JP3757739B2 - 車両のエンジンマウント装置 - Google Patents

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    • B60K6/00Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00
    • B60K6/20Arrangement or mounting of plural diverse prime-movers for mutual or common propulsion, e.g. hybrid propulsion systems comprising electric motors and internal combustion engines ; Control systems therefor, i.e. systems controlling two or more prime movers, or controlling one of these prime movers and any of the transmission, drive or drive units Informative references: mechanical gearings with secondary electric drive F16H3/72; arrangements for handling mechanical energy structurally associated with the dynamo-electric machine H02K7/00; machines comprising structurally interrelated motor and generator parts H02K51/00; dynamo-electric machines not otherwise provided for in H02K see H02K99/00 the prime-movers consisting of electric motors and internal combustion engines, e.g. HEVs
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  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン振動が車体に伝達するのを運転状態に応じて効果的に抑制することが可能な可変エンジンマウントを備えたエンジンマウント装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術と解決すべき課題】
車両用のエンジンマウントは運転中のエンジン振動が車体に伝達されるのを緩和する機能をも担っているが、振動の特性は運転状態によって異なるため固定的な特性のエンジンマウントでは望ましい防音・防振性能は得られない。例えば、始動時や高速回転時に生じる大きなエンジン振動を緩和するためにエンジンマウントに高い減衰力特性を与えると、アイドル運転時の振動減衰が不十分となって車室内にこもり音を生じる等の不都合が起きる。これに対して、運転状態に応じて減衰力を可変設定できるようにした可変エンジンマウント装置が提案されている(特開平5−319109号公報等参照)。
【0003】
しかしながら、従来の可変エンジンマウント装置では、エンジン始動の当初に設定した比較的高い減衰力特性を発揮するシェイクモードから、タイマにより一定時間が経過したのちにアイドル運転用の比較的低い減衰力特性を発揮するアイドルモードへと切り換えるようにしていたため、エンジン始動後もしばらくの間はシェイクモードのままとなる場合があり、その間はこもり音が発生してまう。またタイマ設定時間が短かすぎれば始動の途中でアイドルモードに切り替わってしまうので始動時に特有の大きな振動を吸収することができず乗員に不快感を与えるおそれを生じる。
【0004】
また、ハイブリッド車では、車両発進時にそれまで停止していたエンジンを即座に始動させる即始動モードのほかに、始動クランキングを継続してエンジン回転を通常の始動時よりも上昇させてから燃料供給および点火を開始して完爆を行わせるリカバー始動モードを備えたものがあり、前記それぞれの始動モードは始動開始からエンジン完爆に至るまでの時間が異なるので、こうした複数の始動モードを備えた車両においては従来の制御ではエンジンマウントの特性を適切に切り換えることができない。
