンの制御及び干渉除去等を行う適応アンテナの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
適応アンテナは、希望する信号と相関の高い到来波を合成し、相関の低い到来波を抑圧するように指向性制御を行うアンテナである。以下に従来の下り回線の適応アンテナの指向性パターンの制御方法について説明する。
図4に下り通信の伝搬環境を推定を行わない従来の適応アンテナ装置を示す(例えばR.A.Monzingo and T.W.Miller,Introduction to Adaptive Arrays ,John Wiley & Sons,lnc.1980 )。
【0003】
図4において、従来の適応アンテナ装置は、複数のアンテナ素子4011〜401Nと、各アンテナ素子4011〜401Nに接続され入力信号に複素重みを課す重み付け装置4021〜402Nと、各重み付け装置4021〜402Nの重みを制御する重み制御装置403と、基準信号発生装置404と、受信時には各アンテナ素子4011〜404Nで受信され重み付け装置4021〜402Nで複素重み付けされた信号を合成し、送信時には入力信号を重み付け装置4021〜402Nに分岐するための合成/分岐装置405から構成される。尚、Nは1以上の整数である。
【0004】
一般に適応アンテナ装置の複数のアンテナ素子4011〜401Nで受信された信号をx1 〜xN とし、重み付け装置4021〜402Nに設定される重みの値をw1 〜wN とし、希望信号成分をdと表すと、希望信号との誤差の2乗が最小になるように指向性パターンを形成する重みの値は
【0005】
【数5】
Figure 0003771151
【0006】
で与えられる。
【0007】
上り通信時の伝搬環境と下り通信時の伝搬環境が全く同一と見なせる場合には、上記(2)式のアンテナ間の相関行列Rxx、及び上記(3)式の希望ユーザに対するステアリングベクトルrxdに変化が生じないため、上り通信時の重みの値を下り通信にもそのまま適用すれば、通信路の2乗誤差を最小とする指向性を形成することができる。従って、上り通信と下り通信の伝搬環境がほぼ等しい場合には、単に複数のアンテナ素子で構成するアレーアンテナを構成すればよい。
【0008】
ところが、上り通信と下り通信での周波数が異なるFDDシステム(Frequency Division Duplex System) や、環境変動の大きい環境では、(2)式で定義したアンテナ間の相関行列Rxxを推定することができず、適応アンテナ装置が動作しないという問題がある。
【0009】
下り通信において受信局で伝搬環境を推定し、伝搬環境の推定結果を送信局にフィートバックし、下り回線用の指向性形成を行う方法が提案されている(Derlek Gerlacha,Arlogyaswami Paulraj,“Base Station Antenna Arrays withMobile to Base Feedback," Conference Reccord of The Twenty-Seventh Asilomar Conference,1993)。以下にその動作について説明する。
【0010】
下り通信では、情報信号の間にプロービング信号を周期的に挿入して信号を伝送する。プロービング信号は、送信局の各アンテナと受信局との間の伝達関数の推定に用いる。ブロービング信号を伝送する区間では、各アンテナから異なったプロービング信号系列を送信する。ここで各アンテナから送信するプロービング信号は、全受信局が既知の信号系列とする。受信局では、受信信号に対して、各アンテナから送信する各ブロービング信号との相関演算を行い、各アンテナのプロービング信号毎に複素相関値を求める。この複素相関値を上り通信において送信局にフィードバックし、適応アンテナの指向性パターンの形成に反映させる。
【0011】
この方法によれば、各アンテナのプロービング信号との相関値を受信局において求めることによって、送信局の各アンテナと受信局との間の伝搬環境を推定することができる。
【0012】
しかしながら、この方法を利用する場合には、各アンテナから異なる信号が送信されるため、指向性パターンを形成することができない。従って、同一チャネルを利用する周辺セルに対して干渉を与えてしまうという問題がある。また、アンテナ素子数が増大すると、プロービング信号の信号系列長が長くなるため、スループットが低下するという問題が生じる。
【0013】
下り回線の送信局の複数のアンテナと受信局のアンテナとの間の伝達関数を推定する方法として、Space-Time-Coding が提案されている(Vahid Tarokh,et al“Space-Time Codes for High Data Rate Wireless Communication: Performance Criterion and Code Construction", IEEE Trans.Information Theory,Vo.1.44,N0.2 MARCH 1998) 。このSpace-Time-Coding によれば、送信局の各アンテナからは異なった信号を送信し、受信局で伝達関数を推定することができる。
