JP2934341B2 - 原子炉格納容器冷却設備 - Google Patents

原子炉格納容器冷却設備

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JP2934341B2 JP3165782A JP16578291A JP2934341B2 JP 2934341 B2 JP2934341 B2 JP 2934341B2 JP 3165782 A JP3165782 A JP 3165782A JP 16578291 A JP16578291 A JP 16578291A JP 2934341 B2 JP2934341 B2 JP 2934341B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉格納容器(以下、
単に格納容器と略称することもある)の冷却設備に係
り、特に冷却材喪失事故時の原子炉格納容器の冷却をポ
ンプ等の動的手段によらずに静的手段で達成する様にし
た原子炉格納容器冷却設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の原子炉格納容器冷却系としては、
沸騰水型原子炉の場合、残留熱除去系により冷却材喪失
事故時にサプレッションチェンバプール水をポンプにて
昇圧し、熱交換器で冷却後、格納容器内スプレイヘッダ
を介して散水して、格納容器内へ放出された崩壊熱を除
去する方式がとられている。この様な冷却方式では昇圧
用ポンプ及びポンプ駆動用電源、電源供給用のディーゼ
ル発電機、さらに熱交換器用の冷却水設備等の付属設備
が必要となる。
【0003】これを簡素化する為に、特開昭63−75
694号公報に記載されている如く、サプレッションチ
ェンバプール外周部に、事故発生時に自重落下による注
水がなされる冷却用プールを設け、格納容器壁を介した
自然対流熱伝達を利用した静的な方法で格納容器を冷却
する方式が提案されている。
【0004】又、他の静的な格納容器冷却方式として
は、ニュークリア エンジニアリングインターナショナ
ル 1988年11月号、頁22から頁28において論
じられている如く、格納容器頂部にスプレイタンクを設
け、重力によるスプレイ散水により格納容器外壁を冷却
する方式も公表されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1に述べた従来
技術の如くポンプ及び熱交換器を用いる方式では、前述
の如く多数の付属設備が必要となるのでプラント建設コ
ストへの影響も大きく、且つ、それぞれの機器の保守も
膨大となるので運転管理上の困難さがある。
【0006】又、上記第2に述べたサプレッションチェ
ンバプール外周の冷却用プールによる冷却方式において
は、構成機器はタンク、配管、弁のみで構成され、上述
の如き問題点は解消されるが、格納容器壁自体を伝熱面
として利用する為、除熱要求値が高い場合、即ちプラン
ト出力が大きい原子炉へ該方式を適用する場合は、出力
レベルに応じて伝熱面積を確保しなければならない。こ
れは、格納容器内径の増大ないしはサプレッションチェ
ンバプール水深の増大、ひいては、格納容器の大型化を
招く。元来、格納容器の大きさは、内包する機器の大き
さ、員数、保守スペース等を考慮し、できるだけコンパ
クトな設計を行なってプラント建設工期への影響を極力
小さくすることが要求される。従って、上記の冷却方式
は、大出力プラントへの適用を考えた場合、格納容器が
大型化するという点で問題を有している。
【0007】次に、前記第3の公知例である格納容器外
壁スプレイ冷却方式においては、前述の外周冷却プール
方式に比べ、格納容器の大部分を占める格納容器気相部
を伝熱面として利用すること、及び、熱伝達率が比較的
大きいことから、大出力原子炉プラントの場合でも格納
容器の大きさへ与える影響は小さいと考えられる。しか
しながらこの方式には下記の問題点がある。
【0008】静的格納容器冷却という概念を原子力プラ
ントへ適用することは、機器・システムの簡素化を図る
こともさることながら、事故発生時において重力等の自
然力により冷却がなされ、運転員の操作ないしは監視を
不要とすること、即ち事故時放置可能ということに利点
がある。事故時放置可能時間を十分長くとれば、それだ
け、事故処理対応上の時間的裕度を確保することができ
る。しかるに上述の格納容器スプレイ冷却方式では、ス