【0005】
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、ハイブリッド車両の運転状態に応じて減衰特性を的確に切り換えられるようにした可変エンジンマウント装置を提供することを目的としている。
0006
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジンの始動クランキングまたは発電を行う第1の回転電機と、車両の駆動を行う第2の回転電機と、車両の駆動輪にエンジン回転を伝達するクラッチと、車両運転状態に応じて前記クラッチと各回転電機の作動状態を制御する制御回路とを備えたハイブリッド車両において、
始動クランキング時のエンジン振動に対応した第1の減衰特性とアイドル運転時のエンジン振動に対応した第2の減衰特性とを含む少なくとも2つの振動特性を設定可能な可変エンジンマウントと、
前記可変エンジンマウントの減衰特性を運転状態に応じて設定する減衰特性制御手段と、
エンジン始動時の完爆を判定する完爆判定手段とを備え、
前記減衰特性制御手段を、前記クラッチの締結・切断状態と完爆判定手段の判定結果に基づき、
クラッチ締結状態では第1の減衰特性、
クラッチ切断状態かつ完爆までは第1の減衰特性、
クラッチ切断状態かつ完爆後は第2の減衰特性
となるように、ぞれぞれ前記可変エンジンマウントを制御するように構成した。
0007
第2の発明は、前記完爆判定手段を、始動クランキング時の第1の回転電機のトルクを検出する起動時トルク検出手段を備え、前記始動クランキング時のトルクが予め定めた基準値よりも低下したときに完爆と判定するものとした。
0008
第3の発明は、前記ハイブリッド車両を、始動要求が生じたときに直ちにエンジンを完爆させる即始動モードと、エンジン回転をある程度上昇させておいてから燃料供給をして完爆させるリカバー始動モードとを有するハイブリッド車両であって、
始動クランキング時の第1の回転電機のトルクを検出する起動時トルク検出手段と、エンジン回転速度を検出する回転検出手段とを備え、
前記即始動モードでは、エンジン回転速度が予め定めた基準値を超えたときに完爆と判定し、前記リカバー始動モードでは、第1の回転電機のトルクが予め定めた基準値よりも低下したときに完爆と判定するようにした。
0009
第4の発明は、前記減衰特性制御手段を、エンジン始動後にクラッチが切られ、かつ第1の回転電機が発電作動しているシリーズ発電モードのときに可変エンジンマウントを第2の減衰特性に設定するように構成した請求項1から請求項3の何れかに記載の車両のエンジンマウント装置。
0010
第5の発明は、前記第4の発明の減衰特性制御手段を、前記シリーズ発電モードにおいて、エンジン回転数または車速の何れかがそれぞれの基準値以上であるときは可変エンジンマウントを第1の減衰特性に設定するように構成した。
【0011】
第6の発明は、上記各発明において、第1の減衰特性は高い減衰力を発生し、第2の減衰特性は低い減衰力を発生する特性を有するものとした。
【0012】
【作用・効果】
上記第1の発明によれば、クラッチ締結状態においても第1の減衰特性に設定される。これにより、エンジン駆動力を使用して走行中の振動伝達を緩和することができる。また、クラッチ切断状態ではエンジンが完爆と判定されるまでは可変エンジンマウントは第1の減衰特性に設定される。これにより、始動クランキング時に特有の大きなエンジン振動または揺動を緩和して車体の振動を効果的に低減することができる。さらに、クラッチ切断状態でエンジンが始動して完爆と判定されると、可変エンジンマウントは第2の減衰特性に設定される。これにより、アイドル運転時に特有の振動が緩和されることから車室内こもり音の発生などアイドル運転時に発生しがちな騒音を防止することができる。このように可変エンジンマウントの減衰特性を完爆判定に基づいて切り換えることから、エンジンの振動発生状態に対して不適切な減衰特性となるようなことがなく、ハイブリッド車両において常に効果的な振動・騒音低減効果が発揮される。
【0013】
なお、上述のような始動時のエンジン振動とアイドル運転時のエンジン振動とに対応するには、第6の発明として示したように、通常は第1の減衰特性として比較的高い減衰力を発生し、第2の減衰特性として比較的低い減衰力を発生する特性を設定する。
【0014】
