JP3758756B2 - 安全弁付き電磁ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、暖房または給湯、調理用の各種燃焼装置に用いられ、例えば民生用の石油燃焼器などに白灯油などの液体燃料を供給する安全弁付き電磁ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この安全弁付き電磁ポンプは、石油燃焼器などの燃焼装置の燃焼部に気化器さらに気化燃料噴霧ノズルを介して燃料供給して燃焼させているが、長年燃焼させると、これらの気化器内、気化燃料噴霧ノズル内およびノズル口などにタールが付着して溜ってくる。これによって、気化器内の圧力が異常に上昇すると、気化器自体が破裂する危険性が生じるため、電磁ポンプと気化器の配管途中に分岐部を設け、気化器内の圧力が所定圧力以上になると、その配管の分岐部を介して開弁する安全弁がその分岐部に配設されている。このような安全弁付き電磁ポンプについて図5を参照して説明する。
【0003】
図5は従来の安全弁付き電磁ポンプの要部断面構成を示す正面図である。
図5において、ジョイント81の一端側には、ジョイント82の側面部に形成された雌ねじ部と螺合可能な中空の雄ねじ部83が形成されており、また、その他端部には、中空部84を有するジョイント85の一端側の雄ねじ部86と螺合可能な雌ねじ部87が形成されている。このジョイント81の中空の雄ねじ部83と雌ねじ部87との間には、雄ねじ部86の中空孔よりも内径が大きく、雌ねじ部87の内径よりもやや小さい所定深さの中空孔88が形成されている。この中空孔88内には、ジョイント85の雄ねじ部86が雌ねじ部87に螺合された状態で、図示しない気化器内の圧力が所定圧力以上になると開弁する安全弁89が配設されている。この安全弁89は、中空の弁座90の開口部に弁91をばね92で付勢した状態で弁座90の開口部を開閉可能なように構成している。この安全弁89を組み付けたジョイント81,85を、中空部93を有するジョイント82の側面部に螺合させて固定可能な構成であり、ジョイント82の中空部93は中空孔88さらに中空部84に連通している。
【0004】
このジョイント82の上端側には、図示しない気化器に連通する配管の雌ねじ部と螺合可能な中空の雄ねじ部94が形成されており、また、その下端側には、上端部に吐出口95を有する電磁ポンプ96の吐出継ぎ手97を収容すると共に、その吐出継ぎ手97の雄ねじ部98と螺合可能な雌ねじ部が形成された孔部99が形成されている。このジョイント82の孔部99内で、その吐出継ぎ手97に嵌め込まれたOリング100によって、電磁ポンプ96の吐出口95および中空部93のシール性を確保している。
【0005】
このようにして、流量の調整を終えた電磁ポンプ96の吐出継ぎ手97と、安全弁89を組み付けたジョイント81が側部に固定されたジョイント82とが固定されるようになっており、ジョイント82の中空部93を介して図示しない気化器に連通し、また、所定圧力以上の内部圧力でその中空部93から安全弁89を介してジョイント85の中空部84に連通するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、分岐部を構成するのにジョイント81,82,85と部品点数が多く、液体燃料の供給通路内の安全弁89側の接続部(中空部84a)にエアー溜りが生じ、液体燃料供給時に、この部分のエアーが出入りしてキャビテーションが発生し、液体燃料の流量安定性が悪化するという問題があった。