プレイ水を散水して格納容器の冷却を行なうので、スプ
レイ水の流量を一定とすると、予め設定した事故時放置
可能時間の間一定流量の水をスプレイするために水源タ
ンクの容量を大きくする必要がある。これは格納容器頂
部に大重量タンクを設置することになり、構造上トップ
ヘビーとなり耐震構造上好ましくない。
【0009】又、仮にスプレイ水流量を必要除熱量即ち
崩壊熱レベルの低下に応じて低減させて行く様にスプレ
イ水流量を制御する方法も考えられるが、そのための流
量調節弁駆動用の制御設備が必要となり、この制御設備
用に例えば動的電源供給設備に依存せずに静的電源設備
たるバッテリ電源を用いるとすると莫大なバッテリ設備
が必要となる。
【0010】本発明は、前記二つの公知例による静的格
納容器冷却方式の双方の利点を活かし、しかも大出力プ
ラントにも適用の自由度が高く、かつ、事故後放置可能
時間を長く確保でき更に、プラント建屋構造に与える影
響の少ない格納容器冷却設備を提供することを目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の原子炉格納容器冷却設備は特許請求の範囲
の各請求項記載の構成を有する。
【0012】
【作用】図1を用いて、本発明の請求項1記載の原子炉
格納容器冷却設備を例にとってその作用を説明する。図
1(A)はその格納容器冷却設備の模式図を示してお
り、図1(B)は冷却材喪失事故後の時間と熱量の関係
を示している。
【0013】図1(A)において、1は原子炉圧力容
器、6は原子炉格納容器、5は格納容器6内のサプレッ
ションチェンバプール水、10は格納容器6より上方に
設置されたスプレイ水槽、13はスプレイ水槽10に貯
えられた水を格納容器6の上部外壁に散水するため格納
容器6の外部上方に設けたスプレイヘッダ、14はサプ
レッションチェンバプール5を囲んで格納容器6の外周
に設けられた冷却水貯留用の空間(外周プール)であ
る。スプレイヘッダ13から格納容器6の外壁面に散水
された水は該格納容器外壁面を流下して外周空間14に
貯留される。
【0014】図1(B)において、本原子炉格納容器冷
却設備によるスプレイヘッダ13からの散水による除熱
開始時刻t0は、事故発生後、格納容器6内部の構造物
ならびにサプレッションプール水5による炉心崩壊熱の
吸熱ができなくなる時刻として格納容器構造に応じて設
定される。Q1は上記の除熱開始時刻t0における炉心崩
壊熱、すなわち、上記時刻t0における必要除熱量であ
る。DHは崩壊熱曲線を示している。又、事故後放置可
能時間tXはプラントの設計目標として設定される。
【0015】ここで、先述の公知例の如くスプレイ冷却
またはサプレッションチェンバプール外周に設けたプー
ルによる自然対流冷却のみで格納容器6の冷却を行なう
場合、崩壊熱曲線DHを例にとると、必要除熱量Q1
確保できる様に格納容器伝熱面積を定めなくてはなら
ず、また、崩壊熱曲線DH以上の除熱量を時間tXの間
常に確保しなければならない。即ち、外周プールによる
冷却方式のみの場合は除熱量Q1を確保しうる伝熱面積
を得られる様に格納容器の形状・寸法を設定しなければ
ならず、又、格納容器スプレイ冷却方式のみの場合は時
間tXの間継続的にスプレイ散水するのに必要な水量を
格納容器の上方に貯えておかなければならない。このこ
とは、静的除熱設備を採用したがために、格納容器本体
ならびに原子炉建屋の構造変更を余儀なくされることに
なる。
【0016】本発明では、格納容器6の設計は従来通り
に行なって最適な構成を設定し、サプレッションチェン
バプール水深や格納容器内径等を設定することができ
る。その上で、上記で設定された格納容器の形状寸法の
もとに、サプレッションチェンバプール5の水深と同等
の水深まで外周プール14に充水したときの外周プール
14による自然対流冷却で除熱可能な熱量Q2が定めら
れる。この熱量Q2は必要除熱量Q1よりも小さいので崩
壊熱DHがこの熱量Q2まで低下するまでの時間t1の間
は除熱性能の良い格納容器スプレイ冷却(スプレイヘッ
ダ13からの散水による格納容器6の冷却)によって除
熱を行なうものとする。これによると、従来、時間tX
の間継続的にスプレイできる水量を格納容器上方の水槽
10に貯留しておかなければならなかったものが、本発
明では時間t1の間の継続的スプレイに必要な水量と外
周プール14にサプレッションチェンバプール水深と同
