JP3768422B2 - 動的帯域割当回路、加入者終端装置、ponシステム、動的帯域割当方法、動的帯域割当プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続するネットワークシステムに係り、加入者終端装置から局側通信装置へ伝送される帯域を複数の加入者終端装置あるいは加入者終端装置内に設定されたサービスパスで共用する際、要求元からの帯域要求に応じて動的に帯域を割り当てる動的帯域割当回路、加入者終端装置、PONシステム、動的帯域割当方法、動的帯域割当プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、加入者終端装置から局側通信装置へ伝送される帯域を複数の加入者終端装置やサービスパスで共用し、上り帯域を動的に割り当てる方式が知られている。従来方式では、要求元毎に帯域要求信号として上限付きのバッファ量のみを申告する。
【0003】
図5は、従来技術による動的帯域割当方法のトポロジを示すブロック図である。単一の局側通信装置1の動的帯域割当回路2に接続された光ファイバ3は、光分岐部4にて複数のファイバ5a,5b,5cに分岐され、それぞれが各加入者終端装置6,7,8に接続される。各加入者終端装置6,7,8には、単一のあるいは複数のサービスパス終端部9a,9bが設定されている。なお、図5では、加入者終端装置6についてのみ示しているが、他の加入者終端装置7,8の構成も同様である。サービスパス終端部9a,9bは、各々、要求元A,Bに接続されており、要求元毎に契約帯域を設定することが可能となっている。
【0004】
次に、図6は、従来技術による加入者終端装置の構成を示すブロック図である。また、図7は、従来技術による動的帯域割当回路の構成を示すブロック図である。さらに、図8は、帯域割当における帯域要求信号および信号送信許可信号の授受を示すシーケンス図である。なお、図6において、加入者終端装置6についてのみ構成を示しているが、他の加入者終端装置7,8の構成も同様である。なお、以下の説明では、加入者終端装置6についてのみ説明するが、他の加入者終端装置7,8においても同様である。
【0005】
帯域要求信号は、加入者終端装置6から帯域要求信号受付時間内に局側通信装置1に到着するように要求元毎に送信される。局側通信装置1内の動的帯域割当回路2は、受信した帯域要求信号を確認し、当該周期の帯域割当順に従って帯域の割当を行う。割当順は、毎周期同じ順序でもよいし、毎回順番を入れ替えてもよい。
【0006】
データは、要求元から加入者終端装置6に送信される。加入者終端装置6では、パケットデータ受信部10a,10b,10cにより要求元毎にパケットデータを終端後、容量カウンタ部11a,11b,11cでパケットのサイズをカウントし、容量管理部12にてパケット単位でバッファメモリ部13a,13b,13cの容量を管理する。帯域要求部14では、最大割当帯域以下で、かつパケットを分割しない最大のバッファ量を算出し、パケットデータ送信部15を介して、局側通信装置1に送信する。局側通信装置1では、帯域要求受信部20にて帯域要求信号を受け付け、帯域割当算出部21に供給する。
【0007】
このとき、1周期の長さの最大値と最小値とが設定されていると想定する。このような条件は、例えば、上り信号の低遅延を実現するために設定される。上り信号の遅延は、帯域要求信号の送出周期と密接に関係しており、低遅延を実現するためには、周期をある最大値以下に抑制する必要がある。しかしながら、本従来方式の場合、1周期の最短時間は、帯域要求の受付時間、動的割当回路2における計算時間、加入者終端装置6と局側通信装置1間の光信号の往復伝播時間、加入者終端装置6における応答時間の合計となり、原理的に周期をこの値より短くすることはできない。その結果、十分に帯域を使用していない場合でも上記周期を確保することになり、帯域利用効率の低下につながる。つまり、1周期の最大値と最小値の設定は、低遅延および高帯域利用効率の実現に有効である。
【0008】
図9は、従来方式のフレーム構成を示す概念図である。帯域割当算出部21では、割当順に従って帯域の割当を行ない、周期の最大値を超えてしまった場合、最後尾の要求元に対応したサービスパス終端部には、1周期の最大割当帯域から既に割当済みの帯域を差し引いた余剰の帯域のみの送信を許可し、送信許可信号で要求元毎に加入者終端装置6に通知する。送信許可を受けた加入者終端装置6は、許可されたサービスパスの信号を許可された帯域以下で、パケットが分割されない最大の帯域分だけ送信する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術では、可変長パケットデータの場合、帯域要求割当回路21が算出した最後尾の割当帯域は、加入者終端装置6のバッファメモリの情報を反映していないため、パケットのサイズによって、最大で、最大パケットデータ長分の割当ロスが発生し、上り帯域利用効率の低下の要因となる。
【0010】
この発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、帯域要求信号送出周期に最大値と最小値とを設けた条件で、上り帯域利用効率の低下の要因となる割当ロスの発生を防止することができる動的帯域割当回路、加入者終端装置、PONシステム、動的帯域割当方法、動的帯域割当プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した問題点を解消するために、本発明は、複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路において、前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信し、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択する帯域割当手段を具備することを特徴とする動的帯域割当回路である。
【0012】
