JP3770471B2 - 電気車両のアクセラレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、バッテリフォークリフト、電気自動車等に搭載される電気車両のアクセラレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バッテリフォークリフトであるリーチ型フォークリフトに搭載されるアクセラレータは、回転可能に設けられたアクセルレバーを中立位置に保持すべくばねにより付勢し、中立スイッチによりアクセルレバーが中立位置にあることを検出し、ポテンショメータによりアクセルレバーが中立位置から前進方向または後退方向に回転操作されたときにその回転操作量を検出し、制御部によりポテンショメータの出力レベルに応じたモータ出力値に走行モータを制御するようになっている。
【0003】
このとき、アクセルレバーが中立位置にあり、かつアクセルレバーが中立位置にあることを中立スイッチが検出してオンしている状態で、ポテンショメータの出力レベルがゼロとなるように位置合わせが行われる。具体的には、アクセルレバーが中立位置にあるときに中立スイッチがオンするように、中立スイッチとアクセルレバーとの位置合わせが行われ、アクセルレバーが操作されずに中立位置にあって中立スイッチがオンしている状態で、ポテンショメータの出力レベルをゼロに維持したままポテンショメータをねじ等によりアクセルレバー側に固定するが、その際ねじ止め箇所にシムを介挿することで微妙な位置合わせを行っている。
【0004】
そして、図6に示すように、ポテンショメータの出力レベルPがゼロとなるアクセルレバーの位置を基準点Pzとして、ポテンショメータの出力レベルに対して所定のゲインを乗算し、基準点Pzを中心に所定幅の不感帯N、左右の最大値ML,MRを設けたモータ出力値パターンMCを設定してメモリ等に保持しておき、アクセルレバーの回転操作に伴うポテンショメータの出力レベルPに対応するモータ出力値を読み出して走行モータの出力制御を行うようになっている。尚、図6中のACはばねにより保持されるアクセルレバーの中立位置を示し、図6中の破線におけるWは、中立スイッチの中立位置検出範囲を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フォークリフトの場合、上記したようにアクセルレバーがばねによって中立位置に保持されているため、アクセルレバーの操作を止めると自動的に中立位置に復帰するが、アクセルレバーを操作する毎にアクセルレバーの中立位置が元の位置から徐々にずれるため、ポテンショメータの基準点がアクセルレバーの中立位置からずれてしまい、アクセルレバーを操作していないにも拘わらず、例えば図6に示すように、ポテンショメータの出力レベルPの値がPa(≠0)となってそのレベルに対応するモータ出力値MCaが走行モータに与えられ、運転者がアクセルレバーを操作していないのに走行モータが誤動作するおそれがあるという問題点があった。
【0006】
このような不都合を防止するには、不感帯Nの幅を広くすることが考えられるが、不感帯Nを広げることで、アクセルレバーの応答性能が悪くなるという新たな問題が発生する。また、上記したように、中立スイッチに中立位置の検出範囲W(図6参照)が存在し、車両毎にアクセルレバーの中立位置にばらつきがあり、不感帯Nの幅が小さくてよい車両と、できる限り大きくすべき車両とが混在するため、これら全ての車両に対応するには不感帯Nの幅を最大限に設定するしかなく、その分アクセルレバーの応答性が悪くなっていた。
【0007】
更に、アクセルレバーとポテンショメータの取り付け位置が離れているため、アクセルレバーの中立位置とポテンショメータの出力レベルゼロの基準点とを精度よく位置合わせすることが非常に困難であり、作業者の負担が大きいという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、アクセルレバーの中立位置とポテンショメータの出力レベルゼロの基準点との位置合わせを簡単かつ高精度に行え、アクセルレバーの応答性能を向上できるアクセラレータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明は、回転可能に設けられたアクセルレバーを中立位置に保持すべく付勢手段により付勢し、中立スイッチにより前記アクセルレバーが中立位置にあることを検出し、角度検出センサにより前記アクセルレバーが中立位置から前進方向または後退方向に回転操作されたときにその回転操作量を検出し、制御部により前記角度検出センサの出力レベルに応じたモータ出力値に走行モータを制御する電気車両のアクセラレータにおいて、前記角度検出センサの出力レベルがゼロとなるときの前記アクセルレバーの位置を初期基準点として保持する保持部と、前記中立スイッチにより前記アクセルレバーの前記中立位置への復帰が検出されるときに、予め定められた調整範囲内において、前記角度検出センサの出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するときの前記アクセルレバーの位置まで前記初期基準点を移動させて補正基準点を作成する補正部とを備えていることを特徴としている。
