JP3760083B2 - 脱水装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料成分を含む廃液貯留槽に浮遊する含水率の高い塗料スラッジ等から水分を除去するための脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、塗装廃液の一般的な脱水処理設備を示すものである。
まず、塗装ブース41内で塗料ミストと水を気液接触させて塗料成分を捕捉した廃液は、凝集槽42で高分子凝集剤を添加することにより塗料成分が不溶化されて汚泥状になる。
【0003】
そして、凝集槽42の液面に浮上した含水汚泥を汚泥貯留槽43に蓄えて、これをスラリーポンプ44で沈降槽45に送給し、そこで沈降された含水汚泥をさらにポンプ46でスクリュープレス脱水装置47に送給し、含水率が70%程度になるまで圧搾された脱水汚泥を産業廃棄物として処理するようにしている。
【0004】
この脱水処理設備によれば、凝集槽42と脱水装置47の間に、脱水装置47に比して極めて大容積の汚泥貯留槽43や沈降槽45が配されているので、脱水装置47の運転中にこれらが空になることはなく、脱水装置47に対して連続的に且つ安定的に含水汚泥を供給することができるので、効率良く脱水処理することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚泥貯留槽43や沈降槽45の設置面積は広大であり、限られた工場敷地内にこれらの設備を設けると、その敷地を有効に利用することができないという問題があった。
【0006】
このため本発明者は、図4破線で示すように、凝集槽42で浮上した含水汚泥を脱水装置47の供給口に直接落とし込むようにした脱水処理設備を試作した。
【0007】
これによれば、汚泥貯留槽43や沈降槽45を省略することができるので、狭いスペースに設置することができるだけでなく、いままで使用していたポンプ類も不要になるので、設備費及びランニングコストを大幅に低減することができるというメリットがある。
【0008】
しかし、含水汚泥は凝集槽42から脱水装置47に対し定量的に落とし込まれるわけではなく、間歇的に供給される場合がほとんどであって、しかも、その量が多いときもあれば少ないときもある。
【0009】
このように、含水汚泥を定常的且つ定量的に供給することができないので、脱水装置47の運転中に含水汚泥の供給が途切れると、脱水装置47内に空気が入ってしまい、その後に供給された含水汚泥が含水率の高いまま排出されてしまうという問題があった。
【0010】
そこで本発明は、含水汚泥が非定常的に且つ非定量的に供給されるような場合であっても、空気を流入させることなく含水汚泥を所定の含水率まで脱水できるようにすることを技術的課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、請求項1の発明は、円筒ストレーナの一端側に形成された供給口から流入する含水汚泥をスクリュープレスで他端側に形成された排出口に向かって圧搾しながら移送する脱水装置において、前記供給口に含水汚泥を一時貯留するホッパが形成され、当該ホッパ内に貯留された含水汚泥の液面位置を検出するレベルセンサが配されて、当該レベルセンサの検出信号に基づき、含水汚泥の液面位置が予め設定されたホッパ内の下限水位まで低下したときにスクリュープレスの回転を停止させる制御装置を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明では、含水汚泥が前記下限水位より高い位置に設定された基準水位に達したときに予め設定した基準回転数でスクリュープレスが運転され、含水汚泥の液面が前記基準水位を下回ったときに前記基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが運転される。
請求項3の発明は、スクリュープレスの起動前にホッパ内に供給開始された含水汚泥が下限水位から基準水位に増えるまでの時間に基づき単位時間当りの平均汚泥供給量を算出し、その平均汚泥供給量の含水汚泥を圧搾処理できるスクリュープレスの回転数が前記基準回転数として設定される。
請求項4の発明は、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転される。
【0012】
