JP3765492B2 - 著作権データ再生方法及びデジタルオ−デイオ信号の通信方法 - Google Patents

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本発明は、例えば音楽ソースのようなアナログ音声信号をアナログ−デジタル(A/D)変換して記録媒体に記録した著作権データの再生方法及びデジタルオ−デイオ信号の通信方法に関する。
オーディオ再生用光ディスクとしてのCD(コンパクト ディスク)が市場に出てから10数年が経過し、既にオーディオ情報の記録媒体としては従来のカセットテープを凌駕してめざましい普及を見せている。そして、デジタルディスクであるCDの物理・論理フォーマットは、8ビット固定データ長シンボルのEFM変調記録方式やサブコード、オーディオデータ、CRCなどのデータフォーマット方式として確立しており、各種のアプリケーション機能を付加したCDプレーヤが開発されている。
また、CDはそのサブコードにおけるQチャンネルのコントロールビット(4ビット)で識別させることによって、あるいはTOCの不在で識別させることにより、データ用のCD−ROMとしても利用されており、デジタルディスクの大容量性や高速アクセス性を有効に利用して電子出版の分野でその応用を拡大しつつある。ところで、上記のCD−ROMでは音声がADPCMにより圧縮されており、その圧縮により原音質が再現できず、よりハイファイ性の高い記録が望まれるようになってきている。換言すれば、圧縮しても通常のCDの2倍の帯域に匹敵するオーディオ信号を記録できるディスクの出現が期待されている。
しかしながら、このような高品質のハイファイ信号はデジタル情報の状態でコピーされると、劣化がないためユーザにとっては都合がよいが、著作権の保護の観点から望ましくないという問題点がある。そこで、このような問題点を解決する方法としては、デジタルデータに対して著作権データを埋め込む方法(特表平7−505984号公報)や、オリジナルデータに小さな変更を加えて識別信号を確認することによりコピーを行ったユーザを判定する方法(特開平8−45179号公報)などが提案されている。また、他の方法としては、デジタル情報のコピー回数を制限する方法や(米国特許第5,428,598号)、デジタル出力端子を機器に全く設けない方法や、アナログ出力信号の一部の帯域を抜く方法などが提案されている。
上記の特表平7−505984号公報に示す著作権データ埋め込み方法では、人間の聴覚特性の中の、ある大きなオーディオ信号が存在するときにはその周波数の近傍の低レベルの信号(例えばノイズ)は聞こえないという「聴覚マスキング特性」を利用している。そして、この方法では、図16に示すように著作権データの信号C(=コード)と原信号M(=ミュージック)とのパワー比CMR(Code to Music Ratio )が周波数領域で一定になるように埋め込んでいる。
ところで、実際の「聴覚マスキング特性」では、大きなオーディオ信号Mに対して聞こえない信号CのレベルのCMRは周波数に応じて異なる。しかしながら、上記従来例ではCMRが周波数領域で一定になるように埋め込むので、著作権データを過大なレベルで埋め込むとそのデータをD/A変換してアナログ音声信号に再生した場合に、ある周波数では音質が聴感上劣化したり、加工感を感じたりして違和感が発生するという問題点がある。逆に、著作権データを過少なレベルで埋め込むと十分に埋め込むことができない。
また、最近では、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン又はPCという)によるマルチメディア化が急速に進み、動画像や音声の信号をPCにより処理することが普及している。また、最近では、いわゆるインターネットなどの通信回線を介して動画像や音声の信号を伝送することが普及している。このような状況下では、一般ユーザがPCを使用してミュージックソースを媒体や通信回線を介して他人に供給する場合に自己の著作権を管理することを望むことが考えられる。
そこで、本発明は、ユーザの利便性と著作権保護を両立させるためにデジタルデータに著作権データを埋め込む場合に、再生時のアナログ音声信号の品質が劣化することを防止することができる著作権データの再生方法及びデジタルオ−デイオ信号の通信方法に関する。
本発明は上記目的を達成するために、以下の1)〜)に記載の手段より成る。
すなわち、
1)アナログ音声信号がデジタルデ−タにA/D変換されるとともに、前記デジタルデ−タに関する著作権デ−タであって前記デジタルデ−タの複製可能数を示すデータを含む著作権データをスペクトラム拡散により変調するステツプと、
前記デジタルデ−タの周波数を検出し、この周波数と聴覚マスキング効果に応じて前記変調された著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タとのパワ−比が異なるレベルで前記デジタルデ−タに埋め込む著作権デ−タ埋め込みステツプとを有し、
前記著作権デ−タ埋め込みステツプは、前記デジタルデ−タのレベル変動を検出し、このレベル変動に応じて前記パワ−比をさらに変化させたレベルの著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タに埋め込む著作権情報埋め込み方法により、アナログ音声信号がA/D変換された原デジタルデ−タに対してその著作権デ−タがスペクトラム拡散により変調されて埋め込まれたデジタルデ−タから、前記著作権デ−タを取り出すステツプを有する著作権デ−タ再生方法。
2)アナログ音声信号がデジタルデ−タにA/D変換されると共に、前記デジタルデ−タに関する著作権デ−タであって前記デジタルデ−タの複製可能数を示すデータを含む著作権データをスペクトラム拡散により変調するステツプと、
前記デジタルデ−タの周波数を検出し、この周波数と聴覚マスキング効果に応じて前記変調された著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タとのパワ−比が異なるレベルで前記デジタルデ−タに埋め込む著作権デ−タ埋め込みステツプとを有し、
