JP3757475B2 - 液化ガス蒸発装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液化石油ガス、液化天然ガス、液体酸素、液化炭酸などの液体のガス(以下液化ガスという)を、温水等液体の熱媒体によって加温し蒸発気化して気体のガスを発生させる液化ガス発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
温水等液体の熱媒体を循環させ、その熱で液化ガスを温め蒸発気化して所定温度と圧力の気体ガスを発生させる液化ガス蒸発装置が知られている。液体の熱媒体として温水を使用した場合の液化ガス蒸発装置について、その設備の概略フローを図4に示して説明する。
【0003】
液化ガス蒸発装置1は、竪型角筒形又は竪型円筒形で有底有頂の密閉鋼製容器2と、この容器2内底部近傍で中央を開口し下部室4と上部室5に仕切る仕切壁3の開口周縁上に載置固定した気化器6とから形成されている。
【0004】
上記容器2には、下部室4に容器2の外部から温水を供給する温水入口9と、上部室5から容器2の外部に温水を排出する温水出口10とが設けられている。温水ボイラー11で加熱された温水は、温水配管12を経て上記温水入口9から下部室4に入り、仕切壁3の中央部から気化器6の熱交換パイプ等の間をくぐり抜けて上部室5の上方に流動し、外周に沿って降下して温水出口10から容器2の外部に出るように、温水循環ポンプ13によって上記各機器及び配管等からなる密閉経路内を循環している。
【0005】
上記気化器6には、容器2の外部から導入する液化ガスの液体の入口7と、この液化ガスの液体が気化器6内で蒸発気化した後に容器2の外部に排出する気体の出口8が接続されている。この気化器6は、温水の熱を効率良く伝達し加温して液化ガスの液体を蒸発させ気化するように、熱交換パイプ、伝熱板等で形成されている。
【0006】
低温から常温で約1キログラム/平方センチメートル程度の圧力の液化ガスの液体は、入口7から気化器6内に供給され、温水によって加温され蒸発気化して約30〜75度Cの温度で約5〜10キログラム/平方センチメートル程度の圧力の液化ガスの気体になり、出口8から気化器6外に排出される。
【0007】
上記液化ガス気化設備の密閉された経路を循環する温水は、設備の始動時には常温(数度C〜30度C以下程度の低い温度)の水を、温水ボイラー11によって約90度C以下程度の高い温度の温水に加熱される。また設備の定常運転時には、上記約90度C程度の温水は気化器6を経る間に、液化ガスを蒸発気化する熱を奪われて約50度C程度までに冷却され、再び上記温水ボイラー11で約90度C以下程度の高温に加熱されて循環される。この高温水は、約1〜5キログラム/平方センチメートル程度の圧力で密閉経路内を循環するように形成されている。この間の温度変化による温水の膨張収縮の体積変化は、約2〜5パーセント程度になる。ところで、この循環する温水は非圧縮性流体であり体積変化を吸収できないために、密閉された経路内の上記液化ガス蒸発装置1、温水ボイラー11、温水配管12等に、上記温水の温度変化による体積変化によって、通常所定圧の数倍から数十倍の大きな圧力変化が生じ、強い衝撃を与えるウォーターハンマー現象などが発生し、経路内の配管の接続箇所や機器類に損傷を与えることがある。
【0008】
また、液化ガス気化設備を起動する際には密閉された経路内の温水は短時間に温度と圧力が急激に上昇し、また液化ガス気化設備を停止する際には密閉された経路内の温水は温度と圧力が急激に降下するため、定常運転時を超える大きな体積変化や大きな衝撃が発生し、配管の接続箇所や機器類に損傷を与えるため、起動や停止が円滑にならないことがある。
【0009】
上述の温度変化による体積変化、圧力変化による衝撃によって配管の接続箇所や機器類に損傷等の問題が発生することがないようにするとともに、設備の起動や停止を滑らかに行い、所定の水圧と水量を得るために、図4に示すように温水配管12の適所から温水調圧配管31を分岐し、その先端部に、循環する温水の膨張収縮量を吸収する膨張タンク32が容器2とは別個に設けられている。
