JP3763204B2 - 同軸ケーブル用コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同軸ケーブルを筐体内の電気回路に接続するための同軸ケーブル用コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6乃至図10を用いて従来の同軸ケーブル用コネクタを説明する。図6は同軸ケーブル用コネクタのケーブル側部品をあらわす模式図、図7はケーブル側部品を同軸ケーブルに装着する作業を説明する側面図である。図8は同軸ケーブル用コネクタのレセプタクルの斜視図、図9はレセプタクルを電気回路に接続し、筐体に保持した状態を示す側面図である。図10は同軸ケーブル用コネクタを用いて同軸ケーブルを筐体内の電気回路に接続する様子を示した側面図である。
【0003】
同軸ケーブル10は、図6に示すように、電気信号の伝送線である芯線1と、芯線1の外周を覆う誘電体2と、誘電体2の外周を覆うメッシュ状のア−ス電位部3と、ア−ス電位部3の外周を覆う絶縁被覆4とを備えて構成されている。なお、芯線1と、誘電体2と、ア−ス電位部3とは、互いに絶縁している。
【0004】
同軸ケーブル用コネクタ20は、ケーブル側部品30と、レセプタクル40とかしめ用環状金具50とを備えて構成されている。ケーブル側部品30は、全て導電性部材であって、誘電体2とア−ス電位部3との間に挿入可能な略円筒型のケーブル側装着部31と、ケーブル側装着部31に対して自由に回動する六角ネジ部32とを備えて構成されている。なお、ケーブル側装着部31の先端は、誘電体2とア−ス電位部3との間に挿入しやすいように、テーパー形状31aが形成されている。
【0005】
このようなケーブル側部品30は、テーパー形状31aを誘電体2とア−ス電位部3との間に挿入させて、そのまま図7の矢印A方向に押し込まれることによって、同軸ケーブル10に装着する。この状態では、ケーブル側装着部31はア−ス電位部3と接触しており、ケーブル側部品30全体がア−ス電位部3と同電位となっている。また、この状態では、ケーブル側部品30は、矢印A方向とは逆の方向に抜けてしまうので、かしめ用環状金具50によって絶縁被覆4の外側からかしめられて、同軸ケーブル10に固着する。
【0006】
レセプタクル40は、ケーブル側部品30と対をなす部品であって、図8に示すように、導電性部材であって一端に大径板部41aを備えて外周にネジが切られた略円筒形状のレセプタクル本体41と、レセプタクル本体41の内部に収納される絶縁ケース42と、絶縁ケース42の内部に位置するバネ部材43とを備えて構成されている。絶縁ケース42は、バネ部材43の前面に芯線1よりも少々大きい開口42aが形成されている。また、バネ部材43の、開口42aと反対側は、大径板部41aおよび絶縁ケース42よりも外に延出するコンタクト端子43aとなっている。
【0007】
このようなレセプタクル40は、図9に示すように、電気回路のプリント基板60を収容する導電性部材の筐体70に取り付けられる。筐体70には、レセプタクル40を取り付けるための孔(不図示)が空けられており、この孔の周縁を大径板部41aとナット44とで挟持することにより、レセプタクル40は、筐体70に保持される。この状態で、コンタクト端子43aは、プリント基板60の信号ラインパターンに半田付けされる。なお、筐体70は、プリント基板60のアース電位と接続されており、筐体70に密着するレセプタクル本体41を、プリント基板60のアース電位と同電位にしている。
【0008】
ケーブル側部品30が固着された同軸ケーブル10は、図10に示すように、六角ネジ部32をレセプタクル本体41の外周のネジに螺合させながら、芯線1を、開口42aに挿入し、バネ部材43に弾性係止させると、電気回路60に接続される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の同軸ケーブル用コネクタ20においては、ケーブル側部品30と、レセプタクル40とかしめ用環状金具50とを備えて構成されているため、すなわち、同軸ケーブル用コネクタ20がオスとメスとの2部品に分かれているため、同軸ケ−ブル10へケーブル側部品30を装着した後も、かしめ用環状金具50でかしめたり、ケーブル側部品30をレセプタクル40に装着したりする必要があり、手間がかかるという問題点があった。
