JP3768219B2 - 汚泥回収装置 - Google Patents

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Description

この発明は、下水処理施設や汚泥処理施設などにおいて、沈殿池の池底に堆積した汚泥を回収するのに用いられる汚泥回収装置に関する。
例えば、下水処理施設では、下水から固形物などが除去された後、汚泥を含む処理前の水が沈殿池に導入される。沈殿池の池底には沈降した汚泥が堆積し、また、ガスなどを含む汚泥やゴミ(以下「スカム」という。)は浮上して水面付近に浮遊する。池底の汚泥は掻寄せ板を池底に沿って移動させることによって、また、水面に浮遊するスカムは掻寄せ板を水面に沿って移動させることによって、それぞれ掻き寄せられて回収される。
図21は、沈殿池120の池底aに堆積した汚泥Aを回収する従来の汚泥回収装置の構成を示している。
図示例の汚泥回収装置は、複数の掻寄せ板110が一定間隔で左右のチェン111,111間に取り付けられたものである。各チェン111は複数のスプロケットホイール113間に張設され、駆動機構112により駆動される。左右の各チェン111を同期させて走行させると、各掻寄せ板110が池底aに沿って移行し、汚泥Aが汚泥回収用のピット114に掻き寄せられる。前記ピット114に溜まった汚泥Aはポンプ115により引き抜かれて外部へ排出される。
また、各掻寄せ板110は水面bに沿って移行し、スカムBが掻き寄せられてスカムスキマ116に回収される。各掻寄せ板110はチェン111とともに周回するので、汚泥AやスカムBの掻寄せを継続的に行い得る(例えば、非特許文献1参照)。なお、図中、117は上澄み水を溢れさせて流出させる溢水路である。118,119はチェン111の走行路に沿うガイドレールである。
日立プラント建設株式会社 環境システム営業本部、軽量型汚泥かき寄せ機/日立軽量型汚泥かき寄せ機、[online]、平成11年7月8日、社団法人日本下水道施設業協会(JSCA)、下水道・水環境施設技術紹介−水処理設備(沈殿池)、[平成15年9月1日検索]、インターネット<URL:http://www.siset.or.jp/setsubi/f370/370_2_0.htm>
しかしながら、上記した汚泥回収装置は、所定幅の掻寄せ板110を池底aに沿って移動させることによって汚泥Aを掻き寄せる方式であるため、汚泥Aが舞い上がって掻寄せ板110を乗り越え、汚泥Aの回収効率が悪いという問題がある。また、左右のチェン111を沈殿池120の内部全域にわたって張設するため、特に駆動系が大掛かりとなる。さらに、各掻寄せ板110は池底aを摺動し、また、チェン111はスプロケットホイール113やガイドレール118,119を擦るため、機械的な消耗が著しく、定期的に沈殿池の水抜きを行って、補修作業を行う必要があり、保守・管理に手数を要するという問題もある。
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、汚泥の回収効率が良く、駆動系も大掛かりとならず、保守・管理に手数を要しない汚泥回収装置を提供することを目的とする。
この発明による汚泥回収装置は、沈殿池の池底に堆積した汚泥を汚泥回収用の汚泥回収部へ導いて回収するための装置であって、沈殿池の池底に沿って水を噴射して前記汚泥回収部へ向かう水流を生じさせる複数の噴水ノズルと、各噴水ノズルに水を供給する給水機構とから成るものである。前記給水機構は、沈殿池の水を取り込むポンプと、このポンプにより取り込まれた水を各噴水ノズルへ送る水送り機構とを含んでいる。前記噴水ノズルは、水の噴射口を有する本体部と、本体部に水を導入する導入管とを有している。前記本体部は、上壁部が前後に低く傾斜する傾斜面となっている。一方の傾斜面の側は塞がれ、他方の傾斜面の側は水の噴射口が開口している。
ここで、「汚泥回収部」とは、典型的には「ピット」と呼ばれる汚泥回収用の窪み部である。汚泥回収部に回収された汚泥は、例えばポンプによって沈殿池の外部に引き抜かれる。
