JP3771061B2 - 洗眼具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗眼具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものとして、下向きの眼を覆う小カップの内底面中央部から眼へ向けて洗浄液を噴出させるノズルを突設し、また、その小カップの下面に小型のスクイズ容器体を装着するとともに、そのノズルからスクイズ容器体内へ液路管を垂設し、かつ、小カップの底壁に専ら該小カップ内の洗浄液をスクイズ容器体へと流下させる逆止弁を装備させた洗眼器がある(実公平4‐38829 号公報、実公平4‐38830 号公報)。
この洗眼器は、スクイズ容器体内に洗浄液を収容して、小カップの周縁を下向きに見開いた眼の周りの瞼に下方から当接させ、そのスクイズ容器体を圧搾することにより、スクイズ容器体内の洗浄液を液路管に流入させ、かつ、ノズルから噴出させて洗眼するものであり、また、洗眼後の洗浄液を小カップに受け、これを逆止弁を介してスクイズ容器体内に帰還させることで、再度の洗眼に利用するようにしている。したがって、海水浴等の際に携帯して、事後の洗眼に供する場合などには頗る便利重宝である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、用途を治療用等にまで拡張しようとすると、次のような問題を含んでいる。
▲1▼ 洗眼した洗浄液を循環させて再度の洗浄に利用するのでは、衛生上具合が悪い。殊に、片眼の疾患において、両眼の洗浄に用いることは避けなければならない。
▲2▼ 垂下する液路管を通じて洗浄液を押し上げるものであるため、倒立姿勢や横倒姿勢では機能せず、上向き、前向きなどの眼には使用できない。したがって、病床に仰臥しているも者などには使用できない。
▲3▼ 逆止弁を要し、構造が複雑となり、部材点数が多くなり、組み立てに手数がかかり、コスト高となる。
本発明は、これらの問題点を解決しようとするものである。
【0004】
上記目的達成のため、請求項1の発明は、眼を覆うキャップ状の眼カバー1の頂壁4の外面中央に嵌合凹部5を形成するとともに、該嵌合凹部に連ねて眼へ対面させるノズル2を垂設し、また上記嵌合凹部5に下端開口のスクイズチューブ3を該スクイズチューブ3下端の口部6にて着脱自在に嵌合させた。
【0005】
請求項2の発明は、眼を覆うキャップ状の眼カバー1の頂壁4の外面中央に嵌合凹部5を形成するとともに、該嵌合凹部に連ねて眼へ対面させるノズル2を垂設し、また、上記嵌合凹部5に下端開口のスクイズチューブ3を該スクイズチューブ3下端の口部6にて着脱自在に嵌合させ、該口部の直上に上記眼カバー1の頂壁4へ当接させるフランジ7を突設し、該フランジとその眼カバー1の頂壁4とを薄肉ヒンジ8を介して連設して成る。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の洗眼具にあって、上記スクイズチューブ3につき、収容した洗眼液を透視できるよう透明乃至半透明にして計量目盛9を付して成る。
【0007】
【発明の実施の形態】
図面は、本発明の実施の形態を示している。
図において、1は、眼を覆う眼カバー、2は、該眼カバーの中間部に設けて眼へ対面させるノズル、3は、該ノズルに着脱自在に嵌合連繋させたスクイズチューブであり、これらは比較的柔らかい合成樹脂により一体成形する。
【0008】
眼カバー1は、開眼した上下の瞼に液洩れなく当接させ得るキャップ状に形成し、頂壁4の外面中央に平面形状円形でかつ浅い嵌合凹部5を設けるとともに、該嵌合凹部に連ねて眼へ対面させる乳頭状でかつ先端に複数の小孔10を穿設したノズル2を垂設している。
スクイズチューブ3は、下端に口部6を開口し、該口部を上記嵌合凹部5内へ着脱自在に気密・水密に嵌合させており、該口部の直上には、眼カバー1の頂壁4へ当接させるフランジ7を周設し、該フランジの縁部とその眼カバー1の頂壁4の縁部を各一部で薄肉ヒンジ8を介して連設している。
