JP5548634B2 - Oltの間欠起動を実現する動的帯域制御、光加入者装置、システム - Google Patents

Oltの間欠起動を実現する動的帯域制御、光加入者装置、システム Download PDF

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Description

PON(PassiveOpticalNetwork)における、動的帯域制御の方法および光加入者装置(OLT)の低電力化に関するものである。
[光アクセスネットワークの普及]
近年、インターネットの普及に伴い、ネットワークへの高速化への要求が高まり、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、そしてB−PON(Broadband PON)、E−PON(Ethernet PON)、G−PON(Gigabit Capable PON)の普及が進んでいる。特に、PON方式は、局に置かれる収容局(OLT:Optical Line Terminal)と各ユーザー宅に置かれるネットワークユニット(ONU:Optical Network Unit)の間を接続する際に、OLTから1本のファイバを出し、光スプリッタを用いて分岐して各ユーザーが接続される。このため、ファイバの敷設コストが安く、かつ光伝送を用いるため高速に通信を行うことが可能であるため、世界各国で普及が進んでいる状況にある。
[PON方式]
PON方式の中でも、OLTからONUへの下り伝送用とONUからOLTへの下り伝送用で別々の波長の光を用い、ONU毎の信号を時分割するTDM−PON方式が広く利用されている。このTDM(Time Division Multiplexing)−PON方式は、B−PON、E−PON,G−PON,10G−EPON,XG−PONにおいて採用されている。
[動的帯域割当制御]
TDM−PONにおいては、上り伝送での各ONUからの光信号の衝突を防ぐために、OLTがONUの光信号の送出タイミングを制御している。具体的には、OLTは各ONUに対して、送信を許可する期間を指示する制御フレームを送信し、ONUは送信を許可された期間に、上りの制御信号および上りデータを送信する。また、ONUは、接続している端末から受信したフレームのデータ量に基づいて、帯域要求量をOLTに要求する制御フレームをOLTに送信する。一般的には、ONUに対して送信を許可する期間は、ONUが要求した帯域要求量に基づいて動的に制御する、DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)制御が利用されている。
このDBA制御に関しては、様々なアルゴリズムが考案されており、伝送遅延の低減や上り伝送の帯域利用効率の向上などを図る方法が知られている。例えば、特許文献1では、最大帯域を超えた低優先のデータを後の割当周期にて割り当てる方法が記載されている。また、特許文献2では、データを割当周期の後半にまとめて送出する方法が記載されている。
[DBA制御部をもつ一般的なOLTの構成]
図2にDBA制御を実現する一般的なOLT1装置の構成を示す。OLT1は、WDM110、OLT光受信部120、OLT PHY/MAC論理受信部130、OLT光送信部140、PHY/MAC論理送信部(OLT)150、OLT MPCP制御部160、SNI部180から構成される。以下、各部の機能を説明する。
WDM110は上り光信号(波長λ1)と下り光信号(波長λ2)を合波・分波する。WDM110は幹線の光ファイバ4−0より入力された上り光信号をOLT光受信部120に出力する。また、WDM10は、OLT光送信部140より入力された下り光信号を幹線の光ファイバ4−0へ出力する。OLT光受信部120は、WDM10より入力された上り光信号を電流信号に変換し、さらに電流信号をさらに電圧信号に変換・増幅し、OLT PHY/MAC論理受信部130に入力する。OLT PHY/MAC論理受信部130は、OLT光受信部120から入力された電圧信号からクロックを抽出し、抽出したクロックで電圧信号をリタイミングして、デジタル信号に変換する。さらに、デジタル信号を復号化し、フレームを抽出する。抽出されたフレームをユーザーデータと制御信号に識別し、制御信号はMPCP処理部160へ、データはSNI部180へ送出する。OLT MPCP制御部160は、PON区間でやりとりされる制御信号の解析、生成をおこなう。受信したREPORTフレームを解析し、DBA制御部170に各ONUが要求するデータ量を入力する。また、DBA制御部170から入力された各ONUへの帯域割当量に基づいて、各ONUへの帯域割当期間を決定し、GATEフレームを生成する。SNI部180はMAC処理部60から入力されたフレームをSNIのインタフェースにあった信号に変換する。PHY/MAC論理送信部(OLT)150は、OLT MPCP制御部160から入力された制御フレーム、ユーザーデータを多重し、多重したデジタル信号を符号化し、OLT光送信部140へ送出する。OLT光送信部140は、PHY/MAC論理送信部(OLT)150から入力された電圧信号を電流信号に変換したのち、光信号に変換して、WDM110に送出する。
[ネットワーク機器での低消費電力化要求]
近年、環境負荷低減への要求から、ネットワーク機器における低消費電力化が求められている。しかしながら、光アクセスネットワークにおいては、光回線加入者拡大に伴う機器数の増大、ユーザトラフィックの増大に伴う通信の高速化による機器あたりの消費電力増大により、消費電力が増大する傾向にある。したがって、光アクセスネットワーク機器での低消費電力化が望まれる。また、低電力化が必要な別の理由として、停電などの災害時での通信インフラの維持が考えられる。停電時においては、機器のバッテリ動作が考えられる。通信インフラの維持の観点からバッテリでの長時間動作が望ましい。そのためには機器の低消費電力化が必要である。
[PONにおける省電力化(ONU)]
これらの低消費電力化の要求を受けて、10Gbps級のPONにおいては、PON装置の省電力を実現するための方法が盛んに検討されている。
PONにおける省電力化を実現する一つの方法として、ONUの一部の部品をON/OFFする方式が知られている(例えば、非特許文献1)。非特許文献1においては、OLTとONU間において、ONUの電力状態を制御するためのメッセージをやりとりして、トラフィックがない期間に、ONUの送信部や受信部などをOFFにしてONUの省電力化を実現する。
特開2007−142764号公報 特開2009−232452号公報
IEEE 802.3av TF 3av_0809_mandin_4.pdf
このように、ONUの省電力化については検討が進んでいるものの、OLTの省電力化についてはONUに比べて検討が進んでいない状況である。
TDM−PONの下り伝送においては、連続的に光信号を送出する必要があるため、OLT送信部は常にONにしておく必要があり、OLT送信部の低電力化は困難である。一方、TDM−PONの上り伝送はバースト信号となるため、OLTが上りデータ信号を受信していない期間にOLT受信部をOFFさせ、データ信号受信期間のみOLT受信部をONにすることができれば、OLT受信部の低電力化を図ることができる。OLTは各ONUの送信タイミングをDBA制御にて決定しており、上り信号の受信期間および非受信期間を把握できるため、原理的にはOLT受信部のON/OFF制御による省電力化が可能であると考えられる。
しかしながら、OLT受信部のON状態(通常状態)とOFF状態(低電力状態)の切替には有限の切替時間を要する。そのため、OLT受信部のON/OFF制御を実現するためには、上り信号の非受信期間が切替時間に比べて長い必要がある。ONU向けの光トランシーバにおいては電力状態の切替を1ms以下の時間で実現が可能になっている。同等の技術によって電力状態の制御が可能なOLT向けの光トランシーバを実現した場合においても、切替時間は1ms以下が実現可能と考えられる。また、DBAの割当周期は一般的にms程度である。従って、切替時間とDBAの割当周期は同じオーダーである。
特許文献2に記載のDBA制御では、割当期間を割当周期の後半にまとめる。このように各ONUへの割当期間を連続して設定した場合には、非割当期間も連続して長く確保することが可能である。しかしながら、上りトラフィックが極めて少ない場合には、上り信号の非受信期間が長くなり、OLT受信部をOFFにすることが可能であるが、それ以外の場合には非割当期間を長く確保できない。そのため、OLT受信部をOFFできる場合がトラフィック状況に依存してしまい、OFFにできる頻度が限定的になる。そのため、OLT受信部の電力削減も小さくなる。DBAの割当周期を長くすれば、OLT受信部をOFFにできる頻度は増加するが、帯域割当の更新頻度が低下するため、上り伝送での遅延量が増加してしまう。