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記帯域割当手段は、当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返し、前記繰り返しの間に、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置において用いられる前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当方法において、前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、を含むことを特徴とする動的帯域割当方法である。
【0014】
また、本発明は、上記に記載の発明において、当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返すステップと、前記繰り返すステップの間に、帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択するステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配するコンピュータに、前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、を実行させるための動的帯域割当プログラムである。
【0016】
また、本発明は、上記に記載の発明において、当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返すステップと、前記繰り返すステップの間に、帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択するステップと、を前記コンピュータに実行させるための動的帯域割当プログラムである。
【0017】
また、本発明は、複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配するコンピュータに、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、
を実行させるための動的帯域割当プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
また、本発明は、複数の加入者終端装置と、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路を有する単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムにおける加入者終端装置であって、当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に、当該要求元への割当帯域の複数の候補としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域を含む帯域要求信号を前記動的帯域割当回路に送信し、送信した前記帯域要求信号に含まれていた前記複数の異なる帯域のいずれかが前記動的帯域割当回路によって割り当てられた場合、前記割り当てられた帯域と同量の当該要求元の上りデータを送信することを特徴とする加入者終端装置である。
また、本発明は、複数の加入者終端装置と、単一の局側通信装置と、前記局側通信装置に設けられる前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路と、前記加入者終端装置毎に属する要求元と、を備え、前記複数の加入者終端装置と前記局側通信装置とをPONトポロジで接続するPONシステムであって、前記動的帯域割当回路は、前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信し、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択し、前記加入者終端装置は、当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に、当該要求元への割当帯域の複数の候補としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域を含む帯域要求信号を前記動的帯域割当回路に送信し、送信した前記帯域要求信号に含まれていた前記複数の異なる帯域のいずれかが前記動的帯域割当回路によって割り当てられた場合、前記割り当てられた帯域と同量の当該要求元の上りデータを送信することを特徴とするPONシステムである。
【0018】
この発明では、加入者終端装置からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域を要求する帯域要求信号に基づいて、帯域要求送出周期が所定の範囲に収まるように、要求元毎に適切な割当帯域を選択する。したがって、割当ロスをなくすことが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
A.実施形態の構成
図1は、本発明の実施形態によるPONシステムの構成を示すブロック図である。また、図2は、加入者終端装置の構成を示すブロック図である。なお、図5、図6または図7に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。基本的に、従来技術と同様の構成であるが、一部の機能・動作が以下の点で異なる。図2に示す帯域要求部31は、先頭のパケットサイズと、1周期あたりの最大割当帯域の1/nからn/n(nは自然数)のそれぞれ以下で、かつパケットを分割しない最大の帯域とを算出し、帯域要求信号として局側通信装置1に送信する。
【0020】
また、図1において、動的帯域割当回路2の帯域割当算出部30は、当該周期の割当順に、要求された複数の帯域のうち、最大の帯域を割り当てていき、1周期の最大値、すなわち1周期において割り当てられる上限値を超えてしまった場合、帯域要求信号送出周期が最小値以上で、かつ上限値以下になるように、最後尾の要求元への割当帯域を調整する。
【0021】
B.実施形態の動作
次に、本実施形態の動作について詳細に説明する。