前記著作権デ−タ埋め込みステツプは、前記デジタルデ−タの平均レベルが所定値以上のときにはレベル変動にかかわらず前記パワ−比をさらに変化させないで著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タに埋め込む著作権情報埋め込み方法により、アナログ音声信号がA/D変換された原デジタルデ−タに対してその著作権デ−タがスペクトラム拡散により変調されて埋め込まれたデジタルデ−タから、前記著作権デ−タを取り出すステツプを有する著作権デ−タ再生方法。
3)請求項1または2に記載の著作権情報埋め込み方法の各ステップからなるプログラムを通信回線を介して送信及び/または受信することを特徴とするデジタルオ−デイオ信号用の通信方法。
4)請求項1または2に記載の著作権情報埋め込み方法に基づいて著作権デ−タが埋め込まれたデジタルオ−デイオ信号を通信回線を介して送信及び/または受信することを特徴とするデジタルオ−デイオ信号用の通信方法。
以上説明したように本発明によれば、原信号の周波数に応じてCMRが異なるように著作権データのレベルを変化させて埋め込むようにしたので、再生時のアナログ音声信号の品質が劣化することを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に適用される著作権情報の埋め込み装置(エンコーダ)を示すブロック図、図2は図1の信号処理回路を詳しく示すブロック図、図3は図1のA/Dコンバータのサンプリング周期及びデータ列を示す説明図、図4は図2のアロケーション回路によりパッキングされたユーザデータを示す説明図、図5は聴覚マスキング特性を示す説明図、図6及び図7は周波数軸上の原信号と著作権信号とのCMRを示す説明図、図8は図2の制御部による著作権データの埋め込み処理を説明するためのフローチャート、図9は図2の制御部による著作権データのレベル変化を示す説明図、図10は図8の埋め込み処理の変形例を説明するためのフローチャート、図11は図1のエンコーダにより処理されたデータをデコードするデコーダを示すブロック図、図12は図11の信号処理回路を詳しく示すブロック図、図13は図11のデコーダによりデコードされたデータ列を示す説明図、図14は図2の信号処理回路の変形例を示すブロック図、図15は図12の信号処理回路の変形例を示すブロック図である。
図1に示す入力端子INには例えば音楽ソースのようなアナログ音声信号が入力され、この入力信号はA/Dコンバータ31により、無条件のデジタルコピーを禁止するのに値する十分高いサンプリング周波数(図3に示すサンプリング周期Δt)、例えば192kHzでサンプリングされて例えば24ビットの高分解能のPCM信号に変換され、図3に示すように曲線αに対応するデータ列
xb1,x1 ,xa1,x2,xb2,x3,xa2,
・・・,xbi,x2i-1,xai,x2i,・・・
に変換される。
このデータ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)は図2に詳しく示す信号処理回路32及びメモリ33によりエンコードされ、次いでDVD符号化回路34によりパッキングされる。このパッキングデータは出力端子OUT1に出力されるか、又は媒体に応じた変調方式で変調回路35により変調されて出力端子OUT2に出力される。また、出力端子OUT3からは必要に応じて著作権データが出力される。
図2を参照して信号処理回路32の構成を詳しく説明する。まず、A/Dコンバータ31の出力信号は加算器121により後述するように著作権データが埋め込まれた後にローパスフィルタ(LPF)36に印加される。ローパスフィルタ36は1/2の帯域を通過させる例えばFIRフィルタにより構成され、図3に示す曲線αに対応するデータ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)から、帯域制限された曲線βに対応するデータ列
xc1,*,*,*,xc2,*,*,*,xc3,*,*,*,・・・,xci,*,*,*,・・・
を得る。
次にこのデータ列の内、データ「*」を間引き回路37により間引くことによりデータ列
xc1,xc2,xc3,・・・,xci,・・・
を生成し、また、データ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)の内、データxi を間引き回路38により間引くことによりデータ列
xb1,xa1,xb2,xa2,・・・,xbi,xai,・・・
を生成する。
そして、これらのデータ列xci、xbi、xaiに基づいて、加算器により構成される差分計算部を構成する加算器39により差分
xbi−xci=Δ1i
xai−xci=Δ2i
を演算する。ここで、差分データΔ1i、Δ2iは例えば24ビット又はそれ以下であり、また、ビット数は固定でも可変でもよい。
アロケーション回路40はデータ列xci及び差分データΔ1i、Δ2iと著作権データを図4に示すようにユーザデータとしてパッキングし、そのユーザデータを出力することにより記録媒体、例えばDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)に記録されたり、伝送路に伝送される。なお、DVDのようにユーザデータが2034バイトの場合にはデータxci及び差分データΔ1i、Δ2iは共に225個であり、サブヘッダは9バイトである。ここで、データ列xciはA/Dコンバータ31によりA/D変換されたデジタルデータの帯域を制限してサンプリング周波数を1/4に低減したデータ列となっている。
次に、著作権データを埋め込む方法について説明する。まず、著作権データ供給部100は入力端子INを介して入力する信号に関する著作権データの一例として、
・著作権を識別するために複製状態を管理するための情報であるディスクのシリアルナンバ(16バイト)
・カッティングプレーヤ識別子コード(4バイト)
・録音日(3バイト)
・録音数(3バイト)
・複製された数(4バイト)及び
・著作権状態を管理するための複製可能数(3バイト)
をFM変調器114とアロケーション回路40に供給する。
ここで、著作権データとしてSID(ソースID)情報とISRC(International Standard Recording Code )情報は万国共通であるので、ワールドワイドに出回る海賊版をチェックし易くすることができる。そこで、この製造者を示すSID情報として上記「カッティングプレーヤ識別子コード」が使用され、また、万国共通のISRC情報が上記「著作権を識別するために複製状態を管理するための情報であるディスクのシリアルナンバ」として採用される。