従って、OLT受信部のON/OFF制御を実現するために、遅延量を抑えつつ、切替時間より長いデータ非受信期間をできるだけ頻繁に確保するDBA制御が望まれる。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、遅延量を抑えつつ、OLT受信部をOFFにできる頻度をできるだけ増やすことが目的である。
複数の加入者装置に接続される局側装置の帯域割当部は、前記加入者装置から受信した帯域割当要求に基づいて、所定の帯域割当周期に前記各加入者装置に割り当てる帯域を決定する際、各加入者装置から受信する前記帯域割当要求の合計値が第1の閾値を下回ったときに、次以降の帯域割当周期で前記各加入者装置に送信帯域を割り当てることを特徴とする。
本発明によれば、OLT受信部を頻繁に低電力状態にすることが可能となり、OLTの低電力化を実現することが可能となる。
また、OLT受信部のON/OFF切替時間がms程度である場合でも適用可能となるため、ON/OFF制御の対象を広げることができる。従って、OFF時の電力を下げることが可能となり、OLTの電力をさらに低減することができる。
一般的なPONシステムの構成 一般的なOLTの構成 一般的なONUの構成 本発明におけるOLTの構成 従来例における上り帯域割当の例 従来例における上り通信の動作例 本発明の第1の実施形態における上り帯域割当の例 本発明の第1の実施形態における上り通信の動作例 本発明の第1の実施形態におけるDBA制御部の動作を表すフローチャート 本発明の第1の実施形態におけるOLTの電力制御部の動作を表すフローチャート 本発明の第1の実施形態におけるOLTとONUの動作の例を表すシーケンス図 本発明の第2の実施形態における上り帯域割当の動作例 本発明の第2の実施形態におけるDBA制御部の動作を表すフローチャート 本発明の第3の実施形態におけるONUの構成 本発明の第3の実施形態におけるONUの電力制御部の動作を表すフローチャート 本発明の第3の実施形態におけるOLTとONUの動作の例を表すシーケンス図 本発明の第4の実施形態における上り帯域割当の例
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には、同一の符号が付与されている。
[第1の実施形態]
[一般的なPONシステムの構成]
図1にPONを利用した一般的な光アクセス網の構成を示す。光アクセス網は、OLT1、光スプリッタ3、及び複数のONU2(2−1〜2−n)を備える。OLT1は幹線の光ファイバ4−0を介して光スプリッタ3と接続される。ONU2(2−1〜2−n)は、各々、支線の光ファイバ4(4−1〜4−n)を介して光スプリッタ3に接続される。
ONU2(2−1〜2−n)からOLT1への上り伝送に関して説明する。ONU2が送出した光信号は光スプリッタ3にて合波される。合波された光信号はOLT1に入力される。各ONUが送信する光信号は時分割によって多重される。各ONUが送信する光信号の衝突を防止するために、OLTは各ONUの送出するタイミングを制御している。
そのため、OLTが受信する信号は、光信号がある時間領域と光信号がない時間領域が存在するバースト信号となる。
なお、以下では、10G−EPONで利用される制御フレームに基づいて説明する。
[一般的なONUの構成]
第1の実施形態においては、ONUは一般的な構成で構わない。図3に一般的なONU2の構成を示す。ONU2は、WDM210、ONU光受信部220、PHY/MAC論理受信部(ONU)230、ONU光送信部240、PHY/MAC論理送信部(ONU)250、MPCP制御部(ONU)260、UNI部280から構成される。
WDM210は上り光信号(波長λ1)と下り光信号(波長λ2)を合波・分波する。WDM210は支線の光ファイバより入力された下り光信号をONU光受信部240に出力する。また、WDM210は、ONU光送信部220より入力された上り光信号を光ファイバ4へ出力する。
ONU光受信部220は、WDM210より入力された下り光信号を電流信号に変換し、さらに電流信号をさらに電圧信号に変換・増幅し、PHY/MAC論理受信部(ONU)230に入力する。
PHY/MAC論理受信部(ONU)230は、ONU光受信部220から入力された電圧信号からクロックを抽出し、抽出したクロックで電圧信号をリタイミングして、デジタル信号に変換する。さらに、デジタル信号を復号化し、フレームを抽出する。抽出されたフレームをユーザーデータと制御信号を識別し、制御信号はMPCP処理部(ONU)260へ、データはUNI部280へ送出する。
MPCP制御部(ONU)260は、PON区間でやりとりされる制御信号の解析、生成をおこなう。受信したGATEフレームを解析し、上り送信タイミングを決定する。また、バッファ量を取得し、取得したバッファ量に基づいてREPORTフレームを生成し、PHY/MAC論理送信部(ONU)250へ送出する。
UNI部280はPHY/MAC論理受信部(ONU)230から入力されたフレームをUNIのインタフェースにあった信号に変換する。
PHY/MAC論理送信部(ONU)250は、MPCP制御部(ONU)260から入力された制御フレーム、UNI部280から入力されたユーザーデータフレームを多重し、多重したデジタル信号を符号化し、ONU光送信部240へ送出する。
ONU光送信部240は、PHY/MAC論理送信部(ONU)250から入力された電圧信号を電流信号に変換したのち、光信号に変換して、WDM210に送出する。
[本発明におけるOLTの構成]
図4に本発明におけるOLTの構成を示す。図2に示した一般的なOLTの構成との違いを中心に説明する。
OLT1は、WDM110、OLT光受信部121、OLT PHY/MAC論理受信部131、OLT光送信部140、PHY/MAC論理送信部(OLT)150、OLT MPCP制御部161、DBA制御部171、SNI部180、電力制御部191から構成される。
WDM110は上り光信号(波長λ1)と下り光信号(波長λ2)を合波・分波する。WDM110は幹線の光ファイバ4−0より入力された上り光信号をOLT光受信部120に出力する。また、WDM10は、OLT光送信部140より入力された下り光信号を幹線の光ファイバ4−0へ出力する。
OLT光受信部120は、WDM10より入力された上り光信号を電流信号に変換し、さらに電流信号をさらに電圧信号に変換・増幅し、OLT PHY/MAC論理受信部130に入力する。また、OLT電力制御部191からの指示に基づいて、通常状態と低電力状態を切り替えることが可能である。
OLT PHY/MAC論理受信部130は、OLT光受信部120から入力された電圧信号からクロックを抽出し、抽出したクロックで電圧信号をリタイミングして、デジタル信号に変換する。さらに、デジタル信号を復号化し、フレームを抽出する。抽出されたフレームをユーザーデータと制御信号を識別し、制御信号はMPCP処理部160へ、データはSNI部180へ送出する。また、OLT電力制御部191からの指示に基づいて、通常状態と低電力状態を切り替えることが可能である。
OLT MPCP制御部160は、PON区間でやりとりされる制御信号の解析、生成をおこなう。受信したREPORTフレームを解析し、DBA制御部170に各ONUが要求するデータ量を入力する。また、DBA制御部170から入力された各ONUへの帯域割当量に基づいて、各ONUへの帯域割当期間を決定し、GATEフレームを生成する。また、決定した帯域割当期間をOLT電力制御部191に入力する。
SNI部180はMAC処理部60から入力されたフレームをSNIのインタフェースにあった信号に変換する。
OLT PHY/MAC論理送信部150は、OLT MPCP制御部160から入力された制御フレーム、ユーザーデータを多重し、多重したデジタル信号を符号化し、OLT光送信部140へ送出する。
OLT光送信部140は、OLT PHY/MAC論理送信部150から入力された電圧信号を電流信号に変換したのち、光信号に変換して、WDM110に送出する。
OLT電力制御部191は、OLT MPCP制御部161から入力された帯域割当情報に基づいて、OLT受信部であるOLT光受信部121およびOLT PHY/MAC論理受信部131を低電力するか否かを決定する。低電力化する場合には、低電力期間を決定し、OLT光受信部121およびOLT PHY/MAC論理受信部131の電力を制御する。
