JP3759540B2 - 攪拌・土詰装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、培養土を攪拌するとともに、育苗用トレーに培養土を充填する攪拌・土詰装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
育苗用トレー101に培養土を充填して播種する作業は、一般に、図11に示すような装置によって実施される。
すなわち、育苗用トレー101を搬送コンベア102上に載置して移送する間に、先ず、攪拌装置103により攪拌した培養土を土詰装置104により落下して育苗用トレー101に供給した後、回転ブラシ105により育苗用トレー101上面を擦過して余分な培養土を除去し、次に、充填された培養土を転圧ローラー106により適度に固め、播種装置107により培養土表面に種を播き、散水装置108により水を供給した後、トレー台車109に収納する。
【0003】
ここで、攪拌装置103は、攪拌槽内に配置したスクリューオーガー又は鎌状攪拌羽根を回転することにより培養土を旋回させつつ移動させて攪拌するものである。一方、土詰装置104は、育苗用トレー101に供給ホッパーより培養土を落下させて充填し、回転ブラシにより育苗用トレー101から余分な培養土を除去するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来は、培養土を攪拌し、育苗用トレーに培養土を充填するのに攪拌装置及び土詰装置を使用するから、装置を設置するのに広い場所を必要とした。又、攪拌装置及び土詰装置は複雑な構造であるから、装置の価格も高価にならざるを得ず、充填及び播種した育苗用トレーの生産コストも高価にならざるを得なかった。
又、スクリューオーガーによる攪拌装置では、スクリューオーガーにより大きな圧縮力が負荷されるため、培養土粒子が凝集して塊状になり易く、鎌状攪拌羽根による攪拌装置では、鎌状攪拌羽根が薄肉状かつ先鋭状であるため、培養土粒子が裁断されて微細になり易く、水捌けが悪くなるとともに空気の流通も悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、培養土を攪拌、充填する装置の設置にそれ程広い場所を必要とせず、しかも装置の価格を大幅に安価として、充填及び播種した育苗用トレーの生産コストも安価にできるとともに、保水性及び空気流通性が良好な粒径に維持しつつ培養土を攪拌することができる攪拌・土詰装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の攪拌・土詰装置は、両端に開口を有する、回転自在に支持した攪拌・充填ドラムと、前記攪拌・充填ドラムの一方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して5°〜15°傾斜させた、薄肉平面板よりなる複数の排出用羽根部材と、前記攪拌・充填ドラムの他方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して105°〜165°傾斜させた、薄肉曲面板よりなる一群の攪拌用羽根部材と、前記攪拌・充填ドラムの他方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して15°〜75°傾斜させた、薄肉曲面板よりなる他群の攪拌用羽根部材と、中間部を前記攪拌・充填ドラムの内部に位置させ、前記攪拌・充填ドラムの両端開口より外部に延出した、育苗用トレーを移送する搬送コンベアと、前記攪拌・充填ドラムの内部又は一端開口近傍に配設した回転ブラシと、から構成されるものである。
【0007】
前記攪拌用羽根部材として、切欠部を形成した薄肉曲面板よりなる攪拌用羽根部材と、切欠部を形成しない薄肉曲面板よりなる攪拌用羽根部材の2種類のものを設けるのが好ましい。
【0008】
又、前記搬送コンベアは、所定間隔で配置した多数の搬送棒材を無端ワイヤーにより連結し、これら搬送棒材を移動するようにしたものであるのが好ましい。
【0009】
さらに、前記攪拌・充填ドラムの周面部に投入口を形成し、この投入口を開放又は閉鎖する投入扉を設けてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の攪拌・土詰装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
攪拌・土詰装置1は、図1及び図2に示すように、基台2、攪拌・充填ドラム3、搬送コンベア4及び回転ブラシ5より構成される。
【0011】
攪拌・充填ドラム3は、図1乃至図9に示すように、円筒状部3aの両端に開口を有する円錐状部3b,3bを接続してなるものであり、円筒状部3aの外周面に周方向に沿って案内鍔6,6,…を固着してある。
そして、図1及び図5に示すように、円筒状部3aの案内鍔6,6間の外周面に支持円板7,7の周面を当接し、この支持円板7,7を基台2に固定した支持部材8,8に軸支することによって、攪拌・充填ドラム3を回転自在に支持してある。
【0012】
又、円筒状部3aの外周面には周方向に沿ってピン植設ベルト9を固着してあり、ピン植設ベルト9には適宜間隔でピン9aを植設してある。
一方、基台2には支持台10を介して駆動モーター11を固定してあり、この駆動モーター11の軸11aにモーター軸スプロケット12を固定し、モーター軸スプロケット12と前記ピン植設ベルト9のピン9aとにチェーン13を掛け渡して、攪拌・充填ドラム3を回転するようにしてある。
【0013】
円筒状部3aの内周面には、図3乃至図6及び図9に示すように、円筒状部3aの左端から軸方向約1/3の距離までの領域に排出用羽根部材14を、それ以外の領域に攪拌用羽根部材15,16を配設してある。
【0014】
排出用羽根部材14は薄肉平面板であり、図3乃至図5及び図9に示すように、円筒状部3aの軸方向に対して角度α傾斜させ、径方向に対して角度β傾斜させ、周方向に等間隔に固着してある。
ここで、角度αは5°〜15°程度、角度βは10°〜30°程度であるのが好ましい。
【0015】
攪拌用羽根部材15は切欠部15aを形成した薄肉曲面板であり、図3、図4、図6及び図9に示すように、円筒状部3aの軸方向に対して角度γ傾斜させ、径方向に平行とし、対向させて固着してある。
ここで、角度γは105°〜165°程度であるのが好ましい。
【0016】
攪拌用羽根部材16は薄肉曲面板であり、図3、図4、図6及び図9に示すように、円筒状部3aの軸方向に対して角度θ傾斜させ、径方向に平行とし、対向させ、かつ、攪拌用羽根部材15に対して略直角位置に固着してある。
ここで、角度θは15°〜75°程度であるのが好ましい。
【0017】
又、円筒状部3aには、図1及び図6に示すように、投入口3cを形成してあり、この投入口3cを開放又は閉鎖する投入扉17を設けてある。
投入扉17は、支持部材18により下辺を軸として所定角度回動自在となっており、係止部材19により上辺を円筒状部3aの外周面に係止できるようになっている。
【0018】
搬送コンベア4は、図1、図2、図5乃至図8に示すように、基台2に立設した支柱20,20,…にコンベアフレーム21の両端部を固定し、その中間部を攪拌・充填ドラム3内部の略中心軸近傍に位置させ、円錐状部3b,3bの開口より外部に延出してある。
【0019】
コンベアフレーム21には長さ方向に適宜間隔をおいて駆動軸22及び遊動軸23,23,…を回転自在に支持してあり、駆動軸22の両端部には駆動軸スプロケット24、遊動軸23,23,…の両端部には遊動軸スプロケット25,25,…を固定してある。
そして、所定間隔で配置した多数の搬送棒26,26,…を無端ワイヤー27により連結し、これら搬送棒26,26,…を駆動軸スプロケット24及び遊動軸スプロケット25,25,…により駆動及び案内して、図1及び図2に示すように、上側に位置するの搬送棒26,26,…は右方に、下側の搬送棒26,26,…は左方に移動するようにしてある。
【0020】
一方、支柱20には駆動モーター27を固定してあり、この駆動モーター27の軸27aにモーター軸スプロケット28を固定し、前記駆動軸22の一端部に駆動軸スプロケット29を固定し、モーター軸スプロケット28と駆動軸スプロケット29とにチェーン30を掛け渡して、搬送棒26,26,…を移動するようにしてある。
【0021】
尚、円筒状部3aの左端から軸方向約1/3の距離までの領域にあるコンベアフレーム21には、傾斜部31aを有するガイドプレート31を立設してある。
【0022】
回転ブラシ5は、図1、図2及び図7に示すように、円筒部材32の周側面に刷毛部材33を螺旋状に取着したものであり、円筒部材32には駆動モーター34を内蔵し、軸を固定した状態で円筒部材32の周側面が回転するようになっている。
【0023】
回転ブラシ5の円筒部材32を回転ブラシカバー35の一端部に回転自在に支持し、回転ブラシカバー35の他端部は攪拌・充填ドラム3内に位置するコンベアフレーム21に立設した回転ブラシカバーフレーム36に支持軸37を介して支持してある。
又、回転ブラシカバー35の上端部に吊下部材38の下端部を固定し、吊下部材38の上端部に形成した雌ネジ部38aを調整ハンドル39の雄ネジ部39aと螺合させ、雄ネジ部39aの上端部を攪拌・充填ドラム3の右側開口近傍のコンベアフレーム21に立設した回転ブラシフレーム40に挿通してある。
【0024】
尚、回転ブラシ5により除去された培養土を攪拌・充填ドラム3内に回収するため、基台2に立設した支柱41,41により支持した回収カバー42を回転ブラシ5の下方に設けてある。
【0025】
次に、図10に示す育苗用トレー51に培養土を充填する場合について、本発明の攪拌・土詰装置1の操作及び作用について説明する。
【0026】
ここで、育苗用トレー51は籠部材52及びカップ配列部材53よりなり、カップ配列部材53の上板部53aには所定径の充填孔54を多数穿設し、これら充填孔54の周辺部にカップ保持部材55を固着したものである。
そして、カップ保持部材55に土詰カップ56の開口を挿入し、カップ配列部材53を籠部材52に載置しておく。
【0027】
先ず、図6に示すように、係止部材19による係止を解除し、攪拌・充填ドラム3の投入扉17を前方に所定角度回動して投入口3cを開放する。
そして、培養土を投入扉17の内面に沿って流動させ、攪拌・充填ドラム3内に所定量挿入した後、投入扉17を後方に回動し、係止部材19により係止して投入口3cを閉鎖する。
【0028】
次いで、駆動モーター11を作動させ、攪拌・充填ドラム3を図5に示すA方向に回転させる。
【0029】
この時、円筒状部3aの右端から軸方向約2/3の距離までの領域にある培養土は攪拌用羽根部材15,16により右方に流動しつつ攪拌、混合される。攪拌用羽根部材15,16は適宜角度傾斜させた薄肉曲面板であるから、培養土は曲面に沿って流動しつつ攪拌され、大きな圧縮力が負荷されることなく、培養土粒子も微細に裁断されることもない。又、一部の培養土は攪拌用羽根部材15の切欠部15aを通過して左方に流動しつつ攪拌、混合されるから、より一層攪拌効率を高めることができる。
【0030】
一方、円筒状部3aの左端から軸方向約1/3の距離までの領域にある培養土は排出用羽根部材14により右方に流動しつつ上方に搬送されるが、ガイドプレート31の傾斜部31aの高さに到達する前に落下する。
【0031】
培養土が十分に攪拌・混合されたら、駆動モーター11を逆回転させ、攪拌・充填ドラム3を図5に示すB方向に回転させる。
【0032】
この時、円筒状部3aの右端から軸方向約2/3の距離までの領域にある培養土は攪拌用羽根部材15,16により左方に流動しつつ攪拌、混合される。又、一部の培養土は攪拌用羽根部材15の切欠部15aを通過して右方に流動しつつ攪拌、混合される。
【0033】
一方、円筒状部3aの左端から軸方向約1/3の距離までの領域にある培養土は排出用羽根部材14により左方に流動しつつ上方に搬送され、ガイドプレート31の傾斜部31aの高さに到達した後に落下する。
従って、培養土は直接又はガイドプレート31の傾斜部31aに沿って搬送棒材26,26,…上に落下し、さらに、搬送棒材26,26,…の間隙より円筒状部3aの内周面に落下する。
【0034】
攪拌・充填ドラム3を図5に示すB方向に回転させている時に、駆動モーター27を作動させ、図1及び図2に示すように、上側に位置する搬送棒26,26,…を右方に移動させる。
【0035】
ここで、図1及び図2に示すように、搬送コンベア4左端部の搬送棒26,26,…上に前記育苗用トレー51を載置すれば、育苗用トレー51は搬送棒26,26,…とともに右方に移動する。
