JP3160838B2 - 表面欠陥検査装置 - Google Patents

表面欠陥検査装置

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JP3160838B2
JP3160838B2 JP16635796A JP16635796A JP3160838B2 JP 3160838 B2 JP3160838 B2 JP 3160838B2 JP 16635796 A JP16635796 A JP 16635796A JP 16635796 A JP16635796 A JP 16635796A JP 3160838 B2 JP3160838 B2 JP 3160838B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検査体の表面欠
陥、例えば、自動車ボディの塗装面を検査するのに利用
される表面欠陥検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の表面欠陥検査装置としては、例え
ば、特開平2−73139号公報などに示されたものが
ある。
【0003】この表面欠陥検査装置では、被検査面に所
定の明暗縞(ストライプ)模様を映し出し、被検査面上
に凹凸等の欠陥があった場合、それによる明度(輝度)
差や明度(輝度)変化をもった受光画像を微分すること
により、被検査面の表面の欠陥を検出するという方法を
用いたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のごとき
従来の表面欠陥検査装置においては、次のような問題が
あった。
【0005】例えば、自動車ボディの塗装において、通
常、表面欠陥と呼ばれるものは、ゴミ等が付着した上に
塗装が行われた結果生じる塗装表面の凸部であり、例え
ば、直径が0.5mm〜2mm程度で厚さが数十μm程
度のものである。そして、この程度の凸部は直径が小さ
いのに比べて高さ(厚さ)が比較的大きいため、光の乱
反射角が大きくなり、目につきやすい。
【0006】これに対して、欠陥とはならない凹凸も存
在する。すなわち、塗料溶剤の蒸発する過程において発
生する渦対流により、塗料の濃度が厳密には一定でなく
なるので、塗膜の厚さには極めて薄い(低い)凹凸が周
期的に発生する。この凹凸は、例えば、山と山の間隔が
1〜10mm程度で、凹凸の高さが数μm程度である。
このような極めて薄い凹凸は通常では気がつかない程度
のものであり、欠陥とはならない。
【0007】しかし、光の加減等では、“ゆず”や“オ
レンジ”の表面のように見えることがあるので、いわゆ
る“ゆず肌”もしくは“オレンジ肌”と呼ばれるもので
ある。
【0008】上記のごとき従来例においては、輝度変化
を強調して検出するため、上記の“ゆず肌”のような本
来欠陥とはならない極めて薄い凹凸をも検出して、これ
を欠陥と誤判断するおそれがある。
【0009】したがって、従来技術においては、いわゆ
る“ゆず肌”のような本来欠陥とはならない極めて薄い
凹凸をも欠陥として誤検出するおそれがあるという問題
があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のごとき従来技術の問題
を解決するためになされたものであり、いわゆる“ゆず
肌”のような本来欠陥とはならない極めて薄い凹凸を欠
陥として誤検出することがなく、より精度の高い欠陥検
出を行うことの出来る表面欠陥検査装置を提供すること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる表面欠陥
検査装置は、請求項1に記載しているように、被検査体
の被検査面に光を照射し、被検査面からの反射光に基づ
いて受光画像を作成し、この受光画像に基づいて被検査
面上の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、被検
査面に所定の明暗パターンを形成する照明手段と、被検
査面を撮像して得られる受光画像を電気信号の画像デー
タに変換する撮像手段と、画像データにおける空間周波
数成分のうち高い周波数成分でかつレベルが所定値以上
の成分のみを欠陥の候補として抽出する画像処理手段
と、被検査面もしくは照明手段および撮像手段の少なく
ともいずれか一方を移動させながら任意の時刻毎に上記
画像処理手段により所定の処理を実行してそこで得られ
る時系列に処理された連続した2つの画像のそれぞれに
存在する欠陥候補の座標値から算出した移動画素数d1
および移動方向が、上記2つの画像間の時間差tと上記
移動の速度vと上記移動方向の撮像手段の視野Sと上記
