JP3760763B2 - モータ駆動回路一体型電動圧縮装置およびそれを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクル - Google Patents
モータ駆動回路一体型電動圧縮装置およびそれを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクル Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒等の流体を吸入圧縮する圧縮機構、圧縮機構を駆動する電動式のモータ、及びモータを駆動するインバータ回路等のモータ駆動回路が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置およびそれを備えた蒸気圧縮式冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機構とモータとが一体となった電動圧縮装置のモータを冷却する手段として、圧縮機構に吸入される吸入冷媒によりモータを冷却する手段が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記手段では、吸入冷媒が加熱されて吸入冷媒の密度が小さくなるので、圧縮機構から吐出する冷媒の質量流量が減少し、実質的な圧縮機構の効率(能力)が低下する。
【0004】
ところで、モータ駆動回路を電動圧縮装置に一体化した場合には、モータに加えてモータ駆動回路も冷却する必要があるが、仮に、吸入冷媒にてモータ駆動回路及びモータを冷却すると、吸入冷媒の温度がさらに上昇するとともに、吸入側における冷媒の圧力損失が大きくなるのでので、実質的な圧縮機構の効率(能力)がより一層低下してしまう。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路及びモータを冷却することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、流体を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及びモータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置であって、モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及びモータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、圧縮機構(Cp)に吸入される吸入冷媒とモータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒とモータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備えることを特徴とする。
【0007】
これにより、吸入冷媒によりモータ駆動回路(Ic)が冷却され、一方、吐出冷媒によりモータ(Mo)が冷却されるので、冷却吸入冷媒のみでモータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができる。したがって、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及びモータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)とを備え、圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒は、モータケーシング(120)内を流通して外部に吐出され、さらに、第1ケーシング(140)と第2ケーシング(130)との間には、圧縮機構(Cp)に吸入される吸入冷媒が流通する流通路(152)が形成されていることを特徴とする。
【0009】
これにより、吸入冷媒によりモータ駆動回路(Ic)が冷却され、一方、吐出冷媒によりモータ(Mo)が冷却されるので、冷却吸入冷媒のみでモータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができる。したがって、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却することができる。
【0010】
また、吐出冷媒をモータケーシング(120)内を流通させて外部に吐出しているので、モータケーシング(120)にて吐出冷媒の脈動を平滑化することができる。したがって、別途、比較的大きな体積を有する吐出室(マフラー)を設けることなく脈動を平滑化しつつ、モータ(Mo)を冷却することができる。
【0011】
また、請求項1、2に記載の発明では、吸入冷媒と前記モータ駆動回路(Ic)とを熱交換する流通路(152)は、第1ケーシング(140)と第2ケーシング(130)との間に位置する流路形成部材(150)に形成されており、流路形成部材(150)と第2ケーシング(130)との間には、第2ケーシング(130)側から流路形成部材(150)側に熱が移動することを防止する熱移動抑制部(153、154)が設けられていることを特徴とする。
【0012】
これにより、モータ(Mo)及び圧縮機構(Cp)により吸入冷媒及びモータ駆動回路(Ic)が加熱されることを防止できるので、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路(Ic)を冷却することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、熱移動抑制部(153、154)は、空隙(153)に配設され、流路形成部材(150)と第2ケーシング(130)に部分的に接触して流路形成部材(150)を第1ケーシング(140)側に向けて押圧する押圧手段(154)を有することを特徴とする。
【0014】
これにより、第1、2ケーシング(140、130)及び流路形成部材(150)の寸法及び組立バラツキ(公差)や熱膨張等の寸法変化等を吸収することができるので、流路形成部材(150)のガタツキ及びビビリ振動が発生することを未然に防止できる。
【0015】
