JP3765410B2

JP3765410B2 - 車両用ラゲージトレイ

Info

Publication number: JP3765410B2
Application number: JP2002100439A
Authority: JP
Inventors: 次郎加藤
Original assignee: サンショウ株式会社
Priority date: 2002-04-02
Filing date: 2002-04-02
Publication date: 2006-04-12
Anticipated expiration: 2022-04-02
Also published as: JP2003291731A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車の床面に設置して荷物を収納することのできる車両用ラゲージトレイに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、自動車の床面に荷物を収納する場合に、床面のカーペット類などが荷物で汚損されたり、濡れることがないように、荷物を収納載置する車両用ラゲージトレイを床面に設置するようにしている。
【０００３】
従来の車両用ラゲージトレイは、例えば、特開平８−２０７６７３号公報に記載されているように、合成樹脂にて成型されたものが知られている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の車両用ラゲージトレイは、不使用時に車両から取り外した場合、成型品のため折り畳みができず、保管に不便であり、また、車両用ラゲージトレイの着脱作業が煩雑であり、自動車に一度設置すると、一般的にそのままの状態に放置されるのが現状で、車両用ラゲージトレイと床面との間に埃が溜まり、床面が汚損され易く、さらに、車両用ラゲージトレイはオレフィン系樹脂などの樹脂成型品のため、柔軟性がなく、積荷によっては使用時に荷物に疵を付けるおそれもあった。
【０００５】
さらに、樹脂成型品の車両用ラゲージトレイでは、成型のために金型を必要とし、生産コストが高く、色彩などにも制約があり、多品種少量生産に適さない問題があった。
【０００６】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、軽量安価で、荷物を疵付けることなく、自動車に装着する作業性が良く、折り畳み可能で保管が容易にできる車両用ラゲージトレイを提供するものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の車両用ラゲージトレイは、撥水加工された布帛にて形成した表面材と、布帛にて形成した裏面材と、前記表面材と裏面材との間に配設され表面が防水加工されたクッション材とを備えたトレイ本体と、弾力性材にて形成した棒状縁枠材と、この棒状縁枠材を包み込んでこの棒状縁枠材の表面を被覆し撥水および防水加工のいずれかがなされトレイ本体の周縁部に縫着して取り付けられた布帛のカバー材とを備え、弾力性を有する縁枠とを具備したものである。
【０００８】
そして、トレイ本体は、布帛にて形成した表面材と、撥水加工された布帛にて形成した表面材と布帛にて形成した裏面材との間にクッション材を配設し、縁枠は、弾力性材にて形成した棒状縁枠材と、この棒状縁枠材を包み込んでこの棒状縁枠材の表面を被覆し撥水および防水加工のいずれかがなされトレイ本体の周縁部に縫着して取り付けられた布帛のカバー材とを備えたので、巻き込み、折り畳みができ、軽量で収納保管のスペースを少なくでき、自動車の車種に応じた任意の形状に容易に対応でき、生産性が良く、生産コストを低減でき、さらに、荷物に疵を付けるおそれもなく、トレイ本体の撥水加工した表面材と表面を防水加工したクッション材および撥水または防水加工された布帛のカバー材により水が流出することなく、濡れた荷物を収納載置しても、自動車の床面を濡らすことがなく、床面の汚損を防止でき、さらに、構造も簡単で生産性が良い。
【０００９】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の車両用ラゲージトレイの実施の一形態について図面を参照して説明する。
【００１０】
トレイ本体１は、織布、ニット織布などの布帛にて形成した表面材２と、この表面材２と同一材質の布帛にて形成した裏面材３と、表面材２と裏面材３との間に配設したクッション材４とにて構成され、この表面材２と裏面材３との周縁部をラミネートまたは縫着してクッション材４を内包する。
【００１１】
表面材２は、撥水加工されて撥水性を有しており、裏面材３も必要に応じて撥水加工することもできる。
【００１２】
また、クッション材４は、半硬質ウレタンフォームにて構成し、表面にポリウレタンフィルム５をラミネートするなど防水加工して防水性を付与する。