アロケーション回路40はこの著作権データを図4に示すサブヘッダに分散してパッキングする。また、DVDにはサブヘッダとは別に、CDRディスクなどで規定されているTOCエリアに相当するようにディスクの内周に設けられる著作権管理情報エリア(CMIエリア)に、これらの著作権データがさらに詳しく記録される。このCMIエリアはパーシャルRAM又はPCA(ポスト・カッティング・エリア)に記録される。
また、FM変調器114では著作権データが発振器115からの例えば5kHzの周波数により変調され、次いでこの変調された信号は、D/A変換されても聞き取れないように拡散変調器116により拡散符号(PS符号:Pseudorandom Sequence Code)117を用いて、その周波数スペクトラムが広く拡散されて低レベルにされ、さらに、レベル制御部118ではデータ列(xbi,xai)の周波数と、制御部200からの制御信号に応じてそのレベルが制御される。そして、この変調データが加算器121に印加され、A/Dコンバータ31の出力信号に対して埋め込まれる。
ここで、「聴覚マスキング効果」では、図5に示すようにあるマスクする側の信号M(ミュージック)が存在するときの、マスクされる側の信号C(コード)の最大レベルを「マスキングカーブ」として表すことができる。図5に示すマスキング感度X(=CMR)は、マスクする側の信号Mの性質に応じて異なり、
・信号がトーンライクな(正弦波に近い)場合…約25dB
・信号がノイズライクな場合 …約5dB
と考えられている。また、実際のオーディオ信号では、低域ほどトーンライクであり、高域では各楽器の高調波が重なりあってノイズライクになると考えられるので、マスキング感度X(=CMR)の値を図6及び図7に示すように周波数に応じてある程度決定することができる。
そこで、レベル制御部118ではデータ列(xbi,xai)の周波数に基づいて、例えば図6及び図7において実線で示すパターンC0のように著作権データの変調信号Cのレベルを原信号Mのレベルより聴覚心理モデルのCMRだけ又はそれより十分低くして通常では聞き取ることができないレベルにする。そして、この変調データは加算器121に印加され、A/Dコンバータ31の出力信号に対して埋め込まれる。
また、この埋め込み処理では、制御部200は図8に示すように、A/Dコンバータ31の出力信号から、所定の立ち上がり時定数(例えば1ミリ秒)と立ち下がり時定数(例えば150ミリ秒)でピークレベルを検出し(ステップS1)、次いで平均レベル(補正値)を検出する(ステップS2)。そしてピークレベルが平均レベル未満か否かチェックし(ステップS3)、ピークレベル<平均レベルである場合に図7において破線で示すパターンC1のように、著作権データの変調信号Cのレベルを上げる(ステップS4)。他方、ピークレベル<平均レベルでない場合にCMRを図6及び図7において実線で示すような固定パターンC0、すなわち原信号Mの周波数のみに応じて著作権データの変調信号Cのレベルを変化させる(ステップS5)。
したがって、上記埋め込み処理によれば、ピークレベル<平均レベルの場合、すなわち図9に示すように原信号Mが小さくなる区間では変調信号Cのレベルを上げるが、この区間では小さな信号は聞こえにくいので音質は悪化しない。
図10に示すこの変形例では、まず、同様にピークレベルを検出し(ステップS11)、次いで平均レベルを検出する(ステップS12)。そして続くステップS13では平均レベルが十分大きいか否か、例えば最大レベルに対して−19dBより平均レベルが大きいか否かをチェックし、平均レベル>−19dBの場合には周波数のみに応じて著作権データの変調信号のレベルを変化させた固定パターンC0のレベルで著作権データの埋め込みを行う(ステップS16)。
また、ステップS13において平均レベル>−19dBでない場合には図8に示す場合と同様に、ピークレベル<平均レベルであるときに図7において破線で示すパターンC1のように著作権データの変調信号Cのレベルを上げて埋め込みを行い(ステップS15)、他方、ピークレベル<平均レベルでないときにCMRを図6及び図7において実線で示すような固定パターンC0で埋め込みを行う(ステップS16)。
次に、図11を参照してデコーダについて説明する。入力信号はまず、エンコーダ側の変調回路35の変調方式に応じて復調回路41により復調され、次いでDVD復号回路42により復号され、復号データ(著作権データが埋め込まれたデータ列xciと差分データΔ1i、Δ2i)が図12に詳しく示す信号処理回路43(及びメモリ44)と著作権データ書換え部30に印加されるとともに、サブコードからアンパッキングされた著作権データ又はCMIエリアから再生された著作権データが暗号解読部50に印加される。信号処理回路43では図12に示すように、まず、加算器46により
Δ1i+xci=xbi
Δ2i+xci=xai
が演算され、データ列xbi、xaiが復元される。ここで、データ列xbi、xaiは元の24ビットである。
次いで補間処理回路47ではデータ列xai、xbiの複数のデータを用いて図13に示すようにその間のデータ列xi が補間される。なお、補間処理回路47では例えばアップサンプリング方法を用いて、それぞれに0データを埋めてローパスフィルタを通過させることにより、補間データ列xi を求めることができる。補間データ列xi はまた、曲線近似や予測近似により求めるようにしてもよい。この場合、近似補助データを追加して伝送するようにすることで近似度を高めることができる。
このように補間処理されたデータは、
xb1,x1 ,xa1,x2 ,xb2,x3 ,xa2,
・・・,xbi,x2i-1,xai,x2i,・・・
のように配列され、図11に示すD/Aコンバータ45と、LPF(ローパスフィルタ)56とデジタル出力端子90に印加される。