【0010】
このような構成によれば、アクセルレバーの操作が停止されて付勢手段の付勢力により中立位置に戻り、中立スイッチによりアクセルレバーの中立位置への復帰が検出されるときに、予め定められた調整範囲内において、角度検出センサの出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するときのアクセルレバーの位置まで、保持部に保持された初期基準点が移動されて補正基準点が作成される。
【0011】
そのため、アクセルレバーの中立位置が元の位置からずれても、補正後の補正基準点を基にモータ出力値を設定することができることから、従来のようにアクセルレバーを操作しない状態で走行モータが誤動作されることを未然に防止できる。しかも、モータ出力値の不感帯を狭くすることができるため、アクセルレバーの応答性能の向上を図ることができる。
【0012】
また、本発明は、前記調整範囲が、前記中立スイッチによる前記中立位置の検出誤差、前記角度検出センサの取り付け精度、及び、前記付勢手段の動作誤差を加味して設定されていることを特徴としている。
【0013】
このような構成によれば、中立スイッチによるアクセルレバーの中立位置の検出誤差、角度検出センサの取り付け精度、及び、アクセルレバーを付勢する付勢手段の動作誤差を加味した必要最小限の幅の調整範囲内で、角度検出センサの出力がゼロになる点が初期基準点からずれているかどうか判断されるため、角度検出センサの基準点とアクセルレバーの中立位置とが一致し、モータ出力値の不感帯の幅を大きくする必要がなくなり、車両毎のばらつき等を考慮しても、この不感帯を従来に比べて大幅に狭くすることができ、アクセルレバーの応答性能の向上を図ることができる。
【0014】
また、本発明は、前記補正部は、前記中立スイッチにより前記アクセルレバーの中立位置への復帰を検出してから予め定められた所定時間を経過した後に、所定のステップずつ前記基準点の移動を行うことを特徴としている。
【0015】
このような構成によれば、アクセルレバーが中立位置に戻ったときに、所定時間毎に所定のステップずつ基準点が移動されて上記した補正基準点の作成が行われるため、何らかの原因で一時的にアクセルレバーが元の中立位置からずれた場合には、そのような一時的なずれに対して角度検出センサの出力がゼロになる点の補正が行われることがなく、信頼性の向上を図ることができる。
【0016】
また、本発明は、前記アクセルレバーの操作による前記角度検出センサの出力レベルが、所定の最大値よりも大きいか最小値よりも小さいときエラー処理を行うエラー処理部を備えることを特徴としている。
【0017】
このような構成によれば、補正後の補正基準点を基にモータ出力値が設定されたときであっても、エラー処理部により、角度検出センサの出力レベルが所定の最大値を超えるか、最小値を下回るようなときには、モータ出力値を強制的にゼロにしたり、警報を発するといったエラー処理が行われるため、左右の最大回転操作量を超えるアクセルレバーの誤操作が行われても、これを確実に防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明を電気車両であるリーチ型フォークリフトに適用した場合の一実施形態について図1ないし図5を参照して説明する。但し、図1はリーチ型フォークリフトの斜視図、図2は制御系のブロック図、図3は一部の概略図、図4は動作説明用フローチャート、図5は動作説明図である。
【0019】
本実施形態におけるリーチ型フォークリフトは、例えば図1に示すように構成されている。即ち、リーチ型フォークリフト1における車体2の前部両端にそれぞれストラドルアーム3が前方に突設固定され、これら両ストラドルアーム3間に、リフトシリンダ(図示せず)により昇降されるフォーク4を案内するマスト5が前後に移動可能に立設されている。また、両ストラドルアーム3にはロードホイール6が回転自在に取り付けられ、車体2の後部下方にはドライブホイール7が取り付けられている。