上記した汚泥回収装置において、給水機構のポンプによって沈殿池の水が沈殿池より直接または間接的に取り込まれ、その水が水送り機構により各噴水ノズルへ送られる。各噴水ノズルは沈殿池の池底に沿って水を噴射する。各噴水ノズルによる水の噴射により汚泥回収部へ向かう水流が生じ、池底に堆積した汚泥が水流に乗って順送りされ、汚泥回収部へ導かれる。さらに、池底に堆積した汚泥が水流に乗って汚泥回収部へ向かうとき、汚泥は本体部の上壁部を傾斜面に沿って乗り越えるので、噴水ノズルの部分で停滞することがない。
この発明の上記した構成において、「噴水ノズル」は池底上に設置されたものであってもよく、また、池底自体に形成されたものであってもよい。「ポンプ」は沈殿池の内部の水中に設置することもでき、沈殿池の外部に設置することもできる。なお、ポンプにより取り込む水は、沈殿池の水面近くの上澄み水であることが望ましいが、使用場所によっては取込口にストレーナを設けることもできる。また、溢水路より溢れ出た上澄み水(河川への放流水)の一部をポンプで取り込み、これを水送り機構を介して各噴水ノズルへ送ることもできる。
この発明の好ましい一実施態様においては、前記噴水ノズルの本体部は、水の噴射口が噴射する水量に応じて拡縮するように前記上壁部が柔軟な可撓性のある材料で形成されている。この実施態様によると、噴射口に逆流阻止の機能を持たせることができ、池底の汚泥やごみなどが逆流して噴水ノズルの内部に入り込むのを防止できる。
この発明の好ましい一実施態様においては、前記水送り機構は、前記汚泥回収部に対して遠い位置にある噴水ノズルから近い位置にある噴水ノズルへ、または近い位置にある噴水ノズルから遠い位置にある噴水ノズルへ、水を順送りするものである。この実施態様では、池底には汚泥回収部へ向かう水流が汚泥回収部から遠い位置から近い位置にかけて順次生じ、池底に堆積した汚泥は汚泥回収部へ順送りされる。この実施態様によると、全ての噴水ノズルに常時水を送る実施態様と比較して、水の噴射圧を大きく設定できる。
上記した実施態様の水送り機構において、1の噴水ノズルへの水送りを止める前に次の噴水ノズルへの水送りを開始させれば、脈動の少ない水流が得られ、汚泥の送りが円滑となる。
この発明による汚泥回収装置は、上記した構成に加えて、沈殿池の水面に浮遊するスカムを回収するスカム回収機構をさらに備えたものである。前記スカム回収機構は、沈殿池の水面へ水または空気を噴射してスカム回収用のスカム回収部へ向かう水流を生じさせる複数の噴射ノズルと、各噴射ノズルへ水または空気を供給する供給機構とから成るものである。
ここで、「スカム回収部」は、一般的に「スカムスキマ」と呼ばれる汚泥回収用の樋状体であるが、必ずしもそのような形態の「スカムスキマ」に限られるものではない。また、典型的な「スカムスキマ」は、平時はその開口部が上方を向き、スカムが送られてくると、傾いて開口部が水面近くに位置するようになっている。「スカムスキマ」で取り込まれたスカムは水路を経て外部へ排出され、脱水などの所定の処理を経て廃棄される。なお、噴射ノズルは水面近くの水面の上方に位置させるのが望ましいが、水面下に設置することもできる。
上記した汚泥回収装置において、供給機構より各噴射ノズルに水または空気が供給されると、各噴射ノズルは沈殿池の水面へ水または空気を噴射する。各噴射ノズルによる水または空気の噴射によってスカム回収部へ向かう水流が生じ、水面に浮遊したスカムが水流に乗って順送りされ、スカム回収部へ導かれる。
この発明の好ましい一実施態様においては、前記供給機構は、スカム回収部に対して遠い位置にある噴射ノズルから近い位置にある噴射ノズルへ、または近い位置にある噴射ノズルから遠い位置にある噴射ノズルへ、水または空気を順送りするものである。この実施態様によると、水面にはスカム回収部へ向かう水流がスカム回収部から遠い位置から近い位置にかけて順次生じ、水面に浮遊したスカムはスカム回収部へ順送りされる。なお、全ての噴射ノズルに常時水または空気を送って一連の水流を生じさせてもよい。
この発明の一実施態様においては、前記スカム回収機構は、スカム回収部への水の導入を規制する浮体より成る堰と、前記供給機構による各噴射ノズルへの水または空気の供給に同期させて前記堰を浮沈させる制御機構とを含んでいる。この実施態様によると、平時は堰によりスカム回収部への水の導入が阻止され、スカムが送られてくると、堰が水没してスカム回収部へスカムが導入される。
