JP3770564B2 - 芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いた 芳香族炭化水素の変換方法 - Google Patents

芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いた 芳香族炭化水素の変換方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いる芳香族炭化水素変換方法に関するものであり、更に詳しくは、芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応用触媒及びトランスアルキル化反応用触媒を用いたベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有留分とのトランスアルキル化によりモノアルキルベンゼン及びジアルキルベンゼンを生成させる芳香族炭化水素変換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
芳香族炭化水素類はガソリンの成分として品質上重要な役割を有し多量に用いられている。特に無鉛高オクタン価ガソリンにとってはオクタン価レベルを維持し、熱量を供給する必要性から芳香族炭化水素類は不可欠なものとなっている。このため、石油精製工程においても接触改質装置及び接触分解装置等がガソリン生産装置として芳香族炭化水素類を多量に含有するガソリン混合基材を供給している。製油所において処理される芳香族炭化水素留分は、C6 、C7 、C8 、C9 の炭素数を有するもの及び更に重質留分であり、主として炭素数6〜11の芳香族炭化水素を含有するものである。また、キシレン留分として得られる芳香族留分には実際に炭素数7〜9の炭化水素が含有されている。前述の高オクタン価ガソリンには炭素数6〜8のBTX留分と呼ばれるベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼンを含有する芳香族留分が利用されている。
【0003】
しかしながら、ガソリンに含有されているベンゼンは、近年、環境保全のため低減させる必要が生じ、また、ガソリン中のトリアルキルベンゼンは、リサーチオクタン価は高いものの、ガム質を生成させ、また、モーターオクタン価が低いことなどから、ガソリンから除去することが要求されている。
【0004】
ところが、ベンゼン及びトリアルキルベンゼンをガソリン混合基材中から除去した場合、製油所の全ガソリン生産量が減少するので、代替混合基材を供給するためのアルキレーション装置、オレフィン低重合装置及びパラフィン異性化装置等の新装置の導入が必要となり、高額の投資が避けられなくなる。
【0005】
従って、ベンゼンとトリアルキルベンゼンを有効に利用して高品質のガソリン基材を生産することが検討されなければならないが、未だ実用プロセスの提案はされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、芳香族炭化水素の変換反応に伴ない生ずるコ−ク生成の抑制等の開発上の問題点を克服することを目的としてナフサ接触改質生成物から分留されたベンゼン含有留分と接触分解生成物から分留されたトリアルキルベンゼン含有留分とを原料とするトランスアルキル化反応により更に有用な芳香族炭化水素を製造するための触媒活性及び活性維持能を改善した結晶性アルミノ珪酸塩触媒及び該触媒を用いた芳香族炭化水素変換方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前述の事情のもとに、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、SiO2 /Al23 比が20以上であり、特異な結晶構造を有する結晶性アルミノ珪酸塩を担体とし、これに元素周期律表第VIII族金属成分を担持してなる特有の吸着特性を有する触媒が芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応を主とする芳香族炭化水素変換用触媒として、顕著な活性を発揮し、該触媒を用いた芳香族炭化水素の変換方法において有用成分が高収率で得られ、反応生成物を直接ガソリン成分とできることを見出した。本発明は、これらの知見に基いて完成したものである。
【0008】
かくして、本発明によれば、
酸化物のモル比で表示して
0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2
(式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着容量が1以上であることを特徴とする芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応に用いられる芳香族炭化水素変換用触媒が提供される。
【0009】
また、ナフサ接触改質生成物又は接触分解生成物から分留して得られたベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有留分とを
酸化物のモル比で表示して
0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2
(式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子と十分に吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしてトルエンの吸着容量が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下においてトランスアルキル化反応条件下で水素と接触させることにより、モノアルキルベンゼン及びジアルキルベンゼンを主成分とするトランスアルキル化反応生成物を生成させることを特徴とする芳香族炭化水素変換方法が提供される。
