JP3757798B2 - 画像表示装置に供給される画像データの処理 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に供給される画像データの処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
各画素ごとに表現可能な階調数が原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に画像を表示させる技術が普及している。例えば、スキャナやデジタルカメラ等の入力デバイスによって読み取られた画像データや、コンピュータ上でデザインされた画像データは、通常、R,G,B各8ビット(256階調)のデータである。一方、液晶表示装置が各セル毎に表現できる階調数は、一般に原画像データの階調数よりも少ない。このような場合、従来、原画像データに対して単純減色処理が行われていた。単純減色処理とは、原画像データの階調数を複数の区間に区分けして、画像表示装置に表現可能な階調数に単純に割り振る減色方法である。
【0003】
図15は、単純減色処理の様子を示す説明図である。この図では、256階調を8階調に減色する場合について示す。この単純減色処理では、図示するように、256階調のデータの階調範囲をほぼ等間隔に8等分して、各階調範囲を同じ表示階調値として表現する。従って、例えば、入力階調値が70と90の画素は、ともに出力階調値(表示階調値)2として表現される。
【0004】
ところで、画像表示装置に表示する画像には、写真等のいわゆる自然画像と、アニメ画像とがある。アニメ画像とは、原画像データにおいて同じ階調値が連続的に分布する領域を有しており、色数が少なく、色の境界がはっきりとした画像である。
【0005】
単純減色処理では、原画像データにおいて異なる階調値を有する画素が同じ表示階調値として表現される場合がある。従って、自然画像に対しては、滑らかな階調表現を実現できず、特に、「人間の肌」や「空」等、緩やかに階調値が変化する画像において擬似輪郭を発生させ、画質の劣化を招いていた。また、アニメ画像に対しても、それぞれ異なる色で表現されるべき複数の画素が全て1色で表現されてしまう場合があった。
【0006】
これらの不具合を解消するために、アニメ画像においては、画像表示装置の表示階調値に対応した特定のカラーパレット上の色の使用が推奨され、その色を用いて原画像データが生成される場合がある。自然画像においては、単純減色処理による擬似輪郭の発生を抑制するために、原画像データに対してディザ法や誤差拡散法等による分散型のハーフトーン処理が施される場合がある。ここで、「分散型のハーフトーン処理」とは、処理後に同じ表示階調値の画素が固まって発生しないように分散させるハーフトーン処理である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ハーフトーン処理を自然画像に対して施すのと同様にアニメ画像に対して施すと、1色で表現されるべき画像領域、いわゆるベタ領域が複数色で表現され、ぼやけた画像となり、かえって画質の劣化を招く場合があった。
【0008】
このように、画像の種類によって適した処理が異なるので、自然画像とアニメ画像とでは原画像データに対して施す画像処理を切り換える、即ち、自然画像に対しては分散型のハーフトーン処理を施し、アニメ画像に対しては、ハーフトーン処理を施さないようにすることもできる。
【0009】
しかし、自然画像とアニメ画像とを判別するのは複雑であるため、処理に時間がかかるという別の課題を招く。また、処理時間を短縮するために両者を判別せずに画一的に処理を行うと、どちらかの画質が悪くなる場合がある。従来、自然画像とアニメ画像に対して共通の画像処理を施すことによって画質の向上を両立することは困難だった。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、原画像データに対して画像処理を施す際に、画一的な処理内容で、自然画像とアニメ画像の双方の画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の画像処理装置は、
原画像データに対して所定の画像処理を施し、表現可能な階調数が該原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に供給するデータを生成する画像処理装置であって、
前記原画像データは、所定のカラーパレット上の色を表現する階調値を含むデータであり、
前記原画像データに対して分散型のハーフトーン処理を施す画像処理部を備え、
前記ハーフトーン処理は、前記原画像データの階調数を前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な表示階調数に減色するとともに、少なくとも前記カラーパレット上の色を表現する原画像データに対しては、減色後の画像データの表示階調値がそれぞれ一義的に決まるように設定された処理であることを要旨とする。
【0012】
分散型のハーフトーン処理では、画素毎にどの表示階調値を割り当てるかがランダムに決定されるので、同じ階調値が連続的に並ぶベタ領域であっても画素毎に異なる表示階調値が割り当てられる場合がある。「減色後の画像データの表示階調値がそれぞれ一義的に決まる」とは、原画像データにおいて階調値が同じであれば、画素毎に表示階調値がバラバラにならずに必ず1つの値に決まることを言う。本発明の画像処理装置では、画像データに対して分散型のハーフトーン処理を施すので、自然画像において擬似輪郭の発生を抑制し、画質を向上させることができる。また、所定のカラーパレット上の色を表現する階調値を用いて生成されたアニメ画像においては、分散型のハーフトーン処理を施しても、表示階調値がそれぞれ一義的に決まるので、1色で表現されるべき画像領域が複数色で表現されることはなく、画質の劣化を防止することができる。つまり、本発明の画像処理装置によって、画像の種類に関わらず画一的な画像処理を施し、自然画像とアニメ画像の双方の画質を向上させることができる。
【0013】
具体的には、例えば、本発明の画像処理装置において、
前記ハーフトーン処理は、前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な階調数がN階調(Nは3以上の整数)であるときに、前記画像データの階調範囲を(N−1)個の区間に区分けし、各区間の上限値と下限値とを用いて各区間内の階調値を表現する処理であり、
前記上限値および前記下限値は、前記カラーパレット上の色を表現する階調値であるものとすることができる。
【0014】
例えば、画像処理装置に入力される原画像データが階調値0〜255の256階調であり、画像表示装置が表現可能な階調数が8階調であるものとする。また、所定のカラーパレット上の色を表現する画像データの階調値が0,36,73,109,146,182,219,255の8階調であるものとする。本発明では、0〜255の階調範囲を、カラーパレット上の色を表現する階調値が各区間の上限値および下限値となるように、0〜36(区間1)、36〜73(区間2)、73〜109(区間3)、109〜146(区間4)、146〜182(区間5)、182〜219(区間6)、219〜255(区間7)の7(=8−1)個の区間に区分けする。そして、各画素毎に各区間内の原画像データの階調値を各区間の上限値および下限値とに対応した表示階調値に2値化して表現する。
【0015】
図7は、階調値DXと表示階調値CDXの記録率との関係の一例を示す説明図である。ここで記録率とは、ある階調値が連続的に分布する、いわゆるベタ領域を表示する際に、その領域内に各表示階調値の画素が占める割合をいう。例えば、ベタ領域の階調値がDX=91であるときには、表示階調値CDX=2の画素とCDX=3の画素とがそれぞれ50%ずつ発生することになる。また、所定のカラーパレット上の色を表現する画像データDX=0,36,73,109,146,182,219,255のベタ領域では、それぞれCDX=0,1,2,3,4,5,6,7の画素が100%の確率で発生する。
【0016】
このようにすることによって、少なくとも所定のカラーパレット上の色を表現する原画像データに対しては、減色後の画像データの表示階調値がそれぞれ一義的に決まるようにすることができる。
【0017】
本発明の画像処理装置において、
前記画像処理部は、前記ハーフトーン処理に先駆けて、前記カラーパレット上の色とは異なる階調値の少なくとも一部に対して所定の階調補正を行うものとしてもよい。
【0018】
画像表示装置によっては、特有の表示特性を有するものがある。図16は、画像表示装置の表示特性の一例を示す説明図である。図示するように入力階調値と表示される画素の明度とが非線形性を有している。このような場合に、表示特性を補償するように本発明の画像処理を施すことによって、自然画像の画質を向上させることができる。この場合においても、所定のカラーパレット上の色を表現する画像データに対しては表示階調値が一義的に決まるので、所定のカラーパレット上の色を用いて作成したアニメ画像の画質が劣化するのを防止することができる。
【0019】
なお、階調補正は画質が良くなるように任意に行うことができる。例えば、液晶表示装置は、使用する環境の温度によって液晶の透過率が変化するため、それに応じて表示特性が変化する。このように、画像表示装置の表示特性が変化する場合には、その変化に応じて、適宜、補正後の階調値を変更するようにしてもよい。
【0020】
なお、上記階調補正を伴う本発明の画像処理では、所定のカラーパレット上の色を表現する原画像データの階調値とその他の階調値の階調補正後の差が大きくなる場合がある。この場合、自然画像の画像データを表示する場合に、局所的に周囲の画素と階調値が大きく異なる画素が発生し、画質の劣化と視認される場合が生じ得る。これを回避するために、所定のカラーパレット上の色を表現する原画像データ以外の階調値の一部も表示階調値が一義的に決まるように階調補正するようにしてもよい。こうすれば、表示階調値が一義的に決まり周囲の画素と階調値が大きく異なる画素が分散して発生するので、画質の劣化が視認されにくくすることができる。また、画質を考慮しつつ、周囲の画素と階調値が大きく異なる画素が局所的に発生していると視認されない程度に補正の幅を小さくして階調補正を行うようにしてもよい。
【0021】
上記画像処理装置において、
前記画像処理部は、前記原画像データの階調値と補正後の階調値との関係を定めた階調値補正テーブルを用いて前記階調補正を行うものとしてもよい。