D/Aコンバータ45では、エンコーダ側で24ビットの量子化ビット数でA/D変換され、著作権データが埋め込まれて記録媒体に記録されたデータ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)が192kHzのサンプリング周波数でアナログ信号に変換されてアナログ出力端子55を介して出力される。また、LPF56ではこの入力データが例えば1/4の帯域(48kHz)に制限され、デジタルデータとして出力端子53を介して出力され、さらに、著作権データが埋め込まれたデータ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)がそのままの状態でデジタル出力端子90を介して出力される。
図14及び図15はそれぞれ、上記実施形態の変形例を実現するエンコーダ及びデコーダの各信号処理回路を示している。図14に示すエンコーダでは図2に示す間引き回路38が省略され、データxi は間引かれない。そして、差分計算部として動作する加算器39により差分
xbi−xci=Δ1i
xai−xci=Δ2i
xi −xci=Δ3i
が演算され、データ列(xci,Δ1i,Δ2i,Δ3i)及び著作権データがアロケーション回路40によりパッキングされて伝送される。この場合にも同様に、著作権データがデータ列(xci,Δ1i,Δ2i,Δ3i)内に埋め込まれている。
図15に示すデコーダでは、上記のようにエンコーダ側でデータ列xi が間引かれていないので、補間処理回路47が省略されている。そして、加算器46では、
xci+Δ1i=xbi
xci+Δ2i=xai
xci+Δ3i=xi
を演算することにより、元の高品質のデータ列(xbi,x2i-1,xai,x2i)を復元する。他の構成はエンコーダ、デコーダともに図2、図11と同一であるので説明を省略する。
また、この実施形態のデコーダ(図11)では、媒体を介して伝送されて入力したビットストリームは、そのままの状態で著作権データ書換え部30、スイッチ51及びビットストリーム出力端子52を介して出力可能であり、また、暗証番号を入力するための端子49と、この端子49を介して入力した暗証番号とDVD復号回路42からの著作権データに基づいてスイッチ51をオンにするとともに著作権データ書換え部30を制御する暗号解読部50が設けられている。暗号解読部50は暗証番号の真正性を判断する認証機能を有する。
暗号解読部50は暗証番号が入力されると、認証のチェックを受けそれが真正なものと認証された場合に、DVD復号回路42からの著作権データの内のコピー許可条件、例えば「録音可能数」をチェックし、「0」でない場合にはビットストリーム内の録音可能数を1つデクリメントするように著作権データ書換え部30を制御するとともに、スイッチ51をオンにすることにより出力を許可し、他方、「0」であればスイッチ51をオンにしないで出力を禁止することにより無制限なビットストリームのコピーを禁止する。なお、コピー許可条件としては「録音可能数」の他、「コピー可能期間」を媒体を介して伝送するとともに、暗号解読部50内に時計機能を設けて暗証番号が入力した時間が「コピー可能期間」外であればコピーを禁止するようにしてもよい。
ところで、上記埋め込み法では、著作権データが原オーディオデータの帯域を超える成分を含むので、原オーディオデータに対して著作権データを埋め込む場合に両データを単に加算器121により加算すると、歪み発生の原因となり、この歪みが再生時に聴感上検知され易くなる。また、再生時に聴感上検知されにくくするため著作権データの埋め込み量を少なくすると、埋め込み量が限定される。
図17は加算器121の代わりに用いられる著作権データ埋め込み回路を示している。この回路はデジタルフィルタにより構成され、アップサンプリング部4は補間(インターポレーション)とLPF処理を行い、ダウンサンプリング部5は間引き(デシメーション)を行う。図18は図17における回路の主要信号を示し、まず、図18(A)(B)に示すように原オーディオ信号aと著作権情報bのサンプリング周波数fsは同一であり、また、著作権情報bのビット数は原信号aより少ない。そして、原信号aと著作権情報bを加算器3により加算すると、図18(C)に示すように歪みを含む信号cとなる。
続くアップサンプリング部(図示up↑2)4はこの加算器3から入力する信号cをその2倍のサンプリング周波数fs×2でアップサンプリングするために、入力信号cのサンプリング位置の間に0値、又は入力信号cの前のサンプリング位置のホールド値を補間信号として挿入し、次いでこれをLPF処理することにより図18(D)に示すように2倍のサンプリング周波数fs×2のデータ列dを作成する。このデータ列dはアップサンプリング部4による処理時間により、入力信号cに対して時間差τ1より遅れていることを除き同一値の信号である。
続くダウンサンプリング部(図示down↓2)5は、補間信号を間引いて信号cのサンプリング位置のみのデータ列eを出力することにより、図18(E)に示すように信号dを元のサンプリング周波数fsにダウンサンプリングする。このデータ列eは入力信号dに対して時間差τ2より遅れていることを除き同一値の信号であり、したがって、信号cに対して時間差τ1+τ2より遅れていることを除き同一値の信号である。このような処理によれば、原オーディオデータaに対して著作権データbを埋め込む際に位相と振幅の両方が変位するので、著作権データbの埋め込み量を多くしても再生時に聴感上検知されにくくすることができる。
図19は図17のアップ・ダウンサンプリング部の変形例を示し、埋め込み回路6はアップサンプリングとダウンサンプリングを同時に行うように構成されている。すなわち、埋め込み回路6は、図18(C)〜(E)に示すように加算器3により加算された原信号aと著作権情報bの加算信号cのサンプリング位置の間に補間信号を挿入して2倍のサンプリング周波数fs×2に変換するためのアップサンプリング処理と、ダウンサンプリング処理を元のサンプリング周波数fsでのみ行う。このような回路によれば、図17に示す回路と比べて少ない演算量で同一の埋め込み処理を実現することができる。