また、上下方向に配設される電磁ポンプ95に連結されるジョイント82が垂直方向に配設される構成となっているので、高さ方向に嵩が大きくなり、それを収容するスペースが必要となるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、分岐部の部品点数が少なく、高さ方向に嵩を小さくして省スペース化すると共に、エアー溜りによる液体燃料の流量安定性の悪化を防止することができる安全弁付き電磁ポンプを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の安全弁付き電磁ポンプは、液体燃料を吐出する吐出口側に当該吐出口に連通する経路を2方向の分岐経路に分岐する分岐部が設けられ、この分岐部の一方側の分岐経路を介して燃焼部に液体燃料を供給すると共に、分岐部の他方側の分岐経路に分岐部の内部圧力が所定圧力を超えた場合に開弁する安全弁が設けられている安全弁付き電磁ポンプにおいて、前記吐出口を有しその吐出口から液体燃料を吐出する電磁ポンプ本体と、前記吐出口に連通する経路、前記分岐部、及び前記分岐した2方向の分岐経路が形成された長手方向を有する一体物からなるジョイント本体に前記安全弁を形成して前記電磁ポンプ本体に接続されたジョイントと、を備え、前記2方向の分岐経路はジョイント本体の長手方向に貫通して形成された中空部からなり、その長手方向の一方側及び他方側の分岐経路が共に吐出口からの液体燃料の吐出方向とは交叉する方向に配設され、前記他方側の分岐経路における安全弁の配設位置が前記分岐点の近傍位置であって当該分岐点に対向して形成されていることを特徴とするものである。これは、安全弁の配設位置を分岐点にできるだけ近くして分岐点から安全弁に至る中空部のエアー溜りをできるだけ少なく構成し、エアー溜りによる液体燃料の流量不安定性を排除して、流量安定性を確保するためである。また、より具体的には、本発明の安全弁付き電磁ポンプは、下流側端が開放されていると共に上流側端に吸入用逆止弁が設けられたプランジャが、上下流側の両側から付勢手段で平衡支持されてシリンダ内に配設され、電磁コイルに供給される制御電流によって下流側の上死点までプランジャを往動させるとともに、付勢手段によって上流側の下死点までプランジャを復動させ、その復動時に吸入用逆止弁を開成して内部に吸引した液体燃料を往動時に吐出用逆止弁を開成して吐出口からの吐出が可能に構成され、吐出口側に当該吐出口に連通する分岐経路を有する分岐部が設けられ、この分岐部の一方側の分岐経路を介して燃焼部に液体燃料を供給すると共に、分岐部の他方側の分岐経路に分岐部の内部圧力が所定圧力を超えた場合に開弁する安全弁が設けられている安全弁付き電磁ポンプにおいて、分岐部の分岐経路が前記吐出口からの液体燃料の吐出方向とは直交する方向に配設され、分岐経路における安全弁の配設位置が当該分岐経路の分岐点の近傍位置であってできるだけ近い位置に当該分岐点に対向して形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
この構成により、2方向に分岐する分岐経路が吐出口からの液体燃料の吐出方向とは交叉する方向に配設されているので、分岐経路を高さ方向に短く構成することが可能となって、電磁ポンプの高さ方向の嵩を小さくすることができ電磁ポンプを用いる際の省スペース化が可能となる。また、一体物からなるジョイント本体に分岐部や安全弁を形成するので、部品点数を少なくでき、従来のような部品間の接続部がないので接続部にエアー溜りが生じるという問題もなく、少ない部品により小型化や省スペース化が可能となる。また、ジョイント本体の小型化を図ることにより、分岐部のエアー溜りをより少なくするようにジョイントを構成することが可能となって、エアー溜りによる分岐経路内の変動エアー量が抑えられて、エアー溜りによる液体燃料の流量安定性の悪化が防止されることになる。また、分岐部の分岐経路が、吐出口からの液体燃料の吐出方向とは直交する方向に配設されていれば、高さ方向の嵩がより小さくなって、より効果的な省スペース化が可能となる。
【0011】
また、安全弁の配設位置が前記分岐点の近傍位置であって当該分岐点に対向して形成されているので、この構成により、エアー溜りがより少なくなってエアー溜りによる分岐経路内の変動エアー量がより抑えられ、エアー溜りによる液体燃料の流量安定性の悪化がより防止されることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る安全弁付き電磁ポンプの実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は本発明の一実施形態を示す安全弁付き電磁ポンプを有する燃焼装置の構成図である。