【0010】
更に、本発明の好ましい実施の態様として次の▲1▼〜▲3▼の芳香族炭化水素変換用触媒、▲4▼〜▲6▼の芳香族炭化水素変換方法が提供される。
【0011】
即ち、
▲1▼酸化物のモル比で表示して
0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・30〜100SiO2 ・ZH2
(式中、Mは少なくとも一部が元素周期律表第VIII族金属成分により置換され金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0である。)の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩又はMがアルカリ金属イオンである結晶性アルミノ珪酸塩を鉱酸又はアンモニウム化合物で処理して得られる水素イオン形態としたものに少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり、3ml〜15mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしてトルエンの吸着容量が1〜3の範囲にある芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応に用いられる芳香族炭化水素変換用触媒。
▲2▼結晶性アルミノ珪酸塩が、少なくとも下記の格子面間隔d(Å)を示す粉末X線回折図形を有するTSZである前記いずれかの芳香族炭化水素変換用触媒。
Figure 0003770564
▲3▼結晶性アルミノ珪酸塩及びバインダーからなる成型体を水熱反応処理することにより、バインダーを結晶性アルミノ珪酸塩の結晶に結晶化させてなるバインダーレスゼオライトであって、(1)該バインダーレスゼオライトが有する2次細孔が、水銀圧入法により求めた細孔半径が75Å〜75000Åの範囲であって、平均細孔半径が1000Å〜15000Åの範囲にあり、細孔容積の25%以上が該平均細孔半径の±20%の範囲に含まれ、細孔容積が0.2cc/g〜1.0cc/gであり、且つ(2)結晶性アルミノ珪酸塩の交換性陽イオンの少なくとも一部がアルカリ金属以外の陽イオンによって置換されてなる前記のいずれかの芳香族炭化水素変換用触媒。
▲4▼ナフサ接触改質生成物のベンゼン含有留分と接触分解生成物のトリアルキルベンゼン含有留分とを、
酸化物のモル比で表示して
0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2
(式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を十分に吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、トリメチルベンゼンの吸着容量を基準にしてトルエンの吸着容量が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下において水素と接触させることにより、トルエン及びキシレンを生成させることからなる前記芳香族炭化水素変換方法。
▲5▼ベンゼン含有留分がナフサ接触改質生成物の70℃〜90℃の留分であり、トリアルキルベンゼン含有留分が接触分解生成物の155℃〜185℃の留分である前記いずれかの芳香族炭化水素変換方法。
▲6▼前記トランスアルキル化反応が1MPa〜10MPaの反応圧力、250℃〜370℃の反応温度、0.5V/H/V〜4V/H/Vの液空間速度及び100Nl/l〜500Nl/lのガス流量の反応条件を包含する前記いずれかの芳香族炭化水素の変換方法。
【0012】
【発明の実施の態様】
本発明について以下に詳述する。
芳香族炭化水素変換用触媒
本発明において芳香族炭化水素変換用触媒は結晶性アルミノ珪酸塩と元素周期律表第VIII族金属成分とからなるものである。
【0013】
ここで用いられる結晶性アルミノ珪酸塩は、酸化物のモル比で表示して
0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2 O(式中、Mは、金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40である。)の化学組成を有し、SiO2 /Al23 モル比が20以上の高含有量であること及び全吸着容量及び形状選択性係数が特定されていることにより特徴づけられるものである。
【0014】
上記の化学組成中、芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応にとって好ましいSiO2 /Al23 モル比は30〜100であり、更に好ましいSiO2 /Al23 モル比は40〜80である。
【0015】
金属陽イオンは、元素周期律表第I族金属成分及び第II族金属成分であり、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びストロンチウム等が挙げられる。
【0016】
本発明の芳香族炭化水素変換用触媒に用いられる結晶性アルミノ珪酸塩は、天然産及び合成品共に、珪素(Si)を中心として形成される4個の酸素原子が頂点に配位したSiO4 四面体と珪素の代わりにアルミニウム(Al)が置換されたAlO4 四面体が互いに1個ずつの酸素原子を共有して結合した網目構造の結晶格子を有するものである。この結合様式が結晶性アルミノ珪酸塩の骨格構造を決定し、その結合様式の相違により、結晶構造的見地から種々の結晶性アルミノ珪酸塩に分類される。