等の水深まで充水するに必要な水量とのうちの多い方を
水槽10が保有すればよく、この水槽10の保有水量は
上記従来の水槽保有水量より少なくてよいため、トップ
ヘビー構造の緩和を図ることができる。
【0017】さらに大出力の原子炉に対応して図1
(B)の崩壊熱曲線DH’を例にとった場合において
も、サプレッションチェンバプール外周プール14によ
る冷却での除熱量Q2の変更なしに、即ち、格納容器の
形状寸法は殆んど変更の必要なしに、崩壊熱レベルのD
HからDH’への増大に伴ない除熱可能時間がt1から
2に延長された分だけスプレイ水量を増大させるのみ
で総合的な除熱性能は満足できる。尚、この場合スプレ
イ冷却に対する必要除熱量が図示のQ1からQ1’へと増
大するが、これは、元来スプレイ冷却の場合伝熱性能が
良いこと並びに格納容器の形状上、伝熱面積を大きくと
れていることから、特に大巾な格納容器形状変更を伴な
うものではない。
【0018】冷却水はスプレイ水槽10に貯留してお
き、これがスプレイヘッダ13から散水されて格納容器
6外壁を冷却した後に格納容器外壁を伝り落ちて格納容
器外周プール空間14へ回収されることにより、冷却水
の効果的利用が図れる。
【0019】なお、外周プール14にはサプレッション
チェンバプール5の水位と同じ高さにオーバフローライ
ンFを設け、外周プール14の水位がサプレッションチ
ェンバプール水位以上に上昇しない様に構成することが
できる。
【0020】
【実施例】図2は、本発明の1実施例による原子炉格納
容器冷却設備を有した原子炉格納容器および原子炉建屋
を示す。本図において原子炉圧力容器1を内包している
原子炉格納容器6は、ベント壁2によりドライウェル3
とウェットウェル4に二分され、ウェットウェル4にサ
プレッションチェンバプール水5を有する。原子炉格納
容器6と生体遮蔽壁7とを結ぶ仕切板8が設けられてい
る。格納容器6の外部で且つ仕切板8の上方には、原子
炉建屋9の上部に設置されたスプレイ水槽10から、隔
離弁11を介装したスプレイ水供給配管12中を重力に
より流れて来た冷却水を原子炉格納容器6の外壁面上部
に直接散水するためのスプレイヘッダ13が設けられて
いる。仕切板8の下方には、原子炉格納容器6の外壁面
上部に上記スプレイヘッダ13から散水され該外壁面を
伝り落ちる冷却水を貯水する通常乾燥保管の格納容器外
周プール14が存在し、この外周プール14は、サプレ
ッションプール水5の深さLと原子炉格納容器6及び生
体遮蔽壁7間の隙間距離dとの比率を、該外周プール1
4内に水深Lまで水が溜ったとき、サプレッションプー
ル水5の静的冷却効率を高めるための自然循環流が発生
しやすい値としている。自然循環流が起る限度において
距離dはなるべく小さい方がよい。仕切板8の原子炉格
納容器6との接続部には、スプレイヘッダ13からの散
水後の冷却水が格納容器外周プール14へ流れ落ちるよ
うに数ケ所の隙間部15を設けてある。スプレイ水槽1
0の保有水量は、事故後図1のt1(又はt2)の期間
(〜3日間)スプレイヘッダ13に冷却水を供給し続け
且つ格納容器外周プール14に上記水深Lまで貯水可能
な水量とする。又、生体遮蔽壁7は、水密性の壁として
あり、原子炉建屋9へ水が漏洩することはない。また、
仕切壁8の上部空間からは隔離弁16を介して外周プー
ルベント配管17が原子炉建屋9外部及び非常用ガス処
理系21に接続され、大気中に開放された構成となって
いる。
【0021】図3に示した他の実施例では、格納容器6
と生体遮蔽壁7との間の隙間距離dを格納容器外周プー
ル14底面から仕切板8上部に向って漸次拡大してあ
り、これにより、冷却材喪失事故時に外周プール14中
の水と原子炉格納容器6との伝熱面積を早急に確保可能
とする構成となっている。すなわち、図3に示した実施
例は、外周プール14に自然対流が起り易い程度のLと
dとの比率を持ちながら外周プール14の容積をなるべ
く小さくして、スプレイヘッダ13から散水された水に
よる外周プール14内の水位がなるべく速く上昇する様
に構成したものである。
【0022】図4および図5は、夫々、図2および図3
において水槽10からのスプレイ水供給配管12より分
岐し隔離弁18を通って格納容器外周プール14へ冷却
水の1部を直接送水する送水配管19を有する構成とし
た実施例を示す。
【0023】これらの実施例においても、水槽10の保
