JP3764579B2 - 開口部材のハニカム構造パネル - Google Patents
開口部材のハニカム構造パネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP3764579B2 JP3764579B2 JP06467798A JP6467798A JP3764579B2 JP 3764579 B2 JP3764579 B2 JP 3764579B2 JP 06467798 A JP06467798 A JP 06467798A JP 6467798 A JP6467798 A JP 6467798A JP 3764579 B2 JP3764579 B2 JP 3764579B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- core material
- porous core
- frp
- honeycomb structure
- surface plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Gates (AREA)
- Panels For Use In Building Construction (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,ドア,門扉等の開口部材として好適に用いられるハニカム構造パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハニカム構造を有するこの種パネルとして,例えばバルサ材,クラフト紙等の多孔芯材に,例えばアルミニウム合金,鋼板,メラミン化粧板等の表面板を接着固定したものが知られており,この場合,表面板の接着固定にはビニール系,エポキシ系,ポリイミド系等の接着剤が用いられるものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば柾目等の木理模様を精密に型取りしたシリコン樹脂の成形型を用いて,樹脂とガラス繊維やカーボン繊維を吹き付けやハケ塗りの重ね塗りによって所定厚さに順次積層して成形し,必要に応じて仕上げ塗装することによって,FRPの表面板として,木質感に富む上,強度に優れたものとすることができ,従ってこのFRPの表面板は,ドア,門扉等デザインが重視されるとともに開閉衝撃を継続的に受ける等,強度を必要とする開口部材の表面板として,好適に用い得る材料として注目される。
【0004】
しかし乍ら,FRPの表面板を用いて上記ハニカム構造のパネルとした場合,開閉テストを繰り返す間に,開閉時の衝撃によって,FRPの表面板が多孔芯材から部分的に剥離する傾向を生じ易く,このため,特に頻繁な開閉を前提とし,開閉衝撃を長期に亘って受け続ける,この種ドア,門扉等開口部材に用いることは,パネルとしての強度と耐久性の確保に問題を残すことになる。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とする処は,FRPの表面板を,ドア,門扉等開口部材に用いて,強度と耐久性を十分に確保し得るようにした開口部材のハニカム構造パネルを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで上記FRP表面板と多孔芯材との剥離の原因を追求すると,FRP表面板が,その成形を,成形型に対する上記吹き付けやハケ塗りの重ね塗りで行うことにより,裏面側にこれら重ね塗りに起因する樹脂の塗りムラが生じ,裏面,即ち接着面に凹凸面が形成されるに至る一方,多孔芯材が均一の厚さを有することによって,FRP表面板と多孔芯材間に非接触部分が生じるため,接着を全面に亘って均一に行い難いことにより,開閉衝撃を受けて,非接触部分の近傍から剥離が発生し,次第にこれが拡大していくためであるとの知見を得た。
【0007】
本発明はかかる知見から,FRPの表面板における裏面に凹凸面が存在すること,多孔芯材の厚さが均一であることを前提とし,FRP表面板の接着固定を,FRP表面板の裏面にハケ塗りによって塗布した発泡性ウレタン樹脂の発泡接着層により,FRP表面板側の凹凸面を埋めるとともに多孔芯材の孔空間に入り込ませることによって,全面に亘るハケ塗り塗付の3次元的接着を可能とし,これによってFRP成形板の剥離の可能性を解消し,強度と耐久性とを確保するようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明は,これを,多孔芯材に表面板を接着固定するとともに該表面板を,シリコン成形型を用いて樹脂とガラス又はカーボン繊維を積層成形することによって裏面に凹凸面が形成されたFRP成形板としたドア,門扉等開口部材のハニカム構造パネルであって,上記FRP成形板の多孔芯材に対する接着固定を,該FRP成形板の凹凸面にハケ塗り塗付した発泡ウレタン樹脂の発泡接着層により該FRP成形板裏面の凹凸面と多孔芯材の空隙を埋めるとともに該発泡樹脂層を多孔芯材の孔空間に食い込み状に入り込ませることによってハケ塗り塗付の3次元的接着固定としてなることを特徴とする開口部材のハニカム構造パネルとし,請求項2に記載の発明は,上記に加えて,開口部材としてのコストと重量を可及的に低減し得るように,これを,上記多孔芯材を,蜂の巣状,桝目格子状等同一形状の多孔に形成したペーパーハニカム芯材としてなることを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造パネルとし,これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,Aは門扉であって,該門扉Aは,多孔芯材2にFRP表面板3を接着固定したハニカム構造パネル1によるものとしてある。
【0009】
本例にあって多孔芯材2は,これを,例えば桝目格子状の同一形状の多孔に形成したペーパーハニカム芯材としてあり,このとき該ペーパーハニカム芯材は,例えばクラフト紙を用い,これを縦横に嵌め合せ連結することによって折畳み伸縮自在にして,例えば15〜40mm,本例において21mm程度の均一厚さのものとしてある。
