JP2004202493A - スカム除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 沈殿池等で発生するスカムを速やかに排出できるようにする。
【解決手段】 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体(空気)を噴出させる噴出手段を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、下水処理場の沈殿池等の水処理施設で発生するスカムを除去するためのスカム除去装置に係り、特に、スカムの移動性を向上させて、効率よくスカムを排出できるようにしたものに関する。
従来、沈殿池の水面上に発生するスカムは、その沈殿池の下流側に設けられているスカム除去装置により除去されるように構成されている(特許文献1参照)。このスカム除去装置としては、軸心方向が水面と平行し、かつ、その軸心方向(長手方向)に沿って細長の開口部を有するとともに、その軸心を中心にして回動することのできるパイプにより構成され、スカム排出時にそのパイプを回動させて開口部を水面下に位置させ、スカムをその開口部からパイプ内に取入れて排出するパイプ式スカム排出機構を備えたスカム除去装置や、上下動する流入堰を有するトラフにより構成され、スカム排出時にトラフの流入堰の上端を水面下に位置させ、スカムをその流入堰を介してトラフ内に取入れて排出するトラフ式スカム排出機構を備えたスカム除去装置等が知られている。
特開平9−19682号公報
しかしながら、上記従来のスカム除去装置は、パイプの開口部やトラフの流入堰が水面下に位置した直後に、開口部や流入堰近くのスカムがパイプやトラフ内に流入するが、その後は、大量の水にわずかにスカムが同伴されてパイプやトラフ内に流入し、スカム全体の除去に長時間要し、結果的にスカムの除去に大量の水を必要とする欠点があった。
すなわち、水面上に発生して浮かんでいるスカムは、一つの大きな平板状を呈し、しかもそのスカムは、一定の厚さと固さと付着力(粘着力)とを有しているので、パイプやトラフが動作する前は、その平板状のスカムの一辺がパイプやトラフに付着している状態にあるとともに、そのパイプやトラフの両側の他の辺が槽壁にそれぞれ付着している状態にあるので、パイプや流入堰の動きに合わせパイプや流入堰(トラフ)近くのスカムの一部が開口部や流入堰を介してパイプ内に流入するが、その後は水のみがパイプやトラフ内に流入しやすく、スカム全体を短時間で除去できないという欠点があった。そして、パイプやトラフに水が多く流れ込むと、その後のスカム処理装置においては、処理負荷が大きくなるという欠点があった。
また、従来のスカム除去装置においては、パイプの開口部の水面下への移動に合わせて、あるいはトラフの流入堰の水面下への移動に合わせて、スカムをパイプやトラフ側に向かう移動力を付与するために、スカムの上面に傾斜角を有する水を噴射させることも行われている。しかし、水の流れのみを利用してスカムを移動させる従来のスカム排出方式では、水のみがパイプやトラフ内に流入し、この流入した水が沈殿池等へ返送され、そして、その返送された水が再び水処理施設にポンプアップされるために無駄な電力が消費され、動力費がかさむという欠点がある。
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、スカム全体の移動が円滑に行えるようにして、スカム全体を効率よく排出することのできるスカム除去装置を提供することにある。
本発明に係るスカム除去装置は、上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載のスカム除去装置は、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴としている。
本発明の請求項3に記載のスカム除去装置は、発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、前記スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させるとともに、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴としている。
本発明の請求項4に記載のスカム除去装置は、流体は、空気であることを特徴としている。
本発明の請求項5に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構の設置位置よりも上流側に設置され、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の 噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段が設けられていることを特徴としている。
