JP3765597B2 - 絵付け方法、水彩絵の具 - Google Patents

絵付け方法、水彩絵の具 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は陶磁器等の被塗物表面を描画面として模様、文字を描く絵付け方法の改良及びその絵付け方法に好適に使用することができる水彩絵の具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば陶磁器の表面を描画面として模様、文字を描く絵付け方法としては、陶磁器の表面に転写紙を貼り、700〜800℃で焼き付ける方法がある。
【0003】
また、実開平2−29438号は、陶磁器の表面に被転写用の合成樹脂を塗布して被膜を形成し、この被膜の表面に、昇華性染料を用いて印刷された絵模様を熱ロール又は熱プレス機等により転写する方法を開示している。
【0004】
また、特開平5−294767号は、陶磁器の表面に接着性のある合成樹脂を塗工し、同表面に受容層を形成し、その受容層の表面に定着可能な色材を用いて文字又は模様を描き、同色材を乾燥する方法を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし陶磁器の表面に転写紙を貼り、700〜800℃で焼き付ける方法は、絵模様と面対象の絵模様を転写紙に予め描画しておく必要があり、描画作成に手間がかかるほか、700〜800℃もの高温で焼き付ける工程が必要となり、模様や文字を簡易に描くことは事実上困難である。実開平2−29438号も、模様や文字を簡易に描くことが困難である点で同様である。また転写方法の場合、被塗物表面に光沢が乏しく、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性などの耐久性の点で満足できるものではない。
【0006】
特開平5−294767号は、陶磁器の表面に接着性のある合成樹脂を塗工し、同表面に受容層を形成し、その受容層の表面に定着可能な色材を用いて模様や文字を描くため、700〜800℃もの高温での焼き付ける工程が不要となることから、その点では好ましいといえる。だが、色材はあくまで受容層の表面の上だけで定着するため、受容層に比して光沢がなくなる問題点がある。また、被塗物を例えば陶器製のコップ等にした場合は、特に耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性のほか、耐摩耗性などが要求されるが、受容層の表面だけに接着する色材では、それが表面上の積層であるので、かかる耐久性は必ずしも充分満足できるものではない。特に、陶器製のカップなどでは、絵付け後、光沢を出すため表面を磨いた場合、受容層である合成樹脂層の表面に接着した色材が離脱してしまう問題点がある。
【0007】
特開平5−294767号は、この点を考慮し、受容層の表面上の色材の上にさらにクリアコート層を設けることにより上記の耐久性を改良しようとしているが、後加工であるため手間がかかり、またクリアコート層の乾燥等の後処理も必要となって、煩雑である。特に、水彩絵の具等を用いて模様や文字を描く場合は、その簡易性は皆無に等しい。また、一旦、模様等を描いた後に消去することもできない。
【0008】
この発明の目的は、高温での焼き付けやクリアコート層の乾燥などの煩雑な後加工を必要とせず、模様、文字などを簡易に描くことができ、また間違った場合は消去することもでき、しかも被塗物表面に光沢があり、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性などの耐久性をも発揮することができる絵付け方法及び同方法に好適に使用することができる水彩絵の具を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明は、被塗物表面を該被塗物に接着性のある合成樹脂で塗工し、当該合成樹脂面を焼付加工し、この焼付加工された当該合成樹脂層の塗面を描画面とし、水彩絵の具のバインダーに分散しているワックス成分の融解とともに当該ワックス成分中に溶融して前記被塗物表面に形成された合成樹脂層に浸透する浸透性染料を有効成分とする水彩絵の具を用いて、上記描画面に、模様、文字を描き、加熱することにより当該水彩絵の具の油溶性染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法を採用した。