移動方向の画像の大きさ(画素数)Lとに基づいて算出
される移動画素数d2および上記2つの画像間における
欠陥候補の移動方向に対して、所定の比較条件で適合す
るか否かを判定して適合した際にはその欠陥候補領域を
欠陥と判断する追跡処理手段と、上記被検査面もしくは
照明手段および撮像手段の移動に関する物理量を検出す
る移動検出手段と、上記追跡処理手段において撮像手段
から被検査面までの撮影距離に基づいて上記移動画素数
d2を補正する構成としたことを特徴としている。
【0012】そして、本発明に係わる表面欠陥検査装置
の実施態様においては、請求項2に記載しているよう
に、追跡処理における比較条件が、移動画素数d2の大
きさに基づいて変化する構成のものとすることができ、
請求項3に記載しているように、追跡処理手段におい
て、撮像手段から被検査面までの距離に関する物理量を
測定する距離測定手段を備え、距離測定手段の測定結果
を用いて移動画素数d2を補正する構成のものとするこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による表面欠陥検
査装置の一実施形態を示す機能ブロック図であって、1
は被検査体、例えば、自動車ボディであり、1aは被検
査面、例えば、塗装面である。
【0014】また、2は被検査面1aに所定の明暗パタ
ーンを映し出す照明手段であり、例えば、後記図3に示
す照明手段である。
【0015】さらに、3は被検査面1aを撮像して上記
明暗パターンを電気信号の画像データに変換する撮像手
段であり、例えば、CCD(電荷結合素子)カメラ等の
ビデオカメラである。
【0016】さらにまた、4は上記撮像手段3によって
得られた画像データにおける空間周波数成分のうち高い
周波数成分でかつレベルが所定値以上の成分のみを欠陥
の候補として抽出する画像処理手段である。
【0017】さらにまた、5は上記被検査面1aもしく
は照明手段2および撮像手段3の少なくともいずれか一
方を移動させながら任意の時刻毎に上記画像処理手段4
により所定の処理を実行してそこで得られる時系列に処
理された連続した2つの画像のそれぞれに存在する欠陥
候補の座標値から算出した移動画素数d1および移動方
向が、上記2つの画像間の時間差tと上記移動の速度v
と上記移動方向の撮像手段の視野Sと上記移動方向の画
像の大きさ(画素数)Lとに基づいて算出される移動画
素数d2および上記2つの画像間における欠陥候補の移
動方向に対して、所定の比較条件で適合するか否かを判
定して適合した際にはその欠陥候補を欠陥と判断する追
跡処理手段であり、これら画像処理手段4および追跡処
理手段5の部分は、例えば、コンピュータで構成され
る。
【0018】また、6は上記被検査面1aもしくは照明
手段2および撮像手段3の移動に関する物理量を検出す
る移動検出手段であり、例えば、速度検出センサ等で構
成される。
【0019】さらにまた、上記追跡処理手段5における
視野Sは、撮像手段3から被検査面1aまでの撮影距離
に応じて変化するため、上記視野Sより算出される移動
画素数d2も変化する。
【0020】上記の構成は、例えば、後記図2〜図9で
説明する実施例に相当する。
【0021】また、請求項2に記載のように、上記追跡
処理における比較条件が、上記移動画素数d2の大きさ
に基づいて変化するものである。
【0022】上記の構成は、例えば、後記図10で説明
する実施例に相当する。
【0023】さらに、請求項3に記載のように、上記追
跡処理手段5において上記移動画素数d2が、撮像手段
3から被検査面1aまでの距離に関する物理量を測定す
る距離測定手段による測定結果を用いて補正されるもの
である。
【0024】
【発明の作用】上記のように、請求項1に記載の発明に
おいては、照明手段2によって被検査面1aに所定の明
暗パターンを映し出し、それを撮像手段3で撮像して上
記明暗パターンを電気信号の画像データに変換する。
【0025】次に、画像処理手段4では、上記明暗パタ
ーンの画像データにおける空間周波数成分のうち高い周
波数成分でかつレベルが所定値以上の成分のみを抽出す
る。ここで、上記の画像データにおける高周波数成分と
は、凹凸状の欠陥などといった輝度変化のある部分であ
り、上記のようにレベルが所定値以上の成分のみを抽出
することにより、欠陥と思われる候補となる領域を抽出
することが出来る。
【0026】次に、追跡処理手段5では、上記被検査面
1aもしくは照明手段2および撮像手段3の少なくとも
いずれか一方を移動させながら任意の時刻毎に上記画像
処理手段4により所定の処理を実行してそこで得られる
時系列に処理された連続した2つの画像のそれぞれに存
