JP3761662B2 - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣類ののり付けを行う専用コースを設けたドラム式洗濯機、ドラム式乾燥洗濯機等のドラム式洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のドラム式洗濯機はドラムが水槽内で水平軸を中心に回転する構造となっており、洗いから脱水までを連続して行うことが出来る。
このドラム式洗濯機は、洗濯機本体の内側上端へ防振機構により懸架された水槽と、この水槽の内側で水平軸を中心に回転するように配されたドラムとの二重構造となっている。
【0003】
そして、本体上部前端に操作・表示部分があり、この裏側に制御装置が取り付けられている。上記水槽は、洗濯液や脱水液を貯え、かつ、排出する機能を有している。また、上記ドラムはその周壁全体に洗濯時の給水、及び脱水時の排水を行うための多数の小孔、及び洗濯物を持ち上げるためのバッフルが設けられている。
【0004】
そして、本体の正面には洗濯物を出し入れするためのドアが設けられており、このドアは水槽との間のドアパッキンにより密閉する構造となっている。上記ドラムは駆動モータにて回転させられるものであり、また、洗濯液等は排水ポンプにて機外に排出されるものである。そして、上記水槽と排水ポンプの間の配管経路に糸屑フィルタが設けられている。
【0005】
そして、洗い工程においては、水槽内、及び、ドラムの下部に適当な洗剤濃度の洗濯水を入れ、このドラムをモータによって回転させる。上記ドラム内に入れてある衣類は洗濯水を吸収して持ち上げられて落下し、この落下時にたたき洗いされる。すすぎ工程も同様にドラムの回転により行われる。脱水はドラムを高速回転させ、その遠心力を利用して行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような構成の従来のドラム式洗濯機では、洗濯物の種類により標準コースやデリケートコース等複数のコースの中から、洗濯物に適したコースが選択できるようになっている。
【0007】
しかしながら、家庭用の洗濯のりを用いてのり付けを行う専用のコースが設定されておらず、標準コースやデリケートコース等でのり付けを行うと、のり付けの効果が十分発揮できない、脱水が強すぎる等の問題があり、洗濯機でのり付けが上手にできないという問題があった。
【0008】
また、のり付けを行った後に、残留したのりを除去する槽すすぎ運転も十分に行えず、長期間の使用中にのりが堆積し衣類への汚れの付着や故障の原因になる恐れがあった。
【0009】
この点を考慮して、特開平4ー20389号公報に記載のものでは、のり付け工程と槽すすぎ工程を組み合わせた専用コースが提案されているが、渦巻き式洗濯機を前提としたものであり、かつ槽すすぎの効果を上げるために水位を高くするだけで脱水等で飛び散ったのりの除去の確実性に課題を残している。
【0010】
また、特開平4ー108494号公報に記載のものではのり付け工程は通常の洗濯時に比べ水位を高く設定する。槽すすぎ工程では水槽内に残水がある状態で脱水に入るという改善を加えているものの、のりの撹拌の問題や槽すすぎの確実性の確保の面で不十分な点を残している。
【0011】
本発明は、上記従来の技術が有している課題を解決しようとするものであり、のり付け、及びのり付け後の槽すすぎの効果、確実性を高めたのり付けの専用コースを有するドラム式洗濯機の実現を図るものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のドラム式洗濯機は上記のような課題を解決したもので、請求項1記載の発明は、外箱内に配された水槽内で、水平軸を中心に自在に回転し、かつ内部に洗濯物を収容する回転ドラムと、上記水槽内の水位を検知する水位センサを備え、のり付け工程と槽すすぎ工程から構成されるのり付けを行う専用コースを設けたドラム式洗濯機において、のり付け工程中の脱水時間は、通常の洗濯運転の最終脱水より短くなるように制御するものである。
【0013】
