JP3758933B2 - 磁気メモリおよびその記録方法 - Google Patents

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    • H01F10/3286Spin-exchange coupled multilayers having at least one layer with perpendicular magnetic anisotropy

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は垂直磁気異方性を有する磁性層で構成された磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリ及びその記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気磁性層と非磁性層を積層して得られる巨大磁気抵抗効果(GMR)素子やトンネル磁気抵抗効果(TMR)素子は従来の異方性磁気抵抗効果(AMR)素子と比較して大きな磁気抵抗変化率を有することから、磁気センサーとして高い性能が期待できる。
【0003】
GMR素子については既にハードディスクドライブ(HDD)の再生用磁気ヘッドとして実用化されている。一方、TMR素子はGMR素子よりも更に高い磁気抵抗変化率を有することから、磁気ヘッドのみならず、磁気メモリへの応用も考えられている。
【0004】
従来のTMR素子の基本的な構成例として、特開平9―106514号公報に開示されている例を図10に示す。
【0005】
図10に示すように、TMR素子は、第1の磁性層101、絶縁層102、第2の磁性層103、反強磁性層104を積層したものである。ここで、第1の磁性層101および第2の磁性層103は、Fe、Co、Ni、或はこれらの合金からなる強磁性体であり、反強磁性層104は、FeMn,NiMn等であり、絶縁層102はAl23である。
【0006】
また、図10の絶縁層102をCu等の導電性を有する非磁性層に置き換えるとGMR素子となる。
【0007】
従来のGMR素子およびTMR素子では、磁性層部分の磁化が面内方向であるため、狭トラック幅の磁気ヘッドや高集積化磁気メモリのように素子寸法が微細化すると、端部磁極で生じる反磁界の影響を強く受けるようになる。このため磁性層の磁化方向が不安定となり、均一な磁化を維持することが困難になり、磁気ヘッドおよび磁気メモリの動作不良を発生させることになる。
【0008】
これを解決する方法として、垂直磁気異方性を有する磁性層を用いた磁気抵抗効果素子が特開平11―213650号公報に開示されている。該公報の素子構造を図11に示す。
【0009】
図11において、磁気抵抗効果素子は、低い保磁力を有する垂直磁化膜からなる第1の磁性層111と、高い保磁力を有する垂直磁化膜からなる第2の磁性層113との間に非磁性層112が挟まれた構造をしている。なお、第1の磁性層および第2の磁性層には希土類−遷移元素合金のフェリ磁性膜、ガーネット膜、PtCo、PdCoなどが用いられている。
【0010】
この場合、端部磁極は磁性膜表面に生じることから、素子の微細化に伴う反磁界の増加は抑えられる。従って、磁性膜の垂直磁気異方性エネルギーが端部磁極による反磁界エネルギーよりも十分大きければ、素子の寸法に関係なく磁化を垂直方向に安定化させることができる。
【0011】
一方、垂直磁化膜を用いた磁気メモリへの記録方法について、特開平11―213650号公報で開示されているものを用いて説明する。該公報の磁気抵抗効果素子、および書き込み線の配列を図12に示す。
【0012】
図12の素子の構造は図11と同様、第1磁性層121、非磁性層122、第2磁性層123からなる。第1磁性層121をメモリ層とした場合、該素子への情報の記録は、素子の両横に設置されている記録線124、125に電流を流し、上記電流線から発生する磁界によって第1磁性層121の磁化を反転させることにより行う。例えば、第1磁性層121の磁化の向きを素子上方にしたい場合には、記録線124に紙面上方、記録線125には紙面下方に電流を流す。これら2本の電流線から発生する磁界の合成成分は素子上方となるため、第1磁性層121の磁化を素子上方に配列させることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記記録線を磁気抵抗効果素子の横に配置すると、該素子の高集積化には不利である。図12のように記録線を素子の両横に配置した場合には、隣接する素子間の距離は配線ルール(F)を用ると4Fとなる。これに対して、素子間に記録線が存在しない通常の配列パターンでは、隣接する素子間の距離は2Fとなる。メモリ作成においては、素子の高集積化が重要であることを考慮すると、図12に示された磁気メモリでは素子の高集積化には不利となる。
【0014】
さらに、図12で示された配線パターンでは、選択された素子の横部に位置する素子には記録されないが、選択された素子の奥行き方向(紙面上方、或は紙面下方)に位置する素子には記録が行われてしまう。その結果、マトリクス状に配列している素子のクロスポイントを選択することはできない。
【0015】