図20は図17のアップ・ダウンサンプリング部の他の変形例を示している。アップサンプリング部4−1、4−2はそれぞれ原オーディオ信号aと著作権情報bをその2倍のサンプリング周波数fs×2でアップサンプリングするために、信号a、bのサンプリング位置の間に0値、又は入力信号a、bの前のサンプリング位置のホールド値を補間信号として挿入し、ついでこの信号をLPF処理することにより2倍のサンプリング周波数fs×2のデータ列a’、b’を作成する。加算器3はこの2倍のサンプリング周波数fs×2の原オーディオ信号a’と著作権情報b’を加算し、続くダウンサンプリング部5はこの加算器3により加算された信号c’を元のサンプリング周波数fsにダウンサンプリングした信号eを出力する。このような処理によれば、著作権情報bによる歪みが加算前に除去されるので、図17に示す回路より出力信号eに残留する歪みを低減させることができる。
図21と図22はそれぞれ、更に他のアップ・ダウンサンプリング部とその処理を示している。この例では加算器3が省略され、アップサンプリング部4は図22(A)(B)に示すように原信号aと著作権情報bをその2倍のサンプリング周波数fs×2でアップサンプリングするために、原信号aのサンプリング位置の間に著作権情報bを補間信号として挿入し、図22(C)に示すように2倍のサンプリング周波数fs×2のデータ列cを作成する。次いでアップサンプリング部4はこのデータ列cを低域通過フィルタ(LPF)処理を行うことにより図22(D)に示すように低域成分を抽出した信号dを出力する。
続くダウンサンプリング部5はこのデータ列dを元のサンプリング周波数fsにダウンサンプリングして図22(E)に示すように原信号aのサンプリング位置のみのデータ列eを出力する。このような処理によれば、原オーディオデータaに対して著作権データbを埋め込む際に位相と振幅の両方が変位するので、著作権データbの埋め込み量を多くしても再生時に聴感上検知されにくくすることができる。図23は図21の回路の変形例を示し、埋め込み回路6は図19に示す場合と同様に、アップサンプリングとダウンサンプリングを元のサンプリング周波数fsで行うことにより、同時に行うように構成されている。
図24と図25はそれぞれ、更に他のアップ・ダウンサンプリング部とその処理を示している。著作権情報bは1サンプル遅延回路(Z-1)7により遅延され、図25(B)に示すような著作権データ列b1、b2…が生成される。そして、この著作権データ列b1、b2…と図25(A)に示す原オーディオデータ列a1、a2…が加算器3により加算される。
アップサンプリング部4は加算器3により加算されたデータ列a1+b1、a2+b2…と著作権データ列b1、b2…をその2倍のサンプリング周波数fs×2でアップサンプリングするために、データ列a1+b1、a2+b2…のサンプリング位置の間に著作権データ列b1、b2…を補間信号として挿入し、図25(C)に示すように2倍のサンプリング周波数fs×2のデータ列
b1,a1+b1,b2,a2+b2…
を作成する。次いでアップサンプリング部4はこのデータ列cを低域通過フィルタ(LPF)処理を行うことにより図25(D)に示すように低域成分を抽出する。
続くダウンサンプリング部5はこのデータ列を元のサンプリング周波数fsでダウンサンプリングして図25(E)に示すように原信号aのサンプリング位置のみのデータ列a’1、a’2…を出力する。このような処理においても同様に、原オーディオデータaに対して著作権データbを埋め込む際に位相と振幅の両方が変位するので、著作権データbの埋め込み量を多くしても再生時に聴感上検知されにくくすることができる。図26は図24の回路の変形例を示し、埋め込み回路6は図19、図23に示す場合と同様に、アップサンプリングとダウンサンプリングを元のサンプリング周波数fsで行うことにより、同時に行うように構成されている。
図27と図28はそれぞれ、更に他のアップ・ダウンサンプリング部とその処理を示している。この回路では補間信号を生成するために、図28(A)に示す原オーディオデータ列a1、a2…と図28(B)に示す著作権データ列b1、b2…が加算器3により加算され、次いでこの加算信号a1+b1、a2+b2…が1サンプル遅延回路(Z-1)7により遅延される。
アップサンプリング部4は原オーディオデータ列a1、a2…と1サンプル遅延回路(Z-1)7により遅延されたデータ列a1+b1、a2+b2…をその2倍のサンプリング周波数fs×2でアップサンプリングするために、原オーディオデータ列a1、a2…のサンプリング位置の間にデータ列a1+b1、a2+b2…を補間信号として挿入し、図28(C)に示すように2倍のサンプリング周波数fs×2のデータ列
a1,a1+b1,a2,a2+b2…
を作成する。次いでアップサンプリング部4はこのデータ列を低域通過フィルタ(LPF)処理を行うことにより図28(D)に示すように低域成分を抽出したデータ列d1、d2…を出力する。
続くダウンサンプリング部5はこのデータ列d1、d2…を元のサンプリング周波数fsでダウンサンプリングして図28(E)に示すように原信号aのサンプリング位置のみのデータ列d1、d3、d5…を出力する。図29は図27の回路の変形例を示し、埋め込み回路6は図19、図23、図26に示す場合と同様に、アップサンプリングとダウンサンプリングを元のサンプリング周波数fsで行うことにより、同時に行うように構成されている。
図30と図31はそれぞれ、更に他のアップ・ダウンサンプリング部とその処理を示している。この回路ではまず、アップサンプリング部4−1が著作権データ列b1、b2…と補間信号「0」をその4倍のサンプリング周波数fs×4でアップサンプリングするために、著作権データ列b1、b2…のサンプリング位置の間に補間信号「0」を挿入し、次いでこれをLPF処理することにより、図31(C)に示すように4倍のサンプリング周波数fs×4のデータ列c1、c2、c3、c4、c5…を生成する。ここで、b1とc1、b2とc5、すなわちbnとc4(n−1)+1が同一サンプリング位置である。
次いで加算器3−1はサンプリング周波数fsで原オーディオデータ列a1、a2〜anと、アップサンプリング部4−1により生成されたデータ列c1、c5〜c4(n−1)+1を加算し、また、加算器3−2は4倍のサンプリング周波数fs×4で補間信号「0」とデータ列c1、c5〜c4(n−1)+1を加算する。