【0010】
一方,本例にあってFRP表面板3は,吊元側を低く,自由端側を高くした柾目板連結のデザインにして外周を前後対向方向にそれぞれ折り返し状とし,所定位置に装飾用の金具4を後付け設置したものとしてあり,このときFRP表面板3の上記柾目板連結状のデザインは,例えば表面を焼いた後,ブラシで炭化部分を除去し,柾目模様を明瞭に表わした柾目板を,低細溝を介して並置して,シリコン樹脂で精密に型取りし,このシリコン樹脂の成形型を用いて,これに,例えば液状不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を混合し,これを吹き付け又はハケ塗りによって重ね塗りを行って,表面に上記柾目模様の柾目板連結状のデザインを精密に写し取って,表面に着色の塗装を施したものとし,平均肉厚さ2〜5mm,本例において,例えば3mm程度としたものとしてある(図面において柾目模様の記載はこれを省略した)。
【0011】
ハニカム構造パネル1は,上記ペーパーハニカム芯材の多孔芯材2に,FRP表面板3を接着固定して,いわゆるサンドイッチパネルとして構成してあるが,このとき上記FRP表面板3の接着固定は,これを該FRP表面板3にハケ塗り塗布した発泡性ウレタン樹脂の発泡接着層5によって行ったものとしてある。
【0012】
即ちFRP表面板3の接着固定は,多孔芯材2の前後に一対のFRP表面板3の裏面に,二液混合型の発泡性ウレタン樹脂をハケ塗りによって塗布し,その発泡によって多孔芯材2との接着をFRP表面板3の全体に亘って強固に行うものとしてある。
【0013】
FRP表面板3は,上記シリコン樹脂の成形型にFRP原料を重ね塗りするから,表面はシリコン樹脂の成形型に応じて精密な成形ができる一方,裏面には,重ね塗りのムラやFRP原料,特に樹脂の流れ,硬化収縮等による凹凸面が生じ易いが,上記発泡性ウレタン樹脂の塗布発泡により形成される発泡接着層5が,図5にそのモデルを示すように,FRP表面板3の凹凸の裏面と均一厚さの多孔芯材2間の空隙を埋めるとともに多孔芯材2の孔空間に喰い込み状に入り込み,全面に亘るハケ塗り塗付の3次元的接着を行うに至り,ハニカム構造パネル1としてFRP表面板3の剥離の可能性を解消し,強度と耐久性とを高度に確保することができ,また上記発泡性ウレタン樹脂は,発泡やその倍率の管理等が容易であり,使い勝手がよく,上記ハニカム構造パネル1の発泡接着層5の形成に適している。
【0014】
図中6は門扉Aの把手,7はFRP表面板3間の多孔芯材2外側の門扉Aにおける吊元側と自由端側の端部に装着した,例えばアルミ押出材製の補強枠,8は門扉Aの吊元側の開閉用ヒンジの取付枠,9はその補強枠7に対する固定ネジ,10は水抜き孔である。
【0015】
図示した例は以上のとおりとしたが,多孔芯材を,蜂の巣状等同一形状の多孔に形成したペーパーハニカム芯材とし,或いはバルサ材製,アルミ製,鋼製等による適宜の材料によるものとすること,ハニカム構造パネルをドア等の,上記門扉以外の開口部材に用いること,FRP表面板にカーボン繊維を用いること等を含めて,多孔芯材,FRP表面板,発泡接着層,これらによるハニカム構造パネルの各具体的構造,形状,材質,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り,様々な形態のものとすることができる。
【0016】
【発明の効果】
FRPの表面板における裏面に凹凸面が存在すること,多孔芯材の厚さが均一であることを前提とし,FRP表面板の接着固定を,FRP表面板の裏面にハケ塗りによって塗布した発泡性ウレタン樹脂の発泡接着層により,FRP表面板側の凹凸面を埋めるとともに多孔芯材との間で,全面に亘るハケ塗り塗付の3次元的接着を可能とし,これによって剥離の可能性を解消し,強度と耐久性とを確保するようにした。
【0017】
本発明は以上のとおりに構成したので,請求項1に記載の発明は,FRP表面板の裏面にハケ塗り塗付した発泡接着層が,FRP表面板の凹凸の裏面と多孔芯材間の空隙を埋めるとともに多孔芯材の孔空間に喰い込み状に入り込み,全面に亘るハケ塗り塗付の3次元的接着を行うに至り,FRP表面板の剥離の可能性を解消し,頻繁な開閉衝撃を長期に亘って受け続けるドア,門扉等の開口部材にFRP表面板を用いて,強度と耐久性とを十分に確保した開口部材のハニカム構造パネルを提供することができ,請求項2に記載の発明は,上記に加えて,開口部材としてのコストと重量を可及的に低減し得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 門扉の正面図である。
【図2】 門扉の底面図である。
【図3】 門扉の吊元側の側面図である。
【図4】 門扉の横断面図である。
【図5】 発泡接着層による接着のモデルを示す部分拡大図である。
【符号の説明】
A 門扉
1 ハニカム構造パネル
2 多孔芯材
3 FRP表面板
5 発泡接着層
Claims (2)
- 多孔芯材に表面板を接着固定するとともに該表面板を,シリコン成形型を用いて樹脂とガラス又はカーボン繊維を積層成形することによって裏面に凹凸面が形成されたFRP成形板としたドア,門扉等開口部材のハニカム構造パネルであって,上記FRP成形板の多孔芯材に対する接着固定を,該FRP成形板の凹凸面にハケ塗り塗付した発泡ウレタン樹脂の発泡接着層により該FRP成形板裏面の凹凸面と多孔芯材の空隙を埋めるとともに該発泡樹脂層を多孔芯材の孔空間に食い込み状に入り込ませることによってハケ塗り塗付の3次元的接着固定としてなることを特徴とする開口部材のハニカム構造パネル。