【0017】
SiO4 及びAlO4 四面体の連結した網目構造中には空洞(cavity)又は連続した空洞からなる孔路(channel)が形成されており、結晶水及び陽イオンはこのなかに含まれている。この含水結晶性アルミノ珪酸塩を加熱すると、その骨格構造を破壊することなく結晶水が離脱して多孔質体となる。脱水結晶性アルミノ珪酸塩は、骨格構造の細孔「開孔部」を通じて各種の分子を空洞又は孔路内に吸着するが、この開孔部は、通常数Åの均一径を有するものであり、分子ふるい効果を生じ、分子径がこの開孔部の径より小さい分子しか吸着しない。開孔部の径は、結晶性アルミノ珪酸塩の骨格構造の差異により当然変化するものであり、同一の骨格構造の結晶性アルミノ珪酸塩においても開孔部の径は、結晶水の離脱の程度空洞及び孔路内に存在するイオンの種類と量の相違及び骨格を形成している珪素とアルミニウムの存在比(シリカ/アルミナ比で表示される比率)の相違によっても差異を生じる。
【0018】
結晶性アルミノ珪酸塩の開孔部の径は、一般に結晶学的細孔径又は有効細孔径で表示される。前者はX線結晶構造解析により結晶性アルミノ珪酸塩構造の精密測定を行ない、開孔部を形成する珪素、アルミニウム又は酸素の質数及び空間的拡がりを求め、それによって決定される開孔部の径である。これに対し後者は通常分子径の異なる種々の分子を吸着させ、最大被吸着分子の分子径から推算され、この見かけの値を採用する開孔部の径である。この両者は大体一致することもあるが、吸着に際して被吸着分子が変形する可能性もある。しばしば結晶学的細孔径よりも分子径の大きい分子が吸着されることがあり、有効細孔径が多少大きく測定されているものが多い。
【0019】
天然産、合成品共に結晶性アルミノ珪酸塩の構造が未だ未知であるという事実、結晶性アルミノ珪酸塩が触媒に応用され、反応系に存在する物質の吸着及び吸着量が重要因子になるという事実を考慮すると結晶学的細孔径よりむしろ有効細孔径が実際的な知見を与える指標となる。結晶性アルミノ珪酸塩の合成及びイオン交換、含浸担持、物理混合、熱処理、酸、アルカリ処理等の変性技術により結晶格子の不整配列を生じさせたり、非骨格構造物質の導入により、結晶性アルミノ珪酸塩の有効細孔径、全吸着容積及び形状選択性係数を特定できることを見出した点が本発明による結晶性アルミノ珪酸塩の特異点の一つとなっている。
【0020】
ベンゼンとトリアルキルベンゼンを主成分とする芳香族炭化水素原料をトランスアルキル化することによりトルエンとキシレンを各々高選択的に製造する方法において触媒として有効であるためには、結晶性アルミノ珪酸塩は少なくともトリメチルベンゼンのすべてを吸着できる有効細孔径を有することが要求される。
結晶性アルミノ珪酸塩が本発明に有効であるか否かは本発明者らが考案した分子形状選択性評価試験により判定することができる。その概要は、トルエン(最小分子径7.0Å)、1、2、4−トリメチルベンゼン(最小分子径7.6Å)、1、2、3−トリメチルベンゼン(最小分子径8.1Å)及び1、3、5−トリメチルベンゼン(最小分子径8.6Å)が液相に共存し、これら分子が結晶性アルミノ珪酸塩に競争的に吸着する条件下において、各被吸着分子の吸着容量を測定し、これから導かれる「全吸着容量」及び「形状選択性係数」を判定のためのパラメータとして用いるものである。
【0021】
ここに、本明細書において「全吸着容量」及び「形状選択性係数」は、各々、次のようにして求めたものとする。
【0022】
・「全吸着容量」=トルエン、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計値(ml/100g−結晶性アルミノ珪酸塩)
・「形状選択性係数」(Tol./TMB)=トルエンの吸着容量/1、2、4−トリメチルベンゼンと1、2、3ートリメチルベンゼンとの吸着容量の合計値
次に、本発明の芳香族炭化水素変換用触媒の成分として有効な結晶性アルミノ珪酸塩の判定のために用いる分子形状選択性評価試験について説明する。
分子形状選択性評価試験
分子径の異なる幾つかの化合物の吸着量が、本発明において使用できる結晶性アルミノ珪酸塩を決定するためのパラメータとして有効であることを認めた。即ち、1、3、5−トリイソプロピルベンゼン溶媒中にトルエン(最小分子径7.0Å)、1、2、4−トリメチルベンゼン(最小分子径7.6Å)及び1、2、3−トリメチルベンゼン(最小分子径8.1Å)の3つの被吸着化合物が共存する液相競争吸着条件の下で、各化合物の吸着容量を測定し、これから導かれる各分子の吸着容量の比をパラメータとする。
【0023】
以下に標準的試験方法を示す。トルエン、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3、−トリメチルベンゼンを各々3容量%含む1、3、5−トリイソプロピルベンゼンとの混合液を調製する。所定量の混合液を密栓可能な容器に入れ、更に、予め500℃〜600℃で焼成し、吸湿しない状態で室温で保存しておいた結晶性アルミノ珪酸塩を採取、精秤して同じ容器に入れる。このときの混合液量は結晶性アルミノ珪酸塩1g当り4mlとする。結晶性アルミノ珪酸塩及び混合液を入れた密栓容器を40℃の定温雰囲気下で20時間保持した後、液相部を極く少量採取し各化合物を定量分析する。分析は、水素炎イオン化検出器を備えたガスクロマトグラフにより、0.5μlの液相試料について行なう。
【0024】