【0020】
更に、図1に示すように、車体2には、マスト5やフォーク4を動作させるための各種の油圧操作レバー9が配設されると共に、ドライブホイール7を回転駆動するためのアクセラレータ10が配設され、操舵用のステアリングハンドル11が配設されている。尚、両ロードホイール6は、歯車減速機を介して走行モータ(共に図示せず)と連係することによってアクセラレータ10の操作量に応じて回転駆動される。
【0021】
また、アクセラレータ10は、図2に示すように、側面視円形の回転体12に連結されて図中の破線矢印方向に回転可能に設けられたアクセルレバー13と、回転体12の回転軸周りに巻回され両端が交差した状態でアクセルレバー13に係止され非操作時にアクセルレバー13を中立位置に保持すべく付勢する付勢手段としてのばね14と、アクセルレバー13が中立位置にあるときにオンして中立信号を出力する中立スイッチ15と、アクセルレバー13が中立位置から前進方向または後退方向に回転操作されたときにその回転操作量を検出する角度検出センサとしてのポテンショメータ16とを備えている。尚、図2において、17a,17bはアクセルレバー13の前進側及び後退側への回転操作限界を規定するエンド部材である。
【0022】
ところで、中立スイッチ15は、図2中の実線矢印方向に付勢されて可動する可動片18を有し、回転体12の下方に配設され、可動片18が回転体12の周面を摺接し、回転体12の周面であって、アクセルレバー13の取り付け位置との対向位置に形成された溝19に、可動片18が嵌挿したときに中立スイッチ15がオンしてアクセルレバー13が中立位置にあることを検出し、上記した中立信号を出力するようになっている。
【0023】
そして、マイコン等から成る制御装置により、ポテンショメータ16の出力レベルに応じたモータ出力値に走行モータが制御されるようになっており、この制御装置は、図3に示すように構成されている。即ち、図3に示すように、ポテンショメータ16からの検出信号、及び、中立スイッチ15からの中立信号が、アナログ/デジタル変換手段(以下、A/Dと称する)21によりデジタル信号に変換されて後述するCPU22に取り込まれ、CPU22からの制御信号がパラレル出力部(以下、POと称する)24を介してモータドライバ25に出力され、CPU24からの制御信号に基づく出力指令値が、モータドライバ25から走行モータ26に出力され、ポテンショメータ16の出力レベルに応じたモータ出力値に走行モータ26が制御される。このようなCPU22による制御処理が制御部に相当する。
【0024】
更に、図3に示すように、保持部としてのRAM27が設けられ、このRAM27にはポテンショメータ16の出力レベルがゼロとなるときのアクセルレバー13の位置が初期基準点として保持されるほか、CPU22による演算データ等が一時的に記憶保持され、ROM28に予め格納されている所定の制御プログラムに従って、CPU22により、走行モータ26等の制御が行われる。
【0025】
ところで、CPU22による、走行モータ26の制御処理について詳述すると、CPU22は、アクセルレバー13の操作が停止されて中立位置に戻り、中立スイッチ15がオンしたときに、予め定められた調整範囲内において、
ポテンショメータ16の出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するときのアクセルレバー13の位置まで初期基準点Pzを予め定められた所定の1ステップずつ移動し、補正基準点Phを作成する。このCPU22による補正処理が補正部に相当する。
【0026】
このとき、図5に示すように、ポテンショメータ16の出力レベルPがゼロとなるアクセルレバー13の位置を初期基準点Pzとすると、この初期基準点PzはRAM27に保持されており、この初期基準点Pzを中心とした調整範囲Lとして、中立スイッチ15の中立位置の検出誤差、ポテンショメータ16の取り付け精度、及び、アクセルレバー13を中立位置に復帰させるばね14の動作誤差等が加味されて設定されている。尚、図5中のACはアクセルレバー13の中立位置を示す。また、図5中の破線におけるWは、中立スイッチ15の中立位置検出範囲を示す。
【0027】
また、中立スイッチ15のオンから予め定められた所定時間t(例えば、10秒)を経過した後に、初期基準点Pzを移動して補正基準点Phの作成を行う。このときの所定時間tは、例えばCPU22の内蔵タイマによりカウントすることで実現できる。こうすることで、何らかの原因で一時的にアクセルレバー13が元の中立位置からずれた場合には、そのような一時的なずれに対してポテンショメータ16の出力がゼロになる点の補正が行われることがなく、信頼性の向上を図ることができる。
