JP6543794B2 - 洗眼具、容器と洗眼具との組み合わせおよびそれ等を用いた洗眼方法 - Google Patents

洗眼具、容器と洗眼具との組み合わせおよびそれ等を用いた洗眼方法 Download PDF

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Description

本発明は、手軽に使用できる洗眼用品に係わり、特に所定の液剤を眼に噴霧して簡便かつ衛生的に洗眼することができる洗眼具に関する。
洗眼具に関しては、個人が簡単に使用することができるシンプルな構造のものとして、カップ状の容器に液剤を満たし、そのカップの開口部を眼の周りに押し当てて、上を向いたりうつむいたりすることで、液剤を眼と接触させ瞬きをしながら洗眼する器具が公知である。
これを少し改良して、上を向いて用いるものは、例えば、スイミングゴーグル型で使用者の眼窩に密着可能とし洗眼液が漏れにくい構造を有するもの(特許文献1)、下向きの状態で、弾性体のつまみ部を押圧、弛緩を繰り返すことにより洗眼液を巡回させて洗浄をおこなうもの(特許文献2)などがある。これらは簡易構造ゆえに取扱いが直感的で判りやすく、使用者に低価格で提供できるものの、洗眼時に眼だけでなくその周囲を洗浄して汚れを除去・溶解した液剤が、その汚れを含んだまま再度眼と接触することにより、良好な洗眼効果を損なうおそれがあった。また、洗眼時には、顔をかなり上向きにして薬液を眼に接触しなければならず、姿勢的にも苦しいものであった。
前記洗眼効果改善を目的として、噴射ノズルを有する容器本体と、受液ボウルとを組み合わせることによって、常に清潔な薬液によって洗眼するもの(特許文献3)、液だれの心配および姿勢維持の困難性を改善するために、洗眼時に眼を上に向けることなく、指操作で洗眼液を噴射可能にし、しかも洗眼液を回収できる洗眼キャップ付きの洗眼液噴射装置(特許文献4)などが提案されている。
前記提案により洗眼後の液剤は再び眼に接触することもなく、未使用の洗眼液だけを利用して洗眼することができるようになった。ただ、一方で眼に対して噴射ノズルから洗眼液を噴射することから、噴射ノズルに回収液が付着してノズルを介してボトル内が汚染されたり、噴射液に対する恐怖感ないし警戒感が生じ易いという課題もあったのである。
そこで、この恐怖感ないし警戒感を和らげる目的で、目尻方向から洗浄水を放出して洗眼ができるようにしたもの(特許文献5)や、眼の真正面方向を含まない傾斜した方向から眼に一定圧以上の水圧の水流を当てて洗眼するもの(特許文献6)などが提案されている。
これらの提案により、眼の真正面から洗眼液を噴射する時に、噴射液が視界に入ることで恐怖感から瞼を閉じてしまうような事態が解消されることになった。しかし、前者の提案の場合には、受液ボウルに洗眼後の液剤を確実に収容することが難しく飛散したり、後者の提案の場合には、洗眼後の液剤を受容して眼に再び接触させないようにするために、顔を俯いた状態で洗眼しなければならず、洗眼時の姿勢を維持する点で使用者への負担もあったのである。
再公表WO99/49829号公報 登録意匠第1195586号公報 特開平11−299854号公報 特開2006−346074号公報 特開2005−21253号公報 特開2006−26386号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、洗眼時における使用者の恐怖感、警戒感を和らげることができ、洗眼効果を損なうことのない洗眼具およびそれを用いて楽な姿勢で快適な洗眼方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る洗眼具は、底壁と、底壁の外周端から上向きに周設された周壁とを有し、前記周壁の上端縁が、眼の周囲に適合する円環状の開口部を形成するとともに、前記開口部を眼の周囲に当接した時に、洗眼具が顔面から20°〜60°の傾斜を有して当接し、眼の正面に位置して前記周壁内表面の上下方向に延びる仮想垂線上に、洗眼用液剤を収容する容器の液剤噴出用ノズルを着脱自在に挿入可能な貫通孔又は切り欠き部を有することを特徴とする。
前記周壁の上端縁は、洗眼具の開口部を形成しており、これを眼の周囲に押し当てることにより洗眼用液剤を眼に噴出しても洗浄後の液剤を周りに飛散させることなく捕集することができる。また捕集した液剤は底壁と周壁とで形成される液溜部に収容して、再び眼に接触することを防止し、洗眼効果を損なうことがない。
本発明の洗眼具が顔面から「傾斜」を有して当接するとは、開口部の中心点と底壁の中心点とを通る直線を洗眼具の中心軸と仮定したときに、この中心軸が顔面に対して所定の角度をもって下方向に傾いて当接していることを言う。この傾斜により、噴射して眼を洗浄した後の液剤を確実に溜めることができ、使用者の意図しない箇所を汚すことがない。