分析によって得られるトルエン、1、2、4−トリメチルベンゼン、1、2、3−トリメチルベンゼン及び1、3、5−トリイソプロピルベンゼンの濃度(各化合物の分子量、密度を用いて求め得る容量単位)について、吸着操作前(上記の混合液のみ分析)の濃度値と吸着操作後の濃度差との差から、トルエン、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼン各々の吸着容量を求めた。なお、本試験では、吸着操作過程において液相部の1、3、5−トリイソプロピルベンゼンの存在量は不変との前提条件を設けた。
【0025】
本発明によるベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有量留分とをトランスアルキル化反応に供し、トルエンとキシレンとを高選択的に製造するために有効な触媒は全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり、少なくとも3mlのものであり、かつ、形状選択性係数が1以上のものである。好ましい全吸着容量は4ml以上、特に好ましくは4ml〜15mlの範囲のものであり、かつ、好ましい形状選択性係数は1.5以上であり、特に好ましくは1.5〜3の範囲のものである。全吸着容量が3mlに達しないとトランスアルキル化反応の活性が十分得られず、一方、15mlを越えると触媒上のコーキングによる活性劣化が大きくなる。また、形状選択性係数が1未満であるとコーキングによる劣化が大きくなり、一方、3を超えるとトランスアルキル化反応の進行が十分でなく、トルエン及びキシレンの収率が低く実用的価値に乏しい。尚、本明細書において全吸着容量は、結晶性アルミノ珪酸塩100gあたりの吸着容量を意味し、特にことわりのない限りml/100gで表すものとする。いくつかの結晶性アルミノ珪酸塩のパラメータの値を下記の表に示す。
Figure 0003770564
上記の表から理解される点は、本発明の目的を達成するためには、結晶性アルミノ珪酸塩が1、2、4−トリメチルベンゼン、1、2、3−トリメチルベンゼン及び、1、3、5−トリメチルベンゼンのすべてが吸着される有効細孔径を有することが必要であり吸着競争条件下でトルエンが優先的に吸着されることが必要であるという点である。
【0026】
本発明において用いられる結晶性アルミノ珪酸塩としては全吸着容量及び形状選択性係数から、TSZ、ZSM−5、Y型、X型ゼオライト等が挙げられる。特に好ましい触媒は、結晶性アルミノ珪酸塩TSZ及びバインダレス結晶性アルミノ珪酸塩TSZである。これらは、例えば特公平3−45010号公報等に記載されているような化学組成とX線回析図形により同定される。
【0027】
TSZは、単斜晶系に属する特異な骨格構造を形成するSiO4 四面体、AlO4 四面体の存在比率を示すモル比SiO2 /Al23 が相対的に大きい結晶性アルミノ珪酸塩であり、これは珪素化合物、アルミニウム化合物、アルカリ金属化合物及び水の実質的に無機反応材料のみからなる水性反応混合物から製造される。この方法により製造されたTSZは、含有されているアルカリ金属を直接水素(H)形態又はその前駆体であるアンモニウム(NH4 +)形態及び他の金属形態へイオン交換操作により変換することができる。
【0028】
TSZの粉末X線図形によれば、少なくとも次の格子面間隔d(Å)が示される。
Figure 0003770564
TSZの粉末X線回析図形において、2θ=14.7°(d=6.03Å)の回析線が単一線(Singlet)であり、2θ=23°(d=3.86Å)及び2θ=23.3°(d=3.82Å)の両面回析図が明瞭に分離している点が一つの大きな特異点とされる。
【0029】
バインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩は、結晶性アルミノ珪酸塩及びバインダーからなるペレット型、異形型または中空型等の成型体を水熱反応処理することにより、バインダーを結晶性アルミノ珪酸塩の結晶に結晶化させてなるバインダーレスゼオライトであって、▲1▼該バインダーレスゼオライトが有する2次細孔が、水銀圧入法により求めた細孔半径が75〜75000Åの範囲であって、平均細孔半径が1000Å〜15000Åの範囲にあり、細孔容積の25%以上が該平均細孔半径の±20%の範囲に含まれ、細孔容積が0.2cc/g〜1.0cc/gである(例えば、特公平5−79379号参照)。
【0030】
このバインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩は、次の如き方法で製造することができる。予め合成された、少なくとも1種の結晶性アルミノ珪酸塩の粉末20〜80重量%と、該結晶性アルミノ珪酸塩の前駆体である水性反応混合物を一定時間熟成させることにより調整したバインダーとしてのアルミノシリケートゲル80〜20重量%とを混練した後、これをペレット型、異形型または中空型に成型し、得られた成型体を水熱反応処理してバインダーレスゼオライトを合成し、後述のように次いで該バインダーレスゼオライトの交換性陽イオンの少なくとも1部をアルカリ金属以外の陽イオンで置換される。
【0031】
バインダーレスゼオライトの粉末X線回析図形は、少なくとも下記の格子面間隔d(Å)を有するものである。
Figure 0003770564
また、好ましい平均細孔半径が1000Å〜10000Åの範囲にあり、細孔容積が0.25cc/g〜0.9cc/gであり、更に好ましくは平均細孔半径が1200〜8000Åの範囲にあり、細孔容積が0.3cc/g〜0.8cc/gである。
【0032】
ZSM−5は、G.T.Kokotailoらによる構造解析によれば斜方晶系の骨格構造を有する結晶性アルミノ珪酸塩であり(Nature、272、437(1978))、通常、有機窒素化合物を含有する水性反応混合物原料から製造することができる。このようにして製造された形態のままのZSM−5は、その結晶内自由空間が製造原料の有機窒素化合物のイオンによって占められているので、TSZの如く、直接他の形態へ変換することは不可能であり、予め、加熱、焼成等の処理を施して該有機化合物を除去した後に初めて他の形態へ変換することができる。