【0028】
更に、CPU22は、作成した補正基準点Ph(補正されない場合には、初期基準点Pz)を基に、ポテンショメータ16の出力レベルに対して所定のゲインを乗算し、基準点を中心に所定幅の不感帯N、左右の最大値ML,MRを設けたモータ出力値パターンMCを作成し、これをRAM27に格納し、RAM27のモータ出力値パターンMCから、アクセルレバー13の回転操作に伴うポテンショメータ16の出力レベルPに対応するモータ出力値を読み出して走行モータ26の出力制御を行うのである。
【0029】
また、CPU22は、アクセルレバー13の操作によるポテンショメータ16の出力レベルが、所定の最大値よりも大きいか最小値よりも小さいときには、エラー処理として、走行モータ26のモータ出力値をゼロにして強制停止させたり、車体2の油圧操作レバー9の付近に設けられたLCDから成る表示部を制御して警告表示したり、同じく油圧操作レバー9の付近に設けられたLEDやブザーなどを駆動して警報を発したりする。このようなCPU22によるエラー処理がエラー処理部に相当する。また、CPU22は、補正後の補正基準点Phが調整範囲Lから外れた場合にも同様のエラー処理を行う。
【0030】
次に、一連の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
図4に示すように、まず初期設定が行われ(S1)、CPU22によりポテンショメータ16の出力が取り込まれ(S2)、取り込んだポテンショメータ16の出力レベルが所定の最大値より大きいか否かの判定がなされ(S3)、この判定がNOであればポテンショメータ16の出力レベルが所定の最小値より小さいか否かの判定がなされ(S4)、この判定結果がNOであれば後述するステップS7に移行する。
【0032】
一方、ステップS4の判定結果がYESであれば、上記したステップS3の判定結果がYESの場合と共にステップS5に移行してエラー処理が実行され(S5)、走行モータ26の出力値が強制的にゼロに設定された後(S6)、後述するステップS15に移行する。
【0033】
続いて、ステップS7において、中立スイッチ15の出力が取り込まれ(S7)、中立スイッチ15がオン、つまり中立信号が出力されて中立位置が検出されているか否かの判定がなされ(S8)、この判定結果がNOであれば、後述するステップS12に移行し、判定結果がYESであれば、中立スイッチ15の出力の取り込みから、CPU22の内蔵タイマによりカウントされる所定時間tが経過したか否かの判定がなされ(S9)、この判定結果がNOであれば、初期基準点Pzを移動させる必要はないと判断されて後述するステップS12に移行する。
【0034】
一方、ステップS8の判定結果がYESであれば、RAM27に保持されている初期基準点Pzが1ステップ移動されて補正基準点Phが作成され(S10)、その補正基準点Phが調整範囲L(図5参照)内にあるか否かの判定がなされ(S11)、この判定結果がNOであれば初期基準点Pz(図5参照)を移動させる必要はなく、上記したステップS5に移行してエラー処理が行われ、ステップS11の判定結果がYESであれば後述するステップS12に移行する。
【0035】
そして、ステップS12では、作成された補正基準点Ph、或いは補正されない場合にはRAM27の初期基準点Pzを基にしたモータ出力値パターンの作成が行われ、まず図5に示す例えば右半分に相当する前進側、及び左半分に相当する後退側が決定され(S12)、続いて基準点を中心に所定幅の不感帯N、最大値付近の飽和域、及び左右の最大値ML,MRが設定され(S13)、ポテンショメータ16の出力レベルに対して所定のゲインが乗算されてモータ出力値パターンMC(図5参照)が作成され(S14)、これがRAM27に格納される。
【0036】
更に、図4に示すように、CPU22により、設定されたモータ出力値で走行モータ26が出力制御され(S15)、その後上記したステップS2に戻る。
【0037】
尚、ステップS12〜S14において、CPU22により、ポテンショメータ16の出力を微分して今回のポテンショメータ16の出力に加算し、次回のポテンショメータ16の出力予測を行い、その予測点を対称中心として、上記したように、ポテンショメータ16の出力レベルに対して所定のゲインを乗算するなどして、図5に示すモータ出力値パターンMCの例えば右側半分を作成し、作成した右側半分のモータ出力値パターンが予測点に対して点対称になるように左側半分を作成し、図5に示すモータ出力値パターンMCの全部を作成するようにしてもよい。