そして、続くアップサンプリング部4−2は加算器3−1、3−2により加算された各信号を4倍のサンプリング周波数fs×4でアップサンプリングするために、加算器3−1により加算された信号のサンプリング位置の間に加算器3−1により加算された信号を補間信号として挿入し、次いでこれをLPF処理することにより、図31(D)に示すように4倍のサンプリング周波数fs×4のデータ列
a1+c1,c2,c3,c4,a2+c5,c6…
,an+c4(n−1)+1
を作成する。アップサンプリング部4−2はまた、このデータ列を低域通過フィルタ(LPF)処理を行うことにより図31(E)に示すように低域成分を抽出したデータ列e1、e2…を出力する。
続くダウンサンプリング部5はこのデータ列e1、42…を元のサンプリング周波数fsにダウンサンプリングして図31(F)に示すように原信号aのサンプリング位置のみのデータ列f1(=e1)、f2(=e5)…を出力する。図32は図30の回路の変形例を示し、埋め込み回路6は図19、図23、図26、図29に示す場合と同様に、アップサンプリングとダウンサンプリングを元のサンプリング周波数fsで行うことにより、同時に行うように構成されている。
次に、このように埋め込み処理を行ったデータが記録される媒体について説明する。まず、図2、図14に示すアロケーション回路40により作成されたユーザデータ列(図4参照)が図1に示すDVD符号化回路34によりDVDフォーマットに符号化され、次いで変調回路35によりEFM変調される。
次いでこのデータが図示省略のDVDカッティングマシン(プレーヤ)に供給されてDVDオーディオディスクの原盤(マスタ)が製造される。次いでこの原盤の上に金属薄膜がスパッタ法とメッキ法により形成され、更に厚くメッキして原盤から剥離されてスタンパが製造される。次いでこのスタンパによりディスクの基になる基材が射出成形により形成されて貼り合わされ、DVDオーディオディスクが製造される。
DVDオーディオディスクにおけるオーディオ(A)パック{及びビデオ(V)パック}は、図33に示すように2034バイトのユーザデータ(Aデータ、Vデータ)に対して4バイトのパックスタート情報と、6バイトのSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)情報と、3バイトのMux rate情報と1バイトのスタッフィングの合計14バイトのパックヘッダが付加されて構成されている(1パック=合計2048バイト)。この場合、タイムスタンプであるSCR情報を、ACBユニット内の先頭パックでは「1」として同一アルバム内で連続とすることにより同一アルバム内のAパックの時間を管理することができる。
次に、図34〜図42を参照して著作権データ埋め込みプログラムについてを説明する。最近では、PCによるマルチメディア化が急速に進み、動画像や音声の信号をPCにより処理することが普及している。また、最近では、いわゆるインターネットなどの通信回線を介して動画像や音声の信号を伝送することが普及している。このような状況下では、一般ユーザがPCを使用してミュージックソースを媒体や通信回線を介して他人に供給する場合に自己の著作権を管理することを望むことが考えられる。
図34は本発明に係るデジタルオーディオ信号処理システムを示すブロック図、図35は図34のパーソナルコンピュータのデジタルオーディオ信号処理プログラムを説明するためのフローチャート、図36は図35の著作権データ埋め込みプログラムを詳しく説明するためのフローチャート、図37は著作権データ再生プログラムを説明するためのフローチャートである。
図34に示すパソコン106には、ディスクドライブ装置104又はネットワークターミナル105から図35に示すようなデジタルオーディオ信号処理プログラム(図36に詳しく示す著作権データ埋め込みプログラムと図37に詳しく示す著作権データ再生プログラムを含む)とサラウンドミュージックなどのミュージックソースが供給される。
パソコン106は例えばインテル社のPP55Cの拡張命令セット(MMX)のように、主として画像や音声などのデジタル信号を効率的に処理するために追加された特定用途向けの命令セットを有するCPU106aと、データ処理時のバッファとして使用されるRAM106bと、ディスクドライブ装置104又はネットワークターミナル105から供給されるデータを変換するデータコンバータ106cと、処理後のオーディオデータをD/A変換器とアンプを介して複数のスピーカ(図では103L、103R、さらにはサラウンド用のスピーカ103C、103S)に供給するためのオーディオインタフェース(I/F)106dと、図示省略の表示部の表示制御を行うディスプレイプロセッサ106eと、図示省略のマウスやキーボードからの操作入力信号に基づいて操作信号を発生する操作信号発生部106fを有する。
このような構成において、図35に示すようにCPU106aはデジタルオーディオ信号処理プログラムが記録されたディスクがディスクドライブ装置104にセットされた状態で、不図示のキーボードを介してプログラムロード命令(コマンド)が入力すると(ステップS61)、ディスクからプログラムデータを読み出して内部RAMにロードし(ステップS62)、ロードが終了するとプログラムロードフラグをセットし(ステップS63)、終了する。このとき、CPU106aはMMX対応であるので、高速信号処理が可能になる。
また、CPU106aはサラウンドミュージックなどのミュージックソースが記録されたディスクがディスクドライブ装置104にセットされた状態で、不図示のキーボードを介してプレイコマンドが入力すると、ディスクの最初のトラックにアクセスしてそのディスクの種類を示すサブコードを読み取り、そのサブコードが「ミュージックソース」か否かをチェックし(ステップS64)、YESの場合には図36に詳しく示す著作権データ埋め込みプログラムを実行し(ステップS65)、次いで処理後のオーディオデータをオーディオI/F106dに渡す(ステップS66)。次いでステップS65に戻り、著作権データ埋め込みプログラムを繰り返す。また、ステップS64において「ミュージックソース」でない場合には「演奏不能」を不図示の表示部に表示し(ステップS67)、終了する。