また、請求項1記載の発明は、のり付け工程の後の槽すすぎ工程では回転ドラムのタンブリング回転数を通常の洗濯運転、及びのり付け運転の回転数よりも高い100〜200rpmに設定するものである。そして、請求項1記載の発明は、のり付け工程の後の槽すすぎ工程では給水により溜められた水槽内の水の水位をのり付け工程より低く設定するものである。
【0014】
そしてまた、請求項記載の発明は、請求項1に記載の発明において、槽すすぎ工程は複数回のすすぎ運転から構成されるものである。さらに、請求項記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、槽すすぎ工程の最終すすぎの後に、脱水工程を付加したものである。
【0017】
また、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の発明において、のり付けコースを行う専用コースが選択された場合は、のり付けを行う専用コースが選択されたことを示す表示と槽すすぎの表示を行うとともに、槽すすぎの表示が点灯中は、他のコースの選択ができないように制御するものである。
【0018】
そして、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の発明において、のり付け工程の運転がスタートした時点で、のり付け工程の運転が実施された情報を記憶し、電源キーを押して電源OFFにされても、再度電源キーが押された時点で槽すすぎの表示を行うものである。
【0019】
そしてまた、請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、運転経歴を記憶する記憶素子として不揮発性のメモリを設け、一旦通電が遮断された状態でも記憶が残るようにし、再度通電され、電源キーが操作された時点で槽すすぎの表示を行うものである。
【0020】
さらに、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の発明において、水槽内の水を循環させる循環ポンプを備え、のり付け工程中は水を循環させるものである。さらにまた、請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれか一つに記載の発明において、水槽内の水を循環させる循環ポンプを備え、槽すすぎ工程中は水を循環させるものである。
【0021】
そして、請求項記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の発明において、水槽内の水を加熱するための洗濯用ヒータを備え、槽すすぎを温水で行えるようにしたものである。そしてまた、請求項10記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の発明において、水槽内の水を加熱するための洗濯用ヒータを備え、槽すすぎを温水で行えるようにしたドラム式洗濯機において、槽すすぎ工程中は温水を洗剤ケースののりの投入口を経由して循環させるものである。
【0022】
本発明は上記構成にて、請求項1記載の発明は、通常の脱水に比べ脱水時間を短くするため、のり付けした衣類に十分なのりが残り良好なのり付け効果が得られる。また、衣類のしわも押さえられるため、乾燥後のアイロン掛けが容易になる。
【0023】
また、請求項記載の発明は、通常のタンブリング回転数よりも高い回転数でドラムを回転させるため、すすぎ水量を増加させなくとも、水槽内の水が水槽全体を循環するように行き渡る。特に、水槽上部の通常のタンブリングでは水の届かない部分まで洗浄でき、また配管の奥までも確実に洗浄することができる。
【0024】
そして、請求項記載の発明は、槽すすぎの使用水量を少なくすることにより、ドラム回転時の負荷量が少なくなり、モーターの消費電力を少なくすることができる。
【0025】
そしてまた、請求項記載の発明は、槽すすぎを複数回繰り返すことで、のりが槽すすぎ毎に希釈され、槽すすぎの効果が高められる。槽すすぎの水の少量の残水に含まれるのりの成分が殆ど除去でき、繰り返し使用しても、のりが堆積して行くという問題が解決できる。