本発明の構成によれば、OLT MPCP制御部が帯域割当期間をOLT電力制御部に通知し、OLT電力制御部が帯域割当期間に基づいてOLT受信部のスリープ可否を判定し、スリープ可の場合にOLT PHY/MAC受信部およびOLT光受信部を低電力状態にすることが可能である。従って、帯域割当期間に基づいてOLT受信部の電力を制御することができる。
[従来例における上り帯域割当の例]
ここで、本発明における帯域割当を従来の帯域割当と比較して説明する。まず、従来例での帯域割当に関して説明する。
図5に従来例における上り帯域割当の例を示す。従来例においては、全ONUからの帯域量が最大以下の場合は、ONUから要求された分だけ帯域を割り当てるとする。また、説明を簡潔にするため、接続しているONU数は3台であるとして説明する。図5においては、第1の割当周期から第5の割当周期までの帯域割当を示している。図5で利用している略号を以下に説明する。T_DBAは割当周期である。T_SLEEP_MINは、OLTの受信部が可能な最小スリープ期間である。なお、T_SLEEP_MINはOLT受信部の電力状態の切替時間で制限される値である。
H1(1)、H1(2),H1(3)はそれぞれ、第1の割当周期にてONU1,ONU2,ONU3に割り当てた優先フレーム用の帯域量である。また、L1(1)、L1(2),L1(3)はそれぞれ、第1の割当周期にてONU1,ONU2,ONU3に割り当てた非優先フレーム用の帯域量である。第2から第5の割当周期においても同様である。また、Not Assignedは帯域割当の空き期間を表す。
帯域割当の空き期間が最小スリープ時間T_SLEEP_MINよりも大きい場合には低電力状態にすることができるが、小さい場合には低電力状態にすることはできない。そのため、図5の例においては、第4の割当周期のみ低電力状態にすることができる。
[従来例における上り通信の動作例]
図6に従来例における上り通信の動作例を示す。OLTはDBA制御部で決定した結果に基づいて一定の割当周期でGATEフレームを各ONUへ送信する。また、ONUは上りバッファ量に基づいて、REPORTフレームをOLTへ送信する。また、ONUはGATEフレームで指定された期間に上りデータおよびREPORTフレームを送信する。
次に、第1の割当周期と第2の割当周期での動作を説明する。時刻ta_gate(1)にOLTは各ONUにGATEフレームを送信する。各ONUはGATEで指定された時刻にREPORTフレームおよび上りデータを送信する。時刻ta_start(1)に上りデータ受信を開始し、時刻ta_end(1)に上りデータ受信を終了する。第2の割当周期においても同様である。
第1の割当周期におけるデータの非受信期間は時刻ta_end(1)から時刻ta_start(2)の間である。同様に、第2の割当周期におけるデータの非受信期間は時刻ta_end(2)から時刻ta_start(3)の間である。
この例では、第1および第2の割当周期での非受信期間は最小スリープ時間T_SLEEP_MINよりも短いため、この非受信期間にOLT受信部は低電力状態にすることができない。
[本発明の第1の実施形態における上り帯域割当の例]
次に、本発明の第1の実施形態での帯域割当を説明する。
図7に本発明の第1の実施形態における上り帯域割当の例を示す。本発明の実施形態においては、割当期間の長さT_TOTALが閾値T_TH2以上かつ閾値T_TH1である場合には、非優先データの帯域割当を次の割当周期に遅らせる。また、非優先データの帯域割当を次の割当周期に遅らせる回数は1回のみとする。すなわち、COUNT_MAX=1と設定している場合である。この動作を第1の割当周期から第5の割当周期まで順に説明する。
第1の割当周期においては、H1(1),H1(2),H1(3),L1(1),L1(2),L1(3)の総和である割当期間の長さT_TOTALが、T_TH2とT_TH1の間にある。よって、第1の割当周期では、非優先データは割りあてずに第2の割当周期に遅らせる。即ち、第1の割当周期では、H1(1),H1(2),H1(3)分のデータに対してのみ帯域割当を実施し、L1(1),L1(2),L1(3)分のデータの帯域割当は第2の割当周期以降で行う。これは図9で説明したDBA制御部のフローチャートのS909に相当する。これにより、第1の割当周期のNotAssignedで示された領域に相当する期間はOLT受信部を低電力状態にすることができる。図10の電力制御部のフローチャートのS1006で説明したように、電力制御部はOLT受信部に低電力状態への遷移指示をする。
第2の割当周期においては、元々割当予定のデータであるH2(1),H2(2),H2(3),L2(1),L2(2),L2(3)に、第1割当周期で帯域を割当なかったデータL1(1),L1(2),L1(3)を加えて上りデータ量の合計T_TOTALを算出する。T_TOTALは閾値T_TH1よりも大きいため、H2(1),H2(2),H2(3),L2(1),L2(2),L2(3),L1(1),L1(2),L1(3)に帯域を割り当てる。
第3の割当周期においては、H3(1),H3(2),H3(3),L3(1),L3(2),L3(3)の総和である割当期間の長さT_TOTALがT_TH1とT_TH2の間にある。よって、L3(1),L3(2),L3(3)からなる非優先データ分は第3の割当周期では割りあてずに第4の割当周期以降で帯域を割り当てる。
第4の割当周期においては、元々割当予定のデータは優先データのみである。本周期においては、元々割当予定のデータであるH4(1),H4(2),H4(3)に、第3周期で帯域を割り当てなかった非優先データL3(1),L3(2),L3(3)を加えて上りデータ量の合計T_TOTALを算出する。T_TOTALはTH_2以上TH_1以下であるが、L3(1),L3(2),L3(3)は既に1回遅らせており、遅らせる回数の限度である1回に達している(図9のS908の判定の結果がNoとなる)ため、そのまま帯域割当を実施する。
第5の割当周期においては、H5(1),H5(2),H5(3),L5(1),L5(2),L5(3)の総和である上りデータ量の合計T_TOTALがT_TH1より大きいため、H5(1),H5(2),H5(3),L5(1),L5(2),L5(3)に帯域を割当てる。
以上の動作により、第1および第3の割当周期において、帯域の空き期間がT_SLEEP_MINより長いため、この非受信期間にOLT受信部は低電力状態にすることができる。図5で説明した従来例では、スリープ可能な割当周期は、第4の割当周期の1回のみであったが、本発明の第1の実施形態では、第1および第3の割当周期の2回に増えている。従って、本発明によってOLT受信部のスリープの頻度を増加させることができる。
なお、図7の説明では優先データへの割当分は一定であるとして記載したが、割当周期毎に変動しても構わない。例えば、各ONUの優先データの帯域要求量に基づいて優先データへの割当分を設定してもよい。
[本発明の第1の実施形態における上り通信の動作例]
図8に本発明の第1の実施形態における上り通信の動作例を示す。本発明においては、非優先のデータL1(1)、L2(1)、L3(1)が第2の割当周期にて割当が実施される。
第1の割当周期に関して説明する。OLTは時刻tb_gate(1)に各ONUにGATEフレームを送信する。各ONUはGATEフレームで指定された時刻にREPORTおよび上りデータを送信する。各ONUは優先データ分の期間のみ送信許可が与えられるため、各ONUはREPORTおよび優先データのみを送信する。即ち、ONU1はREPORTフレームと優先データH1(1)を送信し、ONU2はREPORTフレームと優先データH1(2)を送信し、ONU3はREPORTフレームと優先データH1(3)を送信する。OLTはtb_start(1)からtb_end(1)までの間信号を受信する。
次に、第2の割当周期に関して説明する。OLTは時刻tb_gate(2)に各ONUにGATEフレームを送信する。各ONUはGATEフレームで指定された期間にREPORTおよびデータを送信する。ONU1はREPORTフレームと優先データH2(1),非優先データL1(1),L2(1)を送信する。ONU2はREPORTフレームと優先データH2(2)と非優先データL1(2),L2(2)を送信する。ONU3はREPORTフレームと優先データH2(3)と非優先データL1(3),L2(3)を送信する。OLTはtb_start(2)からtb_end(2)までの間信号を受信する。