加入者終端装置6では、要求元からのパケットデータを終端後、要求元毎に分類し、容量カウンタ部11a,11b,11cでパケットのサイズをカウントし、容量管理部12にてパケット単位でバッファメモリ部13a,13b,13cの容量を管理する。帯域要求部31では、先頭のパケットサイズと、1周期あたりの最大割当帯域の1/nからn/n(nは自然数)のそれぞれ以下で、かつパケットを分割しない最大の帯域とを算出し、パケットデータ送信部15を介して、帯域要求信号として局側通信装置1に送信する。
【0022】
局側通信装置1の動的帯域割当回路2では、一定時間の帯域要求受付時間内に受信した帯域要求信号を帯域割当算出部30に送信し、帯域割当算出部30にて帯域割当量の算出と割当順のスケジューリングとを行ない、各要求元に対して、送信を許可する上りデータ量と送信時刻とを送信許可送信部22を介して送信する。これらの一連の動作を周期的に繰り返す。
【0023】
ここで、図3は、本実施形態による帯域割当算出部30の動作を説明するためのフローチャートである。また、図4は、本実施形態による帯域割当におけるフレーム構成を示す概念図である。局側通信装置1では、帯域要求受信部20にて帯域要求信号を受け付け、帯域割当算出部21に供給する。
【0024】
帯域割当算出部30では、まず、割当順が先頭の要求元に複数の要求帯域のうち、最大の帯域を割り当てて割当順から削除する(ステップS1)。次いで、当該周期の割り当てが完了したか否かを判断し(ステップS2)、割り当てが完了していなければ、帯域要求送出周期が上限値以上であるか否かを判断する(ステップS3)。ここで、帯域要求送出周期が上限値に達していなければ、ステップS1へ戻り、上述した割り当てを繰り返す。
【0025】
一方、帯域要求送出周期が上限値以上になると、最後に割り当てた要求元の帯域を1ランク下げる(ステップS4)。次いで、帯域要求送出周期が上限値より大であるか否かを判断し(ステップS5)、帯域要求送出周期が上限値より大であれば、ステップS4へ戻り、ランク下げを繰り返し実行する。そして、帯域要求送出周期が上限値以下となると、当該処理を終了する。
【0026】
すなわち、帯域割当算出部30では、当該周期の割当順に、要求された複数の帯域のうち、最大の帯域を割り当てていき、1周期の上限値を超えてしまった場合には、帯域要求信号送出周期が最小値以上で、かつ上限値以下になるように、最後尾の要求元への割当帯域を調整する。決定した各要求元の割当帯域および送信時刻は、上り送信許可信号に載せて各要求元に通知され、各要求元では、指定された時刻に指定された帯域を上りデータとして送信する。
【0027】
上述した方式は、動的帯域割当回路2が割当帯域を選択し、要求元は、割り当てられた帯域と同量の上りデータを送信するため、帯域要求信号送出周期を最小値以上で、かつ上限値以下の範囲内に保ち、かつ割当ロスを0にすることが可能となる。
【0028】
なお、上述した実施形態において、局側通信装置1の動的帯域割当回路2(得に、帯域割当回路30)の機能および加入者終端装置6,7,8の帯域要求部31の機能は、図示しない記憶部に記憶されたプログラムを実行することで実現するようになっている。記憶部は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリやRAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。また、上記記憶部とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。
【0029】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、上述した処理の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した処理を局側通信装置1の動的帯域割当回路2(特に、帯域割当回路30)の機能および加入者終端装置6,7,8の帯域要求部31に既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0030】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、上記実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、帯域要求信号送出周期を一定の範囲内に抑える必要があるとき、要求元が、要求する帯域として複数の帯域の選択肢を用意し、局側通信装置に属する動的帯域割当回路側で周期が一定の範囲に収まるように適切な帯域を選択するようにしたので、可変長サイズのパケットデータにおいても、割当ロスの発生を防止することができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態によるPONシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施形態による加入者終端装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 本実施形態による帯域割当算出部の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本実施形態による帯域割当におけるフレーム構成を示す概念図である。
【図5】 従来技術による動的帯域割当方法のトポロジを示すブロック図である。
【図6】 従来技術による加入者終端装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 従来技術による動的帯域割当回路の構成を示すブロック図である。
【図8】 帯域割当における帯域要求信号および信号送信許可信号の授受を示すシーケンス図である。
【図9】 従来方式のフレーム構成を示す概念図である。
【符号の説明】
1 局側通信装置
2 動的帯域割当回路
6,7,8 加入者終端装置
9a,9b サービスパス終端部
20 帯域要求受信部
21 帯域割当算出部
22 送信許可送信部
30 帯域割当算出部(帯域割当手段)
31 帯域要求部(設定手段)
Claims (9)