CPU106aは図36に示すような著作権データ埋め込みプログラムを実行する。図36において、まず、ミュージックソースのA/D変換データを入力する処理を実行し(ステップS100)、著作権データをキーボードを介して入力する処理を実行し(ステップS101)、次いでこの著作権データをスペクトラム拡散する処理を実行する(ステップS102)。このスペクトラム拡散処理では、図2、図14に示すFM変調器114、拡散変調器115による処理をハードウエアではなくソフトウエアで実行する。
続くステップS103では、変調された著作権データを、図7に示すように周波数に応じたCMRで、また、図8、図10に示すフローチャートのように周波数とレベルに応じたCMRでデジタルオーディオデータに埋め込み(ステップS103)、次いでこのデジタルオーディオデータを記録媒体に記録するためのフォーマット変換を行う(ステップS104)。
次に、図37を参照してこのように変調されて埋め込まれた著作権データを再生する処理について説明する。まず、著作権データが埋め込まれたデジタルオーディオデータを取り込み(ステップS200)、次いでこのデジタルオーディオデータと著作権データが埋め込まれていない原デジタルオーディオデータに基づいて変調信号を抽出する(ステップS201)。次いでこの変調信号を変調時と同一の拡散符号117(図2、図14参照)を用いてスペクトラム拡散復調し、次いで変調時と同一の周波数(図2、図14に示す発振器115参照)を用いてFM復調することにより元の著作権データを取り出す(ステップS202)。次いでこの著作権データをデータベースと照合することにより解読を行う(ステップS203)
次に、上記のプログラムや、このプログラムにより処理されたデジタルオーディオ信号を通信回線を介して伝送する場合について説明する。図38は図34に示すパソコン106内のネットワークターミナル105を詳細に示すブロック図、図39及び図40は図38のデータ変換部の処理を示すフローチャート、図41は通信ネットワークを示す説明図、図42は図41のネットワーク上のパケット処理を示す説明図である。このターミナル105はデータ送信側とデータ受信側のパソコン106の両方に設けられ、パソコン106の内部バスに接続される受信バッファT1及び送信バッファT2と、データ変換部T4と、通信インタフェースであるアダプタT3と、通信端子T6とコントローラT5を有する。
データ送信側のデータ変換部T4は図39に示すように、送信バッファT2に蓄えられている送信データを所定長に分割してパケット化し(ステップS141)、次いでパケットの先頭には宛て先アドレスを含むヘッダを付与し(ステップS142)、次いでこれをアダプタT3と通信端子T6を介してネットワークNW上に出力する(ステップS143)。データ受信側のデータ変換部T4は図40に示すように、ネットワークNWから通信端子T6とアダプタT3を介して受信したパケットからヘッダを除去し(ステップS151)、次いで受信データを復元し(ステップS152)、次いでこれを受信バッファT1を介して図34に示すプログラムRAM106bに転送する(ステップS153)。
データ送信側とデータ受信側の通信端子T6は例えば図41に示すようなネットワークNWを介して接続される。このネットワークNWでは例えばCATV回線や、インターネットと呼ばれるTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol )のプロトコルを用いてデータがパケット1)2)3)…単位で伝送され。この場合、データ送信側から出力されたパケット1)2)3)…は図41、図42に示すように、ネットワークNW上のルータRにより最適ルートが選択されてパケット1)2)3)…毎に分離され、次いでルータRにより分離された各パケットはパケット交換器Pn(n=1〜k)を介してパケット1)2)3)…順にデータ受信側のパソコン106に送られる。
したがって、データ受信側のパソコン106では、ディスクドライブ装置104にセットされているディスク内のミュージックソースに対して、プログラムRAM106b上のプログラムに基づいて著作権データを埋め込むことができる。そして、このような通信方法により著作権データ埋め込みプログラムや、このプログラムに基づいて著作権データが埋め込まれたミュージックソースが転送された場合には、送信側や受信側に対してプログラム使用料を請求する。
本発明はデータ送信側が受信側に対して一方的に送信する場合に限定されず、、例えばデータ受信側のユーザがデータ送信側のホームページに基づいて、プログラム送信要求やオーディオ信号送信要求を送信し、データ送信側がこの要求に基づいてプログラムやオーディオ信号を送信する場合にも適用することができる。なお、このようなインターネットの場合には、インタフェースT3としてTCP/IPプロトコル群が用いられる。
ここで、著作権データが埋め込まれたミュージックソースを記憶するための媒体、例えばDVD−オーディオディスクの基材の表面又は内部に特殊な印刷あるいは成形などにより、著作権データが埋め込まれていることを示す可視画像を形成することによりコピープロテクト機能を実現することができる。なお、このような可視画像を形成する方法としては、例えば特開平7−98889号公報、特開平8−2158号公報、特開平9−128812号公報などに記載されているので詳細な説明を省略するが、このような方法で形成された可視画像は、容易に複製できないように形成されない。
本発明に係る著作権情報の埋め込み装置(エンコーダ)を示すブロック図である。 図1の信号処理回路を詳しく示すブロック図である。 図1のA/Dコンバータのサンプリング周期及びデータ列を示す説明図である。 図2のアロケーション回路によりパッキングされたユーザデータを示す説明図である。 聴覚マスキング特性を示す説明図である。 周波数軸上の原信号と著作権信号とのCMRを示す説明図である。 周波数軸上の原信号と著作権信号とのCMRを示す説明図である。 図2の制御部による著作権データの埋め込み処理を説明するためのフローチャートである。 図2の制御部による著作権データのレベル変化を示す説明図である。 図8の埋め込み処理の変形例を説明するためのフローチャートである。 図1のエンコーダにより処理されたデータをデコードするデコーダを示すブロック図である。 図11の信号処理回路を詳しく示すブロック図である。 図11のデコーダによりデコードされたデータ列を示す説明図である。 図2の信号処理回路の変形例を示すブロック図である。 