【0010】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、同軸ケ−ブルを電気回路に接続する際に手間がかからない同軸ケーブル用コネクタを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明にあっては、電気信号の伝送線である芯線と、この芯線の周囲を覆う柱状の誘電体と、前記芯線と絶縁されて前記誘電体の外周を覆って配設されるア−ス電位部と、このア−ス電位部の外周を覆う絶縁被覆とを有する同軸ケーブルを、電気回路に接続するための同軸ケーブル用コネクタであって、前記芯線に密着する導電性のコンタクト部と、このコンタクト部を内包する内側筒部の先端に形成されるとともにコンタクト部と絶縁されて前記誘電体と前記ア−ス電位部との隙間に進入して前記ア−ス電位部に外方に向けて係止する導電性の内側爪部と、内側筒部から延出する支持部を介して内側筒部よりも大きい径を有する円筒形状の外側筒部の端部に形成され前記コンタクト部と絶縁されて前記絶縁被覆の外周に係止する外側爪部とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明において、前記支持部は、弾性を有して形成され、同軸ケーブルの前記絶縁被覆によって押し込まれていない状態では、外側に突出しない凹形状であって、同軸ケーブルの前記絶縁被覆によって押し込まれると、前記外側爪部が前記絶縁被覆に噛み込むよう、外側に突出する凸形状に弾性変形することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る同軸ケーブル用コネクタの第1の実施の形態を図1および図2に基づいて、第2の実施の形態を図3に基づいて、第3の実施の形態を図4および図5に基づいて、それぞれ詳細に説明する。
【0013】
[第1の実施の形態]
図1は同軸ケーブルを同軸ケーブル用コネクタに装着する作業を説明する要部断面側面図である。図2は同軸ケーブル用コネクタの斜視図である。
【0014】
同軸ケーブル10は、図1に示すように、電気信号の伝送線である芯線1と、芯線1の外周を覆う誘電体2と、誘電体2の外周を覆うメッシュ状のア−ス電位部3と、ア−ス電位部3の外周を覆う絶縁被覆4とを備えて構成されている。なお、芯線1と、誘電体2と、ア−ス電位部3とは、互いに絶縁している。
【0015】
同軸ケーブル用コネクタ20は、コンタクト部21と、絶縁筒22と、内側筒部23と、外側筒部24とを備えて構成されている。
【0016】
コンタクト部21は、導電性部材からなり、一方向Bに長く、芯線1が進入しやすいテーパー部が形成されて芯線1が進入したとき密着する所定の深さの凹部21aが形成されている。コンタクト部21は、凹部21aとは反対側が、コンタクト端子21bとなっている。絶縁筒22は、絶縁部材からなる円筒形状に形成され、内部にコンタクト部21を挿入されてコンタクト部21のコンタクト端子21b以外の一方向Bの外周を略覆っている。
【0017】
内側筒部23は、導電性部材からなり一方向Bに長い略円筒形状に形成され、内部に絶縁筒22が挿入され、この状態では、コンタクト部21は、コンタクト端子21bを露出させた状態にある。内側筒部23は、外面のコンタクト端子21b側にネジ部23aが切られており、このネジ部23aで筐体70の孔71にネジ止めされる。また、内側筒部23は、ネジ部23aと反対側の端部に、一方向Bに垂直な方向に突出し、従来例に示したテーパー形状31aよりも大きい内側爪部23bが形成されている。
【0018】
また、内側筒部23の外面であってネジ部23aの傍には、一方向Bに垂直な方向に延出する導電性の支持部25が形成されており、さらに支持部25の先端には、内側筒部23よりも大きい径を有する円筒形状の外側筒部24が形成されている。この外側筒部24は、支持部25とは反対側の端部に、絶縁被覆4の厚みと略同等の突出高に形成された外側爪部24aが形成されている。
【0019】
このように構成される同軸ケーブル用コネクタ20は、例えば、図2のセンター線Cを通る平面に関して対称であって、内側筒部23と、外側筒部24と、支持部25とを分断するような、二分割状態で生産すればよい。
【0020】
このように構成される同軸ケーブル用コネクタ20においては、ネジ部23aで筐体70の孔71にネジ止めされることによって、筐体70に保持される。その後、同軸ケーブル用コネクタ20は、コンタクト端子21bをプリント基板60の信号ラインパターンに半田付けされる。なお、筐体70は、プリント基板60のアース電位と接続されているため、内側筒部23と、外側筒部24と、支持部25とは、いずれもアース電位になる。
【0021】