【0026】
そのうえ、請求項記載の発明は、槽すすぎの最後に脱水を加えることで、槽すすぎ時に発生する泡、及びドラムの外周に付着した残留水を除去できる。
【0027】
さらにまた、請求項記載の発明は、のり付け工程がスタートし、水槽内にのりが投入されてからは他のコースが選択できなくなるため、のりが残った状態でのり付けが不要な他の衣類を洗濯しのりが付いてしまう、のり付けの後の槽すすぎを忘れる等の問題を防止することができる。
【0028】
また、請求項及び請求項記載の発明は、のり付け工程の途中、のり付け工程の後で電源スイッチが切られた場合や停電等で電源が切られた場合でも、再度電源が入った時点で槽すすぎ工程を含むのり付けコースが最後迄終了していないことが分かるため、使用者に槽すすぎの実施を促すことができる。
【0029】
そして、請求項及び記載の発明は、循環ポンプで水槽内の水を循環させるため、のりの撹拌効果が高まり、均一なのり付けができる。また、槽すすぎ時は循環用ホースの内部まで洗浄することが可能となる。
【0030】
そしてまた、請求項及び請求項10記載の発明は、のりを規定の使用量より多く使用した場合、のり付け後、長時間槽すすぎを行わないで放置した場合等の通常ののり付け後に比べて除去しにくい残留したのりの洗浄効果が向上する。また、乾燥機能を付加した場合、誤ってのり付けの後に乾燥をしても、乾燥により水槽の内壁等にこびりついたのりの残留分を容易に除去することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明のドラム式乾燥洗濯機は、第1の手段では、のり付け工程の後の脱水時間を短くし、衣類に付着したのりが除去されすぎて、のり付けの効果が低減するのを防止するものであり、第2の手段では、槽すすぎ工程では水槽内に水が入った状態で、ドラムのタンブリング回転数を上げ、すすぎ水が水槽全体を洗い流すことができるものであり、第3の手段では、のり付け工程の後の槽すすぎ工程では設定水位をのり付け工程より低く設定するものである。
【0032】
また、第4の手段では、槽すすぎ工程を複数回のすすぎ運転で構成し、槽すすぎの効果を確実なものとしている。第5の手段では、槽すすぎ工程の最後に脱水工程を加え、ドラムに付着した水の除去やドアパッキン部分に残るのりの泡の除去を可能としている。
【0033】
そして、第6乃至第8の手段では、のり付け工程が終了したことを知らせるための報知を槽すすぎ工程を開始するまで継続する、ブザー報知は間欠的にする等で、使用者に槽すすぎをする必要があることを知らしめるものであり、第9の手段では、槽すすぎの表示が行われている場合、即ちのり付け工程がスタートした後は他のコースが選択できないようにすることで、確実に使用者が槽すすぎを行うようにしている。
【0034】
そしてまた、第10、及び第11の手段では、のり付け工程が終了、あるいは中断された状態で電源スイッチが押され、電源が切られた場合にも、再度電源が入れられた場合にのり付け後の槽すすぎが行われていないことを知らせ、使用者が槽すすぎを忘れることを防止する手段を与えるものであり、第12、第13の手段では、のり付け工程、槽すすぎ工程中に水槽内の水を循環させることで、のり付け効果の向上、及び槽すすぎ性能の向上を図るものである。
【0035】
さらに、第14、及び第15の手段では水槽内、及びのりの投入口の洗浄を温水を用いて行うことで、のり付け後長時間放置された場合の取れにくいのりの残留分の除去の効果を高めるものである。
【0036】
以下、本発明のドラム式乾燥洗濯機の実施の形態を図面と共に説明する。
本発明のドラム式洗濯機の図1、及び図2に示し、以下、主要な部分及び発明にかかわる部分を中心に説明を行う。
図1は本発明のドラム式洗濯機の内部構造を示す概略縦断正面図、図2は本発明のドラム式洗濯機の内部構造を示す概略縦断側面図である。
【0037】
図1及び図2において、1は洗濯機本体、2は回転ドラム、3はバッフル、4は水槽、5は防振機構(つりバネ)、6はドア、7はドアパッキン、8はドラム駆動用のモータ、9は排水ポンプ、10は糸屑フィルタである。11は洗剤、漂白剤、のり等を投入するための洗剤ケースである。