【0014】
以下に、送信局のアンテナ素子数が2素子、受信局のアンテナ素子数が1素子、Space-Time-Coding の符号化にSpace-Time-Block-Coding を用いた場合の伝搬環境推定方法を示す。送信信号系列は2信号ごとに1つのブロックを形成する。例えば送信信号をs1、s2、s3、‥・ とした場合には、
1つ目のブロックはs(1)、s(2)
2つ目のブロックはs(3)、s(4)
となる。ここで、s(n)はn番目の送信信号を表す。
【0015】
次に、各アンテナで送信する信号系列を以下のように決定する。
アンテナ1からの送信信号は、偶数番目の信号に対しては共役値をとり
s(1)、-s(2) * 、s(3)、-s(4) * 、s(5)、-s(6) * ‥‥
とする。ここで *は複素共役を表す。また、アンテナ2からの送信信号は、奇数番目の信号に対しては共役値をとり、さらに各ブロックで送信する順番を逆にする。すなわち、アンテナ2からの送信信号は
s(2) 、s(1) * 、s(4) 、s(3) * 、s(6) 、s(5) * ‥‥
となる。このとき、受信局での時刻k 、k+1 での受信信号r(k)、r(k+1)は、次の(5)式で表される。
【0016】
【数6】
Figure 0003771151
【0017】
ここで、h1 は送信局のアンテナ1と受信局との間のチャネル応答、h2 は送信局のアンテナ2と受信局との間のチャネル応答であり、いずれも複素数値である。従って、受信局の受信信号からh1 、h2 を推定できれば、送信局のアンテナと受信局の間の伝搬環境を推定できたことになる。上記(5)式を変形すると以下の(6)式が得られる。
【0018】
【数7】
Figure 0003771151
【0019】
送信局、受信局間でs(k)が既知である場合には、(6)式からただちにh1 、h2 を求めることができる。また、s(k)が情報区間の信号である場合には、受信信号データはメモリに保存し、復号時に決定したs(k)を利用することで、情報伝送中にも伝達関数を推定することができる。
ただし、この方法を用いた場合にも、各アンテナから異なった信号が送信されるため、指向性パターンを形成することができない。従って、同一チャネルを利用する周辺セルに対して干渉を与えてしまうという問題がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ディジタル無線伝送での下り通信における指向性パターン制御では、送信局アンテナと受信局との間の伝達関数を推定する必要がある。ところが上述したように、伝達関数を推定するために、各アンテナから信号を送信すると、伝達関数推定時に指向性パターンを形成することがができないため、他システムや同一周波数チャネルを利用する他セルに多大な干渉を与えてしまうという問題があった。また、従来の伝達関数推定方法では、送信局アンテナと受信局との間の伝達関数を推定するためには、予め定められた信号系列を送信する必要があるため、スループットが低下するという問題があった。
【0021】
本発明は上記の問題を解決するためになされたもので、送信局アンテナと受信局との間の伝達関数を推定する場合に、他のセルに対する干渉を低減すると共に、スループットの向上を図ることのできる適応アンテナ送信装置の制御方法を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明による適応アンテナ送信装置の制御方法は、N個のアンテナ素子と、搬送信号をN個に分岐する分岐手段と、分岐された各搬送信号をそれぞれ重み付けして各アンテナに与えるN個の重み付け手段とから構成される適応アンテナ送信装置の制御方法において、各重み付け手段によるN個の重みの組み合わせを複数組生成し、受信局への送信信号に基づいて前記複数組の重みの組み合わせを推定することによって復調を行うとともに、推定した重みの組み合わせを用いた場合の下り回線の伝達関数を推定し、1つ以上の重みの組み合わせに対して推定した伝達関数を送信局にフィードバックし、送信局では受信局が推定した伝達関数をもとに、上記重み付け手段に設定する少なくとも2つ以上の重みの組み合わせを決定することを特徴とする。また、後述する(8)〜(11)式に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性を時刻に応じて変更した後、その送信信号を送信し、受信局において、各時刻における受信信号から、後述する(12)(13)式に基づいて伝達関数を推定することを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明による適応アンテナ送信装置の制御方法は、N個のアンテナ素子と、搬送信号をM個(Mは2以上の整数)に分岐する第1の分岐手段とを備え、第1の分岐手段で分岐された搬送信号の1つをN個に分岐する第2の分岐手段と、第2の分岐手段で分岐された各信号をそれぞれ重み付けするN個の重み付け手段と、各重み付け手段によるN個の重みの組み合わせを複数組生成する生成手段と、受信局への送信信号に基づいて前記複数組の重みの組み合わせから1つの組を選択する選択手段とからなる部分をM個設け、各重み付け手段で重み付けされた信号を対応するアンテナ素子毎に合成して各アンテナ素子に与えるN個の合成手段を備えてなる適応アンテナ送信装置を有する送信局における前記適応アンテナ送信装置の制御方法であって、送信局において、後述する(14)〜(18)式に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性を時刻に応じて変更した後、この送信信号を送信し、各受信局において、各時刻における受信信号から、後述する(19)(20)式に基づいて伝達関数を推定することを特徴とするものである。
