JP3758763B2 - 孔位置の光学的計測方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークに設けられた孔の位置を光学的に計測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の方法として、ワークを撮像したときに撮像画面に現われる孔画像の概略中心位置を割出す第1工程と、割出された概略中心位置を基準にして孔画像の孔縁部の複数箇所に交差するように複数の計測箇所を設定する第2工程と、孔画像の孔縁部の各計測箇所に合致する孔縁点の座標を検出する第3工程とを備え、これら孔縁点の座標から回帰処理によって孔画像に近似した回帰円の方程式を求め、この回帰円の中心座標を孔画像の中心座標とする方法が知られている。
【0003】
そして、このものでは、ワークを撮像したときに得られる濃淡の付いた撮像画面を二値化して二値化画面を作成し、二値化画面内の暗部となる孔画像の面積重心を第1工程で求めてこれを孔画像の概略中心とし、第2工程において、二値化画面に前記重心を基準にして計測箇所たる縦横複数のウインドウを孔画像の孔縁部にかかるように設定し、第3工程において、各ウインドウ内の明暗境界部を前記孔縁点としてその座標を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例において、前記重心から縦方向や横方向に離れた位置に設定するウインドウは孔画像の孔縁部に斜交するようになり、該ウインドウ内の明暗境界部が斜め延在して、孔縁点の座標を正確に検出することが困難になる。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、孔縁点の座標を正確に検出し得るようにして、孔位置の計測精度を向上できるようにした方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、ワークを撮像器で撮像して、ワークに設けられた孔の位置を光学的に計測する方法であって、前記撮像器でワークを撮像したときに撮像画面に現われる孔画像の概略中心位置を割出す第1工程と、割出された概略中心位置から放射方向に沿って延びる走査線を複数本設定する第2工程と、これら走査線が前記孔画像の孔縁と交差する点の座標を算出し、これを回帰処理して前記孔画像の中心座標を求める第3工程とを備え、第3工程における交差点の座標の算出に際し、前記走査線上における輝度分布曲線を作成し、この曲線上で輝度が連続して減少する領域のうち、減少前と減少後の輝度差が最大となる領域について微分曲線を作成し、その頂点を前記孔画像の孔縁とすることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、各計測箇所を光切断画像の孔縁部にほぼ直交するように設定できる。そのため、各計測箇所における孔縁点の座標の検出精度を向上させることができ、これら孔縁点の座標から求める孔画像の中心座標の計測精度も向上し、孔位置を正確に計測できる。
【0008】
尚、濃淡の付いた撮像画面を二値化して二値化画面を作成し、この二値化画面に前記計測箇所として前記放射方向に長手のウインドウを設定し、ウインドウ内の明暗境界部を前記孔縁点としてその座標を検出することも可能であるが、二値化画面には外乱光(例えば孔内面からの反射光)による画像部分が明部となって現われることがあり、ウインドウ内の明暗境界部が孔画像の正規の孔縁部からずれて、計測誤差を生じ易くなる。
【0009】
これに対し、前記各計測箇所を、前記各放射方向に、予め記憶させた孔径に基づいて定められる所定範囲に亘って延在する走査線として設定し、前記第3工程において、濃淡の付いた撮像画面の該各走査線上の輝度分布から前記各孔縁点の座標を検出すれば、外乱光による影響を可及的に排除して、各孔縁点の座標を高精度で検出でき、有利である。