また、前記「仮想垂線」とは、顔を正面に向けた状態で洗眼具を眼の周囲に当接したときに、真正面を向いた視線と洗眼具の周壁内表面との交点を通り、周壁内表面上に上下方向に垂直に延ばした直線のことを言う。この仮想垂線上に液剤噴出用ノズルの接続部である貫通孔又は切り欠き部を設けることによって、噴射液が確実に眼に注がれるようになるのである。
本発明では、洗眼具が、前記開口部の中心点と前記周壁の仮想垂線を含む縦断面に対して、面対称の形状であることが好ましい。用具を成形加工し易く、左右両眼に共用できる洗眼具として適切な形状となるからである。なお、前記縦断面には、前記中心軸も同一平面上に含んでいる。
さらに、前記上端縁から10〜30mmの範囲内であって、前記仮想垂線上の所定の位置に前記貫通孔又は切り欠き部が形成されていることを特徴とする。液剤噴出用ノズルは、この貫通孔又は切り欠き部に着脱自在に挿入されるのであり、真正面を向いた視線からは斜め上方向に外れた位置にノズルを配置することができるからである。これによって、使用者の恐怖感、警戒感を和らげることができる。
本発明はまた、前記の構成を有する洗眼具を用いて、前記液剤噴出用ノズルから、眼に対して斜め上方10°〜60°の位置から液剤を噴出しつつ洗眼し、洗眼後の液剤は再度眼に接触することなく底壁と周壁に囲まれた液溜部に保持されることを特徴とする洗眼方法を提案する。前記の通り簡易な構造の洗眼具を使用するので、使用者が操作方法に迷ったり間違えたりすることがなく、充分なコンプライアンスを得ることできる。
ノズルからの液剤が、視線の上方より噴出されることで、噴出液が直接視界に入った時には既に眼に液剤が接触しており、恐怖感による瞼を閉じる時間を与えることなく効率的な洗眼が可能となる。また、液溜部に洗眼後の液剤を保持することによって、再汚染を効果的に防止することもできる。
さらに洗浄効果を上げるために、前記液剤噴出ノズルから、液剤を噴出する際に、眼に対するノズルの角度を10°〜60°の角度の範囲で微動させることが好ましい。眼の一点に対して集中的に液剤を噴出し続けるより、眼球面を均一に洗浄でき、また水圧による衝撃を緩和することができるからである。
そして、洗眼具の開口部を眼の周囲に当接させ、顔を正面ないしやや上に向けたまま洗眼することによって、使用者に無理な体勢を強いることなく洗眼を行うことができる。
本発明の洗眼具は、洗浄後の液剤を捕集して液溜部に保持するので、眼を再汚染するおそれがなく、洗浄効果を損なうことがない。また液剤の噴射に角度を持たせて、真正面を向いた視線に対して斜め上方に外れた位置から液剤が注がれることとなり、ノズル部が回収液から汚染されることを防ぎ、使用者に恐怖感や警戒感を与えることを防止できる。
また、本発明の洗眼方法によれば、前記洗眼具により使用者が瞼を閉じる前に、液剤を噴射するので、洗眼液に無駄がなく効率的な洗眼が可能である。さらに、洗眼具に対してノズルがある程度の動きを許容して固定されるので、ノズルの角度を微動させることにより、眼全体をよりソフトに洗眼することができる。
図1は、本発明の洗眼具の一例を示す斜視図である。 図2は、図1に示す洗眼具の、右側面図(a)及び断面図(b)である。 図3は、正面を向いている人の眼の周りに図1に示す洗眼具を当接した時の、洗眼具の傾斜状態を示した図である。 図4は、本発明の洗眼具の他の例について正面から見た図である。 図5は、本発明の洗眼具の他の例について、斜視図(a)及び右側面図(b)である。 図6は、周壁の中間部分を内側に反らせてスリム化した洗眼具の例であり、斜視図(a)及び正面図(b)である。 図7は、本発明の洗眼具の他の例について、平面図(a)及び断面図(b)である。 図8は、洗眼具を用いた洗眼方法の概要を説明する図である。
本発明の洗眼具およびそれを用いた洗眼方法について、図面を参考にしつつ順次説明する。
図1および図2は洗眼具の一例について斜視、右側面、断面をそれぞれ示した図である。この例で示す洗眼具1は、底壁2を平坦面として、シンクや机などの上に載置することができる。本発明では、洗眼具内には洗浄後の液剤が溜められるが、該液剤は洗浄後には廃棄されるために、従来のカップ状の容器に液剤を留めてから洗眼する場合のように、液剤が満たされた状態で用具を載置しておく必要はない。むしろ液剤が溜まったら、その液剤は使用済みのものであるため、直ぐに廃棄した方が衛生面で好ましい。従って、底壁のデザインとしては、平坦であることは必須の要件ではない。底壁は半球面や角錐の先端部のような先細構造にして、敢えて底壁を下にして載置することが困難な形状に設計することで、洗眼具を使用しないときには内部の乾燥を促進して衛生状態を維持するように、開口部を下方に向けて置くことを促すようなデザインにすることもできる。なお、角錐の先端部のように先細構造にした場合には、底壁と周壁との区別が困難になるが、そのような場合には、本発明における「底壁」は角錐の頂点を、「周壁」は角錐の側面を意味する。