【0038】
12は水槽内の水を循環させるための循環ポンプ、13は循環ホース、14は排水ホース、15は水槽内の水位を検知するための水位センサ、16は給水弁、17は給水ホース、18は水槽内の水を加熱するための洗濯用ヒータである。また、21は操作・表示部、22は制御装置である。
【0039】
上記ドラム式洗濯機では、洗濯機本体1内に軸方向が短い、ほぼ円柱形状の回転ドラム2と水槽4とが設けられている。このドラム2は水平方向に回転軸が配設され、回転軸に沿った方向の1端部(回転軸は反対側端部)が開口する洗濯物の投入を行うためのドア6が配設されている。7はドアパッキンであり、ゴムなどの弾性体からなるシール材として内嵌されている。
【0040】
従って、上記ドア6が閉じたときには、ドアの周縁部と投入口内周縁部とで上記シール材が挟圧されて、洗濯機本体1、及び、水槽4の水密が保持されるようになっている。なお、振動吸収のため、洗濯機本体1の上部から水槽4を防振機構5により懸架されており、これにより水槽4の振動を減衰させる構成となっている。
【0041】
上記回転ドラム2は、洗濯物を収容して回転するものであって、ドラム2内には、中心軸に向けて突出する山脈状にバッフル3が形成される。水槽4は上記ドラム2を囲んで設けられ、洗濯水(洗剤、のり等を含む水、すすぎ水も含む)をためるものである。
【0042】
この洗濯水は、水道につながる給水ホース17を通り洗濯用給水弁16からの水道の開閉を行うことにより水管路、洗剤ケース11を介して水槽4内に供給される(詳しくは、一旦は洗剤ケースに入った後に、水管路を介して水槽4内に供給される)。
【0043】
上記水槽4の底部には水槽4内の洗濯水を出す排水ダクトが設けられ、この排水ダクトは、排水された洗濯水に含まれる糸屑やゴミ等の挟雑物を除去するフィルタ10につながり、フィルタ10により糸屑やゴミ等は除去される。フィルターケース10には、水槽4内の洗濯水を洗濯機外部に排水するための排水ポンプ9がつながれ、排水ホース14を経て機外に排出される。
【0044】
上記投入口の反対側端部に水平な回転軸が固定して設けられており、この回転軸にはドラムプーリが固定されている。水槽4の下端部にはドラム駆動用モータ8が設けられており、このモータ8の回転軸とドラムプーリをベルトで連結している。この水槽4、回転軸、ドラムプーリ、及び、ドラム駆動用モータ8等の部品は洗濯機本体1に収容されている。
【0045】
また、上記洗濯機本体1の前面上部には、運転/停止スイッチ、及び、各種操作スイッチ等のパネル入力部、ならびに、表示ランプ等の表示部が設けられた操作パネル21が配置される。この操作パネル21の内側部には洗濯機の電気的制御を行う制御装置22が配設され、操作パネル21からの信号線が接続される。上記制御装置22には、ドア6の開閉を検出するドアスイッチ、水槽4の水位を水圧で検出する水位センサ15、及び、モータ8の回転を検出するタコメータの出力信号線が接続される。
【0046】
図3は上記ドラム式洗濯機の制御装置22の回路ブロック図である。
図3に示すように、制御装置22は主に、電源部29、表示部212、パネル入力部211、ドアスイッチ等の信号入力部19、制御部20、出力部23、及び、負荷部24から成る。
【0047】
上記電源部29は、コンセントプラグ26から電源スイッチ27を介して商用電源が入力されて、交流電源を変圧し、また、整流して制御用の直流電源を出力したクロックパルスを発振出力する。表示部212は、上記表示ランプの他、ブザーも含まれる。
【0048】
上記制御部20は、マイクロコンピュータ、及びメモリ28から主になり洗濯機の動作に関する判断・指令を行うものであって、演算・記憶機能を有している。出力部23は、制御部の指令にしたがってドライブ信号を出力するトライアックを含む半導体素子を有している。上記負荷部24は、上記出力部のドライブ信号で作動し、排水ポンプ9、循環ポンプ12、給水弁16、洗濯用ヒータ18、ドラム駆動用モータ8の作動リレーを有している。