請求項1の発明によれば、円筒ストレーナの供給口に形成されたホッパに含水汚泥が供給され、スクリュープレスを回転することによりホッパ内の含水汚泥が円筒ストレーナ内に送り込まれて脱水処理され、含水汚泥がホッパの下限水位まで低下したときにスクリュープレスが停止される。
【0013】
したがって、含水汚泥の供給量が減少したり供給が停止されたりしても、ホッパ内の含水汚泥を最後まで脱水処理することがなく、常に含水汚泥がホッパ低部に残った状態でスクリュープレスが停止され、ホッパが空になることがないので、円筒ストレーナ内も常に含水汚泥で満たされ、空気が混入することがない。
【0014】
請求項2の発明によれば、含水汚泥が低水位と基準水位の間にあるときは、予め設定した基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが回転される。
スクリュープレスは回転数が遅いほど脱水量が増えるので、含水率を低く抑えることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、単位時間当りの平均汚泥供給量を算出し、その量の含水汚泥を脱水処理できる回転数を基準回転数としているので、汚泥の供給量に応じた最低の回転数で運転される。
【0016】
請求項4の発明によれば、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転されるので、容量の小さいホッパを用いても、含水汚泥がホッパから溢れることが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る脱水装置を示す説明図、図2は制御装置の制御手順を示すフローチャート、図3は含水汚泥の液面位置、スクリュープレスの回転数及び脱水汚泥の含水率の関係を示す説明図である。
【0018】
本例の脱水装置1は、塗装ブース2内で塗料ミストと水を気液接触させて塗料成分を捕捉した廃液に高分子凝集剤を添加することにより塗料成分を不溶化させると共に汚泥状にして浮遊させる凝集槽3から直接落とし込まれる含水汚泥を脱水するものである。
【0019】
脱水装置1は、円筒ストレーナ4の一端側に形成された供給口4inから流入する含水汚泥を、当該ストレーナ4内に配されたスクリュープレス5で他端側に形成された排出口4outに向かって移送する。
【0020】
スクリュープレス5は、円錐状の回転軸5aの周面にらせん状のねじ羽根5bを形成したもので、その回転軸5aが細い方を供給口4in側に向け、太い方を排出口4outに向けて配されると共に、円筒ストレーナ4外に配されたモータ6の回転軸6aに連結されて回転されるようになされている。
【0021】
このスクリュープレス5を回転すると、含水汚泥がねじ羽根5bにより押されて軸径の細い方から太い方へ移送されることにより、軸径の太くなった部分で圧搾され、その水分が円筒ストレーナ4を通して排出されると共に、他端まで移送された脱水汚泥が排出口4outから排出される。
【0022】
供給口4inには、含水汚泥を一時貯留するホッパ7が形成されると共に、ホッパ7の上方には含水汚泥の液面位置を検出するレベルセンサ8が配されており、このレベルセンサ8が制御装置9に接続されている。
【0023】
制御装置9は、含水汚泥の液面位置が予め設定されたホッパ7内の下限水位L0まで低下したときにスクリュープレス5の回転を停止させ、前記下限水位L0より高い位置に設定された基準水位Laに達したときに予め設定した基準回転数Raでスクリュープレス5を運転し、前記基準水位Laと下限水位L0の間にあるときは基準回転数Raより低く設定された回転数でスクリュープレス5を運転する。
【0024】
なお、下限水位L0と基準水位Laとの間のホッパ7内の容量は、スクリュープレス5を1回転したときに供給口4inから流入する含水汚泥の体積の数倍に選定されている。
【0025】
図2は制御装置9の処理手順を示すフローチャートである。
本例の脱水装置1は、含水汚泥の液面位置が下限水位L0まで低下したときにスクリュープレス5の回転が停止されるので、前回の運転を終了した時点で含水汚泥の液面位置は下限水位L0にある。
【0026】
ここで、凝集槽3から含水汚泥が脱水装置1のホッパ7内に供給開始されるのと同時に、制御装置9をオンすると、まずステップSTP1でストップウォッチが起動され、次いで、ステップSTP2でレベルセンサ8の検出信号に基づいて液面位置が基準水位Laに達したと判断されたときに、ステップSTP3〜STP5でスクリュープレス5の基準回転数Raが設定され、ステップSTP6で運転開始される。
【0027】
すなわち、ステップSTP3ではストップウォッチを停止させて、含水汚泥が所定体積分溜まったときの時間が計測され、これに基づきステップSTP4で、凝集槽3から脱水装置1への単位時間あたりの平均汚泥供給量Qが算出される。
【0028】
ここで、下限水位L0と基準水位Laとの間のホッパ7内の容量VHが、スクリュープレス5を1回転したときに供給口4inから流入する含水汚泥の体積VSの3倍(VH=3VS)に選定されており、含水汚泥が溜まるまでの時間Tが1分だとすると、ステップSTP4で平均汚泥供給量Q=VH/T=3VS(m3/min)が算出される。
【0029】
そして、この値に基づきステップSTP5でスクリュープレス5の基準回転数Raが設定される。
スクリュープレス5は1回転で体積VSの含水汚泥を処理できるので、基準回転数Ra=Q/VS=3(rpm)となり、ステップSTP6で基準回転数Raでスクリュープレス5を回転させるようにモータ6を起動させる。
【0030】
即ち、凝集槽3から脱水装置1に対し含水汚泥が平均汚泥供給量Qで供給される限り、ホッパ7内の含水汚泥の液面位置は基準水位Laに維持されたまま脱水処理されることになる。
【0031】
運転開始後は、ステップSTP7〜STP10によりホッパ7内の含水汚泥の液面位置に応じて回転数制御が成される。
即ち、ステップSTP7でレベルセンサ8の検出信号に基づき含水汚泥の液面位置がモニタされ、ステップSTP8で液面位置−回転数変換テーブルを参照して回転数が設定される。
【0032】
この液面位置と回転数の関係は、図3に示すように、下限水位L0のときに0rpm、基準水位Laのときに基準回転数Raを通るように、比例的(実線図示)に、または、曲線的(破線図示)に設定されている。
【0033】
これによればいずれの場合も、基準水位Laを下回ったときは基準回転数Raよりも低い回転数運転されるので排出口4outから排出される脱水汚泥の含水率を低く抑えることができ、また、含水汚泥の供給量が一時的に増えて基準水位Laを超えたときは基準回転数Raよりも高い回転数運転されるので、含水汚泥がホッパ7から溢れることがない。
【0034】
そして、ステップSTP9では回転数が0rpmとなったか否か、即ち、含水汚泥の液面位置が下限水位L0まで低下したか否かが判断される。
そして、下限水位L0まで低下してないときはステップSTP7に戻って処理を継続し、下限水位L0まで低下したときはステップSTP10に移行してスイッチがオフされたか否か判断され、オフされないときはステップSTP7に戻り、オフされたときは処理を終了する。
【0035】
以上が本発明の構成であって、次にその作用について説明する。
まず、凝集槽3から含水汚泥が供給開始されたときに、その供給量に見合った基準回転数Raが設定されるので、供給量に変動がなければ、ホッパ7内の含水汚泥が減ることも増えることもなく連続的に脱水処理することができる。
【0036】
ところが実際は、凝集槽3からの含水汚泥の供給は間歇的であり、供給量も変動するので、供給量が減少して基準水位Laより下回ったときにはスクリュープレス5の回転数を基準回転数Raより低下させることにより含水率をより低下させ、供給量が増加して基準水位Laより上回ったときにはスクリュープレス5の回転数を基準回転数Raより上昇させることにより処理量を増やして含水汚泥がホッパ7から溢れないようにする。
【0037】
これにより、含水汚泥の供給量に応じた最低の回転数でスクリュープレス5を運転することができるので、含水汚泥を、必要最大の処理量で脱水処理し、且つ、最低の含水率の脱水汚泥として排出させることができる。
【0038】
そして、凝集槽3からの含水汚泥の供給が停止されるなどして、ホッパ7内の液面位置が下限水位L0まで低下したときは、ホッパ7内に含水汚泥を残した状態でスクリュープレス5が停止され、脱水装置1の円筒ストレーナ4内も常に含水汚泥で満たされているので、円筒ストレーナ4内に空隙が形成されることがない。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、含水汚泥がホッパ低部に残った状態でスクリュープレスが停止され、ホッパが空になることがないので、円筒ストレーナ内も常に含水汚泥で満たされ、空隙の形成による脱水効率の低下を招くことがないという大変優れた効果を奏する。
【0040】