在する欠陥候補の座標値から算出した移動画素数d1お
よび移動方向が、上記移動検出手段6で検出した移動に
関する物理量から算出した移動速度vと上記2つの画像
間の時間差tと上記移動方向の撮像手段3の視野Sと上
記移動方向の画像の大きさ(画素数)Lとに基づいて算
出される移動画素数d2および上記2つの画像間におけ
る欠陥候補の移動方向に対して、所定の比較条件で適合
するか否かを判定して適合した際にはその欠陥候補を欠
陥と判断する。
【0027】上記移動速度vは、移動検出手段6によっ
て検出した移動に関する物理量から算出する。そして、
被検査面1aもしくは照明手段2および撮像手段3のい
ずれか一方を移動とし、つまりもう一方を固定とするこ
とにより、被検査面1a上の欠陥は上記処理画像中を上
記移動と同期して移動する。よって、画像における欠陥
候補が上記移動と同期しているならば、それを欠陥と判
断することができ、“ゆず肌”などの画像中を移動しな
い輝度変化領域と区別することができる。
【0028】さらに、上記移動画素数d2を撮像手段3
から被検査面1aまでの撮影距離に基づいて補正するも
のであり、被検査体1の形状などによって上記撮影距離
が時間とともに変化することで画像における欠陥の見か
けの速度が変化しても、欠陥を見逃すことのない精度の
良い追跡処理が実現されることとなる。
【0029】上記のように、請求項1に記載の発明にお
いて被検査面1aの全体を検査するには、被検査体1も
しくは照明手段2と撮像手段3を順次移動させ、カメラ
の視野が被検査面1aの全体を走査するように構成す
る。
【0030】次に、請求項2に記載の発明においては、
上記追跡処理における比較条件が、移動画素数d2の大
きさに基づいて変化する構成としたものであり、例え
ば、上記2つの画像間の時間差tもしくは上記移動速度
vが大きく移動画素数d1およびd2が大きくなって
も、それに追従して上記比較範囲も大きくなるため、欠
陥を見逃すことはないものとなる。
【0031】次に、請求項3に記載の発明においては、
撮像手段3から被検査面1aまでの距離に関する物理量
を測定する距離測定手段の測定結果を用いて上記移動画
素数d2を補正して上記追跡処理を行う構成としたた
め、カメラの視野が変化しても欠陥を見逃すことなく検
出しうることとなる。
【0032】
【発明の効果】本発明に係わる請求項1に記載の表面欠
陥検査装置では、上記の構成としたから、“ゆず肌”の
ような本来欠陥とはならない極めて薄い凹凸が例えば平
面でない被検査面に形成されていたときにおいても、従
来のようにこのような“ゆず肌”を欠陥として検出する
ことがなく、欠陥のみを精度良く検出することが可能で
あるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0033】また、本発明に係わる請求項2に記載の表
面欠陥検査装置では、上記の構成としたから、例えば、
2つの画像間の時間差もしくは移動速度が大きく移動画
素数が大きくなっても、それに追従して追跡処理におけ
る比較範囲が大きくなるため、欠陥を見逃すことがない
ものとすることができるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【0034】さらに、本発明に係わる請求項3に記載の
表面欠陥検査装置では、上記の構成としたから、例え
ば、撮像手段から被検査面までの距離が変化して、撮像
手段のカメラの視野が変化したとしても、欠陥を見逃す
ことなく検出することが可能であるという著しく優れた
効果がもたらされる。
【0035】
【実施例】以下、本発明による表面欠陥検査装置の実施
例を図面に基づいて説明する。
【0036】図2〜図9は、本発明の表面欠陥検査装置
の一実施例を示すものである。
【0037】本実施例では、被検査体1として自動車の
ボディの塗装面を被検査面1aとして説明する。
【0038】図2において、2は被検査面1aの所定の
明暗パターンを映し出す照明手段である。また、3は被
検査面1aを撮像して上記明暗パターンを電気信号の画
像データに変換する撮像手段であり、例えば、CCDカ
メラ等のビデオカメラである。ここで、被検査面1aの
移動方向のカメラ視野の大きさをSとする。
【0039】さら、4は上記カメラ3によって得られた
画像データを処理する画像処理手段である。
【0040】さらにまた、5は画像処理手段4で処理さ
れた時系列に連続した画像から欠陥7を検出する追跡処
理手段であり、パソコン等のコンピュータである。
【0041】さらにまた、6は、上記被検査面1aもし
くは照明手段2およびカメラ3の移動に関する物理量を
検出する移動検出手段としての速度検出センサである。