図1および図2に示すように、底壁2の外周端3から上向きに周壁4が周設されている。この例では周壁が底壁に対してほぼ垂直上方に向かって周設されているが、外側に広がるように形成したり、或いは用具の成形条件によっては内側に多少狭くなるように周設されていても良い(例えば、図6を参照)。洗眼後の液剤を飛散しない程度に周壁によって補足できればよいので、周壁の上端縁が形成する開口部5は、後述するようにある程度の面積を覆蓋できるように周設されていれば良いのである。眼よりも上方向に配置される開口部の一部6には、顔との間に隙間が形成されるようにして、従来の用法(特許文献1など)との誤用を防止することもできる。
また、洗眼具を使用する際の使い勝手を考慮して、周壁の一部に指で挟み易いようにヘコミを設けたり、滑り止めの効果を期待して凹凸部を形成しても良い。本例示では周壁は全周にわたって滑らかな曲面で、シンプルな形状であるが、この周壁に縦方向に波形にしたり蛇腹状にデザインすることもできる。さらに、横方向に蛇腹構造を設ければ、使用しないときは折り畳んでコンパクトな大きさにし、携帯・保管に便利な構造とすることもできる。
洗眼時には、図1に示す周壁4の上端縁7の少なくとも手前側8は、皮膚に直接接触することになる。従って接触時の感触をソフトにするためおよび洗眼液を確実に捕捉するような液密構造を形成するために、周壁の上端縁(特に手前側)はある程度の幅を持たせるか、内面側に向けて厚みが増すようなテーパ、あるいは外周方向にフランジを形成していることが好ましい。
この手前側8の部分の周壁は、当接する際の凸となる眼袋の形状に合わせて、洗眼具の内側に向けて凸となる曲面(W字型)を形成していても良い。眼袋と該部分との液密構造がより効果的に形成されるからである。
上端縁7が形成する開口部5は、洗眼時には眼の周囲に均等の圧力によって当接することが好ましい。眼よりも上方向に配置される部分6については、必ずしも皮膚と接している必要はないが、眼に噴射された洗眼液の上方向への飛散を防止することを考慮すれば、開口部は、その全周に渡って眼の周りを囲むように接していることが適切だからである。
本発明の洗眼具は、予め洗眼液を満たした状態で使用する従来タイプのものと違って、洗眼液を廃液として徐々に収集するものである。従来タイプのカップ状容器に液剤を満たして洗眼する場合には、容器と顔との閉鎖空間に空気層が無く洗眼液が完全に満たすようにするか(俯いて洗眼する場合)、顔を上向けた状態で洗眼しなければならない。そうすると、いずれであっても液剤が外にもれないように注意が必要であると同時に、始めから大量の洗眼液に対する漏れを心配しなければならない。しかし、本発明で示す洗眼方法は、少量の液剤噴射から始めるので、もし漏れがあってもその量は僅かで済み、眼の周囲に対する洗眼具の押圧力を適度に強くしていけば初期の漏れだけで済ませることもできる。
一方、従来タイプの洗眼容器の場合には、既に大量の洗眼液が容器内に満たされているため、始めから大きな押圧力で押さえつけると共に、その力が過剰であったとしても押圧力を緩和することがためらわれるので、結果として常に過剰な圧力で顔面に押しつけなければならなくなる。すなわち、従来タイプの容器では押圧力が強めに負荷されるのに対して、本発明では徐々に押圧力を上げて適度な押圧力で洗眼ができる。従って、本発明では、前記のような液密維持という心理的な緊張感を和らげることができ、容器からの圧迫感も軽減されるという効果が期待できる。
図2に示す様に、この例では開口部の縁7は側面視において直線ではなく、上に凸の円弧状をしている。この形状にすることで開口部と顔面との密着性向上が期待される。眼の周囲の起伏に合わせたからである。この部分を直線状または下に凸の円弧状にすることもできるが、特に下に凸の円弧状にすると開口部と顔面との隙間が大きくなり洗眼液が飛散するおそれがある。なお、直線状にすることにより、敢えて多少の隙間を設け、従来型のようにカップ容器に洗眼液を溜めて洗眼する使用法としては使い難くして、患者に対して本発明の洗眼具の正しい使用法に誘導することもできる。
開口部は円環状に形成されている。円環状としては、長径40〜60mm、短径30〜50mmの楕円形状が好ましく、長径を横方向、短径を縦方向にして眼の周囲に押しつけるようにして、周壁および底壁によって洗眼時の閉鎖空間を形成する。長径が40mmより小さい場合には、通常の大きさの眼を被覆するのに充分ではなく、60mmよりも大きくなると、片眼毎の洗浄に際して洗眼具が鼻梁などに接触して、液密を保つことが困難になる。また、短径が30mmよりも小さい場合には前記同様に眼を被覆するのに充分な開口径が得られず、50mmよりも大きくなると、洗眼後の液剤が頬など洗眼に関係のない部分にも触れるようになって、不快感与えるので適当ではない。
