JP3767251B2 - エチレンオキシド製造用触媒及びエチレンオキシドの製造方法 - Google Patents

エチレンオキシド製造用触媒及びエチレンオキシドの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレンを分子状酸素により気相接触酸化してエチレンオキシドを製造するための改良された銀触媒及びエチレンオキシドの製造方法に関する。
エチレンオキシドは活性水素化合物に付加重合させて非イオン系界面活性剤の製造に向けられる他、水を付加させてエチレングリコールとなし、ポリエステルやポリウレタン系高分子の原料、エンジン用不凍液等に使用される。
【0002】
【従来の技術】
エチレンを分子状酸素により気相接触酸化して工業的にエチレンオキシドを製造する際に使用される触媒は銀触媒である。エチレンオキシドを効率よく生産するために、触媒の改良の要請が強く、より高選択性、長寿命の触媒の出現が望まれている。このため、従来から種々の方法が提案されているが、主活性成分である銀と反応促進剤であるアルカリ金属等との組合せ、その配合比の最適化、これらを担持する担体の改良等がその主なものである。
【0003】
例えば、USP4,908,343号及び5,057,481号には、反応促進剤としてセシウムをカチオンとし3族から7族の元素のオキシアニオンをアニオンとする種々の塩を担持させた触媒が、また、USP5,102,848号には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどをカチオンとし硫酸イオン、フッ化物イオン、3族から6族から選ばれた原子番号が21から74である元素のオキシアニオンの3成分をアニオンとする種々の塩を担持させた触媒が開示されている。更に、USP5,703,001号には、レニウムを含まず促進量のアルカリ金属および4族元素カチオンを含む化合物で添加された4族元素を含む触媒により選択性及び寿命が改良されると述べられている。
他方、アルカリ金属を担体に前含浸させた触媒も提案されている(特開昭55ー127144号、特開平4ー346835号及び特開平8ー244477号等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、エチレンオキシド製造用触媒については、反応促進剤などに第4族を使用すること、また、アルカリ金属を使用する場合でも、いろいろな提案がなされている。しかしながら、未だ十分に満足すべきレベルに達しているとは言えず、触媒性能改善のための努力が、継続して行われている状況にある。
本発明の目的は、従来の触媒に比較してより高い選択率と優れた活性を合わせ持つエチレンオキシド製造用触媒を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多孔性担体に前処理としてアルカリ金属の少なくとも1種と4族元素の少なくとも1種とを担持させ、次いで、銀とアルカリ金属の少なくとも1種とを担持させることを特徴とするエチレンを酸化してエチレンオキシドを製造するための触媒、及びエチレンオキシドの製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の触媒について詳細に説明する。
(多孔性担体)
本発明の触媒は多孔性担体に触媒主成分として銀を担持させた触媒である。多孔性担体としては、アルミナ、炭化珪素、チタニア、ジルコニア及びマグネシア等の多孔性耐火物が挙げられるが、主成分がα−アルミナであるものが特に好適である。また、多孔性担体には通常10%程度を上限としてシリカ成分を含有させたものであってもよい。
【0007】
本発明においては多孔性担体の諸物性がその触媒活性に大きな影響を与える場合があり、多孔性担体の表面積は、通常0.1〜10m2 /g、好ましくは0.6〜5m2/g、更に好ましくは0.8〜2m2 /gであるものが望ましい。また、かかる表面積を保持して触媒成分の含浸操作を容易にするという点で、担体の吸水率が好ましくは20〜50%、更に好ましくは25〜45%であるものが望ましい。
【0008】
(触媒の調製)
本発明の触媒は、多孔性担体にアルカリ金属と4族元素とを担持させ、次いで、銀とアルカリ金属とを担持させて調製されるものである。この2段の担持処理の内、初めの多孔性担体にアルカリ金属と4族元素とを担持する工程を「前処理工程」といい、また、前処理後に銀とアルカリ金属とを担持する工程を「本処理工程」と定義して説明する。
【0009】
(前処理工程)
前処理工程で多孔性担体に担持する金属は、アルカリ金属と4族元素である。
アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のいずれでもよいが、セシウムが好ましい。これらは1種又は2種以上で使用される。4族元素としては、例えばチタン、ジルコニウム及びハフニウム等のいずれでもよいが、チタンが好ましい。これらは1種又は2種以上で使用することができる。
【0010】
アルカリ金属の担持量は、全触媒重量当たり好ましくは、50〜2000ppm、より好ましくは100〜1000ppmである。4族元素の担持量は、好ましくは10〜2000ppm、より好ましくは10〜1000ppmである。