- 上記多孔芯材を,蜂の巣状,桝目格子状等同一形状の多孔に形成したペーパーハニカム芯材としてなることを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06467798A JP3764579B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 開口部材のハニカム構造パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06467798A JP3764579B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 開口部材のハニカム構造パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11247356A JPH11247356A (ja) | 1999-09-14 |
JP3764579B2 true JP3764579B2 (ja) | 2006-04-12 |
Family
ID=13265052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06467798A Expired - Fee Related JP3764579B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 開口部材のハニカム構造パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3764579B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100405630B1 (ko) * | 2000-09-19 | 2003-11-14 | 박병규 | 철제 도어 |
GB2480230A (en) * | 2010-03-23 | 2011-11-16 | Anthony Asbury | Structural panel |
WO2015187873A1 (en) | 2014-06-04 | 2015-12-10 | Bright Lite Structures Llc | Reinforced composite structure |
CN107614766B (zh) | 2015-04-03 | 2021-04-27 | 明亮简化结构有限责任公司 | 用于可控制地切割纤维的装置及相关方法 |
CN109795935A (zh) * | 2017-11-16 | 2019-05-24 | 江苏创曦复合材料科技有限公司 | 一种夹芯多格结构板及其制备方法 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP06467798A patent/JP3764579B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11247356A (ja) | 1999-09-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2084317A1 (en) | Body side molding and method | |
JP3764579B2 (ja) | 開口部材のハニカム構造パネル | |
CN109968752A (zh) | 一种汽车零部件用的聚氨酯隔音板 | |
JPH04185428A (ja) | 車輌用内装材とその製造方法 | |
CN210453981U (zh) | 一种汽车零部件用的聚氨酯隔音板 | |
CN219487340U (zh) | 一种汽车注塑内饰板 | |
JP4284784B2 (ja) | 化粧パネル及びその製造方法 | |
KR101366956B1 (ko) | 망상의 발포제층을 갖는 파스너 | |
JP3888265B2 (ja) | 浴室カウンタ | |
JP2769291B2 (ja) | コンクリート型枠及びコンクリート型枠成型用金型 | |
JP3084599B2 (ja) | 化粧板 | |
CN202509589U (zh) | 洗手水台 | |
JPH10231653A (ja) | 軽量積層板への器具取付方法 | |
JP3001469U (ja) | トイレブースの完全防水パネル | |
JPH085797Y2 (ja) | 木質化粧板 | |
CN209351566U (zh) | 一种滑浪板 | |
CN2142068Y (zh) | 金属泡塑复合装饰板 | |
JPH0343069Y2 (ja) | ||
JPS58376B2 (ja) | トビラパネルノセイゾウホウ | |
JPH06226943A (ja) | 家具に使用する化粧板の製造方法 | |
CA2318856A1 (en) | Fiberglass partition and method of making same | |
JPH0547065Y2 (ja) | ||
JPS6336150Y2 (ja) | ||
JPH10222155A (ja) | ピアノの鍵盤蓋の製造方法 | |
JPS5941089Y2 (ja) | モ−ルデイング |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041001 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050927 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051122 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100127 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110127 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120127 Year of fee payment: 6 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130127 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |