JP3765572B2 - 床暖房装置、熱サイフォン式ヒートパイプおよびヒートパイプの製造方法 - Google Patents

床暖房装置、熱サイフォン式ヒートパイプおよびヒートパイプの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、床暖房装置、熱サイフォン式ヒートパイプおよびヒートパイプの製造方法に関する。
【0002】
背景技術
(1)従来の床暖房装置として、図31(a)、(b)に示すように、温水などが流通するパイプ91を内蔵したパネル90を複数の根太92の間に敷設し、根太92とパネル90をアルミ板93で覆ったものが知られている。この床暖房装置では、パネル90をアルミ板93に接触させて温水の熱をアルミ板93に熱伝達させ、アルミ板93から放熱させて室内を暖房する。
【0003】
(2)図32(a)、(b)は従来の床暖房装置の他の例を示す図であり、ヒートパイプを使用するものである。この床暖房装置は、温水などで加熱されるパイプ101に複数本のヒートパイプ102の一端が接続されて構成されている。ヒートパイプ102は、内部を真空としたパイプ中に熱輸送媒体としての作動液を充填して構成される。ヒートパイプ102の一端をパイプ101で加熱すると作動液が蒸発する。蒸発した作動液を他端側で凝縮させ、他端側で外気あるいは熱伝達部材との間で熱交換して暖房が行なわれる。
【0004】
(1)図31(a)、(b)に示した従来の床暖房装置には次のような問題がある。
1)図31(b)からわかるように、パイプ91はパネル90内の狭い溝94内に設置されているため、パイプ91の側方へ放熱しても、狭い溝94を加熱するだけであり、パイプ91の側方への熱の伝達効率が著しく悪いという問題がある。
2)複数の根太92とパネル90はそれぞれ別々の部材であり、根太92の位置決めなど設置工数が多くなる。
3)パネル90とコンクリート基礎(土間)95との間に断熱材96を敷設する必要があり、これも製造コストを上昇する要因である。
【0005】
(2)図32(a)、(b)に示した従来のヒートパイプによる床暖房装置は次のような問題を有する。
ヒートパイプ102の一端を加熱する方式であり、熱輸送効率が悪く、ヒートパイプ102の長さに制約がある。そのため、ヒートパイプ102の本数と、その加熱源であるパイプ101の設置本数が多くなり、床面積の広い場合にはコストが高くなるという問題がある。
【0006】
発明の開示
本発明の目的は、部品コストを廉価とし、かつ設置工数が少ない床暖房装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、熱輸送効率を向上させた熱サイフォン式ヒートパイプおよびヒートパイプの製造方法を提供することにある。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明による床暖房装置は、一体成形により格子状の溝が形成されて支持柱が形成される樹脂製の断熱パネルと、この断熱パネルに敷設される熱源と、支持柱に支持されて載置される放熱板と、放熱板と断熱パネルとの間に形成される加熱空間と、隣接する断熱パネルにそれぞれ形成された支持柱を囲い込んで連結する連結部材とを備え、熱源から加熱空間内に放熱して前記放熱板を暖める。
これにより、部品点数を抑制するとともに組立工数を抑制することができ、工期とコストを低減することができる。
断熱パネルの底面に溝に対応して格子状に凹部を形成してもよい。
熱源を、少なくとも一方向の溝に配設されるパイプ状とすることが好ましい。
熱源を、外パイプと、この外パイプに2重管として貫通して設けられる内パイプと、内外のパイプとの間に形成された真空空間を密閉するとともに内パイプを保持する蓋と、真空空間に充填された作動液とを備える複数本の熱サイフォン式ヒートパイプとすることもできる。
断熱パネルの外周縁を円形状の発泡スチロールで形成し、ヒートパイプの長さを敷設される領域に応じて異なった長さとしてもよい。
外パイプの表面には、セラミックスをコーティングすることが好ましい。
熱源を位置決めする位置決め部材を支持柱と一体に形成してもよい。
位置決め部材と支持柱が溝に囲まれて設けられるようにしてもよい。
放熱板に、加熱空間を暖房空間と連通する孔を所定間隔で設けることもできる。
放熱板の上面に、表面が藺草状のござで覆われる1畳相当の大きさの敷物を敷設してもよい。
放熱板の代わりに、多数の貫通孔が設けられ、支持柱に支持されて載置される発泡スチロール製の断熱性の床板を設けることもできる。
この床暖房装置を用いて発泡スチロールを構成材とする組立式家屋を形成することもできる。
【0008】
発明を実施するための最良の形態