【0042】本実施例では、照明手段2およびカメラ3
が固定され、被検査面1aが搬送コンベアのようなもの
(図示せず)で図2の矢印Aの方向に速度vで移動して
いるものとする。
【0043】したがって、この場合に、速度検出センサ
6はコンベア駆動装置の回転情報を検出する例えばパル
スジェネレータであり、コンピュータ(追跡処理手段)
5は得られた上記回転情報から上記速度vを算出する。
それゆえ、コンピュータ(追跡処理手段)5は、追跡処
理以外の計算等をも行うものであり、装置全体のホスト
コンピュータ的な役割を果たすものである。
【0044】図3は、照明手段2の一例を示すものであ
り、筐体9に蛍光灯10が複数取り付けらている。そし
て、11は、明暗パターン照明板であり、例えば、乳白
色のアクリル板といった拡散板につや消し黒色の遮光部
を施すことにより明暗パターン光を形成する。本実施例
では、図3に示すようなストライプパターンの照明を用
いるものとする。
【0045】次に、画像処理手段4における欠陥候補領
域の抽出手順の一例を説明する。
【0046】図2に示すように、ストライプパターンの
映し出された被検査面1aをモノクロのカメラ3で撮像
すると、図4の(a)に示すような濃淡画像(原画像)
が得られる。このとき、カメラ3の視野内の被検査面1
a上に凹凸状の欠陥7があると、この欠陥7で光が乱反
射するため、画像において欠陥7は周囲とは異なる明る
さ(輝度)の領域として映し出される。例えば、図4の
(a)に示す原画像のように、明ストライプの中に欠陥
7がある場合、暗い領域となって映し出される。
【0047】また、塗装面である被検査面1aに前述し
た“ゆず肌”が形成されていると、原画像においてスト
ライプパターンの境界線が“ゆず肌”の影響で乱れ、上
記欠陥7と同様に周囲とは異なる明るさを持った孤立点
となって現れる。
【0048】図5に示すステップS1において上記の原
画像を入力したあと、図5のステップS2においてこの
原画像に対して微分等のエッジ検出処理を行い、図5の
ステップS3において所定の輝度レベルのしきい値で2
値化すると、図4の(b)に示すような輝度変化のある
領域が白、それ以外が黒となる2値画像が得られる。
【0049】続いて、図5のステップS4において画像
の白領域に対してラベリング(ラベル付け)を行い、ス
テップS5において面積および重心座標の算出を行う。
ここで、2値画像において、欠陥7は面積の小さい孤立
点であり、ストライプパターンの境界線は画面を縦に横
切る面積の大きな領域であることから、2値画像におい
て所定の面積値より大きい領域を除去する面積判定処理
を図5のステップS6で行うと、図4の(c)に示すよ
うな面積の小さな孤立点のみが残る面積判定結果画像が
得られる。このとき、欠陥7の他に“ゆず肌”により発
生した面積の小さい孤立点もノイズとして残る。
【0050】次に、コンピュータ(追跡処理手段)5に
おける追跡処理および欠陥検出手順の一例を説明する。
【0051】図6は、ある時刻TからT+5tまでの時
系列に連続して処理した面積判定結果画像の一例を示す
ものであり、画像の横方向にx軸、縦方向にy軸をと
る。また、図7は、理解し易くするために図6の画像を
重ねあわせたものである。
【0052】本実施例では、画像中を欠陥7が図6およ
び図7に示すようにx軸方向に右から左(図7の矢印B
の方向)へ移動するものとし、この移動方向における画
像サイズ(画素数)をLとする。よって、例えば、時刻
TおよびT+tの画像において、欠陥7が真横に移動し
y方向の座標変化がなければ、欠陥7のx方向の重心座
標の差が移動画素数d1であり、符号の移動方向を表わ
す。つまり、移動画素数d1は、画像において欠陥候補
が実際に移動した量=実移動量である。
【0053】次に、移動画素数d2について説明する。
【0054】移動画素数d2は、画像における被検査面
1aの移動量の計算値であり、y方向の座標変化なしで
移動するならば、次式(1)により算出できる。
【0055】 移動画素数d2= (画像間時間t×移動速度v×画像サイズL)/カメラ視野S・・・(1) 画像間時間t:比較する2つの時間的に異なる画像間の
時間差。
【0056】移動速度v:速度検出センサ6の検出結果
よりコンピユータ5が算出する。
【0057】画像サイズL:画像におけるボディ移動方
向の画素数。例えば、x×y=512×480画素の画
素数でボディ1がx方向に移動するならば、L=512
となる。
【0058】カメラ視野S:被検査面1aの移動方向に
おけるカメラ視野の大きさ。例えば、t=0.1
[S]、v=100[mm/s]、L=512[画