また、請求項2の発明によれば、含水汚泥が低水位と基準水位の間にあるときは、予め設定した基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが回転されるので、含水率を低く抑えることができるという効果がある。
【0041】
さらに、請求項3の発明によれば、平均汚泥供給量の含水汚泥を脱水処理できる回転数を基準回転数としているので、含水汚泥を、必要最大の処理量で脱水処理し、且つ、最低の含水率の脱水汚泥として排出させることができるという効果がある。
【0042】
さらにまた、請求項4の発明によれば、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転されるので、比較的容量の小さいホッパを用いても、含水汚泥がホッパから溢れることを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱水装置を示す説明図。
【図2】制御装置の制御手順を示すフローチャート。
【図3】含水汚泥の液面位置、回転数及び含水率の関係を示す説明図。
【図4】従来の設備を示す説明図。
【符号の説明】
1………脱水装置 4………円筒ストレーナ
4in……供給口 4out……排出口
5………スクリュープレス 7………ホッパ
8………レベルセンサ 9………制御装置
L0………下限水位 La………基準水位
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料成分を含む廃液貯留槽に浮遊する含水率の高い塗料スラッジ等から水分を除去するための脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、塗装廃液の一般的な脱水処理設備を示すものである。
まず、塗装ブース41内で塗料ミストと水を気液接触させて塗料成分を捕捉した廃液は、凝集槽42で高分子凝集剤を添加することにより塗料成分が不溶化されて汚泥状になる。
【0003】
そして、凝集槽42の液面に浮上した含水汚泥を汚泥貯留槽43に蓄えて、これをスラリーポンプ44で沈降槽45に送給し、そこで沈降された含水汚泥をさらにポンプ46でスクリュープレス脱水装置47に送給し、含水率が70%程度になるまで圧搾された脱水汚泥を産業廃棄物として処理するようにしている。
【0004】
この脱水処理設備によれば、凝集槽42と脱水装置47の間に、脱水装置47に比して極めて大容積の汚泥貯留槽43や沈降槽45が配されているので、脱水装置47の運転中にこれらが空になることはなく、脱水装置47に対して連続的に且つ安定的に含水汚泥を供給することができるので、効率良く脱水処理することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚泥貯留槽43や沈降槽45の設置面積は広大であり、限られた工場敷地内にこれらの設備を設けると、その敷地を有効に利用することができないという問題があった。
【0006】
このため本発明者は、図4破線で示すように、凝集槽42で浮上した含水汚泥を脱水装置47の供給口に直接落とし込むようにした脱水処理設備を試作した。
【0007】
これによれば、汚泥貯留槽43や沈降槽45を省略することができるので、狭いスペースに設置することができるだけでなく、いままで使用していたポンプ類も不要になるので、設備費及びランニングコストを大幅に低減することができるというメリットがある。
【0008】
しかし、含水汚泥は凝集槽42から脱水装置47に対し定量的に落とし込まれるわけではなく、間歇的に供給される場合がほとんどであって、しかも、その量が多いときもあれば少ないときもある。
【0009】
このように、含水汚泥を定常的且つ定量的に供給することができないので、脱水装置47の運転中に含水汚泥の供給が途切れると、脱水装置47内に空気が入ってしまい、その後に供給された含水汚泥が含水率の高いまま排出されてしまうという問題があった。
【0010】