【0010】
この膨張タンク32は、鋼製で密閉状の筒体容器に形成され、その内部には空気、窒素等の不活性ガスを充填し、この気体の圧縮性を利用して上記温水の温度変化に伴う温水の体積変化を吸収するように形成されている。
【0011】
また、気体と温水の境界部には、気液接触を防止し、上記体積変化を膜体の移動によって行うとともに、圧力変化を膜体の張力で和らげて滑らかに吸収するために、ニトリルゴムなどのダイヤフラムゴム等よりなる弾力性と可撓性を有する仕切膜33を設けて、温水槽34と気体槽35に仕切っている。このように仕切膜33で温水に気体が接触しないように仕切ることによって、気体の温水への混入によって生じるキャビテーションを防止したり、酸素など腐食や汚染の原因となる有害ガスの溶解を防止したり、また温水の蒸発揮散等の問題を防止するなどの役割をもっている。
【0012】
上記構造によって、液化ガス蒸発装置1、温水ボイラー11、温水配管12及び温水循環ポンプ13等からなる液化ガス気化設備内を循環する温水の膨張量又は収縮量は、配管等の内部を伝達した後、液化ガス発生装置1の外部に別個に設置した膨張タンク32内の温水槽34に集まり、仕切膜33を介して気体槽35内の気体の膨張収縮によって吸収される構造となっている。なお必要に応じて、気体調整弁36で気体を給排出して気体の所定容量及び圧力を調整するように形成されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の液化ガス気化設備は、液化ガス蒸発装置1内や温水ボイラー11等で生じる温度変化や蒸発などによる膨張収縮を、細い内径の温水調圧配管31を介して間接的に別個の膨張タンク32に伝達するため、気化器6の周囲で生じる膨張収縮を吸収する応答性が悪くなり、膨張収縮の変化による衝撃を円滑に吸収して和らげることが難しいという機能低下の問題や、設備の起動や停止が円滑に安定して行えないという問題があった。
【0014】
また、温水調圧配管31及び膨張タンク32等を液化ガス蒸発装置1と別個に独立して設けているため、その分の配管が長く装置も大きくなり広い設置場所が必要で、設備費も高くなる問題があった。
【0015】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、膨張タンクの機能を液化ガス蒸発装置内部上方に一体に集約化して、膨張収縮の応答機能を良くして衝撃の緩和を円滑に安定して行うとともに、設備の集約と敷地の効率化を図って経済性の高い液化ガス蒸発装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の液化ガス蒸発装置は、密閉容器内の底部近傍で中央を開口した仕切壁を設けて該容器内を下部室と上部室に仕切り、該上部室内の仕切壁開口周縁上に気化器を載置し、該気化器に容器外から導入する液化ガスの液体の入口と容器外に排出する液化ガスの気体の出口とを接続するとともに、前記下部室に温水等液体の熱媒体を供給する入口を設け、前記上部室から温水等液体の熱媒体を排出する出口を該上部室に設け、かつ上記密閉容器の上部室の上方中央頂部に、循環する温水等液体の熱媒体の膨張収縮の体積変化を吸収する気体室を突出させて形成したものである。
【0017】
また、上記気体室内の温水等液体の熱媒体と気体の境界部に、可撓性と弾力性を有する仕切膜を設けたものである。
【0018】
さらにまた、上記仕切膜の下部は、該仕切膜の最下降時に上記気体室の周壁に周縁を取付けた通液性を有する支持材で支承するように形成したものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1乃至図3の図面に基づいて、液体の熱媒体として温水を使用した場合のこの発明に係る液化ガス蒸発装置について説明する。図1は、液化ガス蒸発装置を備えた液化ガス気化設備の概略フローを示し、図2は液化ガス蒸発装置の実施形態例、図3は気体室に仕切膜と支持材を設けた構造の液化ガス蒸発装置の実施形態例を示す。
