JP3760260B2 - Y組織ツインレースの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣料品・袋物・履物などの装飾用付属品となるY組織ツインレースの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トーションレース機を用いて編織されるトーションレースにおいて、下着類や袋物の縁飾りとして使用する帯状のレースは、トーションレース機で予め円筒形に編成されている。このときレースの突き合わせ端部は抜き糸で組み合されているので、抜き糸を除去すると組合わせ部が解けて開口し全体が帯状物となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の帯状レースでは立体感に乏しいため、レース柄に種々腐心したりレースを構成する細糸に色物を使用するなどして変化を持たせるようにしているが、平板な印象はぬぐえず手ざわりも興趣に欠ける憾みがある。また平坦なレースでは長手方向に沿って画然と折り曲げることが容易でなく、例えばサンダルのベルト部分などを挟着するにも手数を要するといった不具合がある。
【0004】
本発明はこのような従来の事情に鑑みてなされたもので、トーションレース機を用いて全体が側面Y字形となるべくしたツインレースの製造法であり、単なる帯状レースと異なって折り曲げが容易で取り付けに手数がかゝらず、立体感があって装飾性に富み、長く飽きを生ずることなく使用されるY組織ツインレースが得られる方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、帯状のベース地1の長手方向片側に沿って縫代2を並設し、次いでベース地1よりも幅狭の組柄地3の基部を縫代2に組み付け、更にベース地1と組柄地3の突き合わせ個所に抜き糸4を組み込み、而して抜き糸4を引き抜いてベース地1と組柄地3の組合わせを解き、以てベース地1の上面に組柄地3が重合されるべくしたY組織ツインレースの製造法を主旨としている。
【0006】
また本発明は、帯状のベース地11の長手方向両側に沿って縫代12を並設し、次いでベース地11よりも幅狭の組地幅を有する組柄地13の基部を縫代12に組み付け、更に組柄地13相互の突き合わせ個所に抜き糸14を組み込み、而して抜き糸14を引き抜いて左右組柄地13の組み合わせを解き、以てベース地11の上面に各組柄地13が重合されるべくしたY組織ツインレースの製造法を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明を説明すると、図1は本発明の方法によりY組織ツインレースが得られる状態を示すもので、(a)図において1はメッシュ状に組んだ帯状のベース地であり、2は該ベース地1の長手方向に沿って並設した縫代である。3はベース地1よりも幅狭の組柄地で、基部を縫代2に組み付けている。これらベース地1、縫代2、組柄地3を構成する糸は同一のものでも別体のものでもよい。
【0008】
4はベース地1と組柄地3の突き合わせ個所に組み込んだ抜き糸であり、この抜き糸4によってベース地1と組柄地3が一時的に組み合わされる。そしてこのような形態も、抜き糸4を引き抜くとベース地1と組柄地3の組み込みが解けて開口し、展開したベース地1の上面に組柄地3が重合し(b)・(c)図に示すY組織ツインレースが得られる。なお抜き糸4は引き抜く際に目視しやすくするためにベース地1、縫代2、組柄地3とは異なる色合の糸を用いることが好ましい。
【0009】
組柄地3は自由な柄模様に組み込んだもので、衣服の袖口、袋物のへり、ドレスの飾りなどとして目立つ個所に配置される。糸の色合は用途に応じたものを使用し、ベース地1や縫代2と同一色の糸を用いた場合であっても、柄模様はそれらとは異なる独自の構成がとられる。
【0010】
本発明により得られたY組織ツインレースが、例えば図2(a)のようにバッグ51に縁どりとして用いられるときはベース地1の上面に重合された組柄地3が口部51の外側に位置する。このときベース地1は組柄地3の内側に位置するが、組柄地3よりも幅広のため端部1’は組柄地3の下方に突出し外見される。したがってベース地1の端部1’には模様を施したり他の色糸を組み込むなどして装飾感を発揮するようにすることが好ましい。
【0011】
図2の(b)及び(c)は本発明により得られたY組織ツインレースの他の使用例を示すもので(b)はノースリーブ60の首回りの飾り、(c)はキャミソール70に取り付けた状態を示す。いずれも縫代2をバッグ50等の本体に縫付けると、ベース地1の端部1’と組柄地3が二重構造として目視され、立体的な外観を呈する。
【0012】
図3は本発明の他の方法でY組織ツインレースが得られる状態を示すもので、11は帯状のベース地、12はベース地11の長手方向両側に沿って並設した縫代、13・13はベース地11よりも幅狭の組地幅を有し且つ基部を縫代12に組み付けた左右の組柄地であり、これらを構成する糸は同一のものを使用しても、各別のものとしても差し支えはなく、また色合も用途に応じたものが選択される。
【0013】
14は左右の組柄地13の突き合わせ個所に組み込んだ抜き糸であり、この抜き糸14によって(a)図のように組柄地13同士が一時的に組み合わされ、レース地が中空山形に構成される。そしてこのような中空山形の形態も、抜き糸14を引き抜くと組柄地13同士の組合わせが解けて開口し(b)・(c)図のように、ベース地11の上面に組柄地13が夫々重合して両側が側面Y形となるツインレースが得られる。なお抜き糸14は、引き抜く際に目視しやすくするためにベース地11、縫代12、組柄地13とは異なる色合の糸を用いることが好ましい点では第1の例と変わりはない。
【0014】
図4(a)は、上記の方法によって得られたツインレースをサンダルベルトに実施した使用例を示すもので、サンダル80のベルト母体80’を例えば透明もしくは半透明の素材で構成し、該母体80’をベース地11の上に乗せ且つ縫代12内側の左右組柄地13で挟み込むように取り付けると、上部の組柄地13の柄模様と母体80’を透過して視認されるベース地11のメッシュ構造が相まって頗る装飾感にあふれるサンダルベルトが得られる。すなわちサンダルのベルト母体80’は、(b)・(c)図示のように、下面のベース地11と左右の組柄地13で挾持されるが、中央部は露出状であるから透明若しくは半透明の場合にはベース地11が透視され、母体80’が着色状の場合には色彩豊かな組合わせとなる。
【0015】
(d)図は胴回り用ベルト90に取り付けた使用例であり、この場合もベルト母体90’を透明素材で構成し、該母体90’をベース地11の上に乗せ且つ左右の組柄地3で挟み込むと、ベース地11の模様が透けて見えるため独特の装飾感が得られる。なおベルト母体90’を透明素材とすることはあくまでも一例であり、組柄地13に応じた着色素材等を用いることによっても興趣に富んだ外観を呈することができることはサンダルベルトの場合と同様である。
【0016】
前記2つの製造法で得られたY組織ツインレースは、図5のような子供服100に夫々を組み合わせて実施することもできる。例えば肩ひものフリル101、ベルト102、スカート103の縁、サンダルベルト104のような個所に施すことが可能であり、また子供服と同様、人形服にも容易に実施できる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1の製造法で得られるY組織ツインレースでは、ベース地の端部が組柄地の下部に突出するため二重構造のレースであることが一目瞭然であり従来の帯状レースとは異なる立体感にあふれ、またベース地の端部に柄模様を施したり色糸を用いることによって頗る装飾感に富む製品が得られるとともに、ベース地外側の組柄地がひらひらとした特異の外観を呈するので長く飽きを生ずることなく使用される。
【0018】
縫代を基点としてベース地と組柄地が開閉できるY字形構造となっており、この部分にテープ状物を容易に挿入することができるので例えば人形ベルトのような細帯状のものを装飾するのに好適する。
【0019】
請求項2の製造法で得られるY組織ツインレースでは、ベース地の左右に組柄地が位置するため立体的な二重構造を有し、またベース地と組柄地の間にサンダルベルトなどを容易に挿入できるためそれらを一層立体的且つ装飾感にあふれたものとすることができる。また左右の組柄地の柄模様や色合を変えることによって色彩豊かで豪華な外観の製品が得られる。
【0020】
本発明は、平板な帯状レースとは異なる断面Y字形のツインレースの製造法であり、そのため従来では装飾感が十分に発揮されなかった製品が得られ、子供服や人形服などはもとより、実用品であるバッグ、サンダル、下着、ハンカチ、マフラー等の広範な品に実施されるとともに、1回の縫製で2柄のレース付属を縫合させた外観を呈するため観者の興趣感を満足させるに十分な独創性にあふれ、就中トーションレース機によってスムーズに製造されるので製品を安価に提供できる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示し、(a)は抜き糸によりレース全体が中空状に形成された平面図、(b)は抜き糸を除去してツインレースとなった平面図、(c)はその側面図である。
【図2】 図1の実施形態により得られたツインレースの使用例を示すもので、(a)はバッグの縁どりとして、(b)はノースリーブの首回りに、(c)はキャミソールに取り付けた各斜視図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態を示し、(a)は抜き糸により全体が中空状に形成された平面図、(b)は抜き糸を除去してツインレースとなった平面図、(c)はその側面図である。
【図4】 図3の実施形態により得られたツインレースの使用例を示すもので、(a)はサンダルのベルトに実施した斜視図、(b)はベルト母体を取り付けた状態の部分説明図、(c)はその断面図、(d)は胴回りベルトに取り付けた斜視図である。
【図5】 子供服の各所に本発明によって得られたツインレースを用いた概略図である。
【符号の説明】
1、11・・・・・ベース地
2、12・・・・・縫代
3、13・・・・・組柄地
4、14・・・・・抜き糸
Claims (2)
- 帯状のベース地の長手方向片側に沿って縫代を並設し、次いでベース地よりも幅狭の組柄地の基部を縫代に組み付け、更にベース地と組柄地の突き合わせ個所に抜き糸を組み込み、而して抜き糸を引き抜いてベース地と組柄地の組合わせを解き、以てベース地の上面に組柄地が重合されることを特徴とするY組織ツインレースの製造法。
- 帯状のベース地の長手方向両側に沿って縫代を並設し、次いでベース地よりも幅狭の組地幅を有する組柄地の基部を縫代に組み付け、更に組柄地相互の突き合わせ個所に抜き糸を組み込み、而して抜き糸を引き抜いて左右組柄地の組合わせを解き、以て
ベース地の上面に各組柄地が重合されることを特徴とするY組織ツインレースの製造法。
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