JP6324915B2 - 帯域割当方法および通信装置 - Google Patents
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Description
PONシステムでは、複数のONUから送信される上りフレームが、光スプリッタSPで束ねられてOLTに届く。そのため、上りフレームが衝突しないように、各ONUは、OLTと接続確立している1つまたは複数の接続確立リンクを介して、時分割多重方式でOLTへ上りフレームを送信する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置(OLT)10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる通信装置(OLT)の構成を示すブロック図である。
OLT10には、主な機能部として、受信回路11、送信回路12、送受信回路13、転送処理部14、および帯域管理部15が設けられている。なお、OLT10が用いられる通信システムとしては、前述した図11のPONシステムを例に説明する。
送信回路12は、一般的な光送信回路からなり、外部ネットワークNWから受信した各種フレームやOLT10からONUへの制御用フレームなどの下りフレームを光信号に変換し、光ファイバFおよび光スプリッタSPを介して各ONUへ送信する機能を有している。
転送処理部14は、受信回路11で受信した外部ネットワークNW宛の上りフレームを送受信回路13へ転送する機能と、送受信回路13で受信したONU宛の下りフレームを送信回路12へ転送する機能とを有している。
次に、本実施の形態にかかるOLT10の帯域割当動作について説明する。
まず、図2を参照して、本実施の形態にかかるOLT10での帯域割当動作の概略について説明する。図2は、第1の実施の形態にかかる帯域割当動作を示す概略図である。
本実施の形態では、接続確立リンクnごとに、当該接続確立リンクnの要求帯域Dnと最低保証帯域Mnのうち、いずれか小さい値が通信帯域BWnとして取得され、帯域割当周期Tがこれら通信帯域BWnに相当する送信許可量Gnの合計からなる帯域割当周期に変更される。
帯域管理部15は、帯域割当周期Tが経過するごとに、図3の帯域割当周期設定処理を実行した後、図4の帯域割当処理を実行する。
このループ処理において、帯域割当周期設定部15Aは、まず選択した接続確立リンクnの最低保証帯域Mnと要求帯域Dnのうち、いずれか小さい値を通信帯域BWnとして取得し(ステップ111)、この通信帯域BWnに基づき前述した式(1)または式(2)を用いて送信許可量Gnを算出する(ステップ112)。
まず、帯域割当部15Bは、帯域割当周期設定部15Aで設定された帯域割当周期Tを割当値TSに設定した後(ステップ120)、接続確立リンクnを順次選択して送信許可量Gnを割り当てるためのループ処理を実行する(ステップ121〜124)。
このループ処理により、すべての接続確立リンクnについて送信許可量Gnを算出した後(ステップ124)、各接続確立リンクnにそれぞれの送信許可量Gnを割り当て(ステップ123)、一連の帯域割当処理を終了する。これにより、処理後の割当値TSが余剰帯域となるが、本実施の形態では、送信許可量Gnの総和が帯域割当周期Tすなわち割当値TSであるため、余剰帯域は発生しない。
このように、本実施の形態は、帯域割当周期設定部15Aが、通信リンクのうちOLT(通信装置)10と接続確立している接続確立リンクnごとに、当該接続確立リンクnに対して予め設定されている最低保証帯域Mnまたは当該接続確立リンクnに対して要求されている要求帯域Dnのうち、いずれか小さい値を当該接続確立リンクnの通信帯域BWnとして取得し、これら通信帯域BWnの総和である総割当帯域BWSに応じた帯域割当周期Tを新たに設定し、帯域割当部15Bが、得られた各接続確立リンクの通信帯域BWnを、それぞれの接続確立リンクに対して新たに割り当てるようにしたものである。
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる通信装置(OLT)10について説明する。図5は、第2の実施の形態にかかる通信装置(OLT)の構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態で、1回の帯域割当周期Tにおいて全接続確立リンクnへ割当てられる通信帯域BWnを、最大でも最低保証帯域Mnとした場合について説明した。本実施の形態では、接続確立リンクnのうち要求帯域Dnが最低保証帯域Mn以上の帯域不足リンクに対して、要求帯域Dnが最低保証帯域Mnより少ない接続確立リンクnの余剰帯域Qを充当する場合について説明する。
なお、第1の実施の形態では、BWnとしてMnとDnのいずれか小さい値を取得したが、本実施の形態では、余剰帯域Qを算出するため、BWnとしてMnを取得している。