エンジンが始動完爆するとクランキング時に比較して回転速度が顕著に上昇するので、例えば第の発明のようにエンジン回転速度がエンジンに応じて予め定めた基準値を超えたときに完爆と判定することができる。
【0015】
また、発明のようなハイブリッド車両では、始動クランキングを行う第1の回転電機のトルクがエンジンの完爆に伴って低下することから、第の発明として示したように、この始動クランキング時のトルクを検出してこれを予め定めた基準値と比較することで完爆を判定することができる。
【0016】
また、発明のようなハイブリッド車両では、アイドル運転に対応した第2の減衰特性が要求されるのは、シリーズ発電すなわちエンジン運転状態でクラッチが切られ、かつ第1の回転電機が発電作動しているときに限られることが多く、このような場合には第の発明として示したように、シリーズ発電モードのときに限り可変エンジンマウントを第2の減衰特性に設定するように図ることにより、ハイブリッド車両における可変エンジンマウントの制御を単純化することができる。
【0017】
一方、上記各発明のようにエンジンの完爆を判定して可変エンジンマウントの減衰特性を切り換えるようにしたことにより、車体の振動や騒音の発生を的確に防止できるのみならず、エンジン始動後の可変エンジンマウントの無駄な切り換え動作を回避してその耐久性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明を適用したハイブリッド車両の実施形態につき図面に基づいて説明する。図1において、このハイブリッド車両のパワートレインは、モータ1、エンジン2、電磁クラッチ3、モータ4、無段変速機5、減速装置6、差動装置7および駆動輪8から構成される。モータ1の出力軸、エンジン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結されている。前記モータ1とモータ4がそれぞれ上記発明の第1の回転電機、第2の回転電機に相当する。
【0019】
モータ1とエンジン2は所定の回転比を有する減速装置(図示せず)を介して相互駆動可能に連結されており、またクラッチ3の出力軸、モータ4の出力軸および無段変速機5の入力軸は互いに連結されている。
【0020】
クラッチ3締結時はエンジン2とモータ4が車両の推進源となり、クラッチ3開放時はモータ4のみが車両の推進源となる。エンジン2またはモータ4の駆動力は、無段変速機5、減速装置6および差動装置7を介して駆動輪8へ伝達される。無段変速機5には油圧装置9から圧油が供給され、ベルトのクランプと潤滑がなされる。
【0021】
モータ1は主としてエンジン始動と発電に用いられ、モータ4は主として車両の力行と減速時の回生運転に用いられる。また、モータ10は油圧装置9のオイルポンプ駆動用である。ただしクラッチ3締結時には、モータ1を車両の力行と制動に用いることもでき、モータ4をエンジン始動や発電に用いることもできる。
【0022】
モータ1,4,10はそれぞれ、インバータ11,12,13により駆動される。インバータ11〜13は共通のDCリンク14を介して強電バッテリ15に接続されており、強電バッテリ15の直流電力を交流電力に変換してモータ1,4,10へ供給するとともに、モータ1,4の交流発電電力を直流電力に変換して強電バッテリ15を充電する。なお、インバータ11〜13は互いにDCリンク14を介して接続されているので、回生運転中のモータにより発電された電力を強電バッテリ15を介さずに直接、力行運転中のモータへ供給することもできる。
【0023】
16は本発明の制御手段に相当するコントローラであり、マイクロコンピュータとその周辺装置や各種アクチュエータなどを備え、クラッチ3の伝達トルク、モータ1,4,10の回転数や出力トルク、無段変速機5の変速比、エンジン2の燃料噴射量・噴射時期、点火時期、可変エンジンマウント(後述)の減衰特性などを制御する。このコントローラ16には低圧の補助バッテリ33から電源が供給される。
【0024】
コントローラ16には、図2に示すように、キースイッチ20、セレクトレバースイッチ21、アクセルペダルセンサ22、ブレーキスイッチ23、車速センサ24、バッテリ温度センサ25、バッテリSOC検出装置26、エンジン回転センサ27、スロットル開度センサ28が接続される。
【0025】