開口部は前記のように楕円形状を有していることが好ましいが、正確な楕円である必要はない。真円であっても良く、例えば、周壁を波状に形成した場合には単純な楕円曲線ではなく波形の曲線となる。また、手前側8を洗眼具の内側に向けて凸状に形成した場合には、下半分が滑らかな一つの波を有する曲線状(W字形)、上半分が楕円曲線となっていても良いのである。要するに本発明の「円環状」とは、外観が全体として円または楕円であって、曲線によって形成された輪となっていることを意味し、略、円または楕円に近い形状であれば良いのである。従って、三角や四角形のような角張った形状は、頬などへの皮膚刺激や、使用時の汚れなどが蓄積しやすい点から好ましくない。
本発明の洗眼具は、前記開口部を眼の周囲に当接した時に、該洗眼具が、顔面を平板として仮定したときにその垂線から20°〜60°の傾斜を有して当接していることが一つの特徴である。「眼の周囲に当接した時」とは、使用時において洗眼液の飛散を防止するために、開口部がほぼ均等の力で眼の周囲に押し当てられた状態のことをいう。開口部の当接位置によっては皮下脂肪の少ない箇所、すなわち殆ど皮膚表面の変形ができない箇所と、皮膚表面を無理にでも押し続ければ変形して開口部がかなり埋まる箇所がある。そうすると洗眼具の押し当て方に左右されて、同じ形状の洗眼具であってもこの傾斜が異なってくる。従って、前記「眼の周囲に当接した時」とは、具体的には机などの硬い平板上に洗眼具の開口部を下にして置いた時と考えれば良い。なお、開口部の略中心に眼が位置するようにして当接することが望ましい。開口部の一部でも眼に接触しないようにするためである。
また、洗眼具が顔面から「傾斜」を有して当接するとは、前記の通り、開口部の中心点と底壁の中心点とを通る直線を洗眼具の中心軸10と仮定したときに、この中心軸が正面を向いた視線に対して20°〜60°の角度をもって下方向に傾いて当接していることを言う。開口部の中心点は、開口部が円や楕円であればその中心であり、多少不定形となっている場合には、その形状の重心と考えれば良い。これは底壁の中心点であっても同様である。そして、洗眼具が下方向に傾斜を持つことになる形状として、開口部が竹を斜め切りにしたように形成されるのである。
図3には、前記洗眼具の開口部5を、正面を向いている人の眼の周りに当接した時の状態を示している。洗眼具1の中心軸10が、正面を向いた視線11から角度α(20°〜60°)の傾斜を有して当接することを表している。この傾斜により、噴射して眼を洗浄した後の洗眼液剤を周壁4と底壁2で形成する空間に確実に溜めることができ、使用者の意図しない箇所に液剤を飛散させることがない。
前記角度α(20°〜60°)は、好ましくは30°〜40°である。αが60°より大きくなるとノズルが接近しすぎて使用者に警戒感を与えるので、周壁を途中から下方向に湾曲させる等して洗眼具の中心軸を下方により傾斜させると共に、ノズル位置との距離を確保できるような形状にする必要がある。このような形状には、成形加工に難があり製造コストがかさむことが予想される。またαが20°よりも小さい場合には、顔を正面に向けた姿勢での洗眼液の捕捉が困難になるので、やや下向きの姿勢で洗眼する必要があり、楽な姿勢で洗眼することが難しくなる傾向がある。
本発明の洗眼具には、図1に例示するように、眼の正面に位置して周壁4の内表面の上下方向に延びる仮想垂線12上に、洗眼用液剤を収容する容器の液剤噴出用ノズル(図示せず)を着脱自在に挿入可能な貫通孔9を有していることも特徴の一つである。図3に例示するように洗眼具の開口部5を眼(E)の周りに当接したのち、視線11から角度β(10°〜60°)分だけ上方向に位置する貫通孔9を通して、ノズル(図示せず)から噴出される液剤により洗眼されるのである。前記角度β(10°〜60°)は好ましくは20°〜45°である。βが60°より大きくなると噴出液は上瞼が遮って眼球に当たりにくくなり、10°より小さいと眼球の正面から噴出液が当たることになり、恐怖感が高まる傾向がある。