【0038】
このように、アクセルレバー13の操作が停止されてばね14の付勢力により中立位置に戻り、中立スイッチ15によりアクセルレバー13の中立位置への復帰が検出されるときに、CPU22により、予め定められた調整範囲L(図5参照)内において、ポテンショメータ16の出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するアクセルレバー13の位置まで、RAM27に保持された初期基準点Pzが1ステップずつ移動されて補正基準点Phが作成される。
【0039】
従って、上記した実施形態によれば、アクセルレバー13の中立位置が元の位置からずれても、補正後の補正基準点Phを基にモータ出力値を設定できるため、従来のようにアクセルレバー13を操作しない状態で走行モータ26が誤動作されることを未然に防止できる。
【0040】
また、モータ出力値パターンMCにおける不感帯N(図5参照)を、従来に比べて狭くすることができ、その結果アクセルレバー13の応答性能の向上を図ることができる。
【0041】
更に、ポテンショメータ16の取り付け精度として、従来のような高い精度が満たされなくても、上記したように、ポテンショメータ16の基準点とアクセルレバー13の中立位置とが自動的に一致されるため、ポテンショメータ16の取り付け作業の負担を従来に比べて大幅に軽減することができる。
【0042】
なお、上記した実施形態では、中立スイッチ15によりアクセルレバー13の中立位置への復帰が検出されてからの判断基準となる所定時間tを、例えば10秒として説明したが、特に10秒に限定されるものではない。また、上記したように、必ずしも所定時間tの経過後に初期基準点Pzを1ステップ移動して補正基準点Phを作成する必要はなく、かかる所定時間tが経過したかどうかの判断をしなくても構わない。
【0043】
また、上記した実施形態では、ポテンショメータ16の出力レベルが所定の最大値を超えるか、最小値を下回るようなとき、並びに補正後の補正基準点Phが調整範囲Lから外れるときには、モータ出力値を強制的にゼロにするなどのエラー処理を行うようにした場合について説明したが、このようなエラー処理は必ずしも行わなくてもよい。
【0044】
更に、上記した実施形態では、角度検出センサとしてポテンショメータ16を用いた場合について説明したが、角度検出センサは、アクセルレバー13の回転操作角を検出できるものであれば、特にポテンショメータに限定されるものでないのはいうまでもない。
【0045】
また、上記した実施形態では、アクセラレータ10(図2参照)における付勢手段として、図2に示すようなばね14を用いているが、付勢手段はこのような形状を有するばね14に限定されるものではなく、要するにアクセルレバー13を操作しない状態で中立位置に保持すべく付勢できるものであればよい。
【0046】
更に、上記した実施形態では、本発明を電気車両であるリーチ型フォークリフトに提供した場合について説明したが、上記したリーチ型以外に限らず他の型式のフォークリフト、その他の電気自動車等の電気車両一般など、アクセルレバーを有するアクセラレータを用いるものに対して本発明を適用できるのはいうまでもなく、この場合も上記した実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0047】
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、アクセルレバーの操作が停止されて付勢手段の付勢力により中立位置に戻り、中立スイッチによりアクセルレバーの中立位置への復帰が検出されるときに、予め定められた調整範囲内において、角度検出センサの出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するときのアクセルレバーの位置まで、保持部に保持された初期基準点が移動されて補正基準点が作成されるため、アクセルレバーの中立位置が元の位置からずれても、補正後の補正基準点を基にモータ出力値を設定することにより、従来のようにアクセルレバーを操作しない状態で走行モータが誤動作されることを未然に防止することが可能になる。
【0049】
更に、モータ出力値の不感帯を狭くすることができるため、アクセルレバーの応答性能の向上を図ることが可能になる。
【0050】