【0022】
こうすることによって、容易に画像データの階調補正を行うことができる。なお、この階調値補正テーブルは、画像表示装置に表示される画質が良くなるように任意に設定することができる。
【0023】
上述した画像処理装置の発明では、所定のカラーパレットが予め定められていて、それに応じて実行する画像処理について示した。本発明は、これに対して、予め定められた分散型のハーフトーン処理を行う所定の画像処理装置に供給する画像データを生成するために用いられる所定のカラーパレット上の色と階調値とを対応付けるデータテーブルをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体の発明として構成することもできる。
【0024】
即ち、本発明の記録媒体は、
所定の画像処理を経て、所定の画像表示装置に表示される原画像データに用いられる所定のカラーパレット上の色と階調値とを対応付けるデータテーブルをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体であって、
前記画像処理は、少なくとも前記原画像データの階調数を前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な階調数に減色する分散型のハーフトーン処理を含み、
前記画像データに対して前記ハーフトーン処理が施されたときに、処理後の画像データの階調値が一義的に決まる階調値を主として含む、カラーパレット上の色と階調値とを対応付けるデータテーブルを記録した記録媒体である。
【0025】
本発明の記録媒体から読み取った階調値を含むカラーパレットを用いて原画像データを生成し、その原画像データに対して画像の種類に関わらず画一的な分散型のハーフトーン処理を実行することによって、所定の画像表示装置に表示する自然画像とアニメ画像の双方の画質を向上させることができる。
【0026】
本発明は、上述の画像処理装置としての構成の他、画像処理方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0027】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、画像処理装置を駆動するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、本発明を携帯電話機に適用した場合の実施例に基づき以下の順で説明する。
A.携帯電話機の構成:
B.画像処理:
C.第2実施例:
D.第3実施例:
E.変形例:
【0029】
A.:携帯電話機の構成:
図1は、本発明の第1実施例としての画像処理装置を備えた携帯電話機の構成を示す説明図である。携帯電話機10は、画像表示部としてのカラーLCDパネル20と、CPU,ROM,RAM等を有するシステム部60とを備えている。携帯電話機10は、外部のネットワークTNを介して、サーバSVに接続することにより、カラーLCDパネル20に表示する画像データをダウンロードすることが可能である。
【0030】
カラーLCDパネル20は、マトリクス状に配置された液晶セルに予め表示階調値に応じて段階的に設定された駆動電圧を印加し、液晶の透過率を変化させることによって多階調の画像を表示する。ここで、一般的なLCDパネルの駆動電圧の設定について説明する。LCDパネルの駆動電圧の設定は、以下の2種類が知られている。図17は、LCDパネルの電圧―透過率特性(V−T特性)、即ち、実効駆動電圧に対する液晶の透過率を示す説明図である。第1の設定は、透過率の間隔が均等となる設定(図17(a))である。LCDパネルのV−T特性は非線形性を有するため、パルス幅変調により透過率の間隔が均等になるように実効駆動電圧が制御される。このパルス変調方式は、LCDパネルを駆動するためのクロック周波数を高くする必要があり、周波数に比例して駆動回路の消費電力が大きくなる。第2の設定は、実効駆動電圧が等間隔となる設定(図17(b))である。1画面を複数のフレームを用いて構成し、各画素ごとにフレーム単位で駆動電圧をON/OFF制御して多階調表現を可能にする。フレーム間引き方式と呼ばれるこの方式では、駆動周波数を低く設定するため、パルス幅変調方式と比較して低消費電力化が図れるものの、表示階調値に対する透過率の間隔、即ち、表現可能な明度の間隔に広狭が生じる。例えば、図17(b)に示した実効駆動電圧の範囲でLCDパネルを駆動する場合には、中間調領域において表現可能な明度の間隔が広く、低階調領域および高階調領域において間隔が狭くなる。
【0031】
カラーLCDパネル20は、ガラス基板、RGBカラーフィルタ、透明電極、偏光板、バックライト、およびLCD駆動回路を備えている。カラーLCDパネル20は、R(赤)3ビット、G(緑)3ビット、B(青)2ビットの256色を表示することが可能である。カラーLCDパネル20が表現可能な階調数は、原画像データの階調数(R,G,B各8ビット)よりも少ない。なお、本実施例のLCD駆動回路は、パルス変調方式を採用しており、表示階調値と各液晶セルの明度との関係は線形性を有する。
【0032】
システム部60は、アプリケーションプログラム30と、ブラウザ40と、画像処理モジュール50とを備えている。アプリケーションプログラム30には、ユーザが個人レベルの情報(住所録、スケジュール等)を管理するためのPIM(Personal Infomation Manager)や、電子メールや、着信待受け画面等のソフトウェアが含まれる。ブラウザ40は、サーバSVからダウンロードしたデータを閲覧可能に表示するためのソフトウェアである。
【0033】
画像処理モジュール50は、画像処理部52と、LCDドライバ56を備えており、カラーLCDパネル20の各液晶セルの駆動を制御するためのR(赤),G(緑),B(青)の階調信号とタイミング信号とを生成する。画像処理部52は、解像度変換部53と、ハーフトーン処理部55とを備えている。LCDドライバ56は、電子ボリューム58を備えており、これにより、カラーLCDパネル20の表示コントラストを調整可能である。電子ボリューム58によるカラーLCDパネル20のコントラストの調整は、携帯電話機10の工場出荷時にコントラストが最大となるように調整済みである。
【0034】
解像度変換部53は、アプリケーションプログラム30およびブラウザ40が扱っているカラー画像データの解像度をLCDドライバ56が扱うことができる解像度に変換する。ハーフトーン処理部55は、画像データ補正部54で補正された画像データのハーフトーン処理を行う。
【0035】
B.画像処理:
図2は、画像処理モジュール50で行う画像処理ルーチンのフローチャートである。これは、システム部60内のCPUが実行する処理である。この処理が開始されると、まず、画像データが入力される(ステップS100)。本実施例では、この画像データは、ファイル形式がGIFであり、各画素の色は、8ビット(256色)のパレットインデックスカラーで表されている。
【0036】
図3は、カラーパレットについて説明する説明図である。自然画像には任意のカラーパレットが用いられる。例えば、「山」の画像であれば、G成分の階調数が多いカラーパレットが用いられ、「夕焼け」の画像であれば、R成分の階調数が多いカラーパレットが用いられる。また、アニメ画像の画像データは、予めアニメ画像用に定められたカラーパレット上の色を用いて生成されている。本実施例では、このアニメ画像用のカラーパレットには、R(赤)、G(緑)については階調値DX=0,36,73,109,146,182,219,255の8階調が定められ、B(青)については、図示していないが、階調値DX=0,85,170,255の4階調が定められている。なお、図3の上部に示した階調値と記録率との関係については後から説明する。
【0037】
ステップS100の画像データ入力時には、GIFファイルの入力に先立って、パレットインデックスカラーと、R,G,B各8ビット(合計24ビット)の階調値との対応関係を示すカラーテーブルが入力され、RAMに記憶される。
【0038】
次に、8ビットの各画像データを24ビット(R,G,Gそれぞれ8ビット)のRGBカラー形式に変換する(ステップS110)。図4は、8ビットのパレットインデックスカラーを24ビットRGBカラー形式に変換するためのカラーテーブルを示す説明図である。カラーテーブルは、上述したように、入力された画像データによって異なる。このカラーテーブルによって8ビットのパレットインデックスカラーを24ビットRGBカラー形式に変換することができる。
【0039】
次に、カラーLCDパネル20に表示可能なように解像度を変換する(ステップS120)。
【0040】
次に、ハーフトーン処理を行う(ステップS130)。この処理によってR,G,B各8ビット(256階調)のデータをカラーLCDパネル20の駆動回路が駆動制御可能なようにR,Gについては3ビット(8階調)に、Bについては2ビット(4階調)に、それぞれ減色する。この処理はRGB各成分毎に行われる。なお、本実施例では、ハーフトーン処理には、ディザ法を適用した。
【0041】
図5は、本実施例のハーフトーン処理ルーチンのフローチャートである。図5では、256階調の階調データを8階調に減色するR(赤)とG(緑)の場合について示す。本実施例では、ハーフトーン処理にディザ法を適用しており、0〜15の閾値THが配置された4×4のディザマトリクスが1つ用意されている。またディザマトリクスの閾値THとは別に、256階調のデータを8階調に割振るための閾値TH1〜TH6(0<TH1<TH2< … <TH6<255)が設定されている。本実施例では、この閾値TH1〜TH6として、アニメ画像用のカラーパレット上の色に対応した36,73,109,146,182,219をそれぞれ設定する。アニメ画像用のカラーパレットを閾値TH1〜6に設定する意味については後から説明する。
【0042】
図6は、ディザマトリクスの一例を示す説明図である。後述するデータDX’がディザマトリクスの閾値THよりも大きいか否かによって減色後の階調値を決定する。なお、本実施例では、一例として4×4のディザマトリクスを採用しているが、これに限られるものではなく、異なるサイズのディザマトリクスを採用してもよい。
【0043】
ハーフトーン処理が開始されると、まず、図2のステップS110で解像度変換された画像データDXを入力する(ステップS200)。
【0044】
次に、画像データDXが閾値TH1未満であるか否かを判定する(ステップS210)。画像データDXが閾値TH1未満であれば、0〜TH1の範囲の値がディザマトリクスの閾値THの範囲である0〜15に正規化する(ステップS212)。例えば、画像データDX=24、閾値TH1=36とすると、DX’は、DX’=15・DX/TH1より求められるので、DX’=10となる。次に、ステップS212で正規化された値DX’がディザマトリクスの閾値THよりも大きいか否かを判定する(ステップS214)。DX’が閾値TH以下であれば、表示階調データCDX=0とし(ステップS216)、閾値THよりも大きければ、表示階調データCDX=1とする(ステップS226)。
【0045】
ステップS210において、画像データDXがTH1以上であれば、閾値TH2未満であるか否かを判定する(ステップS220)。画像データDXが閾値TH2未満であれば、TH1〜TH2の範囲の値がディザマトリクスの閾値THの範囲である0〜15に収まるように内挿して補正する(ステップS222)。このとき、DX’は、DX’=15・(DX−TH1)/(TH2−TH1)より求められる。次に、ステップS222で補正された値DX’がディザマトリクスの閾値THよりも大きいか否かを判定する(ステップS224)。DX’が閾値TH以下であれば、表示階調データCDX=1とし(ステップS226)、閾値THよりも大きければ、表示階調データCDX=2とする(ステップS236)。
【0046】
以下、同様にして表示階調データCDXを決定する。なお、本実施例では、DX=255のときにDX’=15となり、閾値THよりも大きくならないが、CDX=7とする。
【0047】
全画素についてステップS200からステップS278までの処理が終了すれば、ハーフトーン処理を終了する(ステップS280)。全画素について終了していなければ、終了するまで以上の処理を繰り返す。
【0048】
ハーフトーン処理が終了すると、図2に示した画像処理ルーチンを終了し、表示階調データCDXに従ってカラーLCDパネルに画像が表示される。
【0049】
256階調の階調データを4階調に減色するB(青)についても同様にハーフトーン処理が行われる。この場合にも、閾値TH1、TH2としてアニメ画像用のカラーパレット上の色に対応した85、170を設定する。なお、本実施例では、一例として上述したディザ法をハーフトーン処理に適用したが、誤差拡散法等の他の手法を適用するようにしてもよい。
【0050】
以上で説明した第1実施例のディザ法によるハーフトーン処理は、以下の意味を有する。本実施例では、256階調の画像データDXを8階調の表示階調データCDXに減色するために、アニメ画像用のカラーパレット上の色に対応した値を閾値TH1〜TH6として設定し、7つの区間に区分けしてハーフトーン処理を行っている。
【0051】
図7は、第1実施例の画像データDXと表示階調データCDXの記録率との関係を示す説明図である。ここで、記録率とは、ある階調値が連続的に分布する、いわゆるベタ領域を表示する際に、その領域内に各表示階調値の画素が占める割合を言う。例えば、ベタ領域の階調値がDX=91であるときには、表示階調値CDX=2の画素とCDX=3の画素とがそれぞれ50%ずつ分散して発生することになる。また、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する画像データDX=0,36,73,109,146,182,219,255のベタ領域では、それぞれCDX=0,1,2,3,4,5,6,7の画素が100%の確率で発生する。換言すれば、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値を用いて生成された画像データは、上述したハーフトーン処理によってそれぞれ一義的に決まる。以下、上述したようにハーフトーン処理後に表示階調値が一義的に決まる値を特異階調値と呼ぶ。
【0052】
図7から分かるように、閾値TH1〜TH6に対応した階調値が特異階調値となる。つまり、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値を閾値TH1〜TH6に設定すれば、その階調値は上述したハーフトーン処理によって分散しない。
【0053】
図3に示したように、自然画像に用いられるカラーパレットは任意の階調値を含んでいるので、ハーフトーン処理後の各画素の表示階調値は一義的に決まらない。一方、アニメ画像に用いられるカラーパレットは特異階調値によって構成されているので、ハーフトーン処理後の各画素の表示階調値は一義的に決まる。
【0054】
このように、第1実施例によれば、画像データに対して分散型のハーフトーン処理を施すので、自然画像に対しては、同じ表示階調値が固まって分布することによって生じる擬似輪郭を抑制し、画質を向上させることができる。また、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値を用いて生成されたアニメ画像に対しては、分散型のハーフトーン処理を施しても、処理後の画像データの表示階調値がそれぞれ一義的に決まるので、ベタの画像領域が複数色で表現されることはなく、画質の劣化を防止することができる。つまり、本発明の画像処理装置によって、画像の種類に関わらず画一的な画像処理を施し、自然画像とアニメ画像の双方の画質を向上させることができる。
【0055】