【0010】
すなわち、従来の絵付け方法は、いずれも被塗物表面又は樹脂層表面に転写紙又は色材を接着させる点で共通しており、この接着という手段だけでは、被塗物表面の光沢や、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性などの耐久性を確保することは困難である。また、接着させるために、高温での焼き付けやクリアコート層を別個に形成するなどの煩雑な後工程がどうしても必要となり、描画の簡易性を担保することができない。そこでこの発明は、被塗物表面に形成した合成樹脂層に、当該合成樹脂層に対して浸透性のある染料を有効成分とする水彩絵の具を用いて、模様や文字を描き、加熱することで、水彩絵の具のバインダーに分散しているワックス成分を融解せしめ、当該ワックス成分中に上記染料を再溶融して染料を活性化し、この染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法を開発したものである。
【0011】
被塗物は特に限定されない。例えばマグカップ等の食器やタイルなどの陶器、各種の磁器、ガラスやホーロー、紙類、金属、木材、合成樹脂などであっても差支えない。ただ、被塗物表面の合成樹脂層に浸透し染着して絵付けする場合、被塗物は白色の方が文字や模様などの絵付けがはっきりするので好ましいが、特に限定されるものではない。
【0012】
被塗物をマグカップなどの陶磁器とした場合は、陶磁器に簡易に模様、文字等を描くようにすることが好ましく、そのためには水彩絵の具は好適である。
水彩絵の具は流動状のみならず固形状の水彩絵の具であっても差し支えない。
【0013】
水彩絵の具は、バインダーとワックスと浸透性染料を少なくとも含有しているが、通常の水彩絵の具は描画面に描いた後は、当該バインダー成分により描画面に付着しているのが通常である。これに対して、この発明の水彩絵の具は、描画面に描くことで、バインダー成分で付着し、その後、加熱によって、バインダーに分散しているワックスを溶解することで、ワックス中に分散している浸透性染料を再溶解し、その結果、この浸透性染料がワックス成分中を沈降して合成樹脂層に浸透して染着するものである。
【0014】
従って、上記の浸透性染料とバインダーとワックスは互いになじみがよく、上記の浸透性染料はワックスに分散可能で、また加熱によりワックスは溶解し、浸透性染料はこのワックス中で分散し、しかも沈降して合成樹脂層に染着し得るものでなければならない。また、好ましくは、上記加熱は、従来の様に高温で加熱せずに、例えば陶器の容器内に湯を入れたり、ドライヤ等だけで簡単に処理できることが望ましい。また、浸透性染料が合成樹脂層に染着した後、合成樹脂層表面に残っているバインダー等の残成分については水などで容易に洗浄出来ることが望ましい。
【0015】
かかる点から、浸透性染料は、油溶性染料、昇華性染料、分散染料を例として採用することができる。またワックスは、加熱溶解時に浸透性染料だけを浸透せしめるようにするものでなければならない。また当該染料が合成樹脂層に浸透して染着した後は、合成樹脂層表面に残っているバインダー等の残成分は水などで容易に洗浄できる様にするために、水溶性のものであることが好ましい。この点でワックスは水溶性のワックス、特に水溶性のポリエチレングリコールが好ましい。
【0016】
また、陶器の容器内に湯を入れるだけで熱処理できるか又はドライヤなどで簡単に熱処理できるようにするため、融点が100℃以下、好ましくは70〜80℃のワックスが好ましく、この点で分子量(数平均分子量)1000〜20000のポリエチレングリコールが好適である。
【0017】
バインダーとしては、特に限定されないが、好適に使用できるものとして、ポリビニルアルコール、デキストリン、アラビアゴムが例示できる。
【0018】
浸透性染料は、具体的には、アゾ系染料、塩基性染料、酸性染料、含金染料などを例示することができる。ただし、合成樹脂層に良好に浸透し染着する染料としてはアゾ系染料が好適である。またアゾ系染料は、耐アルコール性にすぐれ毒性もないことから、陶磁器、特にマグカップなどの陶器には良好に使用することができる。
【0019】
