JP3758656B2 - 揺動部把持機構 - Google Patents
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Description
例えば、ワイヤーで拘束力を抑える固定治具の場合、保持力に比例した力をワイヤーに与える必要があり、ワイヤーおよびその支持構造が大型化したり、ワイヤー切断に大きな力が必要になる。
ワイヤー切断には火薬爆発力を利用することが多く、ワイヤー切断に大きな力が必要になると、切断の際の衝撃力が大きくなり、周辺の機器に影響を与えることが避けられないなどの問題があった。
以下、この発明の参考例1を図について説明する。
図1は本発明の参考例1による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図、図2は指向制御装置の構成を説明する構成図、図3は図2のA−A線断面図である。図において、1は固定部、2は制振部、3はパッシブ制御用の弾性部材すなわちコイルバネであり、制振部2はコイルバネ3を介して揺動可能に固定部1に結合されている。4はアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ、5は制振部2の固定部1に対する変位を検出する非接触静電容量型変位センサである。6は各センサ5からの信号を6軸変位に座標変換する変位変換器、7は座標変換された6軸変位から6軸制御量を計算する補償器、8は計算された6軸制御量を各アクチュエータ4に分配する分配器であり、これらの変位変換器6、補償器7、分配器8はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)あるいはアナログ回路を用いて実現される。9は観測装置や通信アンテナなどの搭載機器、13は指向制御装置、13aは指向制御装置の第1の駆動機構、13bは指向制御装置の第2の駆動機構である。
搭載機器9を観測方向や通信相手局の方向に向けるための駆動機構が、指向制御装置13の第1の駆動機構13aと第2の駆動機構13bであり、この参考例では、Z軸回りの回転駆動を行う指向制御装置の第2の駆動機構13bの側面に、パッシブ制御用のコイルバネ3とアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ4と変位を検出する非接触静電容量型変位センサ5が配置されており、指向制御装置の一部が制振部2を兼ねている。
指向制御装置は例えば、従来例と同様のもので、光空間通信装置のように自局と相手局の間で光通信をするものであり、相手局のレーザビームを捕捉、追尾するために2軸の回転自由度を持った捕捉追尾機能を有し、その指向精度は数μradのオーダが要求される非常に指向精度の高いものである。指向制御装置13が相手局を捕捉、追尾時に、制振部2が外乱によって変動すると、非接触静電容量型変位センサ501〜506はそれぞれその点での変位を検出する。そのずれ量を変位変換器6に入力し、6個のセンサ情報を6軸変位に変換し、6軸変位量を補償器7に入力してPID(Propotional Integral and Differential)制御則を用いて6軸制御量を計算し、6軸制御量を分配器8に入力して14個のアクチュエータ401〜414に制御量を分配する。各アクチュエータ401〜414は計算された制御量をもとに、制振部2に取り付けられた磁極板4aを吸引し、制振部2を所定の位置に制御する。
6個のセンサ501〜506に対する変位量をS1〜S6、センサ間距離を2l(図5に示す)、アクチュエータ間距離を2d(図4に示す)、6軸変位をx、y、z、θx、θy、θzとする。このとき6個の変位センサ量と6軸変位量の関係式は
また、6軸制御量をfx、fy、fz、tx、ty、tz、各アクチュエータ401〜414に対するアクチュエータ出力量をf1〜f14とすると、6軸制御量と14個のアクチュエータ出力量の関係は
また、指向制御装置の駆動機構部13bの側面に、固定部1と結ぶ複数の弾性部材3を配置し、指向制御装置13の一部が制振部2を兼ねる構造としたので、装置全体の大型化を招かないで、固定部1から伝わる振動の軽減、または増加などの振動制御ができる。また、追尾機構の取付け面の法線軸回りの駆動機構部13bの側面に、多自由度の制御をするためのセンサ501〜503とアクチュエータ401〜412を配置することができる長所もある。