前処理工程で使用されるアルカリ金属化合物の種類は特に限定はなく、例えば硝酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、重炭酸塩、蓚酸塩及びカルボン酸塩等が挙げられる。また、4族元素化合物の種類も特に限定はなく、例えばオキシ塩化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩及びハロゲン化4族酸アンモニウム塩等が挙げられる。
【0011】
前処理工程で、担体にアルカリ金属化合物と4族元素化合物とを担持するために使用する溶液の溶媒としては、使用するアルカリ金属化合物及び4族元素化合物に対して溶解性があれば、特に限定なく使用でき、水、低沸点の有機溶媒、および水と低沸点の有機溶媒の混合物等が使用できる。
含浸させる方法としてはアルカリ金属化合物を含有する溶液中、および4族元素化合物を含有する溶液中に多孔性担体を浸漬する方法、または多孔性担体にアルカリ金属化合物を含有する溶液および4族元素化合物を含有する溶液を噴霧する方法が挙げられる。なお、該処理は、アルカリ金属化合物を含有する溶液での処理と4族元素化合物を含有する溶液での処理とを別々に行ってもよいし、アルカリ金属化合物を含有する溶液と4族元素化合物を含有する溶液との両方を含有する溶液で行ってもよい。
【0012】
前処理工程において、アルカリ金属と4族元素とを担持させる方法は、従来公知の方法が採用できるが、例えば、多孔性担体にアルカリ金属を含有する溶液と4族元素を含有する溶液とを含浸後、乾燥処理することにより担持することができる。
乾燥処理としては、含浸処理後、多孔性担体と余剰のアルカリ金属化合物と4族元素化合物との含有溶液を分離後、減圧乾燥または加熱処理による乾燥等が挙げられる。該加熱処理としては、好ましくは100〜300℃、更に好ましくは130〜270℃での空気、窒素等の不活性ガス、過熱水蒸気を利用する方法が好ましい。特に好ましいのは過熱水蒸気を利用する方法である。
【0013】
(本処理工程)
本発明の本処理工程とは、前記の前処理工程でアルカリ金属と4族元素とを担持させた多孔性担体に、銀とアルカリ金属とを担持させる処理である。
本処理工程に用いるアルカリ金属も前処理と同様、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム及びセシウム等のいずれでもよい。これらは一種又は二種以上で担持されうる。
【0014】
銀の担持量は、全触媒重量当たり好ましくは、5〜30重量%、より好ましくは8〜20重量%である。担持された銀は担体上で通常、金属銀の形態で存在する。また、アルカリ金属の担持量は、全触媒重量当たり好ましくは10〜10000ppm、より好ましくは50〜5000ppmである。
アルカリ金属がセシウムである場合には、特に200〜2000ppmが好ましい。本発明の触媒に含まれるアルカリ金属の総量は、前処理工程で担持された量と本処理工程で担持された量との和となる。
【0015】
本処理工程で、銀を担体に担持させるために有利に使用される銀化合物としては、酸化銀、硝酸銀、炭酸銀、あるいは、酢酸銀、シュウ酸銀などの各種カルボン酸銀を挙げられ、例えば、アミン化合物と溶媒中で可溶な錯体を形成し、そして500℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは260℃以下の温度で分解して銀を析出するものである。この内、シュウ酸銀が特に好ましい。錯体形成剤としてのアミン化合物は、上記銀化合物を溶媒中で可溶化し得るものが用いられる。かかるアミン化合物としては、例えばピリジン、アンモニア、1〜6個の炭素を有するアミン類などが挙げられる。中でもアンモニア、ピリジン、ブチルアミンなどのモノアミン、エタノールアミンなどのアルカノールアミン、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミンの如きポリアミンが好ましい。特にエチレンジアミン及び/又は1,3−プロパンジアミンの使用、特にその混合使用が最適である。
【0016】
また、本処理工程で使用されるアルカリ金属化合物の種類は特に限定はなく、例えば硝酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、重炭酸塩、蓚酸塩及びカルボン酸塩等が挙げられる。
本処理工程で、銀化合物及びアルカリ金属化合物を担持させる方法は、従来公知の方法が採用でき、例えば、前処理を施した多孔性担体に銀化合物及びアルカリ金属化合物を含有する溶液を含浸させ、次いで加熱処理することにより、担持することができる。
【0017】
銀化合物の含浸方法としては、銀化合物をアミン化合物との水溶液の形として用いることが最も現実的であるが、アルコールなどを加えた水溶液としても用い得る。最終的には触媒成分として5〜30重量%の銀が担持されるように含浸液中の銀濃度は決定される。また、含浸の後、要すれば減圧、加熱、スプレー吹き付けなどを併せて行うこともできる。アミン化合物は銀化合物を錯化するに必要な量(通常アミノ基2個が銀1原子に対応する)で加えられる。この場合アミン化合物は、上記必要量より5〜30%過剰に加えるのが、反応性の面から好ましい。
