JP3759057B2 - ターボ分子ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス流れ方向の前段(吸気口側)に軸流段部、後段(排気口側)にねじ溝段部を有するターボ分子ポンプに係り、特に、ガス分圧が高くなると固化を生じるガスを吸引する場合にも、内部への固化物の付着を防ぐことのできるターボ分子ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ターボ分子ポンプは、半導体製造装置を真空引きする場合などに広く使用されている。この用途においては、塩化アルミガスのような、ガス分圧が高くなると固化を生じるガスを吸引することがある。ターボ分子ポンプでは、吸気口側が高真空(分圧が低い)、排気口側が低真空(分圧が高い)となるため、分圧が高くなるねじ溝段部において固化物の付着が発生しやすいという問題がある。
【0003】
そこで、固化物の付着防止のために、ねじ溝段部の温度を上昇する手段を設けることが一般的には行われている。
【0004】
ねじ溝段部の温度を上昇させる方法として、従来では、ケーシングの外部よりヒータで加熱する方法、ケーシングの内部に伝熱部材を配置し、その部材を外部から加熱する方法、ケーシングの内部にヒータを組み込んで加熱する方法などが知られている(特開平9−72293号公報、特開2002−21775号公報等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法を採用したターボ分子ポンプは、いずれも専用のヒータもしくは加熱部材を必要とするため、部品点数が増え、装置の大型化を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、特別な部品の追加をせずに既存部品の素材の変更と僅かな配線を行うだけで、有効な固化物付着防止効果を得ることのできるターボ分子ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ガスの吸気口と排気口を有するケーシング内に、前記吸気口側から排気口側に向けて順番に、ロータ翼とステータ翼よりなる軸流段部と、ねじ溝ロータ部とそれに対向するシールリングよりなるねじ溝段部と、が設けられたターボ分子ポンプにおいて、前記シールリングを、抵抗を持つ導電材料で構成すると共に、その円周方向の一部に縦割部を設け、その縦割部に絶縁材を挿入することで、シールリングを円周方向の一部で絶縁し、前記絶縁材を挟んで対向するシールリングの円周方向両端に電極を設け、この電極に、当該シールリングに電流を流すことで直接ジュール熱を発生させるための電源を接続したことを特徴とする。
【0008】
このターボ分子ポンプでは、シールリングに直接電流を流して発熱させるようにしているので、特に部品点数を増やすことなく、既存部品のシールリングの素材を変更し、電源線を接続するだけで、反応生成物の付着防止を図ることができる。また、シールリングに電流を流して直接発熱させるため、熱効率を向上させることができ、省エネ効果も得られる。また、部品点数が増えずに構成が簡単であるから、小型化、低コスト化も可能である。
【0010】
また、このターボ分子ポンプでは、シールリングの円周長相当の距離だけ電流を流してシールリングを発熱させることができる。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1において、温度センサを前記シールリング自体あるいはその近傍に設置したことを特徴とする。
【0015】
請求項の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかにおいて、前記シールリングの素材として導電性セラミックを用いたことを特徴とする。
【0016】
このターボ分子ポンプでは、シールリングの素材に導電性セラミックを使用しているので、通電により効率良く発熱させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はターボ分子ポンプの全体構成図であり、ターボ分子ポンプPは、ケーシング1内部に各種部品が備えられた構成となっている。このケーシング1においては、その上半部1aに吸気口1c、下半部1bに排気口1dがそれぞれ形成されている。ケーシング1内部においては、上部に軸流段部PA、下部にねじ溝段部PBが設けられている。軸流段部PAは主として後述する多段に設けられた動翼(ロータ翼)5および静翼(ステータ翼)3とにより構成され、ねじ溝段部PBは、ロータ4に螺旋状のねじ溝13を形成したねじ溝ロータ部14及びケーシング1内部に固定されたシールリング15とにより構成されている。
【0018】
より具体的に説明すると、ロータ室2にはロータ4が配設されている。ロータ4は、鉛直に立設されたロータシャフト4aと、当該ロータシャフト4aの周囲に放射状に配置された動翼5とを備えた構成となっている。また、ケーシング上半部1aの内周には静翼3が固定されている。
【0019】
ロータ4には、動翼5の下方にねじ溝13が形成されたねじ溝ロータ部14が形成されている。ねじ溝ロータ部14には、ケーシング1内周に固定されたシールリング15と対向する面にねじ溝13が形成されており、ねじ溝13の山部とシールリング15内周との間にわずかな隙間が形成されている。
【0020】
ロータシャフト4aの下端部には、スラストディスク6が設けられている。このスラストディスク6の上下面には、これに対向した形でスラスト磁気軸受8が設けられている。また、ロータシャフト4aとケーシング1との対向面における上方及び下方には、ロータ駆動用モータ11の上下に位置させて、それぞれラジアル磁気軸受7a、7bが設けられている。さらに、ロータシャフト4a上端部にはラジアル用上部保護軸受としてボールベアリング9が設けられ、同下端ネック部にはラジアル及びスラスト用下部保護軸受としてボールベアリング10が設けられている。
【0021】
そして、真空排気の際には、モータ11を駆動してロータ4を回転させると、ロータ4の回転により動翼5と静翼3との間で第1の圧縮が行われたあと、ねじ溝段部PBのねじ溝13によって第2の圧縮が行われ、排気口1d方向へ流れて真空排気されるようになっている。
【0022】
このような構成のターボ分子ポンプにおいて、前記シールリング15は、ある程度の抵抗を持った導電性セラミックで構成されており、このシールリング15に設けた電極(図1には電極は図示せず)に、当該シールリング15に電流を流すことで直接ジュール熱を発生させるための電源20が電源線21を介して接続されている。
【0023】
シールリング15に電流を流すための構造については種々の案が考えられるので、以下、第1実施形態について図2を参照しながら述べる。
【0024】
図2の第1実施形態では、シールリング15Aの円周方向の一部に縦割部24を設け、その縦割部24に絶縁材25を挿入することで、シールリング15Aを円周方向の一部で絶縁している。そして、絶縁材25を挟んで対向するシールリング15Aの円周方向の両端に帯板状の電極26、27を設けて、それら電極26、27に電源線21を介して電源20を接続している。
【0025】
このようにすることで、シールリング15Aの円周長相当の距離だけ円周方向に沿って、矢印Aのように電流を流し、シールリング1をジュール熱により発熱させることができる。
【0026】
3では、シールリング15Bの円周方向に互いに一番離れた位置に、つまり180°対向する位置に、軸方向に延在する電極26、27を配置し、それら電極26、27に電源線21を介して電源20を接続している。
【0027】
このようにすることで、円周方向に互いに一番離れた位置間、つまり、シールリング15Bの半周長相当の距離だけ、円周方向に沿って矢印Bのように電流を流し、シールリング15Bを発熱させることができる。
【0028】
4では、シールリング15Cの軸方向の両端にリング状の電極26C、27Cを配置し、それら電極26C、27Cに電源線21を介して電源20を接続している。
【0029】
このようにすることで、シールリング15Cの軸方向(縦方向)に矢印Cのように電流を流し、シールリング15Cを発熱させることができる。
【0030】
なお、電源20には交流電源を用いても直流電源を用いてもよい。また、シールリング15、15A、15B、15Cの素材としては、耐食性を持つものであれば、導電性セラミック以外のものを採用してもよい。
【0031】
また、シールリング15、15A、15B、15Cと他の部品との間は、温度的に、また電気的に絶縁を確保しておく必要がある。また、真空放電を発生しないように、シールリング15、15A、15B、15Cの印加電圧を決めると共に、絶縁部材を適当箇所に配置して、沿面距離を確保する必要がある。
【0032】
また、シールリング15、15A、15B、15Cの温度管理のために、温度センサをシールリング自体あるいはその近傍に設置してもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、部品点数を増やすことなく、既存部品(シールリング)の素材を変更して、それに電源線を接続するだけで、有効な反応生成物の付着防止効果を得ることができる。特に、シールリングに電流を流して直接発熱させるため、熱効率を向上させることができて、省エネ効果も得られる。また、部品点数が増えずに構成が簡単であるから、小型化、低コスト化に寄与することができる。
【0034】
また、シールリングの円周長相当の距離だけ電流を流してシールリングを発熱させることができる。さらに、シールリングの素材として導電性セラミックを用いた場合は、一層の耐食性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施形態のターボ分子ポンプの全体構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態の要部構成を示す斜視図である。
【図3】 他の態様の要部構成を示す斜視図である。
【図4】 さらに他の態様の要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
P ターボ分子ポンプ
PA 軸流段部
PB ねじ溝段部
1 ケーシング
1c 吸気口
1d 排気口
3 静翼(ステータ翼)
5 動翼(ロータ翼)
14 ねじ溝ロータ部
15,15A,15B,15C シールリング
20 電源
24 縦割部
25 絶縁材
26,27,26C,27C 電極

Claims (3)

  1. ガスの吸気口と排気口を有するケーシング内に、前記吸気口側から排気口側に向けて順番に、ロータ翼とステータ翼よりなる軸流段部と、ねじ溝ロータ部とそれに対向するシールリングよりなるねじ溝段部と、が設けられたターボ分子ポンプにおいて、
    前記シールリングを、抵抗を持つ導電材料で構成すると共に、その円周方向の一部に縦割部を設け、その縦割部に絶縁材を挿入することで、シールリングを円周方向の一部で絶縁し、前記絶縁材を挟んで対向するシールリングの円周方向両端に電極を設け、この電極に、当該シールリングに電流を流すことで直接ジュール熱を発生させるための電源を接続したことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  2. 温度センサを前記シールリング自体あるいはその近傍に設置したことを特徴とする請求項1記載のターボ分子ポンプ。
  3. 前記シールリングの素材として導電性セラミックを用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のターボ分子ポンプ。
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