次に、本実施の形態にかかるOLT10の帯域割当動作について説明する。
まず、図6を参照して、本実施の形態にかかるOLT10での帯域割当動作の概略について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる帯域割当動作を示す概略図である。
次に、接続確立リンクnごとに、最低保証帯域Mnのうち要求帯域Dnと比較して余剰している余剰分Qnが余剰帯域Qとして集計される。例えば、図6の例では、接続確立リンク#2,#4,#6においてMn>Dnであり、余剰分Qn(=Mn−Dn)がMnに含まれているため、これら余剰分Qnに相当する送信許可量が余剰帯域Qとして集計される。
帯域管理部15は、帯域割当周期Tが経過するごとに、図7の帯域割当周期設定処理を実行した後、図8の帯域割当処理を実行する。
このループ処理において、帯域割当周期設定部15Aは、まず選択した接続確立リンクnの最低保証帯域Mnを通信帯域BWnとして取得し(ステップ211)、前述した式(1)または式(2)を用いて、この通信帯域BWnに相当する送信許可量Gnを算出する(ステップ212)。
まず、余剰帯域算出部15Cは、各接続確立リンクnのうち、要求帯域Dnが最低保証帯域Mnより小さい接続確立リンクnが存在するか確認し(ステップ220)、存在しない場合(ステップ220:NO)、ステップ240へ移行して、帯域割当部15Bにより、前述した図4の帯域割当処理を実行した後、図8の帯域割当処理を終了する。これにより、各接続確立リンクnには、帯域割当周期設定部15Aで算出した通信帯域BWn、すなわち最低保証帯域Mnに相当する送信許可量Gnが割り当てられることになる。
ここで、余剰帯域Qがゼロより大きい場合には(ステップ234:YES)、ステップ234へ移行して、ループ処理を継続する。
これにより、各接続確立リンクnのうち、Mn≧Dnの接続確立リンクnに対しては余剰帯域算出部15Cで算出された送信許可量Gnが割り当てられ、Mn<Dnの帯域不足リンクnに対しては、それぞれの優先度に応じた順序で帯域充当部15Dにより未割当分Lnが充当された送信許可量Gnが割り当てられる。
これにより、各接続確立リンクnのうち、Mn≧Dnの接続確立リンクnに対しては余剰帯域算出部15Cで算出された送信許可量Gnが割り当てられ、Mn<Dnの帯域不足リンクnに対しては、それぞれの優先度に応じた順序で帯域充当部15Dにより未割当分Lnが充当された送信許可量Gnが割り当てられる。
このように、本実施の形態は、帯域割当周期設定部15Aが、通信リンクのうちOLT10と接続確立している接続確立リンクnごとに予め設定されている最低保証帯域Mnを合計し、得られた総最低保証帯域に応じた帯域割当周期を新たに設定し、余剰帯域算出部15Cが、接続確立リンクnごとに、当該接続確立リンクnの最低保証帯域Mnまたは当該接続確立リンクnに対して要求されている要求帯域Dnのうち、いずれか小さい値を当該接続確立リンクの通信帯域BWnとして取得し、これら通信帯域BWnの総和である総通信帯域BWSに基づいて帯域割当周期設定部15Aで設定した帯域割当周期Tに含まれる余剰帯域Qを算出し、帯域充当部15Dが、各接続確立リンクnのうち、最低保証帯域Mnが要求帯域Dnに比べて不足している帯域不足リンクnに対して、当該不足による未割当分Lnを余剰帯域Qから充当し、帯域割当部15Bが、余剰帯域算出部15Cおよび帯域充当部15Dで特定された各接続確立リンクnの通信帯域BWnを、それぞれの接続確立リンクに対して新たに割り当てるようにしたものである。
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置(OLT)10について説明する。
第2の実施の形態では、帯域割当周期Tが各接続確立リンクnの最低保証帯域Mnの合計である総最低保証帯域に応じた固定値である場合を例として説明した。本実施の形態では、第2の実施の形態において、帯域割当周期Tを各接続確立リンクnの最低保証帯域Mnおよび要求帯域Dnに応じて変更するようにした場合を例として説明する。
なお、本実施の形態にかかるOLT10に関する他の構成については、第2の実施の形態と同様である。
次に、本実施の形態にかかるOLT10の帯域割当動作について説明する。
まず、図9を参照して、本実施の形態にかかるOLT10での帯域割当動作の概略について説明する。図9は、第3の実施の形態にかかる帯域割当動作を示す概略図である。
この際、要求帯域Dnの総和である総要求帯域DSが、最低保証帯域Mnの総和である総最低保証帯域MSより小さい場合、帯域割当周期Tが小さいほうの総要求帯域DSに相当する帯域割当周期に変更される。
このループ処理において、余剰帯域算出部15Cは、選択した接続確立リンクnの最低保証帯域Mnと要求帯域Dnのうち、いずれか小さい値を通信帯域BWnとして取得し(ステップ305)、この通信帯域BWnに相当する送信許可量Gnを余剰帯域Qから減算することにより、当該接続確立リンクnの余剰分Qnを集計する(ステップ306)。