図1〜図22を参照して本発明による床暖房装置の一実施の形態を説明する。図1はこの床暖房装置の放熱板を除去して示す平面図、図2は図1の矢印II方向から見た床暖房装置の分解斜視図、図3は床暖房装置の断熱パネル10の平面図である。床暖房装置は、コンクリート土間CBの表面に載置された4つの発泡スチロール製の断熱パネル10と、断熱パネル10に保持された8本の熱サイフォン式ヒートパイプ20a、20b…20h(以下、代表して符号20とすることもある)と、4つの断熱パネル10を取り囲んで内部を密閉する密閉側板50a,50bと、断熱パネル10の上面に載置される密閉上板(放熱板)30と、ヒートパイプ20に温水を循環させる温水供給装置40とを備えている。断熱パネル10の個数やヒートパイプ20の本数は図1に示したものに限定されず、暖房する室内空間に応じて必要なだけ設けられる。とくに、ヒートパイプ20による熱容量は暖房すべき室内空間の広さ、地域などに応じて適宜決定される。
【0009】
断熱パネル10の各々は、厚み120mm程度の矩形の発泡スチロール材で形成される。図2および図3にも示されるように、断熱パネル10は、互いに直交して格子状に形成された溝11A、11Bと、溝11A、11Bで囲まれた束12と、パネル底部の断熱部13とを備えている。
【0010】
図4および図5に示すように、溝11Aはヒートパイプ20のパイプ外径と幅を有するU字断面を有し、3本の溝11Aごとに1本のヒートパイプ20が配設される。すなわち、溝11Aの3本置きにヒートパイプ20が配設される。放熱板30は束12の上面に接着される。したがって、束12は放熱板30を断熱パネル10上に保持する機能と、放熱板30のクッション材としての機能と、放熱板30の熱を断熱する機能とを備えている。束12は断熱パネル10上でヒートパイプ20を位置決めする部材としても機能する。
【0011】
放熱板30はたとえばコンパネと呼ばれる合板であり、1枚の放熱板30には、80mm間隔で直径8mmの孔30aが約400個あけられている。X方向に延在する溝11Aにヒートパイプ20を設置したとき、束12の上面、すなわち、放熱板30の裏面とヒートパイプ20との間に所定の上部空間US(図4参照)が形成される。また、溝11AはY方向に延在する溝11Bと連通するから、溝11Bは上記空間とも連通する。溝11Aのうちヒートパイプ20が収容されていない溝11Aも上記空間および複数の溝11Bと連通する。したがって、断熱パネル10と放熱板30と密閉側板50a、50bとにより形成される空間USは1つの加熱空間である。
【0012】
なお、孔30aの個数や間隔も適宜定められるものであり、実施の形態に限定されない。また、放熱板30を合板以外の材質のもので構成してもよい。たとえば、アルミニウム製の平板など金属製のものでもよい。孔30aをあけることも必須ではない。金属製の放熱板と合板を重ねて使用してもよい。
【0013】
溝11A内では、ヒートパイプ20の外周面の上半分は軸方向のほぼ全長にわたり上記空間USと対向し、ヒートパイプ20の外周面の左右両面は所定のピッチで溝11Bと対向する。したがって、図10(a)、(b)で詳述するように、ヒートパイプ20から上記上部空間USと複数の溝11Bへ放熱して、加熱空間が暖められる。
【0014】
断熱パネル10の発泡スチロールの発泡倍率は10〜60倍程度であり、好ましくは20倍〜40倍である。束12は一辺が略50mmの正方形断面形状を有し、束12の高さH1(図4)は略100mmである。断熱部13の厚みH2(図4)は略20mmである。ヒートパイプ20の外径は50mmであり、溝11Aの底部は半径25mmの半円形形状とされ、溝11Aの幅はヒートパイプ20の外径に即して50mmとされる。これにより、ヒートパイプ20は溝11Aにはめ込まれて断熱パネル10上で位置決めされる。以上の各数値はこの実施の形態のものであり、本発明による床暖房装置がこれらの値に限定されるものではない。これらの数値は、部屋の広さ、地域などに依存する必要な暖房容量に応じて適宜決定される。
【0015】
なお、図6に示すように、密閉側板50bには、後述するヒートパイプ20の内パイプ22が貫通する孔が設けられており、ヒートパイプ20はこの密閉側板50bによっても位置決めされる。つまり、ヒートパイプ20の軸回りの回転が禁止される。
【0016】
図7に示すように、断熱パネル10の裏面には、表面の溝11A,11Bに対応して格子状の溝11Cが設けられている。この溝11Cによりパネル底部に束14が形成され、コンクリート土間CBの表面に束14の下面が接着される。これにより、断熱パネル1の接着面はコンクリート土間CBのうねりや凹凸に追従し、接着性が向上する。断熱パネル10の裏面に格子状の溝14の代わりに円形もしくは矩形状の複数の凹部を設けるようにしてもよい。この場合、厚みの大きい束12の下部に凹部を設ければよい。
【0017】
4つの断熱パネル10は連結部材15を用いて接合される。図8(a)〜(c)に示すように、連結部材15は溝11A,11Bの深さと略等しい厚みを有する八角形の板状部材であり、中央に矩形状の貫通孔15aが設けられている。貫通孔15aには、隣接するパネル(10A,10Bとする)の縁部の束121,122が密着して挿入され、これによりパネル10A,10B同士が結合される。このようにパネル同士を結合することで、パネル10を精度よく位置決めすることができる。連結部材15を設けることでパネル上面の面積、すなわちパネル10と放熱板30との接触面積が増加するので、放熱板30の上面からパネル10の単位面積あたりに作用する力(面圧)が小さくなり、パネル10の強度が向上する。