第1の割当周期におけるデータの非受信期間は時刻tb_end(1)から時刻tb_start(2)の間である。同様に、第2の割当周期におけるデータの非受信期間は時刻tb_end(2)から時刻tb_start(3)の間である。この例では、第1の割当周期におけるデータの非受信期間は従来例に比べ長くなり、第2の割当周期におけるデータの非受信期間は従来例に比べ短くなっていることがわかる。第1の割当周期におけるデータの非受信期間は最小スリープ時間T_SLEEP_MINよりも長く確保できるため、この非受信期間にOLT受信部を低電力状態にすることができる。
[本発明の第1の実施形態におけるDBA制御部の動作]
次に、図7および図8で説明した上り帯域割当動作を実現するDBA制御部の動作を説明する。
本発明のDBA制御部においては、各ONUへの優先データと非優先データ毎に帯域割当を仮設定し、各割当周期での帯域割当期間の長さt_totalを閾値T_TH1,T_TH2と比較して、非優先データの帯域割当を現在の割当周期で実施するか、次以降の割当周期で実施するかを判定する。なお、優先データの割当は、各割当周期での帯域割当期間の長さに関係なく実施する。これは優先データの遅延増大を防ぐためである。また、非優先データの割当は、上りトラフィックの状況によっては、制限なく何回も次割当周期に移され、遅延が増大する可能性があるため、次割当周期への移動回数countをCOUNT_MAX以下に制限する。なお、第1の実施形態においては、非優先データを次周期に移す場合は、全ONUの非優先データ割当を一括して次割当周期に移すものとする。
図9に、本発明の第1の実施形態におけるDBA制御の動作を表すフローチャートを示す。各ステップに従って動作を説明する。
S901において、DBA制御の動作を開始し、S902に移る。S902において、countをゼロにリセットし、S903に移る。S903において、MPCP制御部より各ONUの優先度毎の帯域要求量を取得する。取得完了後に、S904に移る。S904において、各ONUの帯域要求量に基づいて、優先データへの割当期間を仮設定する。なお、この割当期間は一時的に記憶しておくものとする。仮設定完了後に、S905に移る。S905において、各ONUの帯域要求量および前割当周期で割り当てられなかったデータ量に基づいて、非優先データへの割当期間を仮設定する。なお、この割当期間は一時的に記憶しておくものとする。仮設定完了後に、S906に移る。
S906において、S904,S905で仮設定した割当期間に基づいて、帯域割当期間の長さT_totalを算出する。T_total算出完了後S907に移る。S907において、S906で算出したT_totalと閾値TH_1およびTH_2と比較する。T_TH2<T_total<T_TH1である場合は、S908に移る。それ以外の場合には、S911に進む。
S908において、countと閾値COUNT_MAXを比較する。count<COUNT_MAXである場合はS909に進む。それ以外の場合は、S911に進む。S909においては、非優先データへの帯域割当を現在の割当周期での割当対象から外し、次割当周期に移す。S910においては、countを1だけカウントアップする。S911においては、countをゼロにリセットする。
S912においては、帯域割当の対象から、各ONUへの割当が連続するように順序を調整する。順序が決定すると、各ONUへの帯域割当期間を最終決定する。S913においては、S912で決定した帯域割当期間をMPCP制御部に通知する。通知後、S903に戻る。
DBA制御部はS903からS913の動作を繰り返すことにより、各割当周期でのONUへの帯域割当期間を決定する。
ここで、閾値であるTH_1、TH_2、COUNT_MAXの設定方法を説明する。TH_2は割当周期の長さT_DBAおよびOLT受信部の最小スリープ時間T_SLEEP_MINに基づいて設定する。具体的には、TH_2=T_DBA−T_SLEEP_MINにより定める。このように閾値TH_2を定めると、T_total≦TH_2の場合には、現在の割当周期内でOLT受信部を低電力状態にすることができる。
TH_1は、上りの帯域利用効率とOLT受信部の電力削減を考慮して設定する。例えば、TH_1を大きくすると、非優先データのトラフィックが少ないときに、T_totalがTH_2を上回るまでに次周期に回す回数が増え、上り伝送の遅延時間が増加してしまう。また、TH_1を小さくすると、非優先データを次周期に回す回数が減り、OLT受信部を低電力状態にする頻度が減少してしまう。そのため、上り伝送の遅延時間と低電力効果のバランスを考慮して設定する必要がある。
COUNT_MAXは、非優先データの割当を次周期に回す回数の上限を表す。そのため、非優先データの許容可能な遅延時間に基づいて定める。例えば、許容可能な遅延時間をT_DBA×COUNT_MAX以下になるように定める。
[本発明におけるOLTの電力制御部の動作]
OLTの電力制御部は、MPCP制御部から入力された帯域割当情報に基づいて、帯域非割当時間を算出し、帯域非割当時間が閾値T_SLEEP_MINより大きい場合に、OLTの受信部を低電力状態にする。図10に、本発明の第1の実施形態におけるOLTの電力制御部の動作を表すフローチャートを示す。各ステップに従って動作を説明する。
S1001において、電力制御部の動作を開始する。S1002において、MPCP制御部から帯域割当期間の情報を受信する。S1003において、帯域非割当時間t_olt_notassignを算出する。具体的には、まず、各ONUへの割当期間より、帯域連続して割り当てられる時間を算出する。次に、T_DBAより帯域が連続して割り当てられる時間を引いた値を算出し、この値をt_olt_notassignとする。
S1004において、帯域非割当時間t_olt_notassignと閾値T_SLEEP_MINを比較する。t_olt_notassign > T_SLEEP_MINである場合にはS1005に進む。それ以外の場合には、S1002に戻る
S1005において、OLT受信部のスリープ期間を設定する。S1006において、S1005で設定したスリープ期間に基づいて、OLT受信部にスリープを指示する制御信号を出力する。出力後に、S1002に戻る。
S1002からS1006までのサイクルを繰り返すことにより、閾値T_SLEEP_MINより大きい場合に、OLTの受信部を低電力状態にすることができる。
なお、OLT受信部のスリープ期間は、常に一定の値、例えば、T_SLEEP_MINと設定してもよい。この場合はOLTの電力制御部は、固定したタイマに基づいて、OLTの受信部を制御すればよいため、実現が容易である。また、帯域非割当期間に基づいて動的にスリープ期間を設定してもよい。この場合は、毎回、スリープ期間が変動するため、固定したスリープ期間に比べ実現は複雑になるが、より長いスリープ時間を確保できるため、より低電力化を実現する際に適している。
[本発明におけるMPCP制御フレームの利用方法]
ここで、ONUがOLTに帯域要求量を通知するREPORTフレーム、および、OLTがONUに対して帯域割当期間を指示するGATEフレームの利用方法について説明する。REPORTフレームおよびGATEフレームの各フィールドの構成は、IEEE802.3av Clause77.3.6に記載されている通りの構成を適用する。
REPORTフレームには帯域要求量を表す「QUEUE#0REPORT」〜「QUEUE#7REPORT」のフィールドがある。本発明においては、例えば、優先データの帯域要求量を「QUEUE#0REPORT」に入力し、非優先データの帯域要求量を「QUEUE#1REPORT」に入力する。このようにREPORTフレームを利用することによって、優先度毎の帯域要求量を通知することが可能である。また、本発明の実施形態においては、優先度として「優先」「非優先」の2種類のみ設定していたが、優先度が3種以上の場合にも対応可能である。その場合には、優先度毎に「QUEUE#nREPORT」に帯域要求量を入力すればよい。
GATEフレームには帯域割当期間を表す「GRANT#1StartTime」[GRANT#1Length]〜「GRANT#4StartTime」[GRANT#4Length]のフィールドがある。本発明においては、例えば、優先データの帯域割当期間を「GRANT#1StartTime」[GRANT#1Length]で指定し、非優先データの帯域割当期間を「GRANT#2StartTime」[GRANT#2Length]で指定する。このようにGATEフレームを利用することによって、優先度毎の帯域割当期間を指示することが可能である。また、本発明の実施形態においては、優先度として「優先」「非優先」の2種類のみ設定していたが、優先度が3種以上の場合にも対応可能である。その場合には、優先度毎に「GRANT#nStartTime」[GRANT#nLength]に帯域割当期間を入力すればよい。