素]、S=120[mm]とすると、d2=42.7
[画素]となる。
【0059】なお、上記移動画素数d2の算出方法は、
本実施例に限定されるものではない。
【0060】次に、追跡処理による欠陥判定方法につい
て説明する。
【0061】本実施例の追跡処理とは、時系列に処理さ
れた2つの画像から被検査面1aの移動に同期した移動
物体を検出するものであり、被検査面1aと同じ動きを
するものは欠陥と判定し、上記“ゆず肌”により発生す
るノイズは被検査面1aの移動とは無関係に発生するの
で欠陥とは判定されない。
【0062】図9の(a)において、ある時刻の欠陥7
を●で表わし、t秒後の欠陥を○で表わし、上記速度検
出センサ6の検出結果から式(1)で算出したt秒間の
移動画素数d2より予想されるt秒後の欠陥位置を×で
表わす。なお、この時点での●および○は欠陥候補であ
り、下記のような手順で欠陥か否かを判定する。
【0063】ここで、欠陥●およびt秒後の欠陥○の重
心座標差、つまり、移動画素数d1のxおよびy方向の
重心座標差をdx1およびdy1、x方向における欠陥
●の重心座標と上記t秒後の欠陥予想位置の重心座標と
の差をdx2とする。t秒後の欠陥○の位置が、被検査
面1aの移動量より算出した欠陥予想位置×と一致すれ
ば、欠陥である確率が高いと判断できる。よって、上記
処理を時系列に得られる画像に対してくり返し行い、1
つの欠陥候補において上記一致回数が所定の回数以上で
あったならば、その欠陥候補を欠陥と判定する。例え
ば、図6に示すように、欠陥7が画面に現れてから通過
するまで6回映るものとすると、上記一致回数の判定値
は6回以下となるわけであり、判定値の設定は実験的に
行えばよい。
【0064】しかし、被検査面1aの振動等の影響によ
り欠陥が画像中を直線的に移動しない場合、図9に示す
ようにt秒後の欠陥○の位置は、欠陥予想位置×と一致
しない。このような場合においても欠陥を確実に検出す
るために、欠陥予想位置を基準とした追跡範囲を設定す
る。この追跡範囲は、例えば、図9の(b)に示すよう
な欠陥予想位置×を中心とした幅hx,hyの長方形の
領域8である。この追跡範囲の領域8内にt秒後の欠陥
○があったならば、つまり、 |dx1−dx2|<hx/2、および、|dy1−d
y2|<hy/2 (ただし、本実施例では、dy2=0)が成り立つなら
ば、この欠陥候補が本物の欠陥である確率が高いと判断
する。以下、上記と同様に欠陥判定処理を行う。
【0065】なお、上記欠陥判定方法や追跡範囲(の領
域)は本実施例に限定されるものではない。
【0066】ここまで述べてきたような構成、手順で欠
陥を検出することができるが、被検査面1aが図8に示
すような平面でない場合もあっても、平面の場合と同様
に精度よく欠陥検出を行う方法を以下に述べる。
【0067】図8に示すように、被検査面1aが単純な
平面でなく、被検査面1a−1および1a−2のように
変化すると、カメラ3の撮影距離DもD1、D2と変化
するので、それぞれの視野の大きさSもS1、S2と変
化する。よって、上記式(1)による移動画素数d2の
計算結果に誤差が生じてしまう。このような被検査面1
aの形状の影響を防ぐために、カメラ3の撮影距離に応
じた視野Sを用いて式(1)を計算して移動画素数d2
を算出すればよい。これは、例えば、被検査面1a−
1、1a−2の形状が既知であれば、所定のタイミング
で視野S1、S2を切り替えて式(1)の計算を行うこ
とで実現できる。
【0068】次に、請求項2の実施例を説明する。
【0069】本発明は、ある時刻の画像から次の時刻ま
での移動画素数d2の大きさに応じて、上記追跡範囲の
大きさが変化するものである。例えば、図10に示すよ
うに、ある時刻の欠陥候補●を基準とした扇状に接する
長方形の領域8を追跡範囲とすれば、画像における次の
時刻の欠陥候補までの距離が大きく、それに比例して誤
差が大きい場合でも欠陥を見逃すことがなく追跡でき
る。
【0070】次に、請求項3の実施例を説明する。
【0071】上記請求項1の実施例では被検査面1aの
形状が既知である場合について記載したが、本実施例で
は、被検査面1aの形状が既知でない場合にカメラ3か
ら被検査面1aまでの距離に関する物理量を距離測定手
段例えば測距センサ等で測定し、その測定結果に基づい
て移動画素数d2に補正を加えるものである。
【0072】例えば、図8に示すように、被検査面1a
に対してカメラ3とほぼ同じ高さに固定された距離測定
手段としての測距センサ12によりカメラ視野S1,S
2近辺の被検査面1aまでの距離Kを測定する。上記距
離Kは、撮影距離Dに比例するので、図11に示すよう
な距離Kとカメラ視野Sとの関係をあらかじめ求めてお