本発明の請求項6に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構は、軸心方向が水面と平行し、かつ、その軸心方向に沿って細長の開口部を有するとともに、その軸心を中心にして回動するパイプからなり、そのパイプの開口部の一部が水面下に位置したときに、その開口部からスカムをそのパイプ内に取入れるパイプ式スカム排出機構、又は上下動する流入堰の上部が水面下に位置したときに、その流入堰からスカムをトラフ内に取入れるトラフ式スカム排出機構であることを特徴としている。
本発明の請求項1に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたので、スカムは、流体によってスカム排出機構に導かれてスカムの排出が速やかに行われる。
本発明の請求項2に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたので、流体によりスカムの槽壁への付着がなくなり、スカムをスカム排出機構側へ効率よく移動させることができる。
本発明の請求項3に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させるとともに、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたので、スカムは、流体によってスカム排出機構に導かれるとともに、流体によりスカムの槽壁への付着がなくなり、スカムをスカム排出機構側へ効率よく移動させることができ、スカム全体を効率よく速やかに排出することができる。
本発明の請求項4に記載のスカム除去装置は、流体が空気であるので、安価に、かつ、容易に入手できる特徴がある。
本発明の請求項5に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構の設置位置よりも上流側に水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段が設けられているので、スカムの移動をより促進させることができる。
本発明の請求項6に記載のスカム除去装置は、スカム排出機構をパイプ式スカム排出機構又はトラフ式スカム排出機構としたので、スカム排出機構を簡単に実施することができ、また、既設のスカム排出機構に対しても容易に付設することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、一実施の形態に係るスカム除去装置を適用した沈殿池1の一部分の平面図であり、上カバー(後述する図2及び図3の1b参照)を除いて示されている。なお、この沈殿池1は、下水処理場の初沈又は終沈、あるいはこれらの導水渠で、スカムの発生する水槽であればその性質は問わない。また、本発明に係るスカム除去装置は、工場廃水等の廃水処理施設においてスカムの発生する水槽においても適用可能であり、さらに、上述の下水や廃水のみならず、食品工場や化学工場等において有価物を浮上させて分離するときにも適用可能である。したがって、本発明で水及び水面というときは、下水や廃水の水及び水面だけでなく各種の液体及び液面をも意味している。
上記図1において、上側には原水を流入するための導水渠(図示せず)が設けられ、その下流側には、処理水を取り出すための溢流トラフ(図1では省略。図2及び図3の50を参照)、が設けられている。したがって、この図1に示される沈殿池1では、水は矢印で示されるように、上から下に向けて流れるように構成されている。そして、この沈殿池1は、水の流れの下流側(図1では下側)が水路幅が上流側よりも狭くなるように構成されている。また、この図1においてSは、スカムを示していて、沈殿池1の下流側でスカムSが所定量発生している状態を示している。
図1中、10は、沈殿池1の下流側に設けられたパイプ式スカム排出機構であり、沈殿池1の水流に直交する方向に設けられたパイプ11を有している。また、図1中、20は、流体噴出手段であって、パイプ式スカム排出機構10及びこのパイプ式スカム排出機構10よりも上流側に向かって所定距離伸びるように沈殿池1の両側壁1a,1bに沿ってそれぞれ設けられている。さらに、図1中、30は、水噴出手段であって、パイプ式スカム排出機構10よりも所定距離(図示の例では、沈殿池1の幅が狭くなる部分)上流側で、かつ、沈殿池1の水流に直交する方向に伸びて設けられたヘッダ管31を有している。
以下、これらスカム排出機構10、流体噴出手段20及び小噴射手段を図1のA−A線拡大断面である図2をも用いて説明する。先ず、パイプ式スカム排出機構10は、軸心が水面とほぼ一致するように設けられた所定の太さをするパイプ11が沈殿池1を横断するように設けられ、このパイプ11の一端側(図1では左端側)は、沈殿池1の一方の側壁(図1では左側の側壁)1aに設けられている排水ピット12内に位置し、その他端側には、パイプ11を回動させるモータ等を備えて構成される回転機構13が設けられている。そして、このパイプ11には、その軸心方向に沿った細長の開口部14が設けられている。図示の例では、この開口部14は、その開口長さは沈殿池1の横幅と同じに形成され、その開口幅は、パイプ11の中心位置を中心にして90°の角度に相当して形成されている。