GATEフレームの別の利用方法としては、優先データおよび非優先データを纏めた1つの帯域割当期間を指示し、ONU側で優先度毎に帯域割当期間を決めることも可能である。なお、ONU側では、帯域割当期間のうち、まず優先度データ用の帯域割当期間を定め、残りの帯域割当期間を非優先データ用に利用すればよい。この場合には、優先データおよび非優先データを纏めた1つの帯域割当期間をGRANT#1StartTime」[GRANT#1Length]で指定すればよい。
[本発明の第1の実施形態におけるOLTとONUの動作]
本発明の第1の実施形態におけるOLTとONUの動作の例を表すシーケンス図を図11に示す。ここでは、ONUから帯域要求を表すREPORTフレームを受信してから、OLT受信部をOFFにするまでの動作を示す。なお、図を簡略化するため、下りのデータの信号は図に表示していない。
ONUはOLTにREPORTフレームおよび上りデータを送信する(SIG101からSIG107)。OLT送受信部で上りデータについてはSNI部に出力し、REPORTフレームなどMPCP制御信号はMPCP制御部に出力する。MPCP制御部は入力されたREPORTフレームを解析し、各ONUの帯域要求量をDBA制御部に出力する(SIG106)。DBA制御部では、図9で示すように各ONUの帯域要求量に基づいて帯域割当を決定し、MPCP制御部に帯域割当情報を出力する(SIG108)。MPCP制御部は入力された帯域割当情報に基づいてGATEフレームを生成し、OLT送受信部を経由して、各ONUにGATEフレームを送信する(SIG109、SIG110、SIG111)。MPCP制御部はGATEフレームを出力後に、電力制御部に帯域割当期間の情報を電力制御部に出力する(SIG112)。電力制御部は、入力された帯域割当期間に基づいて、スリープ可否を判定する。ここでは、スリープ可と判定し、スリープ期間を設定する。
その後、ONUはOLTにREPORTフレームおよび上りデータを送信する(SIG113からSIG118)。OLT送受信部で上りデータについてはSNI部に出力し、REPORTフレームなどMPCP制御信号はMPCP制御部に出力する。MPCP制御部は入力されたREPORTフレームを解析し、各ONUの帯域要求量をDBA制御部に出力する(SIG119)。DBA制御部では、図9で示すように各ONUの帯域要求量に基づいて帯域割当を決定し、MPCP制御部に帯域割当情報を出力する(SIG120)。
電力制御部は上記で設定されたスリープ開始時刻になると、OLT送受信部に対して受信部をOFF(低電力状態)にする信号を出力し(SIG121)、OLT送受信部は受信部が低電力状態になる。また、スリープ終了時刻になると、電力制御部はOLT送受信部に対して受信部をON(通常状態)に戻す信号を出力する(SIG125)。
なお、受信部をOFFにしている間でも、送信部は通常通り動作するので、下りデータやGATEフレームなどを送信できる。
以上より、ONUから受信したREPORTフレームに基づいて、帯域割当を設定し、帯域非割当期間が長い場合に、OLT受信部を低電力状態にできることがわかる。
[本発明における優先度の分類例]
ここで、本発明における優先データと非優先データの分類例と、優先度の決定方法に関して説明する。
例えば、遅延が許容出来ないフレームや帯域保証が必要なフレームを優先データに分類し、それ以外のフレームを非優先データとして分類する。具体的には、MPCP制御フレーム、VoIP用データを優先データに分類し、その他のデータを非優先として分類する。
[本発明における優先度の決定方法]
上記の優先度の決定方法としては、ONUの(UNIポートが複数ある場合)UNIポート番号、VLANタグやMACヘッダのCoSフィールド、IPヘッダのToSフィールドを利用すればよい。ONUは、UNI部でフレームを受信する際に、上記フィールドを解析し、優先度を判定すればよい。なお、MPCP制御フレームに関しては最優先として決定する。
[本発明の第1の実施形態における効果]
本発明の第1の実施形態における効果を説明する。本実施形態によれば、優先データの遅延量を増大させることなく、OLT受信部を低電力状態にする頻度を増大することが可能である。また、非優先データに関しても、一定の遅延時間以内に制限することが可能である。
[第2の実施形態]
第1の実施形態においては、非優先データの割当を次割当周期に回す際には、全ONUの非優先データを一括して次割当周期に回していた。第2の実施形態においては、一部のONUの非優先データを次割当周期に回すことで、次割当周期にまわされる非優先データをできるだけ少なくし、遅延の増大するONU数を低減することができる。また、後述するように、スリープ可能な割当周期の頻度を増やすことができるため、より低電力化を達成できる。
[第2の実施形態における上り帯域割当の動作例]
本発明の第2の実施形態での帯域割当を説明する。
図12に本発明の第2の実施形態における上り帯域割当の例を示す。本発明の実施形態においては、割当期間の長さT_TOTALが閾値T_TH2以上かつ閾値T_TH1である場合には、割当期間の長さがT_TH2未満になるまで一部のONUの非優先データの帯域割当を次の割当周期に遅らせる。また、遅らせる回数は1回のみとする。この動作を第1の割当周期から第5の割当周期まで順に説明する。
第1の割当周期においては、元々H1(1),H1(2),H1(3),L1(1),L1(2),L1(3)に対して帯域を割当てる予定であるが、割当期間の長さT_TOTALがT_TH2とT_TH1の間にあるため、第1の割当周期では、一部ONUの非優先データL1(3)は帯域を割りあてずに第2の割当周期で帯域を割り当てる。どのONUを次の割当周期に回すかについては後述する。即ち、H1(1),H1(2),H1(3),L1(1),L1(2)分のみ第1の割当周期において帯域割当を実施し、L1(3)分は第2の割当周期で帯域を割り当てる。
第2の割当周期においては、元々割当予定のデータであるH2(1),H2(2),H2(3),L2(1),L2(2),L2(3)に加えて、第1周期で帯域を割り当てていないデータL1(3)を加えて上りデータ量の合計T_TOTALを算出する。T_TOTALは閾値T_TH1よりも大きいため、そのままH2(1),H2(2),H2(3),L2(1),L2(2),L2(3),L1(3)に帯域を割り当てる。
第3の割当周期においては、H3(1),H3(2),H3(3),L3(1),L3(2),L3(3)の総和である割当期間の長さT_TOTALがT_TH1とT_TH2の間にあるため、一部ONUの非優先データであるL3(3)分には第3の割当周期では帯域を割りあてずに第4の割当周期で帯域を割り当てる。
第4の割当周期においては、元々割当予定のデータであるH4(1),H4(2),H4(3)に加えて、第3周期で帯域を割り当てなかった非優先データL3(3)を加えて上りデータ量の合計T_TOTALを算出する。T_TOTALはTH_2未満であるため、そのままH4(1),H4(2),H4(3),L3(3)に帯域を割り当てる。
第5の割当周期においては、H5(1),H5(2),H5(3),L5(1),L5(2),L5(3)の総和である割当期間の長さT_TOTALがT_TH1より大きいため、そのままH5(1),H5(2),H5(3),L5(1),L5(2),L5(3)に帯域を割当てる。
以上の動作により、第1、第3、第4の割当周期において、帯域の空き期間がT_SLEEP_MINより長いため、この非受信期間にOLT受信部は低電力状態にすることができる。本発明の第1の実施形態では、第1、第3の割当周期の2回だけ低電力状態にできたが、本発明の第2の実施形態では、第1、第3、第4の割当周期の3回を低電力状態にできる。従って、本発明の第2の実施形態によりOLT受信部のスリープの頻度をさらに増加させることができる。
[本発明の第2の実施形態におけるOLTの電力制御部の動作]
本発明の第1の実施形態と同じであるため、説明は割愛する。
[本発明の第2の実施形態におけるDBA制御部の動作]
次に、第2の実施形態における上り帯域割当動作を実現するDBA制御部の動作を説明する。第1の実施形態との違いは、第1の実施形態においては帯域割当を次割当周期にまわす際に、全ONUに対して一括して次割当周期にまわしていたのに対して、第2の実施形態においてはT_totalがT_TH2未満になるまで一部のONUのみ次割当周期にまわす。
どのONUを次周期に回すかは、ONU毎に非優先データの帯域割当を次周期に移動した回数count(i)に基づいて判定する。なお、iはONUの識別子を表す。具体的には、count(i)が小さいONUから順に次割当周期に回し、count(i)が大きいONUは次割当周期に回さず、現在の割当周期で帯域割当を実施する。