【0010】
ところで、上記の如く濃淡付きの撮像画面から孔縁点の座標を検出する場合には、該画面を二値化せずに孔画像の概略中心位置を割出すことができるようにすることが望まれる。ここで、濃淡付きの撮像画面の輝度分布を微分処理した微分化画面を作成すると、微分化画面は孔画像の孔縁部を強調した画面になる。そのため、孔画像の孔縁部の形状を表わすテンプレートを用いて微分化画面に対するパターンマッチングを行えば、孔画像の概略中心位置を割出すことができ、上記の要望に適合する。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、自動車車体等のワークAの計測に用いる光学式測定装置の概要を示しており、該装置は、ワークAにスリット光を照射するスリットレーザ等から成るスリット光源1と、CCDカメラから成る撮像器2と、撮像器2のレンズ2aの周囲に環状に列設した発光ダイオード群から成るスポット光源3と、撮像器2からの画像信号を入力する画像処理回路4とで構成されている。
【0012】
スリット光源1と撮像器2とスポット光源3はロボット等の移動機構の動作端に取付けられる図外の測定ヘッドに搭載され、測定ヘッドをワークAの複数の計測部位に対向する位置に順に移動して、各計測部位の計測を行う。尚、スリット光源1と撮像器2とは、スリット光の光面SPに撮像器2の光軸が所定角度θ(例えば45°)で斜交するような位置関係で測定ヘッドに搭載される。
【0013】
図1はワークAに設けられた孔Bに対向する位置に測定ヘッドを移動して、孔計測を行う状態を示している。
孔計測に際しては、撮像器2をワークAに正対させた状態で、先ずスポット光源3からのスポット光をワークAに照射し、この状態で撮像器2によりワークAを撮像してその画像データ(濃淡付き)を画像処理回路4に送信記憶させ、次にスポット光源3を消灯した状態でスリット光源1からのスリット光をワークAに照射し、この状態で同じく撮像器2によりワークAを撮像してその画像データ(濃淡付き)を画像処理回路4に送信記憶させる。
【0014】
スポット光の照射時には撮像画面に図3(A)に示す如く孔画像bが暗部となって現われ、また、スリット光の照射時にはワークAの表面にスリット光によって描かれるワークAの断面形状に対応した光切断像Sが撮像されて、撮像画面に図3(B)に示す如く光切断画像sが明部となって現われる。尚、スリット光が孔Bを跨ぐように照射されると、光切断画像sは孔Bに対応する部分で分断される。
【0015】
ところで、撮像器2の光軸とスリット光面SPとの交点を原点0、撮像器2の光軸をZ軸、Z軸に直交するスリット光面SPに平行な座標軸をY軸、Y軸及びZ軸に直交する座標軸をX軸とする空間座標系を考え、この空間座標系のX−Y座標面への投影像が撮像器2で撮像されるとすると、撮像器2の画面上に原点0に対応する中心点を原点としてX軸に対応する水平のx軸とY軸に対応する垂直のy軸をとった場合、画面のx軸座標値とy軸座標値は空間座標系のX−Y座標面上での原点0からの水平距離と垂直距離を表わすことになる。そして図2に示す如く、孔画像bの中心mの画面上のx、y座標mx、myと孔Bの中心Mの空間座標系におけるX、Y座標MX、MYとの比は撮像器2から原点0までの距離Lと撮像器2からワークAまでの距離との比に等しくなり、従って、ワークAのZ軸方向変位量をdZとして、
MX=mx・(L−dZ)/L
となり、同じく
MY=my・(L−dZ)/L
となり、孔Bの中心Mの空間座標系におけるZ座標MZは、
MZ=dZ
になる。
【0016】
ここで、ワークAがZ軸方向に変位すると、スリット光面SPがY軸に平行で且つZ軸に斜交するため、光切断画像sが画面上でx軸方向に変位する。そして、光切断画像sのx座標sxとワークA上のスリット光の照射部SのX座標SXとの関係は、上記と同様に、
SX=sx・(L−dZ)/L …(1)