【0020】
図1に示すように、液化ガス蒸発装置1は、竪型角筒形又は竪型円筒形で有底有頂の密閉した鋼製の容器2に形成する。この容器2内の底部近傍で中央を開口した水平の仕切壁3を設け、下部室4と上部室5に仕切る。この上部室5内の仕切壁3の開口周縁上に気化器6を載置する。気化器6には容器2の外部から導入する液化ガスの液体の入口7と、容器2の外部に排出する液化ガスの気体の出口8を接続する。また、液化ガス蒸発装置1には下部室4に容器2の外部から温水を供給する温水入口9と、上部室5から容器2の外部に温水を排出する温水出口10を設ける。上記気化器6は、温水の熱で液化ガスが蒸発し気化するように、伝熱管等で形成する。温水ボイラー11で加熱製造された温水は、温水配管12を経て温水入口9から下部室4に入り、仕切壁3の中央開口から気化器6を上方に通り抜ける間に伝熱冷却されて上部室5の上部に流動し、気化器6の外周に沿って降下して温水出口10から容器2の外部に流出する。温水は温水循環ポンプ13によって、上記各機器類及び配管等よりなる密閉経路内を循環している。
【0021】
図1及び図2に示すように、液化ガス蒸発装置1の容器2の上部室5の上方中央頂部に、水平断面積を縮小し底部を開口し頂部を閉塞した筒体状の気体室14を突出して形成する。このように気体室14を容器2上に突出形成したので、気体は気体室14内に隔離状態に分離され、かつ温水は下部容器2の天井面まで一杯に満たして循環させ温水室16内での回流循環を阻害することがないので、気化器6における温水と液化ガスとの熱交換を損なうことがない。また気体室14の上部には、気体を出し入れする気体出入口17と、気体の容量と圧力を調整する調整弁18を設け、必要に応じて、上記気体室14内に気体出入口17から空気又は不活性ガス等の気体を導入し、調整弁18によって所定の気体容量と圧力に設定するようにする。
【0022】
上記液化ガス蒸発装置1の温水室16に温水を循環させ、この温水の熱で気化器6内に導入した液化ガスを蒸発させて気体にすると、温水は熱を奪われ温度が低下して体積が収縮する。この温水の体積収縮量は、上方に広い開口水平断面積を有するように突出形成した気体室14に伝え、内部の気体が膨張することによって直接上方で吸収される。また、温度低下した温水は、温水ボイラー11で加熱され温度上昇して体積が膨張する。この温水の体積膨張量は、配管等の内部を所定の高圧力に保ちながら蒸発装置1の容器2内まで伝達した後、上述した温水の冷却による収縮と合わせ、かつ広い開口水平断面積を介して気体室14内の気体が収縮することによって滑らかに吸収緩和される。なお、経路内を大気圧を基準にして運転する場合には、気体室14の調整弁18を大気開放状態で使用し、経路内を大気圧以上の圧力で運転する場合には、気体室14内に気体を封入して調整弁18によって気体室14内を所定の気体容量と圧力を維持するように形成する。
【0023】
また、液化ガス気化設備を始動する際に、温水ボイラー11や温水循環ポンプ13などの各機器を起動すると、各機器内及び温水配管12内の温水の温度は急速に上昇して急激に容積が増加し圧力も増加する。この始動時の容積変化や圧力変化を、液化ガス蒸発装置1内上部に形成した気体室14の膨張収縮機能によって吸収し、液化ガス気化設備の始動を円滑に行う。また、液化ガス気化設備を停止する際には、上記各機器を停止すると、各機器内の温水の温度は低下し容積が減少し圧力も低下する。この停止時の容積変化や圧力変化を、上記気体室14の膨張収縮機能によって吸収し、液化ガス気化設備の停止を円滑に行う。
【0024】
図2に示すように、気体室14の外部側面に液面計23を設け、気体室14内の気体の容積は、この液面計23の水位を監視することによって所定量に維持する。また、図示省略したが、水位の所定高さ位置に例えばレベルスイッチ等を設けるなどして、水面の上限下限を設定する。このようにして、気化器6は常時温水に漬かって効率良く熱伝達し、気化器6が気体に曝されて熱伝達が阻害されないようにするとともに、気体が温水中に巻き込まれたり混入したりすることがないように監視して、経路内各機器と配管等に気体溜りやキャビテーションなどが発生しないように形成する。