アクセルペダルセンサ22はアクセルペダルの踏み込み量を検出し、ブレーキスイッチ23はブレーキペダルの踏み込み状態を検出する。車速センサ24は車両の走行速度を検出し、バッテリ温度センサ25は強電バッテリ15の温度を検出する。バッテリSOC検出装置26は強電バッテリ15の実容量の代表値であるSOC(State Of Charge)を検出する。また、エンジン回転センサ27はエンジン2の回転速度を検出し、スロットル開度センサ28はエンジン2のスロットルバルブ開度を検出する。
【0026】
コントローラ16にはさらに、エンジン2の燃料噴射装置30、点火装置31、可変エンジンマウント32などが接続される。コントローラ16は、燃料噴射装置30を制御してエンジン2への燃料の供給と停止および燃料噴射量・噴射時期を調節するとともに、点火装置31を駆動してエンジン2の点火時期制御を行う。また、コントローラ16は可変エンジンマウント32を制御してその減衰特性を、エンジン始動時の振動に対応して比較的高い減衰力を発生する第1の減衰特性(以下「シェイクモード」という。)またはシリーズ発電時の振動に対応して比較的低い減衰力を発生する第2の減衰特性(以下「アイドルモード」という。)の何れかに制御する。
【0027】
図3は、上記可変エンジンマウント32の概略構成図である。可変エンジンマウント32は、車体に固定される本体41とその上下に取り付けられた支持ゴム42およびダイアフラム43によって内部にオイルを封入した中空構造となっている。本体41内には仕切壁45によって上下の油室46および47が画成されている。前記仕切壁45には2つのオリフィス48a、48bが設けられており、第1のオリフィス48aが上下油室46,47を常時連通しているのに対して、第2のオリフィス48bはロータリバルブ49により前記油室間の連通を開閉何れかに切換可能となっている。前記ロータリバルブ49はDCモータ等からなるアクチュエータ50により開閉駆動される。このアクチュエータ50によるロータリバルブ49の開閉切換は上記コントローラ16によって制御される。
【0028】
可変エンジンマウント32の支持ゴム42にはエンジン固定部51が設けられており、このエンジン固定部51に取り付けられたエンジンの振動に伴い、支持ゴム42が変形して上下油室46,47を拡縮させる。例えばエンジン振動に伴い固定部51が下方に付勢されたときは上部油室46が縮小してその内部のオイルはオリフィス48aまたは48bを経由して下部油室47に入り、油室47の容積を拡大させる。固定部51が上方に付勢されたときは、前記とは反対方向のオイルの流れが生じ、即ち下部油室47から上部油室46へとオリフィス48aまたは48bを通ってオイルが流れる。このときの油室46、47の拡縮はダイアフラム43の変形によって吸収される。
【0029】
この可変エンジンマウント32では、上述したオリフィス48aまたは48bを通過するときのオイルの粘性抵抗により所要の減衰力が発生する。この発生減衰力は、2つのオリフィス48a、48bをオイルが通過するときには比較的弱く、アイドルモードとしての減衰特性を発揮する。これに対して、ロータリバルブ49により第2のオリフィス48bが閉鎖されたときにはオイルは第1のオリフィス48aのみを介して移動可能となるので減衰力が増大し、これによりシェイクモードとしての減衰特性を発揮する。すなわち、ロータリバルブ49の開閉何れかを制御することでアイドルモードとシェイクモードが切り換えられる。
【0030】
以上は本発明が適用可能なハイブリッド車両および可変エンジンマウントの基本的な構成例を示したものであり、本発明では例えばこのような車両において可変エンジンマウントの減衰特性を的確に制御することを目的としている。以下にこのためのコントローラ16の制御内容の実施形態につき図4以下の各図面を参照しながら説明する。
【0031】
図4および図5は、可変エンジンマウント制御の概要を示した流れ図であり、この制御はハイブリッド車両の総合的な制御の一環として周期的に繰り返し実行される。この制御ではまず、上述したスイッチまたはセンサ類からの信号に基づいて各種エンジンン運転パラメータを読み込んみ(ステップ401)、次いでエンジンの始動完爆判定処理を行う(ステップ402)。
【0032】