【0014】
図1において、石油ストーブなどの燃焼装置には、燃料補給用のカートリッジ1と、このカートリッジ1から液体燃料Fが供給されて貯留される燃料タンク2と、この燃料タンク2の液体燃料F内に吸入筒3の吸入口を位置させて上端の吐出口から液体燃料Fを吐出させて供給する電磁ポンプ4と、この電磁ポンプ4の吐出口と一端が連結され、燃料供給流路および燃料戻り流路よりなる分岐経路が水平となるように、その他端がT字状に分岐しており、その分岐した他端の一方(右側)が、内部圧力が所定圧力以上になると開弁する安全弁5を介して燃料タンク2内に連通する安全弁付きジョイント部6と、この安全弁付きジョイント部6の分岐した他端の他方(左側)が配管で連結され、ヒータ7で高温に加熱しつつ、この配管を介して供給された液体燃料Fを気化させて気化燃料噴霧ノズル8から霧状の燃料を噴出させる気化器9と、この気化燃料噴霧ノズル8のノズル口を清掃するソレノイド装置10と、気化燃料噴霧ノズル8のノズル口に対向して配設され、ノズル口から噴射した気化燃料を燃焼させる燃焼器11と、この電磁ポンプ4の電磁コイルに制御電流としての駆動制御パルスを供給して、液体燃料Fを気化器9さらに燃焼器11に定量供給するように制御し、また、気化器9のヒータ7の温度制御、ソレノイド装置10によるノズル口の清掃制御、さらに、燃焼器11の点火または消火などの燃焼制御などを行う燃焼制御部12とが備えられている。これらの電磁ポンプ4と安全弁付きジョイント部6とで安全弁付き電磁ポンプ13が構成されている。
【0015】
図2は図1の気化器9およびソレノイド装置10の概略断面構成を示す拡大図である。
【0016】
図2において、気化器9の気化管外周部にはヒータ7が配設されており、また、ヒータ7の配設位置とは反対側の気化管外周部には、温度を検知する温度センサとしてのサーミスタ14が配設されており、サーミスタ14およびヒータ7が接続される燃焼制御部12によって所定温度にヒータ7が温度制御される構成である。また、気化器9の気化管内部の気化室15には、液体燃料がヒータ7で温められて容易に気化すべく配設された中空の多孔体16が配設されている。この気化器9の気化室15の上端部は、水平方向に配設された気化燃料噴霧ノズル8内のノズル口側に連通している。
【0017】
この気化燃料噴霧ノズル8内に水平に配設された弁ロッド17の先端の針棒状のニードル弁18でノズル口のタールなどによる詰まりを解消するように構成されている。つまり、可動体である弁ロッド17と共に弁ロッド17に連結された磁性体19は、ソレノイド装置10の非通電時には、スプリング20の付勢力により弁ロッド17の先端のニードル弁18がノズル口から内側に引っ込んだ状態となっており、また、ソレノイド装置10の通電時には、スプリング20の付勢力に抗して磁性体19が吸着壁21に吸着させられ、ニードル弁18がノズル口から外側に突出した状態となる。また、気化燃料噴霧ノズル8内には、ノズル口側とその反対側の2つの空間にリターン弁22によって分かれており、反対側の気化燃料噴霧ノズル8内にはリターン管23の一端が開口し、リターン管23の他端は燃料タンク2内に開口している。
【0018】
図3は図1の電磁ポンプ4の構成を示す縦断面図である。
【0019】
図3において、この電磁ポンプ4には、筒状体のシリンダ31と、この筒状部材としてのシリンダ31の上部に設けられ上端部に吐出口32を有する吐出継ぎ手33と、シリンダ31の下部に設けられ下端部に吸入口34を有する吸入筒3とが備えられている。これらの吐出継ぎ手33、シリンダ31および吸入筒3が一体的に接続されて吸入口34からシリンダ31内を介して吐出口32に至る管状体を構成している。また、この吸入筒3の吸入口34側には液体燃料から塵などを除去するフィルタ36が配設されている。