となり、また、Z軸に対するスリット光面SPの傾斜角をθとして、
SX=dZ・tanθ …(2)
となり、(1)式と(2)式から、
sx・(L−dZ)/L=dZ・tanθ …(3)
となり、(3)式をdZについてまとめると、
dZ=sx・ L/(Ltanθ+sx) …(4)
になる。かくて、光切断画像sのx座標sxを計測すれば(4)式からワークAのZ軸変位量dZを算定でき、孔画像bの画面上の中心座標mx、myとdZとから空間座標系における孔Bの中心位置MX、MY、MZを求められる。
【0017】
次に、孔画像bの中心座標mx,myの求め方について説明する。
先ず、濃淡の付いた撮像画面の輝度分布を微分化して、微分化画面を作成する。撮像画面の輝度分布は孔画像bの孔縁部で急激に変化するから、微分値は孔縁部で大きくなり、微分化画面には、図4(A)に示す如く、孔縁部に対応するリング状の画像brが現われる。次に、マスタワークの計測を行うティーチング時に格納した孔径データに基づいてグラフィック処理により孔画像bの孔縁部の形状を表わすテンプレートTPを作成し、このテンプレートTPを用いて図4(B)に示す如く微分化画面に対する正規化相関法等によるパターンマッチングを行い、孔画像bの概略中心m′の位置を割り出す。尚、パターンマッチングの処理時間を短縮するため、微分化画面とテンプレートTPとを夫々同じ比率(例えば1/4)で縮小してパターンマッチングを行う。ところで、濃淡付きの撮像画面を二値化し、二値化画面の暗部の面積重心を孔画像bの概略中心とすることも可能であるが、孔内面からの反射光により二値化画面の暗部の形状が変形してしまうことがある。この場合、暗部の面積重心は孔画像の正規の中心から大きくずれてしまうため、上記の如く微分化画面に対するパターンマッチングで孔画像bの概略中心m′の位置を割り出す方が精度が良い。
【0018】
次に、図4(C)に示す如く、濃淡付きの撮像画面に前記概略中心m′を中心とする複数の放射方向に沿って計測箇所たる複数の走査線LSCを設定する。各走査線LSCは、ティーチング時に格納した孔径データに基づいて、孔画像bの孔縁部の内外所定範囲に亘って延在するように設定される。そして、各走査線LSC上の輝度分布に基づいて、孔画像bの孔縁部の該各走査線LSCに合致する孔縁点Pbの座標を検出する。
【0019】
図5(A)は走査線LSC上の輝度分布曲線を示しており、孔縁部において輝度が急激に減少している。従って、輝度分布曲線を微分した微分曲線を作成すると、図5(B)に示すように孔縁部に対応する位置に山部が現われる。この場合、微分曲線の頂点の位置を孔縁点Pbの位置としても良いが、頂点を一義的に特定することは困難でありばらつきが出る。そこで、本実施形態では、微分曲線の頂点を一応求めると共に、この頂点に合致するピクセル(画素)の前後各2ピクセルにおける微分曲線上の点を求め、頂点とその前後各2点、計5点から微分曲線の頂点部分に近似する放物線LPの方程式を回帰処理によって算出し、この放物線の頂点の位置を孔縁点Pbの位置としている。
【0020】
ところで、上記した放射方向の走査線LSCに代えて、x軸方向に平行な走査線とy軸方向に平行な走査線とを、孔画像bの孔縁部に交差するように、孔画像bの概略中心のy軸方向両側とx軸方向両側とに設定することも考えられる。然し、この場合には走査線が孔縁部に斜交することになり、走査線上の輝度分布の変化が緩やかになって、微分曲線の山部が低くなだらかになる。従って上記の如く近似放物線LPを求めても、その頂点の位置がばらつき易く、孔縁点Pbの検出精度を出しにくくなる。これに対し、本実施形態のように走査線LSCを放射方向に設定すれば、走査線LSCが孔縁部にほぼ直交するようになり、走査線LSC上の輝度分布の変化が急になって、微分曲線の山部が高く急峻になり、孔縁部Pbの検出精度が向上する。
【0021】