同軸ケーブル10は、内側爪部23bを誘電体2とア−ス電位部3との間に挿入させて、そのまま図1の矢印A方向に押し込まれることによって、芯線1が凹部21aに係合し、誘電体2が内側筒部23の内側に入り、同軸ケーブル用コネクタ20に装着する。この状態では、内側爪部23bはア−ス電位部3と接触しており、内側爪部23bに係止されるア−ス電位部3が、プリント基板60のアース電位と接続されている。この状態では、同軸ケーブル10を矢印A方向とは逆の方向に引っ張っても、内側爪部23bがア−ス電位部3に係止しているので、同軸ケーブル10は引き抜けない。つまり、同軸ケーブル10は同軸ケーブル用コネクタ20にはめ殺されてしまうのである。
【0022】
また、絶縁被覆4は、外側から外側爪部24aが食い込んで同軸ケーブル用コネクタ20に挟持される。つまり、同軸ケーブル10は、外側爪部24aによっても挟持されて同軸ケーブル用コネクタ20にはめ殺されてしまうのである。
【0023】
従って、芯線1に密着する導電性のコンタクト部21と、コンタクト部21と絶縁されてア−ス電位部3に係止する導電性の内側爪部23bと、コンタクト部21と絶縁されて絶縁被覆4の外周に係止する外側爪部24aとを有するため、同軸ケ−ブル10を矢印A方向に押し込めば、同軸ケ−ブル10を電気回路60に接続できる。言い換えれば、同軸ケーブル用コネクタ20がオスとメスとの2部品に分かれることもなく、同軸ケ−ブル10を装着した後にかしめ工具でかしめたりする必要も無く、同軸ケ−ブル10を電気回路60に接続する際に手間がかからない。
【0024】
なお、上記実施の形態においては、内側爪部23bや外側爪部24aは、内側筒部23と、外側筒部24との全周にわたって設けられなくともよく、部分的に設けられていてもよい。
【0025】
また、上記実施の形態においては、コンタクト部21は、凹部21aが芯線1に密着するようにしたものを例示したが、本発明はこれに限らず、芯線を保持して芯線に導電する部材は、芯線を側方から挟持するバネ部材であってもよい。
【0026】
また、外側筒部24と支持部25とは、絶縁部材で構成して内側筒部23に後付けしてもよい。このようにすれば、同軸ケーブル用コネクタは、出来上がりの状態では1つの部品であるが、製造過程では、比較的形成しやすい複数の構成部品の組み合わせからなるようにできる。言い換えれば、同軸ケーブル用コネクタは、センター線を通る平面に関して対称であって、内側筒部と、外側筒部と、支持部とを分断するような、二分割状態で生産される場合に比べて、製造が容易になる。
【0027】
[第2の実施の形態]
図3は同軸ケーブルを同軸ケーブル用コネクタに装着する作業の説明図で、(a) は同軸ケーブル用コネクタの斜視図、(b) は装着前の要部断面側面図、(c) は装着後の要部断面側面図である。なお、前述の第1の実施の形態と同一の箇所には同じ符号を付し、同一の箇所の詳細な説明は省略する。
【0028】
この第2の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタが前述の第1の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタと異なり特徴となる構成は、支持部に弾性を持たせた点である。
【0029】
支持部25は、矢印A方向に力を加えれば、矢印A方向に凸となり、矢印A方向とは逆の方向に力を加えれば、矢印A方向に凹となるような、弾性を有する部材である。
【0030】
このような支持部25は、図3(b) に示すように、当初は矢印A方向に凹となっていれば、同軸ケーブル10の絶縁被覆4が当たってきて、図3(c) に示すように、矢印A方向に凸となる。支持部25は、矢印A方向に凸となるとき、矢印A方向への引っ張り力を、外側筒部24に伝える。外側筒部24は、支持部25から伝えられた引っ張り力を、外側爪部24aに伝える。外側爪部24aは、支持部25に発生して、外側筒部24から伝えられた引っ張り力によって、絶縁被覆4を堅固に係止する。なお、外側爪部24aは、部分的に形成されている。
【0031】
従って、前記第1の実施の形態と略同様の効果を奏すると共に、支持部25に矢印A方向に凹凸となる弾性を持たせたため、外側爪部24aは、前記第1の実施の形態に比較して、さらに堅固に絶縁被覆4に噛み、同軸ケーブル10の抜け落ちを防止しやすい。
【0032】
なお、上記実施の形態においては、内側爪部23bは、内側筒部23の全周にわたって設けられなくともよく、部分的に設けられていてもよい。また、外側爪部24aは、外側筒部24の全周にわたって設けられていてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態においては、コンタクト部21は、凹部21aが芯線1に密着するようにしたものを例示したが、本発明はこれに限らず、芯線を保持して芯線に導電する部材は、芯線を側方から挟持するバネ部材であってもよい。