【0020】
このシリンダ31内には、流体通路を有するプランジャ本体37が配設され、このプランジャ本体37の上部には付勢手段としての復動用ばね38が配設されている。また、このプランジャ本体37内の流体通路には、吸入弁座39に球状の吸入弁40を付勢手段としてのばね41で軽く付勢した状態で吸入弁座39の開口部を開閉可能なように構成した吸入側逆止弁が設けられている。さらに、この吸入側逆止弁の上流側には、ポンプ停止期間に下方の燃料タンク側への逆流を防止する閉止弁42がプランジャ本体37および吸入側逆止弁と一体的に配設されている。この吸入弁座39の開口部は液体燃料通路39aを介してシリンダ31内に連通して流体通路を構成している。以上のプランジャ本体37、吸入側逆止弁および閉止弁42により、流体通路を有するフリーピストン状の栓状部材としてのプランジャが構成され、上死点と下死点間をシリンダ31内を上下に往復運動する構成となっている。
【0021】
また、この閉止弁42の上流側の吸入筒3には、閉止弁座43が固定されて設けられている。これらの閉止弁42と閉止弁座43の閉止状態における密着性を高めるべく、閉止弁42と閉止弁座43のうち少なくとも何れかの材質の弾性硬度を小さくして柔らかくすると共に、閉止弁42と閉止弁座43の閉止時の当接面の面積をできるだけ小さくして一方側に他方の当接面が食い込むかまたはつぶれる構成としている。
【0022】
さらに、吐出継ぎ手33内には、吐出弁座44に吐出弁45をばね46で軽く付勢した状態で吐出弁座44の開口部を開閉可能なように構成した吐出側逆止弁が設けられている。
【0023】
さらには、このシリンダ31の外周部にはコイルボビン47が配設されており、このコイルボビン47には電磁力を発生させるための電磁コイル48が配設されている。このコイルボビン47の内側には磁極部材49,50が配設され、コイルボビン47および電磁コイル48の外側には、磁極部材49,50と磁路を形成する磁路部材としてのヨーク51が配設されている。また、このコイルボビン47には、端子板52が配設されている。この端子板52には電磁コイル48の両端が接続されており、上記燃焼制御部12から端子板52を介して電磁コイル48に、運転時のプランジャ37のストロークの下死点である閉止弁42の下端部が閉止弁座43に当たって音が出ないように、つまり、閉止弁部材の閉止弁42と閉止弁座43が閉止する閉止点が、プランジャの下死点における閉止弁42の下端部の上流側に位置するような所定のバイアス電圧を、駆動パルス休止時(各駆動パルス間)のポンプ吸引期間に有した制御駆動電流が電磁コイル48に供給される構成である。
【0024】
図4は図1の安全弁付き電磁ポンプ13における安全弁付きジョイント部6の断面構成を示す正面図である。
【0025】
図4において、長手方向が水平方向に配設された分岐部を構成する中空のジョイント61の下端中央位置に配設された連結孔62内に、上端部に吐出口32を有する電磁ポンプ13の吐出継ぎ手33の上部を収容すると共に、その吐出継ぎ手33の雄ねじ部と螺合可能な雌ねじ部が形成された構成となっている。このジョイント61の連結孔62は、ジョイント61の長手方向に貫通した分岐経路である中空部63に連通して左右に分岐しており、気化器9に一端が連結される供給配管の他端側に螺合して連結可能なように、ジョイント61の一端部(左側)には雄ねじ64が形成されている。また、燃料タンク2内に一端が開口して連結される戻り配管の他端側に螺合して連結可能なように、ジョイント61の他端部には雄ねじ65が形成されている。さらに、ジョイント61の右側の中空部63内には、内部圧力が1.2Kg/cm2以上になると開弁する安全弁5が、連結孔62または分岐位置aにできるだけ近い位置に配設されている。これは、中空部63aのエアー溜りをできるだけ少なく構成して、このエアー溜りによる液体燃料の流量安定性を確保している。また、この安全弁5は逆止弁を構成しており、連結孔62近傍の中空部63に形成された弁座66側に球状の弁67をばね68で付勢した状態で弁座66の開口部を開閉可能なように構成している。さらに、連結孔62内で、その吐出継ぎ手33に嵌め込まれたOリング69によって、電磁ポンプ4の吐出口32および中空部63のシール性を確保している。なお、70はジョイント押え・回り止めである。
