JP3761244B2 - ワンタッチ開閉式包装用袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品や薬品等を包装するための包装用袋に関するものであり、更に詳しくは、口部を容易に開閉できるようにした包装用袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品や薬品を包装するための包装袋として、袋体の上端に沿ってジッパーを設け、該ジッパーによって口部を閉じるようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の包装用袋は、口部を閉じる際に、ジッパーの部分を全長にわたって指で押さえてジッパーの凸条と溝を係合させなければならないため、口部を閉じるのに非常に手間がかかるという問題があった。また、口部を開く際には、袋体の前面部の上端と後面部の上端を互いに背反する方向に引っ張るようになっており、両手を必要とするため、口部を開くのも決して容易であるとはいえない。
【0004】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、食品や薬品を包装するための包装用袋であって、口部を容易に開閉できるようにしたものを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明の包装用袋は、図1、2に示すように、袋体(1)と、この袋体(1)の内部に収容された口部開閉手段(2)とからなり、前記口部開閉手段(2)は、前記袋体(1)の内部の両側辺及び底辺に沿うように略コの字形に形成された棒状体であって、前記両側辺に沿った平行部(8、8)が下端を支点として拡開しようとする弾発性を有する合成樹脂製の弾発部材(5)と、前記袋体(1)の上端に沿って設けられ、両端がそれぞれ前記弾発部材(5)の平行部(8、8)の上端に枢着されるとともに外面が前記袋体(1)の内面に接着され、互いに重なり合った前後一対の合成樹脂製の板バネ(6、7)と、からなり、前記平行部(8、8)の上端には、前記板バネ(6、7)の端部を枢着するための縮径部(8a)が形成され、該縮径部(8a)の長さは前記板バネ(6、7)の縦幅に等しくなっており、
前記板バネ(6、7)の両側を内方に押圧すると、前記板バネ(6、7)がそれぞれ外方に湾曲して前記袋体(1)の口部が開き、押圧力を解除すると、前記板バネ(6、7)が元の状態に戻って前記口部が閉じるようにしたことを特徴とするものである。
【0006】
なお、前記板バネ(6、7)の縦断面形状が、外方に突出した円弧状である場合には、前記板バネ(6、7)が外方に湾曲しやすくなるので、より開閉し易くなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態である包装用袋の一部破断斜視図、図2は口部開閉手段の分解斜視図、図3は図2のA−A線矢視図、図4は図1の包装用袋の使用態様を示す斜視図である。
この包装用袋はアメ等の防湿性を必要とする食品を包装するためのもので、矩形の袋体1と、袋体1の内部に収容された口部開閉手段2とを備えている。
【0008】
袋体1は非透湿性を有する複合材によって形成されている。複合材は、ポリエチレンフィルムとアルミニウム箔を接着剤によりドライラミネートし、アルミニウム箔上に一軸延伸PETフィルムを接着剤によりドライラミネートしたもので、この複合材を、ポリエチレンフィルムが内面となるように二つ折りし、底部及び両側部の三方をヒートシールして袋体1を形成し、袋体1の内部に口部開閉手段2と被包装物を収容した後、袋体1の口部をヒートシールする。3A〜3Cはヒートシール部であり、4は袋体1を開封する際に始端となるノッチである。袋体1は前記一軸延伸PETフィルムの作用により水平方向に引き裂き易くなっており、袋体1の上端のヒートシール部3Aの左端を右方向に引っ張ると、ノッチ4の部分が破断してヒートシール部3Aが切り取られ、袋体1が開封される。なお、ノッチ4に代えて、袋体2の側端部の表面に傷痕を設け、ヒートシール部3Aの左端を右方向に引っ張った際に、この傷痕によって袋体1の縁が破断するようにしても良い。
【0009】
口部開閉手段2は、袋体1の内部の両側辺及び底辺に沿うように略コの字形に形成された棒状の弾発部材5と、袋体2の上端に沿って設けられた前後一対の板バネ6、7とからなっている。
【0010】
弾発部材5はポリプロピレンやポリカーボネート等の可撓性を有する合成樹脂からなり、袋体2内部の両側辺に沿った一対の平行部8、8と、該平行部8、8の下端を互いに連結する連結部9とを有している。図2に示すように、平行部8、8の上端には、板バネ6、7の端部を枢着するための断面円形の縮径部8aが形成されており、縮径部8aの長さは板バネ6、7の縦幅に等しくなっている。弾発部材5は、自然状態で平行部8、8が拡開した状態に形成されており、縮径部8a、8aに板バネ6、7を取り付けることによりコの字形になり、平行部8、8が下端を支点として拡開しようとする弾発性を有するようになる。
【0011】