有水量は前記図2の実施例と同様である。
【0024】図6および図7は、夫々、図4および図5
においてスプレイ水供給配管12より送水配管19が分
岐していた構成に代えて、スプレイ水槽10内に、スプ
レイ水供給配管12から事故後或る期間重力によりスプ
レイヘッダ13に給水し続けるだけの冷却水量を確保し
た水面20より上部に、格納容器外周プール14を満水
にし得る冷却水量を更に確保し、水槽10には、その底
部近くにスプレイ水供給配管12の入水端を設けると共
に、格納容器外周プール14に直接送水する送水配管1
9の入水端を上記水面20の直上に設けた構成となって
いる。
【0025】以下に、上述した本発明の各実施例の熱除
去機能について説明する。万が一、原子炉格納容器6内
の原子炉一次系の破断等の事故が起きた時には、格納容
器6内の配管破断口より蒸気及び水の混合物が放出され
格納容器6内が高温高圧となり、それらの物質は、ベン
ト壁2内のベント管を通りサプレッションチェンバプー
ル水5中に導びかれ凝縮される。一方、上記事故が起き
たことを示す信号により隔離弁11が開放され、スプレ
イ水槽10から自重落下により非汚染冷却水が格納容器
6の外側上部に設けたスプレイヘッダ13より、原子炉
格納容器6の外壁面へ均一に散水される。散水された冷
却水は、格納容器6の外壁面との熱交換を行なって格納
容器内の除熱減圧を促進し、一部蒸気となる他は該外壁
面を伝わって格納容器外周プール14に導かれ、サプレ
ッションチェンバプール水5と同等の水位まで貯水され
る(すなわち、その様なトータル量の水が予め水槽10
内に貯えられていたのである)。サプレッションチェン
バプール水5は、前記凝縮作用により水温上昇を続け、
格納容器外周プール14の水との温度差が大きくなるに
つれ、格納容器外周プール14に自然循環流が発生し、
サプレッションチェンバプール水5が冷却されることと
なる。更に格納容器外周プール14の水温が上昇してい
くと格納容器外周プール14より蒸発が始まり、その蒸
発熱による該プールの除熱がなされる。この除熱効果
は、仕切板8の上方に設けられた外周プールベント配管
17を通じ隔離弁16を介して原子炉建屋9外大気部又
は非常用ガス処理系21を経て原子炉建屋9外大気部に
接続されたラインにより気体が放出される事によって、
更に大きくなり、原子炉格納容器6の事故時健全性を保
持することが出来る。
【0026】また、図3,図5,図7の如く隙間距離d
を格納容器外周プール14底面から仕切板8の上方にわ
たり拡大することにより、事故後、より早期に外周プー
ル14内の水位を確保することが可能になり、自然循環
流の発生を早めることが出来る。
【0027】また、図4,図5の如く、スプレイヘッダ
13からの散水による外周プール14への貯水とは別
に、隔離弁18を開放し、スプレイ水供給配管12から
分岐した送水配管19を通じて外周プール14へ冷却水
を供給することにより、スプレイヘッダ13からの散水
と外周プール14への貯水を同時進行させること、又
は、スプレイヘッダ13から格納容器6外壁への散水を
必要としないような中小配管破断事故時にサプレッショ
ンチェンバプール水5の冷却を促進することが出来る。
【0028】また、スプレイヘッダ13からの散水によ
る外周プール14への貯水をすることよりも更に早急に
サプレッションチェンバプール水5の冷却を行わなけれ
ばならない場合において、図6,図7の如く、スプレイ
水槽10にスプレイ水供給配管12と送水配管19の入
水端部を、これらの各配管の機能を満足する容量を確保
した位置に、夫々別設置することにより、スプレイヘッ
ダ13への冷却水の供給と外周プール14への貯水とが
同時に進行可能となり、格納容器6の除熱減圧が早急に
達成できる。
【0029】なお、上記スプレイヘッダ13への散水用
冷却水と外周プール14へ直接注水する冷却水は、別個
に設置された非汚染の水槽より事故時のみ自重落下によ
り供給される設備構成としてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉格納容器の効果
的な静的除熱を行う設備を提供することが可能となり、
従来のポンプ、熱交換器、大型配管ループ等より構成さ
れる動的な機器による原子炉格納容器冷却設備を削除す
ることが可能となる。また、原子炉の出力規模に応じて
放熱容量の制約から格納容器を設計する必要もなく、設
計の自由度が高くなり、格納容器の大型化や原子炉建屋