【0026】
上記構成により、まず、燃焼制御部12から電磁コイル48にバイアス電圧を有する制御駆動信号が出力される。この結果、プランジャ本体37は電磁吸引力を受け、シリンダ31内を復動用ばね38に抗して上方向に往動して上死点まで移動する。これにより、プランジャ本体37内の圧力が上がって、吸入側逆止弁は吸入弁座39に吸入弁40が押しつけられて閉成することで逆流が防止されると共に、吐出側逆止弁は、シリンダ31内の高い圧力によって逆止弁45の底面が押圧されてばね46の付勢力に抗して吐出弁45を押し開いて開成させ、上端部の吐出口32から液体燃料を吐出させることになる。
【0027】
次に、ポンプ往動期間による電磁コイル48の励磁が終了しても電磁コイル48に印加される所定のバイアス電圧で、プランジャ本体37には弱いが往動方向への吸引力が加わりつつ復動用ばね38の付勢力によって、ポンプ復動期間中に上死点から当初の閉止点よりも下流側の別の下死点に戻るべく復動することになる。この下死点に戻る過程で、プランジャ本体37内の圧力が負圧となって、吸入側逆止弁はばね41の付勢力に抗して吸入弁40が押し開けられて液体燃料を液体燃料通路39aを介して吸引すると共に、吐出側逆止弁は、このシリンダ31内の負圧力によって吐出弁45が吐出弁座44側に押し付けられて閉成することにより、前回に吐出側逆止弁を介して吐出された送油管内の液体燃料の逆流を防止すると共に、燃料タンク2内の液体燃料を吸入口34さらに吸入側逆止弁を介して吸引することができる。
【0028】
以上を繰り返すことによって燃料タンク2から吸引された液体燃料は、電磁ポンプ4の吐出口32からジョイント61の連結孔62さらに中空部63を介して気化器9の気化室15内に供給され、そこで高温に加熱されて気化し、気化燃料噴霧ノズル8から霧状の燃料を燃焼器11に向けて噴射して燃焼させる。このとき、長年の燃焼で気化燃料噴霧ノズル8内やノズル口にタールなどが溜って弁ロッド17およびその先端のニードル弁18が動作不能となって、ソレノイド装置10によるノズル口の詰まりを解消することができないことが発生する。この場合に、気化器9自体が破裂する危険性があるが、気化器9内の圧力が所定圧力以上になると、その供給配管さらに分岐部としてのジョイント61の中空部63を介して安全弁5が開弁して、気化器9内の高圧力を安全弁5を介して燃料タンク2に逃がすことで、気化器9自体の破裂を防止する。
【0029】
ここで、電磁ポンプ4によるジョイント61の連結孔62さらに中空部63を介した液体燃料の供給において、分岐部としてのジョイント61内の分岐経路を構成する長手方向に貫通した中空部63が、電磁ポンプ4の上端の吐出口32から吐出される液体燃料の吐出方向とは直交する方向にT字路状に配設し、かつ、分岐位置aから安全弁5の弁座66までの中空部63aが、図5の従来の場合に比較して大幅に短く構成されているため、中空部63aのエアー溜りが少なくなっている。このエアー溜りが大きいと、液体燃料供給時に、この部分のエアーが出入りしてキャビテーションが発生し、液体燃料の流量安定性が悪化するが、本発明においては、この中空部63aのエアー溜りによる変動エアー量を抑えることができて、液体燃料の流量安定性の悪化を防止することができる。
【0030】
また、従来は、分岐部が多数のジョイントに分かれていたが、本発明においては、分岐部が1個のジョイント61の中空部63でより短く構成することができて、高さ方向の嵩を大幅に小さく構成することができて、省スペース化することができた。また、分岐部の部品点数が少なくなってコスト的にも有利なものとなる。
【0031】