そして、円筒状部3aの左端から軸方向約1/3の距離までの領域に位置している時に、培養土が直接又はガイドプレート31の傾斜部31aに沿って落下してくるので、カップ配列部材53の充填孔54を通過して培養土が土詰カップ56内に充填される。
【0036】
育苗用トレー51が回転ブラシ5の配設位置に到達すると、回転ブラシ5の刷毛部材33によりカップ配列部材53上に積層した余分な培養土が除去される。そして、育苗用トレー51はさらに右方に移動し、図1及び図2に示すように、搬送コンベア4右端部に到達する。
【0037】
【発明の効果】
本発明の攪拌・土詰装置は、排出用羽根部材及び攪拌用羽根部材を内部に配設した攪拌・充填ドラム、搬送コンベア及び回転ブラシより構成したものであり、従来の攪拌装置又は土詰装置と略同大の一装置によって攪拌及び土詰動作を行なうものであるから、装置を設置するのに広い場所を必要とせず、構造も極めて簡単であるから、装置の価格も安価となって、充填及び播種した育苗用トレーの生産コストも安価となる。
【0038】
又、攪拌用羽根部材を内部に配設した攪拌・充填ドラムによれば、大きな圧縮力が負荷されることなく、培養土粒子も微細に裁断されることもないから、保水性及び空気流通性が良好な適度な粒径に維持しつつ培養土を効率的に攪拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の攪拌・土詰装置の正面図である。
【図2】搬送コンベアの平面図である。
【図3】攪拌・充填ドラムの横断面図である。
【図4】攪拌・充填ドラムの縦断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】図1のVII−VII線断面図である。
【図8】図1のVIII−VIII線断面図である。
【図9】攪拌・充填ドラムの透視斜視図である。
【図10】育苗用トレーの分解斜視図である。
【図11】育苗用トレーに培養土を充填、播種する作業工程における装置構成図である。
【符号の説明】
1 攪拌・土詰装置
3 攪拌・充填ドラム
3c 投入口
4 搬送コンベア
5 回転ブラシ
14 排出用羽根部材
15 攪拌用羽根部材
15a 切欠部
16 攪拌用羽根部材
17 投入扉
26 搬送棒
27 無端ワイヤー

Claims (4)

  1. 両端に開口を有する、回転自在に支持した攪拌・充填ドラムと、
    前記攪拌・充填ドラムの一方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して5°〜15°傾斜させた、薄肉平面板よりなる複数の排出用羽根部材と、
    前記攪拌・充填ドラムの他方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して105°〜165°傾斜させた、薄肉曲面板よりなる一群の攪拌用羽根部材と、
    前記攪拌・充填ドラムの他方領域の内周面に配設し、前記攪拌・充填ドラムの軸方向に対して15°〜75°傾斜させた、薄肉曲面板よりなる他群の攪拌用羽根部材と
    中間部を前記攪拌・充填ドラムの内部に位置させ、前記攪拌・充填ドラムの両端開口より外部に延出した、育苗用トレーを移送する搬送コンベアと、
    前記攪拌・充填ドラムの内部又は一端開口近傍に配設した回転ブラシと、
    から構成される攪拌・土詰装置。
  2. 前記攪拌用羽根部材として、切欠部を形成した薄肉曲面板よりなる攪拌用羽根部材と、切欠部を形成しない薄肉曲面板よりなる攪拌用羽根部材の2種類のものを設けたことを特徴とする請求項1記載の攪拌・土詰装置。
  3. 前記搬送コンベアは、所定間隔で配置した多数の搬送棒材を無端ワイヤーにより連結し、これら搬送棒材を移動するようにしたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の攪拌・土詰装置。
  4. 前記攪拌・充填ドラムの周面部に投入口を形成し、この投入口を開放又は閉鎖する投入扉を設けたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載の攪拌・土詰装置。
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