【0049】
また、図4の操作部・表示部の31はのり付けのせんの専用コース等のコースを選択するためのキーであり、32は当該キーが押された場合に点灯する表示であり、33は残時間、及び選択された加熱温度を示すセグメント部である。34は加熱温度を選択するためのキーであり、35は進行表示であり、36は槽すすぎを示す表示である。
【0050】
以下、本発明のドラム式洗濯機の実施の形態の動作について説明する。
なお、基本的な洗いから乾燥に至る動作は従来のドラム式洗濯機とほぼ同様であり、その概要は次の通りである。
【0051】
まず、洗い工程から脱水工程に至る運転の概略動作についてであるが、洗い工程はドラム2内に洗濯物を入れ、洗剤ケース11に洗剤を入れて、電源を投入して、パネル入力部211にあるスタートキーを押すと、洗濯運転が開始される。この場合、ドア6がロックされたあと、洗濯用給水弁16を開けて所定水位まで給水し、洗剤を溶かした洗濯液を上方から流し込んで洗濯物に含ませる。次にドラム2を低速回転させることにより洗いが行われる。
【0052】
ドラム2内の洗濯物は、ドラム2の回転による遠心力とバッフル3とでドラム2内の頂上付近まで持ち上げられた後、自重により落下する(タンブリングという)。このタンブリングを繰り返すことにより、洗濯物は落下時の衝撃力でたたき洗いされる。すすぎは回転ドラム2を低速回転することにより行われる。
【0053】
すすぎが終わると、ドラム2の回転は停止され、排水ポンプ9がONして洗濯液を機外に排出する。洗濯、すすぎ工程を終了し、排水完了後、脱水工程に移り衣類のアンバランス修正を目的とした低速反転動作のアンバランス修正工程を行う。アンバランス修正工程終了後、衣類のアンバランス検知を目的とした低速回転のアンバランス検知工程を実施し、アンバランス検知レベル以下の場合は、ドラムの回転数を上げ、その時のドラムの回転による遠心力を利用して洗濯物をドラム2の周壁内面に押し付けるような形で脱水が行われる。
【0054】
次に、本発明のドラム式洗濯機のポイントとなる動作を図5に示すフローチャートに従い説明する。
まず、電源スイッチが押されると選択出来るコース等の表示が点灯する。次に、本発明ののり付け専用のコースが選択され、洗濯されたのり付けコースの表示32が点灯する。
【0055】
そして、スタートキーが押されると、表示32が点灯から点滅に変わり、残時間表示部33が点灯し、給水弁16が開いて給水が開始され、洗剤ケース11を経由して、洗濯用のと共に、水槽4に給水される。同時にのり付けコースの運転が開始された情報をメモリ28に記憶する。
【0056】
所定位置に達すると、給水弁16が閉じ、循環ポンプ12が運転を開始すると共にドラム2が回転を開始する。この時のドラム2の回転数は45〜60rpm程度である。次に、のり付け工程の所定の時間が経過すると、ドラム2、循環ポンプ12の運転が停止され、排水ポンプ9が動作して排水を行う。
【0057】
水槽4内の水が所定水位まで排出されると、ドラム2が回転を始め、高速脱水を行う。ただし、脱水の最高速は通常の洗濯の場合と同様に設定されるが、最高速での脱水時間は短く設定される。脱水が完了すると、ブザー等でのり付け工程の終了を報知すると共に、ドアロックを解除し、のり付けされた衣類が取り出せるように待機する。この報知は槽すすぎを行うためにスタートキーが押されるまで継続することも可能であり、またフローチャートに示すように、所定時間経過した時点で停止させることも可能である。
【0058】
再度、スタートキーが押されると、給水弁16が開き給水が開始され、所定位置に達すると、給水弁16が閉じて槽すすぎが開始される。のり付けの場合と同様に循環ポンプ12、及びドラム2が動作し、槽すすぎが行われる。この時のドラム2の回転数は通常のタンブリング回転数よりも高く設定され、100〜200rpm程度とするのが適当である。
【0059】
ドラム2の回転数を上げることにより少ない水量でも、水槽4内の水が水槽4の上部にまで持ち上げられ、水槽内を十分洗浄すると共に、配管の奥まで水が流れ込み、水槽に接続された配管の中間で十分にすすぐことが可能となる。槽すすぎが終了すると、排水を行い、最後にドラム2を高速回転させて、ドラム2に付着した水の除去等を行う。