【0034】
また、外側筒部24と支持部25とは、絶縁部材で構成して内側筒部23に後付けしてもよい。このようにすれば、同軸ケーブル用コネクタは、出来上がりの状態では1つの部品であるが、製造過程では、比較的形成しやすい複数の構成部品の組み合わせからなるようにできる。言い換えれば、同軸ケーブル用コネクタは、センター線を通る平面に関して対称であって、内側筒部と、外側筒部と、支持部とを分断するような、二分割状態で生産される場合に比べて、製造が容易になる。
【0035】
[第3の実施の形態]
図4は同軸ケーブル用コネクタの説明図で、(a) は側面図、(b) は可動爪の斜視図である。図5は同軸ケーブル用コネクタの説明図で、(a) は可動爪が傾倒する前の一部断面側面図、(b) は可動爪が傾倒した後の一部断面側面図である。
【0036】
この第3の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタが前述の第1の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタと異なり特徴となる構成は、外側筒部に、絶縁被覆側に突出する可動爪を設けた点である。
【0037】
図4(a) に示すように、同軸ケーブル用コネクタ20は、外側筒部24の外面にネジ24cが切られている。外側筒部24の外面には、ネジ24cに従って矢印A方向とは逆の方に進行可能な外側筒部用ネジ26が付加されている。また、外側筒部24には、図4(a) に示すように、回動軸27a中心に回動可能な可動爪27が、矢印A方向に垂直な平面内に回動軸27aを有するようにして回動自在に取り付けられている。可動爪27は、端部に、先端にいくほど鋭利な爪先端部27bを形成されている。ここで、外側筒部24は、可動爪27を回動可能に保持するような、保持溝部24dが、切り欠き形成されている。可動爪27は、保持溝部24dに保持されて回動軸27aを固定され、外側筒部24に対して回動軸27a中心に回動可能に動くのである。
【0038】
このような同軸ケーブル用コネクタ20にあっては、可動爪27は、図5(a) に示すように、外側筒部24の内側に突出してはいない。すなわち、可動爪27は、爪先端部27bが縁被覆4に引っ掛からないようにされている。次に、前述の第1の実施の形態のように同軸ケーブル10を矢印A方向に挿入した後、外側筒部用ネジ26を矢印A方向とは逆の方に進行させる。外側筒部用ネジ26を、可動爪27に当たるまで進行させると、可動爪27は、図5(a) の状態から、図5(b) の状態のように、回動軸27aを中心にして爪先端部27bを回転突出させる。このとき、爪先端部27bは、外側筒部24の内面から、内側爪部23bと略同じだけ突出する。
【0039】
このようにして、爪先端部27bが突出すれば、引き続き外側筒部用ネジ26を進行させて、可動爪27が元の状態に戻らないようにする。すなわち、爪先端部27bが外側筒部24の内面から外側爪部24aと略同じ高さだけ突出している場合には、可動爪27は、外側筒部24の外面から外には出てこないのである。このように、外側筒部用ネジ26によって可動爪27を押さえつけるようにすれば、絶縁被覆4を噛んだ可動爪27を、動かないようにでき、外側爪部24aの他に可動爪27によっても絶縁被覆4を係止できる。
【0040】
従って、前記第1の実施の形態と略同様の効果を奏すると共に、外側爪部24aの他に可動爪27によっても絶縁被覆4を係止できる。
【0041】
なお、上記実施の形態においては、内側爪部23bや外側爪部24aは、内側筒部23と、外側筒部24との全周にわたって設けられなくともよく、部分的に設けられていてもよい。
【0042】
また、上記実施の形態においては、コンタクト部21は、凹部21aが芯線1に密着するようにしたものを例示したが、本発明はこれに限らず、芯線を保持して芯線に導電する部材は、芯線を側方から挟持するバネ部材であってもよい。
【0043】
また、外側筒部24と支持部25とは、絶縁部材で構成して内側筒部23に後付けしてもよい。このようにすれば、同軸ケーブル用コネクタは、出来上がりの状態では1つの部品であるが、製造過程では、比較的形成しやすい複数の構成部品の組み合わせからなるようにできる。言い換えれば、同軸ケーブル用コネクタは、センター線を通る平面に関して対称であって、内側筒部と、外側筒部と、支持部とを分断するような、二分割状態で生産される場合に比べて、製造が容易になる。また、可動爪27は、絶縁体で形成してもよい。
