JP3771130B2 - 電子線装置における信号検出方法、信号検出装置及びその電子線装置を用いたデバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は電子線装置における信号検出方法及び信号検出装置、そのような電子線装置を用いた欠陥検査装置、並びにそのような電子線装置を用いたデバイスの製造方法に関し、詳しくは、最小線幅が0.1μm以下のパターンを有する試料の欠陥検査、線幅測定、欠陥レビュー又はパターンの電位測定等を行うのに適した電子線装置において信号検出装置を構成する機器を異なる圧力状態下に置くようにした信号検出方法、信号検出装置、そのような電子線装置を用いた欠陥検査装置、並びにそのような電子線装置を用いたデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
試料の欠陥検査、線幅測定、欠陥レビュー又はパターンの電位測定等を行う電子線装置には、電子線を試料に照射する一次電子光学系(以下単に一次光学系と呼ぶ)と、試料から放出された二次電子を取り出す二次電子光学系(以下単に二次光学系と呼ぶ)と、二次光学系によって送られた電子信号を光信号に変換して検出する信号検出装置とがある。この信号検出装置には、従来から一般的に、MCP(マイクロチャンネルプレート)と、FOP(ファイバーオプティカルプレート)と、CCD(チャージカップルデバイス)又はTDI−CCD(タイムディレイアンドインテグレーション−チャージカップルドデバイス)とが使用されている。かかる従来の信号検出装置では、MCP、FOP及びCCD又はTDI−CCDを真空チャンバ内に収容し、CCD又はTDI−CCDから送り出される光信号をハーメチックシールにより密封された導体を介して真空チャンバ外に導出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の信号検出装置では、CCD又はTDI−CCDから出てくる光信号を伝送する導体は100本前後と非常に多く、しかも高いスループットで試料の検査を行おうとすると、各導体は800MHz程度の高周波信号を扱う必要があるが、100本前後の導体をクロストークなしにしかも信号を800MHzで伝送できるハーメチックシールは現実には存在しない。
【0004】
本発明が解決しようとする一つの課題は、ハーメチックシールを必要とせずしかもFOPで像が歪まない電子線装置における信号検出方法及び装置を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は、MCP及びCCD又はTDI−CCDを異なるチャンバ内に配置してそれらのチャンバを異なる圧力状態にした電子線装置における信号検出方法及び装置を提供することである。
本発明が解決しようとする別の課題は、MCP及びCCD又はTDI−CCDを異なるチャンバ内に配置し、MCPとCCD又はTDI−CCDとの間に配置されるFOPを両チャンバ間の隔壁に密封して固定した電子線装置における信号検出装置を提供することである。
本発明が解決しようとする更に別の課題は、かかる電子線装置を利用した欠陥検査を提供することである。
本発明が解決しようとする更に別の課題は、上記のような電子線装置を用いてプロセス途中の試料を評価するデバイスの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願の一つの発明は、試料表面からの電子線をMCPに入射させ、前記MCPに隣接して配設されたFOPの端面に設けられた蛍光材料層に前記電子線を衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれか一方に伝送させる、電子線装置における信号検出方法において、前記MCPと、CCDセンサ又はTDI−CCDセンサとを異なるチャンバに配置し、前記MCPを配置したチャンバは真空状態にするとともに前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバは大気圧より低い負圧状態とし、両チャンバ間の圧力差をさせて、前記光信号がFOPを通る間に画像に歪が生じないようにして構成されている。
上記発明において、前記異なるチャンバを絞りを設けた排気管により接続し、前記MCP、FOP、TDI及びCCD等が動作していないとき、前記絞りを全開にして前記異なるチャンバを同じ高真空状態にし、前記MCP、FOP、TDI及びCCD等が動作ししているとき、前記絞りを調節して前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバからの排気ガスが前記MPCを配置したチャンバ内に流入するのを防止するようにしてもよい。
【0006】
本願の他の発明は、電子ビームを試料に照射し、試料表面からの電子線をMCPに入射させ、前記MCPに隣接して配設されたFOPの端面に設けられた蛍光材料層に前記電子線を衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれか一方に伝送させ、TDI−CCDセンサから得た画像から欠陥の発見を行う欠陥検査方法において、前記MCPと、CCDセンサ又はTDI−CCDセンサとを異なるチャンバに配置し、前記MCPを配置したチャンバは真空状態にするとともに前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバは大気圧より低い負圧状態とし、両チャンバ間の圧力差を低減させて、前記光信号がFOPを通る間に画像に歪が生じないように構成されている。
本願の別の発明は、MCPと、FOPと、CCD及びTDI−CCDのいずれか一方とを有し、試料表面からの電子を前記MCPを介して前記FOPの端面に設けられた蛍光材料層に衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれかに伝送させる、電子線装置における信号検出装置において、前記MCPとCCD又はTDI−CCDのいずれか一方とを、隔壁を介して互いに隔てられた異なるチャンバ内にそれぞれ配置し、前記MCPが配置されるチャンバを外部と密閉状態にし、前記FOPを前記隔壁に密封して固定し、前記異なるチャンバを排気管を介して真空ポンプに接続し、前記排気管には前記MCPを配置したチャンバへの接続口と前記前記CCD又は前記TDI−CCDを配置したチャンバへの接続口との間にガスの流入が調整可能な絞り弁を設けて構成されている。
【0007】
本願の更に別の発明は、E×B分離器を有していて電子線をE×B分離器で偏向して試料に照射する一次光学系と、前記試料からの電子を回収する二次光学系と、二次光学系で回収された電子を検出する信号検出装置とを備え、前記信号検出装置が、MCPと、FOPと、CCD又はTDI−CCDのいずれか一方とを有し、試料表面からの電子を前記MCPを介して前記FOPの端面に設けられた蛍光材料層に衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はCCD−TDIセンサのいずれかに伝送させる表面検査装置において、前記MCPとCCD及びTDI−CCDのいずれか一方とを、隔壁を介して互いに隔てられた異なるチャンバ内にそれぞれ配置し、前記MCPが配置されるチャンバを外部と密閉状態にし、前記異なるチャンバを排気管を介して真空ポンプに接続し、前記排気管には前記MCPを配置したチャンバへの接続口と前記前記CCD又は前記TDI−CCDを配置したチャンバへの接続口との間にガスの流入が調整可能な絞り弁を設け、前記試料の表面の検査時に二次電子の像面を前記E×B分離器の偏向中心に一致させ、一次電子の像面を前記E×B分離器の偏向中心より電子源側にしたことを特徴とする表面検査装置。
本願の更に別の発明は上記方法又は装置を用いてプロセス途中のデバイスのパターンを検査することを特徴とするデバイスの製造方法である。
【0008】
【実施の形態】
以下図面を参照して本発明による電子線装置の信号検出装置の一つの実施の形態について説明する。
図1において、本実施の形態による信号検出装置を備えた電子線装置1が模式的に示されている。この電子線装置1は、一次電子光学系(以下単に一次光学系)10と、二次電子光学系(以下単に二次光学系)20と、信号検出装置30と、を備えている。一次光学系10は、電子線を検査対象(以下試料)Sの表面に照射する電子光学系で、電子線を放出する電子銃11と、電子銃11から放出された一次電子ビームE1を偏向する静電レンズ12及び13と、一次電子ビームをその光軸が対象の面に垂直になるように偏向するE×B分離器14と、電子線を偏向する静電レンズ15及び16と、を備え、それらは、図1に示されるように電子銃11を最上部にして順に、しかも電子銃から放出される一次電子線E1の光軸が試料Sの表面(試料面)に垂直な線に対して傾斜して配置されている。E×B分離器14は電極141及び磁石142を備えている。
【0009】
二次光学系20は一次光学系のE×B分離器14の上側に配置された静電レンズ21及び22を備えている。上記一次光学系及び二次光学系の各機器は図示しないハウジングによって画成された密閉チャンバ内に配置されていて、そのチャンバは、公知の方法によって、真空(ここで真空とは当該技術分野で呼ぶいわゆる真空であって絶対真空ではない)状態に保持される。信号検出装置30は、図2に示されるように、MCP(マイクロチャンネルプレート)31と、FOP(ファイバーオプティカルプレート)32と、CCD(チャージカップルドデバイス)又はTDI−CCD(タイムディレイアンドインテグレーション−チャージカップルドデバイス)33とを備えている。MCP31は二次光学系が収容されているチャンバと共通でも或いは別個でもよいチャンバ41内に配置されている。また、CCD又はTDI−CCD33は、チャンバ41とは隔壁43によって隔てられた別のチャンバ42内に配置されている。MCP31とCCD又はTDI−CCD33との間に配置されるFOP32は、隔壁43に形成された貫通開口44内に配置されている。このFOP32は外周に塗布された真空用接着剤45により貫通開口44の内面に接合固定されている。これによりチャンバ41と42との間の気密は保たれている。したがって、従来必要とされていたような多ピンの高周波用のハーメチックシールは不要になり、ピン間のクロストークによる信号の劣化を心配する必要がなくなった。FOP32のMCP31に面する端面には蛍光材料層すなわちシンチレータ34が設けられている。したがって、蛍光材料層34はチャンバ41の圧力雰囲気にさらされている。CCD又はTDI−CCD33はソケット35及び多数の導体36を介して信号処理回路38に接続されている。この実施の態様ではチャンバ41内は真空状態に保たれ、チャンバ42内は大気圧状態に保たれている。
【0010】
次に、上記構成の電子線装置1の動作に付いて説明する。
電子銃11から放出された一次電子ビームE1は、一次光学系10の静電レンズ12及び13を経てE×B分離器14に達し、そのE×B分離器14により試料Sの面に対して垂直になるように偏向され、更に静電レンズ15及び16を介して試料Sの表面(試料面)SFを照射される。試料面SFからは試料の性状に応じて二次電子E2が放出される。この二次電子E2は静電レンズ15及び16により収束され、ほぼE×B分離器14の中心に結像される。ただし、レンズ15及び16を通る一次電子は(20KV+500V)のエネルギーを有し、二次電子は(20KV+二次電子の初期エネルギー)のエネルギーを有している。これらの二つのエネルギーを有する電子線を同じ面で合焦させるのは不可能であるので、この実施の態様では二次電子を優先させている。二次電子E2は、更に、二次光学系20の静電レンズ21及び22を介して信号検出装置30のMCP31の一方の端面(図2で下面)に入射する。MCPに入射した二次電子はそこで画像情報を保持したまま増倍されて反対側の端面(図2で上面)から放出されて蛍光材料層すなわちシンチレータ34に照射され、その蛍光材料層からは二次電子の強さに応じた光信号が発生される。すなわち二次電子は蛍光材料層により光信号に変換される。その光信号はFOP32を介してCCD又はTDI−CCD33に送られそこで電気信号に変換される。その変換された電気信号は多数の導体36を介して外部に設けられた信号処理回路38に送られ、その処理回路で処理される。
【0011】
上記信号処理回路を、処理した信号を例えば図示しない比較回路で記憶部に記憶されている設計通りのパターンに関する参照データと比較することによって試料に形成されたパターンの欠陥の有無や欠陥位置を検出する欠陥検出回路とすることによって欠陥検査を行える。また、信号処理回路を線幅測定回路にすることによって、試料面に形成されたパターンの線幅を測定できる。更に、信号処理装置に更にCRTモニターを接続すれば欠陥のレビューが可能になる。更にまた、一次光学系のどこかにビームをブランキングする機能を持たせれば、EBテスターとして使用することもできる。
なお、チャンバ41内を真空としかつチャンバ42内を大気圧とすると圧力差が大きすぎてFOPが歪み、その結果信号がFOPを通る間に画像に歪が生じる場合があるが、この場合には、チャンバ42内を大気圧より低い負圧状態としてFOPに掛かる圧力差を低減させればよい。
更に、上記実施態様の説明では信号検出装置30により検出される電子が資料への一次電子の照射により試料から放出された二次電子に付いて説明したが、反射電子でも、後方散乱電子であってもよい。
【0012】
図3において、信号検出装置の別の実施形態30aが示されている。この実施形態において、43aはチャンバ41aと42aとを気密状態に隔てる隔壁であり、チャンバ41aが前記実施形態と同様に大気に対して密閉されているだけでなく、チャンバ42aもCCDカメラ又はTDICCDカメラ39a若しくはっCDマウント又はTDI−CCDマウント49aによって密閉されている。隔壁43aには形成された段付きの開口44a内には同じく段付き(図3において、上部分と下部分とで径が異なる)の第1のFOP32a1が配置されていて、開口44aの内周面とFOPの外周面とは銀ロウ付け又は融着45aにより接合固定されている。したがってチャンバ41aと42aとの間で開口を介して気体が流通するのは防止される。チャンバ42a内には第2のFOP32a2及びCCDセンサ又はTDI−CCDセンサ33aが、第2のFOP32a2を第1のFOP32a1側にして、配置されている。更にチャンバ41a及び42aは排気管51aを介して真空ポンプのような真空引き装置(図示せず)に接続され、それによって真空状態又は負圧(大気圧に対して)状態にされるようになっている。排気管51aにはチャンバ41aへの接続口52aとチャンバ42aへの接続口53aとの間に調整可能な絞り54aが設けられている。なお、31aはMCPであり、34aは蛍光材料層すなわちシンチレータである。
【0013】