【0060】
図6は具体的な制御の一例を示す運転チャートであり、のり付け工程から休止状態を経て、槽すすぎ工程に至る各付加の運転状況を整理している。
図6に示すように、のり付け工程でのドラム2のタンブリング回転数は55rpmであり、8秒間回転、8秒間停止、8秒間反対方向に回転するという動作を繰り返して、のり付けを行う。
【0061】
また、のり付けの後の脱水はアンバランスを検知するための回転数85rpmを経て、450rpm、920rpm、1000rpmにまでドラム2の回転数を上げて行う。ただし、1000rpmでの回転時間は30秒と短くし、のりの過度な除去、しわの低減を図っている。
【0062】
槽すすぎではドラム2の回転数を200rpmまで上げ、水槽4の洗浄性能の向上を図っている。また、最終脱水Bではドラム2の内部に衣類が入っていないことを前提としているため、ドラム2に付着した水等を除去するのに十分な800rpmに回転数を制限し、省電力、騒音の低減を図っている。
【0063】
【発明の効果】
本発明のドラム式洗濯機は上記のような構成であるから、請求項1記載の発明は、通常の脱水に比べ脱水時間を短くするため、のり付けした衣類に十分なのりが残り良好なのり付け効果が得られる。また、衣類のしわも押さえられるため、乾燥後のアイロン掛けが容易になる。
【0064】
また、請求項記載の発明は、通常のタンブリング回転数よりも高い回転数でドラムを回転させるため、すすぎ水量を増加させなくとも、水槽内の水が水槽全体を循環するように行き渡る。特に、水槽上部の通常のタンブリングでは水の届かない部分まで洗浄でき、また配管の奥までも確実に洗浄することができる。
【0065】
そして、請求項記載の発明は、槽すすぎ工程の使用水量を低減することができるとともに、ドラム回転駆動用モーターの負荷量を低減でき、モーターの小型化が図れる。
【0066】
そしてまた、請求項記載の発明は、槽すすぎを複数回繰り返すことで、のりが槽すすぎ毎に希釈され、槽すすぎの効果が高められる。槽すすぎの水の少量の残水に含まれるのりの成分が殆ど除去でき、繰り返し使用しても、のりが堆積して行くという問題が解決できる。
【0067】
そのうえ、請求項記載の発明は、槽すすぎの最後に脱水を加えることで、槽すすぎ時に発生する泡、及びドラムの外周に付着した残留水を除去できる。
【0068】
さらにまた、請求項記載の発明は、のり付け工程がスタートし、水槽内にのりが投入されてからは他のコースが選択できなくなるため、のりが残った状態でのり付けが不要な他の衣類を洗濯しのりが付いてしまう、のり付けの後の槽すすぎを忘れる等の問題を防止することができる。
【0069】
また、請求項及び請求項記載の発明は、のり付け工程の途中、のり付け工程の後で電源スイッチが切られた場合や停電等で電源が切られた場合でも、再度電源が入った時点で槽すすぎ工程を含むのり付けコースが最後迄終了していないことが分かるため、使用者に槽すすぎの実施を促すことができる。
【0070】
そして、請求項及び記載の発明は、循環ポンプで水槽内の水を循環させるため、のりの撹拌効果が高まり、均一なのり付けができる。また、槽すすぎ時は循環用ホースの内部まで洗浄することが可能となる。そしてまた、請求項及び請求項10記載の発明は、のりを規定の使用量より多く使用した場合、のり付け後、長時間槽すすぎを行わないで放置した場合等の通常ののり付け後に比べて除去しにくい残留したのりの洗浄効果が向上する。しかも、乾燥機能を付加した場合、誤ってのり付けの後に乾燥をしても、乾燥により水槽の内壁等にこびりついたのりの残留分を容易に除去することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドラム式洗濯機の内部構造を示す概略縦断正面図である。
【図2】本発明のドラム式洗濯機の内部構造を示す概略縦断側面図である。
【図3】本発明のドラム式洗濯機の制御装置のブロック図である。