【0018】
また、アルカリ金属化合物は銀化合物水溶液中に溶解し、銀と同時に担体上に担持すればよい。含浸後の加熱処理は、銀が担体上に析出するのに必要な温度と時間を測定して実施する。担体上に銀ができるだけ均一に、微細な粒子で存在するように析出する条件を選ぶことが最も好ましい。一般的に加熱処理は、高温、長時間となるほど、析出した銀粒子の凝集を促進するので好ましくない。好ましい加熱処理は、130℃〜300℃で、加熱した空気(又は窒素などの不活性ガス)又は、過熱水蒸気を使用すると、5分から30分の短時間行うことができ、触媒調製工程の時間短縮という観点からも望ましい。また、担体上の銀の分布が均一になり触媒性能も向上する点で過熱水蒸気を使用することが、特に好ましい。
【0019】
(反応方法)
本発明の触媒を用いてエチレンをエチレンオキシドに転換する反応は、慣用操作で実施できる。反応圧力は通常0.1〜3.6MPa(0〜35kg/cm2 G)であり、反応温度は通常180〜350℃、好ましくは200〜300℃である。反応原料ガスの組成は、一般に、エチレンが1〜40容量%、分子状酸素が1〜20容量%の混合ガスが用いられ、また、一般に希釈剤、例えばメタンや窒素等の不活性ガスを一定割合、例えば1〜70容量%で存在させることができる。分子状酸素含有ガスとしては、通常、空気あるいは工業用酸素が用いられる。更に、反応改変剤として、例えばハロゲン化炭化水素を0.1〜50ppm程度、反応原料ガスに加えることにより触媒中のホットスポットの形成を防止でき、且つ触媒の性能、殊に触媒選択性を大幅に改善させることができる。
【0020】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0021】
実施例1
(1)前処理工程
担体としてα−アルミナ担体(表面積1.04m2 /g、吸水率32.3%、平均細孔径1.4μm、シリカ3%、8φ×3φ×8mmのリング状)30gを炭酸セシウム(Cs2 CO3 )0.043gが溶解した水溶液50mlに浸漬させ、余分な液を切り、次いでこれを150℃の過熱水蒸気にて15分間、2m/秒の流速で加熱し、セシウムを含浸させた担体を調製した。次いで、フッ化チタン酸アンモニウム((NH4 2 TiF6 )0.007gが溶解した水溶液9.7mlをセシウムが含浸されたα−アルミナ担体30gにエバポレーター中で減圧下、40℃の加温中で含浸した。この含浸担体を200℃の過熱水蒸気にて15分間、2m/秒の流速で加熱し、セシウムとチタンを含浸させた担体を調製した。
【0022】
(2)シュウ酸銀の調製
硝酸銀(AgNO3 )228gとシュウ酸カリウム(K2 2 4 ・H2 O)135gを各々1リットルの水に溶解した後、水溶液中で60℃に加温しながら徐々に混合し、シュウ酸銀の白色沈殿を得た。濾過後蒸留水により沈殿を洗浄して、沈殿物中のカリウムを除いた。
【0023】
(3)銀アミン錯体溶液の調製
(2)で得られたシュウ酸銀(Ag2 2 4 ・含水率17.09%)の一部(6.95g)をエチレンジアミン2.05g、プロパンジアミン0.56g、及び水2.65gよりなるアミン混合水溶液に徐々に溶解して、銀アミン錯体溶液を調製した。この銀アミン錯体溶液に、水0.72mlを添加し、更に、攪拌しながら塩化セシウム(CsCl)1.14重量%と硝酸セシウム(CsNO3 )1.98重量%を含有する混合水溶液0.6mlを添加した。
【0024】
(4)本処理工程
セシウムを含有するこの銀アミン錯体溶液を(1)で調製したセシウムとチタンが含浸されたα−アルミナ担体30gにエバポレーター中で減圧下、40℃の加温中で含浸した。この含浸担体を200℃の過熱水蒸気にて15分間、2m/秒の流速で加熱し、触媒を得た。該触媒における銀(Ag)、セシウム(Cs)およびチタン(Ti)の担持量はそれぞれ12%、595ppm、50ppmであった。
【0025】
(5)エチレンオキシドの製造
上記方法で調製した触媒を、6〜10メッシュに砕き、その3mlを内径7.5mmのSUS製反応管に充填し、反応ガス(エチレン30%、酸素8.5%、塩化ビニル1.5ppm、二酸化炭素6.0%、残り窒素)を、GHSV4300h-1、圧力0.8MPa(7kg/cm2 G)で流し、反応を行った。反応を開始して1週間経過後の、酸素転化率が40%になるときの反応温度T40(℃)と酸素転化率が40%となるときのエチレン基準の酸化エチレンの選択率S40(%)を表1に示す。
【0026】
実施例2
チタンの担持量が100ppmとなるように溶液の濃度を変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
実施例3
本処理工程で担持させるセシウムの量が553ppm(全触媒中の担持量は753ppm)となるように溶液の濃度を変更した以外は実施例2と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
【0027】
実施例4