【0033】
Y型ゼオライトは、次の一般式
2/n O・Al23 ・3〜50SiO2 ・ZH2
(式中、Mは陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは4〜25である。)で表示され、少なくとも下記の格子面間隔d(Å)を示す粉末X線回析図形を有する結晶性アルミノ珪酸塩を含有する。
Figure 0003770564
Y型ゼオライトは、通常の水熱合成で製造することができる。この方法で製造した結晶性アルミノ珪酸塩のNa、K等のアルカリ金属は直接又は間接的にH+ 及び他の金属型へ変換することができる。その後、焼成等の処理を施して一般的な脱アルミニウム操作、例えば、スチーミング処理、スチーミング及び珪素化合物による処理で高SiO2 /Al23 比のものに交換できるという性質を有する。
【0034】
本発明の芳香族炭化水素変換用触媒の活性金属成分としての元素周期律表第VIII族金属成分は含浸又はイオン交換等の方法により結晶性アルミノ珪酸塩に担持される。
【0035】
即ち、活性金属成分の担持方法としては、結晶性アルミノ珪酸塩が上記の如き元素周期律表第I族金属成分及び第II族金属成分(以下必要に応じアルカリ金属イオンという。)含有形態で合成される場合、それを水素イオン形態へ変換した形態のものが用いられる。水素イオン形態への変換は鉱酸処理により達成されるが、一般に前駆体としてアンモニウムイオン交換により、アンモニウムイオン形態とし、しかる後アンモニウムイオン形態のものを焼成して最終的に水素イオン形態とされる。前記活性金属成分は上記の如くして得られた水素イオン形態の結晶性アルミノ珪酸塩に含浸等により担持される。
【0036】
また、活性金属成分は結晶性アルミノ珪酸塩の合成時に含有されるアルカリ金属イオンの全部又は一部とイオン交換することにより担持することができる。即ち、前記陽イオンの置換が、▲1▼前記結晶性アルミノ珪酸塩をアンモニウムイオンを含有する処理液を用いてイオン交換処理する工程と、▲2▼アルカリ金属以外の金属化合物の陽イオンを含有する処理液を用いてイオン交換処理する工程によってなされる。
【0037】
活性金属成分は元素周期律表第VIII族金属成分の群から選択される少なくとも一種の成分であり、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、コバルト又はニッケル等を挙げることができる。
【0038】
これらの活性金属成分は金属量として触媒全重量基準で0.5重量%〜2重量%、好ましくは0.7重量%〜1.5重量%担持される。
【0039】
活性金属成分は、水素化活性機能を有し、コーク生成のプリカーサーを水素化し、コーク生成を抑制すると共に原料油中の硫黄化合物を脱硫する効果を発揮する。
【0040】
上記の如き処理した結晶性アルミノ珪酸塩を、更に種々の処理、例えば酸、アルカリ、水蒸気による処理、焼成、非骨格構造物質としての金属又は金属酸化物の導入処理等の操作を行ない本発明に有効な触媒形態に変換して使用することができる。
【0041】
また、結晶性アルミノ珪酸塩は、通常0.1ミクロン〜数10ミクロン、好ましくは0.2ミクロン〜8ミクロン、更に好ましくは6ミクロン以下の大きさの結晶粒子径のものが合成品として得られ、これをそのまま又は粒度調整処理を施して本発明の芳香族炭化水素変換用触媒として用いることができる。
【0042】
本発明において、結晶性アルミノ珪酸塩に活性金属成分を担持して得られた触媒は芳香族炭化水素変換反応に供するにあたり、触媒に耐久性を付与するため、触媒的に比較的不活性な物質との混合体又は複合体の形態で提供される。不活性物質は、通常無機酸化物であり、特に好ましい物質は無定形シリカ−アルミナ又はアルミナであり、マトリックスとして5重量%〜60重量%の範囲で使用される。
【0043】
しかし、このような無定形シリカ−アルミナ等のマトリックスは好適な酸性値を有しないものであり、触媒活性を希釈するものであるから、本発明者らが先に提案したTSZからなるバインダレスゼオライト(特公平5−79379号公報等)がバインダ部分も結晶化したものであり、触媒単位量あたりの活性が高く有効である。
【0044】
本発明によれば、天然ゼオライト及び前述のTSZ、ZSM−5及びY型ゼオライト以外の合成ゼオライトを、例えば、イオン交換、酸又はアルカリ処理、アルミニウム抽出、水蒸気処理、焼成、含浸担持、物理混合等の処理及び種々の活性化処理を組み合わせることによって、有効な触媒に転化することもできる。
芳香族炭化水素変換反応
本発明において、芳香族炭化水素変換方法は、モノアルキルベンゼンとトリアルキルベンゼンを主成分とする芳香族炭化水素のトランスアルキル化反応を主とするものである。
【0045】
具体的には次のトランスアルキル化反応が包含され、
Bz+TriMeBz=Tol.+Xy
ここで、Bz: ベンゼン
TriMeBz: トリアルキルベンゼン
Tol: トルエン
Xy: キシレン
即ち、ガソリン基材中のベンゼン及びトリアルキルベンゼンのトランスアルキル化反応により、トリアルキルベンゼンは脱アルキルによりアルキル基を失ないそのアルキル基がベンゼンにアルキル化によって付加される。
【0046】
本発明のトランスアルキル化反応に使用できる芳香族炭化水素原料柚としては、接触改質ナフサ及び接触分解ナフサから分留されて得られたベンゼン留分及びトリアルキルベンゼン留分が挙げられる。好ましいベンゼン留分は接触改質ナフサから得られたものであり、特にベンゼン濃度が50%以上のものが反応効率向上の観点から好ましい。ベンゼン留分は、接触改質ナフサの70℃〜90℃の範囲のものが好適である。