前記制御機構には、種々の形態が考えられるが、例えば、前記堰を下方へ押し付ける押圧部材と、押圧部材を上方へ付勢する付勢手段と、前記押圧部材に荷重を作用させる錘としての貯水タンクとを含んだものとして構成できる。前記貯水タンクは、水の入口と水の出口とを備え、各噴射ノズルへの水または空気の供給動作に同期させて前記入口より水を導入する。
上記した実施態様では、スカムが送られてきたとき、入口より水を貯水タンクに導入すると、貯水タンクの重量が増し、押圧部材が押し下げられる。これにより堰が下方へ押し付けられて水没し、スカム回収部へスカムが導入される。水の導入を止め、出口より貯水タンク内の水を導出すると、貯水タンクの重量が減って押圧部材の押下力が解除されるので、堰が浮き上がり、スカム回収部への水の導入が阻止される。
この発明によると、沈殿池の池底に堆積した汚泥を水流に乗せて順送りすることにより汚泥回収部へ導くので、従来例のように、汚泥が掻寄せ板を乗り越えるようなことがなく、汚泥の回収効率が向上する。また、沈殿池の内部全域にわたってチェンを張設するなどの必要がなく、駆動系が大掛かりとなることはない。さらに、従来の掻寄せ板やチェンのような機械的な摩耗の問題がなく、定期的に沈殿池の水抜きを行って補修作業を行うなどの必要がなく、保守・管理に手数を要さない。
図1は、この発明の一実施例である汚泥回収装置の全体構成を示している。
同図において、1は汚泥AやスカムBを含む水が導入される沈殿池であり、この沈殿池1の上流側に整流壁10が設置されている。この整流壁10は沈殿池1への流入水を均等平行流化する機能がある。整流壁10の全面には複数の流入孔11が設けてあり、これらの流入孔11を通過した水が均等流となって沈殿池1に流入する。
沈殿池1の池底aには汚泥回収用のピット12が整流壁10の側に全幅にわたって形成されている。このピット12は汚泥Aが溜まるのに十分な深さを有している。池底aの全域には複数の噴水ノズル2が設置されている。これらの噴水ノズル2は沈殿池1の池底aに沿ってピット12へ向かう水流を生じさせるものである。池底aに堆積した汚泥Aは前記水流に乗って順送りされ、ピット12に導かれる。ピット12に溜まった汚泥Aは排出口14より汚泥引抜管15を経て外部へ排出される。汚泥引抜管15はピット12から汚泥Aを引き抜くためのポンプ16に接続されている。
沈殿池1の長さ中央部の水面bにはスカムスキマ17が配置されている。このスカムスキマ17は沈殿池1の幅に相当する長さを有しており、上面が全長にわたって開口している。沈殿池1の水面bの上方には、スカムスキマ17に対する上流側の領域に、複数の噴射ノズル3が設置されている。これらの噴射ノズル3は水面近くに位置し、沈殿池1の水面bに沿ってスカムスキマ17へ向かう水流を生じさせる。水面bに浮遊したスカムBは前記水流に乗って順送りされ、スカムスキマ17に導かれる。スカムスキマ17に導入されたスカムは図示しない排出通路を経て外部へ排出される。
なお、図中、18は上澄み水を溢れさせて流出させるための溢水路であり、スカムスキマ17の下流側の水面付近に配置されている。
沈殿池1の池底a上には、図2〜図4に示すように、池底aと平行な底板20が支持脚21によって支持されている。前記底板20に複数の噴水ノズル2を一定間隔毎に形成するために、各設置位置に水通路22が全幅にわたって凹設されている。各水通路22の上方は上壁部23により覆われ、噴水ノズル2の本体部24が形成されている。前記水通路22には本体部24に水を導入するための導入管26が接続されている。
前記上壁部23は前後に傾斜する傾斜面23a,23bを有し、汚泥Aが傾斜面23bに沿って上壁部23を乗り越えられるようになっている。後側の緩やかな傾斜面23bの側は塞がれ、前側の急峻な傾斜面23aの側は水の噴射口25が開口されている。前記噴射口25は本体部24の全長にわたって連続して形成され、前記ピット12の方向を向いている。なお、噴射口25は必ずしも全長にわたって連続させる必要はなく、一定長さのものを複数個設けるようにしてもよい。