図13に、本発明の第2の実施形態におけるDBA制御の動作を表すフローチャートを示す。各ステップに従って動作を説明する。
S1301において、DBA制御の動作を開始し、S1302に移る。S1302において、count(i)をゼロにリセットし、S1303に移る。S1303において、MPCP制御部より各ONUの優先度毎の帯域要求量を取得する。取得完了後に、S1304に移る。S1304において、各ONUの帯域要求量に基づいて、優先データへの割当期間を仮設定する。なお、この割当期間は一時的に記憶しておくものとする。仮設定完了後に、S1305に移る。S1305において、各ONUの帯域要求量および前割当周期で割り当てられなかったデータ量に基づいて、非優先データへの割当期間を仮設定する。なお、この割当期間は一時的に記憶しておくものとする。仮設定完了後に、S1306に移る。
S1306において、S1304,S1305で仮設定した割当期間に基づいて、帯域割当期間の長さT_totalを算出する。T_total算出完了後S1307に移る。S1307において、S1306で算出したT_totalと閾値TH_1およびTH_2と比較する。T_TH2<T_total<T_TH1である場合は、S1308に移る。それ以外の場合には、S1312に進む。S1308において、count(i)が最小のONUを決定する。最小のONUが複数(M個)ある場合は、複数の中から1つのONUをランダムに選択する。選択したONUの非優先データの帯域割当は現在の割当周期での割当対象から外し、次周期に移す。S1309において、S1306と同様に帯域割当期間の長さT_totalを算出する。但し、S1308で次周期に移したONUについてはT_total算出の対象から外すものとする。
S1310において、T_totalとT_TH1を比較する。T_total<T_TH1である場合には、S1311に移る。それ以外の場合には、S1308に戻る。
S1308からS1310を繰り返すことによって、T_totalがT_TH1未満になるまで一部のONUの非優先データを次周期に回すことができる。
S1311においては、count(i)を設定する。次周期に回したONUについては、count(i)を1だけカウントアップする。それ以外のONU(そのまま帯域割当実施したONU)については、count(i)をゼロにリセットする。
S1312においては、すべてのONUに対して、count(i)をゼロにリセットする。S1313においては、帯域割当の対象から、各ONUへの割当が連続するように順序を調整する。順序が決定すると、各ONUへの帯域割当期間を最終決定する。
S1314においては、S1313で決定した帯域割当期間をMPCP制御部に通知する。通知後、S1303に戻る。
DBA制御部はS1303からS1314の動作を繰り返すことにより、各割当周期でのONUへの帯域割当期間を決定する。
なお、S1308において、次の割当周期にまわすONUの選択は、count(i)に基づいて実施し、count(i)が同じONUが複数ある場合は、複数からランダムに1つのONUを選択していたが、他の方法で選択しても構わない。例えば、count(i)が最小のONUが複数ある場合には、該当するONUすべての非優先データの帯域割当を次の割当周期に回してもよい。他には、各ONUの非優先データ割当期間の長さを比較し、最も長い(あるいは最も短い)ONUを選択してもよい。
[本発明の第2の実施形態におけるOLTとONUの動作]
第1の実施形態と同じであるため、説明を割愛する。
[第2の実施形態での効果]
第2の実施形態によれば、第1の実施形態に比べてOLT受信部の低電力効果をさらに高めることができる。また、上り送信データの遅延をさらに抑えることが可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第1の実施形態との差分を中心に説明する。第3の実施形態においては、OLT受信部を低電力状態にする際に、ONU送信部も合わせて低電力状態にする。OLT内の各機能部である、電力制御部、MPCP制御部、DBA制御部などの動作は第1の実施形態と同じである。
[本発明の第3の実施形態でのONUの構成]
第3の実施形態においては、ONU送信部の電力状態を制御可能とする。
図14に本発明における本発明の第3の実施形態でのONUの構成を示す。
ONU1は、WDM210、ONU光送信部221、ONU PHY/MAC論理送信部231、ONU光受信部140、ONU PHY/MAC論理受信部250、ONU MPCP制御部261、UNI部280、ONU電力制御部291から構成される。
WDM210は上り光信号(波長λ1)と下り光信号(波長λ2)を合波・分波する。WDM210は支線の光ファイバ4−nより入力された下り光信号をONU光受信部240に出力する。また、WDM10は、ONU光送信部221より入力された上り光信号を支線の光ファイバ4―nへ出力する。
ONU光受信部240は、WDM210より入力された下り光信号を電流信号に変換し、さらに電流信号をさらに電圧信号に変換・増幅し、ONU PHY/MAC論理受信部250に入力する。
ONU PHY/MAC論理受信部250は、ONU光受信部240から入力された電圧信号からクロックを抽出し、抽出したクロックで電圧信号をリタイミングして、デジタル信号に変換する。さらに、デジタル信号を復号化し、フレームを抽出する。抽出されたフレームをユーザーデータとMPCP制御信号に識別し、MPCP制御信号はMPCP処理部261へ、データはUNI部280へ送出する。
ONU MPCP制御部261は、PON区間でやりとりされるMPCP制御信号の解析、生成をおこなう。受信したGATEフレームを解析し、帯域割当期間を決定する。また、UNI制御部から受信したフレームに基づいて、帯域要求量を決定し、REPORTフレームを生成し、ONU PHY/MAC送信部に出力する。また、ONU電力制御部にGATEフレーム帯域割当期間を通知する。UNI部180はONU PHY/MAC処理部60から入力されたフレームをUNIのインタフェースにあった信号に変換する。また、UNI部に接続している端末から入力された信号を変換し、ONU PHY/MAC論理送信部231に出力する。
ONU PHY/MAC論理送信部231は、ONUMPCP制御部261から入力されたMPCP制御フレーム、ユーザーデータを多重し、多重した信号を符号化し、ONU光送信部221へ送出する。また、ONU電力制御部291からの指示に基づいて、低電力状態と通常状態を切り替える。
ONU光送信部221は、ONU PHY/MAC論理送信部231から入力された電圧信号を電流信号に変換したのち、光信号に変換して、WDM210に送出する。また、ONU電力制御部291からの指示に基づいて、低電力状態と通常状態を切り替える。
ONU電力制御部291は、ONU MPCP制御部261から入力された帯域割当情報に基づいて、ONU送信部であるONU光送信部221およびONU PHY/MAC論理送信部221を低電力するか否かを決定する。低電力化する場合には、低電力期間を決定し、ONU光送信部221およびONUPHY/MAC論理送信部221の電力を制御する。
本発明の構成により、上り帯域の帯域割当期間に基づいてONU送信部の電力状態制御することが可能である。
[本発明の第3の実施形態におけるONU電力制御部の動作]
ONU電力制御部は、ONU MPCP制御部から入力された帯域割当情報に基づいて、帯域非割当時間を算出し、帯域非割当時間が閾値T_DOZE_MINより大きい場合に、ONUの送信部を低電力状態にする。図15に、本発明の第3の実施形態におけるONU電力制御部の動作を表すフローチャートを示す。各ステップに従って動作を説明する。
S1501において、ONU電力制御部の動作を開始する。S1502において、ONU MPCP制御部から帯域割当期間の情報を受信する。S1503において、帯域非割当時間t_onu_notassignを算出する。具体的には、まず、各ONUへの帯域割当期間より、連続して割り当てられる時間を算出する。次に、T_DBAより帯域が連続して割り当てられる時間を引いた値を算出し、この値をt_onu_notassignとする。
S1504において、帯域非割当時間t_onu_notassignと閾値T_DOZE_MINを比較する。t_onu_notassign > T_DOZE_MINである場合にはS1505に進む。それ以外の場合には、S1502に戻る
S1505において、ONU送信部のスリープ期間を設定する。S1506において、S1505で設定したスリープ期間に基づいて、ONU送信部にスリープを指示する制御信号を出力する。出力後に、S1502に戻る。