また、上記参考例では非接触電磁石型アクチュエータ4は14個用いているが、6軸変位をアクチュエータで制御するためには図7、8、9にれぞれ正面図、側面図、および底面図で非接触電磁石型アクチュエータの配置の他の例を示すように、最低10個のアクチュエータ401〜410を用いればよいものとする。
また、上記参考例では電磁石型アクチュエータ4と対向して磁極板4aを配置しているが、磁極板4aの代わりに電磁石型アクチュエータを配置することも含むものとする。
なお、上記参考例では6自由度成分全てを制御する場合について示したが、制御する自由度は必要に応じて選ぶことができる。これは以下の各参考例においても同様である。
次に、本発明の参考例2による指向制御装置用振動制御機構について説明する。全体的な構成は参考例1と同様である。制振部2とコイルバネ3はバネ−マス系とみなせ、制振部2の固有振動数よりも高周波の部分はバネ−マス系の遮断特性により、周波数領域で-40[dB/dec]の遮断性能を示す。制振部2の固有振動数近傍から低周波側は、非接触電磁石型アクチュエータ4、非接触静電容量型変位センサ5、変位変換器6、補償器7、分配器8から構成されるアクティブ制御により制振部2の共振を抑制するように制振部2にダンピングを付加する。
図10は本発明の参考例3による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、19は指令信号発生器であり、外部からの目標値を指令信号発生器19で発生させ、この指令信号を補償器7に入力して、アクティブ制御により、制振部2を外部からの目標値に追従させる。
図11は本発明の参考例4による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、10はフィードフォワード補償器であり、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)あるいはアナログ回路を用いて実現される。
次に動作について説明する。6軸変位量をフィードフォワード補償器10に入力し、例えば6軸変位量にゲインをかけるといったような指向制御装置13へのフィードフォワード制御量を計算し、計算されたフィードフォワード制御量を指向制御装置13へ入力する。
図12は本発明の参考例5による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、11は補償器7のモードを切り替えるモード切り替え器、11aはパソコンである。モード切り替え器11はデジタルシグナルプロセッサ(DSP)あるいはアナログ回路を用いて実現される。
指向制御装置13の動作が比較的小さく定常状態の場合、アクティブ制御により制振部2の共振を抑制するように制振部2にダンピングを付加するためあるいは制振部2を外部からの目標値に追従させるためにモード切り替え器11により、ローゲインモードと呼ばれるモードにする。
また、指向制御装置13の捕捉追尾動作時などのように制振部2の振動が励起する場合あるいは大外乱印加時の場合、制振部2の振動により、指向制御装置13の指向精度が劣化するため、モード切り替え器11により制振部2の振動が励起しないようハイゲインモードと呼ばれるモードに切り替え、制振部2の剛性を高め指向制御装置13の変動を抑える。
補償器7におけるハイゲインモードとローゲインモードの設定方法は、例えば両者の制御則は同じものを用いてゲインだけを変える方法や、モードにより制御則を変更するということがあげられる。また、モード切り替え信号はパソコン11aを通じて手動で入力する。
図13は本発明の参考例6による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、12はモード判定器であり、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)あるいはアナログ回路を用いて実現される。
指向制御装置13の動作が比較的小さく定常状態の場合、アクティブ制御により制振部2の共振を抑制するように制振部2にダンピングを付加するためあるいは制振部2を外部からの目標値に追従させるために、指向制御装置13の動作をモード判定器12で判定し、ローゲインモード切り替え信号を発生させ、その信号をモード切り替え器11に入力してローゲインモードと呼ばれるモードに切り替える。