なお、本実施形態では、ジョイント61内の分岐経路を、電磁ポンプ4の吐出口32からの液体燃料の吐出方向(垂直方向)とは直交する方向(水平方向)に配設したが、吐出口32からの液体燃料の吐出方向(垂直方向)と所定の鈍角をなす方向に、ジョイント61内の燃料供給側の分岐経路を配設するようにしてもよく、要は、ジョイント61内の分岐経路を、電磁ポンプ4の吐出口32からの液体燃料の吐出方向(垂直方向)とは交叉する方向に配設してもよい。このように、吐出口32からの液体燃料の吐出方向(垂直方向)と所定の鈍角をなす方向に、ジョイント61内の燃料供給側の分岐経路を配設するようにすれば、吐出口32からの液体燃料の吐出方向(垂直方向)は、より緩やかに曲げられて液体燃料の流れがより安定する。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、分岐部の分岐経路が吐出口からの液体燃料の吐出方向とは交叉する方向に配設されているため、分岐部の分岐経路をより短く構成することができて、少ない部品点数で、高さ方向の嵩を小さくすると共に分岐経路のエアー溜りをより少なく構成することができ、エアー溜りによる分岐経路内のエアー量の変動による液体燃料の流量安定性の悪化を防止することができる。また、分岐部の分岐経路が吐出口からの液体燃料の吐出方向とは直交する方向に配設されていれば、高さ方向の嵩をより小さくすることができると共に、エアー溜りによる液体燃料の流量安定性の悪化を防止することができる。
【0033】
また、分岐部の分岐経路における安全弁の配設位置が、分岐点の近傍位置であれば、エアー溜りがより少なくなってエアー溜りによる分岐経路内の変動エアー量をより抑えることができて、液体燃料の流量安定性の悪化をより防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す安全弁付き電磁ポンプを有する燃焼装置の構成図である。
【図2】図1の気化器およびソレノイド装置の概略断面構成を示す拡大図である。
【図3】図1の電磁ポンプの構成を示す縦断面図である。
【図4】図1の安全弁付き電磁ポンプにおける安全弁付きジョイント部の断面構成を示す正面図である。
【図5】従来の安全弁付き電磁ポンプの要部断面構成を示す正面図である。
【符号の説明】
4 電磁ポンプ
5 安全弁
6 ジョイント部
12 燃焼制御部
13 安全弁付き電磁ポンプ
31 シリンダ
32 吐出口
33 吐出継ぎ手
37 プランジャ本体
38 復動用ばね
39 吸入弁座
39a 液体燃料通路
40 吸入弁
41 ばね
42 閉止弁
43 閉止弁座
44 吐出弁座
45 吐出弁
46 ばね
48 電磁コイル
61 ジョイント
62 連結孔
63 中空部
66 弁座
67 弁
68 ばね

Claims (1)

  1. 液体燃料を吐出する吐出口側に当該吐出口に連通する経路を2方向の分岐経路に分岐する分岐部が設けられ、この分岐部の一方側の分岐経路を介して燃焼部に液体燃料を供給すると共に、前記分岐部の他方側の分岐経路に前記分岐部の内部圧力が所定圧力を超えた場合に開弁する安全弁が設けられている安全弁付き電磁ポンプにおいて、
    前記吐出口を有しその吐出口から液体燃料を吐出する電磁ポンプ本体と、
    前記吐出口に連通する経路、前記分岐部、及び前記分岐した2方向の分岐経路が形成された長手方向を有する一体物からなるジョイント本体に前記安全弁を形成して前記電磁ポンプ本体に接続されたジョイントと、を備え、
    前記2方向の分岐経路はジョイント本体の長手方向に貫通して形成された中空部からなり、その長手方向の一方側及び他方側の分岐経路が共に前記吐出口からの液体燃料の吐出方向とは交叉する方向に配設され
    前記他方側の分岐経路における安全弁の配設位置が前記分岐点の近傍位置であって当該分岐点に対向して形成されていることを特徴とする安全弁付き電磁ポンプ。
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