き、これに基づいて移動画素数d2を算出すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表面欠陥検査装置の一実施形態を
示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例による表面欠陥検査装置を機
能ブロック図と共に示す要部説明図である。
【図3】照明手段の一例を示す概略斜視説明図である。
【図4】画像処理手段による処理過程における画像の変
化を(a)〜(c)に分けて示す説明図である。
【図5】画像処理手段および追跡処理手段による処理過
程における処理フローを示す説明図である。
【図6】追跡処理手段による処理過程における面積判定
結果画像の変化を(a)〜(f)に分けて示す説明図で
ある。
【図7】追跡処理手段による追跡処理の説明図である。
【図8】本発明の実施例において被検査面が単純な平面
でなく、被検査面とカメラとの距離が変化するときの処
理要領を示す説明図である。
【図9】追跡処理の際の比較範囲を(a)(b)に分け
て示す説明図である。
【図10】追跡処理の際の比較範囲の時刻による変化を
示す説明図である。
【図11】あらかじめ求めた距離Kと視野Sとの関係の
一例を表す説明図である。
【符号の説明】
1 被検査体(自動車ボディ) 1a,1a−1,1a−2 被検査面 2 照明手段 3 撮像手段(カメラ) 4 画像処理手段(コンピュータ) 5 追跡処理手段(コンピュータ) 6 移動検出手段(速度検出センサ) 7 欠陥 8 追跡範囲の領域 10 蛍光灯 11 明暗パターン照明板 12 距離測定手段(測距センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−145906(JP,A) 特開 平8−86633(JP,A) 特開 平8−86634(JP,A) 特開 平2−73139(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958 G01B 11/00 - 21/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査体の被検査面に光を照射し、被検
    査面からの反射光に基づいて受光画像を作成し、この受
    光画像に基づいて被検査面上の欠陥を検出する表面欠陥
    検査装置において、被検査面に所定の明暗パターンを形
    成する照明手段と、被検査面を撮像して得られる受光画
    像を電気信号の画像データに変換する撮像手段と、画像
    データにおける空間周波数成分のうち高い周波数成分で
    かつレベルが所定値以上の成分のみを欠陥の候補として
    抽出する画像処理手段と、被検査面もしくは照明手段お
    よび撮像手段の少なくともいずれか一方を移動させなが
    ら任意の時刻毎に上記画像処理手段により所定の処理を
    実行してそこで得られる時系列に処理された連続した2
    つの画像のそれぞれに存在する欠陥候補の座標値から算
    出した移動画素数d1および移動方向が、上記2つの画
    像間の時間差tと上記移動の速度vと上記移動方向の撮
    像手段の視野Sと上記移動方向の画像の大きさ(画素
    数)Lとに基づいて算出される移動画素数d2および上
    記2つの画像間における欠陥候補の移動方向に対して、
    所定の比較条件で適合するか否かを判定して適合した際
    にはその欠陥候補領域を欠陥と判断する追跡処理手段
    と、上記被検査面もしくは照明手段および撮像手段の移
    動に関する物理量を検出する移動検出手段と、上記追跡
    処理手段において撮像手段から被検査面までの撮影距離
    に基づいて上記移動画素数d2を補正する構成としたこ
    とを特徴とする表面欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 追跡処理における比較条件が、移動画素
    数d2の大きさに基づいて変化する構成としたことを特
    徴とする請求項1に記載の表面欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】 追跡処理手段において、撮像手段から被
    検査面までの距離に関する物理量を測定する距離測定手
    段を備え、距離測定手段の測定結果を用いて移動画素数
    d2を補正する構成としたことを特徴とする請求項1に
    記載の表面欠陥検査装置。
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