なお、流路形成部材(150)は、請求項5に記載の発明のように、第1ケーシング(140)側の面が第2ケーシング(130)側に陥没して流通路(152)を形成する溝部(151)が形成されたプレート(150)であるものとすることができる。この場合、請求項6に記載の発明のように、溝部(151)は、第1ケーシング(140)側から見て略U字状に形成されており、溝部(151)のうち冷媒の流通方向上流側端部は吸入口(142)に連通し、冷媒の流通方向下流側端部は圧縮機構(Cp)の吸入ポート(113)に連通しているものとすることができる。請求項7に記載の発明では、高圧側熱交換器(200)にて冷却された冷媒を減圧し、その減圧された冷媒を低圧側熱交換器(500)に蒸発させる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及びモータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置を備え、高圧側熱交換器(200)から流出した冷媒を低圧側熱交換器(500)を迂回させてモータ駆動回路(Ic)側に導くとともに、この導いた冷媒を減圧機構(420、430)により低圧側熱交換器(500)内の冷媒圧力より高い所定の圧力まで減圧するようになっており、モータ駆動回路一体型電動圧縮装置は、モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及びモータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、減圧機構(420、430)にて減圧された気液二相状態の中間圧冷媒とモータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒とモータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備え、第1熱交換部(152)から流出した冷媒を、圧縮行程中の圧縮機構(Cp)に吸入させることを特徴とする。
【0016】
これにより、吸入冷媒のみでモータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができるので、圧縮機構(Cp)の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却することができる。
【0017】
また、圧縮機構(Cp)には、低圧側熱交換器(500)内の冷媒圧力より高い圧力を有する冷媒が吸入(インジェクション)されるので、インジェクションサイクルと同様に、圧縮機構(Cp)の消費動力を低減することができる。延いては、圧縮装置(蒸気圧縮式冷凍サイクル)の消費動力を低減することができる。
【0018】
また、低圧側熱交換器(500)内の冷媒圧力より高い所定の圧力まで減圧された中間圧冷媒にてモータ駆動回路(Ic)を冷却するので、低圧側熱交換器(500)内の圧力と同等程度の低い圧力を有する低圧冷媒にてモータ駆動回路(Ic)を冷却する場合に比べて、モータ駆動回路(Ic)に結露が発生することを未然に防止できる。延いては、結露によるモータ駆動回路(Ic)の絶縁不良及び損傷を防止できるので、モータ駆動回路(Ic)の信頼性を向上させることができる。
【0019】
また、高圧側熱交換器(200)から流出した冷媒を低圧側熱交換器(500)を迂回させてモータ駆動回路(Ic)に導くので、低圧側熱交換器(500)における熱負荷変動の影響を受けることなく、安定的にモータ駆動回路(Ic)を冷却することができる。
【0020】
また、請求項7に記載の発明では、減圧機構(420、430)は、第1熱交換部(152)から流出する冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする。
【0021】
これにより、例えば外気温度(高圧側熱交換器(200)での放熱量)や低圧側熱交換器(500)での熱負荷等によらず、モータ駆動回路(Ic)に流入する冷媒を気液二相状態とすることができるので、圧縮機構(Cp)に過剰な液相冷媒を含む気液2相状態の冷媒や過度の加熱度を有する冷媒が吸入されることを防止できる。
【0022】
したがって、圧縮機構(Cp)の信頼性を高めながら圧縮機構(Cp)の効率低下を防止しつつ、蒸発潜熱によりモータ駆動回路(Ic)を冷却することができる。
【0023】
また、減圧機構(420、430)によりモータ駆動回路(Ic)の冷却を終えた(第1熱交換部(152)から流出した)冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するので、モータ駆動回路(Ic)の冷却不足及び過冷却(冷却過剰)を未然に防止することができる。延いては、過冷却によるモータ駆動回路(Ic)の結露を未然に防止できるので、モータ駆動回路(Ic)の絶縁不良によるモータ駆動回路(Ic)の損傷を未然に防止できる。
【0024】
なお、減圧機構(420)は、請求項8に記載の発明のごとく、第1熱交換部(152)から流出する冷媒の温度に基づいて機械的にバルブ開度を調節する膨張弁としてもよい。
【0025】
また、減圧機構(420)を請求項9に記載の発明のごとく、第1ケーシング(140)又は第2ケーシング(130)に内蔵してもよい。また、請求項10に記載の発明では、請求項7乃至9のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクルにおいて、第1熱交換部(152)は、中間圧冷媒が流通する流通路(152)であって、流通路(152)は、第1ケーシング(140)と第2ケーシング(130)との間に位置する流路形成部材(150)に形成されており、流路形成部材(150)と第2ケーシング(130)との間には、第2ケーシング(130)側から流路形成部材(150)側に熱が移動することを防止する熱移動抑制部(153、154)が設けられていることを特徴とする。これにより、モータ(Mo)及び圧縮機構(Cp)により中間圧冷媒及びモータ駆動回路(Ic)が加熱されることを防止することができる。
【0026】
請求項11に記載の発明では、高圧側熱交換器(200)にて冷却された冷媒を減圧機構(420、440)にて減圧し、その減圧された冷媒を低圧側熱交換器(500)に蒸発させる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及びモータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置を備え、高圧側熱交換器(200)から流出した液相状態の冷媒をモータ駆動回路(Ic)側に導くようになっており、モータ駆動回路一体型電動圧縮装置は、モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及びモータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、高圧側熱交換器(200)から流出した冷媒をモータ駆動回路(Ic)側に導かれた液相状態の冷媒とモータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒とモータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備え、第1熱交換部(152)から流出した冷媒を、減圧機構(420、440)側に流出することを特徴とする。
【0027】
これにより、吸入冷媒のみでモータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができるので、圧縮機構(Cp)の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、モータ駆動回路(Ic)及びモータ(Mo)を冷却することができる。
【0028】
また、高圧側熱交換器(200)から流出した密度が大きい冷媒を第1熱交換部(152)に導くので、低圧側熱交換器(500)から流出した冷媒、又は高圧側熱交換器(200)を出た後、減圧機構(420、440)を通った後の冷媒に比べて冷媒流速が小さくなる。したがって、第1熱交換部(152)における圧力損失を小さくすることができるので、第1熱交換部(152)の通路断面積を小さくすることができ、モータ駆動回路一体型電動圧縮装置を小型にすることができる。
【0029】
請求項12に記載の発明では、減圧機構(440)は、第1熱交換部(152)から流出する冷媒の過冷却度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする。
【0030】
これにより、モータ駆動回路(Ic)を過冷却液で冷却することができるので、モータ駆動回路(Ic)の過冷却(冷却過剰)を未然に防止することができる。
【0031】
また、モータ駆動回路(Ic)を過冷却液で冷却するので、低圧側熱交換器(500)内の圧力と同等程度の低い圧力を有する低圧冷媒にてモータ駆動回路(Ic)を冷却する場合に比べて、モータ駆動回路(Ic)に結露が発生することを未然に防止できる。延いては、結露によるモータ駆動回路(Ic)の絶縁不良及び損傷を防止できるので、モータ駆動回路(Ic)の信頼性を向上させることができる。
【0032】
なお、請求項13に記載の発明のごとく、減圧機構(440)を第1ケーシング(140)又は第2ケーシング(130)に内蔵してもよい。
【0033】
請求項14に記載の発明では、第1熱交換部(152)から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を減圧機構(420)に向けて流出させるレシーバ(300)を備え、減圧機構(420)は、低圧側熱交換器(500)から流出する冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする。
【0034】
これにより、減圧機構(420)をセンサ等を必要としない機械式のものとすることができるので、モータ駆動回路一体型電動圧縮装置の製造原価低減を図ることができる。因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0035】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係るモータ駆動回路一体型電動圧縮装置(以下、圧縮装置と略す。)100を用いた車両用の蒸気圧縮式冷凍サイクル(車両用空調装置)の冷凍サイクルの模式図である。
【0036】
そして、200は圧縮装置100から吐出する冷媒(流体)を冷却する放熱器(凝縮器)であり、300は放熱器200から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出するとともに、冷凍サイクル中の余剰冷媒を蓄えるレシーバ(気液分離器)である。
【0037】
400は、レシーバ300から流出した液相冷媒を減圧するバルブ開度が固定された固定絞りやキャピラリーチューブ等の減圧器(本実施形態では、キャピラリーチューブ)であり、500はキャピラリーチューブ400にて減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器である。なお、本実施形態形態では、キャピラリーチューブ400にて減圧器を構成したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、減圧器に温度式膨張弁等の可変絞りを採用してもよい。
【0038】
次に、圧縮装置100に構造について述べる。
【0039】
図2、3は圧縮装置100の模式図であり、図2中、110は冷媒(流体)を吸入圧縮するスクロール型の圧縮機構Cpを収納するアルミニウム製の圧縮機構ケーシングであり、120は圧縮機構Cpを駆動する電動式のDCブラシレスモータ(以下、モータと略す。)Moを収納するアルミニウム製のモータケーシングである。
【0040】
因みに、スクロール型の圧縮機構Cpは、固定スクロール111に対して旋回スクロール112を旋回稼働させることにより作動室Vの体積を拡大縮小させて冷媒を吸入圧縮するもので、固定スクロール111は圧縮機構ケーシング110の一部を兼ねている。
【0041】
なお、圧縮機構ケーシング110及びモータケーシング120は、ボルト等の締結手段(図示せず。)を介して一体化されており、以下、圧縮機構ケーシング110及びモータケーシング120を総称してコンプレッサケーシング(第2ケーシング)130と呼ぶ。
【0042】
また、140は、インバータ素子等からなるモータMoを駆動するモータ駆動回路(以下、駆動回路と略す。)Icを収納するインバータケーシング(第1ケーシングであり、このインバータケーシング140は、図3に示すように、第1ケーシング130に固定されて蒸発器500の冷媒出口側に接続される吸入口142が形成されたアルミニウム製のベース141、及びベース141により支持されて駆動回路Icを上方側から覆うアルミニウム製のカバー143等からなるものである。
【0043】
なお、144はモータMoに駆動電流を供給するための電気配線であり、121は電気配線144が接続されて駆動電流をモータMoに供給する給電端子であり、この給電端子121は、モータケーシング120内外を貫通して配設されているので、ハーメチックシール等の密閉手段122にて封止している。
【0044】
ところで、インバータケーシング140(ベース141)とコンプレッサケーシング130との間には、アルミニウム製のプレート(流路形成部材)150が配設されている。そして、プレート150のうちインバータケース140(ベース141)側の面には、コンプレッサケーシング130側に陥没した溝部151が形成されており、この溝部151は、図4に示すように、インバータケーシング140側から見て略U字状に形成されて圧縮機構Cpに吸入される吸入冷媒が流通する流通路152を形成している。
【0045】
そして、略U字状の溝部151(流通路152)のうち冷媒の流通方向上流側端部は吸入口142に連通し、冷媒の流通方向下流側端部は圧縮機構Cpの吸入ポート113(図3参照)に連通している。このため、駆動回路Icで発生した熱は、ベース141を介して溝部151(流通路152)を流通する吸入冷媒に吸熱されるので、溝部151(流通路152)は、吸入冷媒と駆動回路Icとを熱交換する第1熱交換部として機能する。
【0046】
なお、図4中、145はインバータケーシング140(ベース141及びカバー143)をコンプレッサケーシング130に固定するボルト(締結手段)であり、146はプレート150をインバータケーシング140(ベース141)に固定するボルト(締結手段)である。
【0047】
また、プレート150とコンプレッサケーシング130との間には、図3に示すように、所定の隙間hを有する空隙153が形成されており、この空隙153には、プレート150及びコンプレッサケーシング130に部分的に接触してプレート150をインバータケーシング140側に向けて押圧する弾性力を発揮するゴム等の断熱性に優れた弾性部材からなる支柱部材(押圧手段)154が配設されている。
【0048】
一方、圧縮機構Cpから吐出する吐出冷媒は、モータケーシング120内を流通してモータケーシング120の軸方向端部のうち圧縮機構Cpと反対側に設けられた吐出口123から外部(放熱器200)に吐出される。このため。モータケーシング120内の空間(冷媒通路)120a(図2参照)は、吐出冷媒とモータMoとを熱交換してモータMoを冷却する第2熱交換部として機能する。
【0049】
次に、本実施形態の特徴(作用効果)を述べる。
【0050】
本実施形態によれば、吸入冷媒により駆動回路Icを冷却し、一方、吐出冷媒によりモータMoを冷却するので、吸入冷媒のみで駆動回路Ic及びモータMoを冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができる。したがって、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、駆動回路Ic及びモータMoを冷却することができる。
【0051】
ところで、スクロール型の圧縮機構によらず、吐出冷媒は脈動を有しているので、通常、圧縮機構の吐出側に比較的大きな体積を有する吐出室(マフラー)を設けて脈動を平滑化している。
【0052】
これに対して、本実施形態では、吐出冷媒をモータケーシング120内を流通させて外部に吐出しているので、モータケーシング120にて脈動を平滑化して冷媒を外部に吐出させることができる。したがって、別途、比較的大きな体積を有する吐出室(マフラー)を設けることなく脈動を平滑化しつつ、モータMoを冷却することができる。
【0053】
また、プレート150とコンプレッサケーシング130との間には空隙153が形成されているので、この空隙153及びゴム製の支柱部材がコンプレッサケーシング130側からプレート150側にモータMo及び圧縮機構Cpの熱が移動する(伝わる)ことを防止する熱移動抑制部として機能する。したがって、モータMo及び圧縮機構Cpにより吸入冷媒及び駆動回路Icが加熱されることを防止できるので、圧縮機構の効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、駆動回路Icを冷却することができる。
【0054】
ところで、プレート150は、コンプレッサケーシング130とインバータケーシング140(ベース141)との間に挟まれた状態となっているので、プレート150、コンプレッサケーシング130及びインバータケーシング140(ベース141)の寸法及び組立バラツキ(公差)や熱膨張等の寸法変化により、プレート150とコンプレッサケーシング130との間に隙間が発生する可能性がある。
【0055】
そして、プレート150とコンプレッサケーシング130との間に隙間があると、圧縮機構Cp及びモータMoの振動や車両振動により、プレート150及びインバータケーシング140(ベース141)にガタツキ及びビビリ振動が発生するおそれがある。
【0056】
これに対して、本実施形態では、プレート150及びコンプレッサケーシング130に部分的に接触してプレート150をインバータケーシング140側に向けて押圧する支柱部材154が配設されているので、寸法及び組立バラツキ(公差)や熱膨張等の寸法変化等を吸収することができ、プレート150及びインバータケーシング140(ベース141)にガタツキ及びビビリ振動が発生することを未然に防止できる。
【0057】
(第2実施形態)