図12の信号処理回路の変形例を示すブロック図である。 従来の著作権データの埋め込み処理による周波数軸上の原信号と著作権信号とのCMRを示す説明図である。 他の著作権データ埋め込み回路を示すブロック図である。 図17の回路の埋め込み処理を示す説明図である。 図17の著作権データ埋め込み回路の変形例を示すブロック図である。 図17の著作権データ埋め込み回路の他の変形例を示すブロック図である。 更に他の著作権データ埋め込み回路を示すブロック図である。 図21の回路の埋め込み処理を示す説明図である。 図21の著作権データ埋め込み回路の変形例を示すブロック図である。 更に他の著作権データ埋め込み回路を示すブロック図である。 図24の回路の埋め込み処理を示す説明図である。 図24の著作権データ埋め込み回路の変形例を示すブロック図である。 更に他の著作権データ埋め込み回路を示すブロック図である。 図27の回路の埋め込み処理を示す説明図である。 図27の著作権データ埋め込み回路の変形例を示すブロック図である。 更に他の著作権データ埋め込み回路を示すブロック図である。 図30の回路の埋め込み処理を示す説明図である。 図30の著作権データ埋め込み回路の変形例を示すブロック図である。 DVD−オーディオディスクのオーディオパックを示す説明図である。 本発明に係るデジタルオーディオ信号処理システムを示すブロック図である。 図34のパーソナルコンピュータのデジタルオーディオ信号処理プログラムを説明するためのフローチャートである。 図35の著作権データ埋め込みプログラムを詳しく説明するためのフローチャートである。 著作権データ再生プログラムを説明するためのフローチャートである。 図34に示すパソコン内のネットワークターミナルを詳細に示すブロック図である。 図38のデータ変換部の処理を示すフローチャートである。 図38のデータ変換部の処理を示すフローチャートである。 通信ネットワークを示す説明図である。 図41のネットワーク上のパケット処理を示す説明図である。
符号の説明
3 加算器(加算手段)
3−1 加算器(第1の加算手段)
3−2 加算器(第2の加算手段)
4 アップサンプリング部(アップサンプリング手段)
4−1 アップサンプリング部(第1のアップサンプリング手段)
4−2 アップサンプリング部(第2のアップサンプリング手段)
5 ダウンサンプリング部(ダウンサンプリング手段)
6 埋め込み回路(アップサンプリング手段及びダウンサンプリング手段)
7 1サンプル遅延回路(遅延手段)
30 著作権データ書換え部
31 A/Dコンバータ(A/D変換手段)
32、43 信号処理回路
33、44 メモリ
34 DVD符号化回路
35 変調回路
36、56 ローパスフィルタ
37、38 間引き回路
39、46、121 加算器
40 アロケーション回路
41 復調回路
42 DVD復号回路
45 D/Aコンバータ
47 補間処理回路
50 暗号解読部
51 スイッチ
52 デジタル出力端子(ビットストリーム出力端子)
53、90 デジタル出力端子
55 アナログ信号出力端子
100 著作権データ供給部
114 FM変調器(発振器115、拡散変調器116、拡散符号117とともに変調手段を構成する)
115 発振器
116 拡散変調器
117 拡散符号
118 レベル制御部
200 制御部(レベル制御部118、加算器121とともに著作権データ埋め込み手段を構成する)

Claims (4)

  1. アナログ音声信号がデジタルデ−タにA/D変換されるとともに、前記デジタルデ−タに関する著作権デ−タであって前記デジタルデ−タの複製可能数を示すデータを含む著作権データをスペクトラム拡散により変調するステツプと、
    前記デジタルデ−タの周波数を検出し、この周波数と聴覚マスキング効果に応じて前記変調された著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タとのパワ−比が異なるレベルで前記デジタルデ−タに埋め込む著作権デ−タ埋め込みステツプとを有し、
    前記著作権デ−タ埋め込みステツプは、前記デジタルデ−タのレベル変動を検出し、このレベル変動に応じて前記パワ−比をさらに変化させたレベルの著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タに埋め込む著作権情報埋め込み方法により、アナログ音声信号がA/D変換された原デジタルデ−タに対してその著作権デ−タがスペクトラム拡散により変調されて埋め込まれたデジタルデ−タから、前記著作権デ−タを取り出すステツプを有する著作権デ−タ再生方法
  2. アナログ音声信号がデジタルデ−タにA/D変換されると共に、前記デジタルデ−タに関する著作権デ−タであって前記デジタルデ−タの複製可能数を示すデータを含む著作権データをスペクトラム拡散により変調するステツプと、
    前記デジタルデ−タの周波数を検出し、この周波数と聴覚マスキング効果に応じて前記変調された著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タとのパワ−比が異なるレベルで前記デジタルデ−タに埋め込む著作権デ−タ埋め込みステツプとを有し、
    前記著作権デ−タ埋め込みステツプは、前記デジタルデ−タの平均レベルが所定値以上のときにはレベル変動にかかわらず前記パワ−比をさらに変化させないで著作権デ−タの信号を前記デジタルデ−タに埋め込む著作権情報埋め込み方法により、アナログ音声信号がA/D変換された原デジタルデ−タに対してその著作権デ−タがスペクトラム拡散により変調されて埋め込まれたデジタルデ−タから、前記著作権デ−タを取り出すステツプを有する著作権デ−タ再生方法
  3. 請求項1または2に記載の著作権情報埋め込み方法の各ステップからなるプログラムを通信回線を介して送信及び/または受信することを特徴とするデジタルオ−デイオ信号用の通信方法。
  4. 請求項1または2に記載の著作権情報埋め込み方法に基づいて著作権デ−タが埋め込まれたデジタルオ−デイオ信号を通信回線を介して送信及び/または受信することを特徴とするデジタルオ−デイオ信号用の通信方法。
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