【0047】
トリアルキルベンゼン留分は、接触改質ナフサ及び接触分解ナフサのいずれからも分留して得られる。特に、接触分解ナフサの155℃〜185℃留分を用いることが好ましい。接触分解ナフサからのトリアルキルベンゼン留分中にはナフタレン化合物が含有されるが、酸点上での重合抑制の観点から含有量を3重量%以下、特に1重量%以下に低減させることが好ましい。
【0048】
また、接触分解ナフサからのトリアルキルベンゼン留分には50ppm〜600ppm程度の高濃度の硫黄分が含有されるが、これを原料として使用し接触分解ナフサ又は接触改質ナフサからのベンゼン留分と共にトランスアルキル化反応に供すれば、トルエン、キシレンの生成と硫黄分の除去を同時に行なうことができ、有用な低硫黄含有ガソリン基材を製造することができる。
【0049】
尚、ベンゼン及びトリアルキルベンゼンが高濃度で同一原料油に含有される場合は、各々の留分に分留することなく、直接前記芳香族炭化水素変換用触媒の存在下において水素と接触させることによりトランスアルキル化反応を行なわせることができる。
【0050】
本発明において、トランスアルキル化反応の反応条件は、特に限定されるものではないが、1MPa〜10MPaの反応圧力、250℃〜400℃の反応温度、0.5V/H/V〜4V/H/Vの液空間速度及び100Nl/l〜500Nl/lのガス流量の反応条件が採用される。好ましい条件としては、反応圧力:2MPa〜80MPa、反応温度:300℃〜370℃、液空間速度:0.7V/H/V〜2V/H/V、及びガス流量:150Nl/l〜400Nl/lが挙げられる。
【0051】
【実施例】
本発明を実施例及び比較例により以下に説明するが、本発明は、これら実施例等により限定されるものではない。
実施例1
触媒A(Pt−H ( 水素型 ) TSZ触媒)
アルミン酸ナトリウム(NaAlO2 )12.5gを純水292.5gに溶解し、水ガラス(Na2 O;9.5重量%、SiO2 ;28.6重量%の日本工業規格3号の水ガラス:以下「JIS3号」と略す。)269.1gと純水135.7gを混合した溶液中に攪拌しながら滴下した。別に35%の濃塩酸77.7gと純水175.5gを混合した溶液を用意した。次に、これら2液を塩化ナトリウム48.6gを水403.7gに混合した溶液に攪拌しながら同時に滴下した。すべての溶液を混合した後のpH値は8.0であった。
【0052】
次にこれを容量2リットルのオートクレーブに入れ攪拌しながら、自己圧下185℃で40時間保持した。
【0053】
結晶化した後の母液のpH値は11.6であった。結晶化生成物は、冷却後、濾過洗浄し、120℃にて一夜乾燥した。
【0054】
得られた固体生成物を粉末X線回析法で調べた結果、生成物は100%結晶化物であり、TSZゼオライトと格子面間隔が一致した。
【0055】
化学分析した結果、SiO2 が87.1重量%、Al23 が5.33重量%、Na2 Oが2.88重量%、そして900℃における灼熱減量4.44重量%の化学組成が得られた。これを酸化物のモル比で表示すると次の通りであった。
0.89Na2 O・Al23 ・27.8SiO2 ・4.7H2
このようにして得られた結晶性アルミノ珪酸ナトリウム5gに、5重量%の塩化アンモニウム水溶液75mlを加え、80℃で1.5時間イオン交換を行った。このイオン交換処理を4回行った後水洗し、110℃で乾燥後、空気中550℃にて3時間焼成することにより、H(水素型)−TSZを調製した。この場合、Na2 Oの含有量は0.01重量%以下であった。
【0056】
H(水素型)−TSZ85%及びバインダとしてのアルミナ15%を混練し、成形した後、この成形体を0.5%の塩化白金酸アンモニウム水溶液に浸漬し、元素周期律表第VIII族金属成分としてPtを1重量%担持させた。
【0057】
ここで得られたPt−H(水素型)TSZ触媒の全吸着容量及び形状選択性係数は、各々、12ml/100g及び2.0であった。
実施例2
触媒B(Pt−Na−TSZ触媒)
実施例1により得られた結晶性アルミノ珪酸ナトリウムを塩化白金酸アンモニウム水溶液と接触させて、ナトリウム成分の0.2%を白金成分とイオン交換し白金を1%担持させた触媒を得た。この触媒の全吸着容積は13ml/100gであり、形状選択性係数は2であった。
実施例3
触媒C(Pt−Y型ゼオライト触媒)
SiO2 /Al23 モル比が40のUSY型結晶性アルミノ珪酸塩85%及びバインダとしてのアルミナ15%の担体上にPtを1重量%担持させた。全吸着容量は13ml/100gであり、形状選択性係数は1.1であった。
実施例4
触媒D(Pt−H ( 水素型 ) バインダレスTSZ触媒)
実施例1と同様にしてTSZ結晶性アルミノ珪酸塩粉末を調製した。次に、硫酸アルミニウム(Al23 ;15.4重量%)65.9g、95%硫酸33.8g、純水420gの硫酸アルミニウム水溶液と、3号水ガラス606g、純水306gの水ガラス水溶液を、塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム35g、純水1200g)に添加し、攪拌しながら混合した。生成したアルミノシリケートゲルを濾過し約7lの純水で洗浄した後、水切りを行い、含水率を測定したところ、86.4g重量%(乾燥基準)であった。
【0058】
上記の如くして得られたTSZ結晶性アルミノ珪酸塩粉末75g、アルミノシリケートゲル551g及び水酸化ナトリウム0.73gをニーダーで乾燥しながら成型可能な水分量になるまで混練し、押出成型機にて外径約1.5mmペレットに成型した。