上述の実施形態では、蒸発器500から流出した冷媒を溝部151(流通路152)に導くことにより駆動回路Icを冷却したが、本実施形態は、図5に示すように、放熱器(高圧側熱交換器)200から流出した冷媒を蒸発器(低圧側熱交換器)500を迂回させて駆動回路Ic側に導くとともに、この導いた冷媒を減圧器機構(本実施形態では、キャピラリーチューブ)410により蒸発器500内の冷媒圧力より高い所定の圧力まで減圧し、その減圧された中間圧冷媒を溝部151(流通路152)に導くことにより駆動回路Icを冷却し、かつ、駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒を、圧縮行程中の圧縮機構Cpに吸入させる(噴射する)ものである。
【0058】
なお、中間圧冷媒とは、前述のごとく、蒸発器500内の冷媒圧力より高い所定の圧力を有する冷媒であり、放熱器200内の冷媒圧力PHと蒸発器500内の冷媒圧力PLとの相加平均(=(PH+PL)/2)ではない。
【0059】
これにより、吸入冷媒のみで駆動回路Ic及びモータMoを冷却する場合に比べて、吸入冷媒の温度上昇及び吸入側における冷媒の圧力損失の増大を小さくすることができるので、圧縮機構Cpの効率(能力)が大きく低下することを抑制しつつ、駆動回路Ic及びモータMoを冷却することができる。
【0060】
また、圧縮機構Cpには、蒸発器500内の冷媒圧力より高い圧力を有する冷媒が噴射(インジェクション)されるので、インジェクションサイクルと同様に、圧縮機構Cpの消費動力を低減することができる。延いては、圧縮装置100(蒸気圧縮式冷凍サイクル)の消費動力を低減することができる。
【0061】
また、蒸発器500内の冷媒圧力より高い所定の圧力まで減圧された中間圧冷媒にて駆動回路Icを冷却するので、蒸発器500内の圧力と同等程度の低い圧力を有する低圧冷媒にて駆動回路Icを冷却する場合に比べて、駆動回路Icに結露が発生することを未然に防止できる。延いては、結露による駆動回路Icの絶縁不良及び損傷を防止できるので、駆動回路Icの信頼性を向上させることができる。
【0062】
また、放熱器200から流出した冷媒を蒸発器500を迂回させて駆動回路Ic(第1熱交換部)に導くので、蒸発器500における熱負荷変動の影響を受けることなく、安定的に駆動回路Icを冷却することができる。
【0063】
因みに、310は蒸発器500から流出する冷媒を液相冷媒と気相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機構Cp側に向けて流出するとともに、余剰冷媒を蓄えるアキュムレータである。
【0064】
なお、本実施形態では、キャピラリーチューブ400、410にて減圧機構を構成したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、オリフィス等の固定絞りにて減圧機構を構成してもよい。また、その設置場所は、圧縮装置の外ではなく、圧縮装置に一体的に設けてもよい。
【0065】
(第3実施形態)第2実施形態では、放熱器200から流出した冷媒を蒸発器500を迂回させて駆動回路Ic(第1熱交換部)側に導いた冷媒を第2キャピラリーチューブ410にて減圧したが、本実施形態では、キャピラリーチューブ410に代えて、図6に示すように、駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の温度に基づいて機械的にバルブ開度を調節することにより、駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節する温度式膨張弁(減圧弁)420とするとともに、この温度式膨張弁420(以下、膨張弁420と略す。)を、図7〜9に示すように、ベース141(インバータケーシング140)に内蔵したものである。
【0066】
これにより、外気温度(放熱器200での放熱量)や蒸発器500での熱負荷によらず、駆動回路Ic(第1熱交換部)に流入する冷媒を略気液二相状態とすることができるので、冷媒の蒸発潜熱により駆動回路Icを冷却することができる。
【0067】
また、膨張弁420により駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するので、圧縮機構Cpに過剰な液相冷媒を含む気液2相状態の冷媒や過度の過熱度を有する冷媒が吸入されることを防止できる。
【0068】
したがって、圧縮機構Cpの信頼性を高めながら圧縮機構Cpの効率低下を防止しつつ、蒸発潜熱により駆動回路Icを冷却することができる。
【0069】
また、膨張弁420により駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部152から流出した)冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するので、駆動回路Icの冷却不足及び過冷却(冷却過剰)を未然に防止することができる。延いては、過冷却による駆動回路Icの結露を未然に防止できるので、駆動回路Icの絶縁不良によるモータ駆動回路(Ic)の損傷を未然に防止できる。
【0070】
なお、膨張弁420は、図8、9に示すように、ダイヤフラム421を挟んで一方側に形成された密閉空間(第1圧力室)422と、他方側に形成された駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒が導かれる第2圧力室423との圧力差を利用してバルブ開度を機械的に調節する周知のものであるので、その詳細説明は省略する。
【0071】
ところで、図9中、424は放熱器200から流出した冷媒の一部を膨張弁420に導く導入口であり、424aは膨張弁420にて減圧された中間圧冷媒を圧縮行程中の圧縮室Vに導くインジェクション通路であり、424bは中間圧冷媒を噴射するインジェクションポートであり、Cp3は蒸発器500の冷媒出口側に接続されて冷媒を圧縮機構Cpに吸入するための吸入口である。
【0072】
なお、圧縮室Vとは、固定スクロールCp1と旋回スクロールCp2とによって形成される密閉空間であり、周知のごとく、旋回スクロールCp2を旋回させることにより、圧縮室Vを拡大縮小させて冷媒を吸入圧縮する。
【0073】
因みに、本実施形態では、ベース141(インバータケーシング140)に膨張弁420を内蔵したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、コンプレッサケーシング(第2ケーシング)130内に内蔵してもよい。また、膨張弁420をベース141(インバータケーシング140)及びコンプレッサケーシング(第2ケーシング)130外に配設してもよい。
【0074】
(第4実施形態)
本実施形態は、図10に示すように、機械式の膨張弁420を電気式の膨張弁(減圧弁)430に代えたものである。
【0075】
なお、431は駆動回路Icに流入する冷媒温度を検出する第1冷媒温度センサであり、432は駆動回路Icから流出する冷媒温度を検出する第2冷媒温度センサであり、433は外気温度(放熱器200に流入する空気の温度)を検出する外気温センサである。
【0076】
そして、膨張弁430は、これらセンサ431〜433の検出温度に基づいて、第3実施形態と同様に、駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節する。
【0077】
(第5実施形態)
本実施形態は、図11に示すように、放熱器200から流出した冷媒の全てを駆動回路Ic側に導いて、その導かれた冷媒と駆動回路Icとを熱交換して駆動回路Icを冷却するとともに、蒸発器500の冷媒入口側に配設されて冷媒を減圧する減圧弁440を電気式の膨張弁として、駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過冷却度が所定値となるようにバルブ開度を調節するものである。
【0078】
なお、441は駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の温度を検出する温度センサであり、442は減圧弁440にて減圧される前の高圧冷媒圧力(圧縮機の吐出圧)を検出する圧力センサであり、減圧弁440を制御する制御装置(図示せず。)は、これらセンサ441、442のセンサ出力に基づいて駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過冷却度を演算し、減圧弁440のバルブ開度を制御する。
【0079】
以上に述べた構成により、本実施形態では、駆動回路Icの過冷却(冷却過剰)を未然に防止することができるので、過冷却による駆動回路Icの結露を未然に防止でき、駆動回路Icの絶縁不良による駆動回路Icの損傷を未然に防止できる。
【0080】
ところで、第1実施形態では、蒸発器500から流出した気相冷媒を流通路152(第1熱交換部)に導いていたので、冷媒の流速が大きく、流通路152における圧力損失が大きくなってしまう。
【0081】
これに対して、本実施形態では、放熱器200から流出した、気相冷媒より密度が大きい(液相)冷媒を流通路152(第1熱交換部)に導くので、気相冷媒に比べて冷媒流速が小さくなる。
【0082】
したがって、流通路152における圧力損失を小さくすることができるので、流通路152(第1熱交換部)の通路断面積を小さくすることができ、ベース141(インバータケーシング140)を小型にすることができる。
【0083】
また、圧縮機構Cpに吸入される冷媒が、駆動回路Icにて加熱されないので、圧縮機構Cpに吸入される冷媒の過熱度が過度に大きくなることを防止でき、圧縮装置100の効率が低下することを未然に防止できる。
【0084】
なお、本実施形態では、センサ441、442のセンサ出力に基づいて駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過冷却度を演算したが、図12に示すように、放熱器200内の冷媒凝縮温度(凝縮温度と冷媒圧力とは、一義的に決定される関数関係にある。)を検出する凝縮温度センサ443の検出値と温度センサ441の検出値とから駆動回路Icの冷却を終えた(第1熱交換部から流出した)冷媒の過冷却度を演算してもよい。
【0085】
また、減圧弁440を、図13に示すように、ベース141(インバータケーシング140)に内蔵してもよい。勿論、コンプレッサケーシング(第2ケーシング)130内に内蔵してもよい。さらに、減圧弁440を機械式の可変絞り、又はオリフィス等の固定絞りとしてもよい。
【0086】
(第6実施形態)本実施形態は、第5実施形態に対して、減圧弁440を蒸発器500から流出する冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節する(機械式の)温度式膨張弁420に代え、かつ、図14に示すように、流通路152(第1熱交換部)から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を温度式膨張弁420に向けて流出させるレシーバ300を設けたものである。
【0087】
これにより、第5実施形態と同様な効果を得つつ、センサ441〜443を廃止することができるので、圧縮装置100の製造原価低減を図ることができる。
【0088】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、ゴム等の断熱性に優れた弾性部材にて支柱部材154を構成したが、支柱部材154とプレート150との接触面積を十分に小さくすることにより、図15に示すように、支柱部材154をコンプレッサケーシング130を一体に設けてもよい。
【0089】
また、上述の実施形態では、プレート150(インバータケーシング140)とコンプレッサケーシング130との間には空隙153を設けて熱移動抑制部を構成したが、空隙153に相当する部位に金属より熱伝導率の小さい樹脂やゴム等を充填配設して熱移動抑制部を構成してもよい。
【0090】
また、上述の実施形態では、プレート150(インバータケーシング140)とコンプレッサケーシング130との間には空隙153(熱移動抑制部)を設けたが、空隙153(熱移動抑制部)を廃止しても良い。この場合は、プレート150(インバータケーシング140)とコンプレッサケーシング130との間の距離を比較的大きく設定することが望ましい。
【0091】
また、駆動回路Icはインバータ回路に限定されるものではなく、その他の駆動回路であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る圧縮装置のうち圧縮機構側の断面を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る圧縮装置のうち駆動回路側の断面を示す模式図である。
【図4】図2、3の上面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る圧縮装置のうち駆動回路側の断面を示す模式図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る圧縮装置の第1熱交換部を示す模式図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る圧縮装置における圧縮機構の断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの変形例を示す模式図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの変形例を示す模式図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る圧縮装置を用いた蒸気圧縮式冷凍サイクルの模式図である。
【図15】本発明の変形例に係る圧縮装置のうち駆動回路側の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
110…圧縮機構ケーシング、120…モータケーシング、
130…コンプレッサケーシング(第2ケーシング)、
140…インバータケーシング(第1ケーシング)、141…ベース、
142…カバー、150…プレート、151…溝部、152…流通路。
Claims (14)
- 流体を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、前記圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及び前記モータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置であって、
前記モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、
前記圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及び前記モータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、
前記圧縮機構(Cp)に吸入される吸入冷媒と前記モータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、
前記圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒と前記モータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備え、
前記第1熱交換部(152)は、前記吸入冷媒が流通する流通路(152)であって、前記流通路(152)は、前記第1ケーシング(140)と前記第2ケーシング(130)との間に位置する流路形成部材(150)に形成されており、
前記流路形成部材(150)と前記第2ケーシング(130)との間には、前記第2ケーシング(130)側から前記流路形成部材(150)側に熱が移動することを防止する熱移動抑制部(153、154)が設けられていることを特徴とするモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。 - 流体を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、前記圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及び前記モータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置であって、
前記モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、
前記圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及び前記モータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)とを備え、
前記圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒は、前記モータケーシング(120)内を流通して外部に吐出され、
さらに、前記第1ケーシング(140)と前記第2ケーシング(130)との間には、前記圧縮機構(Cp)に吸入される吸入冷媒が流通する流通路(152)が形成されており、
前記流通路(152)は、前記第1ケーシング(140)と前記第2ケーシング(130)との間に位置する流路形成部材(150)に形成されており、
前記流路形成部材(150)と前記第2ケーシング(130)との間には、前記第2ケーシング(130)側から前記流路形成部材(150)側に熱が移動することを防止する熱移動抑制部(153、154)が設けられていることを特徴とするモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。 - 前記熱移動抑制部(153、154)は、前記流路形成部材(150)と前記第2ケーシング(130)との間に形成された空隙(153)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。
- 前記熱移動抑制部(153、154)は、前記空隙(153)に配設され、前記流路形成部材(150)と第2ケーシング(130)に部分的に接触して前記流路形成部材(150)を前記第1ケーシング(140)側に向けて押圧する押圧手段(154)を有することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。
- 前記流路形成部材(150)は、前記第1ケーシング(140)側の面が前記第2ケーシング(130)側に陥没して前記流通路(152)を形成する溝部(151)が形成されたプレート(150)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。