また、濃淡付きの撮像画像を二値化し、二値化画面に計測箇所たる放射方向に長手のウインドウを設定して、ウインドウ内の明暗境界部を孔縁点として検出することも考えられるが、二値化画面では孔内面からの反射光による外乱画像部分が明部像として現われることがあるため、孔縁点の検出精度が悪化する。これに対し、本実施形態の如く、濃淡付きの撮像画面に計測箇所たる走査線LSCを設定して、走査線LSC上の輝度分布を検出すれば、外乱画像部分では輝度変化が緩やかになるため、輝度変化、即ち、微分曲線から外乱画像部分を判別でき、孔縁点Pbの検出精度が向上する。
【0022】
尚、撮像画面の明部や暗部における輝度は一様ではなく、走査線LSC上の輝度分布曲線を全域に亘って微分したのでは、微分曲線に複数の頂点が現われ、どの頂点が孔縁部に対応するかの判別が困難になることがある。そこで、本実施形態では、輝度分布曲線が連続して減少する領域のうち減少前と減少後の輝度差が最大となる領域について微分曲線を作成して上記の処理を行い、輝度の不均一性に起因する誤検出を防止できるようにしている。尚、この場合にも、ノイズ等で複数の頂点が現われる可能性があるが、ノイズによる頂点は低いため、所定のしきい値以下の頂点を処理対象から除外することにより検出精度を確保できる。
【0023】
以上の如くして各走査線LSC上での孔縁点Pbの位置を検出すると、各走査線LSCの設定データから各孔縁点Pbの画面上のx,y座標を算出する。次に、これら孔縁点Pbの座標から孔画像bに近似する図4(D)に示す如き回帰円Cb(各孔縁点Pbの円に対するずれ量の総和が最小になるように回帰処理によって求められる円)の方程式を算出し、この回帰円Cbの中心を孔画像bの中心mとして中心座標mx,myを求める。尚、回帰円Cbを求める際は、回帰処理によって算出した円に対する各孔縁点Pbのずれ量を求め、何れかの孔縁点Pbのずれ量が所定値以上のときはその孔縁点Pbを除外して再度回帰処理を行うことを、全ての孔縁点Pbのずれ量が所定値以下になるまで繰返す。
【0024】
以上で孔画像bの中心座標mx,myの検出方法についての説明を終了し、次に、光切断画像sのx座標sxの検出方法について説明する。
先ず、光切断画像sの断片形状を表わすテンプレートTPsをティーチングデータからグラフィック処理により作成し、光切断像Sを撮像した濃淡付きの撮像画面に対し、図4(E)に示す如く上記テンプレートTPsを用いて正規化相関法等によるパターンマッチングを行い、光切断画像sの概略のx座標sx′を割出す。尚、パターンマッチングの処理時間を短縮するため、撮像画面とテンプレートTPsとを夫々同じ比率(例えば1/4)に縮小してパターンマッチングを行うことが望ましい。
【0025】
次に、図4(F)に示す如く、割出されたx座標sx′における前記回帰円Cbのy座標を基準にして、回帰円Cbの上方と下方とに夫々x軸に平行な計測箇所たる走査線LSCをy軸方向に所定ピッチで複数本(例えば3本)設定する。これによれば、各走査線LSCは光切断画像sの所定の部位に確実に交差する。次に、各走査線LSC上の輝度分布から光切断画像sの該各走査線LSCに合致する画像点Psの座標を検出し、これら画像点Psの座標から、図4(G)に示す如く、光切断画像sに近似する回帰直線Ls(各画像点Psの直線からのずれ量の総和が最小になるように回帰処理によって求められる直線)の方程式を算出し、この回帰直線Lsのx座標を光切断画像sのx座標sxとする。尚、ワークAが正常であれば、画像線Lsはy軸に平行になるが、ワークAが空間座標系のX−Y座標面に対し傾いていると、画像線Lsはy軸に対し傾く。この場合は、異常表示を行うと共に、光切断画像sの一応のx座標sxとして、回帰円Cbの中心を通るx軸に平行な直線と画像線Lsとの交点のx座標を求める。
【0026】