【0059】
ペレットを約110℃で16時間乾燥した後、一部を分取し化学分析したところ、SiO2 が85.1重量%、Al23 が5.62重量%、Na2 Oが4.74重量%、900℃における灼熱減量が3.95重量%であった。酸化物のモル比で表すと、
Na2 O/Al23 =1.39
SiO2 /Al23 =25.7
であった。
【0060】
ペレットを更に600℃で約3時間仮焼した後、87.5gを分取し、純水613gと共に、1lのSUS製オートクレーブに張り込み、181℃で64時間結晶化を行った。ここで、得られた結晶性アルミノ珪酸ナトリウムは、水銀圧入法により測定し、平均細孔半径は2200Å、全細孔容積は0.495cc/gであり、平均細孔半径の±20%の範囲に全体の細孔容積の31%が含まれるものであった。
【0061】
このようにして調製されたバインダレス結晶性アルミノ珪酸ナトリウムに、実施例1と同様の処理を加え、H(水素型)−バインダレスTSZを調製し、これに元素周期律表第VIII族金属成分としてPtを1重量%担持させた。ここで得られたPt−H(水素型)TSZ触媒の全吸着容量及び形状選択性は、各々、14ml/100g及び1.9であった。
実施例5
(Pt−H−TSZ触媒によるトランスアルキル化反応)
次に示す性状のベンゼンリッチ留分40重量%とトリアルキルベンゼンリッチ留分60重量%とを混合してトランスアルキル化反応用の原料油を調製した。
【0062】
Figure 0003770564
トランスアルキル化反応
上記の原料油を、次の反応条件下において触媒Aを充填した固定床反応器に導入し反応させ、3時間経過後、250時間経過後及び500
反 応 条 件
反応圧力、MPa 2
反応温度、℃ 310
水素ガス流量、Nl/l 400
液空間速度、V/H/V 1.0
時間経過後の反応生成物を各々採取し、組成分析に供した。
【0063】
反応生成物の組成分析は、ガスクロマトグラフにより行い表1に示す結果を得た。
【0064】
この結果から、ベンゼン及びトリメチルベンゼン+エチルメチルベンゼンの含有量が減少し、トルエン及びキシレンの含有量が増加し、長時間反応後もトルエン及びキシレンの生成量が減少していないことが観察された。
【0065】
【表1】
Figure 0003770564
実施例6
(Pt−Na−TSZ触媒によるトランスアルキル化反応)
触媒A(Pt−H(水素型)TSZ触媒)の代わりに触媒B(Pt−Na−TSZ触媒)を用いたこと以外、すべて実施例6と同様にトランスアルキル化反応を行わせ、5時間経過後及び250時間経過後の反応生成物を採取し、組成分析に供した。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
Figure 0003770564
実施例7
(Pt−USYゼオライト触媒によるトランスアルキル化反応)
触媒A(Pt−H(水素型)TSZ触媒)の代わりに触媒C(Pt−USY型ゼオライト触媒)を用いたこと以外、すべて実施例6と同様にトランスアルキル化反応を行わせ、3時間経過後、250時間経過後及び500時間経過後に反応生成物を採取し、組成分析に供した。結果を表3に示す。
【0067】
【表3】
Figure 0003770564
実施例8
(Pt−H(水素型)バインダレスTSZ触媒によるトランスアルキル化反応)
触媒A(Pt−H(水素型)TSZ触媒)の代わりに触媒F(Pt−H(水素型)バインダレスTSZ触媒)を用いたこと以外、すべて実施例5と同様にトランスアルキル化反応を行わせ、5時間経過後及び250時間経過後の反応生成物を採取し、組成分析に供した。結果を表4に示す。
【0068】
【表4】
Figure 0003770564
比較例1〜6
次の触媒a〜触媒fを用いて実施例6と同一の原料油を同一の反応条件で各々トランスアルキル化反応に供し、3時間経過後及び250時間経過後の反応生成物を採取し組成分析を行なった。各々の結果を表5に示す。
触媒a(HYゼオライト触媒)
SiO2 /Al23 モル比が5のHYゼオライト85%及びバインダとしてのアルミナ15%を混練し成形した。得られたHYゼオライト触媒の全吸着容量及び形状選択性係数は各々18ml/100g及び1.0であった。
触媒b(Pt−HYゼオライト触媒)
SiO2 /Al23 モル比が5のHYゼオライト85%及びバインダとしてのアルミナ15%を混練し成形した後、この成形体を0.5%の塩化白金酸アンモニウム水溶液に浸漬し、Ptを1重量%担持させた。
触媒c(H(水素型)TSZ触媒)
SiO2 /Al23 モル比が18のTSZゼオライトを合成した。
【0069】
全吸着容量が17ml/100gであり、形状選択性係数が1.5であった。
触媒d(Pt−H(水素型)TSZ触媒)
上記触媒cにPtを1重量%担持させたPt−H(水素型)TSZ触媒を調製した。
【0070】
全吸着容量が16ml/100gであり、形状選択性係数が1.5であった。
触媒e
SiO2 /Al23 モル比5のモルデナイト85%とバインダとしてのアルミナ15%とを混練し成形した後、Ptを1重量%担持させた。
触媒f
SiO2 /Al23 モル比25のフェリアライト85%とバインダとしてのアルミナ15%とを混練し成形した。全吸着容量が2.0ml/100gであり形状選択性係数は4.0であった。
【0071】
【表5】
Figure 0003770564
【0072】
【発明の効果】