- 前記溝部(151)は、前記第1ケーシング(140)側から見て略U字状に形成されており、前記溝部(151)のうち冷媒の流通方向上流側端部は吸入口 (142)に連通し、冷媒の流通方向下流側端部は前記圧縮機構(Cp)の吸入ポート(113)に連通していることを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動回路一体型電動圧縮装置。
- 高圧側熱交換器(200)にて冷却された冷媒を減圧し、その減圧された冷媒を低圧側熱交換器(500)にて蒸発させる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、前記圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及び前記モータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置を備え、
前記高圧側熱交換器(200)から流出した冷媒を前記低圧側熱交換器(500)を迂回させて前記モータ駆動回路(Ic)側に導くとともに、この導いた冷媒を減圧機構(420、430)により前記低圧側熱交換器(500)内の冷媒圧力より高い所定の圧力まで減圧するようになっており、
前記モータ駆動回路一体型電動圧縮装置は、
前記モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、
前記圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及び前記モータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、
前記減圧機構(420、430)にて減圧された気液二相状態の中間圧冷媒と前記モータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、
前記圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒と前記モータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備え、前記第1熱交換部(152)から流出した冷媒を、圧縮行程中の前記圧縮機構(Cp)に吸入させるようになっており、
前記減圧機構(420、430)は、前記第1熱交換部(152)から流出する冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 前記減圧機構(420)は、前記第1熱交換部(152)から流出する冷媒の温度に基づいて機械的にバルブ開度を調節する膨張弁であることを特徴とする請求項7に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
- 前記減圧機構(420)は、前記第1ケーシング(140)又は前記第2ケーシング(130)に内蔵されていることを特徴とする請求項8に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
- 前記第1熱交換部(152)は、前記中間圧冷媒が流通する流通路(152)であって、前記流通路(152)は、前記第1ケーシング(140)と前記第2ケーシング(130)との間に位置する流路形成部材(150)に形成されており、
前記流路形成部材(150)と前記第2ケーシング(130)との間には、前記第2ケーシング(130)側から前記流路形成部材(150)側に熱が移動することを防止する熱移動抑制部(153、154)が設けられていることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 高圧側熱交換器(200)にて冷却された冷媒を減圧機構(420、440)にて減圧し、その減圧された冷媒を低圧側熱交換器(500)に蒸発させる蒸気圧縮式冷凍サイクルであって、
冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)、前記圧縮機構(Cp)を駆動する電動式のモータ(Mo)、及び前記モータ(Mo)を駆動するモータ駆動回路(Ic)が一体となったモータ駆動回路一体型電動圧縮装置を備え、
前記高圧側熱交換器(200)から流出した液相状態の冷媒を前記モータ駆動回路(Ic)側に導くようになっており、
前記モータ駆動回路一体型電動圧縮装置は、
前記モータ駆動回路(Ic)を収納する第1ケーシング(140)と、
前記圧縮機構(Cp)を収納する圧縮機構ケーシング(110)及び前記モータ(Mo)を収納するモータケーシング(120)が一体化された第2ケーシング(130)と、
前記モータ駆動回路(Ic)側に導かれた液相状態の冷媒と前記モータ駆動回路(Ic)とを熱交換する第1熱交換部(152)と、
前記圧縮機構(Cp)から吐出する吐出冷媒と前記モータ(Mo)とを熱交換する第2熱交換部(120a)とを備え、前記第1熱交換部(152)から流出した冷媒を、前記減圧機構(420、440)側に流出することを特徴とする蒸気圧縮式冷凍サイクル。 - 前記減圧機構(440)は、前記第1熱交換部(152)から流出する冷媒の過冷却度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
- 前記減圧機構(440)は、前記第1ケーシング(140)又は前記第2ケーシング(130)に内蔵されていることを特徴とする請求項12に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
- 前記第1熱交換部(152)から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を前記減圧機構(420)に向けて流出させるレシーバ(300)を備え、
前記減圧機構(420)は、前記低圧側熱交換器(500)から流出する冷媒の過熱度が所定値となるようにバルブ開度を調節するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の蒸気圧縮式冷凍サイクル。
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