そこで本発明は、含水汚泥が非定常的に且つ非定量的に供給されるような場合であっても、空気を流入させることなく含水汚泥を所定の含水率まで脱水できるようにすることを技術的課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、請求項1の発明は、円筒ストレーナの一端側に形成された供給口から流入する含水汚泥をスクリュープレスで他端側に形成された排出口に向かって圧搾しながら移送する脱水装置において、前記供給口に含水汚泥を一時貯留するホッパが形成され、当該ホッパ内に貯留された含水汚泥の液面位置を検出するレベルセンサが配されて、当該レベルセンサの検出信号に基づき、含水汚泥の液面位置が予め設定されたホッパ内の下限水位まで低下したときにスクリュープレスの回転を停止させる制御装置を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明では、含水汚泥が前記下限水位より高い位置に設定された基準水位に達したときに予め設定した基準回転数でスクリュープレスが運転され、含水汚泥の液面が前記基準水位を下回ったときに前記基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが運転される。
請求項3の発明は、スクリュープレスの起動前にホッパ内に供給開始された含水汚泥が下限水位から基準水位に増えるまでの時間に基づき単位時間当りの平均汚泥供給量を算出し、その平均汚泥供給量の含水汚泥を圧搾処理できるスクリュープレスの回転数が前記基準回転数として設定される。
請求項4の発明は、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転される。
【0012】
請求項1の発明によれば、円筒ストレーナの供給口に形成されたホッパに含水汚泥が供給され、スクリュープレスを回転することによりホッパ内の含水汚泥が円筒ストレーナ内に送り込まれて脱水処理され、含水汚泥がホッパの下限水位まで低下したときにスクリュープレスが停止される。
【0013】
したがって、含水汚泥の供給量が減少したり供給が停止されたりしても、ホッパ内の含水汚泥を最後まで脱水処理することがなく、常に含水汚泥がホッパ低部に残った状態でスクリュープレスが停止され、ホッパが空になることがないので、円筒ストレーナ内も常に含水汚泥で満たされ、空気が混入することがない。
【0014】
請求項2の発明によれば、含水汚泥が低水位と基準水位の間にあるときは、予め設定した基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが回転される。
スクリュープレスは回転数が遅いほど脱水量が増えるので、含水率を低く抑えることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、単位時間当りの平均汚泥供給量を算出し、その量の含水汚泥を脱水処理できる回転数を基準回転数としているので、汚泥の供給量に応じた最低の回転数で運転される。
【0016】
請求項4の発明によれば、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転されるので、容量の小さいホッパを用いても、含水汚泥がホッパから溢れることが防止される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る脱水装置を示す説明図、図2は制御装置の制御手順を示すフローチャート、図3は含水汚泥の液面位置、スクリュープレスの回転数及び脱水汚泥の含水率の関係を示す説明図である。
【0018】
本例の脱水装置1は、塗装ブース2内で塗料ミストと水を気液接触させて塗料成分を捕捉した廃液に高分子凝集剤を添加することにより塗料成分を不溶化させると共に汚泥状にして浮遊させる凝集槽3から直接落とし込まれる含水汚泥を脱水するものである。
【0019】
脱水装置1は、円筒ストレーナ4の一端側に形成された供給口4inから流入する含水汚泥を、当該ストレーナ4内に配されたスクリュープレス5で他端側に形成された排出口4outに向かって移送する。
【0020】
スクリュープレス5は、円錐状の回転軸5aの周面にらせん状のねじ羽根5bを形成したもので、その回転軸5aが細い方を供給口4in側に向け、太い方を排出口4outに向けて配されると共に、円筒ストレーナ4外に配されたモータ6の回転軸6aに連結されて回転されるようになされている。
【0021】
このスクリュープレス5を回転すると、含水汚泥がねじ羽根5bにより押されて軸径の細い方から太い方へ移送されることにより、軸径の太くなった部分で圧搾され、その水分が円筒ストレーナ4を通して排出されると共に、他端まで移送された脱水汚泥が排出口4outから排出される。
【0022】
供給口4inには、含水汚泥を一時貯留するホッパ7が形成されると共に、ホッパ7の上方には含水汚泥の液面位置を検出するレベルセンサ8が配されており、このレベルセンサ8が制御装置9に接続されている。