また、請求項2に記載の発明によれば、中立スイッチによるアクセルレバーの中立位置の検出誤差、角度検出センサの取り付け精度、及び、アクセルレバーの復帰手段の動作誤差を加味した必要最小限の幅の調整範囲内で、角度検出センサの出力がゼロになる点が初期基準点からずれているかどうか判断されるため、角度検出センサの基準点とアクセルレバーの中立位置とを一致させることができ、モータ出力値の不感帯の幅を大きくする必要がなくなり、車両毎のばらつき等を考慮しても、この不感帯を従来に比べて大幅に狭くすることができ、アクセルレバーの応答性能の向上を図ることが可能になる。
【0051】
また、請求項3に記載の発明によれば、アクセルレバーが中立位置付近に戻ったときに、所定時間毎に所定のステップずつ基準点が移動されて上記した補正基準点の作成が行われるため、何らかの原因で一時的にアクセルレバーが元の中立位置からずれた場合には、そのような一時的なずれに対して角度検出センサの出力がゼロになる点の補正が行われることがなく、信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0052】
また、請求項4に記載の発明によれば、補正後の補正基準点を基にモータ出力値が設定されたときであっても、エラー処理部により、角度検出センサの出力レベルが所定の最大値を超えるか、最小値を下回るようなときには、モータ出力値を強制的にゼロにしたり、警報を発するといったエラー処理が行われるため、かかるエラー処理によって、左右の最大回転操作量を超えるアクセルレバーの誤操作を確実に防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるリーチ型フォークリフトの斜視図である。
【図2】この発明の一実施形態における一部の概略を表わす側面図である。
【図3】この発明の一実施形態における制御系のブロック図である。
【図4】この発明の一実施形態の動作説明用フローチャートである。
【図5】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図6】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 リーチ型フォークリフト
2 車体
10 アクセラレータ
13 アクセルレバー
14 ばね(付勢手段)
15 中立スイッチ
16 ポテンショメータ(角度検出センサ)
22 CPU(制御部、補正部、エラー処理部)
26 走行モータ
27 RAM(保持部)
Pz 初期基準点
Ph 補正基準点
L 調整範囲
Claims (4)
- 車体に回転可能に設けられたアクセルレバーを中立位置に保持すべく付勢手段により付勢し、中立スイッチにより前記アクセルレバーが中立位置にあることを検出し、角度検出センサにより前記アクセルレバーが中立位置から前進方向または後退方向に回転操作されたときにその回転操作量を検出し、制御部により前記角度検出センサの出力レベルに応じたモータ出力値に走行モータを制御する電気車両のアクセラレータにおいて、
前記角度検出センサの出力レベルがゼロとなるときの前記アクセルレバーの位置を初期基準点として保持する保持部と、
前記中立スイッチにより前記アクセルレバーの前記中立位置への復帰が検出されるときに、予め定められた調整範囲内において、前記角度検出センサの出力レベルがゼロ以外の出力レベルを発生するときの前記アクセルレバーの位置まで前記初期基準点を移動させて補正基準点を作成する補正部と
を備えていることを特徴とする電気車両のアクセラレータ。 - 前記調整範囲が、前記中立スイッチによる前記中立位置の検出誤差、前記角度検出センサの取り付け精度、及び、前記付勢手段の動作誤差を加味して設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電気車両のアクセラレータ。
- 前記補正部は、前記中立スイッチにより前記アクセルレバーの中立位置への復帰を検出してから予め定められた所定時間を経過した後に、所定のステップずつ前記基準点の移動を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の電気車両のアクセラレータ。
- 前記アクセルレバーの操作による前記角度検出センサの出力レベルが、所定の最大値よりも大きいか最小値よりも小さいときにエラー処理を行うエラー処理部を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電気車両のアクセラレータ。
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