貫通孔は、組み合わせる洗眼液収容の容器ノズルの形状に合わせて形成される。ノズルは、円筒状の先端部から液剤を噴射するようにしたものが一般的であり、貫通孔の孔形状もそれに合わせて円または楕円形状が好ましい。図1の例では円の左右にスリット14が形成されているが、これは、容器側のノズルおよびその周辺部の形状を考慮したものである。特に一回使い切りの容器には、開封と同時にノズルの孔を生成するまではこれを保護するために、切断可能な状態でノズル周囲またはその一部と連設された破断部を有している。この破断部を除去した後に残る容器側の残存部が、ノズルの脇に形成されることがある。この残存部を通過させることを目的の一つとして、スリット14が貫通孔9と共に形成されているのである。いわば、鍵と鍵穴の関係のように、洗眼液収容容器と洗眼具とをセットで使用することにより、誤用を防止し、貫通孔へのノズル挿脱時の方向性を与えて、よりスムーズに操作することができる。なお、前記スリットはノズル径の大きさにある程度の幅があっても、貫通孔の形状を変形可能にして洗眼具を固定することができるという効果も期待できる。
容器ノズルは、液噴出孔径が約0.5mm〜約3mmの円で、ノズル部の外径が約1.5mm〜約4.5mmの大きさの円柱形状が適当である。特に液噴出孔径は、洗眼時の液柱の形状を決定するものであり、適度な洗浄感と洗浄効果を考えると、約0.8mm〜約2.5mm程度の円形であることが最も好ましい。従って、洗眼具の貫通孔は、前記ノズル部の外径と同じか、それより1.0mm以内の範囲で大きく設定すれば、その挿脱に支障がない。
図1では貫通孔9を例示するが、開口部5の形状による皮膚への刺激がないこと及び、周壁4の強度的な低下がないことなどを前提として、切り欠き部であっても良い。洗眼具の射出成形等に使用する金型などを、より簡易な構造として採用することができるからである。
図4に切り欠き部18を形成した例を示す。貫通孔の場合と同様に容器ノズルの形状に合うように設計することが好ましい。例えば図に示すように、切り欠き部の幅を下方に行くに従って徐々に狭くしたり、切り欠き部の基の部分16を円形にしてノズルを固定し易い形状にすることも可能である。また、切り欠き部は垂直方向に形成する方が成形加工し易いが、デザイン性を考えて斜め方向、或いは蛇行して形成しても良い。
ところで、前記のように貫通孔9や切り欠き部18は、所定の角度β分だけ上方向に配置されるが、これは、前記仮想垂線12上であって、周壁の上端縁から10〜30mmの範囲内に形成されていると言い換えることもできる。仮想垂線は、「洗眼具を眼の周りに当接したときに、眼の正面に位置して周壁内表面を上下方向に延びる」垂線と規定しているが、洗眼具当接時の配置は毎回一定とは限らないので、(洗眼具と眼との)位置関係は多少の変動を伴うことが想定される。従って、本発明における仮想垂線は幅8mm以下の太さを有する線(図1には二本の一点鎖線で示している)と定義する。洗眼具と眼との位置関係に毎回多少の差異を生じても、総じて前記仮想垂線上に貫通孔又は切り欠き部が存在することが特定される。
またノズルが、洗眼具の周壁によって所定程度以上に眼に接近しない構造であることが極めて重要である。洗眼中にノズルが直接眼に触れると、角膜などを傷つける恐れがあり、商品としては致命的である。従って、前記貫通孔又は切り欠き部は、ノズルが周壁に対して垂直方向(眼に接近する方向)に摺動する量を厳密に制限できる構造であることが必要である。もっとも、洗眼液容器の液噴出部分の構造は一般に、先端が開口する小径の円筒状ノズルと、その下部に連設してキャップによる螺合が可能な大径の円筒状ネジ部とからなる。この径の差異を利用して円筒状ネジ部によりノズルの眼に接近する方向への摺動を確実に制限することができるのである。
図には示されていないが周壁の内面には、眼の洗浄効果を上げ、洗眼時の瞬目をできるだけ防ぐことを目的とした、視線を固定するような図柄や微小孔を設けて目印とすることが好ましい。前記図柄は、使用者の興味を引くような風景、昆虫や小動物を現したもの、或いは幾何学的な模様など適宜設定できる。また図柄の位置は、洗眼具で眼の周囲を塞いだときに、視線が正面から上方向に約10°〜50°上がるような位置に表記されることが適切である。真正面方向(水平方向)に対して斜め上方のノズルから洗眼用液剤が噴射されるので、視線を下向きにさせると、液剤が瞼に遮られるおそれがあり洗浄効果が損なわれるおそれがあるからである。
本発明の洗眼具は、開口部の中心点と、周壁の仮想垂線を含む縦断面に対して、いわゆる面対称の形状であることが好ましい。どちらか一方の眼を覆うのにぴったりフィットするような開口部形状を採用すると、鼻側と耳側とで開口部形状が異なることになる(すなわち面対称ではない)。しかし、一つの洗眼具で左右両眼を順次洗眼することを考えると、他方の眼を覆う際に却って違和感が生じうる。従って、両眼どちらに当接しても同じような感触が得られるように、面対称の形状が適切なのである。この場合の「仮想垂線を含む縦断面」とは、幅のある仮想垂線の中心を通る直線を含む縦断面のことを意味し、一つの直線と一つの点を含む平面(縦断面)は、一つに特定される。