上記実施形態の場合、MCP、FOP、FDI及びCCD等が動作していないとき、絞り54aを全開にして第1及び第2チャンバを同じ高真空状態(例えば、1×10-8torr)に排気する。一方、MCP、FOP、FDI及びCCD等が動作しているとき、絞り54aを調節してチャンバ42aからの排気ガスがチャンバ41a内に流入するのを防止する。例えば、チャンバ41a内の圧力P1を1×10-7torrにし、チャンバ42a内の圧力P2を1×10-3torrにする。
【0014】
次に図4及び図5を参照して本発明による半導体デバイスの製造方法の実施例を説明する。
図4は、本発明による半導体デバイスの製造方法の一実施例を示すフローチャートである。この実施例の製造工程は以下の主工程を含んでいる。
(1)ウエハを製造するウエハ製造工程(又はウエハを準備するウエハ準備工程)
(2)露光に使用するマスクを製造するマスク製造工程(又はマスクを準備するマスク準備工程)
(3)ウエハに必要な加工処理を行うウエハプロセッシング工程
(4)ウエハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出し、動作可能にならしめるチップ組立工程
(5)できたチップを検査するチップ検査工程
なお、上記のそれぞれの主工程は更に幾つかのサブ工程からなっている。
【0015】
これらの主工程中の中で、半導体デバイスの性能に決定的な影響を及ぼすのが(3)のウエハプロセッシング工程である。この工程では、設計された回路パターンをウエハ上に順次積層し、メモリやMPUとして動作するチップを多数形成する。このウエハプロセッシング工程は以下の各工程を含んでいる。
(A)絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、或いは電極部を形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDやスパッタリング等を用いる)
(B)この薄膜層やウエハ基板を酸化する酸化工程
(C)薄膜層やウエハ基板等を選択的に加工するためにマスク(レチクル)を用いてレジストパターンを形成するリソグラフィー工程
(D)レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工するエッチング工程(例えばドライエッチング技術を用いる)
(E)イオン・不純物注入拡散工程
(F)レジスト剥離工程
(G)更に、加工されたウエハを検査する工程
なお、ウエハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造する。
【0016】
図5は、図4のウエハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含む。
(a)前段の工程で回路パターンが形成されたウエハ上にレジストをコートするレジスト塗布工程
(b)レジストを露光する露光工程
(c)露光されたレジストを現像してレジストのパターンを得る現像工程
(d)現像されたレジストパターンを安定化するためのアニール工程
上記の半導体デバイス製造工程、ウエハプロセッシング工程、リソグラフィー工程については、周知のものでありこれ以上の説明を要しないであろう。
上記(G)の検査工程に本発明に係る電子線装置を利用した欠陥検査方法、欠陥検査装置を用いると、微細なパターンを有する半導体デバイスでも、スループット良く検査できるので、全数検査が可能となり、製品の歩留まりの向上、欠陥製品の出荷防止が可能と成る。また、電子線装置を利用した線幅測定方法及び装置によれば、高い精度でスループット良く試料面に形成されたパターンの線幅を測定できる。更に、電子線装置を利用した欠陥レビュー方法及び装置によれば、高い精度で欠陥を監視できる。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することが可能である。
(イ)従来必要とされていたような多ピンの高周波用のハーメチックシールは不要になり、ピン間のクロストークによる信号の劣化を心配する必要がなくなった。。
(ロ)FOPに1ヘクトパスカルの圧力が掛からないようにできるので画像の歪みがない。
(ハ)二次電子の像面をE×B分離器の偏向中心に一致させるので、エネルギー幅の異なる二次電子を収差少なく結像させることができる。
(ニ)一次電子線のエネルギー幅が有限であることと、E×B分離器の偏向中心と一次電子線の像位置がことなることによる問題は特に生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号検出装置を備えた電子線装置の一実施態様の模式図である。
【図2】図1の電子線装置の信号検出装置の一実施形態を示す図である。
【図3】信号検出装置の他の施形態を示す図である。
【図4】本発明による半導体デバイスの製造方法の一実施例を示すフローチャートである。
【図5】図3のウエハプロセッシング工程の中核をなすリソグラフィー工程を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子線装置
10 一次光学系 11 電子銃
12、13 静電レンズ 14 E×B分離器
15、16 静電レンズ