【0025】
また図2のように、気体室14内の定常稼働時に液面となる位置近傍に、細かい開孔を有し通液性のあるパンチングメタルや金網等の緩衝材24を水平に設けた場合には、温水と気体の境界面の乱れが緩和され、気液境界面における気体の溶解、温水の蒸発、熱の移動等が一層少なくなる。
【0026】
図3に示す液化ガス蒸発装置1は、気体室14内の気体と温水の境界部に、ニトリルゴムなどのダイヤフラムゴム等よりなる可撓性と弾力性を有する仕切膜15を設けた場合の実施形態例である。この仕切膜15は、周縁取付部19で気密に固定し、上部は気体に下部は温水に区分する。
【0027】
温水の温度上昇による体積変化は、仕切膜15下方の温水室16から可撓性と弾力性を有する仕切膜15を介して迅速かつ滑らかに上方の気体室14に伝わり、仕切膜15の上方への移動で吸収し、かつ圧力変化も仕切膜15が湾曲し柔軟にたわんで移動するため、滑らかに吸収緩和される。この仕切膜15は容器2の水平断面に比べはるかに小さい気体室14の水平断面に設けるので、仕切膜材の面積は必要最小限で済み、仕切膜15の取付けなどの取扱いが容易で、かつ仕切膜15自体の強度維持が図られ経済的である。また、気体室14内の気体は、可撓性と弾力性を有する仕切膜15によって密閉されているので、予め加圧した気体を所定容量封入し所定圧力を設定することができる。またこのように、気体室14を予め加圧し容量を設定することによって、気体室14の容積を小さくすることができる。
【0028】
また、仕切膜15が気体の圧力によって下方に膨張などして最下降した時に、仕切膜15の下部を支承し垂下を抑制する支持材20を、仕切膜15の周縁取付部19の下部の気体室14の周壁に取付ける。この支持材20は、温水の上下方向の通過を妨げないように、例えば多数の穴を明けた板状のパンチングメタル、又は格子状のグレーチング等の通液部材21と、その上部に設けた目の細かい金網22等とで、図のように下方に向かって凹状湾曲面体形状に形成する。
【0029】
温度と圧力が上昇して体積が膨張した温水は、上記支持材20を通過して仕切膜15を下から押して上方に移動させる。その後、温度と圧力が低下して温水の体積が収縮すると、温水は上記支持材20を通過して下降し仕切膜15も下方に移動するが、仕切膜15の下方への移動は所定の最下降位置で上記支持材20によって抑制され、仕切膜15の下方への膨らみと荷重は平均に支承される。この支持材20を凹状湾曲面体形状の通液部材21とその上部に設けた目の細かい金網22で形成した場合には、仕切膜15の下方への膨らみと荷重を細かく分散して平均に支承するため、当接する箇所の仕切膜15が塑性変形などして損傷や劣化することなく仕切膜15の耐久性が向上する。
【0030】
【発明の効果】
叙述のようにこの発明の液化ガス蒸発装置は、密閉容器の上部室の上方中央頂部に、循環する温水等液体の熱媒体の膨張収縮の体積変化を吸収する気体室を突出して一体に形成したので、温水等液体の熱媒体を密閉容器の天井面まで一杯に満たして循環させることができる結果、気化器が気体に曝されたり、温水の滞留が生じることなく、温水は温水室内を円滑に循環し、気化器の熱交換性能を損なうことがない。また、気化器で冷却された温水の収縮による体積変化や圧力変化が、そのまま上方の広い開口水平断面積を介して直接気体室に伝わるため、応答性が良くかつ短時間に気体室に吸収緩和される。また、温水の膨張量は配管等の内部を伝達した後、温水室上部の広い開口水平断面積を介して気体室で滑らかに吸収緩和されるため、密閉経路内の配管やバルブ、機器類に圧力影響や衝撃を及ぼすことがなくシール部などの損傷や劣化などを一層効率良く防止することができる。
【0031】
上述のように気体室下部の開口水平断面積が広いため、設備の起動や停止の際に生じる液体の熱媒体の急激で大きな膨張収縮の体積変化は、そのまま直接上方の気体室の気体に伝わり、気体の膨張収縮の体積変化に替えて吸収されるため、起動や停止を円滑に安定して行うことができる。