尚、濃淡付きの撮像画面を二値化した二値化画像を作成して、上記走査線LSCの位置に計測箇所たるx軸方向に長手のウインドウを設定し、ウインドウ内の画像重心を画像点Psとしてその座標を求めることも可能であるが、二値化画面ではノイズや外乱光による画像部分が光切断画像と共に明部として現われることがあるため、検出精度が悪くなる。
【0027】
そこで、本実施形態では、図6(A)に示すように走査線上の輝度分布を表わす輝度分布グラフを作成し、このグラフから走査線上の各点の輝度変化のピーク度Pを求め、このピーク度Pに基づいて光切断画像sに合致する画像点Psの座標を検出している。x座標がnの走査線上の点のピーク度Pは、該点における輝度分布グラフ上の輝度点をan、該点を中心にして走査線上に設定する所定幅の計測範囲Wの両端点における輝度分布グラフ上の輝度点を夫々bn,cnとして、bnとcnとを結ぶ結線に対するanの高さを表わす値として求められる。この場合、前記結線の中点に対するanの高さ(={2an−(bn+cn)}/2)をピーク度Pとしても良く、また、前記結線にanから降した垂線の長さをピーク度Pとしても良い。ここで、図6(A)の輝度分布では、X=n1の点のピーク度Pは正の値になり、X=n2の点のピーク度Pは負の値になる。そして、ピーク度分布曲線の山部の両側にピーク度が零になる零点P0が現われ、零点P0間の区間はライン上の照明器による背景照明の影響を受けない部分になる。そのため、図6(B)に示す如く、輝度分布グラフの零点P0間の区間における面積重心G´を求めて、その位置を画像点の位置とすれば、背景照明の影響を排除して画像点の位置を正確に検出できる。
【0028】
然し、輝度分布グラフの山部の撮像方向側(右側)の傾斜は反対側の傾斜よりも緩やかになり勝ちであり、そのため、山部の面積重心G´が山部の頂点の位置から撮像方向側にずれてしまう。一方、ピーク度分布グラフの山部は、輝度分布グラフの山部の傾斜が両側で異なっても、両側の傾斜がほぼ等しくなる。従って、ピーク度分布グラフの零点P0間の区間における山部の面積重心Gはその山部の頂点の位置から左程ずれない。従って、画像点の検出精度を向上させるには、ピーク度分布グラフの零点P0間の区間の面積重心Gを求めて、該重心Gの位置を画像点Psのx座標とすることが望ましい。
【0029】
ところで、ワークAの計測部位によっては、図7(A−1)に示すように孔Bの奥にプレートAPが存在したり、図7(B−1)に示すようにワークAの段付座面ASに孔Bが設けられていたり、図7(C−1)に示すように孔BがワークAに溶着したカラーやナット等の筒状部材ACで構成されることがある。そして、図7(A−1)の計測部位では、図7(A−2)に示すように光切断画像sが孔部分の内方にも現われ、図7(B−1)の計測部位では、図7(B−2)に示すように光切断画像sが段付形状になり、図7(C−1)の計測部位では、図7(C−2)に示すように光切断画像sがワークA表面に対応する画像と筒状部材ACの端面に対応する画像とに分断されてしまう。
【0030】
このような光切断画像sが現われている撮像画面に対して上記テンプレートTPsによるパターンマッチングを行うと、図7(A−2)では孔部分内の画像にテンプレートTPsが合致し、図7(B−2)では座面外側のワーク一般面に対応する画像にテンプレートTPsが合致し、図7(C−2)では筒状部材ACの端面に対応する画像にテンプレートTPsが合致してしまうことがあり、ワークAの所定の計測範囲に存在する光切断画像sにテンプレートTPsが合致しているか否かを判別できず、ワークAの変位dZを正確に検出できなくなる。
【0031】