上記流体噴出手段20は、パイプ11aの長手方向に沿ってパイプ11aに添設される散気管21aと、沈殿池1の両側壁1a,1aにそれぞれ取付けられる散気管21b,21bとを有している。これら散気管21a,21b,21bは、合成樹脂等からなるパイプにそのパイプの長手方向に沿って所定間隔を保って小孔(図示せず)を連続してあけて構成され、発生するスカムSの下側に、常時、位置するように、例えば沈殿池1の水面下10cm程度に、かつ、小孔を上側(水面側)にして設けられる。すなわち、パイプ11に添設される散気管21aは、図2に示されるように、スカムSを取り込まない状態においてもスカムSの層の下方に位置するように位置決めされてサポータ21a′を介してパイプ11に固定されている(後述の図4(a)参照)。また、沈殿池の両側壁1a,1aにそれぞれ取付けられる散気管21b,21bは、沈殿池1の水面下10cm程度の水中に図示しない取付金具を介して両側壁面に設けられる。なお、図示の例では、散気管21aはパイプ11に添設させたが、これをパイプ11に添設させることなく両端側を槽壁1a,1aに取付けることもできる。しかし、図示のようにパイプ11に添設した方が散気管21aを支持する機構も簡単で、かつ、取付けが容易になる特長がある。また、沈殿池1の両側壁中、1a,1aに添設される散気管21b,21bは、沈殿池1の底部近くとすることもできる。この場合は、上昇する気泡で沈殿池1の壁面を清掃できる効果も得られる。
図中、22は、上述した散気管21a,21b,21bに圧縮空気を供給するための空気供給管である。圧縮空気の供給源としては、沈殿池1が下水処理場に設けられているときは、曝気槽に用いられる圧縮空気の一部を用いることができる。もちろん、コンプレッサを設置してここから圧縮空気を得ることもできる。なお、図示の例では、パイプ11に設けられる散気管21aは、パイプ11の回動に伴って移動するので、空気供給管22と散気管21aとの接続は、図示しない可撓性のチューブを介して行われる。
水噴射手段30は、スカムSの上方に位置するヘッダ管31にそのヘッダ管31の長手方向に沿って所定の間隔を保って複数のノズル32,32…を配設して構成されている。そして、各ノズル32,32…は、パイプ式スカム排出機構10側に向けて、つまり沈殿池1の水流の下流方向下側に向けて圧力水を噴射できるように構成されている。そして、このヘッド管31には、後述するように、沈殿池1の上澄水が供給されるように構成されている。
この水噴射手段30の動作を図3を用いて説明する。この図3は、ノズル32,32…から圧力水をスカムSに向けて噴射している状態を示している。このノズル32から圧力水が噴出されるとき、パイプ式スカム排出機構10のパイプ11の開口部14は、水面下に位置するように回動されている。すなわち、ノズル32,32…から圧力水が噴射されるときは、パイプ式スカム排出機構10の下流側に設けられているトラフ33に受け入れた上澄水がポンプP及び供給管34を介してヘッダ管31に供給されるように構成されている。このように、ノズル32,32…から、スカムSに圧力水が噴射されると、その圧力水の力によりスカムSをパイプ式スカム排出機構10側に効果的に移動させることができる。また、水噴出手段30で用いる水は、他の場所から得ることなくが沈殿池1内の水を循環利用できる特長がある。
図2及び図3中、40は、沈殿池1の汚泥掻寄機構であり、無端のチェーンコンベヤ41に掻寄板42,42…を所定の間隔を保って設けて構成されている。この汚泥掻寄機構40は、チェーンコンベヤ41の往動側において、沈殿池1の底部に堆積した汚泥(沈殿物)を図示しないピットへ排出できるように構成され、チェーンコンベヤ41の復動側において、スカムSをパイプ式スカム排出機構10側へ移動できるように構成されている。
図2及び図3中、50は、沈殿池1の下流側の側壁1cに設けられる処理水、すなわち上澄水を得るためのトラフであり、このトラフ50から得られる処理水は、次の処理工程に移送される。
上記構成からなるスカム除去装置のスカム排出動作を図4(a),(b)を用いて説明する。今、パイプ式スカム排出機構10のパイプ11が図2に示されるように、そのパイプ11の開口部14が水面上に位置しているとする(図4(a)参照)。この場合、スカムSは、パイプ11から排出されないので徐々に集積されてくる(図1のスカムS参照)。また、散気管21a,21b,21bからは、常時、水中に圧縮空気が供給され、パイプ11の上流側(開口部14の位置している側及び沈殿槽1の両側壁1a,1aに沿って気泡が噴出している状態にあり、従って、スカムSがパイプ11及び両側壁1a,1aに付着(粘着)していない状態、つまり、板状のスカムSの塊が水面上に完全に浮かんだ状態に保たれている。