洗眼具の大きさは一概に決定することはできないが、使用時の洗眼液量を5〜20mL程度、好ましくは8〜12mL程度が適当量であるため、その廃液量を貯留できる容積が必要となる。図1の例で示すと、底壁が長径約38mm、短径約32mmの楕円形状であり、手前側の周壁高さが約33mm、奧の周壁高さが約55mmである。また、開口部を平面に投影したときの形状は長径約44mm、短径約41mmの楕円形状を有している。使用時には、洗眼具が図3に示すように傾斜して、最大量は端部8まで洗眼液が貯留される。このときの容積を前記5〜20mL程度になるように設定するのである。この例では、容積は約10mLである。
図5には、貫通孔29近傍において、その下方の周壁23よりも、上方の周壁24を部分的に外側方向により拡張させた例を示している。図1の例と比較して明らかなように、液溜部20のスリム化が特徴となっている。開口部25は眼の周囲をより広範囲で被覆することができる大きさを維持しつつ、小面積の底壁22からストレートに周壁を立ち上げて液溜部を構成することができるので、手の小さな子供でも洗眼具21を把持しやすくなっている。同じくスリム化した図6の洗眼具31と比較すると、底壁32の近傍の周壁に膨らみ34が無いので、射出成形後の型から簡単に外すことができる点で有利である。また、貫通孔29の近傍において周壁の顔面に対する角度が小さくなるので、貫通孔に容器ノズルを差し込んだ時、視線11からの角度βが図3に示す例より小さくなるため、眼の洗浄性が向上するのである。この形状の場合、角度βは約20°〜約40°となる。
拡張された周壁の上方部分24は、洗眼液収容容器を下方からの押上力に対する支持体としての役目も果たすことができる。洗眼具と洗眼液収容容器とはノズルを貫通孔に挿入することで連結されるが、より多くの接点で両者を連携させた方が安定した洗眼操作を実現できるため好ましい。
図5に示すように、貫通孔29は開口部25と同様に上方向に開口しているので、開口方向の異なる洗眼具(例えば図1の例)に比較して成形加工上有利である。液溜部を成形する金型と同じ方向に抜くことができるので、型抜き方向を増やすことなく成形でき、製造コストの削減ができるからである。
また図7に例示する洗眼具41の手前側48を塞ぐように半月状の仕切り44や、該仕切りを設けるための環状キャップを別途用意することもできる。洗眼具に溜めることが可能な液量は、この部分の高さに左右されるので、当該部分の仕切りにより洗眼具全体の大きさをコンパクト化できるとともに、貯留液の漏れ防止にも効果的である。
本発明の洗眼具は、汎用の熱可塑性樹脂を使用して射出成形や押出成形等の一般的な成形方法を採用することで、安価・高品質に生産することができる。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセタール樹脂、ナイロン樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、EVA(エチレン・ビニルアセテート)樹脂などが挙げられる。比較的安価な材料にて簡易に製造することが可能なので、適宜使い捨ての用具としても良い。
洗眼具は、眼の周囲に当接して視界を遮るものであるため、透明または半透明の材料で成形されていることが好ましい。片眼ごとに洗眼するので、不透明であっても必ずしも支障はないが、使用者にとっては明るい環境下での操作の方が安心感を与えるからである。なお、周壁などに着色や模様等を表示することもできる。
次に、以上のような本発明の洗眼具を用いて洗眼する方法について説明する。
図8は、洗眼方法の一通りの流れを示したものである。始めに本発明の洗眼具とは別に用意された洗眼液ボトルを開封する(図8(a))。図では一回使い切りのボトル50を例示するが、液噴出ノズルを覆蓋できるキャップを有したボトル(以下、「通常ボトル」という)であっても何ら問題はない。使い切りボトルの場合には、使用量の目安になると同時に、洗眼具内の貯留量を常に一定量以下にすることができるので、液漏れの心配が不要である点で好適である。一方、通常ボトルの場合には、洗眼具の貯留量以下で使用者の都合に合わせて洗眼液を使用することができ、洗眼液を割安価格で入手できるようになる点で有利である。これらの洗眼薬の処方や成分には制限はなく、市販の洗眼薬や公知文献による洗眼処方などいずれも使用することができる。
いずれのタイプのボトルであっても、洗眼具の貫通孔(又は切り欠き部)に適合するような液剤噴出用ノズルを有していることが必要である。図8(b)に示すように、洗眼液ボトルのノズルを貫通孔59に装着することにより、洗眼ユニットの準備が完了する。図では、使い切りボトル50のノズルがあたかも洗眼具51に刺さったまま、独立してその姿勢を維持している様に見えるが、ボトルを手で支えることでノズルの貫通状態を維持するようにしても良い。また、通常ボトルの場合には、液容量に相当する重さがあるので、自立的に貫通状態を維持することは難しく、手で支える必要があっても安全上、機能上の問題はない。