チタンの担持量が200ppmとなるように溶液の濃度を変更した以外は実施例3と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
実施例5
フッ化チタン酸アンモニウムの代わりにフッ化ジルコニウム酸アンモニウム((NH4 2 ZrF6 )を用い、ジルコニウム(Zr)の担持量が100ppmとなるように溶液の濃度を変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
【0028】
実施例6
フッ化チタン酸アンモニウムの代わりにオキシ塩化ハフニウム八水和物(HfOCl2 ・8H2 O)を用い、ハフニウム(Hf)の担持率が100ppmとなるように溶液の濃度を変更した以外は実施例1と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
【0029】
比較例1
前処理工程で担体にチタンを担持しない以外は実施例1と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
比較例2
前処理工程で担体にチタンを担持せず、本処理工程でフッ化チタン酸アンモニウムの4.7重量%水溶液0.6mlをチタンの担持量が100ppmとなるようにセシウムを含有する銀アミン錯体溶液に、更に添加した溶液をセシウムが含浸された担体に含浸させた以外は実施例1と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
比較例3
前処理工程で担体にチタンを担持せず、本処理工程でフッ化チタン酸アンモニウムの4.7重量%水溶液0.6mlをチタンの担持量が100ppmとなるようにセシウムを含有する銀アミン錯体溶液に、更に添加した溶液をセシウムが含浸された担体に含浸させた以外は実施例3と同様の方法で触媒を調製し反応を行った。反応結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0003767251
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、多孔性担体にアルカリ金属の少なくとも1種と4族元素の少なくとも1種とを担持させ、次いで、銀とアルカリ金属の少なくとも1種とを担持させた触媒を用いることにより、従来の触媒と比較して温和な条件下で高い選択率でエチレンオキシドを製造することができる。

Claims (12)

  1. 多孔性担体に前処理としてアルカリ金属の少なくとも1種と4族元素の少なくとも1種とを担持させ、次いで、銀とアルカリ金属の少なくとも1種とを担持させることを特徴とするエチレンを酸化してエチレンオキシドを製造するための触媒。
  2. 多孔性担体に前処理として担持するアルカリ金属がセシウムである請求項1に記載の触媒。
  3. 4族元素がチタンである請求項1または2に記載の触媒。
  4. 多孔性担体に前処理として担持させるアルカリ金属が全触媒重量当たり50〜2000ppm、また、4族元素が10〜2000ppmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の触媒。
  5. 前処理としてアルカリ金属の少なくとも1種と4族元素の少なくとも1種とを担持させた多孔性担体に、担持させる銀が全触媒重量当たり5〜30重量%、また、アルカリ金属が10〜10000ppmである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の触媒。
  6. 多孔性担体の表面積が0.6〜5m2 /gである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の触媒。
  7. 多孔性担体の主成分がα−アルミナである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の触媒。
  8. 前処理が、多孔質担体にアルカリ金属化合物を含有する溶液と4族元素化合物を含有する溶液とで含浸後、乾燥処理して担持させることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の触媒。
  9. 前処理の乾燥処理の際に過熱水蒸気を用いることを特徴とする請求項8に記載の触媒。
  10. 前処理としてアルカリ金属の少なくとも1種と4族元素の少なくとも1種とを担持させた多孔性担体に、銀化合物、アルカリ金属化合物の少なくとも1種及び錯体形成剤としてのアミン化合物を含有する溶液を含浸後、加熱処理して銀とアルカリ金属とを担持させることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の触媒。
  11. 銀とアルカリ金属とを担持させる加熱処理の際に、過熱水蒸気を用いることを特徴とする請求項10に記載の触媒。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の触媒の存在下、エチレンを分子状酸素により気相接触酸化することを特徴とするエチレンオキシドの製造方法。
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