なお、前記上壁部23は、図5(1)に示すように、前側の傾斜面23aに相当する部分を柔軟な可撓性のある材料で形成することにより、噴射口25が噴射水量に応じて拡縮するように構成してもよい。また、噴射口25を噴射水量に応じて拡縮させるために、図5(2)に示すように、上壁部23の全体を柔軟な可撓性のある材料で形成してもよく、図5(3)に示すように、上壁部23の全体を剛体で形成して蝶番27により開閉可能としてもよい。これらの実施態様によると、逆流による汚泥やゴミの進入を防止できる。
なお、上記実施例では、沈殿池1の池底a上に底板20を配置し、その底板20上に噴水ノズル2の本体部24を形成し、底板20の下方に本体部24へ水を導入するための導入管26を配置しているが、図6〜図8に示すように、池底aに導入管26を通すような溝19を設ければ、必ずしも底板20を設ける必要はない。なお、図中、28は本体部24の内部に設けられた仕切板であり、板面に複数の孔28aが開設されている。
図1に戻って、各噴水ノズル2には給水機構4より水が順々に供給される。前記給水機構4は、沈殿池1より上澄み水を取り込むポンプ40と、このポンプ40により取り込まれた水を各噴水ノズル2へ送る水送り機構41とで構成されている。前記水送り機構41は、前記ピット12に対して遠い位置にある噴水ノズル2から近い位置にある噴水ノズル2へ水を順送りするものであり、図9および図10に示す切換弁機構42と、ポンプ40から切換弁機構42へ水を送る送水管48と、切換弁機構42から各噴水ノズル2へ水を送る送水管43とで構成されている。各送水管43は各噴水ノズル2の導入管26に接続される。なお、図1には、ピット12に対して最も遠い位置にある噴水ノズル2をNとし、ピット12に近づくに従って各噴水ノズル2をN〜Nとしている。また、各噴水ノズル2への水の順送りは、ピット12に対して近い位置にある噴水ノズルNから遠い位置にある噴水ノズルNへと行うようにしてもよい。
前記切換弁機構42は、ギヤモータより成る駆動モータ44と、駆動モータ44の出力軸44aにカップリング45を介して連結された下面開口の回転筒46と、回転筒46が回動自由に嵌め込まれた上面開口の胴体部47とで構成されている。前記胴体部47は、底部に水導入口47aが形成され、外周面には所定角度位置毎に送出口47bが設けてある。前記水導入口47aにはポンプ40に連通する水導入管48が接続され、各送出口47bには前記送水管43が接続されている。前記回転筒46は、外周壁に水の導出孔46aが形成してあり、回転筒46の回転に伴って導出孔46aが各送出口47bと順々に重なって連通するようになっている。なお、図中、49は水漏れを防止するためのシール部材である。
この実施例では、1の噴水ノズルへの水送りを止める前に次の噴水ノズルへの水送りを開始させるために、導出口46aが隣合う2個の送出口47b,47bと同時に連通するように導出口46aを横に長い大きな形状に設定している。
図11は、時間の経過(横軸)に対する各噴水ノズルN〜Nへの水の導出量(縦軸)を示している。同図において、横軸上の太線部分は導出口46aが2個の送出口47b,47bと同時に連通している時間帯である。
図12は、池底aに堆積した汚泥Aが前記ピット12へ導かれる状況を示している。
前記ポンプ40によって沈殿池1より水が取り込まれると、その水は水送り機構41によってN〜Nの順で各噴水ノズルへ供給される。
図12(1)では、ピット12から最も遠い位置にある噴水ノズルNに水が送られており、噴水ノズルNは沈殿池1の池底aに沿う方向(図中、矢印で示す。)へ水を噴射する。噴水ノズルNによる水の噴射によりピット12へ向かう水流が生じ、池底aに堆積した汚泥Aは水流に乗って次の噴水ノズルNを乗り越えるようにして移動する。
次に噴水ノズルNに水が送られると、図12(2)に示すように、その噴水ノズルNは沈殿池1の池底aに沿う方向(図中、矢印で示す。)へ同様に水を噴射する。噴水ノズルNによる水の噴射により同様にピット12へ向かう水流が生じ、汚泥Aはその水流に乗って次の噴水ノズルNを乗り越えるようにして移動する。