ここで、余剰帯域Qがゼロで充当が不可能な場合(ステップ310:NO)、ステップ320へ移行して、帯域割当部15Bにより、前述した図4の帯域割当処理を実行した後、図8の帯域割当処理を終了する。これにより、各接続確立リンクnには、余剰帯域算出部15Cで算出した通信帯域BWn、すなわち最低保証帯域Mnまたは要求帯域Dnのいずれか小さい値に相当する送信許可量Gnが割り当てられることになる。
このように、本実施の形態は、帯域割当周期設定部15Aが、各接続確立リンクnの要求帯域Dnの総和からなる総要求帯域DSが総最低保証帯域MSより小さい場合、帯域割当周期Tを当該総要求帯域DSに応じた帯域割当周期に変更した後、当該帯域割当周期Tに含まれる余剰帯域Qを算出するようにしたものである。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
Claims (4)
- 通信ネットワークを介して複数の下位装置を収容し、帯域割当周期に基づいて、これら下位装置ごとに設定されている1つまたは複数の通信リンクに対して、当該通信リンクを介した前記下位装置から自装置へのデータ送信に利用可能な通信帯域を算出し、これら通信帯域をそれぞれの通信リンクに対して動的に割り当てる通信装置が実行する帯域割当方法であって、
前記通信リンクのうち自装置と接続確立している接続確立リンクごとに予め設定されている最低保証帯域を合計し、得られた総最低保証帯域に応じた帯域割当周期を新たに設定する帯域割当周期設定ステップと、
前記接続確立リンクごとに、当該接続確立リンクの最低保証帯域または当該接続確立リンクに対して要求されている要求帯域のうち、いずれか小さい値を当該接続確立リンクの通信帯域として取得し、これら通信帯域の総和である総通信帯域に基づいて前記帯域割当周期設定ステップで設定した前記帯域割当周期に含まれる余剰帯域を算出する余剰帯域算出ステップと、
前記各接続確立リンクのうち、前記最低保証帯域が前記要求帯域に比べて不足している帯域不足リンクに対して、当該不足による未割当分を前記余剰帯域から充当する帯域充当ステップと、
前記余剰帯域算出ステップおよび前記帯域充当ステップで特定された前記各通信帯域を、それぞれの接続確立リンクに対して新たに割り当てる帯域割当ステップとを備え、
前記余剰帯域算出ステップでは、前記各接続確立リンクの要求帯域の総和からなる総要求帯域が前記総最低保証帯域より小さい場合、前記帯域割当周期を当該総要求帯域に応じた帯域割当周期に変更した後、当該帯域割当周期に含まれる前記余剰帯域を算出する
ことを特徴とする帯域割当方法。 - 請求項1に記載の帯域割当方法において、
前記帯域充当ステップでは、前記未割当分を充当する際、前記帯域不足リンクのうち優先度の高いものから順に、前記余剰帯域がなくなるまで、当該未割当分を当該余剰帯域から充当することを特徴とする帯域割当方法。 - 請求項1または請求項2に記載の帯域割当方法において、
前記各接続確立リンクに対して、前記未割当分を前記余剰帯域から充当する順序の決定に用いる優先度を予め設定する優先度設定ステップをさらに備えることを特徴とする帯域割当方法。 - 通信ネットワークを介して複数の下位装置を収容し、帯域割当周期に基づいて、これら下位装置ごとに設定されている1つまたは複数の通信リンクに対して、当該通信リンクを介した前記下位装置から自装置へのデータ送信に利用可能な通信帯域を算出し、これら通信帯域をそれぞれの通信リンクに対して動的に割り当てる通信装置であって、
前記通信リンクのうち自装置と接続確立している接続確立リンクごとに予め設定されている最低保証帯域を合計し、得られた総最低保証帯域に応じた帯域割当周期を新たに設定する帯域割当周期設定部と、
前記接続確立リンクごとに、当該接続確立リンクの最低保証帯域または当該接続確立リンクに対して要求されている要求帯域のうち、いずれか小さい値を当該接続確立リンクの通信帯域として取得し、これら通信帯域の総和である総通信帯域に基づいて前記帯域割当周期設定部で設定した前記帯域割当周期に含まれる余剰帯域を算出する余剰帯域算出部と、
前記各接続確立リンクのうち、前記最低保証帯域が前記要求帯域に比べて不足している帯域不足リンクに対して、当該不足による未割当分を前記余剰帯域から充当する帯域充当部と、
前記余剰帯域算出部および前記帯域充当部で特定された前記各通信帯域を、それぞれの接続確立リンクに対して新たに割り当てる帯域割当部とを備え、
前記余剰帯域算出部は、前記各接続確立リンクの要求帯域の総和からなる総要求帯域が前記総最低保証帯域より小さい場合、前記帯域割当周期を当該総要求帯域に応じた帯域割当周期に変更した後、当該帯域割当周期に含まれる前記余剰帯域を算出する
ことを特徴とする通信装置。
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