【0044】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、電気信号の伝送線である芯線と、この芯線の周囲を覆う柱状の誘電体と、前記芯線と絶縁されて前記誘電体の外周を覆って配設されるア−ス電位部と、このア−ス電位部の外周を覆う絶縁被覆とを有する同軸ケーブルを、電気回路に接続するための同軸ケーブル用コネクタであって、前記芯線に密着する導電性のコンタクト部と、このコンタクト部を内包する内側筒部の先端に形成されるとともにコンタクト部と絶縁されて前記誘電体と前記ア−ス電位部との隙間に進入して前記ア−ス電位部に外方に向けて係止する導電性の内側爪部と、内側筒部から延出する支持部を介して内側筒部よりも大きい径を有する円筒形状の外側筒部の端部に形成され前記コンタクト部と絶縁されて前記絶縁被覆の外周に係止する外側爪部とを有するため、同軸ケ−ブルを押し込めば、同軸ケ−ブルを電気回路に接続できる。言い換えれば、同軸ケーブル用コネクタがオスとメスとの2部品に分かれることもなく、同軸ケ−ブルを装着した後にかしめ工具でかしめたりする必要も無く、同軸ケ−ブルを電気回路に接続する際に手間がかからない。
また、請求項2記載の発明にあっては、支持部は、弾性を有して形成され、同軸ケーブルの絶縁被覆によって押し込まれていない状態では、外側に突出しない凹形状であって、同軸ケーブルの記絶縁被覆によって押し込まれると、外側爪部が絶縁被覆に噛み込むよう、外側に突出する凸形状に弾性変形するので、請求項1記載の発明の効果に加えて、支持部に凹凸となる弾性を持たせたため、外側爪部は、さらに堅固に絶縁被覆に噛み、同軸ケーブルの抜け落ちを防止しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタに同軸ケーブルを装着する作業を説明する要部断面側面図である。
【図2】同上の同軸ケーブル用コネクタの斜視図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタに同軸ケーブルを装着する作業の説明図である。
【図4】本発明に係る第3の実施の形態の同軸ケーブル用コネクタの説明図である。
【図5】同上の同軸ケーブル用コネクタの説明図である。
【図6】従来の同軸ケーブル用コネクタの一部品であるケーブル側部品をあらわす模式図である。
【図7】同上のケーブル側部品を同軸ケーブルに装着する作業を説明する側面図である。
【図8】同上の同軸ケーブル用コネクタの一部品であるレセプタクルの斜視図である。
【図9】同上のレセプタクルを電気回路に接続し、筐体に保持した状態を示す側面図である。
【図10】同上の同軸ケーブル用コネクタを用いて同軸ケーブルを筐体内の電気回路に接続する様子を示した側面図である。
【符号の説明】
1 芯線
2 誘電体
3 ア−ス電位部
4 絶縁被覆
10 同軸ケーブル
20 同軸ケーブル用コネクタ
21 コンタクト部
60 電気回路
23b 内側爪部
24a 外側爪部
Claims (2)
- 電気信号の伝送線である芯線と、この芯線の周囲を覆う柱状の誘電体と、前記芯線と絶縁されて前記誘電体の外周を覆って配設されるア−ス電位部と、このア−ス電位部の外周を覆う絶縁被覆とを有する同軸ケーブルを、電気回路に接続するための同軸ケーブル用コネクタであって、前記芯線に密着するとともに芯線密着側とは反対の側が電気回路に接続するコンタクト端子として形成されてある導電性のコンタクト部と、このコンタクト部を内包する内側筒部の先端に形成されるとともにコンタクト部と絶縁されて前記誘電体と前記ア−ス電位部との隙間に進入して前記ア−ス電位部に外方に向けて係止する導電性の内側爪部と、内側筒部から延出する支持部を介して内側筒部よりも大きい径を有する円筒形状の外側筒部の端部に形成され前記コンタクト部と絶縁されて前記絶縁被覆の外周に係止する外側爪部とを有することを特徴とする同軸ケーブル用コネクタ。
- 前記支持部は、弾性を有して形成され、同軸ケーブルの前記絶縁被覆によって押し込まれていない状態では、外側に突出しない凹形状であって、同軸ケーブルの前記絶縁被覆によって押し込まれると、前記外側爪部が前記絶縁被覆に噛み込むよう、外側に突出する凸形状に弾性変形することを特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブル用コネクタ。
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