【0018】
図9は熱サイフォン式ヒートパイプ20の詳細を示す図である。ヒートパイプ20は、アルミニウム製の直径50mmの外パイプ21と、この外パイプ21に2重管として貫通し、外パイプ21に対して偏心して設けられているアルミニウム製の直径12mmの内パイプ22と、内外のパイプ21,22との間に形成された真空空間23を密閉するとともに内パイプ22を保持するアルミニウム製の蓋24と、真空空間23に充填された作動液25とを備える。内パイプ22の上側の周面が真空空間23に露出する程度の作動液が真空空間23に充填される。内パイプ22は蓋24を貫通して突出され、蓋24にロー付けされて固着される。内周面に接着剤を塗布した蓋24を外パイプ21に嵌合することにより、蓋24は接着剤BDで外パイプ21に固着される。なお、パイプ21,22の大きさや形状も実施の形態に限定されない。
【0019】
蓋24から突出する内パイプ22の先端には弾性体からなるホース26が接続される。弾性体ホース26には図1に示す温水供給装置40が接続され、所定の温度に調節された温水が内パイプ22内、すなわちヒートパイプ20a,20b…20hを循環して温水供給装置40へ戻る。すなわち、図1に示すように、温水供給装置40からの温水をヒートパイプ20aの一端の入り口INへ導いてその内パイプ22へ流入させる。この温水は、ヒートパイプ20aの他端の出口OUTからヒートパイプ20dの入り口INへ導かれその内パイプ22へ流入する。この温水は、ヒートパイプ20dの他端の出口OUTから次のヒートパイプ20eの入り口INへ導かれる。このように各ヒートパイプ20を通過した温水はヒートパイプ20bの出口OUTから温水供給装置40へ戻る。
【0020】
図10(a)、(b)を参照してヒートパイプ20による放熱の挙動を詳細に説明する。温水供給装置40により内パイプ22に温水を流通させて作動液25を加熱する。作動液25は加熱されると蒸発する。真空空間23内で蒸発した作動液25は外パイプ21の上側の内壁面に接触して熱を奪われて凝縮する。凝縮した作動液25は外パイプ21の内壁面を伝わって真空空間23の下部へ戻る。このようにして加熱された外パイプ21の外壁面から矢印のように放熱される。すなわち、図10(a)に示す断面では、溝11A内においてのみヒートパイプ20の上方空間USへ放熱される。図10(b)に示す断面では、矢印で示すように、ヒートパイプ20は溝11A内で上方へ放熱するのみならず側方の溝11Bにも放熱する。これにより、断熱パネル10と、密閉部材50a,50bと、放熱板30とで囲まれた加熱空間がヒートパイプ20からの放熱により暖められる。そして、加熱空間の暖められた空気は放熱板30を直接暖めるとともに孔30aから上部へ導かれる。したがって、放熱板30の上に絨毯やフローリング材を設けておけば、絨毯やフローリング材が暖められ室内空間を暖房することになる。
【0021】
束12と接触する放熱板30の部分は加熱空間の空気によって加熱されず、放熱板30内部の熱伝達により加熱される。そのため、束12との接触面積、すなわち束12の断面積を大きくしすぎると、その部分の温度が周囲の温度と相違する。そこで、このような温度差が問題となる場合には、図11に示すように、束12Aを細くすればよい。図11において、符号12Bは束12Aの下部であり、ヒートパイプ20の位置決め部材として機能する。この場合、束12Aのクッション剤としての機能が損なわれないように、束12Aの断面積を定める。
【0022】
このような実施の形態による床暖房装置によれば次のような作用効果がある。
1)発泡スチロール製の断熱パネル10に一体的に形成された束12でヒートパイプ20を位置決めするとともに、束12で放熱板30を支持するようにした。したがって、コンクリート土間CBから断熱する機能と、放熱板30を支持する機能と、ヒートパイプ20を位置決めする機能とを、すべて一つの断熱パネル10でおこなうことができる。その結果、部品点数を抑制するとともに組立工数を抑制することができ、廉価で短期間に設置できる床暖房装置を提供できる。
2)ヒートパイプ20上方、左右側方へ放熱するようにし、床暖房装置を平面から見たときに略十字形状の加熱区間の空気を暖めるようにした。したがって、従来のように、パイプ状の熱源の上方にだけ放熱する床暖房装置に比べて、熱効率がよい。
3)熱サイフォン式ヒートパイプを使用するので、内パイプ22を流通させる温水の量を少なくすることができ、小型で効率のよい床暖房装置とすることができる。
4)放熱板30に孔30aをあけたので、放熱板30の放熱だけではなく、孔30aから対流する加熱空気で直接に絨毯やフローリング材を暖めることができ、熱効率がよい。
5)密閉側板50bによってヒートパイプ20の軸回りの回転が禁止されるので、ヒートパイプ20の内パイプ22は常時下方に位置し、作動液はいつでも温水で加熱される。ヒートパイプ20が回転して内パイプ22が上方に位置すると、作動液と内パイプとの接触面積が少なくなって、熱効率が悪くなる。
6)断熱パネル10の裏面に溝14を設けたので、パネル10の接着面がコンクリート土間CBのうねりや凹凸に追従し、接着性が向上する。
7)各パネル10同士は連結部材15により結合するので、パネル10を精度よく位置決めすることができる。
【0023】
放熱板30の上に畳を敷設してもよい。図12に示すように、発泡ポリエチレンとポリフィルムのラミネート品から形成される滑り止めシート16A、発泡ポリエチレン製のクッション材16B、不織布と炭と不織布の積層品であるイオネートシート16C、藺草状のござ16Dを積層して一畳の大きさに薄畳16を形成し、これを放熱板30の上に敷きつめ接着してもよい。この場合、耐熱用の両面テープを用いて放熱板30と薄板16を接着すればよい。薄畳16はクッション材16Bを有するので、クッション材16Bの弾力性により畳と同様の感触が得られ、安価に畳敷きの部屋を作成することができる。また、ござ16Dの下部に炭を含んだイオネートシート16Cが置かれるので、炭による脱臭作用によって室内の臭いを取り除くことができる。
【0024】
外パイプ21に蓋24を固着する他の方法について説明する。図13(a)に示すように、内パイプ22があらかじめ固着された円錐台形状の蓋24Aの周面に接着剤BDを塗布し、この蓋24Aを外パイプ21に軸方向から押し込む。これにより、図13(b)に示すように、外パイプ21が蓋24Aによりテーパ状に変形し、接着剤BDにより蓋24Aは外パイプ21に固着される。外パイプ21の内部は真空とされるから、蓋24Aはパイプ内部から吸引されてテーパ部分が外パイプ21の変形したテーパ部分に押圧され、接着剤BDによる接着がより確実になる。
【0025】
図14(a)、(b)に示すように外パイプ21を蓋24Bにかしめて固着してもよい。蓋24Bには、スリーブ241を介して内パイプ22があらかじめ取り付けられている。また蓋24Bにはつば242が設けられている。図14(a)に示す蓋24Bの外輪凹部242にOリング243を装填する。外輪凹部242を覆うように蓋24Bに外パイプ21を差込み、つば242を図示しない工具でかしめる。これにより、図14(b)に示すように、つば242が外パイプ21をかしめ、蓋24Bが外パイプ21に固着される。かしめによりOリング243がつぶれてパイプ内部が確実に封止される。
【0026】
このように、かしめや接着剤を用いて外パイプ21に蓋24Aあるいは24Bを固着することにより、外パイプ21の肉厚を薄くすることができるから、軽量化とコスト低減を図ることができる。蓋24と外パイプ21をねじで結合する場合には外パイプ21の肉厚を厚くする必要がある。
【0027】
次に、ヒートパイプ製造手順について説明する。この製造手順は、パイプ内を真空引きする工程と、作動液を充填する工程と、パイプ内を真空状態で封止する工程からなる。図15により説明する。治具ブロック60には、外パイプ21に蓋24Bが固着されたヒートパイプ20の素材21Sが固定される凹部60aと、凹部60aに開口する通路60bと、通路60bに連通するアルミ球挿入通路60cと、通路60bに連通する真空/液充填通路60dとが設けられている。通路60bには、打ち込み板70の先端ピストン70aが挿入されている。アルミ球挿入通路60cには通路71Aを介してバルブ72が設けられている。真空/液充填通路60dには通路71Bを介してバルブ73,74が設けられている。バルブ73には作動液タンク75が接続され、バルブ74には真空ポンプ76が接続されている。
【0028】
まず、バルブ72を開いて、2点鎖線で示すようにアルミ球挿入通路60c内に封止アルミ球77を装填する。バルブ72と73を閉じてバルブ74を開き、外パイプ21内を真空引きする。真空計78により所定の真空圧になったことを確認したら、バルブ74を閉じる。バルブ73を所定時間だけ開いて外パイプ21内にあらかじめ定めた量の作動液を充填する。ここまでがパイプ内を真空引きする工程と、作動液を充填する工程である。すべてのバルブ72〜74を閉じ、打ち込み板70を抜き出し方向に操作して封止球77を通路60b内に落とし込む。そして、打ち込み板70で封止球77を押し込み、ハンマ79で打ち込み板70を叩いて封止球77を蓋24Bの通路241に嵌合固着する。これがパイプ内を真空状態で封止する工程である。
【0029】
図16に示すように、打ち込み板70の操作位置を指示する指示リング80を治具ブロック60に設ければ、打ち込み板70の操作が容易である。すなわち、指示リング80には球入れ位置を示す当たり面80aと、真空引き/液入位置を示す当たり面80bと、打ち込み位置を示す当たり面80cとを設ける。打ち込み板70の操作軸71に位置決め用突起72を設ける。位置決め用突起72を各当たり面に当接して係止するだけで、打ち込み板70を各工程で必要な位置に操作できる。
【0030】
外パイプ21の内部を封止する方法は、以上説明した球打ち込み方式に限定されない。たとえば図17に示すように、接着剤で外パイプ21に固着した蓋24Cにあけられている貫通孔242を介して外パイプ21内を真空引きする。そして、真空雰囲気中で栓77Aを貫通孔242に打ち込み、パイプ内を封止してもよい。なお、図17では、蓋24Cの端面に設けたリング状の溝243に外パイプ21を嵌合して接着剤BDで接着する。
以上説明した床暖房装置は一般家屋の床暖房装置に使用できる他、以下に説明する組立式発泡スチロールドームの床暖房装置として利用することもできる。
【0031】
図18は組立式発泡スチロールドームの全体を示す立面図、図19はドームの平面図、図20はドームの内部平面図である。組立式発泡スチロールドーム200は、発泡スチロールを構成材とする複数のドーム片210〜219を集合して、内部に半球状の居住空間SPを形成したものである。図18において、WDは所定のドーム片にあらかじめ設けられた窓部、PTは所定のドーム片にあらかじめ設けられた玄関部である。
【0032】
複数のドーム片210〜219は、それぞれ図21に示すような形状をし、発泡倍率が10〜50倍で厚さ10〜50cmの発泡スチロールから形成される。たとえば、積雪が最大で80cm程度の場合には、発泡倍率20倍、厚さ20cmの発泡スチロールからなるドーム片とすることができる。なお、同じ強度を得るためには、発泡倍率を大きくすれば厚みが厚くなる。また、積雪を考慮する必要がない地域では、発泡倍率を20倍より大きくし、あるいは厚みを20cm以下に薄くできる。反対に、積雪量が1m以上の地域では、発泡倍率を20倍以下に小さくして強度を担保するか、厚みを厚くする。各ドーム片10〜19にはL字状の基部DBと、基部DBから立ち上がる接合縁DE,DDと、接合縁DE,DDの先端の凹状頂部DRとを有する。このようなドーム片210〜219を、ドームの頂部においてドーム片210〜219の先端上部DRを頂部ジョイント221で互いに結合するとともに、複数のドーム片210〜219の各々の接合縁DEとDDとを、隣接するドーム片と締結具222で締結した上で接着することにより、ドームが組立てられる。
【0033】
図20において、2点鎖線で示す領域HRがヒートパイプを敷設して暖房を行う領域、すなわち床暖房装置設置スペースである。図22(a)、(b)は、ヒートパイプの敷設の様子を説明する図である。図22(a)において、円形の室内床に発泡スチロール製の複数の断熱パネル110が並べられている。部屋の中央部に配設される断熱パネル110の各々は、図1に示すものと同様に矩形形状をしている。周縁部に配設される断熱パネル110は、一部の縁形状が円形形状とされている。断熱パネル110は発泡スチロール製なので、現場での加工は極めて容易である。断熱パネル110は外形形状こそ異なるが、図22(b)に示すように、格子状の溝111A,111Bと、溝111A,111Bに囲まれた束112とを有する点は図1〜12に示した断熱パネル10とまったく同様なものである。
【0034】
円形形状であるから、異なった長さの4種類のヒートパイプ120a〜120d(以下、符号120で代表することもある)を円形室内の領域ごとに配置している。図22(a)、(b)の床暖房装置では、図2に示した密閉側板50a,50bに相当するものは、円形をフラットにした直線部分150にのみ配設され、円形周縁部分はドーム片210〜219により塞がれる。断熱パネル110の上面には、図2に示したものと同様に無数の貫通孔があけられた放熱板(不図示)が配設される。そして、ヒートパイプ120a〜120dを温水ホース26で接続し、図示しない温水供給装置40により温水をヒートパイプ120に流通する。温水ホース26は適宜の箇所を引き回すことができる。
【0035】
次に、図23〜図30を用いて、熱サイフォン式ヒートパイプの他の形状について説明する。図23は、ヒートパイプ300を構成する二重管320の断面図である。なお、二重管320は管路方向に同一の断面形状を有している。図23に示すように、外パイプ321の下部外周面は凹形状を有し、すなわち、外パイプ321の下部内周面は内径側に向かって突出し、突出部322が設けられている。この突出部322には略円管状の内パイプ323が接続され、外パイプ321の内周面と内パイプ323の外周面の間には真空空間Hが形成される。これにより内パイプ323の外周面の大部分は真空空間Hに接触している。例えば外パイプ321の外径φ1=25mm、内パイプ323の外径φ2=5mm、パイプ321,323の肉厚t=1.5mm、突出部322の頂角θ=130゜であり、内パイプ323は真空空間H内の下方に偏心して設けられている。
【0036】
なお、上記の二重管320の寸法は一例であり、これに限定されるものではない。加工の面からは、肉厚t=0.2〜5mm、管路方向長さ50cm〜10m、外パイプ321の外径φ1=20mm〜100mm、内パイプ323の外径φ2=3mm〜50mmの範囲内に抑えることが好ましく、この範囲内で使用箇所、使用環境等に応じて寸法を決定すればよい。
【0037】
以下、上述したヒートパイプ300の製造方法を製造手順に従って説明する。
(1)押出工程
まず、二重管320を直接押出によって成型する。この直接押出は、図24に示すように、コンテナー331内に素材であるアルミのビレット332をセットし、ビレット332を加熱しながらステム333で押し出す。この場合の加熱温度は200℃〜600℃、好ましくは450℃〜550℃である。押し出されたアルミはダイリング334で支持されたダイス335を貫通する。これにより、ダイス335と同形状の成型品が形成される。なお、二重管320を押出成形ではなく引抜成形により形成してもよい。
【0038】
図25(a)はダイス335の正面図であり、図25(b)は図25(a)のb-b線断面図である。図25(a),(b)に示すように、ダイス335はダイリング334で支持されるアウタ部35aと、周方向複数(図では5箇所)の接合部35bを介してアウタ部35aから支持される第1のインナ部35cと、周方向複数(図では4箇所)の接合部35dを介してアウタ部35aおよび第1のインナ部35cから支持される第2のインナ部35dとを有する。図25(b)に示すように、例えばダイス335の長さを10cmとすると、接合部35bはアルミの押出方向入口側端面から0cm〜2cmの範囲に設けられ、接合部35dは4cm〜6cmの範囲に設けられる。これによりアルミ成型品は接合部35b,35dを通過する際に周方向に分断するが、アルミは高圧(7000t〜8000t)で押し出されるため、接合部35b,35dを通過するとすぐに周方向に拡がり、再び全周にわたって接合する。その結果、接合部35b,35dの影響なく二重管320を成型することができる。
【0039】
(2)蓋取付工程
次いで、二重管320に蓋330を取り付ける。図26(a)は蓋330の正面図であり、図26(b)は蓋330の取り付け状態を示す要部拡大図、図26(c)は蓋330の斜視図(二重管320側から見た図)である。蓋330は樹脂製であり、樹脂成形により形成される。図26(a)〜(c)に示すように、蓋330は、側壁3aと、外パイプ321の外周面と同形状の内周面を有する外管部3bと、内パイプ323の内周面と同形状の外周面を有する内管部3cと、内管部3cを貫通して側壁3aの外側に突出して設けられるジョイント3dとを有する。外管部3bの内周面と外パイプ321の外周面および内管部3cの外周面と内パイプ323の内周面は、それぞれ図示しないOリングを介して嵌合されている。外管部3bと外パイプ321の間には接着材が塗布され、これにより蓋330は外パイプ321に固定される。ジョイント3dにはホースが接続され、ホースを介して内パイプ323に温水が供給される。
【0040】
(3)真空引き、作動液充填工程
次に、蓋330の側壁3aに設けられた孔3eを介して、前述した図15と同様、真空ポンプ76で真空空間H内の圧を抜き、空間H内を真空状態にする。そして、例えば内パイプ323の外周面の上端部までが熱輸送媒体としての作動液に覆われるように(図27参照)、孔3eを介して空間H内に所定量の作動液を充填する。作動液は例えばアルコールや水である。最後に、孔3eに栓3fや剛球などをハンマ等で打ち込んで孔3eを塞ぎ、真空空間H内に作動液を密封する。これによりヒートパイプ300が完成する。
【0041】
このような実施の形態によるヒートパイプの製造方法によれば次のような作用効果がある。
1)内パイプ323と外パイプ321からなる二重管320を直接押出により一体に成形したので、内パイプ323と外パイプ321を接合するなどの工数が省略され、加工コストが抑えられるとともに、加工精度のばらつきも少ない。この場合、外パイプ321の下部断面に突出部322を形成し、そこに内パイプ323を設けるようにした。すなわち、内パイプ323の周方向の一部を外パイプ321から支持するようにしたので、内パイプ323を介して温水と作動液との接触面積が大きく、効率よく作動液が加熱される。
2)外パイプ321の下部外周面を凹形状として突出部322を設けたので、真空空間H内の下部断面積が小さくなり、内パイプ323の上端部を覆うように作動液を充填したときに作動液を節約することができる。ヒートパイプ300の全高を低くすることができ、高さ制限がある箇所での使用が容易になる。
3)蓋330を樹脂にて形成し、接着材で蓋330を外パイプ321に接合するようにしたので、溶接や蓋端部のかしめなどの方法に比べて接合が容易であり、コストを低減できる。
4)内パイプ323と外パイプ321を管路長さ方向にわたって一体化するので、二重管320の曲げ剛性が向上する。
【0042】
なお、例えば図27(a)〜(c)に示すようにパイプ断面を形成してもよい。図27(a)では、外パイプ321a,内パイプ323aともに円管形状であり、外パイプ321の下部内周面から上方に向かって突出部322aが設けられ、突出部322aを介して内パイプ323aが支持されている。突出部322aと内パイプ323aの接触面積が小さいので、内パイプ323aを介して温水と作動液との接触面積がさらに大きくなり、熱効率が一層向上する。この場合、例えば外パイプ321aの外径φ1=25mm、内パイプ323aの内径φ2=5mm、肉厚t=1.5mm、突出部322aの高さz=7mmである。
【0043】