図8(c)には洗眼具の開口部を眼の周囲に当接させて、ボトルを押圧する状態が、同図(d)にはノズルから洗眼液が噴出されて眼を洗浄している状態が拡大されて、それぞれ示されている。この図からボトルの押圧時には、一方の手でボトルを押圧しつつ、他方の手で洗眼具を保持しており、顔は正面からやや上を向いた状態であるために、無理な姿勢を要求するものではないことが理解できる。洗眼時間は、ボトル押圧力、ノズル径、内容液量等にもよるが3〜20秒程度であり、洗眼具などを支えている腕が疲れるという程ではない。
洗眼時には、図8(d)に示すように眼に対して斜め上方10°〜60°の位置から液剤が噴出される。洗眼を終えた液剤は洗眼具の底壁52に向かって落ちていき、周壁54とで囲まれた液溜部に保持されるので、眼の再汚染を防ぐことができる。洗眼時の液剤の噴射については、使用者による押圧力の制御によって、連続的に噴射したり、断続的に噴射することができ、同時に眼に当たる洗眼液の水圧も調整することができる。
洗眼操作としては、ボトルを押圧するだけで支持する手を動かすことなく洗眼する方法の他に、ノズルから液剤を噴出する際に、眼に対するノズルの角度を10°〜60°の角度範囲で微動させることが好ましい。噴射液が眼の一点に集中することなく降り注ぎ、眼全体を洗眼できるからである。また、一点に集中する液剤の水圧を分散して眼に優しい洗眼方法を提供できる。
前記ノズルの角度を微動させる方法としては、洗眼具に対するボトルの角度を変えるように支持する手を上下方向に微動させたり、洗眼具を支持する手を上下方向に微動させることにより使用者に合った噴出を形成することができる。なお、前記上下方向以外に左右方向に微動させることにより、さらに細やかな洗浄を行うことができる。
図8(c)または(d)に示す洗眼時の状態は、顔をやや上に向けているが、真正面を向いた状態であっても良い。洗眼後の液が他にこぼれることがなければ、使用者にとって楽な姿勢で洗眼できれば良いからである。
以下に、本発明の洗眼具を使用した実施例についてさらに詳しく説明する。
(実施例1)
カップ状の容器に液剤を満たして洗眼する場合には、洗浄液に眼の周囲の汚れを持ち込み、却って眼が汚染されることが懸念されていた。そこで、本発明の洗眼具を使用した場合と比較して、洗眼効果への影響を調べた。
始めに、市販の日焼け止めクリーム(Biore UV AQUA Rich WateryBB Watery base SPF50(花王製))を被験者2名の顔に日常使用している感覚で均一に塗布した。次に、図5に示す本発明の洗眼具を用いて、無菌生理食塩水10mLを含むノズル付き容器を用いて図8に示す手順にて洗眼を行った。洗眼後の液の白濁度(500nm)を紫外可視光光度計(UV−2450(島津製作所製))により測定した。
比較例1として、市販の洗眼カップを用いて、用法に従い無菌生理食塩水10mLをカップに入れ、該カップを眼の周りを覆うように押し当てたまま、液がこぼれないように頭を後ろへそらし、上を向いて数回瞬きをして洗眼した。洗眼後の液の白濁度を前記同様に測定した。
Figure 0006543794
市販の洗眼カップを用いた場合に比較して、本発明の方法による洗眼の方が日焼け止めクリームによる白濁度が明らかに低かった。また、使用後の自覚症状では、本発明の方法によれば爽快な洗浄感が得られたのに対し、市販の洗眼カップを使用した場合には、眼が沁みたり、眼が痛いなどの訴えがあった。この試験では極端な比較例を想定しているが、従来の洗眼カップを使用する場合には、日焼け止めクリーム、化粧品などをしっかり落とした後で使用することについて、充分注意が必要であることがわかる。
(実施例2)
本例では、微生物による汚染について検証した。被験者2名について、片眼を消毒済みの本発明の洗眼具(図5)を用いて図8の洗眼方法で、他眼を消毒済みの市販洗眼カップを使用して比較例1と同様の方法で洗眼(比較例2)を行った。洗眼に使用した液は無菌生理食塩水を各10mLである。洗眼後の液中に生存する微生物の数を、ソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地を用いて測定した。その結果を下記の表に示す。
Figure 0006543794
表2の結果より、比較例で計測した菌数は眼に残存する菌数に等しく、同一人において左右の眼で多少の差異はあるにしても、本発明例の方が、眼を汚染する可能性が低いことが示された。
(実施例3)