板バネ6はポリプロピレン等の可撓性を有する合成樹脂からなり、長方形の基部6aと、基部6aの両端に形成された垂直方向にのびる円筒状の軸受部6b、6bとを有している。基部6aの縦断面形状は、図3に示すように、外方に突出した円弧状になっている。軸受部6b、6bは、基部6aの両側面の上半分に形成されており、その内径は、弾発部材5の縮径部8aが回動自在に嵌合する大きさになっている。なお、板バネ7は、板バネ6を天地を逆にして使用したものである。
【0012】
板バネ6、7は弾発部材5に取り付けられてから袋体1に収容される。そして、ヒートシーラによって板バネ6、7の外面が袋体1の内面に熱接着される。なお、板バネ6、7は弾発部材5によって袋体2の上端に位置決めされるので、治具を必要とせず、作業性も良い。そして、上述したように、袋体1に被包装物が収容され、袋体1の口部がヒートシールされる。
【0013】
次に、この包装用袋の使用方法について説明する。
まず、袋体1の上端のヒートシール部3Aを切り取り、袋体1を開封する。次に、板バネ6、7の両側を指で内方に押圧すると、図4に示すように、板バネ6、7がそれぞれ外方に湾曲して袋体2の口部1aが開くので、口部1aに指を入れて被包装物を取り出す。このとき、指が板バネ6、7に触れても、板バネ6、7が合成樹脂製であるため、指を怪我する恐れが少ない。また、板バネ6、7は錆びないため、衛生的にも好ましい。被包装物の取り出しが終わって押圧力を解除すると、板バネ6、7の弾発性と弾発部材5の平行部8、8の弾発性によって板バネ6、7が元の状態に戻り、袋体2の口部が閉じる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の包装用袋は、口部を片手で容易に開閉することができる。また、板バネは弾発部材によって袋体の上端に位置決めされるので、治具を必要とせず、作業性も良い。
【0015】
なお、板バネの縦断面形状を外方に突出した円弧状にすると、板バネの両端を押圧したときに板バネが外方に湾曲しやすくなるので、より開閉し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である包装用袋の一部破断斜視図。
【図2】 口部開閉手段の分解斜視図。
【図3】 図2のA−A線矢視図。
【図4】 図1の包装用袋の使用方法を示す斜視図。
【符号の説明】
1 袋体
2 口部開閉手段
5 弾発部材
6、7 板バネ
8 平行部
Claims (2)
- 袋体(1)と、この袋体(1)の内部に収容された口部開閉手段(2)とからなり、前記口部開閉手段(2)は、前記袋体(1)の内部の両側辺及び底辺に沿うように略コの字形に形成された棒状体であって、
前記両側辺に沿った平行部(8、8)が下端を支点として拡開しようとする弾発性を有する合成樹脂製の弾発部材(5)と、前記袋体(1)の上端に沿って設けられ、両端がそれぞれ前記弾発部材(5)の平行部(8、8)の上端に枢着されるとともに外面が前記袋体(1)の内面に接着され、互いに重なり合った前後一対の合成樹脂製の板バネ(6、7)と、からなり、
前記平行部(8、8)の上端には、前記板バネ(6、7)の端部を枢着するための縮径部(8a)が形成され、該縮径部(8a)の長さは前記板バネ(6、7)の縦幅に等しくなっており、
前記板バネ(6、7)の両側を内方に押圧すると、前記板バネ(6、7)がそれぞれ外方に湾曲して前記袋体(1)の口部が開き、押圧力を解除すると、前記板バネ(6、7)が元の状態に戻って前記口部が閉じるようにしたことを特徴とするワンタッチ開閉式包装用袋。 - 前記板バネ(6、7)の縦断面形状が、外方に突出した円弧状であることを特徴とする請求項1に記載のワンタッチ開閉式包装用袋。
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JP12116196A JP3761244B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ワンタッチ開閉式包装用袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12116196A JP3761244B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ワンタッチ開閉式包装用袋 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09301386A JPH09301386A (ja) | 1997-11-25 |
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ID=14804362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12116196A Expired - Fee Related JP3761244B2 (ja) | 1996-05-16 | 1996-05-16 | ワンタッチ開閉式包装用袋 |
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-
1996
- 1996-05-16 JP JP12116196A patent/JP3761244B2/ja not_active Expired - Fee Related
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