次に、スカムSを排出する時刻が到来すると、パイプ11は回転機構13により開口部14の一部が水中に没するように回転させられる(図3及び図4(b)参照)。また、水噴出手段30も駆動開始されてノズル32,32…からスカムS上に圧力水が噴出される。したがって、スカムSは、沈殿池1の水流によるスカム移動にその圧力水によるスカム移動力が付与されてスカムSがパイプ式スカム排出機構10側への移動がより促進される。
さて、パイプ11の開口部14の一部が水中に没し、かつ、散気管21aから気泡が発生していると、パイプ11の開口部14近辺のスカムSは、気泡により持上げられる状態となり、スカムSが開口部14からパイプ11内にスムーズに導かれ、また、板状のスカムSも気泡により細片に破砕されてパイプ11内に導かれる(図4(b)参照)。しかも、スカムSは、両側壁1a,1aの面から散気管21b,21bからの気泡により完全に離れているので、スカム全体の移動が円滑に行われ、スカム全体が開口部14からパイプ11内に速やかに行われる。スカムS全体を排出するためのパイプ11に取込まれる水量は、後述する実施例の項でも説明するが、散気管21a,21b,21bから気泡を発生させずに水噴射手段30のみを駆動させてスカムS全体を排出したときの水量の1/20〜1/30で足りるという極めて優れた特長を有している。
パイプ11内に取込まれたスカムSは、排水ピット12に導かれ、ここから脱水機等を備えた図示しないスカム処理装置に送出されて処理される。このスカム処理装置においてもスカムSに含まれる水の量が極めて少ないので、処理コストを低減できる等の効果を有することができる。
スカムSがパイプ11内に取込まれて沈殿池1の水面から除去された後、パイプ11は、元の位置、すなわちパイプ11の開口部14が水面上に位置するように回転機構13を介して回動させられるとともに、水噴射手段30の駆動が停止させられて一連のスカム排出動作は終了となる(図2及び図4(b)参照)。なお、パイプ11の回動、すなわち、スカムSの排出タイミングの制御は、スカムSの発生状態により手動により行うこともできるが、通常、タイマーにより、所定時間毎に所定時間、パイプ11を自動的に回動させるようにした自動制御が行われる。
図5(a),(b)は、本発明に係るスカム除去装置のスカム排出機構をトラフ式スカム排出機構10′,10″で実現したものである。この内、図5(a)は、スカムS(図1及び図4(a),(b)参照)を取込むためのトラフ60の上流側(図5(a)出は左側)に上下動する流入堰61を設けて構成されている。そして、この流入堰61の上流側にサポータ21aを介して散気管21aが設けられている。また、図5(b)は、スカムSを取込むためのトラフ70の上流側(図5(b)では左側)の側壁上部71がヒンジ72を介して回動自在に構成されている。そして、スカムSを取込むときには、その側壁上部71の上端部が水中に没するよう回動されてスカムSをトラフ70内に取込めるように構成されている。このトラフ70の上流側にもサポータ21a′を介してトラフ70散気管21aを有しているので、これらトラフ式スカム排出機構10′,10″も、スカムSをトラフ60,70内にスムーズに導くことができる。
なお、上述の例では、散気管はパイプ11の上流側及び沈殿池1の両側壁1a,1aの3辺にそれぞれ設けたが、パイプ11の上流側のみ、又は沈殿池1の両側壁1b,1bのみに設けてもよい。このいずれの場合も、スカムSの移動が促進されてスカムSの排出には有利であるが、上述のように3辺に散気管21a,21b,21bを設けるとよりスカム除去効果を高めることができる。また、流体噴出手段から放出する流体として空気を用いたが水噴射手段30と同様に水(液体)を用いることもできる。しかし、空気の方がスカムSに浮上させる力を加えて持上げることができるので、スカムSをパイプ11やトラフ60,70内によりスムーズに導くことができる効果がある。
実際の沈殿池の1/10を想定して水路幅40cmの水槽を作り、その水路の下流側の所定位置において、その水路幅を少し狭める板を水路両側にそれぞれ配置し、それら板間に軸心を中心にして90°の角度で開口された開口部を有する直径50mmのパイプからなるパイプ式スカム排出機構(以下、「パイプスキマ」として説明する。)を設け、その水路中に実際の沈殿池と同じ水流となるように水を流した。そして、そのパイプスキマの上流側及びそのパイプスキマから50cm上流までの水路の両側壁の水中にそれぞれ散気管を布設し、常時、スカムかパイプスキマ及び水路壁に付着しない程度の気泡を発生させるようにした。さらに、そのパイプスキマの上流側50cmの位置に散水ノズルを設け、その散水ノズルの噴射向きをパイプスキマ側で、かつ下向きに設け、スカム排出時に10l/minの割合で水をスカム面に噴射させるようにした。スカムは、実際の下水処理場の初沈から採集したスカムを用いた。