次に噴水ノズルNに水が送られると、図12(3)に示すように、その噴水ノズルNは沈殿池1の池底aに沿う方向(図中、矢印で示す。)へ同様に水を噴射する。噴水ノズルNによる水の噴射により同様にピット12へ向かう水流が生じ、汚泥Aはその水流に乗って次の噴水ノズルNを乗り越える。
上記した実施例では、各噴水ノズル2を沈殿池1の幅にほぼ一致する長さに形成し、噴射口25をピット12の方向へ向けて所定間隔で配置しているが、図13(1)に示す実施例のように、噴水ノズル2として、円筒状または球状をなす第1の噴水ノズル2Aと沈殿池1の長さに相当する長さを有する第2の噴水ノズル2Bとを用いて構成してもよい。この実施例では、第1の噴水ノズル2Aは水の噴射口25をピット12の方向へ向けて複数個を沈殿池1の中心線c沿いに所定間隔で配置し、第2の噴水ノズル2Bは水の噴射口25を第1の噴水ノズル2Aの列に向けて前記中心線cを挟む両側にそれぞれ2列ずつ配置したものである。
図13(2)は、沈殿池1の長さに相当する長さの噴水ノズル2Cを水の噴射口25を沈殿池1の中心線cに対して斜め前方に向けて前記中心線cを挟む両側にそれぞれ2列ずつ配置したものである。
図13(3)は、円形の沈殿池1に設置される噴水ノズル2E,2Fの具体例であり、沈殿池1の中心に設けられたピット12を取り囲むようにリング形状をなす第1,第2の噴水ノズル2E,2Fを水の噴射口25を中心へ向けて同心円上に配置したものである。
図14および図15は、沈殿池1の水面bの上方に設置される噴射ノズル3の構成を示している。図示例の噴射ノズル3は、沈殿池1の幅にほぼ一致する長さの筒状体であり、筒周面には水面bに沿う方向に向けて開口するスリット状の噴射口31がほぼ全長にわたり連続して形成されている。この噴射ノズル3は噴射口31をスカムスキマ17の方向へ向けて複数個が所定間隔で配置されている。各噴射ノズル3には内部に水を導入するための導入管32が接続されている。なお、噴射口31は必ずしも全長にわたって連続するものである必要はなく、一定長さのものを複数個設けるようにしてもよい。
図1に戻って、各噴射ノズル3には供給機構5より水が順々に供給される。各噴射ノズル3と供給機構5とはスカム回収機構6を構成する。前記供給機構5は、前記給水機構4のポンプ40を共用しており、このポンプ40で取り込んだ水を水送り機構51により各噴射ノズル3へ送るものである。
前記水送り機構51は、前記スカムスキマ17に対して遠い位置にある噴射ノズル3から近い位置にある噴射ノズル3へ水を順送りするものであり、図9および図10に示した前記切換弁機構42と同様の構成の切換弁機構52と、ポンプ40から切換弁機構52へ水を送る送水管54と、切換弁機構52から各噴射ノズル3へ水を送る送水管53とで構成されている。各送水管53は各噴射ノズル3の導入管32に接続される。なお、図1には、スカムスキマ17に対して最も遠い位置にある噴射ノズル3をnとし、スカムスキマ17に近づくに従って各噴射ノズル3をn〜nとしている。また、各噴射ノズル3への水の順送りは、スカムスキマ17に対して近い位置にある噴射ノズルnから遠い位置にある噴射ノズルnへと行うようにしてもよい。なお、切換弁機構52は前記切換弁機構42とほぼ同様の構成であり、ここでは説明を省略する。
また、この実施例では、各噴射ノズル3がn〜nの順で水を噴射させた後、水の噴射を一定時間中断することにより、スカムの回収を間欠的に行うようにしているが、これに限らず、各噴射ノズル3の噴射動作を繰り返すことによりスカムの回収を連続的に行うようにしてもよい。
さらにまた、この実施例では、2個の切換弁機構42,52を独立して用いているが、図16に示すように、1個の駆動モータ7を各切換弁機構42,52の駆動モータに共用することも可能である。図16(1)に示す例は、1個の駆動モータ7にカップリング70を介して各切換弁機構42,52の回転部分を接続したものである。また、図16(2)に示す例は、1個の駆動モータ7にカップリング兼ホイール71を介して切換弁機構42の回転部分を接続するとともに、カップリング兼ホイール71と切換弁機構52の回転部分に装着されたホイール72との間にチェン73を張設したものである。