一方、被塗物表面に塗工する合成樹脂は、該被塗物に接着性のある熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂としては、アクリル、ポリアミド、酢酸ビニル、PVA、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、アルキッド、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタンなどの樹脂が例示できる。また熱硬化性樹脂は、エポキシ、熱硬化性アクリルメラミン、不飽和ポリエステル、フェノール系樹脂等を例示することができる。
【0020】
なお、浸透後の染着状態を安定化するためは熱硬化性樹脂を使用することが望ましい。また熱硬化性樹脂の場合は、熱可塑性樹脂に比して熱的にも安定しており、陶器製のカップなどに使用する場合は好適である。
【0021】
被塗物表面に塗工する合成樹脂の厚さは、被塗物の種類に応じて適宜選定することができるが、通常、厚さ0.1〜80μmで塗工するのが好ましい範囲である。厚さ0.1μmより少ないと、ピンホールができたり、被塗物に樹脂が均一につかない。80μmを越えると、表面に凹凸ができ、膜厚が均一にならないからである。
【0022】
また被塗物表面に塗工する合成樹脂の焼付け加工の温度も、当該合成樹脂の種類に応じて決定されるが、通常、120〜200℃が好適な範囲である。これは合成樹脂の軟化温度及び硬化温度によるためである。特に、熱硬化性樹脂の場合は、硬化温度が低い場合、未硬化分が残留する。温度が高くなると、酸化されて塗膜が黄変する。
【0023】
【作用】
この発明は、被塗物表面を該被塗物に接着性のある合成樹脂で塗工し、当該合成樹脂面を焼付加工し、この焼付加工された当該合成樹脂層の塗面を描画面とし、水彩絵の具のバインダーに分散しているワックス成分の融解とともに当該ワックス成分中に溶融して前記被塗物表面に形成された合成樹脂層に浸透する浸透性染料を有効成分とする水彩絵の具を用いて、上記描画面に、模様、文字を描き、加熱することにより当該水彩絵の具の油溶性染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるため、従来の転写法と異なり、絵模様と面対象の絵模様を転写紙に予め描画しておく必要もなく、後工程として700〜800℃で焼き付ける必要もない。従って、模様や文字などを簡易に描くことが可能となる。
【0024】
また、従来の様に、色材を被塗物表面に形成された合成樹脂層の表面上に接着させて定着させる方法ではなく、当該合成樹脂層に浸透する染料を含有する水彩絵の具を用いて模様や文字を描き、加熱することにより当該染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるため、合成樹脂層の表面を磨けば、合成樹脂層の光沢がそのまま現出し、描画法としてはきわめて好ましい。
【0025】
また、特開平5−294767号の様に、合成樹脂層の上にクリアコート層を設ける必要もなく、またクリアコート層の乾燥工程等もないので、かかる煩雑な後処理が不要となって、きわめて簡単に絵付けをすることができる。
【0026】
また、合成樹脂層に浸透する染料を含有する水彩絵の具を用いて模様、文字を描き、加熱によって当該染料をバインダーやワックス等と分離せしめて合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるため、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性、耐摩擦性などの耐久性をも充分発揮する。
【0027】
また、染着は、水彩絵の具で描いた後、簡単な加熱処理ではじめてなされるため、加熱前に消去することもできる。
【0028】
浸透性染料の浸透性は、被塗物の種類やバインダーやワックス等の水彩絵の具成分の種類等によってその程度が異なる。因って浸透性が幾分低い場合でも、浸透する限りにおいて、被塗物上の合成樹脂層の上に接着で定着する従来の絵付けと比較すれば、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性、耐摩擦性などの耐久性を充分発揮すると共に、光沢感はきわめて良好となる。
【0029】
【実施例】
実施例1