本例では、8名の被験者について、使い易さ、洗浄感等について評価し本発明例の使用感を評価した。市販の洗眼液を用いて、本発明の図5に示す洗眼カップを用い、図8の洗眼方法について、表4に示す様に各項目について5段階評価を行い、最も良い評価を5点、最も悪い評価を1点と評価し、各被験者の評点を合計した。比較例3として市販の洗眼カップA、比較例4として市販の洗眼カップB、比較例5として洗眼カップAの側面に穴をあけ、10mLのユニットドーズ洗眼ボトルを取り付けて特開2006−26386号公報(特許文献6)の実施形態(洗眼カップC)を作製した。洗眼カップCは顔を正面向きにした場合と、下向きの2種類の洗眼方法で、眼に対して傾斜した方向からボトルを圧搾して洗眼液を当てて洗眼した。さらに、それぞれの洗浄方法について、好む洗浄方法から順位付けをしてもらい、1番好む洗浄方式を5点、一番好まない洗浄方式を1点として合計を集計した。
Figure 0006543794
Figure 0006543794
Figure 0006543794
結果を表5にまとめた。実施例3の洗眼カップを用いた洗浄方法は、使い易さ、洗浄感、総合評価、好む洗浄方式のいずれの評価においても最も高い評点が得られた。このことから、本願の洗眼カップを用いた本願の洗浄方法が最も使い易く、満足のいく洗浄感が得られ、最も好まれる洗浄方式であることがわかった。
以上説明したように、本発明の洗眼具は簡易な構造を有しており、使用方法も簡便であるため、誰でも適切な使用が可能である。この洗眼具を使用すれば常に新鮮な洗眼液を眼にあてるので、洗眼後の爽快感を与えることができる。また、洗眼液を使い切りの容器に保存しておくことで防腐剤フリーの液剤を使用して、花粉症などのアレルギー患者でも安心して利用することができる。
1、21、31、41、51・・・洗眼具
2、22、32、52 ・・・底壁
4、23、24、54 ・・・周壁
5、25、 ・・・開口部
9、29、59 ・・・貫通孔
12 ・・・仮想垂線
18 ・・・切り欠き部

Claims (7)

  1. 底壁と、
    底壁の外周端から上向きに周設された周壁とを有する洗眼具であって、
    前記周壁の上端縁が、眼の少なくとも下方向に適合する円環状の開口部を形成し、
    前記円環状の開口部の長径は40〜60mmで短径は30〜50mmであり、
    前記開口部の縁は側面視において上に凸の円弧状であり、
    前記開口部を眼の少なくとも下方向に当接した時に、
    前記開口部の中心点と前記底壁の中心点とを通る直線を前記洗眼具の中心軸と仮定したときに、前記中心軸が顔面に対して所定の角度をもって下方向に傾いて当接し、
    眼の正面に位置して前記周壁内表面の上下方向に延びる仮想垂線上に、洗眼用液剤を収容する容器の液剤噴出用ノズルを着脱自在に挿入可能な貫通孔を有し、
    前記貫通孔にはスリットが形成され、
    前記洗眼具は使用時に廃液を少なくとも5mL貯留できる容積を有すること、
    を特徴とする洗眼具。
  2. 前記底壁は前記洗眼具を水平面上に載置することができる平坦面を有していることを特徴とする請求項1に記載の洗眼具。
  3. 容器と洗眼具との組み合わせであって、
    前記容器は少なくとも5mLの洗眼液を含有し、
    前記洗眼具は請求項1又は2の洗眼具である、
    ことを特徴とする容器と洗眼具との組み合わせ。
  4. 請求項3の容器と洗眼具との組み合わせであって、
    前記容器はノズルの容器本体側にノズルより大径の部分を備え、
    前記容器のノズルより大径の部分は、洗眼中にノズルが目に触れない構造となる場所に設置され、
    前記洗眼具の貫通孔は、前記ノズルから液剤を噴出する際に、眼に対するノズルの角度を10〜60°の角度の範囲で微動できる、
    ことを特徴とする請求項3の容器と洗眼具との組み合わせ。
  5. 前記請求項1又は2のいずれかに記載の洗眼具を用いて、または、前記請求項3又は4のいずれかに記載の容器と洗眼具との組み合わせを用いて洗眼する方法であって、前記液剤噴出用ノズルから、眼に対して斜め上方10〜60°の位置から液剤を噴出しつつ洗眼し、
    洗眼後の液剤は再度眼に接触することなく底壁と周壁に囲まれた液溜部に保持されることを特徴とする洗眼方法。
  6. 前記液剤噴出ノズルから、液剤を噴出する際に、眼に対するノズルの角度を10〜60°の角度範囲で微動させることを特徴とする請求項5に記載の洗眼方法。
  7. 前記開口部を眼の少なくとも下方向に当接させ、顔を正面に向けて洗眼する請求項5又は6に記載の洗眼方法。
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