そこで、本発明は上記課題を考慮し、従来に比べ集積度が高く、かつマトリクス状に配列している素子のクロスポイントに情報を記録することができる磁気メモリおよび記録方法を提供する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリであって、前記磁気抵抗効果素子はマトリクス状に複数配列され、前記磁気抵抗効果素子に情報を記録するための電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における各磁気抵抗効果素子の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における各磁気抵抗効果素子の真下に第2の方向に延在するように配置し、かつ、書き込みを行なう時には、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真上に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真下に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うように構成したことを特徴とする磁気メモリである。
【0017】
また、第2発明は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリであって、前記磁気抵抗効果素子はマトリクス状に複数配列され、前記磁気抵抗効果素子に情報を記録するための電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真下に第2の方向に延在するように配置し、かつ、書き込みを行なう時には、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、その書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真上に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、その書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真下に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うように構成したことを特徴とする磁気メモリである。
【0018】
また、第3発明は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を、マトリクス状に複数配列し、かつ、電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における各磁気抵抗効果素子の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における各磁気抵抗効果素子の真下に第2の方向に延在するように配置し、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真上に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真下に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁化で書き込みを行うことにより情報を記録することを特徴とする磁気メモリの記録方法である。
【0019】
また、第4発明は、少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を、マトリクス状に複数配列し、かつ、電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面に配置における前記各磁気抵抗素子間の位置の真下に第2の方向に延在するように配置し、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真上に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真下に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うことにより情報を記録することを特徴とする磁気メモリの記録方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図をもとに本発明について詳細に説明する。
<実施例1>
図1に本実施例の磁気メモリの概略構成図を示す。本実施例の磁気メモリは、素子の上下部に記録用の電流線11〜13、17〜19を配置した構造からなり、
磁気抵抗効果素子は、第1の磁性層14、非磁性層15、第2の磁性層16で構成される。
【0021】
上記磁気抵抗効果素子ならびに電流線の配置について、図2を用いて説明する。図2において、電流線11、12、13は素子上部に配置され、電流線17、18、19は素子下部に配置されている。上記電流線を用いて素子への情報の記録を行う。例えば、素子20へ情報を記録する場合、隣接する素子上部に配置している電流線11、13、隣接する素子下部に配置している電流線17、19に電流を流し、上記電流線から発生する磁界の合成成分により、素子20のメモリ層へ情報の記録を行う。なお、素子形状は記録磁化の安定性を考慮して円柱状に加工している。
【0022】
上記構造の場合、電流線が素子と異なる平面状に存在しているため、隣接する素子間の距離は配線ルールFを用いて2Fとなる。従来例では素子間距離が4Fであったことを考慮すると、本実施例の構成では従来例に比べ集積化が可能である。
【0023】
ここで、電流線11〜13、17〜19はAl,Cuなどの導電性非磁性体からなる。第1の磁性層14および第2の磁性層16は、いずれも希土類金属(RE)と鉄族遷移金属(TM)の非晶質合金垂直磁化膜、あるいはCoCr系合金などの結晶質合金垂直磁化膜からなる。
【0024】
第1の磁性層14をメモリ層とした場合、前記第1の磁性層は書き込み電流線によって磁化反転できる程度の保磁力Hcを有し、垂直磁気異方性を保持している必要がある。この様な特性を満足する第1の磁性層14の材料としては、Pr等の軽希土類金属を含有する希土類−遷移金属二元合金(PrFe、PrCoなど)、或いは三元合金(PrGdFe、PrGdCo、PrTbFe、PrTbCo、PrFeCoなど)があげられる。
【0025】
一方、第2の磁性層16は垂直磁気異方性を維持しつつ、書き込みの際に発生する磁界により磁化反転しない程度の大きさの保磁力を有している必要がある。この様な特性を満足する第2の磁性層16に適する材料としては、希土類金属として主としてTb、Gd等の重希土類金属を含有する二元合金(TbFe、TbCo、GdFe、GdCoなど)、或いは三元合金(GdTbFe、GdTbCo、TbFeCoなど)、更にはCoCr、CoPt等の垂直磁気異方性を有する通常の強磁性体があげられる。
【0026】
前記第1および第2の磁性層は、膜厚が薄くなりすぎると熱的エネルギーによる影響で超常磁性化するため、磁性層の膜厚は50Å以上必要であり、膜厚が厚すぎると微細な素子を加工することが困難となるため、磁性層の膜厚は5000Å以下がよい。
【0027】
また、非磁性層15には従来のGMR素子で使用されているCu等の導電性を有する非磁性体、あるいはTMR素子で使用されているAl23膜を用いることもできるが、磁性層の希土類金属が酸化される危険性を考慮すると、絶縁性の非磁性層としては、AlN、BN等のような窒化膜、或いはSi、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)等のような共有結合を有する絶縁膜を用いるのが望ましい。
【0028】
非磁性層の膜厚は、TMR素子の場合には、膜厚が5Å以下であると磁性層間で電気的にショートしてしまう可能性があり、膜厚が30Å以上である場合、電子のトンネル現象が起きにくくなってしまうため、5Å以上30Å以下がよい。一方、GMR素子では、膜厚が厚くなると素子抵抗が小さくなりすぎて磁気抵抗変化率も低下するため、50Å以下がよい。
【0029】
なお、図には示していないが電流線と素子の間はSiO2などの絶縁非磁性体で隔てられている。
【0030】
次に、素子配列パターンの任意のクロスポイントへの記録方法の詳細について図3をもとに説明する。
【0031】
図3(a)、(b)に示すように、“0”、“1”の磁化情報は、第1の磁性層14をメモリ層とすると、第1の磁性層14の磁化状態が(a)上向き、(b)下向きのどちらかに対応して記録される。本発明の磁気抵抗効果素子への記録は該素子と隣合う素子上下部に設置された電流線に電流を流し、それによって発生する磁界の合成成分を用いて行う。
【0032】
図4、図5に記録を行う素子、並びに該素子を中心として横部(紙面内)、縦部(紙面上下)における素子配列の断面図を示す。本実施例では、メモリ層の磁化を素子上部に反転させることにより記録を行う。
【0033】
図4では記録を行う素子の横部に隣接した素子上部の電流線41、43から発生する磁界の合成成分を用いてメモリ層44への記録を行う。その際、電流線41、42にはそれぞれ逆向きに電流を流す。本実施例の場合、素子のメモリ層44の磁化の向き47を素子上方に反転させることにより情報の記録を行うため、電流線41には紙面上方、電流線43には紙面下方に電流を流す。しかしながら、電流線41、42のみを用いただけではメモリ層44の磁化47は反転せず、素子下部に配置している電流線48、49にも電流を流し、これらの電流線から発生する磁界との合成磁界を用いて記録を行う。なお、電流線48、49はそれぞれ、記録を行う素子に対して紙面上方、下方に位置している素子の下部に配置された電流線である。
【0034】
素子下部に配置している電流線に電流を流した時の様子を図5に示す。素子下部の電流線56に紙面上方、電流線58に紙面下方の電流を流すと、これら電流線との合成磁界の向きは素子上方になる。なお、電流線51、52は記録を行う素子の横部に隣接した素子の上部に設置されている。
【0035】
このように、記録を行うポイントにおいて図4、図5のように上下合わせて4本の電流線から発生する磁界の合成成分を用いることにより、メモリ層の磁化を素子上方に反転させることができる。
【0036】
このようにして記録を行った磁気抵抗効果素子は、前述のように第1の磁性層の磁化と第2の磁性層の磁化が平行の場合は低い抵抗値を示し、反平行の場合は高い抵抗値を示すため記録状態を区別することができる。
【0037】
本実施例では素子と書き込み用の電流線は絶縁されているが、磁気メモリとして用いる際には、記録した情報を読み出すための電流線と上記書き込み用の電流線を兼用するか、あるいは本実施例の構成に更に読み出し用の電流線を付け加えることが可能である。
【0038】