以上で説明した本実施例の画像処理装置は、コンピュータによる処理を含んでいることから、この処理を実現するためのプログラムを記録した記録媒体としての実施の態様を採ることもできる。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【0056】
C.第2実施例:
図8は、本発明の第2実施例としての画像処理装置を備えた携帯電話機の構成を示す説明図である。以下で説明する事項以外は、第1実施例と同じである。携帯電話機10Aは、画像表示部としてのカラーLCDパネル20と、CPU,ROM,RAM等を有するシステム部60Aとを備えている。
【0057】
本実施例のカラーLCDパネル20は、先に第2の駆動電圧の設定として説明したフレーム間引き方式の階調表示を行う駆動回路を採用しており、実効駆動電圧は等間隔で設定されている(図17(b)参照)。そのため、カラーLCDパネル20は、表示階調値と画素の明度との関係が非線型となる表示特性を有している。
【0058】
システム部60Aは、アプリケーションプログラム30と、ブラウザ40と、画像処理モジュール50Aとを備えている。画像処理モジュール50Aは、画像処理部52Aと、LCDドライバ56Aを備えている。画像処理部52Aは、解像度変換部53と、画像データ補正部54およびこれが参照する階調値補正テーブルLUTと、ハーフトーン処理部55とを備えている。
【0059】
画像データ補正部54は、入力された画像データの階調値と補正後の階調値との関係を記憶した階調値補正テーブルLUTを参照して、画像データの階調値を補正する処理を行う。階調値補正テーブルLUTは、ほぼカラーLCDパネル20の表示特性の非線型性を補償するように予め設定されている。
【0060】
図9は、画像処理モジュール50Aで行う画像処理ルーチンのフローチャートである。この処理が開始されると、まず、画像データが入力される(ステップS300)。なお、第2実施例においても、アニメ画像については第1実施例と同じアニメ画像用のカラーパレットを使用するものとする。次に、8ビットの各画像データを24ビット(R,G,Gそれぞれ8ビット)のRGBカラー形式に変換する(ステップS310)。次に、カラーLCDパネル20に表示可能なように解像度を変換する(ステップS320)。
【0061】
次に、24ビットの各画像データに対して、後述する階調値補正テーブルLUTを参照して階調値の補正を行う。(ステップS330)。この階調値補正テーブルLUTは、R,G,Bそれぞれについて用意された1次元のルックアップテーブルである。
【0062】
階調値の補正は、入力された画像データに対して、以下に説明するように行う。図10は、原画像データの階調値DXと補正後の画像データの階調値Dxとの関係を表すトーンカーブを示す説明図である。第2実施例においても第1実施例と同じアニメ画像用のカラーパレットを使用するので、第1実施例と同じ特異階調値が設定されている。トーンカーブは、ほぼカラーLCDパネル20の非線型な表示特性を補償するように設定されている。ただし、R(赤)とG(緑)については、特異階調値DX=0,36,73,109,146,182,219,255を変化させないように設定されている(図10(a))。B(青)についても、特異階調値DX=0,85,170,255を変化させないように設定されている(図10(b))。
【0063】
なお、特異階調値を除くトーンカーブは、カラーLCDパネル20の表示特性に応じて任意に設定可能である。カラーLCDパネル20のガンマ特性や、視感度を考慮したトーンカーブを設定してもよい。トーンカーブの設定と、カラーLCDパネル20に表示された画像の擬似輪郭の目立ちやすさの評価とを繰り返して行い、逐次近似的に最適なトーンカーブを設定してもよい。
【0064】
図10に示したトーンカーブをテーブルに表した階調値補正テーブルLUTは、画像処理モジュール50内のROMに記憶されている。このテーブルを参照することによって、容易に階調値の補正を行うことができる。
【0065】
階調値の補正を行うと、次に、ハーフトーン処理を行う(ステップS340)。この処理によってR,G,B各8ビット(256階調)のデータをカラーLCDパネル20の駆動回路が駆動制御可能なようにR,Gについては3ビット(8階調)に、Bについては2ビット(4階調)に、それぞれ減色する。この処理はRGB各成分毎に行われる。ハーフトーン処理には、第1実施例と同様に、ディザ法を適用した。
【0066】
第2実施例のハーフトーン処理では、図5のステップS200において画像データDXを入力する代わりに、図9のステップ330で階調補正された補正データDxを入力する。これ以降の処理は、図5に示したステップS210〜ステップS280の処理と同じである。
【0067】
このように、第2実施例によれば、原画像データに対して、画像表示装置の表示特性に応じて階調補正を行い、分散型のハーフトーン処理を施すので、自然画像において擬似輪郭を抑制し、画質を向上させることができる。また、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値を特異階調値として設定しているので、アニメ画像の画質の劣化を防止することができる。
【0068】
D.第3実施例:
第1実施例および第2実施例では、予め設定されたカラーパレット上の色に対応した階調値を特異階調値とするために、ディザ法によるハーフトーン処理の閾値TH1〜TH6として設定した。第3実施例では、予めハーフトーン処理に用いられるパラメータが設定されている場合について示す。
【0069】
図11は、第3実施例の画像データDXと表示階調データCDXの記録率との関係を示す説明図である。第3実施例のハーフトーン処理では、閾値TH1〜TH6がそれぞれ48,80,112,144,172,208に設定されている。更に、画像データDX≦16の画素が表示階調値CDX=0で表示されるように閾値TH0=16が、画像データDX≧240の画素が表示階調値CDX=7で表示されるように閾値TH7=240が設定されている。なお、この設定は、画像のハイライト部分(DX≧240)とシャドウ部分(DX≦16)がつぶれた画像になる設定である。この場合、画像データDX=48,80,112,144,172,208の画素は、それぞれ必ず表示階調値CDX=1,2,3,4,5,6で表示されることになる。従って、例えば、DX=0,48,80,112,144,172,208,240,255をアニメ画像用のカラーパレットとして推奨し、アニメ画像を生成することによって、ハーフトーン処理によって画質が劣化しないようにすることができる。自然画像については、ハーフトーン処理を施すので画質は向上する。
【0070】
アニメ画像用のカラーパレットが予め定められているときには、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値が特異階調値と一致するように階調補正するようにしてもよい。図12は、第3実施例において、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する階調値を特異階調値とするためのトーンカーブを示す説明図である。このトーンカーブによって、カラーパレットの階調値DX=0,36,73,109,146,182,219,255は、それぞれ補正値Dx=48,80,112,144,172,208,240に補正され特異階調値となる。なお、カラーパレット上の色を表現する階調値以外の階調値は、画像表示装置の表示特性に応じて任意に設定可能である。
【0071】
E.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0072】
E1.変形例1:
上記実施例では、本発明を携帯電話機に適用したが、これに限定されるものではない。一般に、表現可能な階調数が原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に供給する画像データの画像処理に適用することができる。
【0073】
E2.変形例2:
本発明の画像処理において画像表示装置の表示特性に応じた階調補正を伴う場合には、アニメ画像用のカラーパレット上の色を表現する原画像データの階調値とその他の階調値の階調補正後の差が大きくなる場合がある。この場合、自然画像の画像データを表示する場合に、局所的に周囲の画素と階調値が大きく異なる画素が発生し、画質の劣化と視認される場合が生じ得る。上記第2実施例では、カラーパレット上の色を表現する階調値を特異階調値として設定したが、更に、これ以外の階調値を特異階調値として設定するようにしてもよい。図13は、図10に示したトーンカーブにおいて特異階調値を増やした場合のトーンカーブの一例を示す説明図である。図13(a)は、R,G用のトーンカーブであり、図13(b)は、B用のトーンカーブである。本変形例のトーンカーブによれば、表示階調値が一義的に決まり周囲の画素と階調値が大きく異なる画素が分散して発生するので、画質の劣化が視認されにくくすることができる。なお、図10および図13には、特異階調値で不連続となるトーンカーブを示したが、図14に示すように、特異階調値を通る連続的なトーンカーブとしてもよい。また、図10に示したトーンカーブよりも階調補正の幅を狭くする、即ち、原画像データの階調値DXと補正値Dxとの差を小さくすることによって、画質の劣化を視認しにくくするようにしてもよい。
【0074】
E3.変形例3:
上記実施例では、入力される画像データのファイル形式をGIFとしたが、例えば、JPEG等のファイル形式を扱うものとしてもよい。
【0075】
E4.変形例4:
上記実施例では、画像表示装置としての携帯電話機が画像処理装置を備えているが、画像処理装置と画像表示装置とを独立のものとしてもよい。例えば、画像データを保管しているサーバSVが本発明の画像処理装置の一部または全部を備えるようにしてもよい。例えば、図8に示した携帯電話機10Aへの画像データ送信時に、サーバSVで図9に示した画像処理のうちの階調値補正までの処理を行い、携帯電話機でハーフトーン処理を行うようにしてもよいし、サーバSVでハーフトーン処理まで行うようにしてもよい。アップロードされた画像データの保存時に、サーバSVで上記処理をしてもよい。また、ユーザのコンピュータ等に本発明の画像処理装置の一部または全部を備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての画像処理装置を備えた携帯電話機の構成を示す説明図である。