被塗物である陶器製の白色のマグカップの表面に、熱硬化性のアクリル樹脂液を約30μmの厚さに均一に塗工し、これを室温で20分乾燥後、約180℃で20分間焼付加工をした。この焼付加工によりマグカップの表面に形成されたアクリル樹脂の合成樹脂層に、次の配合染料成分を充填した水彩絵の具を用いて模様を描いてみた。
【0030】
浸透性染料 10部
(昇華性染料:キノフタロン(Quinophthalon)誘導体、日本化薬社製商品名「カヤセットイエローAG」)
ポリエチレングリコール(分子量1000) 30部
ポリビニルアルコール 10部
水 50部
【0031】
次に、このマグカップに90℃の湯を入れ、3分後にマグカップ表面を水で洗い拭き取った。
【0032】
実施例2
実施例1と同様にアクリル樹脂を焼き付け加工した陶器製マグカップの表面に次の配合染料成分を充填した水彩絵の具を用いて模様を描いてみた。
【0033】
浸透性染料 10部
(昇華性染料:C.I.ソルベントレッド−146、日本化薬社製、商 品名「カヤセットレッドB」)
ポリエチレングリコール(分子量4000) 30部
ポリビニルアルコール 10部
水 50部
【0034】
次に、このマグカップに90℃の湯を入れ、3分後にマグカップ表面を水で洗い拭き取った。
【0035】
実施例3
実施例1と同様にアクリル樹脂を焼き付け加工した陶器製マグカップの表面に次の配合染料成分を充填した水彩絵の具を用いて模様を描いてみた。
【0036】
浸透性染料 10部
(昇華性染料:C.I.ソルベントブルー−105、日本化薬社製、商 品名「カヤセットブルーFR」)
ポリエチレングリコール(分子量5000) 30部
デキストリン 10部
水 60部
【0037】
次に、このマグカップに90℃の湯を入れ、3分後にマグカップ表面を水で洗い拭き取った。
【0038】
実施例4
実施例1と同様にアクリル樹脂を焼き付け加工した陶器製マグカップの表面に次の配合染料成分を充填した水彩絵の具を用いて模様を描いてみた。
【0039】
浸透性染料 10部
(昇華性染料:アゾ・アントラキノン系染料、日本化薬社製商品名「カヤセットブラック922(N)」)
ポリエチレングリコール(分子量1000) 30部
アラビアゴム 10部
水 50部
【0040】
次に、このマグカップに90℃の湯を入れ、3分後にマグカップ表面を水で洗って拭き取った。
【0041】
上記のいずれの水彩絵の具も簡単に描くことができると共に、また加熱前は拭くことで容易に消去することもできた。また湯で加熱すると、時間の経過と共に、水彩絵の具のワックス成分が融解し、これに伴って当該ワックス成分中に分散している浸透性染料が溶融して前記被塗物表面に形成されたアクリル樹脂の合成樹脂層内に浸透し、この合成樹脂層の表面を布で拭いてワックス等の残成分を取り除くと、染料はわずかに布につく程度で、ほとんどが合成樹脂層内に吸収されていることが確認できた。そして、磨いた後の合成樹脂層表面は、合成樹脂層そのものの光沢が生じていた。
【0042】
また、このマグカップを洗剤で洗浄しても模様等が消えることはなく、また水とアルコールが3:1の溶液に1日浸潤させても模様等は消失しなかった。また80℃の温水に20分間浸しても模様等は消失しなかった。
【0043】
各種の色を確認するため、さらに、実施例1と同条件下で、染料を、分散染料である、ジアゾ系のオリエント社製の「Red5B」(商品名)(C.I.26125)、アントラキノン系の同社製の「Blue II n 」(商品名)(C.I.61554)、モノアゾ系の「YellowGGS」(商品名)(C.I.11021)又はジアゾ系の「BlackHBB」(商品名)(C.I.26150)に代えて使用した結果、いずれの場合も前記実施例1〜4と同様の効果が得られた。
【0044】
また上記の実施例は、いずれも加熱手段をカップ内に入れた湯で行ったが、こに限定されず、ドライヤなどで加熱することも可能である。
【0045】
【発明の効果】