そこで、本実施形態では、位置を計測すべきワーク面の存在する計測範囲を孔Bの中心を基準にして表わす属性情報、即ち、計測範囲の内径RINと外径ROUTのデータをティーチング時に計測して記憶させておき、各計測部位での計測に際し、図7(A−3)(B−3)(C−3)に示すように、孔画像bから上記の如く求められる孔中心mを中心とする半径がRINの円の内側と、半径がROUTの円の外側とをマスキングし、この状態でパターンマッチングを行うようにした。これによれば、テンプレートTPsが合致するのは所定の計測範囲に対応する光切断画像sの部分になる。そして、パターンマッチングから求められる光切断画像sの概略x座標における上記RINの半径の円のy座標と上記ROUTの半径の円のy座標との間に上記の如く走査線LSCを設定することにより、所定の計測範囲のワーク面に対応する光切断画像sのx座標sxを正しく求めることができ、ワークAの変位dZを正確に検出できる。尚、図7(A−1)の計測部位では、RINを孔Bの径に基づいて設定して、ROUTは無しとし、図7(B−1)の計測部位では、RINとROUTを座面ASの内径と外径に基づいて設定し、図7(C−1)の計測部位では、RINをワークAに開設する筒状部材ACの取付孔の径に基づいて設定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光学式測定装置の概要を示す斜視図
【図2】 (A)図1のY軸方向から見た図、(B)図1のX軸方向から見た図
【図3】 (A)孔画像の撮像画面を示す図、(B)光切断画像の撮像画面を示す図
【図4】 (A)孔画像の微分化画面を示す図、(B)パターンマッチングの状況を示す図、(C)走査線の設定を示す図、(D)孔画像に近似する回帰円を示す図、(E)光切断画像の撮像画面に対するパターンマッチングの状況を示す図、(F)走査線の設定を示す図、(G)画像線を示す図
【図5】 (A)図4(C)の走査線上の輝度分布を示す図、(B)輝度分布の微分曲線及び近似放物線を示す図
【図6】 (A)図6(B)の走査線上の輝度分布を示す図、(B)画像点の検出方法を示す図
【図7】 (A−1)(B−1)(C−1)各計測部位の断面形状を示す図、(A−2)(B−2)(C−2)各計測部位の光切断画像の撮像画面を示す図、(A−3)(B−3)(C−3)マスキングした撮像画面を示す図
【符号の説明】
2 撮像器 4 画像処理回路
A ワーク B 孔
b 孔画像 TP テンプレート
m´ 概略中心 LSC 走査線
Pb 孔縁点

Claims (2)

  1. ワークを撮像器で撮像して、ワークに設けられた孔の位置を光学的に計測する方法であって、
    前記撮像器でワークを撮像したときに撮像画面に現われる孔画像の概略中心位置を割出す第1工程と、
    割出された概略中心位置から放射方向に沿って延びる走査線を複数本設定する第2工程と、
    これら走査線が前記孔画像の孔縁と交差する点の座標を算出し、これを回帰処理して前記孔画像の中心座標を求める第3工程とを備え、
    第3工程における交差点の座標の算出に際し、前記走査線上における輝度分布曲線を作成し、この曲線上で輝度が連続して減少する領域のうち、減少前と減少後の輝度差が最大となる領域について微分曲線を作成し、その頂点を前記孔画像の孔縁とする
    ことを特徴とする孔位置の光学的計測方法。
  2. 前記第1工程は、濃淡の付いた撮像画面の輝度分布を微分処理した微分化画面を作成し、孔画像の孔縁部の形状を表わすテンプレートを用いて前記微分化画面に対するパターンマッチングを行うことにより、孔画像の概略中心位置を割出すように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の孔位置の光学的計測方法。
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CN109470189A (zh) * 2018-10-31 2019-03-15 上海二十冶建设有限公司 使用全站仪精确检测设备孔位的方法

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