指向制御装置13の捕捉追尾動作時などのように制振部2の振動が励起する場合あるいは大外乱印加時の場合、制振部2の振動により、指向制御装置13の指向精度が劣化するため、モード判定器12により指向制御装置13の動作を判定したり、6軸変位情報とモード切り替え設定値の関係を判定したりしてハイゲインモード切り替え信号を発生させ、その信号をモード切り替え器11に入力して、制振部の振動が励起しないようハイゲインモードと呼ばれるモードに切り替え、制振部の剛性を高め指向制御装置13の変動を抑える。
図14は本発明の参考例7による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、2aは第1の制振ユニットの制振部、2bは第2の制振ユニットの制振部、2cは第3の制振ユニットの制振部、3aは第1の制振ユニットのパッシブ制御用のコイルバネ、3bは第2の制振ユニットのパッシブ制御用のコイルバネ、3cは第3の制振ユニットのパッシブ制御用のコイルバネ、4aは第1の制振ユニットのアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ、4bは第2の制振ユニットのアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ、4cは第3の制振ユニットのアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ、5aは第1の制振ユニットの変位を検出する非接触静電容量型変位センサ、5bは第2の制振ユニットの変位を検出する非接触静電容量型変位センサ、5cは第3の制振ユニットの変位を検出する非接触静電容量型変位センサ、15は指向制御装置13を載せた台である。図15に固定部1の上方から見た制振ユニットの配置例を示し、矢印はアクチュエータの駆動方向を表している。
指向制御装置13は台15に載せられており、この台15は3個の制振ユニットによって支持されている。それぞれの制振ユニットは2自由度の能動制御軸を持ち、3個の制振ユニットで台15の6自由度の能動制御が可能なようにそれぞれ正三角形の頂点の位置に配置されている。図15の紙面垂直方向に能動制御が可能であり、それぞれの紙面平行能動制御方向ベクトルが120度であるため、6自由度の能動制御が可能である。
3個の制振ユニット内の非接触静電容量型変位センサ5a、5b、5cで検出された信号は、変位変換器6に入力され、並進3自由度と回転3自由度の運動に分離され、補償器7に入力される。補償器7で各軸ごとの制御量が算出され、分配器8に入力される。この信号によって、3個の制振ユニット内の非接触電磁石型アクチュエータ4a、4b、4cが駆動され、台15に載せられた指向制御装置13の制振がなされる。
また、上記参考例では台15に、1つの指向制御装置13を載せた例を示したが、複数の指向制御装置13を載せてもよい。
図16は本発明の参考例8による指向制御装置用振動制御機構の全体的な構成例を示す構成図である。図において、16は固定部1に立てられた4本の支柱、3は支持柱16の上端から吊り下げられた4個の弾性部材すなわちコイルバネ、15は4個のコイルバネ3の下端で吊り下げられた台、13は台15に載せられた指向制御装置、17は台15の下側に取り付けられた箱、18は箱17に隣接して配置され、非接触電磁石型アクチュエータ4で吸引される補助質量である。なお、この参考例では台15と箱17とで制振部を構成している。補助質量18を外し、箱17を下から見た様子を図17に示す。
固定部1に立てられた4本の支柱16は台15に開けられた穴を貫通している。さらに、指向制御装置13を載せた台15は、これら4本の支柱16の上部からそれぞれ4個のコイルバネ3で吊り下げられ、並進3個、回転3個の自由度を持っている。この台15の下側の箱17の側面および下面には10個のアクティブ制御用の非接触電磁石型アクチュエータ4と6個の非接触静電容量型変位センサ5が取り付けられている。補助質量18は、これらの箱17とアクチュエータ4とセンサ5を包み込むような形状をしており、センサ5の信号を変位変換器6で変換し、指令信号発生器19で発生される指令値と比較し、補償器7で6軸制御量を計算した後、分配器8でアクチュエータ4の駆動信号に分配する制御によって補助質量18は非接触支持される。これにより、箱17に対する補助質量18の位置は、指令信号発生器19で発生される指令値となるように制御され、補助質量18を台15に対して相対的に振ることによって、6自由度を持つ台15に操作力を加えることができる。補償器7の制御則は、この操作力が、固定部1から台15に伝わる振動を弱めるように設定されており、台15に載せられた指向制御装置13の除振がなされる。