この発明は、被塗物表面を該被塗物に接着性のある合成樹脂で塗工し、当該合成樹脂面を焼付加工し、この焼付加工された当該合成樹脂層の塗面を描画面とし、水彩絵の具のワックス成分の融解とともに当該ワックス成分中に溶融して前記被塗物表面に形成された合成樹脂層に浸透する浸透性染料を有効成分とする水彩絵の具を用いて、上記描画面に、模様、文字を描き、加熱することにより、溶解したワックス成分中で溶融した浸透性染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるので、従来の転写法と異なり、絵模様と面対象の絵模様を転写紙に予め描画しておく必要もなく、後工程として700〜800℃で焼き付ける必要もない。従って、文字や模様を簡易に描くことが可能となる。
【0046】
また、従来の様に、色材を被塗物表面に形成された合成樹脂層の表面上に接着させて定着させる方法ではなく、当該合成樹脂層に浸透する染料を用いて模様や文字を描き、当該染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるため、合成樹脂層の表面を磨けば、合成樹脂層の光沢がそのまま現出し、描画法としてはきわめて好ましい。
【0047】
また、水彩絵の具に含まれた浸透性染料を合成樹脂層に浸透させて染着する絵付け方法であるため、耐洗剤性、耐アルコール性及び耐温水性、耐摩擦性などの耐久性をも充分発揮する。また、水溶性ワックス或いは油性ワックスと界面活性剤を含有させたクレヨンの場合は、模様等を描いた後、水で容易に洗浄して除去することができるので、使い勝手がきわめてよい。

Claims (6)

  1. 水彩絵の具を用いてマグカップに描画する絵付け方法であって、
    上記マグカップ表面は、下記浸透性染料を受容する合成樹脂層が水彩絵具の描画面として形成されており、
    上記水彩絵具は、バインダー成分と、当該バインダーに分散し、融点が100℃以下である水溶性ワックス成分と、当該水溶性ワックス成分に分散している油溶性の浸透性染料を含有しており、
    前記マグカップ表面に形成された合成樹脂層の描画面に、前記水彩絵具を用いて描画し、当該水彩絵具に含まれているバインダー成分で当該水彩絵具成分を前記合成樹脂層の描画面に付着させ、
    前記マグカップに湯を入れ又はドライヤーにより加熱して前記水彩絵の具の水溶性ワックス成分を溶解させ、当該水溶性ワックス成分中に分散している浸透性染料を当該水溶性ワックス成分中において沈降させ、更にマグカップ表面の前記合成樹脂層内に当該浸透性染料を浸透させて染着させた後、
    この合成樹脂層の表面を拭いてワックス成分等の残成分を取り除く、マグカップ用絵付け方法。
  2. 水彩絵の具を用いてマグカップに描画する絵付け方法であって、
    上記マグカップ表面は、下記浸透性染料を受容する合成樹脂層が水彩絵具の描画面として形成されており、
    上記水彩絵具は、バインダー成分と、当該バインダーに分散し、下記マグカップに入れた湯による加熱によって溶解する融点が100℃以下である水溶性ワックス成分と、当該水溶性ワックス成分に分散している油溶性の浸透性染料を含有しており、
    前記マグカップ表面に形成された合成樹脂層の描画面に、前記水彩絵具を用いて描画し、当該水彩絵具に含まれているバインダー成分で当該水彩絵具成分を前記合成樹脂層の描画面に付着させ、
    前記マグカップに湯を入れた後、
    この湯による加熱によって前記水彩絵の具の水溶性ワックス成分を溶解させ、当該水溶性ワックス成分中に分散している浸透性染料を当該水溶性ワックス成分中において沈降させ、更にマグカップ表面の前記合成樹脂層内に当該浸透性染料を浸透させて染着させた後、
    この合成樹脂層の表面を拭いてワックス成分等の残成分を取り除く、マグカップ用絵付け方法。
  3. 前記水溶性ワックス成分が70〜80℃の融点を持つ請求項1又は2記載のマグカップ用絵付け方法。
  4. 前記水溶性ワックスとして分子量1000〜20000のポリエチレングリコールを含有する請求項1乃至3のいずれかの項に記載のマグカップ用絵付け方法。
  5. バインダー成分と、当該バインダーに分散し、融点が100℃以下である水溶性ワックス成分と、当該水溶性ワックス成分に分散する油溶性の浸透性染料を含有するマグカップ用水彩絵の具。
  6. バインダー成分と、当該バインダーに分散し、融点が100℃以下である水溶性ワックス成分と、当該水溶性ワックス成分に分散する油溶性の浸透性染料を含有するマグカップ用クレヨン。
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