前記スカムスキマ17には、図17および図18に示すように、その上流側の開口縁にスカムスキマ17への水の導入を規制する堰8が可撓性のある帯材より成るヒンジ部材81を介して取り付けられている。スカムスキマ17は固定され、堰8は水面bに浮くことが可能な浮き体をもって構成されている。堰8は荷重を受けない自然状態では上端縁が水面b上より所定の高さdだけ突出するため、スカムスキマ17への水の導入が阻止されるが、制御機構9による荷重を受けると、前方へ傾くように沈み込むため、スカムスキマ17へのスカムBの導入が可能となる。そして、荷重から解除されると、後方へ傾くように浮き上がる。この傾動による浮沈動作は前記供給機構5による各噴射ノズル3への水の供給動作に同期させる。
前記制御機構9は、両側の池壁1A,1B間に軸受90により回動可能に支持された支え軸91と、この支え軸91に支え軸91と直角に取り付けられた第1、第2の各揺動レバー92,93とを含んでいる。第1、第2の各揺動レバー92,93の一端には堰8を下方へ押し付けるローラ94がそれぞれ装着されている。第1の揺動レバー92の他端にはローラ94を上方へ付勢する錘99が装着されている。なお、図中、99aは錘99が突き当たるストッパーである。
第1の揺動レバー92には前記ローラ94に荷重を作用させる錘としての貯水タンク95がさらに設けられている。前記貯水タンク95は、図19に示すように、上下に弁軸96が貫通しており、下側の貫通孔が水の出口95aになっている。弁軸96の内部は中空であって水通路97となっており、水通路97への入口部97aには前記切換弁機構52の特定の水の送出口、すなわち、スカムスキマ17に最も近い噴射ノズルnへ送水する送出口より水を流入させている。水通路97の出口部97bは貯水タンク95の内部で開口している。
前記弁軸96の上端は、弁軸96の上下動は規制するが傾動は許容するように支持部材98により支持されている。そのために、支持部材98に長孔98aを形成し、この長孔98aに係合させたピン96aによって、弁軸96の上端を支持している。
弁軸96の下端部は直径が徐々に小さくなっており、揺動レバー92,93が傾いて貯水タンク95が下方へ変位するに従って水の出口95aとの隙間が大きくなるようになっている。かかる構成により水の出口95aと弁軸96との隙間に詰まったゴミなどを排出することが可能である。
なお、ゴミの詰まりを解消するために、図20に示すように、弁軸96の下端部に複数の段差部分96bを形成してもよい。
上記した実施例によると、スカムBが順送りされて最後の噴射ノズルnに水が送られるとき、これと同時に貯水タンク95に水が導入される。これにより貯水タンク95の重量が次第に増し、その結果、揺動レバー92,93が傾いてローラ94が押し下げられて堰8が水没し、スカムスキマ17へのスカムBの導入が許容される。水の供給が終り貯水タンク95の出口95aから貯水タンク95内の水が導出されるに従って貯水タンク95の重量が減ってローラ94への押下力が解除されるので、堰8が浮き上がり、スカムスキマ17への水の導入が阻止される。なお、水の出口95aからの水の流出量は供給水より少なく、必要時貯水できるよう最適な値に設定する。
上記した汚泥回収装置において、給水機構4のポンプ40によって沈殿池1より上澄み水が取り込まれ、その水が水送り機構41により各噴水ノズル2へ順に送られる。各噴水ノズル2は沈殿池1の池底aに沿って水を噴射する。各噴水ノズル2による水の噴射によりピット12へ向かう水流が生じるので、池底aに堆積した汚泥Aは水流に乗って順送りされてピット12へ導かれる。
また、前記ポンプ40により沈殿池1より取り込まれた上澄み水は供給機構5の水送り機構51により各噴射ノズル3にも順に送られる。各噴射ノズル3は沈殿池1の水面bに沿う方向へ水を噴射する。各噴射ノズル3による水の噴射によってスカムスキマ17へ向かう水流が生じるので、水面bに浮遊したスカムBは水流に乗って順送りされ、スカムスキマ17へ導かれる。