- 複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路において、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信し、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択する帯域割当手段を具備することを特徴とする動的帯域割当回路。 - 前記帯域割当手段は、
当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返し、前記繰り返しの間に、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択することを特徴とする請求項1記載の動的帯域割当回路。 - 複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置において用いられる前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当方法において、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、
受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、
を含むことを特徴とする動的帯域割当方法。 - 当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返すステップと、
前記繰り返すステップの間に、帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択するステップと、
を含むことを特徴とする請求項3記載の動的帯域割当方法。 - 複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配するコンピュータに、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、
受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、
を実行させるための動的帯域割当プログラム。 - 当該周期における要求元への割当順に従い、割り当て対象の要求元を選択し、選択した要求元から要求された前記複数の異なる帯域のうち、最大の帯域を当該選択された要求元へ割り当てることを繰り返すステップと、
前記繰り返すステップの間に、帯域要求信号送出周期が前記上限値を超えてしまった場合、前記帯域要求信号送出周期が前記上限値以下になるように、割り当てが行われた前記要求元の中で、前記割当順が最後尾の要求元への割当帯域を前記割当順が最後尾の要求元が要求した複数通りの帯域の中から選択するステップと、
を前記コンピュータに実行させるための請求項5記載の動的帯域割当プログラム。 - 複数の加入者終端装置と単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムの前記局側通信装置に設けられ、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配するコンピュータに、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信するステップと、
受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択するステップと、
を実行させるための動的帯域割当プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 複数の加入者終端装置と、前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路を有する単一の局側通信装置とをPONトポロジで接続し、前記加入者終端装置毎に要求元が属するPONシステムにおける加入者終端装置であって、
当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に、当該要求元への割当帯域の複数の候補としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域を含む帯域要求信号を前記動的帯域割当回路に送信し、
送信した前記帯域要求信号に含まれていた前記複数の異なる帯域のいずれかが前記動的帯域割当回路によって割り当てられた場合、前記割り当てられた帯域と同量の当該要求元の上りデータを送信することを特徴とする加入者終端装置。 - 複数の加入者終端装置と、単一の局側通信装置と、前記局側通信装置に設けられる前記複数の加入者終端装置の上り帯域を分配する動的帯域割当回路と、前記加入者終端装置毎に属する要求元と、を備え、前記複数の加入者終端装置と前記局側通信装置とをPONトポロジで接続するPONシステムであって、
前記動的帯域割当回路は、
前記加入者終端装置から当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に送信される帯域要求信号であって当該要求元からの割当帯域の候補となる複数の異なる帯域の要求としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域の要求を含む帯域要求信号を受信し、受信した帯域要求信号に基づいて、帯域要求信号送出周期が予め設定した上限値以下になるように、前記要求元毎に割当帯域を選択し、
前記加入者終端装置は、
当該加入者終端装置に属する前記要求元毎に、当該要求元への割当帯域の複数の候補としてパケットを分割せずに送信しうる最大の帯域となる複数の異なる帯域を含む帯域要求信号を前記動的帯域割当回路に送信し、
送信した前記帯域要求信号に含まれていた前記複数の異なる帯域のいずれかが前記動的帯域割当回路によって割り当てられた場合、前記割り当てられた帯域と同量の当該要求元の上りデータを送信する
ことを特徴とするPONシステム。
Priority Applications (9)
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