【0024】
【作用】
従って、本発明によれば、1つ又は複数の受信局において前記推定された伝達関数を送信局にフィードバックすることにより、送信局においてフィードバックされた伝達関数に基づいて複数の重みの組み合わせによる複数の指向性パターンを生成することができる。このため、他セルへの干渉を低減できると共に、スループットを向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態による適応アンテナ送信装置を示すブロック図である。本実施の形態は、送信信号に対して複数の重みの組み合わせによる複数の指向性パターンを割り当て、通信中に受信局において送信局の各アンテナとの間の伝達関数の推定を可能とするものである。
【0026】
図1において、1011〜101Nは複数のアンテナ素子、1021〜102Nは重み付け装置、105は搬送波発生装置、102は搬送波信号を重み付け装置1021〜102Nに分岐する分岐装置、104は入力信号をNシンボル毎に区切る指向性形成装置、106はNシンボル毎に指向性パターンを生成する複数指向性パターン生成装置である。尚、Nは1以上の整数である。
【0027】
次に動作について説明する。
受信局へ送信する入力信号は、指向性形成装置104に入力される。指向性形成装置104では、まず、入力信号系列をNシンボル(符号)毎に区切り、Nシンボル毎に信号系列に応じた指向性パターンを複数指向性パターン生成装置106から選択する。ここで、入力信号系列はBPSK(Bynary Phase shift keying)変調の場合には1、-1の2値の信号、QPSK(Quadurature Phase shift keying) 変調の場合には(1,1)、(1,-1)、(-1,1)、(-1,-1) の4値の信号となる。
【0028】
複数指向性パターン生成装置106では、L個(Lは2以上の整数)の異なる指向性パターンを生成する。L個の指向性パターンは、例えば送信局の各アンテナ素子と受信局との間の伝達関数が推定できている場合には、以下のようにして決定する。
送信局のアンテナn(1≦n≦N)と受信局の間の伝達関数hn は、推定した伝達関数と、誤差Δhn によって以下のように記述できる。尚、次式における〜は推定を表す。
【0029】
【数8】
Figure 0003771151
【0030】
このとき、複数指向性パターン生成装置106での1番目の指向性パターンの重み付け装置1021〜102Nの重みの値を、
【0031】
【数9】
Figure 0003771151
【0032】
と決定する。ここで、Tは転置(トランスポーズ)を表す。また、Wl はl番目の指向性パターンを生成する重みベクトルで、
【0033】
【数10】
Figure 0003771151
【0034】
であり、Wl,n はl番日の指向性パターンの重み付け装置102Nの重みの値を表す。また、
【0035】
【数11】
Figure 0003771151
【0036】
である。また、Cl は1個の異なるベクトルであり、1次独立になるようにl個のベクトルを選択する。αは定数であり、適当な値に決定する。αを可変にする場合には、伝搬環境の時間変動が大きい場合はαを大きな値とし、伝搬環境が静的な場合にはαを小さい値とする。ある時刻の信号系列をs(n+1),s(n+2),‥・,s(n+N)としたとき、複数指向性パターン生成装置106では以下のように重みベクトルを決定する。
【0037】
【数12】
Figure 0003771151
【0038】
このように決定して信号を送信すると、受信局での受信信号は以下のようになる。
【0039】
【数13】
Figure 0003771151
【0040】
送信信号を誤りなく復調できた場合、時刻n1 〜nN における各受信信号から以下の式によって伝達関数を推定することができる。
【0041】
【数14】
Figure 0003771151
【0042】
上記(13)式を用いることにより、受信局での伝達関数の推定が可能となり、この推定結果を送信局にフィードバックすることにより、(8)式により送信用の複数の指向性パターンを生成することが可能となる。従って、本実施の形態により、通信中の信号から伝達関数を推定することが可能になる。
【0043】
図3に本実施の形態による方法を適用した場合と、図4の従来方法を適用した場合の伝搬環境推定時の他セルヘの干渉量を示す。