【図4】本発明のドラム式洗濯機の表示・操作部の説明図である。
【図5】本発明のドラム式洗濯機の制御動作のフローチャートである。
【図6】図5の制御フローチャートに基づく運転を行った場合の運転状態を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 洗濯機本体
2 ドラム
3 バッフル
4 水槽
5 防振機構
6 ドア
7 ドアパッキン
8 駆動用モータ
9 排水ポンプ
10 糸くずフィルタ
11 洗剤ケース
12 循環ポンプ
13 循環ホース
14 排水ホース
15 水位センサ
16 給水弁
17 給水ホース
18 洗濯用ヒータ
21 操作部
22 制御装置
31 コース洗濯キー
32 コース表示
33 セグメント表示部
34 加熱温度選択キー
35 進行表示部
36 槽すすぎ表示

Claims (10)

  1. 外箱内に配された水槽内で、水平軸を中心に自在に回転し、かつ内部に洗濯物を収容する回転ドラムと、前記水槽内の水位を検知する水位センサを備え、のり付け工程と槽すすぎ工程から構成されるのり付けを行う専用コースを設けたドラム式洗濯機において、
    前記のり付け工程中の脱水時間は、通常の洗濯運転の最終脱水時間より短くなるように制御し、
    前記のり付け工程の後の前記槽すすぎ工程では、前記回転ドラムのタンブリング回転数を通常の洗濯運転、及びのり付け運転の回転数よりも高い100〜200rpmに設定し、かつ、給水により溜められた前記水槽内の水の水位を前記のり付け工程より低く設定することを特徴とする、ドラム式洗濯機。
  2. 記槽すすぎ工程は複数回のすすぎ運転から構成されることを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
  3. 記槽すすぎ工程の最終すすぎの後に、脱水工程を付加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドラム式洗濯機。
  4. 記のり付けコースを行う専用コースが選択された場合は、のり付けを行う専用コースが選択されたことを示す表示と槽すすぎの表示を行うとともに、槽すすぎの表示が点灯中は、他のコースの選択ができないように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
  5. 前記のり付け工程の運転がスタートした時点で、のり付け工程の運転が実施された情報を記憶し、電源キーを押して電源OFFにされても、再度電源キーが押された時点で槽すすぎの表示を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
  6. 記運転経歴を記憶する記憶素子として不揮発性のメモリを設け、一旦通電が遮断された状態でも記憶が残るようにし、再度通電され、電源キーが操作された時点で槽すすぎの表示を行うことを特徴とする請求項記載のドラム式洗濯機。
  7. 記水槽内の水を循環させる循環ポンプを備え、のり付け工程中は水を循環させることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
  8. 記水槽内の水を循環させる循環ポンプを備え、前記槽すすぎ工程中は水を循環させることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
  9. 記水槽内の水を加熱するための洗濯用ヒータを備え、槽すすぎを温水で行えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
  10. 記水槽内の水を加熱するための洗濯用ヒータを備え、槽すすぎを温水で行えるようにしたドラム式洗濯機において、前記槽すすぎ工程中は温水を洗剤ケースののりの投入口を経由して循環させることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載のドラム式洗濯機。
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