この発明の一実施例である汚泥回収装置の構成を示す縦断面図である。 噴水ノズルの構成を示す平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 噴水ノズルの上壁部の他の実施例を示す断面図である。 噴水ノズルの他の実施例を示す平面図である。 図6のC−C線に沿う断面図である。 図6のD−D線に沿う断面図である。 切換弁機構の構造を示す断面図である。 図9のE−E線に沿う断面図である。 各噴水ノズルの噴射動作を示す説明図である。 汚泥の回収動作を段階的に示す説明図である。 噴水ノズルの他の設置例を示す説明図である。 噴射ノズルの平面図である。 図14のF−F線に沿う断面図である。 1個の駆動モータを2個の切換弁機構の駆動モータに共用した実施例を示す説明図である。 堰および制御機構の構成を示す平面図である。 図17のG−G線に沿う断面図である。 貯水タンクおよび弁軸の構成を示す断面図である。 弁軸の他の実施例を示す断面図である。 従来の汚泥回収装置の構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 沈殿池
2 噴水ノズル
3 噴射ノズル
4 給水機構
5 供給機構
7 スカム回収機構
8 堰
9 制御機構
12 ピット
17 スカムスキマ
23 上壁部
23a,23b 傾斜面
24 本体部
25 噴射口
26 導入管
31 噴射口
94 ローラ
95 貯水タンク
99 錘

Claims (8)

  1. 沈殿池の池底に堆積した汚泥を汚泥回収部へ導いて回収するための汚泥回収装置であって、
    沈殿池の池底に沿って水を噴射して前記汚泥回収部へ向かう水流を生じさせる複数の噴水ノズルと、各噴水ノズルに水を供給する給水機構とから成り、前記給水機構は、沈殿池の水を取り込むポンプと、このポンプにより取り込まれた水を各噴水ノズルへ送る水送り機構とを含み、前記噴水ノズルは、水の噴射口を有する本体部と、本体部に水を導入する導入管とを有しており、前記本体部は、上壁部が前後に低く傾斜する傾斜面に形成され、一方の傾斜面の側は塞がれ、他方の傾斜面の側は水の噴射口が開口されて成る汚泥回収装置。
  2. 前記噴水ノズルの本体部は、水の噴射口が噴射する水量に応じて拡縮するように前記上壁部が柔軟な可撓性のある材料で形成されている請求項1に記載された汚泥回収装置。
  3. 前記水送り機構は、前記汚泥回収部に対して遠い位置にある噴水ノズルから近い位置にある噴水ノズルへ、または近い位置にある噴水ノズルから遠い位置にある噴水ノズルへ、水を順送りするものである請求項1に記載された汚泥回収装置。
  4. 前記水送り機構は、1の噴水ノズルへの水送りを停止する前に次の噴水ノズルへの水送りを開始させている請求項3に記載された汚泥回収装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された汚泥回収装置であって、沈殿池の水面に浮遊するスカムを回収するスカム回収機構をさらに備えており、前記スカム回収機構は、沈殿池の水面へ水または空気を噴射してスカム回収部へ向かう水流を生じさせる複数の噴射ノズルと、各噴射ノズルへ水または空気を供給する供給機構とから成る汚泥回収装置。
  6. 前記供給機構は、前記スカム回収部に対して遠い位置にある噴射ノズルから近い位置にある噴射ノズルへ、または近い位置にある噴射ノズルから遠い位置にある噴射ノズルへ、水または空気を順送りするものである請求項5に記載された汚泥回収装置。
  7. 前記スカム回収機構は、前記スカム回収部への水の導入を規制する浮体より成る堰と、前記供給機構による各噴射ノズルへの水または空気の供給に同期させて前記堰を浮沈させる制御機構とを含んでいる請求項5に記載された汚泥回収装置。
  8. 前記制御機構は、前記堰を下方へ押し付ける押圧部材と、押圧部材を上方へ付勢する付勢手段と、前記押圧部材に荷重を作用させる錘としての貯水タンクとを含んでおり、前記貯水タンクは、水の入口と水の出口とを備え、各噴射ノズルへの水または空気の供給に同期させて前記入口より水を導入する請求項7に記載された汚泥回収装置。
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