20 二次光学系 21、22 静電レンズ
30、30a 信号検出装置 31、31a MCP
32、32a1、32a2 FOP
33、33a CCD又はTDI−CCD
34、34a 蛍光材料層
41、41a、42、42a チャンバ
43、43a 隔壁 51a 排気管
54a 絞り
Claims (6)
- 試料表面からの電子線をMCPに入射させ、前記MCPに隣接して配設されたFOPの端面に設けられた蛍光材料層に前記電子線を衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれか一方に伝送させる、電子線装置における信号検出方法において、前記MCPと、CCDセンサ又はTDI−CCDセンサとを異なるチャンバに配置し、前記MCPを配置したチャンバは真空状態にするとともに前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバは大気圧より低い負圧状態とし、両チャンバ間の圧力差を低減させて、前記光信号がFOPを通る間に画像に歪が生じないようにしたことを特徴とする電子線装置における信号検出方法。
- 請求項1に記載の電子線装置における信号検出方法において、前記異なるチャンバを絞りを設けた排気管により接続し、前記MCP、FOP、TDI及びCCD等が動作していないとき、前記絞りを全開にして前記異なるチャンバを同じ高真空状態にし、前記MCP、FOP、TDI及びCCD等が動作しているとき、前記絞りを調節して前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバからの排気ガスが前記MPCを配置したチャンバ内に流入するのを防止することを特徴とする信号検出方法。
- 電子ビームを試料に照射し、試料表面からの電子線をMCPに入射させ、前記MCPに隣接して配設されたFOPの端面に設けられた蛍光材料層に前記電子線を衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれか一方に伝送させ、TDI−CCDセンサから得た画像から欠陥の発見を行う欠陥検査方法において、前記MCPと、CCDセンサ又はTDI−CCDセンサとを異なるチャンバに配置し、前記MCPを配置したチャンバは真空状態にするとともに前記CCDセンサ又はTDI−CCDセンサを配置したチャンバは大気圧より低い負圧状態とし、両チャンバ間の圧力差を低減させて、前記光信号がFOPを通る間に画像に歪が生じないようにしたことを特徴とする欠陥検査方法。
- MCPと、FOPと、CCD及びTDI−CCDのいずれか一方とを有し、試料表面からの電子を前記MCPを介して前記FOPの端面に設けられた蛍光材料層に衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ又はTDI−CCDセンサのいずれか一方に伝送させる、電子線装置における信号検出装置において、前記MCPとCCD又はTDI−CCDのいずれか一方とを、隔壁を介して互いに隔てられた異なるチャンバ内にそれぞれ配置し、前記MCPが配置されるチャンバを外部と密閉状態にし、前記FOPを前記隔壁に密封して固定し、前記異なるチャンバを排気管を介して真空ポンプに接続し、前記排気管には前記MCPを配置したチャンバへの接続口と前記前記CCD又は前記TDI−CCDを配置したチャンバへの接続口との間にガスの流入が調整可能な絞り弁を設けたことを特徴とする電子線装置における信号検出装置。
- E×B分離器を有していて電子線をE×B分離器で偏向して試料に照射する一次光学系と、前記試料からの電子を回収する二次光学系と、二次光学系で回収された電子を検出する信号検出装置とを備え、前記信号検出装置が、MCPと、FOPと、CCD又はTDI−CCDのいずれか一方とを有し、試料表面からの電子を前記MCPを介して前記FOPの端面に設けられた蛍光材料層に衝突させて光信号を発生させ、前記光信号を前記FOPを通してCCDセンサ及びCCD−TDIセンサのいずれか一方に伝送させる表面検査装置において、前記MCPとCCD及びTDI−CCDのいずれか一方とを、隔壁を介して互いに隔てられた異なるチャンバ内にそれぞれ配置し、前記排気管には前記MCPを配置したチャンバへの接続口と前記前記CCD又は前記TDI−CCDを配置したチャンバへの接続口との間にガスの流入が調整可能な絞り弁を設け、前記MCPが配置されるチャンバを外部と密閉状態にし、前記異なるチャンバを排気管を介して真空ポンプに接続し、前記試料の表面の検査時に二次電子の像面を前記E×B分離器の偏向中心に一致させ、一次電子の像面を前記E×B分離器の偏向中心より電子源側にしたことを特徴とする表面検査装置。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法又は装置を用いてプロセス途中のデバイスのパターンを検査することを特徴とするデバイスの製造方法。
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