接触改質ナフサ又は接触分解ナフサから分留されたベンゼン含有留分とトリメチルベンゼン含有留分とのトランスアルキル化反応によりトルエンとキシレンを生成させるにあたり、SiO2 /Al23 モル比が20以上であり、特定の化学組成、結晶構造及び吸着特性を有する結晶性アルミノ珪酸塩に元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなる触媒を用いることにより、コーク生成速度を抑制させると共にコーク生成量を低下させることができ、高度の反応活性及び長期間にわたる活性維持能を達成することができる。

Claims (4)

  1. 酸化物のモル比で表示して
    0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2
    (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40であ る。)
    の化学組成を有する結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着容量が1以上であり、前記結晶性アルミノ珪酸塩が、下記記載の格子面間隔d(Å)を有することを特徴とする芳香族炭化水素変換用触媒。
    格子面間隔d(Å) 相対強度(I/I o
    11.2 ± 0.2 強
    10.1 ± 0.2 強
    7.5 ± 0.15 弱
    6.03 ± 0.1 中強
    3.86 ± 0.05 最強
    3.82 ± 0.05 強
    3.76 ± 0.05 強
    3.72 ± 0.05 強
    3.64 ± 0.05 強
  2. ナフサ接触改質生成物又は接触分解生成物から分留されたベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有留分とを混合し、該混合により得られた混合留分を、
    酸化物のモル比で表示して
    0.8〜2.0M2/n O・Al23 ・20〜100SiO2 ・ZH2
    (式中、Mは金属陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは0〜40で ある。)
    の化学組成を有し、かつ下記記載の格子面間隔d(Å)を有する結晶性アルミノ珪酸塩に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100gあたり少なくとも3mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−トリメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着容量が1以上である芳香族炭化水素変換用触媒の存在下においてトランスアルキル化反応条件下で水素と接触させることにより、モノアルキルベンゼン及びジアルキルベンゼンを主成分とする反応生成物を生成させることを特徴とする芳香族炭化水素変換方法。
    格子面間隔d(Å) 相対強度(I/I o
    11.2 ± 0.2 強
    10.1 ± 0.2 強
    7.5 ± 0.15 弱
    6.03 ± 0.1 中強
    3.86 ± 0.05 最強
    3.82 ± 0.05 強
    3.76 ± 0.05 強
    3.72 ± 0.05 強
    3.64 ± 0.05 強
  3. 前記芳香族炭化水素変換方法にて用いられる前記結晶性アルミノ珪酸塩が、該結晶性アルミノ珪酸塩及び非結晶性バインダーからなる成型体を水熱反応処理する ことにより、非結晶性バインダーを結晶性アルミノ珪酸塩の結晶に結晶化させてなるバインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩であって、(1)該バインダーレス結晶性アルミノ珪酸塩が有する2次細孔が、水銀圧入法により求めた細孔半径75Å〜75000Åの範囲であり、平均細孔半径が1000Å〜15000Åの範囲にあり、細孔容積の25%以上が該平均細孔半径の±20%の範囲に含まれ、細孔容積が0.2cc/g〜1.0cc/gであり、かつ(2)結晶性アルミノ珪酸塩の交換性陽イオンの少なくとも一部がアルカリ金属以外の陽イオンによって置換されてなる芳香族炭化水素変換用触媒である請求項2に記載の芳香族炭化水素変換方法。
  4. ナフサ接触改質生成物又は接触分解生成物から分留されたベンゼン含有留分とトリアルキルベンゼン含有留分とを混合し、該混合により得られた混合留分を、
    酸化物のモル比で表示して
    2/n O・Al 2 3 ・3〜50SiO 2 ・ZH 2
    式中、Mは陽イオンであり、nは該陽イオンの原子価であり、Zは4〜25で ある。)
    の化学組成を有し、かつ下記記載の格子面間隔d(Å)を有する結晶性アルミノ珪酸塩 に少なくとも一種の元素周期律表第VIII族金属成分を担持させてなり、最小分子径 が7Å〜9Åのアルキルベンゼン分子を吸着し、分子形状選択性評価試験法を用いて測 定したトルエン及びトリメチルベンゼンの全吸着容量が結晶性アルミノ珪酸塩100g あたり少なくとも3mlであり、1、2、4−トリメチルベンゼン及び1、2、3−ト リメチルベンゼンの吸着容量の合計量を基準にしたトルエンの吸着容量が1以上である 芳香族炭化水素変換用触媒
    の存在下においてトランスアルキル化反応条件下で水素と接触させることにより、モノアルキルベンゼン及びジアルキルベンゼンを主成分とする反応生成物を生成させることを特徴とする芳香族炭化水素変換方法。
    格子面間隔d(Å) 相対強度(I/I o
    14.29 最強
    5.68 強
    3.775 強
    3.308 強
    2.858 強
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