図3から明らかなように従来方法では、下り回線の伝達関数の推定を行う際に、送信局で指向性形成を行うことができないため、伝達関数推定時の他セルヘの干渉量は同一となる。これに対して本実施の形態では、指向性パターンの形成によってアンテナ素子数を増加させると、干渉量を低減できることが分かる。
また、プロービング信号を用いる従来方法では、伝搬環境推定時に指向性パターンの形成ができないため、アンテナ素子数の増大に伴って干渉量が増大していることが分かる。
【0044】
上述したように、本実施の形態によれば、(8)〜(11)式に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性を各時刻に応じて変更し、この送信信号を送信局から送信し、受信局において(12)(13)式に基づいて各時刻における受信信号を比較して伝達関数を推定することにより、従来のように指向性のないプロービング信号を用いる必要がないので、他セルへの干渉を低減できると共に、スループットを向上させることができる。
【0045】
図2は本発明の第2の実施の形態による適応アンテナ送信装置を示すブロック図である。本実施の形態は、1つの送信局に対して複数の受信局がある場合に、各受信局と送信局のアンテナとの間の伝達関数を受信局で推定し、推定結果を送信局にフィードバックし、指向性パターンを形成することによって、同一周波数、同一タイミングで複数の受信局と下り通信を行う場合を示している。
【0046】
図2において、1011〜101Nは複数のアンテナ素子、104は搬送波発生器、206は搬送波信号をM個に分岐する分岐装置、2031〜203Mは分岐された搬送波信号をさらにN個に分岐する分岐装置、2071〜207Mは各受信局へ送信する入力信号の入力端子、2041〜204Mは各入力信号に対する指向性形成装置、2051〜205Mは、各指向性形成装置に対する複数指向性パターン生成装置、20211〜202MNは重み付け装置、2011〜201Nは合成器である。尚、Mは1以上の整数である。
上記のように、本実施の形態は、図1の分岐装置102、指向性形成装置104及び複数指向性パターン生成装置106からなる部分を、受信局の数であるM個設けたものである。
【0047】
次に動作について説明する。
入力端子2071〜207Mから入力される各受信局へ送信する入力信号は、まず指向性形成装置2041〜204Mに入力される。指向性形成装置2041〜204Mでは、まず入力信号系列をLシンボル毎に区切り、Lシンボル毎に信号系列に応じた指向性パターンを複数指向性パターン生成装置2051〜205Mから選択する。
【0048】
ここで、入力信号系列は、BPSK変調の場合は1,-1の2値の信号、QPSK変調の場合は(1,1)、(1,-1)、(-1,1)、(-1,-1) の4値の信号となる。複数指向性パターン生成装置2051〜205Mでは、L個の異なる指向性パターンを生成する。指向性パターンの総数Lは、全受信局数をM局とした場合、N-M+1 個の指向性パターンとする。
【0049】
送信局の各アンテナ素子と各受信局との間の伝達関数が推定できている場合には、伝達関数は(7)式のように表され、受信局m(1〜Mの整数)に対する指向性パターンは以下のようにして決定する。
【0050】
【数15】
Figure 0003771151
【0051】
ここで、Wm,0 は次の(15)式から求める。
【0052】
【数16】
Figure 0003771151
【0053】
ここで、hknは受信局kと送信局のアンテナ素子nとの間の伝達関数である。また、列ベクトルCm,l は以下の(16)式を満たすように選択する。
【0054】
【数17】
Figure 0003771151
【0055】
ここで、
【0056】
【数18】
Figure 0003771151
【0057】
である。ある時刻の受信局mへの送信信号系列をsm(n+1),sm(n+2),‥・ ,sm(n+N)としたとき、指向性形成装置では以下のように重みベクトルを決定する。
【0058】
【数19】
Figure 0003771151
【0059】
このように決定して信号を送信すると、受信局mでの受信信号は以下のようになる。
【0060】
【数20】
Figure 0003771151
【0061】
送信信号を誤りなく復調できた場合、時刻n1 〜nN における各受信信号から以下の式によって伝達関数を推定することができる。
【0062】
【数21】
Figure 0003771151
【0063】
上述の手順により、下り回線での伝達関数を指向性パターン形成を行いながら推定し、さらに、下り回線用の重みの値を決定することができる。上記(20)式を用ることにより、受信局での伝達関数の推定が可能となり、この推定結果を送信局にフィードバックすれば、(15)式によって送信用の複数の指向性パターンを生成することが可能となる。
【0064】