上記始動完爆処理の一例を図5に示す。この処理では、まずハイブリッド車両の始動モードをコントローラ16からの指令等を参照して判定する(ステップ501)。ハイブリッド車両では、運転者が車両の運行を開始するときのエンジン始動操作時に限らず、車両運転中に予め定められた条件に従ってコントローラ16が自動的にエンジンの停止および始動を制御する場合があり、さらにエンジン始動については始動要求が生じたときに直ちにエンジンを完爆させる即始動モードと、エンジン回転をある程度上昇させておいてから燃料供給をして完爆させるリカバー始動モードとがある。前記即始動モードは、例えば暖機運転が必要な条件下やバッテリSOCが低下してモータ1による発電要求が発生した場合に実行する始動モードである。これに対してリカバー始動モードは、モータ4のみでは出力できない大きな駆動力が必要となったときに、モータ1で駆動力を補助しつつエンジン1を始動して完爆後にエンジンにより所要駆動力を発生させようとする場合などに実行する始動モードである。
【0033】
上記始動モードの判定結果が即始動モードであるときには、次にエンジン回転速度NEをその判定基準値THNE1と比較して完爆判定を行う(ステップ502)。エンジンが完爆するとクランキング時に比較してそのエンジン固有の割合で回転上昇が起こる。そこで、前記判定基準値THNE1として、クランキング速度よりも高くかつ完爆後のエンジン回転速度よりも低い値を設定しておき、これを実回転速度NEと比較する。すなわちNE>THNE1であれば完爆、NE≦THNE1であれば未完爆と判定できる。
【0034】
これに対して、リカバー始動モードであるときには、モータ1のトルクTMBをその判定基準値THTMBと比較することで完爆判定を行う(ステップ503)。モータトルクTMBは、上述したリカバー始動モードの特性から、エンジンが完爆すれば減少する。そこで、例えばコントローラ16によるモータ1へのトルク指令値を参照し、または推定トルク演算を行うことにより得られたモータトルクTMBを完爆後のトルク相当値に基づいて定めた判定基準値THTMBと比較する。ここでTMB<THTMBであれば完爆、TMB≧THTMBであれば未完爆と判定できる。
【0035】
上記ステップ502または503での完爆判定の結果が、完爆であるときにはフラグFstartを1に、未完爆であるときには0に、それぞれ設定してこの完爆処理を終了し、図4の処理に戻る(ステップ504,505)。
【0036】
図4において、上記完爆判定結果が未完爆(Fstart=0)のときには、可変エンジンマウント32に対してシェイクモードを指令し、今回の処理を終了する(ステップ408)。これによりエンジンが始動完爆するまでは可変エンジンマウント32は比較的高い減衰力特性となり、始動クランキング時に特有のエンジン振動に対応する。これに対して、判定結果が完爆(Fstart=1)のときには、エンジン回転速度NE、車速VA、クラッチ締結要求の有無をそれぞれ判定する(ステップ403,404,405)。ここで、エンジン回転速度NEが基準値THNEA(ただしTHNEA>>THNE1)以上であるとき、または車速VAが基準値THVA以上であるときにはシェイクモードを指令し、これによりエンジン高速回転時または高速走行時の振動の伝達を緩和する。また、クラッチ締結要求があるときにもシェイクモードを指令し、エンジン駆動力を使用して走行中の振動伝達を緩和する。
【0037】
一方、エンジン回転速度NEが基準値THNEA未満、車速VAが基準値THVA未満、クラッチ締結要求なし、の各条件を満足した場合には可変エンジンマウント32に対してアイドルモードを指令する(ステップ407)。これにより可変エンジンマウント32は比較的低い減衰力特性となる。ハイブリッド車両においてエンジン運転中であってクラッチ締結要求が無いのはモータ1による発電時(シリーズ発電時)であり、このときに発生しがちな車室内こもり音などが前記減衰力設定により防止可能となる。
【0038】
図6に参考例を示す。これは原動機としてエンジンのみを搭載した車両の可変エンジンマウント制御の内容を示している。この制御ルーチンはマイクロコンピュータなどからなる制御回路により周期的に実行される。この制御ではまずエンジンの始動クランキング開始以後のエンジン回転速度NEを検出し、次いでこれを完爆判定のための判定基準値THNE1と比較する(ステップ601,602)。前記判定基準値THNE1は図5と同様にしてエンジンの特性に応じて設定される値である。この比較において、NE≦THNE1のときは未完爆と判定し、可変エンジンマウント32にシェイクモードを指令し、始動クランキング時に固有の振動を緩和させる(ステップ606)。これに対して、NE>THNE1のときには、次に回転速度NEとその高速側基準値THNEAとの比較および車速VAとその基準値THVAとの比較を行う(ステップ603,604)。前記各基準値THNEA、THVAの意味と比較の目的は図4と同様であり、すなわちエンジン高速回転時または高速走行時には可変エンジンマウント32をシェイクモードとして振動減衰を図る。前記の何れの条件にも該当しないとき、すなわちエンジン低速回転時かつ低速走行時には可変エンジンマウント32にアイドルモードを指令し、こもり音の発生を防止する(ステップ605)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能なハイブリッド車両の機械的構成例の概略構成図。