構造への影響を避けることができる。更に格納容器の冷
却に用いられる冷却水は事故収束までの間常に有効に機
能する為、スプレイ水のドレン排水処理等が不必要であ
り、これらに係る設備の追加等も不要となる。また、格
納容器より上方に設ける水槽の大型化の必要なしに事故
後放置可能期間を長く確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による格納容器冷却設備の模式図。
【図2】本発明の1実施例を示す立断面図。
【図3】本発明の他の実施例を示す立断面図。
【図4】本発明の更に他の実施例を示す立断面図。
【図5】本発明の更に他の実施例を示す立断面図。
【図6】本発明の更に他の実施例を示す立断面図。
【図7】本発明の更に他の実施例を示す立断面図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器 2…ベント壁 3…ドライウェル 4…ウェットウェル 5…サプレッションチェンバプール水 6…原子炉格納容器 7…生体遮蔽壁 8…仕切板 9…原子炉建屋 10…スプレイ水槽 11…隔離弁 12…スプレイ水供給配管 13…スプレイヘッダ 14…格納容器外周プール 15…隙間部 16…隔離弁 17…外周プールベント
配管 18…隔離弁 19…送水配管 20…水面 21…非常用ガス処理系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−251795(JP,A) 特開 昭63−191096(JP,A) 特開 昭62−148890(JP,A) 特開 昭60−31092(JP,A) 実開 平2−115195(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 9/00 GDB G21C 15/18 G21C 13/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉格納容器内のサプレッションチェ
    ンバプール水と接する原子炉格納容器外周部に水密構造
    の貯水用空間を設け、原子炉格納容器の外部上方に原子
    炉格納容器の外壁面に対する散水用のスプレイヘッダを
    設けると共に該スプレイヘッダより上位に冷却水貯水槽
    を設け、該貯水槽から重力により該スプレイヘッダに供
    給されて散水された冷却水が原子炉格納容器の外壁面を
    流下して前記貯水用空間に貯留される様になし、前記貯
    水槽の保有水量は、前記サプレッションチェンバプール
    の水深と同等な水深の冷却水を前記貯水用空間に貯留す
    るに必要な水量と、該貯水用空間に貯留された前記水深
    の冷却水の自然対流によって除熱し得る熱量レベルまで
    炉心崩壊熱が低下するまでの期間中前記スプレイヘッダ
    から散水し続けるに必要な水量と、のいずれか大きい方
    を充足すること、を特徴とする原子炉格納器冷却設備。
  2. 【請求項2】 前記貯水用空間の縦断面形状を、底部か
    ら上方に向って上広がりの形状とした請求項1記載の原
    子炉格納容器冷却設備。
  3. 【請求項3】 前記冷却水貯水槽から前記スプレイヘッ
    ダに冷却水を供給するラインから分岐して前記貯水用空
    間に直接注水するラインを設けた請求項1又は2記載の
    原子炉格納容器冷却設備。
  4. 【請求項4】 前記冷却水貯水槽から前記貯水用空間に
    直接注水するラインを設けた請求項1又は2記載の原子
    炉格納容器冷却設備。
  5. 【請求項5】 前記冷却水貯水槽は別個の貯水槽に分け
    られ、その1つから前記スプレイヘッダに給水し、もう
    1つから前記貯水用空間へ直接注水するラインを設けた
    請求項1又は2記載の原子炉格納容器冷却設備。
  6. 【請求項6】 前記貯水用空間にサプレッションチェン
    バプールの水位と同じ高さにオーバーフロー開口を設け
    た請求項1ないし5のいずれかに記載の原子炉格納容器
    冷却設備。
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JPH0511091A (ja) 1993-01-19

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