パイプ321,323の断面形状は、三角、四角、楕円形状でもよい。例えば図27(b)、(c)に示すように外パイプ321b,321cを扇形形状とし、その下部内周面に設けられた突出部322b,322cを介して内パイプ323b,323cを支持するようにしてもよい。これにより真空空間Hの下部の断面積が狭くなり、作動液の量を節約できる。すなわち、図27(a)〜(c)において内パイプ323a,323b,323cの上端部を覆うように作動液を充填したとき(液面L1,L2,L3)、図27(a)の場合より図27(b),(c)の方が作動液量は少なくてすむ。なお、二重管320の高さhば図27(b)ではh=45mm、図27(c)ではh=30mmである。また、チューブ3dを蓋330と一体に成型するようにしたが、図28に示すように、チューブ30dを蓋330の側壁3aを貫通して、内パイプ3c内にねじ込むようにしてもよい。
【0044】
図29に示すように、外パイプ321の外周面に複数(図では7個)のフィン324を放射状に設けてもよい。例えばフィン324の長さl=20mm、厚さt=0.5mmである。フィン324は管路方向に一様に設けられ、フィン324も直接押出により一体に成形される。
【0045】
このような二重管320は、畑などの地中、例えば畝に埋設される。内パイプ323内に温水を流すと作動液の蒸発、凝縮により外パイプ321の外周面およびフィン324から放熱されて土が加熱され、農作物の発育が促進されるとともに、地中の病原菌を殺傷することができる。なお、フィン324は図27に示した二重管320にも同様に設けることができる。その一例を図30に示す。
【0046】
このように外パイプ321の外周面に放射状にフィン324を設ければ、放熱性が向上し、地中などの広範囲にわたって加熱することができるとともに、二重管320の曲げ剛性が一層向上する。また、二重管320を地中に埋設した状態でスコップを用いて農作業を行う際に、スコップは先にフィン324に接触するため、外パイプ321の破壊を防止できる。
【0047】
以上説明したヒートパイプ20、120、300の外表面にセラミックスコーティングを施してもよい。この場合、ヒートパイプ20、300から遠赤外線が放射され、暖房効果が促進される。ヒートパイプ20、300をアルミニウム製としたが、鋼、鉄、ステンレス、チタン等の金属や樹脂等、他の材料で形成してもよい。
【0048】
以上では断熱パネル10,110を発泡スチロールで成形するようにしたが、本発明の断熱パネルは発泡スチロールに限定されず、ウレタンなど断熱性がありかつクッション機能がある樹脂で成形することができる。また、ヒートパイプ20、300として熱サイフォン式ヒートパイプを使用したが、内部にウイックを有するタイプのヒートパイプでもよい。ヒートパイプに代えて、温水だけが流通する温水パイプでもよい。あるいは、パイプ状熱源ではなくニクロム線など電気的に熱を発生する熱源でもよい。
【0049】
なお、束12、112の下部の部分でヒートパイプ20、120の位置決めを行うようにしたが、別部材でヒートパイプ20、120を位置決めしてもよい。
【0050】
また、合板による放熱板30に代えて、発泡スチロールなどからなる断熱性の床板を断熱パネル10上に載置してもよい。この場合、孔30aのような貫通孔を多数あけることが不可欠である。すなわち、断熱性の床板では放熱効果がないので、加熱空間で暖められた空気を貫通孔から上部暖房空間へ導き、絨毯やフローリング材を下面から暖める。発布スチロール床板には必要とされる強度が得られるように、発泡スチロールの発泡倍率や厚さが決定される。多数の貫通孔をあけた石膏ボードを床板として使用してもよい。
【0051】
さらに以上の実施の形態では、各部屋、各ドームに1個の温水供給装置40を配置した。しかし、複数の部屋、複数のドームに対して1つの温水供給装置を部屋の外部に設けてもよい。この場合、いわゆるボイラーを使用すればよい。
【0052】
産業上の利用の可能性
以上では、組立式発泡スチロールドームに床暖房装置を適用した例について説明したが、一般家屋にも本発明による床暖房装置を同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による床暖房装置の一実施の形態の平面図。
【図2】図1のII方向から見た床暖房装置の要部斜視図。
【図3】本発明による床暖房装置の断熱パネルの平面図。
【図4】図3のIV−IV線断面図。
【図5】図3のV−V線断面図。
【図6】図3のVI−VI線から見た図。
【図7】(a)は、断熱パネルを裏面から見た平面図、(b)は図7のb−b線断面図。
【図8】(a)は、断熱パネルを連結する連結部材の斜視図、(b)は連結部材による連結状態を示す平面図、(c)は断面図。
【図9】(a)は、ヒートパイプの軸方向に直交する面で切断して示す横断面図、(b)はヒートパイプの軸方向の面で切断して示す縦断面図。
【図10】(a)は、図3のIV−IV線断面における放熱を説明する図、(b)は図3のV−V線断面における放熱を説明する図。
【図11】断熱パネルの別実施の形態を示す図3に相当する図。
【図12】放熱板の上の敷設物の例を示す図。
【図13】接着剤で蓋を外パイプに固着する他の方式を説明する図。
【図14】かしめ方式蓋を外パイプに固着する他の方式を説明する図。