S1502からS1506までのサイクルを繰り返すことにより、帯域割当期間が閾値T_DOZE_MINより大きい場合に、ONU送信部を低電力状態にすることができる。
なお、ONU送信部のスリープ期間は、常に一定の値、例えば、T_DOZE_MINと設定してもよい。この場合には、ONU電力制御部は固定したタイマに基づいて、ONUの送信部を制御すればよいため、実現が容易である。また、帯域非割当期間に基づいて動的にスリープ期間を設定してもよい。この場合は、毎回、スリープ期間が変動するため、固定したスリープ期間に比べ実現は複雑になるが、より長いスリープ時間を確保できるため、より低電力化を実現する際に適している。スリープの終了は次の帯域割当が開始されるまでに実施する。例えば、次のGATEフレームを受信するまでにすればよい。
[本発明の第3の実施形態におけるOLTとONUの動作]
本発明の第3の実施形態におけるOLTとONUの動作の例を表すシーケンス図を図16に示す。ここでは、ONUから帯域要求を表すREPORTフレームを受信してから、OLT受信部をOFFにするまでの動作を示す。なお、図を簡略化するため、下りのデータの信号は図に表示していない。OLT側の動作は第1の実施形態と同じであるため、ONU側の動作を中心に説明する。
ONUはOLTにREPORTフレームおよび上りデータを送信する(SIG301からSIG307)。その後、帯域非割当期間が長いONU#1とONU#2は送信部をOFFにする。OLT送受信部で上りデータについてはSNI部に出力し、REPORTフレームなどMPCP制御信号はMPCP制御部に出力する。MPCP制御部は入力されたREPORTフレームを解析し、各ONUの帯域要求量をDBA制御部に出力する(SIG306)。DBA制御部では、図9で示すように各ONUの帯域要求量に基づいて帯域割当を決定し、MPCP制御部に帯域割当情報を出力する(SIG308)。MPCP制御部は入力された帯域割当情報に基づいてGATEフレームを生成し、OLT送受信部を経由して、各ONUにGATEフレームを送信する(SIG309、SIG310、SIG311)。OLTのMPCP制御部はGATEフレームを出力後に、電力制御部に帯域割当期間の情報を電力制御部に出力する(SIG312)。電力制御部は、入力された帯域割当期間に基づいて、スリープ可否を判定する。ここでは、スリープ可と判定し、スリープ期間を設定する。
ONU送信部を低電力状態にしていたONU#1、ONU#2は、GATEを受信すると送信部を通常状態に戻す。また、受信したGATEフレームから帯域非割当期間を算出し、ONU送信部を低電力状態にできるかを判定する。ここでは、ONU#1、ONU#2、ONU#3いずれも低電力状態にできるとする。
その後、ONUはOLTにREPORTフレームおよび上りデータを送信する(SIG313からSIG318)。データ送信後、指定した期間になるとONU送信部を低電力状態にする。OLT送受信部で上りデータについてはSNI部に出力し、REPORTフレームなどMPCP制御信号はMPCP制御部に出力する。MPCP制御部は入力されたREPORTフレームを解析し、各ONUの帯域要求量をDBA制御部に出力する(SIG319)。DBA制御部では、図9で示すように各ONUの帯域要求量に基づいて帯域割当を決定し、MPCP制御部に帯域割当情報を出力する(SIG320)。
OLTの電力制御部は上記で設定されたスリープ開始時刻になると、OLT送受信部に対して受信部をOFF(低電力状態)にする信号を出力し(SIG321)、OLT送受信部は受信部が低電力状態になる。また、スリープ終了時刻になると、OLTの電力制御部はOLT送受信部に対して受信部をON(通常状態)に戻す信号を出力する(SIG325)。なお、受信部をOFFにしている間でも、送信部は通常通り動作するので、下りデータやGATEフレームなどを送信できる。
OLTのMPCP制御部は入力された帯域割当情報に基づいてGATEフレームを生成し、OLT送受信部を経由して、各ONUにGATEフレームを送信する(SIG322、SIG323、SIG324)。ONUはGATEフレームを受信するとONU送信部を低電力状態から通常状態に戻す。
以上より、ONUから受信したREPORTフレームに基づいて、帯域割当を設定し、帯域非割当期間が長い場合に、OLT受信部を低電力状態にできることがわかる。また、ONUの送信部も合わせて低電力状態にできることが分かる。
[第3の実施形態での効果]
第3の実施形態においては、OLT受信部に加えて、ONU送信部の電力も同時に制御する。そのため、PONシステム全体の電力消費をさらに低減することが可能となる。
[第4の実施形態]
第1から第3の実施形態においては、割当周期T_DBAを一定としていたが、第4の実施形態においては、割当周期を動的に変更が可能とする。例えば、トラフィック量が少ない夜間に割当周期を長くし、トラフィックが多い昼間に割当周期を短くする。割当周期が長いほど、OLT受信部を低電力状態にできる頻度や時間が増大するため、よりOLTを低電力化できる。以下では、第2の実施形態との差分を中心に説明する。
[本発明の第4の実施形態における上り帯域割当の例]
本発明の第4の実施形態での帯域割当を説明する。
図17に本発明の第4の実施形態における上り帯域割当の例を示す。本発明の実施形態においては、割当周期T_DBAの変更にともない,閾値T_TH1,閾値T_TH2も変更する。なお、第4の実施形態での閾値T_TH1およびT_TH2の決め方については後述する。一部のONUの非優先データの帯域割当を次の割当周期に遅らせる動作については、第2の実施形態と同じである。
ここでは、第1、第2の割当周期が短く、第3から第7の割当周期が長いとして説明する。
第1の割当周期においては、割当期間の長さT_TOTALがT_TH1より大きいため、元々割当予定のデータH1(1),H1(2),H1(3),L1(1),L1(2),L1(3)分の帯域を割当てる。
第2の割当周期においても、割当期間の長さT_TOTALがT_TH1より大きいため、元々割当予定のデータH2(1),H2(2),H2(3),L2(1),L2(2),L2(3)分の帯域を割当てる。
第3の割当周期においては、割当周期が長くなり、それに伴い閾値T_TH1およびT_TH2を変更する。割当期間の長さT_TOTALがT_TH2より小さいため、元々割当予定のデータH3(1),H3(2),H3(3),L3(1),L3(2),L3(3)分の帯域を割当てる。
第4の割当周期においても、割当期間の長さT_TOTALがT_TH2より小さいため、元々割当予定のデータH3(1),H3(2),H3(3)分の帯域を割当てる。
第5の割当周期においては、割当期間の長さT_TOTALがT_TH1とT_TH2の間にあるため、一部のONUの非優先データであるL5(3)は第6以降の割当周期で帯域を割当てる。従って、H5(1),H5(2),H5(3),L5(1),L5(2)分の帯域を割当てる。
第6の割当周期においては、元々割当予定のデータであるH6(1),H6(2),H6(3)に加えて、第5周期で帯域を割り当てなかった非優先データL5(3)を加えて上りデータ量の合計T_TOTALを算出する。T_TOTALはTH_2未満であるため、そのままH6(1),H6(2),H6(3),L5(3)分の帯域を割り当てる。
以上の動作により、第3、第4、第5、第6の割当周期において、帯域の空き期間がT_SLEEP_MINより長いため、この非受信期間にOLT受信部は低電力状態にすることができる。本発明の第4の実施形態では、割当周期を大きくした場合に、頻繁にOLT受信部を低電力状態にできることがわかる。
ここで、第4の実施形態における閾値T_TH1と閾値T_TH2の設定方法を説明する。閾値T_TH2は第1の実施形態と同様に割当周期の長さT_DBAおよびOLT受信部の最小スリープ時間T_SLEEP_MINに基づいて設定する。具体的には、TH_2=T_DBA−T_SLEEP_MINにより定めればよい。このように閾値TH_2を定めれば、T_DBAが変化した場合においても、T_total≦TH_2の場合には、現在の割当周期内でOLT受信部を低電力状態にすることができる。
TH_1についても第1の実施形態と同様に、上りの帯域利用効率とOLT受信部の電力削減を考慮して設定する。例えば、TH_1とT_DBAの比が一定になるようにし、T_DBAに基づいて設定してもよい。
次に、これらの帯域割当動作を実現するためのDBA制御部、OLT電力制御部の動作を説明する。なお、第2の実施形態との差分を中心に説明する。
[本発明の第4の実施形態におけるDBA制御部の動作]