さらに、アクチュエータ4を10個用いて、1個の補助質量18で6自由度成分全てを制御できるため、小型で多自由度の制振に用いることができる。
また、参考例1の場合と同様に、箱17の内側に第2の駆動機構13bを組み込むことで指向制御装置13の一部を振動制御機構に兼用できるため、装置全体の大型化を避けることができる。
さらに上記参考例2の場合と同様に制振部2の固有振動数によりパッシブ制御とアクティブ制御を切り替えたり、参考例4の場合と同様にフィードフォワード補償器10を用いたり、参考例5や6の場合と同様に補償器7のゲインモードを切り替えたりしてもよく、上記各参考例の場合と同様の効果が得られるのは言うまでもない。
図18は本発明の実施の形態1に係わる揺動部把持機構の全体的な構成例を示す構成図である。(a)はロック状態を示し、(b)は解放状態を示す。図19は本実施の形態で用いられるカムプレートの形状例を示す。これらの図において、20は揺動部であり、例えば上記各参考例で示したような振動制御機構の制振部2や指向制御装置13の観測機器等のミラー等である。21は揺動部を把持する第1の把持アーム、22は揺動部を把持する第2の把持アーム、23は把持アーム21、22を駆動するカムプレート、23a、23bは貫通穴、24は把持アームの一端を軸着するエンドプレート、25はモータなどのカムプレート駆動用のアクチュエータである。カムプレート23には図19のような形状の貫通穴23a、23bが開けられており、把持アーム21、22は中央部がそれぞれ貫通穴23a、23bを貫通して一端がエンドプレート24に軸着されている。カムプレート23の回転角と曲率半径の関係を図20に示す。
図19、20に示すように、カムプレート駆動用アクチュエータ25で回転駆動されるカムプレート23の回転角がθ0の位置(すなわち貫通穴の一端の位置)では、カムプレート23の回転中心から穴23a、23bまでの距離、つまり曲率半径r0は最大となり、図18(b)のように把持アーム21、22は揺動部20のから離れ、解放状態となっている。揺動部20をロック状態にするには、カム駆動用アクチュエータ25でカムプレート23を回転させ、θ2の位置(すなわち貫通穴の他端の位置)にする。カムプレート23の回転角がθ2の位置では曲率半径r2は小さくなり、図18(a)のように把持アーム21、22は揺動部20を両側から挟み込み、ロック状態となる。
曲率半径と揺動部20の把持力には、およそ逆比例の関係があり、カムプレート23の曲率半径が小さいほど、把持力は大きくなる。よって、カムプレート23がθ0とθ2の間の位置である回転角θ1の位置(すなわち貫通穴の中央部)では曲率半径r1はこれらの区間で最小となり把持力は最大となる。このため、カムプレート23が回転角θ2のロック状態になされた後に、解放状態の方向へ緩むのを防止することができる。すなわち、一度ロック状態にされたこの把持機構は自己保持機能を持つ。ロック状態から解放状態にするには、カムプレート駆動用アクチュエータ25を逆転させ、カムプレート23の回転角をθ2からθ0に回転させればよい。
この場合、 曲率半径と揺動部20の把持力には、およそ比例の関係があり、カムプレート23の曲率半径が大きいほど、把持力は大きくなる。
また、揺動部20における把持アーム21、22に把持される部分にはフランジ等の把持に適した構成を適用すると良いのは言うまでもない。
また、カムプレート駆動用アクチュエータ25はモータ等回転力を発生できるものであれば何でもよい。
さらに、解放状態からロック状態、または、ロック状態から解放状態への一方向のみの駆動をさせる場合は、カムプレート駆動用アクチュエータ25はモータなどの他、パラフィンアクチュエータ、回転バネ等でもよい。
Claims (1)
- 一端または中央部が軸支され他端で揺動部を少なくとも対向する2方向から把持する少なくとも2個の把持アームと、上記把持アームの中央部または一端が貫通する貫通穴を有し回転して上記把持アームを駆動するカムプレートとを備え、上記貫通穴は回転中心からの距離が一端、他端、中央部の順に大きくまたは小さくなるように形成されており、上記把持アームが貫通穴の一端に位置するときは把持アームは揺動部から離れ、他端に位置するときは揺動部を把持し、中央部に位置しようとすると揺動部を把持する力が大きくなるように構成したことを特徴とする揺動部把持機構。
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