一方、トランジスタ上に該素子を作成し磁気メモリを構成する場合があるが、この場合には該素子の片側がトランジスタと接続されなければならない。その際、上記記録用の電流線と読み出し用の電流線を同一にして該素子のもう一方に接続するか、あるいは本実施例の構成に更に読み出し線を付け加えた構成にすることも可能である。
<実施例2>
図6に本実施例の磁気抵抗効果素子の概略構成図を図6に示す。本実施例の磁気メモリは、素子の斜め上部、斜め下部に設置された記録用の電流線に電流を流すことにより発生する磁界によって情報の記録を行う。
【0039】
まず、磁気抵抗効果素子の構成について説明する。該磁気抵抗効果素子は斜め上部に設置された電流線61、62、第1の磁性層63、非磁性層64、第2の磁性層65、斜め下部電流線66、67で構成される。なお、斜め下部電流線66、67は図中の素子と紙面上方に位置する素子との間、あるいは図中の素子と紙面下方に位置する素子との間に配置されている。
【0040】
上記磁気抵抗効果素子ならびに電流線の配置を平面図7を用いて説明する。図7において、電流線61、62は素子70の斜め上部に配置され、電流線66、67は素子70の斜め下部に配置されている。ここで、素子形状は実施例1の場合と同様、円柱状をしている。
【0041】
マトリクス状に素子が配列している場合、クロスポイントの素子へ記録を行うためには、選択する素子の斜め上下に位置する記録線に電流を流し、発生する磁界の合成成分を用いておこなう。
【0042】
例えば素子70への情報の記録は該素子の斜め上部に配置している電流線61、62に電流を流し、かつ該素子の斜め下部に配置している電流線66、67に電流線61、62のつくる磁界と同じ向きに磁界が発生するように磁界を発生させることによって行う。このようにして、任意の素子の斜め上下部に配置している4本の電流線から発生する磁界の合成成分を用いることにより、素子配列パターンのクロスポイントへの記録を行う。
【0043】
実施例1の場合と同様、“0”、“1”の磁化情報は、メモリ層の磁化状態が上向き、下向きのどちらかに対応して記録される。
【0044】
本実施例では第1の磁性層をメモリ層とし、メモリ層の磁化を素子上部に反転させることにより記録を行う場合について説明する。
【0045】
図8、図9に記録を行う素子、並びに該素子を中心として横部(紙面内)、縦部(紙面上下)における素子配列の断面図を示す。記録を行う素子のメモリ層への記録は、素子の斜め上下部に設置されている4本の記録線に電流を流し、発生した磁界の合成成分を用いて行う。
【0046】
図8では素子の斜め上部に配置している電流線81、82に電流を流した場合の様子を示している。ここで、電流線81、82にはそれぞれ逆向きに電流を流す。しかしながら実施例1の場合と同様、電流線81、82のみで記録を行った場合には、メモリ層84の磁化は反転せず、素子斜め下部に設置された電流線86、87から発生する磁界との合成により記録を行う。
【0047】
素子斜め下部の電流線から発生する磁界の様子を図9に示す。記録を行う素子のメモリ層93への記録を行うため、素子の斜め下に配置している電流線96、97にそれぞれ逆向きに電流を流す。
【0048】
このようにすると、記録を行うために選択した箇所では、図8、図9のように斜め上部、斜め下部の電流線から素子にかかる磁界が常に上方を向くようにすることで、メモリ層の磁化を上方に反転させる。
【0049】
このようにして記録を行った磁気抵抗効果素子は、前述のように第1の磁性層の磁化と第2の磁性層の磁化が平行の場合は低い抵抗値を示し、反平行の場合は高い抵抗値を示す。
【0050】
なお、図には示していないが、書き込み用の電流線と磁気抵抗素子の間には絶縁膜がもうけられている。
【0051】
本実施例では素子と記録用の電流線は絶縁されているが、磁気メモリとして用いる際には、記録した情報を読み出すための電流線と上記記録線を兼用するか、あるいは本実施例の構成に更に読み出し用の電流線を該素子上下に付け加えることが可能である。ここで、読み出し線と記録線を同一にする場合には、素子と記録線を接続するための配線が必要となる。
【0052】
一方、トランジスタ上に該素子を作成し磁気メモリを構成する場合があるが、この場合には該素子の片側がトランジスタと接続されなければならない。その際、上記記録線と読み出し用の電流線を同一にして、該素子のもう一方に接続するか、あるいは本実施例に読み出し線を付け加えた構成にすることも可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、従来に比べ集積度が高く、選択性の高い磁気メモリおよびその記録方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における磁気メモリの概略構成図である。
【図2】実施例1における磁気抵抗効果素子、ならびに電流線の配置図を示した図である。
【図3】磁気抵抗効果素子における“0”、“1”の磁化状態を示した図である。
【図4】実施例1における記録方法を説明する図である。
【図5】実施例1における記録方法を説明する図である。
【図6】実施例2における磁気メモリの概略構造図である。
【図7】実施例2における磁気抵抗効果素子、ならびに電流線の配置図を示した図である。
【図8】実施例2における記録方法を説明する図である。
【図9】実施例2における記録方法を説明する図である。
【図10】従来の磁気抵抗効果素子を示した図である。
【図11】従来の磁気抵抗効果素子を示した図である。