(a)最初に散気管から全く気泡を発生させずに散水ノズルから水をスカムに噴射してスカムの排出を試みた。パイプスキマが回動した直後に、パイプ近辺のスカムがパイプ内に取込まれたが、その他のスカムは水路の両側に保持された状態で、スカムの排出はわずかで水のみがパイプスキマに取込まれる状態が続き、スカムの排出はなかなか進行しなかった。
(b)、散水ノズルから水をスカムに噴射するとともに、パイプスキマの上流側に設けられている散気管からのみ散気した。スカムはパイプスキマ内に気泡に導かれる形で連続して続いたが、スカムの両側が水槽の両側に付着している状態にあるので、スカム全体の移動が良好でなかった。
(c)散水ノズルからの水をスカムに噴射するとともに、パイプスキマの上流側からの散気は行わずに水槽の両側壁の散気管からのみ散気してスカムの排出を行った。スカムは槽壁に付着しないので、スカム全体がパイプスキマ側に流れてスカムの排出が継続された。
(d)散水ノズルからの水をスカムに噴射するとともに、パイプスキマの上流側に設けられた散気管及び水槽の両側にそれぞれ設けられている散気管から気泡を発生させながらスカムの排出を行った。スカムは水に完全に浮いた状態に保たれ、しかも、スカムはパイプスキマの上流側に設けられている散気管からの気泡に導かれる形で速やかにパイプスキマ内に取り込まれ排出された。このときのパイプスキマに流れた全水量は、上述の(a)の場合の1/20〜1/30倍であった。
本発明の一実施の形態に係るスカム除去装置を適用した沈殿池の上カバーを除いた一部の平面図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図2においてパイプが回動したときの説明図である。 (a),(b)はスカムの排出動作を説明するための説明図である。 (a),(b)は、本発明に係るスカム除去装置にトラフ式スカム排出機構を採用したときの説明図である。
符号の説明
1 沈殿池
10 パイプ式スカム排出機構
10′,10″ トラフ式スカム排出機構
11 パイプ
14 開口部
20 流体噴出手段
21a,21b 散気管
30 水噴射手段
31 ヘッダ管
32 ノズル
40 汚泥掻寄機構
50 トラフ
S スカム

Claims (6)

  1. 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、
    前記スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴とするスカム除去装置。
  2. 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、
    前記スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴とするスカム除去装置。
  3. 発生したスカムを水流にのせてスカム排出機構側へ移動させてその発生したスカムを除去するスカム除去装置において、
    前記スカム排出機構のスカムの取入口の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させるとともに、スカム排出機構の設けられている位置よりも上流側の槽壁の近傍の水中に上方に向けて流体を噴出させる噴出手段を設けたことを特徴とするスカム除去装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のスカム除去装置において、流体は、空気であることを特徴とするスカム除去装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスカム除去装置において、スカム排出機構の設置位置よりも上流側に設置され、そのスカム排出機構側で、かつ、斜め下向きに水を噴射させて、その水の噴射圧によりスカムをそのスカム排出機構側に移動させる水噴射手段が設けられていることを特徴とするスカム除去装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のスカム除去装置において、スカム排出機構は、軸心方向が水面と平行し、かつ、その軸心方向に沿って細長の開口部を有するとともに、その軸心を中心にして回動するパイプからなり、そのパイプの開口部の一部が水面下に位置したときに、その開口部からスカムをそのパイプ内に取入れるパイプ式スカム排出機構、又は上下動する流入堰の上部が水面下に位置したときに、その流入堰からスカムをトラフ内に取入れるトラフ式スカム排出機構であることを特徴とするスカム除去装置。
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