また、少なくともスクイズチューブ3については、収容した洗眼液を透視できるよう透明乃至半透明にし、かつ、計量目盛9を付している。
なお、一体成形の際には、図2に二点鎖線で示す展開状態にて成形する。
【0009】
如上の構成であり、使用に当たっては、まず、図3に示すように、全体を倒立させ、かつ、眼カバー1を薄肉ヒンジ8を中心に回動させることでスクイズチューブ3の口部6を開口させ、該スクイズチューブ3内に所要量の洗浄液を充填して、再び眼カバー1を戻し回動させ、口部6を閉口させる。
次いで、全体を正立姿勢に戻して、上向きに見開いた眼の上に被せ、眼カバー1の下縁を眼の回りすなわち上下の瞼に液漏れを生じないように当接させた後、スクイズチューブ3を圧搾して、該スクイズチューブ内の洗浄液をノズル2の複数の小孔10から眼へ向けて流出させ、洗眼する。
洗眼後は、眼カバー1内に溜まった洗眼済み洗浄液が洩れないよう倒立状態にして眼から離し、全ての洗浄液を排除し、水洗し、乾燥させて、次回の使用に備える。なお、病床に仰臥している者などの場合、無理にそのようにして倒立姿勢にせずとも、眼カバー1の周りにティッシュペーパーやガーゼ等を当てて流出する洗眼済み洗浄液を吸い取るようにすればよい。
【0010】
なお、全体を倒立姿勢乃至横倒姿勢にした状態でノズル2の小孔10から洗浄液を適度に噴出させることにより、下向き乃至前向きに見開いた眼を洗眼することもできる。
【0011】
【発明の効果】
請求項1、請求項2、請求項3の発明によれば、既述構成であるから、その都度、スクイズチューブ3内に所要量の洗浄液を充填し、眼カバー1を眼の上に被せて、スクイズチューブ3を圧搾することにより、極めて容易にかつ的確に洗眼でき、また、洗眼した洗浄液を循環させて再度の洗浄に利用するものではないから極めて衛生的で、片眼の疾患の場合においても両眼を問題なく洗浄でき、しかも、上向き、前向きなどの眼に支障なく使用できて、病床に仰臥している者などにも使用でき、したがって、用途を治療用等にまで幅広く拡張できる。
更に、逆止弁を要せず、構造を簡素化でき、合成樹脂により一体成形することができて、部材点数を1点ですませることができ、組み立ての手数を要せず、コストを低減できて、安価に提供できる。
加えて、スクイズチューブ3につき、収容した洗眼液を透視できるよう透明乃至半透明にし、かつ、計量目盛9を付することで、所要量の洗浄液をその都度確実に充填できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1乃至請求項3の発明に係る実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 同縦断側面図である。
【図3】 同洗浄液の充填を示す説明縦断側面図である。
【符号の説明】
1…眼カバー 2…ノズル
3…スクイズチューブ 4…頂壁
5…嵌合凹部 6…口部
7…フランジ 8…薄肉ヒンジ
9…計量目盛 10…小孔

Claims (3)

  1. 眼を覆うキャップ状の眼カバー1の頂壁4の外面中央に嵌合凹部5を形成するとともに、該嵌合凹部に連ねて眼へ対面させるノズル2を垂設し、また上記嵌合凹部5に下端開口のスクイズチューブ3を該スクイズチューブ3下端の口部6にて着脱自在に嵌合させた
    ことを特徴とする洗眼具。
  2. 眼を覆うキャップ状の眼カバー1の頂壁4の外面中央に嵌合凹部5を形成するとともに、該嵌合凹部に連ねて眼へ対面させるノズル2を垂設し、また、上記嵌合凹部5に下端開口のスクイズチューブ3を該スクイズチューブ3下端の口部6にて着脱自在に嵌合させ、該口部の直上に上記眼カバー1の頂壁4へ当接させるフランジ7を突設し、該フランジとその眼カバー1の頂壁4とを薄肉ヒンジ8を介して連設したことを特徴とする洗眼具。
  3. 上記スクイズチューブ3につき、収容した洗眼液を透視できるよう透明乃至半透明にして計量目盛9を付した請求項1又は請求項2記載の洗眼具。
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