【図12】従来の磁気抵抗効果素子への記録方法を説明する図である。
【符号の説明】
11〜13、17〜19、41〜43、48、49、
51、52、56〜58、61、62、66、67、
81、82、86、87、91、92、96、97 電流線
14、44、53、63、83、93 第1の磁性層
15、45、54、64、84、94 非磁性層
16、46、55、65、85、95 第2の磁性層
10、20、30、70 素子
40、50、80、90 発生磁界
101 第1の磁性層
102 非磁性層
103 第2の磁性層
104 反強磁性層
111 第1の磁性層
112 非磁性層
113第2の磁性層
121 第1の磁性層
122 非磁性層
123 第2の磁性層
124 記録線
125 記録線
126 記録線
127 発生磁界

Claims (4)

  1. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリであって、
    前記磁気抵抗効果素子はマトリクス状に複数配列され、
    前記磁気抵抗効果素子に情報を記録するための電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における各磁気抵抗効果素子の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における各磁気抵抗効果素子の真下に第2の方向に延在するように配置し、かつ、書き込みを行なう時には、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真上に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真下に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うように構成したことを特徴とする磁気メモリ。
  2. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を用いた磁気メモリであって、
    前記磁気抵抗効果素子はマトリクス状に複数配列され、
    前記磁気抵抗効果素子に情報を記録するための電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真下に第2の方向に延在するように配置し、かつ、書き込みを行なう時には、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、その書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真上に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、その書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真下に配置された両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うように構成したことを特徴とする磁気メモリ。
  3. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を、マトリクス状に複数配列し、かつ、電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における各磁気抵抗効果素子の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面における各磁気抵抗効果素子の真下に第2の方向に延在するように配置し、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真上に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の真下に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁化で書き込みを行うことにより情報を記録することを特徴とする磁気メモリの記録方法。
  4. 少なくとも第1の磁性層、非磁性層、第2の磁性層から構成され、前記第1および第2の磁性層が垂直磁気異方性を有する磁気抵抗効果素子を、マトリクス状に複数配列し、かつ、電流線を、前記磁気抵抗効果素子の上平面における前記各磁気抵抗素子間の位置の真上に第1の方向に延在するように配置すると共に、前記磁気抵抗効果素子の下平面に配置における前記各磁気抵抗素子間の位置の真下に第2の方向に延在するように配置し、書き込むべき前記磁気抵抗効果素子と、書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第2の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真上に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流すと共に、書き込むべき磁気抵抗効果素子に上記第1の方向に隣接した2つの前記磁気抵抗効果素子の夫々との間の真下に配置した両電流線に互いに逆方向に電流を流して、4つの電流線の合成磁場で書き込みを行うことにより情報を記録することを特徴とする磁気メモリの記録方法。
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