上述したように、本実施の形態によれば、(14)〜(18)式に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性を各時刻に応じて変更し、この送信信号を送信局から送信し、複数の受信局において、(19)(20)式に基づいて各時刻における受信信号を比較して伝達関数を推定することにより、従来のように指向性のないプロービング信号を用いる必要がないので、他セルへの干渉を低減できると共に、スループットを向上させることができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、送信局と1つ又は複数の受信局との間の伝達関数を推定する場合に、他セルへの干渉を低減できると共に、スループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による適応アンテナ送信装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態による適応アンテナ送信装置を示すブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態による方法と従来方法とを比較する特性図である。
【図4】 従来の適応アンテナ装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1011〜101N アンテナ素子
1021〜102N 重み付け装置
102 分岐装置
104 指向性形成装置
105 搬送波発生装置
106 複数指向性パターン生成装置
2011〜201N 合成器
20211〜202MN 重み付け装置
2031〜203M 分岐装置
2041〜204M 指向性形成装置
2051〜205M 複数指向性パターン生成装置
206 分岐装置
2071〜207M 入力端子

Claims (5)

  1. N個のアンテナ素子と、搬送信号をN個に分岐する分岐手段と、分岐された各搬送信号をそれぞれ重み付けして各アンテナ素子に与えるN個の重み付け手段とから構成される適応アンテナ送信装置の制御方法であって、
    送信する信号系列に応じて、上記N個の重み付け手段に設定する重みの組み合わせを設定し、
    受信局では、受信信号に基づいて、送信局で送信された重みの組み合わせを推定することによって復調を行うとともに、
    推定した重みの組み合わせを用いた場合の下り回線の伝達関数を推定し、
    1つ以上の重みの組み合わせに対して推定した伝達関数を送信局にフィードバックし、
    送信局では、受信局が推定した伝達関数をもとに、上記重み付け手段に設定する少なくとも2つ以上の重みの組み合わせを決定することを特徴とする適応アンテナ送信装置の制御方法。
  2. 下記の式
    Figure 0003771151
    に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、
    この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性パターンを時刻に応じて変更した後、その送信信号を受信局に送信し、
    受信局において、各時刻における受信信号から、下記の式
    Figure 0003771151
    に基づいて送信局の各アンテナ素子と受信局との間の伝達関数を推定することを特徴とする請求項1に記載の適応アンテナ送信装置の制御方法。
  3. 前記受信局は、前記推定された伝達関数を前記送信局にフィードバックし、送信局は、フィードバックされた推定された伝達関数に基づいて前記複数組の重みの組み合わせを生成することを特徴とする請求項1または2に記載の適応アンテナ送信装置の制御方法。
  4. N個のアンテナ素子と、搬送信号をM個(Mは2以上の整数)に分岐する第1の分岐手段とを備え、第1の分岐手段で分岐された搬送信号の1つをN個に分岐する第2の分岐手段と、第2の分岐手段で分岐された各信号をそれぞれ重み付けするN個の重み付け手段と、各重み付け手段によるN個の重みの組み合わせを複数組生成する生成手段と、受信局への送信信号に基づいて前記複数組の重みの組み合わせから1つの組を選択する選択手段とからなる部分をM個設け、各重み付け手段で重み付けされた信号を対応するアンテナ素子毎に合成して各アンテナ素子に与えるN個の合成手段を備えてなる適応アンテナ送信装置を有する送信局における前記適応アンテナの制御方法であって、下記の式
    Figure 0003771151
    に基づいて各時刻毎の重みベクトルを求め、
    この重みベクトルに基づいて送信信号の指向性パターンを時刻に応じて変更した後、この送信信号をM個の受信局に送信し、
    各受信局において、各時刻における受信信号から、下記の式
    Figure 0003771151
    に基づいて送信局の各アンテナ素子と各受信局との間の伝達関数を推定することを特徴とする適応アンテナの制御方法。
  5. 前記M個の受信局においてそれぞれ前記推定された伝達関数を前記送信局にフィードバックし、送信局は、フィードバックされた伝達関数に基づいて前記複数組の重みの組み合わせを生成することを特徴とする請求項4に記載の適応アンテナの制御方法。
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