【００１３】
さらに、トレイ本体１の周縁部には弾力性を有する縁枠６が取り付けられている。この縁枠６は、発泡ポリエチレン樹脂にて成型された弾力性材の棒状縁枠材７の表面を被覆する表面材２と同一の織布、ニット織布などの布帛にて形成したカバー材８にて包み込んで被覆し、このカバー材８を筒状にラミネートまたは縫着することにより構成される。このカバー材８には撥水または防水加工することにより縁枠６から水漏れが防止される。
【００１４】
そして、この縁枠６をトレイ本体１の周縁部に縫着して取り付ける。
【００１５】
このカバー材８には撥水または防水加工することにより縁枠６から水漏れが防止される。
【００１６】
また、裏面材３の裏面の複数個所には、自動車の床面に貼着したカーペットなどに係脱自在に係着される鈎状面ファスナまたは再使用可能な粘着テープなどの係着具９が取り付けられている。
【００１７】
さらに、トレイ本体１には、このトレイ本体１を折り畳みまたは巻き込んだ状態を保持するテープ10が取り付けられている。このテープ10の先端部表面には鈎状面ファスナ 11が止着され、このテープ10の基端裏面には前記鈎状面ファスナ 11に係脱自在に係着されるループ面ファスナ12が取り付けられている。
【００１８】
次に、この実施の一形態の車両用ラゲージトレイの作用を説明する。
【００１９】
自動車の荷物収納スペースの床面にトレイ本体１を敷き、このトレイ本体１の下面に設けた面ファスナなどの係着具９をカーペットなどに係着することによりトレイ本体１は位置ズレすることなく保持される。
【００２０】
そして、荷物をトレイ本体１に載置収納した状態ではクッション材４によって衝撃が緩衝され、荷物に疵が生じることがない。また、荷物が濡れていた場合でも、表面材２は撥水加工され、クッション材４はポリウレタンフィルム５をラミネートなどにて防水加工してあるので、水が自動車の表面に漏れ出ることがない。
【００２１】
さらに、トレイ本体１の周縁部に設けた縁枠６により塵埃が車内に拡散されることがなく、また、この縁枠６は、弾力性材の棒状縁枠材７をカバー材８で被覆したため、荷物が縁枠６に接触しても荷物に疵を付けることがなく、さらに、カバー材８は撥水または防水加工されているため、荷物に付着していた水が床面に流出することがない。
【００２２】
また、車両用ラゲージトレイを使用しないときには、トレイ本体１を係着具９とカーペットとの係着を解いて容易に取り出すことができ、取り出したトレイ本体１を巻き込みまたは折り畳み、この巻き込みまたは折り畳んだトレイ本体１にテープ10を巻き付けて鈎状面ファスナ 11をループ面ファスナ12に係着し、トレイ本体１を巻き込みまたは折り畳んだ状態を保持でき、収納保管が容易にできる。
【００２３】
なお、トレイ本体１の表面にウエルダー加工により凹凸面に形成することにより質感を高めるとともに荷物の滑りを防止することもできる。
【００２４】
また、テープ10は面ファスナに代えてバックルなどを取り付け、トレイ本体１を巻き込みまたは折り畳んだ状態を保持できるようにすることもできる。
【００２５】
また、トレイ本体１は布帛にて形成した表面材２と、この表面材２と同一材質の布帛にて形成した裏面材３と、表面材２と裏面材３との間に配設したクッション材４とにて構成し、弾力性材にて形成した棒状縁枠材７の表面を布帛のカバー材にて構成したので、成型金型を必要とせず、安価に製造でき、自動車の内装に合わせて色彩も選択でき、多品種少量生産に適する。
【００２６】
本発明に係る製品の重量は従来の成型品に比して約２分の１程度になった。
【００２７】
【発明の効果】
請求項１記載の車両用ラゲージトレイによれば、トレイ本体および縁枠は、巻き込み、折り畳みができ、軽量で収納保管のスペースが少なくでき、自動車の車種に応じた任意の形状に容易に対応でき、生産性が良く、生産コストを低減でき、濡れた荷物を収納載置しても、自動車の床面を濡らすことがなく、床面の汚損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の車両用ラゲージトレイの一実施の形態を示す配管カバーの一部を切り欠いた斜視図である。
【図２】同上車両用ラゲージトレイの一部の縦断面図である。
【符号の説明】
１トレイ本体
２表面材
３裏面材
４クッション材
６縁枠
７棒状縁枠材
８カバー材

Claims

撥水加工された布帛にて形成した表面材と、布帛にて形成した裏面材と、前記表面材と裏面材との間に配設され表面が防水加工されたクッション材とを備えたトレイ本体と、
弾力性材にて形成した棒状縁枠材と、この棒状縁枠材を包み込んでこの棒状縁枠材の表面を被覆し撥水および防水加工のいずれかがなされトレイ本体の周縁部に縫着して取り付けられた布帛のカバー材とを備え、弾力性を有する縁枠と
を具備したことを特徴とする車両用ラゲージトレイ。