【図15】図14のパイプ内を真空引きして作動液を充填し、球で封止する治具ブロックと他の装置を説明する図。
【図16】図15に示した治具ブロックの変形例を示す図。
【図17】パイプ内を封止する他の例を説明する図。
【図18】本発明による床暖房装置が設置される組立式発泡スチロールドームの立面図。
【図19】図18の組立式発泡スチロールドームの平面図。
【図20】図18の組立式発泡スチロールドームの内部平面図。
【図21】図18の組立式発泡スチロールドームのドーム片を示す斜視図。
【図22】 (a)は、図18の組立式発泡スチロールドームに設置された断熱パネルとヒートパイプ示す平面図、(b)はその要部拡大図。
【図23】ヒートパイプを構成する二重管の他の例を示す断面図。
【図24】押出成形の工程を説明する図。
【図25】(a)は、図23の二重管を形成するために用いられるダイスの正面図、(b)はそのb−b線断面図。
【図26】(a)は、図23の二重管に用いられる蓋の正面図、(b)は蓋の取り付け状態を示す要部拡大図、(c)は蓋の斜視図。
【図27】(a)〜(c)は、図23の変形例を示す図。
【図28】図26の変形例を示す図。
【図29】ヒートパイプを構成する二重管のさらに別の例を示す断面図。
【図30】(a)〜(c)は、図29のの変形例を示す図。
【図31】(a)は、従来の床暖房装置の平面図、(b)はその側面図。
【図32】(a)は、従来の床暖房装置の平面図、(b)はその側面図を示す側面図。

Claims (13)

  1. 一体成形により格子状の溝が形成されて支持柱が形成される樹脂製の断熱パネルと、
    この断熱パネルに敷設される熱源と、
    前記支持柱に支持されて載置される放熱板と、
    前記放熱板と前記断熱パネルとの間に形成される加熱空間と、
    隣接する前記断熱パネルにそれぞれ形成された前記支持柱を囲い込んで連結する連結部材とを備え、
    前記熱源から前記加熱空間内に放熱して前記放熱板を暖める床暖房装置。
  2. 請求項1に記載の床暖房装置において、
    前記断熱パネルは、その底面に前記溝に対応して格子状に形成された凹部を有する。
  3. 請求項1または2に記載の床暖房装置において、
    前記熱源は少なくとも一方向の溝に配設されるパイプ状を呈する。
  4. 請求項3に記載の床暖房装置において、
    前記熱源は、外パイプと、この外パイプに2重管として貫通して設けられる内パイプと、内外のパイプとの間に形成された真空空間を密閉するとともに内パイプを保持する蓋と、真空空間に充填された作動液とを備える複数本の熱サイフォン式ヒートパイプからなる。
  5. 請求項4に記載の床暖房装置において、
    前記断熱パネルは少なくとも一部の外周縁が円形状の発泡スチロールで形成され、前記複数本のヒートパイプは敷設される領域に応じて異なった長さとされる。
  6. 請求項4または5に記載の床暖房装置において、
    前記外パイプの表面にセラミックスをコーティングする。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の床暖房装置において、
    前記熱源を位置決めする位置決め部材を前記支持柱と一体に形成する。
  8. 請求項7に記載の床暖房装置において、
    前記位置決め部材と支持柱は前記溝に囲まれて設けられる。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の床暖房装置において、
    前記放熱板には、前記加熱空間を暖房空間と連通する孔が所定間隔で設けられる。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の床暖房装置において、
    前記放熱板の上面に、表面が藺草状のござで覆われる1畳相当の大きさの敷物が敷設される。
  11. 一体成形により格子状の溝が形成されて支持柱が形成される樹脂製の断熱パネルと、
    この断熱パネルに敷設される熱源と、
    多数の貫通孔が設けられ、前記支持柱に支持されて載置される断熱性の床板と、
    前記床板と前記断熱パネルとの間に形成される加熱空間と
    隣接する前記断熱パネルにそれぞれ形成された前記支持柱を囲い込んで連結する連結部材とを備え、
    前記断熱パネルおよび前記床板は発泡スチロール製であり、
    前記熱源から前記加熱空間内に放熱して暖められた空気を前記貫通孔から暖房空間へ導く床暖房装置。
  12. 請求項11に記載の床暖房装置において、
    前記熱源は、外パイプと、この外パイプに2重管として貫通して設けられる内パイプと、内外のパイプとの間に形成された真空空間を密閉するとともに内パイプを保持する蓋と、真空空間に充填された作動液とを備える複数本の熱サイフォン式ヒートパイプからなり、少なくとも一方向の溝に配設される。
  13. 請求項11または12に記載の床暖房装置を有する発泡スチロールを構成材とする組立式家屋。
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