【図2】上記ハイブリッド車両の制御系の概略構成図。
【図3】可変エンジンマウントの作動原理を説明するための概略構成図。
【図4】本発明による可変エンジンマウント制御の一実施形態を示す第1の流れ図。
【図5】本発明による可変エンジンマウント制御の一実施形態を示す第2の流れ図。
【図6】可変エンジンマウント制御の参考例を示す流れ図。
【符号の説明】
1 モータ(回転電機)
2 エンジン
3 パウダークラッチ
4 モータ(回転電機)
5 無段変速機
9 油圧装置
10 油圧発生用モータ
15 バッテリ
16 コントローラ
20 キースイッチ
21 セレクトレバースイッチ
22 アクセルペダルセンサ
23 ブレーキスイッチ
24 車速センサ
25 バッテリ温度センサ
26 バッテリSOC検出装置
27 エンジン回転数センサ
28 スロットル開度センサ
32 可変エンジンマウント

Claims (6)

  1. エンジンの始動クランキングまたは発電を行う第1の回転電機と、車両の駆動を行う第2の回転電機と、車両の駆動輪にエンジン回転を伝達するクラッチと、車両運転状態に応じて前記クラッチと各回転電機の作動状態を制御する制御回路とを備えたハイブリッド車両において、
    始動クランキング時のエンジン振動に対応した第1の減衰特性とアイドル運転時のエンジン振動に対応した第2の減衰特性とを含む少なくとも2つの振動特性を設定可能な可変エンジンマウントと、
    前記可変エンジンマウントの減衰特性を運転状態に応じて設定する減衰特性制御手段と、
    エンジン始動時の完爆を判定する完爆判定手段とを備え、
    前記減衰特性制御手段を、前記クラッチの締結・切断状態と完爆判定手段の判定結果に基づき、
    クラッチ締結状態では第1の減衰特性、
    クラッチ切断状態かつ完爆までは第1の減衰特性、
    クラッチ切断状態かつ完爆後は第2の減衰特性
    となるように、ぞれぞれ前記可変エンジンマウントを制御するように構成した車両のエンジンマウント装置。
  2. 前記完爆判定手段は、始動クランキング時の第1の回転電機のトルクを検出する起動時トルク検出手段を備え、前記始動クランキング時のトルクが予め定めた基準値よりも低下したときに完爆と判定する請求項1に記載の車両のエンジンマウント装置。
  3. 前記ハイブリッド車両は、始動要求が生じたときに直ちにエンジンを完爆させる即始動モードと、エンジン回転をある程度上昇させておいてから燃料供給をして完爆させるリカバー始動モードとを有するハイブリッド車両であって、
    始動クランキング時の第1の回転電機のトルクを検出する起動時トルク検出手段と、エンジン回転速度を検出する回転検出手段とを備え、
    前記即始動モードでは、エンジン回転速度が予め定めた基準値を超えたときに完爆と判定し、前記リカバー始動モードでは、第1の回転電機のトルクが予め定めた基準値よりも低下したときに完爆と判定するようにした請求項1に記載の車両のエンジンマウント装置。
  4. 前記減衰特性制御手段は、エンジン始動後にクラッチが切られ、かつ第1の回転電機が発電作動しているシリーズ発電モードのときに可変エンジンマウントを第2の減衰特性に設定するように構成した請求項1から請求項3の何れかに記載の車両のエンジンマウント装置。
  5. 前記減衰特性制御手段は、前記シリーズ発電モードにおいて、エンジン回転数または車速の何れかがそれぞれの基準値以上であるときは可変エンジンマウントを第1の減衰特性に設定するように構成した請求項4に記載の車両のエンジンマウント装置。
  6. 前記第1の減衰特性は高い減衰力を発生し、第2の減衰特性は低い減衰力を発生する特性であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の車両のエンジンマウント装置。
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