【図2】画像処理モジュール50で行う画像処理ルーチンのフローチャートである。
【図3】カラーパレットについて説明する説明図である。
【図4】8ビットのパレットインデックスカラーを24ビットRGBカラー形式に変換するためのカラーテーブルを示す説明図である。
【図5】本実施例のハーフトーン処理ルーチンのフローチャートである。
【図6】ディザマトリクスの一例を示す説明図である。
【図7】第1実施例の画像データDXと表示階調データCDXの記録率との関係を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施例としての画像処理装置を備えた携帯電話機の構成を示す説明図である。
【図9】画像処理モジュール50Aで行う画像処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】原画像データの階調値DXと補正後の画像データの階調値Dxとの関係を表すトーンカーブを示す説明図である。
【図11】第3実施例の画像データDXと表示階調データCDXの記録率との関係を示す説明図である。
【図12】第3実施例において、カラーパレット上の色を表現する階調値を特異階調値とするためのトーンカーブを示す説明図である。
【図13】変形例のトーンカーブを示す説明図である。
【図14】変形例のトーンカーブを示す説明図である。
【図15】単純減色処理の様子を示す説明図である。
【図16】画像表示装置の表示特性の一例を示す説明図である。
【図17】LCDパネルの電圧―透過率特性(V−T特性)を示す説明図である。
【符号の説明】
10、10A…携帯電話機
20…カラーLCDパネル
30…アプリケーションプログラム
40…ブラウザ
50、50A…画像処理装置
52、52A…画像処理部
53…解像度変換部
54…画像データ補正部
55…ハーフトーン処理部
56、56A…LCDドライバ
58…電子ボリューム
60、60A…システム部

Claims (5)

  1. 原画像データに対して所定の画像処理を施し、表現可能な階調数が該原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に供給するデータを生成する画像処理装置であって、
    前記原画像データは、所定のカラーパレット上の色を表現する階調値を含むデータであり、
    前記原画像データに対して分散型のハーフトーン処理を施す画像処理部を備え、
    前記ハーフトーン処理は、前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な階調数がN階調(Nは3以上の整数)であるときに、前記画像データの階調範囲を(N−1)個の区間に区分けし、各区間の上限値と下限値とを用いて各区間内の階調値を表現する処理であり、
    前記上限値および前記下限値は、前記カラーパレット上の色を表現する階調値である、
    画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記画像処理部は、前記ハーフトーン処理に先駆けて、前記カラーパレット上の色とは異なる階調値の少なくとも一部に対して所定の階調補正を行う、
    画像処理装置。
  3. 請求項2記載の画像処理装置であって、
    前記画像処理部は、前記原画像データの階調値と補正後の階調値との関係を定めた階調値補正テーブルを用いて前記階調補正を行う、
    画像処理装置。
  4. 原画像データに対して所定の画像処理を施し、表現可能な階調数が該原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に供給するデータを生成する画像処理方法であって、
    前記原画像データは、所定のカラーパレット上の色を表現する階調値を含むデータであり、
    前記原画像データに対して、前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な階調数がN階調(Nは3以上の整数)であるときに、前記画像データの階調範囲を(N−1)個の区間に区分けし、前記カラーパレット上の色を表現する階調値であって、各区間の上限値と下限値とを用いて各区間内の階調値を表現する分散型のハーフトーン処理を施す工程を備える画像処理方法。
  5. 原画像データに対して所定の画像処理を施し、表現可能な階調数が原画像データの階調数よりも少ない画像表示装置に供給するデータを生成する画像処理装置を制御するためのコンピュータプログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体であって、
    前記原画像データは、所定のカラーパレット上の色を表現する階調値を含むデータであり、
    前記原画像データに対して、前記画像表示装置が各画素毎に表現可能な階調数がN階調(Nは3以上の整数)であるときに、前記画像データの階調範囲を(N−1)個の区間に区分けし、前記カラーパレット上の色を表現する階調値であって、各区間の上限値と下限値とを用いて各区間内の階調値を表現する分散型のハーフトーン処理を施す機能を前記コンピュータに実現させるためのコンピュータプログラムを記録した記録媒体。
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