【0023】
制御装置9は、含水汚泥の液面位置が予め設定されたホッパ7内の下限水位L0まで低下したときにスクリュープレス5の回転を停止させ、前記下限水位L0より高い位置に設定された基準水位Laに達したときに予め設定した基準回転数Raでスクリュープレス5を運転し、前記基準水位Laと下限水位L0の間にあるときは基準回転数Raより低く設定された回転数でスクリュープレス5を運転する。
【0024】
なお、下限水位L0と基準水位Laとの間のホッパ7内の容量は、スクリュープレス5を1回転したときに供給口4inから流入する含水汚泥の体積の数倍に選定されている。
【0025】
図2は制御装置9の処理手順を示すフローチャートである。
本例の脱水装置1は、含水汚泥の液面位置が下限水位L0まで低下したときにスクリュープレス5の回転が停止されるので、前回の運転を終了した時点で含水汚泥の液面位置は下限水位L0にある。
【0026】
ここで、凝集槽3から含水汚泥が脱水装置1のホッパ7内に供給開始されるのと同時に、制御装置9をオンすると、まずステップSTP1でストップウォッチが起動され、次いで、ステップSTP2でレベルセンサ8の検出信号に基づいて液面位置が基準水位Laに達したと判断されたときに、ステップSTP3〜STP5でスクリュープレス5の基準回転数Raが設定され、ステップSTP6で運転開始される。
【0027】
すなわち、ステップSTP3ではストップウォッチを停止させて、含水汚泥が所定体積分溜まったときの時間が計測され、これに基づきステップSTP4で、凝集槽3から脱水装置1への単位時間あたりの平均汚泥供給量Qが算出される。
【0028】
ここで、下限水位L0と基準水位Laとの間のホッパ7内の容量VHが、スクリュープレス5を1回転したときに供給口4inから流入する含水汚泥の体積VSの3倍(VH=3VS)に選定されており、含水汚泥が溜まるまでの時間Tが1分だとすると、ステップSTP4で平均汚泥供給量Q=VH/T=3VS(m3/min)が算出される。
【0029】
そして、この値に基づきステップSTP5でスクリュープレス5の基準回転数Raが設定される。
スクリュープレス5は1回転で体積VSの含水汚泥を処理できるので、基準回転数Ra=Q/VS=3(rpm)となり、ステップSTP6で基準回転数Raでスクリュープレス5を回転させるようにモータ6を起動させる。
【0030】
即ち、凝集槽3から脱水装置1に対し含水汚泥が平均汚泥供給量Qで供給される限り、ホッパ7内の含水汚泥の液面位置は基準水位Laに維持されたまま脱水処理されることになる。
【0031】
運転開始後は、ステップSTP7〜STP10によりホッパ7内の含水汚泥の液面位置に応じて回転数制御が成される。
即ち、ステップSTP7でレベルセンサ8の検出信号に基づき含水汚泥の液面位置がモニタされ、ステップSTP8で液面位置−回転数変換テーブルを参照して回転数が設定される。
【0032】
この液面位置と回転数の関係は、図3に示すように、下限水位L0のときに0rpm、基準水位Laのときに基準回転数Raを通るように、比例的(実線図示)に、または、曲線的(破線図示)に設定されている。
【0033】
これによればいずれの場合も、基準水位Laを下回ったときは基準回転数Raよりも低い回転数運転されるので排出口4outから排出される脱水汚泥の含水率を低く抑えることができ、また、含水汚泥の供給量が一時的に増えて基準水位Laを超えたときは基準回転数Raよりも高い回転数運転されるので、含水汚泥がホッパ7から溢れることがない。
【0034】
そして、ステップSTP9では回転数が0rpmとなったか否か、即ち、含水汚泥の液面位置が下限水位L0まで低下したか否かが判断される。
そして、下限水位L0まで低下してないときはステップSTP7に戻って処理を継続し、下限水位L0まで低下したときはステップSTP10に移行してスイッチがオフされたか否か判断され、オフされないときはステップSTP7に戻り、オフされたときは処理を終了する。
【0035】
以上が本発明の構成であって、次にその作用について説明する。
まず、凝集槽3から含水汚泥が供給開始されたときに、その供給量に見合った基準回転数Raが設定されるので、供給量に変動がなければ、ホッパ7内の含水汚泥が減ることも増えることもなく連続的に脱水処理することができる。
【0036】