第4の実施形態におけるDBA制御部の動作は基本的に第2の実施形態と同じであるが、パラメータT_DBA,閾値T_TH1および閾値T_TH2が変動する点が異なる。従って、割当周期毎にT_DBA,T_TH1,T_TH2を更新する。例えば、図13におけるS1303の際にパラメータを更新すればよい。
[本発明の第4の実施形態におけるOLT電力制御部の動作]
第4の実施形態におけるOLT電力制御部の動作は基本的に第1の実施形態と同じであるが、パラメータT_DBAが変動する。そのため、帯域非割当時間t_olt_notassignの算出時にT_DBAの変動を考慮する必要がある。即ち、図10におけるS1003の際に、更新されたT_DBAを用いてt_olt_notassignを算出する。
[補足]
本説明においては、10G−EPONで規定されているフレームフォーマットに基づいて説明したが、E−PON,G−PON、XG−PONなど他のTDM−PONで規定されたフレームフォーマットにおいても同様に適用が可能である。
また、優先度が2種類の場合に説明を実施したが、3種類以上の場合においても適用が可能である。その場合には、例えば、優先度が低いデータ順に次の割当周期に回せばよい。
1 光回線装置(OLT)
2−1〜2−n 光ネットワーク装置(ONU)
3 光スプリッタ
4−0〜4−n 光ファイバ
5−1〜5−n 上りバースト光信号
110、210 合波・分波器(WDM)
120、121 OLT光受信部
130、131 OLT PHY/MAC論理受信部
140 OLT光送信部
150 OLT PHY/MAC論理送信部
160、161 OLT MPCP制御部
170、171 DBA制御部
180 SNI部
191 OLT電力制御部
220、221 ONU光送信部
230、231 ONU PHY/MAC論理送信部
240 OLT光受信部
250 ONU PHY/MAC論理受信部
260、261 ONU MPCP制御部
291 ONU電力制御部

Claims (18)

  1. 複数の加入者装置に接続される局側装置の帯域割当装置であって、
    前記加入者装置から受信した帯域割当要求に基づいて、所定の帯域割当周期に前記各加入者装置に割り当てる帯域を決定する際、各加入者装置から受信する前記帯域割当要求の合計値が第1の閾値を下回ったときに、次以降の帯域割当周期で前記各加入者装置に送信帯域を割り当てることを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  2. 請求項1に記載の帯域割当装置であって、
    各宅加入者装置から受信した帯域割当要求の合計値が、前記第1の閾値を下回り、かつ、第2の閾値を上回ったときに、各加入者装置に割り当てる帯域を次以降の帯域割当周期で設定することを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  3. 請求項1に記載の帯域割当装置であって、
    前記帯域割当要求は、各加入者装置から優先データ送信のための帯域要求と、非優先データのための帯域要求を含み、 各加入者装置から受信した帯域割当要求の合計値が前記第1の閾値を下回ったときに、各加入者装置の非優先データに割り当てる帯域を次以降の帯域割当周期で設定することを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  4. 請求項2に記載の帯域割当装置であって、
    各加入者装置から受信した帯域割当要求の合計値が、前記第1の閾値を下回り、かつ、第2の閾値を上回ったときに、
    帯域割当要求の合計値が第2の閾値を下回るまで前記複数の加入者装置のうち一部の加入者装置に割り当てる帯域を次以降の帯域割当周期にて設定することを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  5. 請求項4に記載の帯域割当装置であって、
    前記加入者装置毎に非優先データの帯域設定を次の帯域割当周期に回す回数を表す遅延カウンタを備え、
    前記遅延カウンタに基づいて、次の帯域割当周期に回す順序を決定することを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  6. 請求項4に記載の帯域割当装置であって、
    前記加入者装置の要求する帯域データ量に基づいて次の帯域割当周期に回す順序を決定することを特徴とする局側装置における帯域割当装置。
  7. 請求項3に記載の帯域割当装置であって、
    優先データに対しては、あらかじめ定めた帯域量を設定することを特徴とする帯域割当装置
  8. 請求項3に記載の帯域割当装置であって、
    前記加入者装置が要求する優先データ量に基づいて動的に帯域量を設定することを特徴とする帯域割当装置
  9. 請求項1に記載の帯域割当装置であって、
    前記各加入者装置に割り当てる帯域割当期間を、同一帯域割当周期において連続して割り当てることを特徴とする帯域割当装置。
  10. 請求項1に記載の帯域割当装置であって、
    前記帯域割当周期の長さを、前記加入者装置の帯域要求に基づいて、動的に変化させることを特徴とする帯域割当装置。
  11. 複数の加入者装置に接続される制御装置であって、
    前記加入者装置から帯域割当要求を受信する受信部と、
    所定の帯域割当周期に前記受信した帯域割当要求に基づいて前記各加入者装置に割り当てる帯域を決定する際、各加入者装置から受信する前記帯域割当要求の合計値が第1の閾値を下回ったときに、次以降の帯域割当周期で前記各加入者装置に送信帯域を割り当てる帯域割当部と、
    前記帯域割当部で割り当てられた帯域割当情報に基づいて、前記加入者装置に送信許可信号を送信する送信部と、を有することを特徴とする
    制御装置。
  12. 請求項11に記載の制御装置であって、
    消費する電力状態を制御可能な光受信部と、
    各帯域割当周期において、帯域が割り当てられない期間の長さが第3の閾値を上回った場合に、前記光受信部の電力を低電力状態にするように制御する電力制御部を備えることを特徴とする制御装置。
  13. 請求項12に記載の制御装置であって、
    前記光受信部を低電力状態にする期間の長さをあらかじめ設定された値にすることを特徴とする制御装置。
  14. 請求項12に記載の制御装置であって、
    前記光受信部を低電力状態にする期間の長さを、帯域が割り当てられない期間の長さに基づいて決定することを特徴とする制御装置。
  15. 複数の加入者装置と、前記複数の加入者装置に接続される制御装置とを備えたネットワークシステムであって、
    前記各加入者装置は、
    前記制御装置に帯域割当要求を送信する送信部と、
    前記制御装置から送信される送信許可信号を受信する受信部と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記加入者装置から前記帯域割当要求を受信する受信部と、
    所定の帯域割当周期に前記受信した帯域割当要求に基づいて前記各加入者装置に割り当てる帯域を決定する際、各加入者装置から受信する前記帯域割当要求の合計値が第1の閾値を下回ったときに、次以降の帯域割当周期で前記各加入者装置に送信帯域を割り当てる帯域割当部と、
    前記帯域割当部で割り当てられた帯域割当情報に基づいて、前記加入者装置に前記送信許可信号を送信する送信部と、を有することを特徴とするネットワークシステム。
  16. 請求項15に記載のネットワークシステムであって、
    前記加入者装置が送信する帯域割当要求には、優先データと非優先データの帯域をそれぞれ要求する帯域要求が含まれ、
    前記制御装置は、前記帯域割当要求に基づいて、優先データと非優先データそれぞれに対して帯域割当を設定する送信許可を送信することを特徴とするネットワークシステム。
  17. 請求項15に記載のネットワークシステムであって、
    前記加入者装置が送信する帯域割当要求には、優先データと非優先データの帯域をそれぞれ要求する帯域要求が含まれ、
    前記制御装置は、前記帯域割当要求に基づいて、優先データと非優先データの帯域割当を設定する送信許可を送信することを特徴とするネットワークシステム。
  18. 請求項15に記載のネットワークシステムであって、
    前記加入者装置は、前記光受信部の電力を低電力状態にするように制御する電力制御部を備え
    前記送信許可信号に基づいて信号を送信しない、送信空き期間を算出し、
    前記空き期間の長さが第4の閾値を上回った場合に、前記光受信部の電力を低電力状態にすることを特徴とするネットワークシステム。
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