【0032】
また、従来のように膨張タンク及び調圧配管等を液化ガス蒸発装置と別個に設ける必要がなく、膨張収縮機能を有する気体室が液化ガス蒸発装置内上部に一体化され、設備が集約され小さくコンパクトにすることができるので、設備の設置面積が低減し経済的になる。
【0033】
また、上記液化ガス蒸発装置内部上方の中央頂部に突出形成した気体室内の温水等液体の熱媒体と気体の境界部に、可撓性と弾力性を有する仕切膜を設けた場合は、予め加圧した気体を仕切膜で密閉した気体室内に所定容量封入し、所定圧力に加圧設定することができる。また、仕切膜を設けた気液境界面は、可撓性と弾力性を有する膜体が湾曲し柔軟にたわんで移動するため、急激な膨張収縮の体積変化や圧力変化があっても仕切膜によって滑らかに吸収緩和され、配管や機器類等への衝撃が一層少なくなる。そして、仕切膜は密閉容器の上部室の上方中央頂部に突出形成した気体室の水平断面に設けるので、仕切膜材の面積は密閉容器の水平断面に比べはるかに小さく必要最小限で済み、仕切膜は取付けなどの取扱いが容易で、かつ仕切膜自体の強度維持が図られ経済的である。
【0034】
さらにまた、上記仕切膜の最下降時に該仕切膜を支承する通液性を有する支持材を設けた場合は、仕切膜は所定最下降位置に達するとこの支持材に支承されて下方に膨らむことがないため、仕切膜が必要以上に伸びて塑性変形し劣化や損傷などする心配がなく、また垂れ下がることがないため、仕切膜が必要以上に下方に移動して気化器等に接触して損傷などする心配がない。また、気体室を加圧した状態で仕切膜の膨らみ形状を保持し、かつ仕切膜の下部表面を保護するため、構築時の運搬や設置の作業を安全かつ容易に行うことができる。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る液化ガス蒸発装置を設けた液化ガス気化設備の概略フローを示す説明図である。
【図2】 この発明に係る液化ガス蒸発装置の実施形態例の詳細を示す垂直断面説明図である。
【図3】 この発明に係る液化ガス蒸発装置の他の実施形態例の詳細を示す垂直断面説明図である。
【図4】 従来例の膨張タンクを備えた液化ガス蒸発装置を設けた液化ガス気化設備の概略フローを示す説明図である。
【符号の説明】
1 液化ガス蒸発装置 2 容器
3 仕切壁 4 下部室
5 上部室 6 気化器
7 液化ガス液体入口 8 液化ガス気体出口
9 温水入口 10 温水出口
11 温水ボイラー 12 温水配管
13 温水循環ポンプ 14 気体室
15 仕切膜 16 温水室
17 気体出入口 18 調整弁
19 周縁取付部 20 支持材
21 通液部材 22 金網
23 液面計 24 緩衝材
31 温水調圧配管 32 膨張タンク
33 仕切膜 34 温水槽
35 気体槽 36 気体調整弁

Claims (3)

  1. 密閉容器内の底部近傍で中央を開口した仕切壁を設けて該容器内を下部室と上部室に仕切り、該上部室内の仕切壁開口周縁上に気化器を載置し、該気化器に容器外から導入する液化ガスの液体の入口と容器外に排出する液化ガスの気体の出口とを接続するとともに、前記下部室に温水等液体の熱媒体を供給する入口を設け、前記上部室から温水等液体の熱媒体を排出する出口を該上部室に設け、かつ上記密閉容器の上部室の上方中央頂部に、循環する温水等液体の熱媒体の膨張収縮の体積変化を吸収する気体室を突出形成したことを特徴とする液化ガス蒸発装置。
  2. 上記気体室内の温水等液体の熱媒体と気体の境界部に、可撓性と弾力性を有する仕切膜を設けたことを特徴とする請求項1記載の液化ガス蒸発装置。
  3. 上記仕切膜の下部は、該仕切膜の最下降時に上記気体室の周壁に周縁を取付けた通液性を有する支持材で支承するように形成したことを特徴とする請求項2記載の液化ガス蒸発装置。
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