ところが実際は、凝集槽3からの含水汚泥の供給は間歇的であり、供給量も変動するので、供給量が減少して基準水位Laより下回ったときにはスクリュープレス5の回転数を基準回転数Raより低下させることにより含水率をより低下させ、供給量が増加して基準水位Laより上回ったときにはスクリュープレス5の回転数を基準回転数Raより上昇させることにより処理量を増やして含水汚泥がホッパ7から溢れないようにする。
【0037】
これにより、含水汚泥の供給量に応じた最低の回転数でスクリュープレス5を運転することができるので、含水汚泥を、必要最大の処理量で脱水処理し、且つ、最低の含水率の脱水汚泥として排出させることができる。
【0038】
そして、凝集槽3からの含水汚泥の供給が停止されるなどして、ホッパ7内の液面位置が下限水位L0まで低下したときは、ホッパ7内に含水汚泥を残した状態でスクリュープレス5が停止され、脱水装置1の円筒ストレーナ4内も常に含水汚泥で満たされているので、円筒ストレーナ4内に空隙が形成されることがない。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、含水汚泥がホッパ低部に残った状態でスクリュープレスが停止され、ホッパが空になることがないので、円筒ストレーナ内も常に含水汚泥で満たされ、空隙の形成による脱水効率の低下を招くことがないという大変優れた効果を奏する。
【0040】
また、請求項2の発明によれば、含水汚泥が低水位と基準水位の間にあるときは、予め設定した基準回転数より低く設定された回転数でスクリュープレスが回転されるので、含水率を低く抑えることができるという効果がある。
【0041】
さらに、請求項3の発明によれば、平均汚泥供給量の含水汚泥を脱水処理できる回転数を基準回転数としているので、含水汚泥を、必要最大の処理量で脱水処理し、且つ、最低の含水率の脱水汚泥として排出させることができるという効果がある。
【0042】
さらにまた、請求項4の発明によれば、含水汚泥が前記基準水位を超えたときに基準回転数よりも高い回転数でスクリュープレスが運転されるので、比較的容量の小さいホッパを用いても、含水汚泥がホッパから溢れることを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱水装置を示す説明図。
【図2】制御装置の制御手順を示すフローチャート。
【図3】含水汚泥の液面位置、回転数及び含水率の関係を示す説明図。
【図4】従来の設備を示す説明図。
【符号の説明】
1………脱水装置 4………円筒ストレーナ
4in……供給口 4out……排出口
5………スクリュープレス 7………ホッパ
8………レベルセンサ 9………制御装置
L0………下限水位 La………基準水位
Claims (4)
- 円筒ストレーナ(4)の一端側に形成された供給口(4in)から流入する含水汚泥をスクリュープレス(5)で他端側に形成された排出口(4out)に向かって圧搾しながら移送する脱水装置において、
前記供給口(4in)に含水汚泥を一時貯留するホッパ(7)が形成され、当該ホッパ(7)内に貯留された含水汚泥の液面位置を検出するレベルセンサ(8)が配されて、当該レベルセンサ(8)の検出信号に基づき、含水汚泥の液面位置が予め設定されたホッパ(7)内の下限水位(L0)まで低下したときにスクリュープレス(5)の回転を停止させる制御装置(9)を備えたことを特徴とする脱水装置。 - 前記制御装置(9)は、含水汚泥が前記下限水位(L0)より高い位置に設定された基準水位(La)に達したときに予め設定した基準回転数(Ra)でスクリュープレス(5)を運転し、含水汚泥の液面が前記基準水位(La)を下回ったときに前記基準回転数(Ra)より低く設定された回転数でスクリュープレス(5)を運転するように成された請求項1記載の脱水装置。
- 前記制御装置(9)で、スクリュープレス(5)の起動前にホッパ(7)内に供給開始された含水汚泥が前記下限水位(L0)から基準水位(La)に増えるまでの時間に基づき単位時間当りの平均汚泥供給量を算出し、その平均汚泥供給量の含水汚泥を圧搾処理できるスクリュープレス(5)の回転数が前記基準回転数(Ra)として設定する請求項2記載の脱水装置。
- 前記制御装置(9)は、含水汚泥が前記基準水位(La)を超えたときに前記基準回転数(Ra)よりも高い回転数でスクリュープレス(5)を運転するように成された請求項2又は3記載の脱水装置。
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